JPH07259744A - ポンプ運転台数制御装置および制御方法 - Google Patents
ポンプ運転台数制御装置および制御方法Info
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- JPH07259744A JPH07259744A JP6048446A JP4844694A JPH07259744A JP H07259744 A JPH07259744 A JP H07259744A JP 6048446 A JP6048446 A JP 6048446A JP 4844694 A JP4844694 A JP 4844694A JP H07259744 A JPH07259744 A JP H07259744A
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- pump
- plan
- evaluation
- value
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A20/00—Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
- Y02A20/20—Controlling water pollution; Waste water treatment
Landscapes
- Sewage (AREA)
- Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
- Feedback Control In General (AREA)
- Flow Control (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ポンプ井への雨水流入量の予測精度を向上さ
せ、かつ不必要なポンプの起動・停止を少なくする。 【構成】雨水ポンプ制御装置1は、雨水流入量予測部2
とポンプ台数制御3とにより構成される。雨水流入量予
測部2は、排水区域8内に設置された複数の地上雨量計
もしくはレーダ雨量計13からの降雨データと、下水管
渠6内に設置された複数の管渠内水位計12からの水位
データと、ポンプ井4に設置れたポンプ井水位計からの
ポンプ井水位データ10と、ポンプ吐出量14と実績流
入量とを入力とし、ポンプ井4への雨水流入量を予測す
る。ポンプ台数制御部3は、雨水流入量予測部2からの
予測流入量と、ポンプ井水位データ10と河川水位計か
らの河川水位11と、ポンプ群5のポンプ運転状態14
等を入力とし、現在から一定時後までのポンプ群5の運
転量を決定し、これらポンプへの運転指示を行なう。
せ、かつ不必要なポンプの起動・停止を少なくする。 【構成】雨水ポンプ制御装置1は、雨水流入量予測部2
とポンプ台数制御3とにより構成される。雨水流入量予
測部2は、排水区域8内に設置された複数の地上雨量計
もしくはレーダ雨量計13からの降雨データと、下水管
渠6内に設置された複数の管渠内水位計12からの水位
データと、ポンプ井4に設置れたポンプ井水位計からの
ポンプ井水位データ10と、ポンプ吐出量14と実績流
入量とを入力とし、ポンプ井4への雨水流入量を予測す
る。ポンプ台数制御部3は、雨水流入量予測部2からの
予測流入量と、ポンプ井水位データ10と河川水位計か
らの河川水位11と、ポンプ群5のポンプ運転状態14
等を入力とし、現在から一定時後までのポンプ群5の運
転量を決定し、これらポンプへの運転指示を行なう。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排水ポンプ所のポンプ
運転台数制御方式に係わり、特に、合流式・分流式下水
道の排水ポンプ所において、降雨時にポンプ井水位を許
容範囲内に維持するために、最適なポンプ運転台数を決
定するのに適した排水ポンプ所のポンプ運転台数制御方
法および装置に関する。
運転台数制御方式に係わり、特に、合流式・分流式下水
道の排水ポンプ所において、降雨時にポンプ井水位を許
容範囲内に維持するために、最適なポンプ運転台数を決
定するのに適した排水ポンプ所のポンプ運転台数制御方
法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排水ポンプ所のポンプ運転台数制
御方法では、ポンプ井水位と運転台数の関係がマイコン
または計算機内記憶されており、ポンプ運転中にポンプ
井水位を一定周期で計測し、その結果を前記マイコンま
たは計算機内に入力することによって、運転するポンプ
台数を決定するのが一般的である。この制御方法では、
ポンプの運転台数の切り換え点付近で水位の振動が発生
した場合、ポンプの起動,停止を繰り返すハンチング現
象を防止するために、起動水位と停止水位の間にヒステ
リシスを設けている。また、他の制御方法には、次に起
動または停止させるポンプ号機を決定する際に、複数の
ポンプ間の運転時間の平準化のためのアルゴリズムを付
加しているものもある。ところが、これらの制御方法で
は、ポンプ井の水位のみで制御しているため、急激な雨
水の流入に追従しにくく、また下水管渠内を移動中の雨
水の量すなわち下水管渠内貯留効果をみていないため、
ポンプの起動等にともなう一時的な水位の変動を拾いや
すく、実際は自動制御を用いずに熟練オペレータによる
手動運転に頼っている場合がほとんどである。そこで、
急激な雨水の流入に対応するために、ポンプ井への雨水
流入量を予測し、その予測値に基づいてポンプ運転台数
を制御する方法が提案されている(例えば、特開昭64−
19402 号公報)。この制御方法では、ポンプ井への実績
流入量にもとづくカルマンフィルタによって雨水流入量
の予測を行なっている。
御方法では、ポンプ井水位と運転台数の関係がマイコン
または計算機内記憶されており、ポンプ運転中にポンプ
井水位を一定周期で計測し、その結果を前記マイコンま
たは計算機内に入力することによって、運転するポンプ
台数を決定するのが一般的である。この制御方法では、
ポンプの運転台数の切り換え点付近で水位の振動が発生
した場合、ポンプの起動,停止を繰り返すハンチング現
象を防止するために、起動水位と停止水位の間にヒステ
リシスを設けている。また、他の制御方法には、次に起
動または停止させるポンプ号機を決定する際に、複数の
ポンプ間の運転時間の平準化のためのアルゴリズムを付
加しているものもある。ところが、これらの制御方法で
は、ポンプ井の水位のみで制御しているため、急激な雨
水の流入に追従しにくく、また下水管渠内を移動中の雨
水の量すなわち下水管渠内貯留効果をみていないため、
ポンプの起動等にともなう一時的な水位の変動を拾いや
すく、実際は自動制御を用いずに熟練オペレータによる
手動運転に頼っている場合がほとんどである。そこで、
急激な雨水の流入に対応するために、ポンプ井への雨水
流入量を予測し、その予測値に基づいてポンプ運転台数
を制御する方法が提案されている(例えば、特開昭64−
19402 号公報)。この制御方法では、ポンプ井への実績
流入量にもとづくカルマンフィルタによって雨水流入量
の予測を行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、過去の雨水流入量の推定を基にしてポンプ
井への雨水流入量の予測を行なっているので、雨水流入
量の予測精度に問題がある。すなわち、下水管渠の雨水
貯留効果の方がポンプ井の貯留効果に比べてはるかに大
きく、下水管渠内に存在する雨水の量を正確に把握する
ことは、ポンプ井への雨水流入量を高精度に予測するた
めの非常に重要な条件であるが、従来技術ではこの点が
考慮されておらず、ポンプ井への雨水流入量を高精度に
予測するまでには至っていない。
来技術では、過去の雨水流入量の推定を基にしてポンプ
井への雨水流入量の予測を行なっているので、雨水流入
量の予測精度に問題がある。すなわち、下水管渠の雨水
貯留効果の方がポンプ井の貯留効果に比べてはるかに大
きく、下水管渠内に存在する雨水の量を正確に把握する
ことは、ポンプ井への雨水流入量を高精度に予測するた
めの非常に重要な条件であるが、従来技術ではこの点が
考慮されておらず、ポンプ井への雨水流入量を高精度に
予測するまでには至っていない。
【0004】さらに、ポンプ所は排水区域に降った雨水
を速やかに河川等に放出し、排水区域の浸水等を回避す
ることが主な目的であるが、ポンプ所ならびにポンプ所
付近の浸水は、復旧に多大の時間を要するため、絶対に
避けなければならない。また、ポンプは空気を吸い込
む、もしくは全揚程を大きく取るとキャビテーションを
起こし、ポンプ自身に損傷を与えるために、ポンプ井水
位にかなりのウェイトをおいて、ポンプの運転量を決定
している。この他に操作員は、特定のポンプに負荷(運
転)が偏らないように配慮し、ポンプの始動時の遅延時
間、ポンプ停止後の再起動までの始動禁止時間等を考慮
し、なるべく早目に起動、できるだけ遅く停止するよう
に操作している。
を速やかに河川等に放出し、排水区域の浸水等を回避す
ることが主な目的であるが、ポンプ所ならびにポンプ所
付近の浸水は、復旧に多大の時間を要するため、絶対に
避けなければならない。また、ポンプは空気を吸い込
む、もしくは全揚程を大きく取るとキャビテーションを
起こし、ポンプ自身に損傷を与えるために、ポンプ井水
位にかなりのウェイトをおいて、ポンプの運転量を決定
している。この他に操作員は、特定のポンプに負荷(運
転)が偏らないように配慮し、ポンプの始動時の遅延時
間、ポンプ停止後の再起動までの始動禁止時間等を考慮
し、なるべく早目に起動、できるだけ遅く停止するよう
に操作している。
【0005】このため、従来の制御方法は早目早目の追
加起動,遅めの停止といったポンプ井水位の低めの狭い
範囲で水位制御を行なわざるを得ず、不必要なポンプの
起動・停止の繰り返しが多くなってしまう欠点がある。
加起動,遅めの停止といったポンプ井水位の低めの狭い
範囲で水位制御を行なわざるを得ず、不必要なポンプの
起動・停止の繰り返しが多くなってしまう欠点がある。
【0006】また、従来の自動制御方式であるポンプ井
水位のみによる後追い制御(フィードバック)では、急
激な水位変化に対応できない場合があり、台風,雷雨等
の集中豪雨時は、操作員が雨の降り始めと同時に予めポ
ンプの始動を行なっている等、操作員に負担がかかるほ
か、熟練を要する作業となっている。
水位のみによる後追い制御(フィードバック)では、急
激な水位変化に対応できない場合があり、台風,雷雨等
の集中豪雨時は、操作員が雨の降り始めと同時に予めポ
ンプの始動を行なっている等、操作員に負担がかかるほ
か、熟練を要する作業となっている。
【0007】本発明の目的は、ポンプ井への雨水流入量
の予測精度を向上させ、かつ不必要なポンプの起動・停
止を少なくすることが出来る排水ポンプ所のポンプ運転
台数制御方法および装置を提供することである。
の予測精度を向上させ、かつ不必要なポンプの起動・停
止を少なくすることが出来る排水ポンプ所のポンプ運転
台数制御方法および装置を提供することである。
【0008】本発明の他の目的は、ポンプ井水位を一定
範囲内に維持すると共に、ポンプ運転時間を平準化し、
運転切替量もしくは回転数可変能力ポンプを少なくし、
あるいは運転切替回数(ON/ OFF型の固定能力ポ
ンプ)を少なくすることにより、所要電力を少なくする
ことの出来る排水ポンプ所のポンプ運転台数制御方法お
よび装置を提供することにある。
範囲内に維持すると共に、ポンプ運転時間を平準化し、
運転切替量もしくは回転数可変能力ポンプを少なくし、
あるいは運転切替回数(ON/ OFF型の固定能力ポ
ンプ)を少なくすることにより、所要電力を少なくする
ことの出来る排水ポンプ所のポンプ運転台数制御方法お
よび装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のポンプ運転台数制御装置は、ポンプ所の制
御対象データおよび前記ポンプ所内のポンプ群の運転状
態データを基にして、複数のポンプ組み合わせ案を生成
し、そのポンプ運転組み合わせ案の中で、評価が最もよ
いポンプ運転組み合わせ案によって前記ポンプ群の運転
台数を制御するものにおいて、前記ポンプ群の運転台数
の制御を行うのに必要なプロセス情報を計測するセンサ
ーからの情報を取り込むプロセス入力手段と、前記ポン
プ群の運転台数制御における最小化または最大化を図る
項目を表わす目的関数を作成し、該目的関数の値を最小
化または最大化するポンプ制御手段の運転案を定める遺
伝的ニューロファジィ制御手段と、前記運転案を定める
のに必要な変数を記憶する記憶手段と、前記決定された
運転案をポンプ制御手段に出力するプロセス出力手段と
を具備し、前記遺伝的ニューロファジィ制御手段は、前
記目的関数に関し所定の染色体表現を有する複数の異な
る運転案について、その運転を行った場合の複数の目的
項目の値を予見演算し、予め先験的に定められているフ
ァジィのメンバーシップ関数により前記演算された複数
の目的項目値の評価値を定める予見ファジィ評価手段
と、予め定められている複数の運転案の中から予め該当
運転案の前記評価値の他の運転案に対する所定順位で定
まる選択定数に基づいて2種の異なる親を選択し、予め
定められている交換テンプレートにより、前記2種の親
の有する性質を互いに交換する交配操作を行って新たな
運転案を生成し、生成された運転案が所定の数に達した
場合、該生成された運転案の評価値に従って所定順に運
転案を並び換える遺伝的最適化手段と、前記遺伝的最適
化手段で定められた前記評価値が最大あるいは最小の1
つの運転案を初期運転案とし、該運転案の一部を定めら
れた定数により変更し得た運転案の評価値を計算し、前
回の運転案の評価値と比較し、評価値の差分値が予め設
定された変数の値より小さい場合に、前回の運転案を今
回生成した運転案に置き換え、最適運転候補とするニュ
ーロ最適化手段とを備えることを特徴とする。
に、本発明のポンプ運転台数制御装置は、ポンプ所の制
御対象データおよび前記ポンプ所内のポンプ群の運転状
態データを基にして、複数のポンプ組み合わせ案を生成
し、そのポンプ運転組み合わせ案の中で、評価が最もよ
いポンプ運転組み合わせ案によって前記ポンプ群の運転
台数を制御するものにおいて、前記ポンプ群の運転台数
の制御を行うのに必要なプロセス情報を計測するセンサ
ーからの情報を取り込むプロセス入力手段と、前記ポン
プ群の運転台数制御における最小化または最大化を図る
項目を表わす目的関数を作成し、該目的関数の値を最小
化または最大化するポンプ制御手段の運転案を定める遺
伝的ニューロファジィ制御手段と、前記運転案を定める
のに必要な変数を記憶する記憶手段と、前記決定された
運転案をポンプ制御手段に出力するプロセス出力手段と
を具備し、前記遺伝的ニューロファジィ制御手段は、前
記目的関数に関し所定の染色体表現を有する複数の異な
る運転案について、その運転を行った場合の複数の目的
項目の値を予見演算し、予め先験的に定められているフ
ァジィのメンバーシップ関数により前記演算された複数
の目的項目値の評価値を定める予見ファジィ評価手段
と、予め定められている複数の運転案の中から予め該当
運転案の前記評価値の他の運転案に対する所定順位で定
まる選択定数に基づいて2種の異なる親を選択し、予め
定められている交換テンプレートにより、前記2種の親
の有する性質を互いに交換する交配操作を行って新たな
運転案を生成し、生成された運転案が所定の数に達した
場合、該生成された運転案の評価値に従って所定順に運
転案を並び換える遺伝的最適化手段と、前記遺伝的最適
化手段で定められた前記評価値が最大あるいは最小の1
つの運転案を初期運転案とし、該運転案の一部を定めら
れた定数により変更し得た運転案の評価値を計算し、前
回の運転案の評価値と比較し、評価値の差分値が予め設
定された変数の値より小さい場合に、前回の運転案を今
回生成した運転案に置き換え、最適運転候補とするニュ
ーロ最適化手段とを備えることを特徴とする。
【0010】また、本発明のポンプ運転台数制御方法
は、ポンプ所の制御対象データおよび前記ポンプ所内の
ポンプ群の運転状態データを基にして、複数のポンプ組
み合わせ案を生成し、そのポンプ運転組み合わせ案の中
で、評価が最もよいポンプ運転組み合わせ案によって前
記ポンプ群の運転台数を制御するものにおいて、前記ポ
ンプ群の運転台数の制御を行うのに必要なプロセス情報
を計測するセンサーからの情報を取り込み、前記ポンプ
群の運転台数制御における最小化または最大化を図る項
目を表わす目的関数を作成し、作成された目的関数の値
を最小化または最大化するポンプ制御手段の運転案を定
めるために、予め設定された染色体表現を有する複数の
異なる運転案について、その運転を行った場合の複数の
目的項目の値を予見演算し、予め先験的に定められてい
るファジィのメンバーシップ関数により前記演算された
複数の目的項目値の評価値を定め、予め定められた複数
の運転案の中から予め該当運転案の前記評価値の他の運
転案に対する所定順位で定まる選択定数に基づいて2種
の異なる親を選択し、予め定められている交換テンプレ
ートにより、前記2種の親の有する性質を互いに交換す
る交配操作を行って新たな運転案を生成し、生成された
運転案が所定の数に達した場合、該生成された運転案の
評価値に従って所定順に運転案を並び換える遺伝的最適
化操作を行ない、前記遺伝的最適化操作にて定められた
前記評価値が最大あるいは最小の1つの運転案を初期運
転案とし、該運転案の一部を定められた定数により変更
し得た運転案の評価値を計算し、前回の運転案の評価値
と比較し、評価値の差分値が予め設定された変数の値よ
り小さい場合に、前回の運転案を今回生成した運転案に
置き換え、前記決定された運転案をポンプ制御手段に出
力し、最適運転候補とすることを特徴とする。
は、ポンプ所の制御対象データおよび前記ポンプ所内の
ポンプ群の運転状態データを基にして、複数のポンプ組
み合わせ案を生成し、そのポンプ運転組み合わせ案の中
で、評価が最もよいポンプ運転組み合わせ案によって前
記ポンプ群の運転台数を制御するものにおいて、前記ポ
ンプ群の運転台数の制御を行うのに必要なプロセス情報
を計測するセンサーからの情報を取り込み、前記ポンプ
群の運転台数制御における最小化または最大化を図る項
目を表わす目的関数を作成し、作成された目的関数の値
を最小化または最大化するポンプ制御手段の運転案を定
めるために、予め設定された染色体表現を有する複数の
異なる運転案について、その運転を行った場合の複数の
目的項目の値を予見演算し、予め先験的に定められてい
るファジィのメンバーシップ関数により前記演算された
複数の目的項目値の評価値を定め、予め定められた複数
の運転案の中から予め該当運転案の前記評価値の他の運
転案に対する所定順位で定まる選択定数に基づいて2種
の異なる親を選択し、予め定められている交換テンプレ
ートにより、前記2種の親の有する性質を互いに交換す
る交配操作を行って新たな運転案を生成し、生成された
運転案が所定の数に達した場合、該生成された運転案の
評価値に従って所定順に運転案を並び換える遺伝的最適
化操作を行ない、前記遺伝的最適化操作にて定められた
前記評価値が最大あるいは最小の1つの運転案を初期運
転案とし、該運転案の一部を定められた定数により変更
し得た運転案の評価値を計算し、前回の運転案の評価値
と比較し、評価値の差分値が予め設定された変数の値よ
り小さい場合に、前回の運転案を今回生成した運転案に
置き換え、前記決定された運転案をポンプ制御手段に出
力し、最適運転候補とすることを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明は、まず遺伝的最適化処理にて大域的な
探索により準最適解を求め、次にニューロ最適化処理に
て最適解を求め、さらにこの最適解を制御情報に変換し
出力する3種類の処理から成っている。
探索により準最適解を求め、次にニューロ最適化処理に
て最適解を求め、さらにこの最適解を制御情報に変換し
出力する3種類の処理から成っている。
【0012】遺伝的最適化処理は、短時間での準最適解
を見つけることを目的とするもので、操作案を複数個予
め準備し、これらを遺伝的アルゴリズムの個体として最
適化を図る。遺伝的最適化処理では、以下のステップ
(1)〜(3)を最大個体数繰り返す。 (1)2種の親を選択し、テンプレートにより交配操作
を加え、新たな運転案を生成する。 (2)生成された運転案を実行した場合の、制御目的項
目を予見演算する。 (3)前記手順にて、各々の制御目的項目値をファジイ
量にて評価し、適応値を求める。
を見つけることを目的とするもので、操作案を複数個予
め準備し、これらを遺伝的アルゴリズムの個体として最
適化を図る。遺伝的最適化処理では、以下のステップ
(1)〜(3)を最大個体数繰り返す。 (1)2種の親を選択し、テンプレートにより交配操作
を加え、新たな運転案を生成する。 (2)生成された運転案を実行した場合の、制御目的項
目を予見演算する。 (3)前記手順にて、各々の制御目的項目値をファジイ
量にて評価し、適応値を求める。
【0013】次に、生成された操作案を適応値の下降順
に並べ換える。このような処理を以下世代数繰り返す。
に並べ換える。このような処理を以下世代数繰り返す。
【0014】次にニューロ最適化処理は、次のような処
理を制御周期許容回数(時間)繰り返す。 (1)前回運転案の一部を変化させ新たな運転案を生成
する。 (2)新運転案を実行した場合の制御目的項目値を予見
演算する。 (3)各々の制御目的項目をファジイ量で評価し適応値
を求める。 (4)前回運転案の適応値と新運転案の適応値の差分値
を計算し、予め定められている値と比較し、新運転案が
優れている場合は、ステップ(5)に進む。そうでない
場合は最初に戻る。 (5)新運転案を最適解候補として最初に戻る。
理を制御周期許容回数(時間)繰り返す。 (1)前回運転案の一部を変化させ新たな運転案を生成
する。 (2)新運転案を実行した場合の制御目的項目値を予見
演算する。 (3)各々の制御目的項目をファジイ量で評価し適応値
を求める。 (4)前回運転案の適応値と新運転案の適応値の差分値
を計算し、予め定められている値と比較し、新運転案が
優れている場合は、ステップ(5)に進む。そうでない
場合は最初に戻る。 (5)新運転案を最適解候補として最初に戻る。
【0015】評価が最もよいポンプ運転組み合わせを求
めるためには、前記ポンプ井水位の水位の適切さ・ポン
プの起動停止または切り替え量の少なさ・ポンプ運転時
間のばらつきの少なさ・所量電力量の少なさを、先験的
知識により予め決定しておいたメンバーシップ関数によ
って予測演算するとともに、それらの予測演算量をファ
ジィ量として評価し、その評価結果に対して予め先験的
な知識により決定しておいた荷重値により荷重平均を求
め、その荷重平均が最大となるポンプ運転組み合わせ案
を前記評価が最もよい案として採用する。
めるためには、前記ポンプ井水位の水位の適切さ・ポン
プの起動停止または切り替え量の少なさ・ポンプ運転時
間のばらつきの少なさ・所量電力量の少なさを、先験的
知識により予め決定しておいたメンバーシップ関数によ
って予測演算するとともに、それらの予測演算量をファ
ジィ量として評価し、その評価結果に対して予め先験的
な知識により決定しておいた荷重値により荷重平均を求
め、その荷重平均が最大となるポンプ運転組み合わせ案
を前記評価が最もよい案として採用する。
【0016】また、本発明では、ファジィ理論を適用
し、状態と評価の関係をメンバーシップ関数として記述
し、それらを記憶することによって、一般操作員でも熟
練操作員と同等の判断が行なえるようにしている。ま
た、複数の判断規準に制御目標としての荷重を設け、操
作員の意志決定に準じたポンプ運転制御を行なえるよう
にしている。
し、状態と評価の関係をメンバーシップ関数として記述
し、それらを記憶することによって、一般操作員でも熟
練操作員と同等の判断が行なえるようにしている。ま
た、複数の判断規準に制御目標としての荷重を設け、操
作員の意志決定に準じたポンプ運転制御を行なえるよう
にしている。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は一般的な雨水排水ポンプ所システムの概要を
示したものである。雨水ポンプ制御装置1は、雨水流入
量予測部2とポンプ台数制御部3より構成される。雨水
流入量予測部2は、排水区域8内の複数個所に設置され
た地上雨量計7もしくはレーダ装置13からの雨量デー
タと、下水管渠6内の複数個所に設置された管渠内水位
計12からの水位データと、ポンプ井4に設置された水
位センサの水位データと、ポンプ吐出量14と、実績流
入量とを入力とし、ポンプ井4と管渠内貯留量を考慮し
た系への雨水流入量を予測する。
る。図1は一般的な雨水排水ポンプ所システムの概要を
示したものである。雨水ポンプ制御装置1は、雨水流入
量予測部2とポンプ台数制御部3より構成される。雨水
流入量予測部2は、排水区域8内の複数個所に設置され
た地上雨量計7もしくはレーダ装置13からの雨量デー
タと、下水管渠6内の複数個所に設置された管渠内水位
計12からの水位データと、ポンプ井4に設置された水
位センサの水位データと、ポンプ吐出量14と、実績流
入量とを入力とし、ポンプ井4と管渠内貯留量を考慮し
た系への雨水流入量を予測する。
【0018】ポンプ台数制御部3は、最適な制御効果器
の運転案を決定する手段であり、遺伝的最適化処理部3
A、ニュ−ロ最適化処理部3B、予見ファジィ評価手段
3C、全体制御処理手段3D、プロセス入力手段3E、
プロセス出力手段3F及び記憶手段3Gからなる。
の運転案を決定する手段であり、遺伝的最適化処理部3
A、ニュ−ロ最適化処理部3B、予見ファジィ評価手段
3C、全体制御処理手段3D、プロセス入力手段3E、
プロセス出力手段3F及び記憶手段3Gからなる。
【0019】ポンプ台数制御部3は、雨水流入量予測部
2からの予測流入量とポンプ井水位データ,河川水位セ
ンサからの河川水位データ11,ポンプ吐出量14,ポ
ンプ群5の運転状況等を入力とし、現在から一定時刻後
までのポンプ群5の運転量を決定し、ポンプ群5に指示
を行なう。
2からの予測流入量とポンプ井水位データ,河川水位セ
ンサからの河川水位データ11,ポンプ吐出量14,ポ
ンプ群5の運転状況等を入力とし、現在から一定時刻後
までのポンプ群5の運転量を決定し、ポンプ群5に指示
を行なう。
【0020】図1において、排水区域8に降った雨水は
下水管渠6を通りポンプ所9に集まってくる。ポンプ所
9では、雨水ポンプ制御装置1を用いて固定ポンプ・可
変速ポンプから構成されるポンプ群5を運転し、雨水を
河川に放出する処理を行なっている。一般的な雨水排水
ポンプ所では、雨水を自然流下によってポンプ所9に集
めるために、河川水位よりも低いところにポンプ井およ
びポンプがあり、流入雨水を適切に処理しなければポン
プ所自体を浸水させてしまうと同時に、ポンプによる放
流停止が、排水区域内の浸水を引き起こし、付近の住民
に多大な損害を与える恐れがある。このため、雨水排水
ポンプシステムにおいては、適切なポンプ運転制御を行
なうことが非常に重要なこととなっている。
下水管渠6を通りポンプ所9に集まってくる。ポンプ所
9では、雨水ポンプ制御装置1を用いて固定ポンプ・可
変速ポンプから構成されるポンプ群5を運転し、雨水を
河川に放出する処理を行なっている。一般的な雨水排水
ポンプ所では、雨水を自然流下によってポンプ所9に集
めるために、河川水位よりも低いところにポンプ井およ
びポンプがあり、流入雨水を適切に処理しなければポン
プ所自体を浸水させてしまうと同時に、ポンプによる放
流停止が、排水区域内の浸水を引き起こし、付近の住民
に多大な損害を与える恐れがある。このため、雨水排水
ポンプシステムにおいては、適切なポンプ運転制御を行
なうことが非常に重要なこととなっている。
【0021】次に、雨水流入量予測部2とポンプ台数制
御部3について詳細に説明する。まず、雨水流入量予測
部2は、図2のように構成され、管渠内水位データ,ポ
ンプ井水位,降雨データ,ポンプ吐出量,河川水位より
予測流入量26を求める。図中、指数平滑フィルター2
2は水位計測値データのノイズを除去する作用,流入量
予測演算部21からの出力を平滑化する作用をもつ。
御部3について詳細に説明する。まず、雨水流入量予測
部2は、図2のように構成され、管渠内水位データ,ポ
ンプ井水位,降雨データ,ポンプ吐出量,河川水位より
予測流入量26を求める。図中、指数平滑フィルター2
2は水位計測値データのノイズを除去する作用,流入量
予測演算部21からの出力を平滑化する作用をもつ。
【0022】実降雨量演算部23は、排水区域内に設置
された地上雨量計7もしくはレーダ装置13からの排水
区域内の降雨データと排水区域内面積データ/流出係数
データ24から排水区域内8の下水管渠に流入する雨水
量(実降雨量データ)を見積る。
された地上雨量計7もしくはレーダ装置13からの排水
区域内の降雨データと排水区域内面積データ/流出係数
データ24から排水区域内8の下水管渠に流入する雨水
量(実降雨量データ)を見積る。
【0023】排水区域内面積データ/流出係数データ2
4は、排水区域内に設置された地上雨量計7もしくはレ
ーダ装置13からの降雨データに対応する各々の排水区
域内支配面積とその支配面積毎の流出係数を格納してお
く。
4は、排水区域内に設置された地上雨量計7もしくはレ
ーダ装置13からの降雨データに対応する各々の排水区
域内支配面積とその支配面積毎の流出係数を格納してお
く。
【0024】計測データ記憶メモリ25は、指数平滑フ
ィルター22を通過した各種水位データ,実降雨量デー
タとその時系列データ,ポンプ吐出量データとのその時
系列データ,実績流入量とその時系列データを一時記憶
し、流入量予測演算部21に出力する。
ィルター22を通過した各種水位データ,実降雨量デー
タとその時系列データ,ポンプ吐出量データとのその時
系列データ,実績流入量とその時系列データを一時記憶
し、流入量予測演算部21に出力する。
【0025】実績流入量演算部27は、管渠内水位デー
タ,河川水位,ポンプ井水位―貯留量曲線対応表28よ
り、下水管渠を含むポンプ井への実績流入量を算出す
る。
タ,河川水位,ポンプ井水位―貯留量曲線対応表28よ
り、下水管渠を含むポンプ井への実績流入量を算出す
る。
【0026】ポンプ井水位―貯留量曲線対応表28は、
ポンプ井水位と下水管渠を含むポンプ井貯留量との対応
関係を記憶しておき、その対応関係の詳細は図19に示
す。
ポンプ井水位と下水管渠を含むポンプ井貯留量との対応
関係を記憶しておき、その対応関係の詳細は図19に示
す。
【0027】流入量予測演算部21は、排水区域に降っ
た雨水が流れる下水管渠内水位データ,実降雨量データ
とその時系列データ,ポンプ吐出量,実績流入量とその
時系列データから予測流入量26を算出する。
た雨水が流れる下水管渠内水位データ,実降雨量データ
とその時系列データ,ポンプ吐出量,実績流入量とその
時系列データから予測流入量26を算出する。
【0028】流入量予測演算部21は、図3に示すよう
に入力層2111,中間層2112,出力層2113か
ら成る3層神経回路網モデルから211構成される。神
経回路網モデル211の動作は、各々正規化された実降
雨量データ,水位データ,ポンプ吐出量,実績流入量か
らなる入力信号が、神経回路網モデル211に提示(加
えられると)されると、瞬時に神経回路網モデルの出力
信号として予測流入量26が出力される。この神経回路
網モデル211からの予測流入量26がポンプ台数制御
部3の入力となる。
に入力層2111,中間層2112,出力層2113か
ら成る3層神経回路網モデルから211構成される。神
経回路網モデル211の動作は、各々正規化された実降
雨量データ,水位データ,ポンプ吐出量,実績流入量か
らなる入力信号が、神経回路網モデル211に提示(加
えられると)されると、瞬時に神経回路網モデルの出力
信号として予測流入量26が出力される。この神経回路
網モデル211からの予測流入量26がポンプ台数制御
部3の入力となる。
【0029】以下、神経回路網モデル211についての
動作を図4を用い説明を加える。図4は、神経回路網モ
デル211を構成する1つのユニットであるニューロン
素子モデル41を示す。ここで、ニューロン素子モデル
への入力信号X1,X2‥‥Xnは、値域(0,1)を
取るもので、シナプス荷重W1,W2‥‥Wnは、値域
(−∞,+∞)を取るものである。ここで、i番目の入
力信号Xiからニューロン素子モデルへ伝わる入力ui
を
動作を図4を用い説明を加える。図4は、神経回路網モ
デル211を構成する1つのユニットであるニューロン
素子モデル41を示す。ここで、ニューロン素子モデル
への入力信号X1,X2‥‥Xnは、値域(0,1)を
取るもので、シナプス荷重W1,W2‥‥Wnは、値域
(−∞,+∞)を取るものである。ここで、i番目の入
力信号Xiからニューロン素子モデルへ伝わる入力ui
を
【0030】
【数1】 Ui=Xi・Wi とすると、ニューロン素子モデル41への総入力Uは、
【0031】
【数2】
【0032】となる。また、ニューロン素子モデル41
の出力Yは、
の出力Yは、
【0033】
【数3】
【0034】で与えられる。ここで、U0はニューロン
素子モデルのしきい値(バイアス)である。
素子モデルのしきい値(バイアス)である。
【0035】本発明では、上記述べたニューロン素子モ
デル41を、図3で示した階層構造211のように、層
状に配置し、各ニューロン素子モデルからの出力信号を
次層の各ニューロン素子モデルへの入力信号とする構成
をもつ神経回路網モデル211とする。
デル41を、図3で示した階層構造211のように、層
状に配置し、各ニューロン素子モデルからの出力信号を
次層の各ニューロン素子モデルへの入力信号とする構成
をもつ神経回路網モデル211とする。
【0036】上記、ニューロン素子モデル41および神
経回路網モデル211に関しては、文献(The MIT Pres
s,Neurocomputing Foudations Of Research,1988,P
P318−362)の引用を持って詳細に代える。
経回路網モデル211に関しては、文献(The MIT Pres
s,Neurocomputing Foudations Of Research,1988,P
P318−362)の引用を持って詳細に代える。
【0037】また、上記文献では、ある入力信号パター
ンを入力層2111に与えたとき、出力層2113から
の出力信号が期待すべき信号、すなわち教師信号となる
ように、両者の誤差に応じて中間層2112および出力
層2113の各ニューロン素子モデルへのシナプス荷重
を修正する学習アルゴリズムが示されている。この学習
アルゴリズムはバックプロパゲーション法(誤差逆伝搬
法)とよばれる。
ンを入力層2111に与えたとき、出力層2113から
の出力信号が期待すべき信号、すなわち教師信号となる
ように、両者の誤差に応じて中間層2112および出力
層2113の各ニューロン素子モデルへのシナプス荷重
を修正する学習アルゴリズムが示されている。この学習
アルゴリズムはバックプロパゲーション法(誤差逆伝搬
法)とよばれる。
【0038】本発明において、神経回路網モデル211
を雨水流入量予測に適用する際には、入力信号(実降雨
量データ,水位データ,ポンプ吐出量,実績流入量)と
その入力信号に対応する教師データ(予測流入量)を複
数パターン設け、上記バックプロパゲーション法により
各々の入力信号とその入力信号に対応する予測流入量を
神経回路網モデル211に学習させておく必要がある。
を雨水流入量予測に適用する際には、入力信号(実降雨
量データ,水位データ,ポンプ吐出量,実績流入量)と
その入力信号に対応する教師データ(予測流入量)を複
数パターン設け、上記バックプロパゲーション法により
各々の入力信号とその入力信号に対応する予測流入量を
神経回路網モデル211に学習させておく必要がある。
【0039】本発明においては、神経回路網モデル21
1の学習は雨水ポンプ制御装置1に適用する以前に終了
させておく。
1の学習は雨水ポンプ制御装置1に適用する以前に終了
させておく。
【0040】図5はポンプ台数制御部3のソフト構成を
示したものであり、遺伝的最適化処理部3A及びニュ−
ロ最適化処理部3Bは共に、交配操作処理部31、制御
予見シミュレ−ション部32、ファジィ評価部33、制
御出力部34及びメモリ35を有する。
示したものであり、遺伝的最適化処理部3A及びニュ−
ロ最適化処理部3Bは共に、交配操作処理部31、制御
予見シミュレ−ション部32、ファジィ評価部33、制
御出力部34及びメモリ35を有する。
【0041】交配操作処理部31は、ポンプ所9内に設
置されたポンプ群5の全ての運転組合わせを生成し、一
つずつ組合わせを制御予見シミュレ−ション部32に出
力する。運転組合わせは、固定能力(ON/OFF)の
ポンプが5台あるならば、2の5乗(25)個=32
個,6台あれば64個ある。仮りに5台のポンプの内1
台が可変能力のポンプであるとすると、可変ポンプは能
力の60〜100%の範囲を設定できることより、1%
単位で切替ると組合わせ数は、42×2×2×2×2=
672個となる。このように、可変能力ポンプの運転切
替量により、可変ポンプ台数が増えてくると組合わせ数
は爆発的に増えてしまう。このために、可変ポンプの運
転切替量の最低n%を任意設定できる機構とし、次のよ
うな処理を追加することで組み合わせ数を削減する。
置されたポンプ群5の全ての運転組合わせを生成し、一
つずつ組合わせを制御予見シミュレ−ション部32に出
力する。運転組合わせは、固定能力(ON/OFF)の
ポンプが5台あるならば、2の5乗(25)個=32
個,6台あれば64個ある。仮りに5台のポンプの内1
台が可変能力のポンプであるとすると、可変ポンプは能
力の60〜100%の範囲を設定できることより、1%
単位で切替ると組合わせ数は、42×2×2×2×2=
672個となる。このように、可変能力ポンプの運転切
替量により、可変ポンプ台数が増えてくると組合わせ数
は爆発的に増えてしまう。このために、可変ポンプの運
転切替量の最低n%を任意設定できる機構とし、次のよ
うな処理を追加することで組み合わせ数を削減する。
【0042】ここでは、ポンプ台数制御を具体例として
取り上げる。図6は、プロセスの概要と各制御効果器に
対する運転案の定義を示している。運転案はGAにおけ
るバイナリー要素の染色体で表現する。ビット数は少な
くとも、各々の制御効果器のノッチ範囲を表現できる数
だけ確保する。本例では、ポンプ1〜4は固定能力であ
るから各々1ビット、ポンプ5〜7は可能能力は0であ
るから各々6ビットが、それぞれ割り当てられている。
この結果、本例での運転案は22ビットの符号なし整数
xで表わされる。
取り上げる。図6は、プロセスの概要と各制御効果器に
対する運転案の定義を示している。運転案はGAにおけ
るバイナリー要素の染色体で表現する。ビット数は少な
くとも、各々の制御効果器のノッチ範囲を表現できる数
だけ確保する。本例では、ポンプ1〜4は固定能力であ
るから各々1ビット、ポンプ5〜7は可能能力は0であ
るから各々6ビットが、それぞれ割り当てられている。
この結果、本例での運転案は22ビットの符号なし整数
xで表わされる。
【0043】制御は、1〜5分間隔で、一定時間後のプ
ロセスの推移を予測しながら、周期的に行われる。
ロセスの推移を予測しながら、周期的に行われる。
【0044】図10は、上記ファジィ評価値を演算して
得る適応値の推移を3次元グラフで表現したものであ
る。ここで適応値は、 (適応値)=(VI値ファジイ評価値)+(電力量ファ
ジイ評価値)+(切り替え電力量ファジイ評価値) で定義している。3次元グラフで示すために、ポンプ2
と3をノッチ0(停止)に固定した場合に、第1の軸に
固定ポンプ(a1),第2の軸に可変ポンプ1ノッチ
(a2)を定義し、第3の軸に(適応値)を定義する
と、図10の様に、(適応値)はいくつかの頂点(峰)
を有する多峰関数となることがわかる。この峰のうち最
も高い値を与える運転案が最適解である。最適解を決定
するには、全ての運転組合せを検討すればよい訳である
が、実時間(数秒)内で行うことは困難である。
得る適応値の推移を3次元グラフで表現したものであ
る。ここで適応値は、 (適応値)=(VI値ファジイ評価値)+(電力量ファ
ジイ評価値)+(切り替え電力量ファジイ評価値) で定義している。3次元グラフで示すために、ポンプ2
と3をノッチ0(停止)に固定した場合に、第1の軸に
固定ポンプ(a1),第2の軸に可変ポンプ1ノッチ
(a2)を定義し、第3の軸に(適応値)を定義する
と、図10の様に、(適応値)はいくつかの頂点(峰)
を有する多峰関数となることがわかる。この峰のうち最
も高い値を与える運転案が最適解である。最適解を決定
するには、全ての運転組合せを検討すればよい訳である
が、実時間(数秒)内で行うことは困難である。
【0045】本発明では、上記課題を、以下の様にして
解決する。図7は、遺伝的ニューロファジィ制御による
ポンプ台数制御装置3の処理手順を示したものである。
本処理は、詳細を図8に示す遺伝的最適化処理(ステッ
プA)にて、大域的な探索により準最適解を求め、次
に、詳細を図13に示すニューロ最適化処理(ステップ
B)にて、最適解を得、得られた最適解を制御情報に変
換し出力する(ステップC)、3種類の処理により成っ
ている。
解決する。図7は、遺伝的ニューロファジィ制御による
ポンプ台数制御装置3の処理手順を示したものである。
本処理は、詳細を図8に示す遺伝的最適化処理(ステッ
プA)にて、大域的な探索により準最適解を求め、次
に、詳細を図13に示すニューロ最適化処理(ステップ
B)にて、最適解を得、得られた最適解を制御情報に変
換し出力する(ステップC)、3種類の処理により成っ
ている。
【0046】図8は、前記遺伝的最適化処理(ステップ
A)の手順の詳細を示したものである。この処理の主た
る目的は、短時間での準最適解を見つけることである。
従って、操作案を複数個予め準備し、これらを遺伝的ア
ルゴリズムの個体として最適化を図る。
A)の手順の詳細を示したものである。この処理の主た
る目的は、短時間での準最適解を見つけることである。
従って、操作案を複数個予め準備し、これらを遺伝的ア
ルゴリズムの個体として最適化を図る。
【0047】図9は、初期個体の選択概念である。でき
るだけ広域な空間を探層する為、各制御効果器の操作範
囲を均等に分割し、代表点(図中の格子点)を定める。
図10の例であると、固定ポンプ台数(a1)と、5ノ
ッチずつに分割した可変ポンプ1ノッチ(a2)の交差
点を初期個体としている。
るだけ広域な空間を探層する為、各制御効果器の操作範
囲を均等に分割し、代表点(図中の格子点)を定める。
図10の例であると、固定ポンプ台数(a1)と、5ノ
ッチずつに分割した可変ポンプ1ノッチ(a2)の交差
点を初期個体としている。
【0048】これらを初期値として、図8に示す以下の
ステップで最適化処理が行われる。
ステップで最適化処理が行われる。
【0049】(ステップA1)以下の(ステップA2)
から(ステップA6)を世代数繰り返す。 (ステップA2)以下の(ステップA3)から(ステッ
プA5)を最大個体数繰り返す。 (ステップA3)2種の親を選択し、テンプレートによ
り交配操作を加え、新たな運転案を生成する。 (ステップA4)生成された運転案を実行した場合の、
制御目的項目を予見演算する。 (ステップA5)前記手順にて、各々の制御目的項目値
をファジィ量にて評価し、適応値を求める。 (ステップA6)生成された操作案を適応値の下降順に
並べ換える。
から(ステップA6)を世代数繰り返す。 (ステップA2)以下の(ステップA3)から(ステッ
プA5)を最大個体数繰り返す。 (ステップA3)2種の親を選択し、テンプレートによ
り交配操作を加え、新たな運転案を生成する。 (ステップA4)生成された運転案を実行した場合の、
制御目的項目を予見演算する。 (ステップA5)前記手順にて、各々の制御目的項目値
をファジィ量にて評価し、適応値を求める。 (ステップA6)生成された操作案を適応値の下降順に
並べ換える。
【0050】以下、図8の各々の処理ステップについて
説明する。ここでは、運転案としての個体の最大値を1
0個としこれらをx1からx10とする。各々の適応値
は関数fとして表現されているものとする。制御の目的
は、適応値の最も高いものを決定することであるから、
10個の運転案の中から適応値の高いものを次世代の運
転案の親として選択してゆくことが必要である。従っ
て、まず、評価値の下降順に運転案を並び換え、その順
位を定める。順位が定まると、親としての選択の確率を
予め世代毎に定めることができ、1から1000のレン
ジを有する親選択テーブルから、一様乱数により親を決
定できる。本例では、例えば1回目の一様乱数はi=1
82であるから、親としてはx6が選択されている。同
じく一様乱数i=430の場合はx4が選択されてい
る。この様に各運転案は、世代毎にその適応値の順位に
対応する確率で親として選択されていく。
説明する。ここでは、運転案としての個体の最大値を1
0個としこれらをx1からx10とする。各々の適応値
は関数fとして表現されているものとする。制御の目的
は、適応値の最も高いものを決定することであるから、
10個の運転案の中から適応値の高いものを次世代の運
転案の親として選択してゆくことが必要である。従っ
て、まず、評価値の下降順に運転案を並び換え、その順
位を定める。順位が定まると、親としての選択の確率を
予め世代毎に定めることができ、1から1000のレン
ジを有する親選択テーブルから、一様乱数により親を決
定できる。本例では、例えば1回目の一様乱数はi=1
82であるから、親としてはx6が選択されている。同
じく一様乱数i=430の場合はx4が選択されてい
る。この様に各運転案は、世代毎にその適応値の順位に
対応する確率で親として選択されていく。
【0051】図11は、運転案の適応値順位で世代毎に
親選択テーブル定まる性質を示したものであり、上記進
化における淘汰,優性遺伝における重要な性質の説明図
である。世代=1の運転案に対応する評価値の下降順配
列a(1)〜a(10)内の評価値の総和は、 Σa(i)(i=1〜10)=303 である。これを用い、各々の評価値の総和に対する比率
を計算した結果を図11のap(%)としたトレンドグラ
フである。これは世代=gnで定まる指数P(gn)を有
する指数関数に近似しており、
親選択テーブル定まる性質を示したものであり、上記進
化における淘汰,優性遺伝における重要な性質の説明図
である。世代=1の運転案に対応する評価値の下降順配
列a(1)〜a(10)内の評価値の総和は、 Σa(i)(i=1〜10)=303 である。これを用い、各々の評価値の総和に対する比率
を計算した結果を図11のap(%)としたトレンドグラ
フである。これは世代=gnで定まる指数P(gn)を有
する指数関数に近似しており、
【0052】Y=x*X・・・・・
【数4】で示すことができる。ここでC(gn)は世代g
nで定まる定数である。
nで定まる定数である。
【0053】左下図は、各々の評価値比率(%)によ
り、各々の個体の優性度合いを定めるようにした円グラ
フであり、これをルーレットホイールと称する。優性的
な遺伝の仕組みは、当該個体の属する環境への適応度が
高いもの程、生存率及び子孫保存率が高いことであるか
ら、評価値比率(%)が高いもの程子孫生成の親となる
確率を高めればよい。例えば1回目に生成された整乱数
i1=182であるから、これは1から250範囲内を
指すためX6が親個体として選択される。2回目の一様
整乱数i2=492の場合は、目盛としては451〜6
05の範囲内に入るためにX3が親個体として選ばれ
る。このようにして遺伝操作に必要な親個体数分の一様
整乱数が生成され、ルーレットホイールを探索し親個体
が決定されてゆく。
り、各々の個体の優性度合いを定めるようにした円グラ
フであり、これをルーレットホイールと称する。優性的
な遺伝の仕組みは、当該個体の属する環境への適応度が
高いもの程、生存率及び子孫保存率が高いことであるか
ら、評価値比率(%)が高いもの程子孫生成の親となる
確率を高めればよい。例えば1回目に生成された整乱数
i1=182であるから、これは1から250範囲内を
指すためX6が親個体として選択される。2回目の一様
整乱数i2=492の場合は、目盛としては451〜6
05の範囲内に入るためにX3が親個体として選ばれ
る。このようにして遺伝操作に必要な親個体数分の一様
整乱数が生成され、ルーレットホイールを探索し親個体
が決定されてゆく。
【0054】図11は、以上の処理を世代1から世代2
0まで、ある遺伝的操作を行った場合の生存個体の評価
値推移を示したものである。左下図により、初期段階の
世代においては、評価値が大きなバラつきを有している
のが世代が進むにつれ小さくなってゆき、世代=20に
至っては、最適値の近傍に収束してゆくことがわかる。
右下図は同じデータを、評価値比率(%)でプロットし
たものである。前述の(数4)となっていることがわか
る。本実施例の最適化対象である制御問題において、制
御効果器の位置,数を変え、統計,解析を行った。この
結果P(gn)やC(gn)は初期親個体や、遺伝的操作に
よる影響を受けるものの、初期個体のパラメータや遺伝
的操作手順を固定した場合は、同一となることがわかっ
た。すなわち、最適化対象と遺伝的操作が定まれば、世
代毎に優性的に選択される親は、評価値順位によって定
まっていることを示している。つまり、ルーレットホイ
ール作成処理や、一様乱数の生成は、計画過程で都度行
う必要はなく、決定論的に予め定めておくことができる
ことを意味する。
0まで、ある遺伝的操作を行った場合の生存個体の評価
値推移を示したものである。左下図により、初期段階の
世代においては、評価値が大きなバラつきを有している
のが世代が進むにつれ小さくなってゆき、世代=20に
至っては、最適値の近傍に収束してゆくことがわかる。
右下図は同じデータを、評価値比率(%)でプロットし
たものである。前述の(数4)となっていることがわか
る。本実施例の最適化対象である制御問題において、制
御効果器の位置,数を変え、統計,解析を行った。この
結果P(gn)やC(gn)は初期親個体や、遺伝的操作に
よる影響を受けるものの、初期個体のパラメータや遺伝
的操作手順を固定した場合は、同一となることがわかっ
た。すなわち、最適化対象と遺伝的操作が定まれば、世
代毎に優性的に選択される親は、評価値順位によって定
まっていることを示している。つまり、ルーレットホイ
ール作成処理や、一様乱数の生成は、計画過程で都度行
う必要はなく、決定論的に予め定めておくことができる
ことを意味する。
【0055】以上の説明の通り、遺伝的最適化手段7に
より、極めて少ない回数の運転案の検討にて、準最適解
が得られる。
より、極めて少ない回数の運転案の検討にて、準最適解
が得られる。
【0056】次に、前記図8のステップA3の処理を図
12を用いて詳細に説明する。図12では、前記操作に
より、親運転案のペアとして X1=(a1,a2,a3,a4) =(6,100,0,60) X2=(8,86,68,61) が選択されており、22(ビット)の符号無乱数PTN
(テンプレ−トと称す)により交配と行なっている状況
である。ここでは、PTN中の1に該当する、親のそれ
ぞれのビットが互いに交換され、新たに子運転案Y1と
Y2が生成されている。
12を用いて詳細に説明する。図12では、前記操作に
より、親運転案のペアとして X1=(a1,a2,a3,a4) =(6,100,0,60) X2=(8,86,68,61) が選択されており、22(ビット)の符号無乱数PTN
(テンプレ−トと称す)により交配と行なっている状況
である。ここでは、PTN中の1に該当する、親のそれ
ぞれのビットが互いに交換され、新たに子運転案Y1と
Y2が生成されている。
【0057】Y1=(11,85,88,91) Y2=(5,99,80,94) Y1とY2は、それぞれ親X1とX2の性質を引き継い
でいる。
でいる。
【0058】次に図13以下で、図7のステップBすな
わちニューロ最適化手段3Bの処理を説明する。本手段
の処理は、以下の6ステップによって成っている。 (ステップB1)以下の(ステップB2)から(ステッ
プB6)を制御周期許容回数(時間)繰り返す。 (ステップB2)前回運転案の一部を変化させ新たな運
転案を生成する。 (ステップB3)新運転案を実行した場合の制御目的項
目値を予見演算する。
わちニューロ最適化手段3Bの処理を説明する。本手段
の処理は、以下の6ステップによって成っている。 (ステップB1)以下の(ステップB2)から(ステッ
プB6)を制御周期許容回数(時間)繰り返す。 (ステップB2)前回運転案の一部を変化させ新たな運
転案を生成する。 (ステップB3)新運転案を実行した場合の制御目的項
目値を予見演算する。
【0059】(ステップB4)各々の制御目的項目をフ
ァジィ量で評価し適応値を求める。 (ステップB5)前回運転案の適応値と新運転案の適応
値の差分値を計算し、予め定められている値と比較し、
新運転案が優れている場合は、下記の(ステップB6)
に進む。そうでない場合は(ステップ1)に戻る。 (ステップB6)新運転案を最適解候補として(ステッ
プB1)に戻る。
ァジィ量で評価し適応値を求める。 (ステップB5)前回運転案の適応値と新運転案の適応
値の差分値を計算し、予め定められている値と比較し、
新運転案が優れている場合は、下記の(ステップB6)
に進む。そうでない場合は(ステップ1)に戻る。 (ステップB6)新運転案を最適解候補として(ステッ
プB1)に戻る。
【0060】以下、各々のステップについて、詳細を説
明する。図14は、図13のステップB2の処理動作例
を示すものである。前記遺伝的最適化処理にて決定され
た準最適運転案Xは、本例では、X=(6,100,
0,60)である。この運転案の一部を図15に示す方
法で変化させる。すなわち各制御効果器の操作し得る状
況を全て並べると、142通りの運転状況が存在する。
ここで、この運転案に対して最小の変化を与える為、0
〜141範囲内での一様整乱数mを生成する。例えば、 m=107 とすると、これは、制御効果器である可変ポンプ7(a
4)の6(ノッチ)であることがわかる。従って、図1
4の様に、可変ポンプ(a4)の能力を0%から65%
に変化させ新たな運転Yを得る。 Y=(6,100,0,65) 次に、ステップ3にて新運転案を実行した場合の制御目
的項目値を予見演算し、ステップ4にて、ファジィによ
る適応値をそれぞれ前述の手順で求める。この時、前回
転運転案の適応値をf(X),新運転案の適応値をf(Y)
とする。
明する。図14は、図13のステップB2の処理動作例
を示すものである。前記遺伝的最適化処理にて決定され
た準最適運転案Xは、本例では、X=(6,100,
0,60)である。この運転案の一部を図15に示す方
法で変化させる。すなわち各制御効果器の操作し得る状
況を全て並べると、142通りの運転状況が存在する。
ここで、この運転案に対して最小の変化を与える為、0
〜141範囲内での一様整乱数mを生成する。例えば、 m=107 とすると、これは、制御効果器である可変ポンプ7(a
4)の6(ノッチ)であることがわかる。従って、図1
4の様に、可変ポンプ(a4)の能力を0%から65%
に変化させ新たな運転Yを得る。 Y=(6,100,0,65) 次に、ステップ3にて新運転案を実行した場合の制御目
的項目値を予見演算し、ステップ4にて、ファジィによ
る適応値をそれぞれ前述の手順で求める。この時、前回
転運転案の適応値をf(X),新運転案の適応値をf(Y)
とする。
【0061】次に図13のステップB5とステップB6
について説明する。図16は、本発明において見い出し
た目的関数値の推移の有する特有な性質を示したもので
ある。図16の(a)は、横軸に立案回数i毎に定まる
計画順ベクトルX(i),縦軸に、その目的関数値を定義
したものである。
について説明する。図16は、本発明において見い出し
た目的関数値の推移の有する特有な性質を示したもので
ある。図16の(a)は、横軸に立案回数i毎に定まる
計画順ベクトルX(i),縦軸に、その目的関数値を定義
したものである。
【0062】計画順ベクトルの並びを、少しずつ変化さ
せ、その時の目的関数値を比較しながら適正に、最適解
に近い計画順ベクトルに置き換えて行く。
せ、その時の目的関数値を比較しながら適正に、最適解
に近い計画順ベクトルに置き換えて行く。
【0063】この場合、図に示すように、例えば、X
(i)の様な極点(本実施例では、極小点)になる場合で
も、次のベクトルに移行し、十分な回数の立案を行った
後に、最適解ベクトルXopに達することがわかる。
(i)の様な極点(本実施例では、極小点)になる場合で
も、次のベクトルに移行し、十分な回数の立案を行った
後に、最適解ベクトルXopに達することがわかる。
【0064】したがって、この様に、毎回新しい運転案
Xi+1を作成し、その適応値f(Xi+1)を演算し、
前回の運転案Xiの適応値f(Xi)と比較して、より小
さい、あるいは、大きなものを最適運転案候補としてい
く処理を行えば良いのである。
Xi+1を作成し、その適応値f(Xi+1)を演算し、
前回の運転案Xiの適応値f(Xi)と比較して、より小
さい、あるいは、大きなものを最適運転案候補としてい
く処理を行えば良いのである。
【0065】図16の(b)は、横軸に計画順ベクトル
Xiをとり、縦軸に、その適応値f(Xi)のXiに対す
る微分値Δf(Xi)をとって表現したものである。すな
わち、 Δf(Xi)=dF(Xi)/dXi=f(Xi+1)−f
(Xi) である。
Xiをとり、縦軸に、その適応値f(Xi)のXiに対す
る微分値Δf(Xi)をとって表現したものである。すな
わち、 Δf(Xi)=dF(Xi)/dXi=f(Xi+1)−f
(Xi) である。
【0066】本例では、 Δf(Xi)=(Y)−f(X) である。
【0067】これは、立案回数毎の適応値差分値を表わ
しており、新しい運転案「Xi+1」の適応値が前回の計
画における適応値より小さくなる場合には、負となり、
そうでない場合は、ゼロ、または正となる。
しており、新しい運転案「Xi+1」の適応値が前回の計
画における適応値より小さくなる場合には、負となり、
そうでない場合は、ゼロ、または正となる。
【0068】その推移は、図に示される通り、f(Xi)
と対応するが、波形はゼロを中心とした、減衰振動(す
なわち、振幅が小さくなりながら周期も変化していく波
形)に類似した波形になる。
と対応するが、波形はゼロを中心とした、減衰振動(す
なわち、振幅が小さくなりながら周期も変化していく波
形)に類似した波形になる。
【0069】厳密な実験によると、一般的な制御問題に
おいては、問題の内容に関わらず、この様な形となり、
Xiを時刻と考えた場合の振幅の減衰度合は、例えば、 C/log (i+2) (本実施例では、C=1.0) の相似形になることがわかった。
おいては、問題の内容に関わらず、この様な形となり、
Xiを時刻と考えた場合の振幅の減衰度合は、例えば、 C/log (i+2) (本実施例では、C=1.0) の相似形になることがわかった。
【0070】これは、ΔFが正になった場合、つまり、
新しい計画の適応値が前回の計画より悪くなった時で
も、C/log(i+2)より小さな場合には、新しい運転
案を最適解候補に置き換えてゆくことにより、十分大き
なiに対応する順ベクトルXiでは、必ず最適解に達す
ることを示している。
新しい計画の適応値が前回の計画より悪くなった時で
も、C/log(i+2)より小さな場合には、新しい運転
案を最適解候補に置き換えてゆくことにより、十分大き
なiに対応する順ベクトルXiでは、必ず最適解に達す
ることを示している。
【0071】これにより制御許容時間内に、この処理を
十分繰り返すことにより、確実に最適解に近づいてゆく
ことになる。
十分繰り返すことにより、確実に最適解に近づいてゆく
ことになる。
【0072】図17は、記憶手段5内に予め格納されて
いる定数例を示したものである。テーブルMは、前述の
通り、各制御効果器の操作し得る状況の数、すなわち0
〜151に一様に分布する正乱数を格納している。また
Cは、適応値差(f(Y)−f(X))と比較する為の定数
であり、例えば繰り返し回数iに対し、次の様な値が、
記憶手段5が備えるテーブル上に設定されている。 C(i)=(C1・a(i))/log(i+2) 但し、log は自然対数、a(i)は「0.0」から「1.
0」に分布する一様実乱数である。
いる定数例を示したものである。テーブルMは、前述の
通り、各制御効果器の操作し得る状況の数、すなわち0
〜151に一様に分布する正乱数を格納している。また
Cは、適応値差(f(Y)−f(X))と比較する為の定数
であり、例えば繰り返し回数iに対し、次の様な値が、
記憶手段5が備えるテーブル上に設定されている。 C(i)=(C1・a(i))/log(i+2) 但し、log は自然対数、a(i)は「0.0」から「1.
0」に分布する一様実乱数である。
【0073】すなわち、検討繰り返し回数iの増加によ
り、分布する範囲が小さくなる様な値であればよい。C
1は適応値範囲により定めることができ、本例ではC1=
1.0とした場合のC(i)の分布エリアの推移を示し
ている。斜線領域内にC(i)は存在することになる。
り、分布する範囲が小さくなる様な値であればよい。C
1は適応値範囲により定めることができ、本例ではC1=
1.0とした場合のC(i)の分布エリアの推移を示し
ている。斜線領域内にC(i)は存在することになる。
【0074】図18は、以上述べたニューロ最適化手段
8における処理の概念を図で示したものである。横軸に
可変ポンプ1(a2)のノッチ変化,縦軸に適応値を定義
して、適応値の最適値に達する状況である。他の制御効
果器については、作図上省略している。本処理の初期値
として、前記遺伝的最適化処理によって決定された準最
適運転案を初期値として、いくつかの極値を通過して最
適解に達することがわかる。初期運転案を単なる乱数的
な手法で定めた場合、最適解へ到達する時間(検討回
数)は大きくバラつくが、本発明では、遺伝的最適化方
法により、十分良い運転案を初期に与える様にした為、
最適解へ到達する時間を十分短く安定させる様にした。
8における処理の概念を図で示したものである。横軸に
可変ポンプ1(a2)のノッチ変化,縦軸に適応値を定義
して、適応値の最適値に達する状況である。他の制御効
果器については、作図上省略している。本処理の初期値
として、前記遺伝的最適化処理によって決定された準最
適運転案を初期値として、いくつかの極値を通過して最
適解に達することがわかる。初期運転案を単なる乱数的
な手法で定めた場合、最適解へ到達する時間(検討回
数)は大きくバラつくが、本発明では、遺伝的最適化方
法により、十分良い運転案を初期に与える様にした為、
最適解へ到達する時間を十分短く安定させる様にした。
【0075】以上の様にして、ニューロ最適化手段8
は、前記遺伝的最適化手段7で得られた準最適運転案を
初期運転案として、許容される時間内で確実に最適案に
近い運転案を決定する。
は、前記遺伝的最適化手段7で得られた準最適運転案を
初期運転案として、許容される時間内で確実に最適案に
近い運転案を決定する。
【0076】図19は、本発明による制御装置にて、ポ
ンプ容量制御を行った結果の一例を示すものである。従
来の方法では、何回かVIの基準値以下となってしまっ
ているが、本発明では、基準値以上がよく保持されてい
る。またポンプの運転も起動回数や、急激な運転量の変
化が少ない為、電力量も従来方法に比べ、大きく低減し
ていることがわかる。
ンプ容量制御を行った結果の一例を示すものである。従
来の方法では、何回かVIの基準値以下となってしまっ
ているが、本発明では、基準値以上がよく保持されてい
る。またポンプの運転も起動回数や、急激な運転量の変
化が少ない為、電力量も従来方法に比べ、大きく低減し
ていることがわかる。
【0077】図20は、本発明の最適運転案決定の処理
パフォーマンスの実験結果を示したものである。従来方
法としては、標準的な、交配操作と突然変異操作を遺伝
的操作とする遺伝的アルゴリズム(GA)と、ニューラ
ルネットワーク構造を有するボルツマンマシンとした。
パフォーマンスの実験結果を示したものである。従来方
法としては、標準的な、交配操作と突然変異操作を遺伝
的操作とする遺伝的アルゴリズム(GA)と、ニューラ
ルネットワーク構造を有するボルツマンマシンとした。
【0078】従来のGAでは、処理開始から0.3(秒)
後まで、適応値がよく上昇してゆくが、0.3秒以後の
上昇率は少なくなり、ほとんど改善がみられなくなって
いる。一方、ニューロ(ボルツマンマシン)では、処理
開始からの適応値の上昇はなだらかであるが、着実に行
われ、処理開始から2.3(秒)後には、GAによるべス
ト値より良くなっていることがわかる。
後まで、適応値がよく上昇してゆくが、0.3秒以後の
上昇率は少なくなり、ほとんど改善がみられなくなって
いる。一方、ニューロ(ボルツマンマシン)では、処理
開始からの適応値の上昇はなだらかであるが、着実に行
われ、処理開始から2.3(秒)後には、GAによるべス
ト値より良くなっていることがわかる。
【0079】これに対し、本発明では、開始から、0.
3(秒)後付近まで急激な適応値の改善があり、かつ0.
3(秒)後も確実に改善が行われており、2.3(秒)後
には、ほぼ最適解に達している。
3(秒)後付近まで急激な適応値の改善があり、かつ0.
3(秒)後も確実に改善が行われており、2.3(秒)後
には、ほぼ最適解に達している。
【0080】図5に戻って、制御予見シミュレ−ション
部32は、図21に示した構成をとる。ポンプ1台毎に
演算部321を持ち、演算部321は、全揚程演算部3
211,吐出量演算部3212,ポンプ運転特性記憶メ
モリ3213,累積運転時間演算部3214,累積運転
時間記憶メモリ3215,運転切替量演算部3216,
所要電力量差演算部3217より構成され、該当ポンプ
吐出量,累積運転時間,運転切替量,所要電力量差を出
力する。
部32は、図21に示した構成をとる。ポンプ1台毎に
演算部321を持ち、演算部321は、全揚程演算部3
211,吐出量演算部3212,ポンプ運転特性記憶メ
モリ3213,累積運転時間演算部3214,累積運転
時間記憶メモリ3215,運転切替量演算部3216,
所要電力量差演算部3217より構成され、該当ポンプ
吐出量,累積運転時間,運転切替量,所要電力量差を出
力する。
【0081】全揚程演算部3211は、河川水位,該当
ポンプ井水位,該当ポンプ吐出量を入力とし、(5)式
により全揚程を演算する。
ポンプ井水位,該当ポンプ吐出量を入力とし、(5)式
により全揚程を演算する。
【0082】 (全揚程)=(河川水位)−(ポンプ井水位)+(管路曲がり等損失水位) ………(5) 吐出量演算部3212では、全揚程演算部3211から
の全揚程値と、交配操作処理部31からのポンプ所内ポ
ンプ群の操作案を入力とし、ポンプ運転特性記憶メモリ
3213に基づき、ポンプ吐出量を演算する。ポンプ運
転特性記憶メモリ3213は吐出量(Q)と揚程(H)
の関係を記憶した記憶媒体である。
の全揚程値と、交配操作処理部31からのポンプ所内ポ
ンプ群の操作案を入力とし、ポンプ運転特性記憶メモリ
3213に基づき、ポンプ吐出量を演算する。ポンプ運
転特性記憶メモリ3213は吐出量(Q)と揚程(H)
の関係を記憶した記憶媒体である。
【0083】全揚程は上記揚程演算部3211で求めた
全揚程が相当し、実揚程が変化することにより、全損失
曲線が上下に平行移動する。実際の吐出量(Q′)は、
全揚程・吐出量曲線と全損失曲線の交点により運転点が
決定され、その運転点より、垂線を下ろしたQ軸との交
点により決定される。可変能力ポンプの場合は、全揚程
・吐出量曲線が運転比率(%)により、相似形で縮小さ
れる吐出量となるが吐出量の演算は同じである。
全揚程が相当し、実揚程が変化することにより、全損失
曲線が上下に平行移動する。実際の吐出量(Q′)は、
全揚程・吐出量曲線と全損失曲線の交点により運転点が
決定され、その運転点より、垂線を下ろしたQ軸との交
点により決定される。可変能力ポンプの場合は、全揚程
・吐出量曲線が運転比率(%)により、相似形で縮小さ
れる吐出量となるが吐出量の演算は同じである。
【0084】累積運転時間演算部3214では、前回ま
での累積運転時間を記憶した累積運転時間記憶メモリ3
215を参照した値に、交配操作処理部31からの操作
案が運転を指示したものであれば、制御周期時間分を加
算した値を、停止を指示したものであればメモリ321
5からの参照値を出力する。累積運転時間は次式に示す
通りである。
での累積運転時間を記憶した累積運転時間記憶メモリ3
215を参照した値に、交配操作処理部31からの操作
案が運転を指示したものであれば、制御周期時間分を加
算した値を、停止を指示したものであればメモリ321
5からの参照値を出力する。累積運転時間は次式に示す
通りである。
【0085】 (運転時の累積運転時間)=(前回迄の累積運転時間)+(制御周期:Δt) (停止時の累積運転時間)=(前回迄の累積運転時間) ………(6) 運転切替量演算部3216では、交配操作処理部31か
らの操作案と、現在の該当ポンプ運転状態との差を求め
出力する。運転切り替え量は次式に示す通りである。 (運転切替量)=(交配操作処理部31からの操作案)−(現在状態) …(7 ) 所要電力量差演算部3217では、運転切替量演算部3
216の出力より、使用電力の増減を演算し、出力す
る。
らの操作案と、現在の該当ポンプ運転状態との差を求め
出力する。運転切り替え量は次式に示す通りである。 (運転切替量)=(交配操作処理部31からの操作案)−(現在状態) …(7 ) 所要電力量差演算部3217では、運転切替量演算部3
216の出力より、使用電力の増減を演算し、出力す
る。
【0086】これらの演算は、ポンプ所内に設置された
ポンプ台数分行なわれる。
ポンプ台数分行なわれる。
【0087】ポンプ井水位予測演算部322では、各ポ
ンプの吐出量の総和を求め、(8),(9)式より流入予
測量との差を計算し、現在ポンプ井水位と流入吐出量の
差とにより、ポンプ井水位―貯留量曲線対応表28よ
り、水位を予測し、水位予測値を出力する。
ンプの吐出量の総和を求め、(8),(9)式より流入予
測量との差を計算し、現在ポンプ井水位と流入吐出量の
差とにより、ポンプ井水位―貯留量曲線対応表28よ
り、水位を予測し、水位予測値を出力する。
【0088】 (差分容積)=(流入量)−(Σ(ポンプ吐出量)) …(8) (予測時間後の貯留量)=(現在水位による貯留量)−(差分容積) …(9) 運転切替台・台数演算部324では、可変能力ポンプと
固定能力ポンプに分けて、可変能力ポンプの切替量の絶
対値の和を求め、可変能力ポンプ運転切替量予測値とし
て出力する。固定能力ポンプは、運転の切り替わった
(OFF−>ON,ON−>OFF)台数を計数し、固
定能力ポンプ運転切替台数予測値として出力する。
固定能力ポンプに分けて、可変能力ポンプの切替量の絶
対値の和を求め、可変能力ポンプ運転切替量予測値とし
て出力する。固定能力ポンプは、運転の切り替わった
(OFF−>ON,ON−>OFF)台数を計数し、固
定能力ポンプ運転切替台数予測値として出力する。
【0089】所要電力量差和演算部325では、所要電
力量差の総和を求め、所要電力量予測値として出力す
る。
力量差の総和を求め、所要電力量予測値として出力す
る。
【0090】固定能力ポンプ運転時間分散演算部326
では、各ポンプの累積運転時間の平均値を求め、分散を
演算し運転時間分散として出力する。
では、各ポンプの累積運転時間の平均値を求め、分散を
演算し運転時間分散として出力する。
【0091】ファジィ評価部33の構成を図22に示
す。ファジィ評価部33は、制御予見シミュレ−ション
32からの水位予測値,可変能力ポンプ運転切替量予測
値,固定能力ポンプ運転切替台数予測値,所要電力量予
測値,運転時間分散を入力とし、入力の定性的評価を行
ない総合評価値を出力する。
す。ファジィ評価部33は、制御予見シミュレ−ション
32からの水位予測値,可変能力ポンプ運転切替量予測
値,固定能力ポンプ運転切替台数予測値,所要電力量予
測値,運転時間分散を入力とし、入力の定性的評価を行
ない総合評価値を出力する。
【0092】水位偏差評価部331は、水位の予測値を
入力として、目標水位と水位予測値の差分としての水位
偏差を求め、水位偏差を評価関数記憶メモリ337から
読みだした予め先験的知識により決定しておいた図23
に示すメンバーシップ関数としての水位評価関数によ
り、水位評価としての適合度を計算し出力する。
入力として、目標水位と水位予測値の差分としての水位
偏差を求め、水位偏差を評価関数記憶メモリ337から
読みだした予め先験的知識により決定しておいた図23
に示すメンバーシップ関数としての水位評価関数によ
り、水位評価としての適合度を計算し出力する。
【0093】同様に、可変能力ポンプ運転切替量評価3
32では、可変能力ポンプ運転切替量予測値を入力し
て、図24に示すメンバーシップ関数にて評価適合度を
出力、固定能力ポンプ運転切替台数評価333は、固定
能力ポンプ運転切替台数を入力して、図25に示すメン
バーシップ関数にて評価適合度を出力、所要電力差評価
334は、所要電力差予測値を入力して、図26に示す
メンバーシップ関数にて評価適合度を出力、運転時間分
散評価335は、運転時間分散を入力して、図27に示
すメンバーシップ関数にて評価適合度を出力する。
32では、可変能力ポンプ運転切替量予測値を入力し
て、図24に示すメンバーシップ関数にて評価適合度を
出力、固定能力ポンプ運転切替台数評価333は、固定
能力ポンプ運転切替台数を入力して、図25に示すメン
バーシップ関数にて評価適合度を出力、所要電力差評価
334は、所要電力差予測値を入力して、図26に示す
メンバーシップ関数にて評価適合度を出力、運転時間分
散評価335は、運転時間分散を入力して、図27に示
すメンバーシップ関数にて評価適合度を出力する。
【0094】これらの5個の評価適合度に予め先験的知
識により決定したゲインの記憶されたゲイン記憶メモリ
338から読みだしたゲイン(荷重)により、荷重平均
値を計算し、計算した荷重平均値が評価結果記憶メモリ
35に記憶された値よりも大きい場合、評価結果記憶メ
モリ35に、そのときの設備運転組合わせと荷重平均値
を記憶する。制御予見シミュレ−ション32とファジィ
評価部33を、操作案が無くなるまで繰返し実行する。
識により決定したゲインの記憶されたゲイン記憶メモリ
338から読みだしたゲイン(荷重)により、荷重平均
値を計算し、計算した荷重平均値が評価結果記憶メモリ
35に記憶された値よりも大きい場合、評価結果記憶メ
モリ35に、そのときの設備運転組合わせと荷重平均値
を記憶する。制御予見シミュレ−ション32とファジィ
評価部33を、操作案が無くなるまで繰返し実行する。
【0095】繰返し実行が終了した時点で、評価結果記
憶メモリ35に記憶されている運転組合わせは、複数の
評価項目を同時に満足しえたものとなっている。これを
制御出力部34でポンプに対して出力すると同時に、評
価結果記憶メモリ35を初期化する。
憶メモリ35に記憶されている運転組合わせは、複数の
評価項目を同時に満足しえたものとなっている。これを
制御出力部34でポンプに対して出力すると同時に、評
価結果記憶メモリ35を初期化する。
【0096】これらの処理を予め設定された制御周期で
繰返し実行する。
繰返し実行する。
【0097】ポンプ運転組合わせを制御出力したと想定
した場合、制御状態がどのようになるか予測し、予測さ
れる結果を評価した、本発明の特徴の一つであるメンバ
ーシップ関数の例を図29に示す。
した場合、制御状態がどのようになるか予測し、予測さ
れる結果を評価した、本発明の特徴の一つであるメンバ
ーシップ関数の例を図29に示す。
【0098】水位偏差評価メンバーシップ関数は、目標
水位から±1.0m の範囲が評価が高くなっており、制
御範囲であることを示している。また、±1.0m の範
囲を外れると評価が悪くなり、±3.0m を外れると評
価できない非常に悪い状態であることが示されている。
水位から±1.0m の範囲が評価が高くなっており、制
御範囲であることを示している。また、±1.0m の範
囲を外れると評価が悪くなり、±3.0m を外れると評
価できない非常に悪い状態であることが示されている。
【0099】運転時間分散評価メンバーシップ関数は、
分散が0の場合最も評価が高い状態を示し、分散値が大
きくなるにつれ評価が小さくなっている。分散が0と
は、固定能力ポンプの運転時間が全て等しいことを示
し、運転時間が平準化されていることを示す。
分散が0の場合最も評価が高い状態を示し、分散値が大
きくなるにつれ評価が小さくなっている。分散が0と
は、固定能力ポンプの運転時間が全て等しいことを示
し、運転時間が平準化されていることを示す。
【0100】固定能力ポンプ運転切替台数評価メンバー
シップ関数は、1台も運転切替(OFF−>ON,ON
−>OFF)が無い場合に評価が最も高く、運転台数を
増やすことも、停止することも同等に評価が下がってい
る。これは、起動することも、停止することにもペナル
ティを与え、できる限り運転操作切替を行なわないよう
にしたいことを示している。
シップ関数は、1台も運転切替(OFF−>ON,ON
−>OFF)が無い場合に評価が最も高く、運転台数を
増やすことも、停止することも同等に評価が下がってい
る。これは、起動することも、停止することにもペナル
ティを与え、できる限り運転操作切替を行なわないよう
にしたいことを示している。
【0101】可変能力ポンプ運転切替量評価メンバーシ
ップ関数は、運転切替量の絶対値の和を評価することよ
り、運転量を切替ない方が評価が高く、操作量を替えな
いことが良いとしていることを示している。
ップ関数は、運転切替量の絶対値の和を評価することよ
り、運転量を切替ない方が評価が高く、操作量を替えな
いことが良いとしていることを示している。
【0102】所要電力量評価メンバーシップ関数は、運
転量を減らせば電力は減り、運転量を増やせば電力は増
えることを率直に評価することを示している。
転量を減らせば電力は減り、運転量を増やせば電力は増
えることを率直に評価することを示している。
【0103】これらの動作例を図28に示す。図28で
は、三角,四角,丸,バツで示される操作案を予測演算
した結果、水位偏差,運転時間分散,固定能力ポンプ運
転切替台数,可変能力ポンプ運転切替量,所要電力量が
それぞれ予測され、評価関数としての図23〜図27の
メンバーシップ関数で評価される。図29に丸案が総合
満足度が最大となる案であることを発見する例を示す。
は、三角,四角,丸,バツで示される操作案を予測演算
した結果、水位偏差,運転時間分散,固定能力ポンプ運
転切替台数,可変能力ポンプ運転切替量,所要電力量が
それぞれ予測され、評価関数としての図23〜図27の
メンバーシップ関数で評価される。図29に丸案が総合
満足度が最大となる案であることを発見する例を示す。
【0104】この場合、水位偏差の評価値(適合度)に
対するゲイン(荷重)を0.6 ,運転時間分散,運転切
替台数,運転切替量,所要電力量の評価値に対するゲイ
ンをそれぞれ0.1 に設定した。
対するゲイン(荷重)を0.6 ,運転時間分散,運転切
替台数,運転切替量,所要電力量の評価値に対するゲイ
ンをそれぞれ0.1 に設定した。
【0105】ゲインを変更すると全く違った解を得るこ
とができる。
とができる。
【0106】本発明は実施例で述べた排水ポンプ所に限
らず、ポンプの運転台数制御を行なう分野に広く応用で
きるものであることは言うまでもない。
らず、ポンプの運転台数制御を行なう分野に広く応用で
きるものであることは言うまでもない。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ポンプ所への流入量を正確に予測するとともに、その予
測結果に対してポンプ台数制御部で複数のポンプ運転案
を考慮し、その中から制御結果の最もよいと判断される
運転組み合わせ案に基づいてポンプの運転を制御するの
で、許容範囲内での水位の安定化とポンプ運転の平準化
が図ることができ、不必要なポンプの起動停止回数が低
減され、さらに電力を節約することが可能となる。
ポンプ所への流入量を正確に予測するとともに、その予
測結果に対してポンプ台数制御部で複数のポンプ運転案
を考慮し、その中から制御結果の最もよいと判断される
運転組み合わせ案に基づいてポンプの運転を制御するの
で、許容範囲内での水位の安定化とポンプ運転の平準化
が図ることができ、不必要なポンプの起動停止回数が低
減され、さらに電力を節約することが可能となる。
【0108】また、操作員の運転案決定に関する知識を
先験的知識として取り込んでいるため、操作員の精神的
負担を軽減することができる。
先験的知識として取り込んでいるため、操作員の精神的
負担を軽減することができる。
【0109】さらに、管渠内水位計の故障時、水位計へ
の浸水等で計測不能時でも正確に流入量予測がおこなえ
るので、排水ポンプ所のシステムの信頼性を向上させる
ことが可能である。
の浸水等で計測不能時でも正確に流入量予測がおこなえ
るので、排水ポンプ所のシステムの信頼性を向上させる
ことが可能である。
【図1】本発明の一実施例になる雨水処理システム概要
図である。
図である。
【図2】図1の雨水流入量予測部の構成図である。
【図3】流入量予測演算部の構成図である。
【図4】図3の神経回路網モデルを構成するニューロン
素子モデルの一例である。
素子モデルの一例である。
【図5】図1のポンプ台数制御部の構成図である。
【図6】本発明におけるポンプ運転状態の遺伝子表現例
を示す図である。
を示す図である。
【図7】図1のポンプ台数制御装置の遺伝的ニューロフ
ァジィ制御による処理手順を示す図である。
ァジィ制御による処理手順を示す図である。
【図8】図7の遺伝的最適化処理の手順を示した図であ
る。
る。
【図9】初期個体(運転案)の配置例を示した図であ
る。
る。
【図10】集塵機2,3を固定した場合の適応値分布グ
ラフである。
ラフである。
【図11】淘汰,優性遺伝の性質の説明図である。
【図12】遺伝的操作の処理を説明する図である。
【図13】図7のニューロ最適化処理の手順を示した図
である。
である。
【図14】図13の処理における運転案の摂動例であ
る。
る。
【図15】運転案の摂動テーブル説明図である。
【図16】最適値推移の性質説明図である。
【図17】最適化定数例である。
【図18】図1のニューロ最適化手段による最適化概念
図である。
図である。
【図19】制御結果比較グラフである。
【図20】処理パフォーマンス評価グラフである。
【図21】図5の制御シミュレ−ション部の構成例を示
す図である。
す図である。
【図22】図5のファジィ評価部の構成例を示す図であ
る。
る。
【図23】水位偏差評価メンバーシップ関数を示した図
である。
である。
【図24】可変能力ポンプ運転切り替え台数評価メンバ
ーシップ関数を示した図である。
ーシップ関数を示した図である。
【図25】固定能力ポンプ運転切り替え台数評価メンバ
ーシップ関数を示した図である。
ーシップ関数を示した図である。
【図26】所要電力量偏差評価メンバーシップ関数を示
した図である。
した図である。
【図27】運転時間分散評価メンバーシップ関数を示し
た図である。
た図である。
【図28】図23〜図27のメンバーシップ関数で運転
組み合わせで動作した図である。
組み合わせで動作した図である。
【図29】図23〜図27のメンバーシップ関数で運転
組み合わせを評価した図である。
組み合わせを評価した図である。
1…雨水ポンプ制御装置、2…雨水流入量予測部、3…
ポンプ台数制御部、3A…遺伝的最適化処理部、3B…
ニューロ最適化処理部、3C…予見ファジィ評価手段、
3D…全体制御処理手段、3E…プロセス入力手段、3
F…プロセス出力手段、3G…記憶手段、4…ポンプ
井、5…ポンプ群、6…下水管渠、7…地上雨量計、8
…排水区域、9…ポンプ所、10…ポンプ井水位、11
…河川水位、12…管渠内水位計、13…レーダ雨量計
ポンプ台数制御部、3A…遺伝的最適化処理部、3B…
ニューロ最適化処理部、3C…予見ファジィ評価手段、
3D…全体制御処理手段、3E…プロセス入力手段、3
F…プロセス出力手段、3G…記憶手段、4…ポンプ
井、5…ポンプ群、6…下水管渠、7…地上雨量計、8
…排水区域、9…ポンプ所、10…ポンプ井水位、11
…河川水位、12…管渠内水位計、13…レーダ雨量計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 7/06 A (72)発明者 田所 秀之 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 永禮 英明 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内
Claims (8)
- 【請求項1】ポンプ所の制御対象データおよび前記ポン
プ所内のポンプ群の運転状態データを基にして、複数の
ポンプ組み合わせ案を生成し、そのポンプ運転組み合わ
せ案の中で、評価が最もよいポンプ運転組み合わせ案に
よって前記ポンプ群の運転台数を制御するポンプ所のポ
ンプ運転台数制御装置において、 前記ポンプ群の運転台数の制御を行うのに必要なプロセ
ス情報を計測するセンサーからの情報を取り込むプロセ
ス入力手段と、 前記ポンプ群の運転台数制御における最小化または最大
化を図る項目を表わす目的関数を作成し、該目的関数の
値を最小化または最大化するポンプ制御手段の運転案を
定める遺伝的ニューロファジィ制御手段と、 前記運転案を定めるのに必要な変数を記憶する記憶手段
と、 前記決定された運転案をポンプ制御手段に出力するプロ
セス出力手段とを具備し、 前記遺伝的ニューロファジィ制御手段は、前記目的関数
に関し所定の染色体表現を有する複数の異なる運転案に
ついて、その運転を行った場合の複数の目的項目の値を
予見演算し、予め先験的に定められているファジィのメ
ンバーシップ関数により前記演算された複数の目的項目
値の評価値を定める予見ファジィ評価手段と、 予め定められている複数の運転案の中から予め該当運転
案の前記評価値の他の運転案に対する所定順位で定まる
選択定数に基づいて2種の異なる親を選択し、予め定め
られている交換テンプレートにより、前記2種の親の有
する性質を互いに交換する交配操作を行って新たな運転
案を生成し、生成された運転案が所定の数に達した場
合、該生成された運転案の評価値に従って所定順に運転
案を並び換える遺伝的最適化手段と、 前記遺伝的最適化手段にて定められた前記評価値が最大
あるいは最小の1つの運転案を初期運転案とし、該運転
案の一部を定められた定数により変更し得た運転案の評
価値を計算し、前回の運転案の評価値と比較し、評価値
の差分値が予め設定された変数の値より小さい場合に、
前回の運転案を今回生成した運転案に置き換え、最適運
転候補とするニューロ最適化手段、 とを備えることを特徴とするポンプ運転台数制御装置。 - 【請求項2】請求項1記載のポンプ運転台数制御装置に
おいて、 前記予見ファジィ評価手段は、前記評価が最もよいポン
プ運転組み合わせ案を求める場合に、前記ポンプの運転
に関する先験的知識により予め決定しておいたメンバー
シップ関数によって運転組み合わせ案を予測演算し、該
予測演算量をファジィ量として評価し、該評価結果に対
して予め先験的な知識により決定しておいた荷重値によ
り荷重平均を求め、その荷重平均が最大となるポンプ運
転組み合わせ案を、前記評価が最もよい案として採用す
ることを特徴とするポンプ運転台数制御装置。 - 【請求項3】合流式・分流式下水道において、排水区域
の雨量データ、前記排水区域に降った雨水が流れる下水
管渠の水位データ、前記下水管渠から雨水が流れ込むポ
ンプ所内のポンプ井水位データ,ポンプ吐出量,実績流
入量を基にして、下水管渠を含むポンプ井への雨水流入
量を予測し、その予測した雨水流入量、前記ポンプ井の
水位データ、前記ポンプ所内の雨水が放流される河川等
の水位データ、および前記ポンプ所内の雨水を前記河川
等に放流するポンプ群の運転状態データを基にして、複
数のポンプ組み合わせ案を生成し、そのポンプ運転組み
合わせの1つ1つに対して一定時間経過後までのシミュ
レーションを行ない、そのシミュレーションの結果、評
価が最もよいポンプ運転組み合わせ案によって前記ポン
プ群の運転台数を制御する排水ポンプ所のポンプ運転台
数制御装置において、 制御対象プロセスに設置され、所望の制御を行うのに必
要なプロセス情報を計測するセンサーからの情報を取り
込むプロセス入力手段と、 前記制御における最小化または最大化を図る項目を表わ
す目的関数を作成し、作成された目的関数の値を最小化
または最大化する制御効果器の運転案を定める遺伝的ニ
ューロファジィ制御手段と、 前記運転案を定めるのに必要な変数を記憶する記憶手段
と、前記決定された運転案をプロセスの制御効果器に出
力するプロセス出力手段とを備え、 前記遺伝的ニューロファジィ制御手段は、 予め設定された染色体表現を有する複数の異なる運転案
について、その運転を行った場合の複数の目的項目の値
を予見演算し、予め先験的に定められているファジィの
メンバーシップ関数により前記演算された複数の目的項
目値の評価値を定める予見ファジィ評価手段と、 予め定められている複数の運転案の中から予め該当運転
案の前記評価値の他の運転案に対する下降順位あるいは
上昇順位で定まる選択定数に基づいて2種の異なる親を
選択し、予め定められている交換テンプレートにより、
2種の親の有する性質を互いに交換する交配操作を行い
新たな運転案を生成し、生成された運転案が所定の数に
達した場合、生成された運転案の評価値に従って下降あ
るいは上昇順に運転案を並び換える遺伝的最適化手段
と、 前記遺伝的最適化手段の処理にて定められた評価値が最
大あるいは最小の1つの運転案を初期運転案とし、前記
運転案の一部を定められた定数により変更し得た運転案
の評価値を計算し、前回の運転案の評価値と比較し、評
価値の差分値が予め設定された変数の値より小さい場合
に、前回の運転案を今回生成した運転案に置き換え、最
適運転候補とするニューロ最適化手段とを備えることを
特徴とする排水ポンプ所のポンプ運転台数制御装置。 - 【請求項4】請求項3記載の排水ポンプ所のポンプ運転
台数制御装置において、前記下水管渠とポンプ井への雨
水流入量を予測するために、排水区域の雨量データ、前
記排水区域に降った雨水が流れる下水管渠の水位デー
タ、前記下水管渠から雨水が流れ込むポンプ所内のポン
プ井水位データ,ポンプ吐出量,実績流入量を入力と
し、実績流入量を出力する神経回路網モデルを有するこ
とを特徴とする排水ポンプ所のポンプ運転台数制御装
置。 - 【請求項5】ポンプ所の制御対象データおよび前記ポン
プ所内のポンプ群の運転状態データを基にして、複数の
ポンプ組み合わせ案を生成し、そのポンプ運転組み合わ
せ案の中で、評価が最もよいポンプ運転組み合わせ案に
よって前記ポンプ群の運転台数を制御するポンプ所のポ
ンプ運転台数制御方法において、 前記ポンプ群の運転台数の制御を行うのに必要なプロセ
ス情報を計測するセンサーからの情報を取り込み、 前記ポンプ群の運転台数制御における最小化または最大
化を図る項目を表わす目的関数を作成し、 該目的関数の値を最小化または最大化するポンプ制御手
段の運転案を定めるために、予め設定された染色体表現
を有する複数の異なる運転案について、その運転を行っ
た場合の複数の目的項目の値を予見演算し、 予め先験的に定められているファジィのメンバーシップ
関数により前記演算された複数の目的項目値の評価値を
定め、 予め定められた複数の運転案の中から予め該当運転案の
前記評価値の他の運転案に対する所定順位で定まる選択
定数に基づいて2種の異なる親を選択し、 予め定められている交換テンプレートにより、前記2種
の親の有する性質を互いに交換する交配操作を行って新
たな運転案を生成し、 生成された運転案が所定の数に達した場合、該生成され
た運転案の評価値に従って所定順に運転案を並び換える
遺伝的最適化操作を行ない、 前記遺伝的最適化操作にて定められた前記評価値が最大
あるいは最小の1つの運転案を初期運転案とし、該運転
案の一部を定められた定数により変更し得た運転案の評
価値を計算し、前回の運転案の評価値と比較し、評価値
の差分値が予め設定された変数の値より小さい場合に、
前回の運転案を今回生成した運転案に置き換え、 前記決定された運転案をポンプ制御手段に出力し、最適
運転候補とする、 ことを特徴とするポンプ運転台数制御方法。 - 【請求項6】請求項5載のポンプ運転台数制御方法にお
いて、 前記予見ファジィ評価手段は、前記評価が最もよいポン
プ運転組み合わせ案を求める場合に、前記ポンプの運転
に関する先験的知識により予め決定しておいたメンバー
シップ関数によって運転組み合わせ案を予測演算し、該
予測演算量をファジィ量として評価し、該評価結果に対
して予め先験的な知識により決定しておいた荷重値によ
り荷重平均を求め、その荷重平均が最大となるポンプ運
転組み合わせ案を、前記評価が最もよい案として採用す
ることを特徴とするポンプ運転台数制御方法。 - 【請求項7】合流式・分流式下水道において、排水区域
の雨量データ、前記排水区域に降った雨水が流れる下水
管渠の水位データ、前記下水管渠から雨水が流れ込むポ
ンプ所内のポンプ井水位データ,ポンプ吐出量,実績流
入量を基にして、下水管渠を含むポンプ井への雨水流入
量を予測し、その予測した雨水流入量、前記ポンプ井の
水位データ、前記ポンプ所内の雨水が放流される河川等
の水位データ、および前記ポンプ所内の雨水を前記河川
等に放流するポンプ群の運転状態データを基にして、複
数のポンプ組み合わせ案を生成し、そのポンプ運転組み
合わせの1つ1つに対して一定時間経過後までのシミュ
レーションを行ない、そのシミュレーションの結果、評
価が最もよいポンプ運転組み合わせ案によって前記ポン
プ群の運転台数を制御する排水ポンプ所のポンプ運転台
数制御方法において、 予め設定された染色体表現を有する複数の異なる運転案
について、その運転を行った場合の複数の目的項目の値
を予見演算し、予め先験的に定められているファジィの
メンバーシップ関数により前記演算された複数の目的項
目値の評価値を定め、 予め定められている複数の運転案の中から予め該当運転
案の前記評価値の他の運転案に対する下降順位あるいは
上昇順位で定まる選択定数に基づいて2種の異なる親を
選択し、 予め定められている交換テンプレートにより、2種の親
の有する性質を互いに交換する交配操作を行い新たな運
転案を生成し、生成された運転案が所定の数に達した場
合、生成された運転案の評価値に従って下降あるいは上
昇順に運転案を並び換える遺伝的最適化処理を行ない、 前記遺伝的最適化処理にて定められた評価値が最大ある
いは最小の1つの運転案を初期運転案とし、前記運転案
の一部を定められた定数により変更し得た運転案の評価
値を計算し、前回の運転案の評価値と比較し、評価値の
差分値が予め設定された変数の値より小さい場合に、前
回の運転案を今回生成した運転案に置き換え、最適運転
候補とすることを特徴とするポンプ運転台数制御方法。 - 【請求項8】請求項7記載のポンプ運転台数制御方法に
おいて、前記評価が最もよいポンプ運転組み合わせ案を
求める場合には、前記ポンプ井水位の水位の適切さ・ポ
ンプの起動停止または切り替え量の少なさ・ポンプ運転
時間のばらつきの少なさ・所量電力量の少なさを、先験
的知識により予め決定しておいたメンバーシップ関数に
よって予測演算し、それらの予測演算量をファジィ量と
して評価し、その評価結果に対して予め先験的な知識に
より決定しておいた荷重値により荷重平均を求め、その
荷重平均が最大となるポンプ運転組み合わせ案を前記評
価が最もよい案として採用することを特徴とする排水ポ
ンプ所のポンプ運転台数制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6048446A JPH07259744A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | ポンプ運転台数制御装置および制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6048446A JPH07259744A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | ポンプ運転台数制御装置および制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07259744A true JPH07259744A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=12803582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6048446A Pending JPH07259744A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | ポンプ運転台数制御装置および制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07259744A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009187591A (ja) * | 2009-05-28 | 2009-08-20 | Jfe Engineering Corp | プラントの運転支援方法及びそのプログラム |
JP2012193547A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Toshiba Corp | ポンプ運転計画装置 |
KR101588130B1 (ko) * | 2014-09-01 | 2016-01-26 | 고려대학교 산학협력단 | 인텔리전트 배수 펌프 설비 제어 방법 |
CN110107513A (zh) * | 2019-05-20 | 2019-08-09 | 吉林大学 | 一种排水泵运行方法及系统 |
CN115199518A (zh) * | 2022-07-22 | 2022-10-18 | 无锡汇田水务科技有限公司 | 排污泵的控制方法、装置、电子设备及存储介质 |
CN118211736A (zh) * | 2024-05-21 | 2024-06-18 | 浙江大学 | 基于分布式数据驱动的排水管网联合调度方法和系统 |
-
1994
- 1994-03-18 JP JP6048446A patent/JPH07259744A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009187591A (ja) * | 2009-05-28 | 2009-08-20 | Jfe Engineering Corp | プラントの運転支援方法及びそのプログラム |
JP2012193547A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Toshiba Corp | ポンプ運転計画装置 |
KR101588130B1 (ko) * | 2014-09-01 | 2016-01-26 | 고려대학교 산학협력단 | 인텔리전트 배수 펌프 설비 제어 방법 |
CN110107513A (zh) * | 2019-05-20 | 2019-08-09 | 吉林大学 | 一种排水泵运行方法及系统 |
CN115199518A (zh) * | 2022-07-22 | 2022-10-18 | 无锡汇田水务科技有限公司 | 排污泵的控制方法、装置、电子设备及存储介质 |
CN118211736A (zh) * | 2024-05-21 | 2024-06-18 | 浙江大学 | 基于分布式数据驱动的排水管网联合调度方法和系统 |
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