JPH07258726A - ひずみ取り方法及び装置 - Google Patents
ひずみ取り方法及び装置Info
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- JPH07258726A JPH07258726A JP5016494A JP5016494A JPH07258726A JP H07258726 A JPH07258726 A JP H07258726A JP 5016494 A JP5016494 A JP 5016494A JP 5016494 A JP5016494 A JP 5016494A JP H07258726 A JPH07258726 A JP H07258726A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 V字状底壁部と直立部とを有する焼戻し槽
に、焼き入れ後のひずみ取りすべき円形断面形状の細長
物品を大量に整列充填して加圧蓋手段によって加圧及び
加熱することによって大量にかつ効果的にひずみを取
る。 【構成】 V字状テーパ付き底壁部2、直立部3、端壁
4を有し、底壁部2と直立部3との間の接合部の内面を
滑らかな曲面Rに形成した焼戻し槽5内に、焼き入れし
た後の鋼製の円形断面形状の細長物品6をV字状断面に
直交する向きで大量に整列充填すると、物品6の全周に
は等しい圧力が加わる。更に、焼戻し槽の頂部開口を閉
鎖する加圧蓋手段7と、充填した多数の円形断面形状物
品6に加圧蓋手段による一様な下向きの圧力を発生させ
る蓋クランプ手段11と、焼戻し槽5全体を加熱する加熱
手段とを備える。
に、焼き入れ後のひずみ取りすべき円形断面形状の細長
物品を大量に整列充填して加圧蓋手段によって加圧及び
加熱することによって大量にかつ効果的にひずみを取
る。 【構成】 V字状テーパ付き底壁部2、直立部3、端壁
4を有し、底壁部2と直立部3との間の接合部の内面を
滑らかな曲面Rに形成した焼戻し槽5内に、焼き入れし
た後の鋼製の円形断面形状の細長物品6をV字状断面に
直交する向きで大量に整列充填すると、物品6の全周に
は等しい圧力が加わる。更に、焼戻し槽の頂部開口を閉
鎖する加圧蓋手段7と、充填した多数の円形断面形状物
品6に加圧蓋手段による一様な下向きの圧力を発生させ
る蓋クランプ手段11と、焼戻し槽5全体を加熱する加熱
手段とを備える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼製の丸棒、丸管又は
類似の円形断面形状の細長物品、例えば、ドリル等を焼
き入れした後に行うひずみ取り方法及び装置に関するも
のである。
類似の円形断面形状の細長物品、例えば、ドリル等を焼
き入れした後に行うひずみ取り方法及び装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の鋼製の丸棒、丸管又は類似の円形
断面形状の細長物品の焼き入れ後のひずみ取りの方法と
しては、この細長物品を個別に両側の端部を保持し、ひ
ずみを取る方向にハンマーで叩いて真直ぐ延ばすハンマ
リング処理と、細長物品を個別にダイスに挟み込んで焼
き戻すプレス焼き戻し処理があった。
断面形状の細長物品の焼き入れ後のひずみ取りの方法と
しては、この細長物品を個別に両側の端部を保持し、ひ
ずみを取る方向にハンマーで叩いて真直ぐ延ばすハンマ
リング処理と、細長物品を個別にダイスに挟み込んで焼
き戻すプレス焼き戻し処理があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ハンマリング
処理では均一に曲がりを取ることができず、ハンマリン
グの痕跡が残る欠点及びクラックの発生する危険性があ
り、またこのこの結果、ひずみ取り処理後にクラックの
有無の検査を必要とする欠点がある。
処理では均一に曲がりを取ることができず、ハンマリン
グの痕跡が残る欠点及びクラックの発生する危険性があ
り、またこのこの結果、ひずみ取り処理後にクラックの
有無の検査を必要とする欠点がある。
【0004】またプレス焼き戻し処理では、クラックは
出ないものの、ひずみを完全に取ることができない問題
がある。
出ないものの、ひずみを完全に取ることができない問題
がある。
【0005】更に、従来のひずみ取り処理では、いずれ
の処理方法でも、個別にしか処理できず、効率が悪いと
いう欠点があった。
の処理方法でも、個別にしか処理できず、効率が悪いと
いう欠点があった。
【0006】従って、本発明の目的は、従来のひずみ取
り処理の問題を解決し、効率よくしかも欠陥のないひず
み取り方法及び装置を得るにある。
り処理の問題を解決し、効率よくしかも欠陥のないひず
み取り方法及び装置を得るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明ひずみ取り処理方法は、焼き入れ後の個別の
円形断面形状細長物品を、V字状のテーパ付き底壁部を
有するほぼV字状断面の焼戻し槽に、V字状断面に直交
する方向に整列させて多数個大量に充填する充填ステッ
プと、前記焼戻し槽の頂部開口を閉鎖するとともに充填
物に対して一様な下向きの圧力を加える加圧蓋手段をク
ランプ装着するステップと、前記加圧蓋により充填物に
負荷を加えたまま前記焼戻し槽全体を加熱する焼戻しス
テップとよりなることを特徴とする。
め、本発明ひずみ取り処理方法は、焼き入れ後の個別の
円形断面形状細長物品を、V字状のテーパ付き底壁部を
有するほぼV字状断面の焼戻し槽に、V字状断面に直交
する方向に整列させて多数個大量に充填する充填ステッ
プと、前記焼戻し槽の頂部開口を閉鎖するとともに充填
物に対して一様な下向きの圧力を加える加圧蓋手段をク
ランプ装着するステップと、前記加圧蓋により充填物に
負荷を加えたまま前記焼戻し槽全体を加熱する焼戻しス
テップとよりなることを特徴とする。
【0008】更に、本発明ひずみ取り処理装置は、V字
状のテーパを有する底壁部、このV字状テーパ付き底壁
部の両側から互いに平行に上方に垂直に延びる1対の直
立部、及びこれら底壁部及び直立部よりなるほぼV字状
断面のキャビティの端部を画定する1対の端壁を有し、
前記テーパ付き底壁部と前記直立部との間の接合部の内
面を滑らかな曲面に形成した焼戻し槽であって、焼き入
れした後の鋼製の丸棒、丸管又は類似の円形断面形状の
細長物品をV字状断面に直交する方向に整列させて多数
個大量に充填する焼戻し槽と、前記焼戻し槽の頂部開口
を閉鎖する加圧蓋手段と、前記焼戻し槽に充填した焼き
入れ後の個別の多数の円形断面形状物品に前記加圧蓋手
段により一様な下向きの圧力を発生させる蓋クランプ手
段と、前記蓋クランプ手段によって前記加圧蓋手段が前
記焼戻し槽の充填物に対して一様な下向き圧力を発生し
た状態で前記焼戻し槽を加熱する加熱手段とを備えたこ
とを特徴とする。
状のテーパを有する底壁部、このV字状テーパ付き底壁
部の両側から互いに平行に上方に垂直に延びる1対の直
立部、及びこれら底壁部及び直立部よりなるほぼV字状
断面のキャビティの端部を画定する1対の端壁を有し、
前記テーパ付き底壁部と前記直立部との間の接合部の内
面を滑らかな曲面に形成した焼戻し槽であって、焼き入
れした後の鋼製の丸棒、丸管又は類似の円形断面形状の
細長物品をV字状断面に直交する方向に整列させて多数
個大量に充填する焼戻し槽と、前記焼戻し槽の頂部開口
を閉鎖する加圧蓋手段と、前記焼戻し槽に充填した焼き
入れ後の個別の多数の円形断面形状物品に前記加圧蓋手
段により一様な下向きの圧力を発生させる蓋クランプ手
段と、前記蓋クランプ手段によって前記加圧蓋手段が前
記焼戻し槽の充填物に対して一様な下向き圧力を発生し
た状態で前記焼戻し槽を加熱する加熱手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明方法及び装置によれば、焼戻し槽の頂部
開口にクランプ装着した加圧蓋手段により充填物全体に
下向きの一様な圧力を発生し、充填物全体があたかも閉
鎖空間内の流体とみなせる状況が生まれ、焼戻し槽内に
大量に詰め込まれた円形断面形状の細長物品の各々に
は、周囲の細長物品から一様な圧力を受けることにな
る。特に、V字状テーパ付き底壁は、加圧蓋による下向
きの圧力に対する斜め方向の反力を発生し、個別の細長
物品の全周にわたり一様な圧力を加える作用を行う。
開口にクランプ装着した加圧蓋手段により充填物全体に
下向きの一様な圧力を発生し、充填物全体があたかも閉
鎖空間内の流体とみなせる状況が生まれ、焼戻し槽内に
大量に詰め込まれた円形断面形状の細長物品の各々に
は、周囲の細長物品から一様な圧力を受けることにな
る。特に、V字状テーパ付き底壁は、加圧蓋による下向
きの圧力に対する斜め方向の反力を発生し、個別の細長
物品の全周にわたり一様な圧力を加える作用を行う。
【0010】本発明方法及び装置によれば、このよう
に、各細長物品が全周から等しい圧力を受けた状態で焼
戻し槽全体を加熱することにより、ひずみを取る。
に、各細長物品が全周から等しい圧力を受けた状態で焼
戻し槽全体を加熱することにより、ひずみを取る。
【0011】
【実施例】次に、図面につき本発明の好適な実施例を説
明する。
明する。
【0012】図1は、本発明によるひずみ取り装置1の
線図的断面図である。図示の実施例の装置は、V字状テ
ーパ付きの底壁部2、この底壁部2の両側から上方に互
いに平行に垂直に延びる直立部3、これら底壁部2及び
直立部3よりなるほぼV字状断面のキャビティの端部を
画定する1対の端壁4(図2参照)を有するほぼV字状
の焼戻し槽5を設ける。また、底壁部2と直立部3との
間の接合部の内面には、R(丸み)を付ける。
線図的断面図である。図示の実施例の装置は、V字状テ
ーパ付きの底壁部2、この底壁部2の両側から上方に互
いに平行に垂直に延びる直立部3、これら底壁部2及び
直立部3よりなるほぼV字状断面のキャビティの端部を
画定する1対の端壁4(図2参照)を有するほぼV字状
の焼戻し槽5を設ける。また、底壁部2と直立部3との
間の接合部の内面には、R(丸み)を付ける。
【0013】この焼戻し槽5内に、焼き入れした後の鋼
製の丸棒、丸管又は類似の円形断面形状の細長物品、例
えば、ドリル棒6を多数個大量に充填する。
製の丸棒、丸管又は類似の円形断面形状の細長物品、例
えば、ドリル棒6を多数個大量に充填する。
【0014】焼戻し層5の直立部3における頂部開口
は、焼戻し槽5内に大量に詰め込んだ例えば、ドリル棒
6のようなひずみ取り処理をすべき円形断面形状の細長
物品に一様な下向き圧力を加えるための加圧蓋手段7で
加圧閉鎖する。この加圧蓋手段7による加圧封鎖を維持
するため、この加圧蓋手段7を直立部3に蓋クランプ手
段によってクランプする。
は、焼戻し槽5内に大量に詰め込んだ例えば、ドリル棒
6のようなひずみ取り処理をすべき円形断面形状の細長
物品に一様な下向き圧力を加えるための加圧蓋手段7で
加圧閉鎖する。この加圧蓋手段7による加圧封鎖を維持
するため、この加圧蓋手段7を直立部3に蓋クランプ手
段によってクランプする。
【0015】図示の実施例では、加圧蓋手段7は、直立
部3における頂部開口の内周に嵌合可能であり充填集合
体の表面に圧着する圧着面を有する圧着部8と、この加
圧蓋手段7を直立部3に支持するためのフランジ部9を
有する。更に、蓋クランプ手段は任意の構成とすること
ができるが、図示の実施例ではフランジ部9に設けたボ
ルト孔10(図2参照)を経て直立部3のねじ孔にねじ付
けるヘッド付きボルト11とする。
部3における頂部開口の内周に嵌合可能であり充填集合
体の表面に圧着する圧着面を有する圧着部8と、この加
圧蓋手段7を直立部3に支持するためのフランジ部9を
有する。更に、蓋クランプ手段は任意の構成とすること
ができるが、図示の実施例ではフランジ部9に設けたボ
ルト孔10(図2参照)を経て直立部3のねじ孔にねじ付
けるヘッド付きボルト11とする。
【0016】更に、本発明によるひずみ取り装置には、
加圧蓋手段7を蓋クランプ手段11によって焼戻し槽5に
加圧閉鎖した状態でこの焼戻し槽5を加圧する加熱手段
を設ける。図示はしないが、この加熱手段は、任意のも
のとすることができ、例えば、焼戻し槽5全体を収容す
る電気炉又はソルトバスとすることもでき、また焼戻し
槽5自体を電磁加熱体として構成することもできる。
加圧蓋手段7を蓋クランプ手段11によって焼戻し槽5に
加圧閉鎖した状態でこの焼戻し槽5を加圧する加熱手段
を設ける。図示はしないが、この加熱手段は、任意のも
のとすることができ、例えば、焼戻し槽5全体を収容す
る電気炉又はソルトバスとすることもでき、また焼戻し
槽5自体を電磁加熱体として構成することもできる。
【0017】焼戻し槽5の寸法は、充填する物品6の寸
法に適合するものとする。例えば、充填する円形断面細
長物品が直径(d)3.5〜10mm、長さ(l)300〜400mm である
場合、例えば、直立部3の高さは、30〜50mmとすると好
適であり、V字状テーパ付き底壁部2の最大深さは、20
0 〜300mm とすると好適であり、この底壁部2の壁厚は
100mm とする。またV字状のVの字の角度は45〜70°と
し、好適には、60°とする。加圧蓋手段の頂面から圧着
面までの厚さは25mm、幅を250mm 、長さL(図2参照)
を 500〜600mm とする。
法に適合するものとする。例えば、充填する円形断面細
長物品が直径(d)3.5〜10mm、長さ(l)300〜400mm である
場合、例えば、直立部3の高さは、30〜50mmとすると好
適であり、V字状テーパ付き底壁部2の最大深さは、20
0 〜300mm とすると好適であり、この底壁部2の壁厚は
100mm とする。またV字状のVの字の角度は45〜70°と
し、好適には、60°とする。加圧蓋手段の頂面から圧着
面までの厚さは25mm、幅を250mm 、長さL(図2参照)
を 500〜600mm とする。
【0018】図3には、加圧蓋手段7を蓋クランプ手段
即ち、ヘッド付きボルト11によってクランプを完了する
前の中間状態を示し、またクランプを完了したときに焼
戻し槽5内に大量に充填した円形断面細長物品、例え
ば、ドリル棒6の各々に加わる圧力状況を示す。本発明
によれば、焼戻し槽5内に大量に充填した円形断面細長
物品には、加圧蓋手段による下向きの圧力とともに、V
字状テーパ付き壁面から種々の斜め方向の反力圧力が加
わり、あたかも閉鎖空間内に充填した流体と見なせるよ
うな状況を生じ、各個別の細長物品の全周に等しい圧力
が加わる。従って、すべての充填細長物品は真直ぐに伸
ばされたプレス状態となり、この状態で加熱手段によっ
て加熱することによってひずみを取ることができる。
即ち、ヘッド付きボルト11によってクランプを完了する
前の中間状態を示し、またクランプを完了したときに焼
戻し槽5内に大量に充填した円形断面細長物品、例え
ば、ドリル棒6の各々に加わる圧力状況を示す。本発明
によれば、焼戻し槽5内に大量に充填した円形断面細長
物品には、加圧蓋手段による下向きの圧力とともに、V
字状テーパ付き壁面から種々の斜め方向の反力圧力が加
わり、あたかも閉鎖空間内に充填した流体と見なせるよ
うな状況を生じ、各個別の細長物品の全周に等しい圧力
が加わる。従って、すべての充填細長物品は真直ぐに伸
ばされたプレス状態となり、この状態で加熱手段によっ
て加熱することによってひずみを取ることができる。
【0019】実験例1 以下の諸元のドリル棒6を900 ℃油焼き入れした後、図
1の焼戻し槽5内に大量に充填し、各ボルト11に同一ト
ルクを加えて加圧蓋手段を直立部3にクランプし、その
後電気炉内において400 ℃の温度で3時間加熱するひず
み取り焼き戻しを行った。 材料:クロム・モリブデン鋼(SCM435) 直径:3.5 mm 長さ:300 〜400mm 実験結果は以下の通りとなった。 焼き入れ後の曲がり変形量δ0 = 0.5 〜1.0mm ひずみ取り焼戻し後の曲がり変形量δ= 0.0 〜0.02mm
1の焼戻し槽5内に大量に充填し、各ボルト11に同一ト
ルクを加えて加圧蓋手段を直立部3にクランプし、その
後電気炉内において400 ℃の温度で3時間加熱するひず
み取り焼き戻しを行った。 材料:クロム・モリブデン鋼(SCM435) 直径:3.5 mm 長さ:300 〜400mm 実験結果は以下の通りとなった。 焼き入れ後の曲がり変形量δ0 = 0.5 〜1.0mm ひずみ取り焼戻し後の曲がり変形量δ= 0.0 〜0.02mm
【0020】実験例2 以下の諸元のシャフト(丸棒)を900 ℃油焼き入れした
後、図1の焼戻し槽5内に多数充填し、各ボルト11に同
一トルクを加えて加圧蓋手段を直立部3にクランプし、
その後電気炉内において200 ℃の温度で3時間加熱する
ひずみ取り焼き戻しを行った。 材料:ダイス鋼 直径:30 mm 長さ:500mm 実験結果は以下の通りとなった。 焼き入れ後の曲がり変形量δ0 = 0.7 〜1.6mm ひずみ取り焼戻し後の曲がり変形量δ= 0.0 〜0.03mm
後、図1の焼戻し槽5内に多数充填し、各ボルト11に同
一トルクを加えて加圧蓋手段を直立部3にクランプし、
その後電気炉内において200 ℃の温度で3時間加熱する
ひずみ取り焼き戻しを行った。 材料:ダイス鋼 直径:30 mm 長さ:500mm 実験結果は以下の通りとなった。 焼き入れ後の曲がり変形量δ0 = 0.7 〜1.6mm ひずみ取り焼戻し後の曲がり変形量δ= 0.0 〜0.03mm
【0021】実験例3 以下の諸元のパイプを850 ℃油焼き入れした後、図1の
焼戻し槽5内に大量に充填し、各ボルト11に同一トルク
を加えて加圧蓋手段を直立部3にクランプし、その後電
気炉内において400 ℃の温度で2時間加熱するひずみ取
り焼き戻しを行った。 材料:クロム鋼(SCR440) 外径:5 mm 内径:3 mm 長さ:300mm 実験結果は以下の通りとなった。 焼き入れ後の曲がり変形量δ0 = 0.8 〜1.7mm ひずみ取り焼戻し後の曲がり変形量δ= 0.0 〜0.02mm
焼戻し槽5内に大量に充填し、各ボルト11に同一トルク
を加えて加圧蓋手段を直立部3にクランプし、その後電
気炉内において400 ℃の温度で2時間加熱するひずみ取
り焼き戻しを行った。 材料:クロム鋼(SCR440) 外径:5 mm 内径:3 mm 長さ:300mm 実験結果は以下の通りとなった。 焼き入れ後の曲がり変形量δ0 = 0.8 〜1.7mm ひずみ取り焼戻し後の曲がり変形量δ= 0.0 〜0.02mm
【0022】このようなひずみ取り効果は、V字状テー
パ付き底壁のみの焼戻し槽又は直立側壁のみの焼戻し槽
では得ることができない。即ち、個別の充填物品の周囲
にそれぞれ垂直方向の圧力及び各種斜め方向の圧力を生
ずることができないためである。
パ付き底壁のみの焼戻し槽又は直立側壁のみの焼戻し槽
では得ることができない。即ち、個別の充填物品の周囲
にそれぞれ垂直方向の圧力及び各種斜め方向の圧力を生
ずることができないためである。
【0023】
【発明の効果】本発明方法及び装置によれば、以下の効
果が得られる。即ち、 1) ひずみ取り処理すべき鋼製の円形断面細長物品の各
々の全周に均一の圧力が加わって均一のひずみ取りを行
うことができ、また処理後にクラックの有無検査を行う
必要がない。 2) 個別の物品ではなく、大量の物品の一度にひずみ取
り処理を行うことができる。 3) 従来のパイプの冷間ひずみ取りでは外径のひずみ取
りを行うことができても内径にひずみができてしまうの
に対し、パイプのひずみ取りにおいて内径が変形しな
い。 4) 従来の冷間ひずみ取り処理ではひずみ取りの圧痕が
残るのに対し、圧痕が全く残らない。
果が得られる。即ち、 1) ひずみ取り処理すべき鋼製の円形断面細長物品の各
々の全周に均一の圧力が加わって均一のひずみ取りを行
うことができ、また処理後にクラックの有無検査を行う
必要がない。 2) 個別の物品ではなく、大量の物品の一度にひずみ取
り処理を行うことができる。 3) 従来のパイプの冷間ひずみ取りでは外径のひずみ取
りを行うことができても内径にひずみができてしまうの
に対し、パイプのひずみ取りにおいて内径が変形しな
い。 4) 従来の冷間ひずみ取り処理ではひずみ取りの圧痕が
残るのに対し、圧痕が全く残らない。
【図1】本発明ひずみ取り装置の線図的断面図である。
【図2】図1の装置の焼戻し槽の平面図である。
【図3】本発明によるひずみ取り装置の作用を説明する
線図的説明図である。
線図的説明図である。
1 ひずみ取り装置 2 底壁部 3 直立部 4 端壁 5 焼戻し槽 6 ドリル棒(円形断面形状細長物品) 7 加圧蓋手段 8 圧着部 9 フランジ部 10 ボルト孔 11 ヘッド付きボルト
Claims (4)
- 【請求項1】鋼製の丸棒、丸管又は類似の円形断面形状
の細長物品を焼き入れした後に行うひずみ取り方法にお
いて、 焼き入れ後の個別の円形断面形状細長物品を、V字状の
テーパ付き底壁部を有するほぼV字状断面の焼戻し槽
に、V字状断面に直交する方向に整列させて多数個大量
に充填する充填ステップと、 前記焼戻し槽の頂部開口を閉鎖するとともに充填物に対
して一様な下向きの圧力を加える加圧蓋をクランプ装着
するステップと、 前記加圧蓋により充填物に負荷を加えたまま前記焼戻し
槽全体を加熱する焼戻しステップとよりなることを特徴
とするひずみ取り方法。 - 【請求項2】V字状のテーパを有する底壁部、このテー
パ付き底壁部の両側から互いに平行に上方に垂直に延び
る1対の直立部、及びこれら底壁部及び直立部よりなる
ほぼV字状断面のキャビティの端部を画定する1対の端
壁を有し、前記V字状テーパ付き底壁部と前記直立部と
の間の接合部の内面を滑らかな曲面に形成した焼戻し槽
であって、焼き入れした後の鋼製の丸棒、丸管又は類似
の円形断面形状の細長物品をV字状断面に直交する向き
で多数個大量に整列充填する焼戻し槽と、 前記焼戻し槽の頂部開口を閉鎖する加圧蓋手段と、 前記焼戻し槽に充填した焼き入れ後の個別の多数の円形
断面形状物品に前記加圧蓋手段により一様な下向きの圧
力を発生させる蓋クランプ手段と、 前記蓋クランプ手段によって前記加圧蓋手段が前記焼戻
し槽の充填物に対して下向きの一様な圧力を発生した状
態で前記焼戻し槽を加熱する加熱手段とを備えたことを
特徴とするひずみ取り装置。 - 【請求項3】前記V字状テーパ付き底壁のV字の頂角を
45°〜70°とした請求項2記載のひずみ取り装置。 - 【請求項4】前記V字状テーパ付き底壁のV字の頂角を
60°とした請求項2記載のひずみ取り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6050164A JP2558065B2 (ja) | 1994-03-22 | 1994-03-22 | ひずみ取り方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6050164A JP2558065B2 (ja) | 1994-03-22 | 1994-03-22 | ひずみ取り方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07258726A true JPH07258726A (ja) | 1995-10-09 |
JP2558065B2 JP2558065B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=12851570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6050164A Expired - Lifetime JP2558065B2 (ja) | 1994-03-22 | 1994-03-22 | ひずみ取り方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2558065B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015504476A (ja) * | 2011-11-30 | 2015-02-12 | Jfeスチール株式会社 | 輻射型加熱炉における長尺物の加熱方法および輻射型加熱炉 |
-
1994
- 1994-03-22 JP JP6050164A patent/JP2558065B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015504476A (ja) * | 2011-11-30 | 2015-02-12 | Jfeスチール株式会社 | 輻射型加熱炉における長尺物の加熱方法および輻射型加熱炉 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2558065B2 (ja) | 1996-11-27 |
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