JPH07256121A - 宇宙実験用定量ピペット - Google Patents
宇宙実験用定量ピペットInfo
- Publication number
- JPH07256121A JPH07256121A JP5185694A JP5185694A JPH07256121A JP H07256121 A JPH07256121 A JP H07256121A JP 5185694 A JP5185694 A JP 5185694A JP 5185694 A JP5185694 A JP 5185694A JP H07256121 A JPH07256121 A JP H07256121A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sleeve
- main body
- liquid
- cylinder
- pipette
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 宇宙空間のような無重力環境下でも使用でき
る定量ピペットを提供すること。 【構成】 伸縮自在のスリーブ(3)をシリンダ(1)
の先端(1a)から内方に根元部(3b)が突出するよ
うに取付け、その突出部(3b)とシリンダ先端部(1
b)との間に隙間(4)が形成されるようにする。吸引
する液量に合わせてスリーブ(3)の長さを調節した上
で、ピストン(2)により液体を吸引する。液はマラン
ゴーニ効果によりスリーブ(3)内壁をはい上って来る
が、隙間(4)があるので一定量以上ははい上らず、シ
リンダ(1)内には入りこまない。その一定量を別途求
めて補正する。
る定量ピペットを提供すること。 【構成】 伸縮自在のスリーブ(3)をシリンダ(1)
の先端(1a)から内方に根元部(3b)が突出するよ
うに取付け、その突出部(3b)とシリンダ先端部(1
b)との間に隙間(4)が形成されるようにする。吸引
する液量に合わせてスリーブ(3)の長さを調節した上
で、ピストン(2)により液体を吸引する。液はマラン
ゴーニ効果によりスリーブ(3)内壁をはい上って来る
が、隙間(4)があるので一定量以上ははい上らず、シ
リンダ(1)内には入りこまない。その一定量を別途求
めて補正する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は宇宙空間のような無重力
環境下で使用する定量ピペットに関する。
環境下で使用する定量ピペットに関する。
【0002】
【従来の技術】図2は地上実験に用いられる定量ピペッ
トの一例を示す縦断面図である。図中(01)は目盛S
が施された筒状の本体(シリンダ)、(02)は同本体
(01)の内部を滑動する手動ピストンである。(0
3)は上記本体の先端に取付けられたスリーブである。
このような定量ピペットの操作においては、シリンダ
(01)に刻まれた目盛Sを見ながら、手動ピストン
(02)を引き入れ又は押し出すことにより、液体を吸
引または排出する。地上では重力があるから、定められ
た量の液体を容易に吸引または排出することができる。
なお、多種類の液体を使用する場合、ピペット本体(0
1)を汚さないようにするため、スリーブ(03)内の
みに液を吸引し、液体の種類ごとにスリーブを取替え
る。
トの一例を示す縦断面図である。図中(01)は目盛S
が施された筒状の本体(シリンダ)、(02)は同本体
(01)の内部を滑動する手動ピストンである。(0
3)は上記本体の先端に取付けられたスリーブである。
このような定量ピペットの操作においては、シリンダ
(01)に刻まれた目盛Sを見ながら、手動ピストン
(02)を引き入れ又は押し出すことにより、液体を吸
引または排出する。地上では重力があるから、定められ
た量の液体を容易に吸引または排出することができる。
なお、多種類の液体を使用する場合、ピペット本体(0
1)を汚さないようにするため、スリーブ(03)内の
みに液を吸引し、液体の種類ごとにスリーブを取替え
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記地上試験用の定量
ピペットを用いて、例えばシャトル内のような微小重力
環境でサンプル等を適量吸入・排出しようとすると、重
力の影響がなく、サンプル液の表面張力のみが影響する
ので、マランゴーニ効果により液体がピペットの内壁面
をはいあがる現象が生ずる。そのため、手動ピストンを
目盛りに合わせて操作しても、定量を吸入・排出するこ
とができなくなり、定量ピペットとしての機能が損われ
る。
ピペットを用いて、例えばシャトル内のような微小重力
環境でサンプル等を適量吸入・排出しようとすると、重
力の影響がなく、サンプル液の表面張力のみが影響する
ので、マランゴーニ効果により液体がピペットの内壁面
をはいあがる現象が生ずる。そのため、手動ピストンを
目盛りに合わせて操作しても、定量を吸入・排出するこ
とができなくなり、定量ピペットとしての機能が損われ
る。
【0004】本発明は、定量ピペットを宇宙環境で使用
した場合の表面張力/マランゴーニ効果の影響をとり除
くことを目的とする。
した場合の表面張力/マランゴーニ効果の影響をとり除
くことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために、筒状の本体と、上記本体の内部を滑動
するピストンと、根元部の外径が上記本体の先端部の内
径よりも充分に小さく、かつ上記根元部が上記本体の先
端から内方へ突出するように取付けられた伸縮自在のス
リーブとを具えたことを特徴とする宇宙実験用定量ピペ
ットを提案するものである。
達成するために、筒状の本体と、上記本体の内部を滑動
するピストンと、根元部の外径が上記本体の先端部の内
径よりも充分に小さく、かつ上記根元部が上記本体の先
端から内方へ突出するように取付けられた伸縮自在のス
リーブとを具えたことを特徴とする宇宙実験用定量ピペ
ットを提案するものである。
【0006】
【作用】本発明の定量ピペットは伸縮自在のスリーブを
具えているので、吸引する液量に合わせてスリーブの長
さを調節した後、ピストンを操作して液体をスリーブ内
に吸引する。無重力環境では、吸引された液体がマラン
ゴーニ効果によりスリーブ内壁面をはい上って来るが、
本発明ではスリーブの根元部がピペット本体の先端から
内方に突出し、かつ上記根元部の外径が本体先端部の内
径よりも充分に小さいから、スリーブと本体内壁とが連
続しておらず、したがって一定量以上ははいあがること
ができない。そこでこの量を別途求めておいて補正する
ことにより、定量吸引・排出ができる。
具えているので、吸引する液量に合わせてスリーブの長
さを調節した後、ピストンを操作して液体をスリーブ内
に吸引する。無重力環境では、吸引された液体がマラン
ゴーニ効果によりスリーブ内壁面をはい上って来るが、
本発明ではスリーブの根元部がピペット本体の先端から
内方に突出し、かつ上記根元部の外径が本体先端部の内
径よりも充分に小さいから、スリーブと本体内壁とが連
続しておらず、したがって一定量以上ははいあがること
ができない。そこでこの量を別途求めておいて補正する
ことにより、定量吸引・排出ができる。
【0007】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す縦断面図であ
る。図中(1)は筒状の本体(シリンダ)、(2)は同
本体(1)の内部を滑動する手動ピストンである。
(3)は上記本体(1)の先端部に取付けられたスリー
ブである。
る。図中(1)は筒状の本体(シリンダ)、(2)は同
本体(1)の内部を滑動する手動ピストンである。
(3)は上記本体(1)の先端部に取付けられたスリー
ブである。
【0008】本実施例のスリーブ(3)は外スリーブ
(3a)と内スリーブ(3c)から成り、外スリーブ
(3a)内を内スリーブ(3c)が滑動して、全体がい
わゆるテレスコープ式に伸縮するようになっている。そ
して、これらが伸び過ぎて互いにはずれてしまったり、
縮み過ぎて外スリーブ(3a)内に内スリーブ(3c)
がスッポリ入り込んだりしないよう、内スリーブ(3
c)にはツバ状の過伸防止ストッパ(3d)と過縮(過
挿入)防止ストッパ(3e)が設けられている。上記過
伸防止ストッパ(3d)の外周面は外スリーブ(3a)
と内スリーブ(3c)との滑動面でもあり、シール機能
(Oリング,シール材塗布等)が与えられる。
(3a)と内スリーブ(3c)から成り、外スリーブ
(3a)内を内スリーブ(3c)が滑動して、全体がい
わゆるテレスコープ式に伸縮するようになっている。そ
して、これらが伸び過ぎて互いにはずれてしまったり、
縮み過ぎて外スリーブ(3a)内に内スリーブ(3c)
がスッポリ入り込んだりしないよう、内スリーブ(3
c)にはツバ状の過伸防止ストッパ(3d)と過縮(過
挿入)防止ストッパ(3e)が設けられている。上記過
伸防止ストッパ(3d)の外周面は外スリーブ(3a)
と内スリーブ(3c)との滑動面でもあり、シール機能
(Oリング,シール材塗布等)が与えられる。
【0009】また、外スリーブ(3a)の根元部(3
b)は本体(シリンダ)(1)の先端(1a)から内方
(図の上方)へ突出しており、かつ上記根元部(3b)
の外径dは上記本体(1)の先端部(1b)の内径Dよ
りも充分に小さく、スリーブ根元部(3b)の外周面と
本体(1)先端部(1b)の内周面との間に隙間(4)
が形成されている。すなわち、スリーブ(3)は本体
(1)の内壁と連続せず、縁切り状態になっている。
b)は本体(シリンダ)(1)の先端(1a)から内方
(図の上方)へ突出しており、かつ上記根元部(3b)
の外径dは上記本体(1)の先端部(1b)の内径Dよ
りも充分に小さく、スリーブ根元部(3b)の外周面と
本体(1)先端部(1b)の内周面との間に隙間(4)
が形成されている。すなわち、スリーブ(3)は本体
(1)の内壁と連続せず、縁切り状態になっている。
【0010】上記本体(シリンダ)(1),外スリーブ
(3a),内スリーブ(3c)は、いずれも透明であっ
て、容積目盛Sが刻まれている。
(3a),内スリーブ(3c)は、いずれも透明であっ
て、容積目盛Sが刻まれている。
【0011】このような定量ピペットを宇宙空間で使用
する場合、まず内スリーブ(3c)を外スリーブ(3
a)内に出し入れし、吸引する液量に合わせてスリーブ
(3)全体の長さを調節した後、内スリーブ(3c)先
端を液体内に入れ、手動ピストン(2)を操作して液体
をスリーブ(3)内に吸引する。吸引された液体はマラ
ンゴーニ効果によりスリーブ(3)の内壁面をはい上っ
て来るが、外スリーブ(3a)の上端部(3b)が本体
(1)の内壁と連続していないので、一定量以上ははい
あがることができない。そこでこの量をあらかじめ求め
ておいて補正することにより、無重力環境下でも定量吸
引・排出ができる。
する場合、まず内スリーブ(3c)を外スリーブ(3
a)内に出し入れし、吸引する液量に合わせてスリーブ
(3)全体の長さを調節した後、内スリーブ(3c)先
端を液体内に入れ、手動ピストン(2)を操作して液体
をスリーブ(3)内に吸引する。吸引された液体はマラ
ンゴーニ効果によりスリーブ(3)の内壁面をはい上っ
て来るが、外スリーブ(3a)の上端部(3b)が本体
(1)の内壁と連続していないので、一定量以上ははい
あがることができない。そこでこの量をあらかじめ求め
ておいて補正することにより、無重力環境下でも定量吸
引・排出ができる。
【0012】
【発明の効果】従来の定量ピペットを無重力環境で使用
すると、表面張力/マランゴーニ効果のため定量吸引・
排出が困難であったのに対し、本発明ではその影響を一
定量とすることができるので、この量を補正することに
より宇宙空間においても適切な定量吸引・排出を実現で
きる。
すると、表面張力/マランゴーニ効果のため定量吸引・
排出が困難であったのに対し、本発明ではその影響を一
定量とすることができるので、この量を補正することに
より宇宙空間においても適切な定量吸引・排出を実現で
きる。
【図1】図1は本発明の一実施例を示す縦断面図であ
る。
る。
【図2】図2は従来の定量ピペットの一例を示す縦断面
図である。
図である。
【符号の説明】 (01),(1) 本体(シリンダ) (1a) 本体先端 (1b) 本体先端部 (02),(2) 手動ピストン (03),(3) スリーブ (3a) 外スリーブ (3b) 外スリーブ根元部 (3c) 内スリーブ (3d) 過伸防止ストッパ (3e) 過縮(過挿入)防止ストッパ (4) 隙間 (S) 目盛
Claims (1)
- 【請求項1】 筒状の本体と、上記本体の内部を滑動す
るピストンと、根元部の外径が上記本体の先端部の内径
よりも充分に小さく、かつ上記根元部が上記本体の先端
から内方へ突出するように取付けられた伸縮自在のスリ
ーブとを具えたことを特徴とする宇宙実験用定量ピペッ
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5185694A JPH07256121A (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 宇宙実験用定量ピペット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5185694A JPH07256121A (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 宇宙実験用定量ピペット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07256121A true JPH07256121A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=12898512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5185694A Withdrawn JPH07256121A (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 宇宙実験用定量ピペット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07256121A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106268996A (zh) * | 2016-09-29 | 2017-01-04 | 黎柏麟 | 一种胶头滴管 |
CN106516178A (zh) * | 2016-11-17 | 2017-03-22 | 上海卫星工程研究所 | 一种串联模块组合式通用撞击器构型 |
CN111731511A (zh) * | 2020-07-31 | 2020-10-02 | 北京控制与电子技术研究所 | 应用于地外天体探测器的数据拯救系统 |
-
1994
- 1994-03-23 JP JP5185694A patent/JPH07256121A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106268996A (zh) * | 2016-09-29 | 2017-01-04 | 黎柏麟 | 一种胶头滴管 |
CN106516178A (zh) * | 2016-11-17 | 2017-03-22 | 上海卫星工程研究所 | 一种串联模块组合式通用撞击器构型 |
CN111731511A (zh) * | 2020-07-31 | 2020-10-02 | 北京控制与电子技术研究所 | 应用于地外天体探测器的数据拯救系统 |
CN111731511B (zh) * | 2020-07-31 | 2020-11-17 | 北京控制与电子技术研究所 | 应用于地外天体探测器的数据拯救系统 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010605 |