JPH07254074A - 視差画像作成方法および装置 - Google Patents

視差画像作成方法および装置

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JPH07254074A
JPH07254074A JP6042916A JP4291694A JPH07254074A JP H07254074 A JPH07254074 A JP H07254074A JP 6042916 A JP6042916 A JP 6042916A JP 4291694 A JP4291694 A JP 4291694A JP H07254074 A JPH07254074 A JP H07254074A
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JP6042916A
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Susumu Takahashi
進 高橋
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、視差画像を作成する場合に、作成し
ようとする視差画像の周辺の既知の視差画像を用いてボ
クセルデ―タを修正し、より画質の良い視差画像を得る
ことを最も主要な目的としている。 【構成】本発明は、視差画像を作成する場合に、被測定
物体を異なる方向から撮影して得られた複数の視差画像
から、被測定物体の3次元形状を作成し、作成しようと
する視差画像の周辺の既知視差画像と同一方向にボクセ
ルデ―タを投影して視差画像を作成し、既知視差画像と
作成された視差画像とを比較して、エラ―部分を決定
し、この決定されたエラ―部分を周辺部から類推するこ
とによってボクセルデ―タを修正し、この修正されたボ
クセルデ―タを任意の2次元平面に投影することによ
り、任意の方向の新たな視差画像を作成することを特徴
としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、視差画像を作成する方
法および装置に係り、特に視差画像を作成する場合に、
作成しようとする視差画像の周辺の既知の視差画像を用
いてボクセルデ―タを修正し、より画質の良い視差画像
が得られるようにした視差画像作成方法および装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ホログラムやその他の方法を用い
て、3次元像を表示する様々な方法が提案されてきてい
る。これらの中でも、多数の視差画像を合成することに
よって、立体像を表示するパララックス・パノラマグラ
ムの手法は、観察位置によって異なる画像が観察でき、
自然な立体感が得られるため、ホログラフィック・ステ
レオグラムやレンチキュラレンズを用いた立体視等に応
用され、非常に優れた評価を得ている。
【0003】しかしながら、このような手法では、例え
ばホログラフィック・ステレオグラムを例にとると、自
然な立体感を得るためには、視差画像の枚数としては、
50枚から100枚もの多数の視差画像が必要である。
この視差画像の枚数が多いと、視差画像の撮影が大かが
りとなり、撮影に時間がかかる上、撮影装置も大型にな
っている。このため、動きの速い被測定物体や、建物の
ような大きな被測定物体の撮影は、非常に困難である。
【0004】そこで、少数の視差画像から被測定物体の
3次元の形状を求め、この3次元形状を基に新たな視差
画像を得ることが考えられるが、少数の視差画像から被
測定物体の3次元形状を求める方法の一つである従来の
ステレオ画像法では、視差画像の作成において、以下の
ような種々の問題がある。
【0005】すなわち、ステレオ画像法による3次元形
状測定では、各視差画像上での対応点の決定を行ない、
三角測量の原理で対応点の位置を求めている。この時、
検索する対応点が、対応点よりも手前の物体で隠されて
いる場合、いわゆるオクル―ジョンが生じている場合に
は、対応点決定の処理が行なえず、対応点の位置を求め
ることができない。
【0006】原理的には、3枚以上の視差画像を用いる
場合、最低2枚の視差画像に対応点が写っていれば、対
応点の写っている視差画像を用いて対応点の位置を求め
ることができる。しかしながら、従来の方法では、対応
点の検索を2枚ずつ複数回行ない、対応点を追跡するこ
とによって処理を行なっており、オクル―ジョンに対す
る処理では、逐次行なわれる対応点追跡においてオクル
―ジョンの予測を行なう必要がある。このような方法で
は、オクル―ジョンの予測の処理は、誤差を含む上、処
理が複雑になるため、3次元形状測定の精度が劣化し、
また処理に時間がかかるという欠点がある。
【0007】また、これらの方法では、一般に特徴抽出
処理によって特徴点を抽出し、この特徴点を対応点とし
た処理を行なっている。この特徴抽出処理は、原画の明
るさや複雑さ等によって処理をかえる必要があり、汎用
性が損なわれている。
【0008】さらに、曲面部分にオクル―ジョンが存在
している場合に、各視差画像毎の特徴点が対応せず、エ
ラ―の生じる原因となっている。そこで、最近では、少
ない枚数の視差画像から被測定物体の3次元形状(ボク
セルデ―タ)を求め、その三次元形状を任意の方向の2
次元平面に投影することにより、新たな方向から観察し
た視差画像を作成する方法が、例えば“特願平5−50
606号”により提案されてきている。
【0009】しかしながら、このような方法では、ボク
セルデ―タ上のエラ―がそのまま視差画像の画質に影響
するため、より良い画質の視差画像を作成することが比
較的困難である。
【0010】また、3次元形状を求めるために用いたあ
らかじめ撮影した視差画像の方向に、ボクセルデ―タを
投影した場合、既に既知である視差画像であるにも関わ
らず、エラ―を持つ視差画像が作成されてしまうため、
この方法は、原画の持つ情報を充分に活用した方法であ
るとは言い難い。
【0011】さらに、被測定物体に金属等の光沢がある
部分があった場合、その部分の奥行きは従来法では正し
く求めることができないため、視差画像上で大きなエラ
―として表現される恐れがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
視差画像を作成する方法においては、よい画質の視差画
像を求めることが難しいという問題があった。本発明は
上述のような問題を解決するために成されたもので、視
差画像を作成する場合に、作成しようとする視差画像の
周辺の既知の視差画像を用いてボクセルデ―タを修正
し、より画質の良い視差画像を得ることが可能な視差画
像作成方法および装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項1に係る発明では、視差画像を作成
する方法において、まず、被測定物体を異なる方向から
撮影して得られた複数の視差画像から、被測定物体の3
次元形状を作成し、次に、作成しようとする視差画像の
周辺の既知視差画像と同一方向にボクセルデ―タを投影
して視差画像を作成し、次に、既知視差画像と作成され
た視差画像とを比較して、エラ―部分を決定し、次に、
決定されたエラ―部分を周辺部から類推することによっ
てボクセルデ―タを修正し、しかる後に、修正されたボ
クセルデ―タを任意の2次元平面に投影することによ
り、任意の方向の新たな視差画像を作成するようにして
いる。
【0014】ここで、特に上記エラ―部分を類推する方
法としては、エラ―部分の周辺部のうち、エラ―のない
領域においてエラ―部分との距離に応じた重み付けを行
なった平均値より求めるようにしている。
【0015】また、上記エラ―部分を類推する方法とし
ては、エラ―部分の周辺部のうち、エラ―のない領域に
おいてエラ―部分との色の差に応じた重み付けを行なっ
た平均値より求めるようにしている。
【0016】さらに、上記エラ―部分を類推する方法と
しては、エラ―部分の周辺部のうち、エラ―のない領域
においてエラ―部分との距離および色の差に応じた重み
付けを行なった平均値より求めるようにしている。
【0017】一方、請求項5に係る発明では、視差画像
を作成する装置において、被測定物体を異なる方向から
撮影して得られた複数の視差画像を入力する視差画像入
力手段と、視差画像入力手段により入力された視差画像
から被測定物体のボクセルデ―タを作成するボクセルデ
―タ作成手段と、作成しようとする視差画像の周辺の既
知視差画像と同一方向に、ボクセルデ―タ作成手段によ
り作成されたボクセルデ―タを2次元平面に投影するこ
とにより視差画像を作成する視差画像作成手段と、既知
視差画像と視差画像作成手段により作成された視差画像
とを比較して、エラ―部分を決定するエラ―部分決定手
段と、エラ―部分決定手段により決定されたエラ―部分
を当該エラ―部分の周辺部から類推することにより、ボ
クセルデ―タ作成手段により作成されたボクセルデ―タ
を修正するボクセルデ―タ修正手段と、ボクセルデ―タ
修正手段により修正されたボクセルデ―タを基に視差画
像作成手段により作成された視差画像を少なくとも出力
もしくは記憶する視差画像出力/記憶手段とを備えて成
る。
【0018】
【作用】従って、本発明の視差画像作成方法および装置
においては、被測定物体を異なる方向から撮影して得ら
れた複数の視差画像から、被測定物体の3次元形状が作
成され、作成しようとする視差画像の周辺の既知視差画
像と同一方向にボクセルデ―タを投影して視差画像が作
成され、また既知視差画像と作成された視差画像とを比
較してエラ―部分が決定され、この決定されたエラ―部
分を周辺部から類推することによってボクセルデ―タが
修正され、さらにこの修正されたボクセルデ―タを任意
の2次元平面に投影することによって、任意の方向の新
たな視差画像が作成される。
【0019】これにより、視差画像を作成する場合に、
作成しようとする視差画像の周辺の既知の視差画像を用
いてボクセルデ―タが修正されることにより、ボクセル
デ―タ上のエラ―が視差画像の画質に影響するようなこ
とが少なくなるため、より画質の良い視差画像を作成す
ることができる。
【0020】
【実施例】本発明は、少数の視差画像から被測定物体の
ボクセルデ―タを求め、そのボクセルデ―タから任意の
方向の視差画像を作成する場合に、作成しようとする視
差画像の周辺の既知の視差画像を用いてボクセルデ―タ
を修正し、その修正されたボクセルデ―タを用いて視差
画像を作成する方法および装置である。
【0021】以下、上記のような考え方に基づく本発明
の一実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明による視差画像作成装置の全体構成例を
示すブロック図である。
【0022】すなわち、本実施例の視差画像作成装置
は、図1に示すように、視差画像入力手段1と、既知視
差画像記憶手段2と、視差画像方向入力手段3と、既知
視差画像決定手段4と、ボクセルデ―タ作成手段5と、
視差画像作成手段6と、エラ―部分決定手段7と、奥行
類推手段8と、ボクセルデ―タ修正手段9と、視差画像
出力/記憶手段10とから構成している。
【0023】ここで、視差画像入力手段1は、例えばカ
メラ等の撮影手段により、図示しない被測定物体を異な
る方向から撮影して得られた複数の視差画像を入力する
ものである。
【0024】また、既知視差画像記憶手段2は、視差画
像入力手段1により入力された視差画像を、既知視差画
像として記憶しておくためのものである。さらに、視差
画像方向入力手段3は、作成しようとする視差画像の方
向を入力するためのものである。
【0025】さらにまた、既知視差画像決定手段4は、
視差画像方向入力手段3により入力された視差画像方向
に基づいて、作成しようとする視差画像の周辺の既知視
差画像を既知視差画像記憶手段2に記憶されたデータか
ら決定するものである。
【0026】一方、ボクセルデ―タ作成手段5は、視差
画像入力手段1により入力されて既知視差画像記憶手段
2に記憶された視差画像から、被測定物体のボクセルデ
―タを作成するものである。
【0027】また、視差画像作成手段6は、既知視差画
像決定手段4により決定された既知視差画像と同一方向
に、ボクセルデ―タ作成手段5により作成されたボクセ
ルデ―タを2次元平面に投影することにより視差画像を
作成するものである。
【0028】さらに、エラ―部分決定手段7は、既知視
差画像記憶手段2に記憶された作成しようとする視差画
像の周辺の既知視差画像と、視差画像作成手段6により
作成された視差画像とを比較して、エラ―部分を決定す
るものである。
【0029】一方、奥行類推手段8は、エラ―部分決定
手段7により決定されたエラ―部分を、当該エラ―部分
の周辺部から類推するものである。また、ボクセルデ―
タ修正手段9は、奥行類推手段8による類推結果に基づ
いて、ボクセルデ―タ作成手段5により作成されたボク
セルデ―タを修正するものである。
【0030】さらに、視差画像出力/記憶手段10は、
ボクセルデ―タ修正手段9により修正されたボクセルデ
―タを基に視差画像作成手段6により作成された視差画
像を、視差画像方向入力手段3により入力された視差画
像方向に基づいて、出力もしくは記憶するものである。
【0031】次に、以上のように構成した本実施例の視
差画像作成装置における視差画像作成方法について、図
2に示すフロー図を用いて説明する。まず、視差画像入
力手段1により、図示しない被測定物体を異なる方向か
ら撮影して得られた少ない枚数の視差画像を入力し、既
知視差画像記憶手段2に既知視差画像として記憶する。
【0032】次に、ボクセルデ―タ作成手段5により、
既知視差画像記憶手段2に記憶された少ない枚数の視差
画像から、何らかの方法で、被測定物体のボクセルデ―
タを作成する。
【0033】次に、視差画像方向入力手段3により、作
成しようとする視差画像の方向を入力する。次に、既知
視差画像決定手段4により、この視差画像方向に基づい
て、作成しようとする視差画像の周辺の既知視差画像
を、既知視差画像記憶手段2に記憶されたデータから決
定する。すなわち、作成したい視差画像に近い投影方向
の既知の視差画像を探す。
【0034】ここで、既知の視差画像は1つでもよい
が、既知の視差画像が直線上に載った視差を持つ視差画
像の場合には、作成しようとする視差画像の両隣の視差
画像であることが望ましい。また、既知の視差画像が直
線上に載ってなく、空間的に広がった視差を持つ場合に
は、この探し出す既知の視差画像は、3つ以上の複数の
視差画像であることがある。
【0035】次に、視差画像作成手段6により、この決
定された作成しようとする視差画像の周辺の既知視差画
像と同一方向に、ボクセルデ―タ作成手段5で作成され
たボクセルデ―タを2次元平面に投影して視差画像を作
成する。
【0036】次に、エラ―部分決定手段7により、この
作成しようとする視差画像の周辺の既知視差画像と、視
差画像作成手段6で作成された視差画像とを比較して、
エラ―部分を決定するすなわち、この時、ボクセルデ―
タが正しい場合には、既知の視差画像と投影された視差
画像とは等しくなるはずである。また、ボクセルデ―タ
にエラ―が存在する場合には、投影した視差画像と既知
の視差画像との間に差が生じる。そして、この差が生じ
た部分に相当するボクセルデ―タのデ―タに、誤りが存
在していると考えられる。
【0037】次に、奥行類推手段8により、この決定さ
れたエラ―部分を、このエラ―部分の周辺部から類推
し、さらにボクセルデ―タ修正手段9により、この類推
結果に基づいて、ボクセルデ―タ作成手段5で作成され
たボクセルデ―タを修正する。すなわち、データに誤り
が存在していると考えられる部分のボクセルデ―タを、
既知の視差画像のデ―タから修正する。
【0038】ここで、ボクセルデ―タを修正する方法と
しては様々な方法が考えられ、例えば次のような方法が
考えられる。 (a)既知の視差画像上でエラ―があると判断された部
分の奥行きを、エラ―部分の周辺にある一定範囲のエラ
―がない部分の奥行きの平均値とする方法。
【0039】(b)被測定物体上の同じ色(彩度、色
相、明度(輝度))の部分は、同じ物体上に存在すると
考えられ、さらに同一の物体であれば奥行きが近いと考
えられるため、既知の視差画像上でエラ―があると判断
された部分の奥行きを、周辺のエラ―がない部分のうち
エラ―がある部分と近い色を持つ部分の平均エラ―部分
の奥行きとする方法。
【0040】(c)被測定物体上の近い部分の奥行きは
近いと考えられるため、既知の視差画像上でエラ―があ
ると判断された部分の奥行きを、ある一定範囲の周辺の
エラ―がない部分のエラ―部分からの距離が近いほど重
くなるような重み付けをした平均値をエラ―部分の奥行
きとする方法。
【0041】(d)被測定物体上の同じ色の部分は、同
じ物体上に存在すると考えられ、さらに同一の物体であ
れば奥行きが近いと考えられるため、既知の視差画像上
でエラ―があると判断された部分の奥行きを、周辺のエ
ラ―がない部分のうちエラ―がある部分の色の差が小さ
いほど重くなるように重み付けした平均値をエラ―部分
の奥行きとする方法。
【0042】(e)既知の視差画像上でエラ―があると
判断された部分の奥行きを、周辺のエラ―がない部分の
うちエラ―がある部分の色の差が小さいほど重く、また
エラ―がある部分との距離が近いほど重くなるように重
み付けした平均値をエラ―部分の奥行とする方法。
【0043】このような方法により、既知の視差画像上
でのエラ―があると思われる部分の奥行きの修正を行な
う。そして、この既知の視差画像デ―タを、ボクセルデ
―タ上に逆投影する。この時、エラ―のある部分の修正
された奥行きに従って、ボクセルデ―タを修正する。こ
こで、既知の視差画像が複数ある場合には、ボクセルデ
―タ上での修正に矛盾が生じる場合がある。この時は、
作成しようとする視差画像に近い既知の視差画像ほど、
その優先順位を高くして処理を行なう。
【0044】次に、視差画像作成手段6により、このよ
うな方法で修正されたボクセルデ―タを、作成しようと
する視差画像方向の2次元平面に投影して、任意の方向
の視差画像を作成する。
【0045】最後に、視差画像出力/記憶手段10によ
り、この修正ボクセルデ―タに基づいて作成された視差
画像を、視差画像方向入力手段3から入力された視差画
像方向に基づいて、少なくとも出力もしくは記憶する。
【0046】この場合、作成された視差画像を出力する
方法としては、視差画像を表示手段へ表示出力する方法
や、視差画像を印画手段へ印画出力する方法等が考えら
れる。
【0047】なお、上記において、ボクセルデ―タ作成
手段5により、少ない枚数の視差画像から、被測定物体
のボクセルデ―タを作成する手法としては、例えば次の
ような方法により作成することができる。
【0048】すなわち、連続ステレオ画像(Epipo
lar−Plane Image:EPI)は、各視差
画像の水平方向の切断線を撮影順に並べたものであり、
連続ステレオ画像上の視差画像の対応点の軌跡は、カメ
ラとの距離に対応した傾きを持つ直線として現われる。
【0049】そこで、連続ステレオ画像を方向成分に分
解して、オクルージョンのない部分の奥行きを求め、こ
の奥行きの決定した部分を除いた連続ステレオ画像から
再度奥行きを求める処理を繰り返すことによって、オク
ルージョン部分の奥行きを求め、この奥行きデータを再
構成して、三次元ボクセルデータを生成することができ
る。
【0050】以下、かかる点について詳細に説明する。
まず、少ない枚数の視差画像から、被測定物体のYライ
ン目の連続ステレオ画像を作成する。
【0051】次に、この作成された連続ステレオ画像
を、様々な傾きの直線上の分散をとることによって、連
続ステレオ画像方向成分に分解する。対応点の軌跡を示
す直線の傾きと奥行きは対応するので、奥行きを求める
ことができる。ここでは、オクルージョンの存在する部
分は、手前の物体が対応点の軌跡を遮っているため、奥
行きを求めることができない。すなわち、1回目の奥行
き決定の処理では、オクルージョンのない部分の奥行き
を決定する。
【0052】次に、先に作成した連続ステレオ画像か
ら、奥行きの決定された部分を取り除く。そして、再度
様々な、傾きの直線上の分散をとることによって、奥行
きを決定する。この時、既に奥行きの決定した部分(上
記の処理で取り除かれた部分)は、分散の計算に使用し
ない。かかる処理により、最初の処理によって奥行きが
決定された部分によって隠されていた部分の奥行きを求
めることができる。
【0053】以上の処理を繰り返すことによって、オク
ルージョンの生じている点の奥行きも求めることができ
る。これらの処理を全ての水平ラインにおいて計算する
ことにより、被測定物体の奥行きを求めることができ
る。
【0054】次に、このようにして算出した奥行きデー
タを再構成して、三次元ボクセルデータを得る。なお、
上記において、濃度の変化の無い部分では、奥行きの決
定ができないことがあるが、濃度変化の無い部分に奥行
きのエラ―が生じた場合、視差画像上では、同じ濃度の
画素が入れ替わるに過ぎず、画質は全く劣化せず、特に
問題はない。
【0055】次に、上記オクルージョン部分の奥行きを
求める方法について、図3および図4を用いてより具体
的に説明する。すなわち、具体的には、図3に示すよう
に、連続ステレオ画像を様々な傾きの直線で走査し、そ
の直線上の分散を求める。そして、この分散がある基準
値以下の場合に、その直線の方向に対応した奥行きに物
体が存在しているとみなすことができる。
【0056】この場合、オクルージョンの部分は、対応
点の軌跡が途切れているため、この途切れている部分で
の濃度変化が大きくなるため、奥行きを求めることがで
きない。そこで、図4に示すように、連続ステレオ画像
から、前述の処理で奥行きが決定した領域を除いた部分
を、再度様々な直線で走査し、既に奥行きの決定してい
る部分に隠された領域の奥行きを求めることができる。
【0057】上述したように、本実施例の視差画像作成
装置は、被測定物体を異なる方向から撮影して得られた
複数の視差画像を入力する視差画像入力手段1と、視差
画像入力手段1により入力された視差画像を、既知視差
画像として記憶しておくための既知視差画像記憶手段2
と、作成しようとする視差画像の方向を入力するための
視差画像方向入力手段3と、視差画像方向入力手段3に
より入力された視差画像方向に基づいて、作成しようと
する視差画像の周辺の既知視差画像を既知視差画像記憶
手段2に記憶されたデータから決定する既知視差画像決
定手段4と、視差画像入力手段1により入力されて既知
視差画像記憶手段2に記憶された視差画像から、被測定
物体のボクセルデ―タを作成するボクセルデ―タ作成手
段5と、既知視差画像決定手段4により決定された既知
視差画像と同一方向に、ボクセルデ―タ作成手段5によ
り作成されたボクセルデ―タを2次元平面に投影するこ
とにより視差画像を作成する視差画像作成手段6と、既
知視差画像記憶手段2に記憶された作成しようとする視
差画像の周辺の既知視差画像と、視差画像作成手段6に
より作成された視差画像とを比較して、エラ―部分を決
定するエラ―部分決定手段7と、エラ―部分決定手段7
により決定されたエラ―部分を、当該エラ―部分の周辺
部から類推する奥行類推手段8と、奥行類推手段8によ
る類推結果に基づいて、ボクセルデ―タ作成手段5によ
り作成されたボクセルデ―タを修正するボクセルデ―タ
修正手段9と、ボクセルデ―タ修正手段9により修正さ
れたボクセルデ―タを基に視差画像作成手段6により作
成された視差画像を、視差画像方向入力手段3により入
力された視差画像方向に基づいて、出力もしくは記憶す
る視差画像出力/記憶手段10とから構成したものであ
る。
【0058】従って、視差画像を作成する場合に、作成
しようとする視差画像の周辺の既知の視差画像を用いて
ボクセルデ―タが修正されるため、従来のようにボクセ
ルデ―タ上のエラ―が視差画像の画質に影響するような
ことが少なくなるため、より一層画質の良い視差画像を
作成することが可能となる。
【0059】一方、エラ―部分を類推する方法として、
エラ―部分の周辺部のうち、例えばエラ―のない領域に
おいてエラ―部分との距離に応じた重み付けを行なった
平均値より求める方法を採った場合には、全てのエラ―
部分について距離に応じた一定の重み付けがなされるた
め、処理が簡単で高速にエラ―部分を決定することが可
能となる。
【0060】また、エラ―部分を類推する方法として、
エラ―部分の周辺部のうち、エラ―のない領域において
エラ―部分との色の差に応じた重み付けを行なった平均
値より求める方法を採った場合には、一般に同一色の物
体の表面上の色は色の差が少ないため、平均をとる領域
において奥行きが変化しているような場合でも、正確に
奥行きを決定することが可能となる。
【0061】さらに、エラ―部分を類推する方法とし
て、エラ―部分の周辺部のうち、エラ―のない領域にお
いてエラ―部分との距離および色の差に応じた重み付け
を行なった平均値より求める方法を採った場合には、処
理が簡単で高速にエラ―部分を決定することができると
共に、平均をとる領域において奥行きが変化しているよ
うな場合でも、正確に奥行きを決定することが可能とな
る。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、視
差画像を作成する場合に、被測定物体を異なる方向から
撮影して得られた複数の視差画像から、被測定物体の3
次元形状を作成し、作成しようとする視差画像の周辺の
既知視差画像と同一方向にボクセルデ―タを投影して視
差画像を作成し、既知視差画像と作成された視差画像と
を比較してエラ―部分を決定し、この決定されたエラ―
部分を周辺部から類推することによってボクセルデ―タ
を修正し、さらにこの修正されたボクセルデ―タを任意
の2次元平面に投影することにより、任意の方向の新た
な視差画像を作成するようにしたので、視差画像を作成
する際に、作成しようとする視差画像の周辺の既知の視
差画像を用いてボクセルデ―タを修正し、より画質の良
い視差画像を得ることが可能な視差画像作成方法および
装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による視差画像作成装置の一実施例を示
すブロック図。
【図2】同実施例における作用を説明するためのフロー
図。
【図3】同実施例におけるオクルージョン部分の奥行き
を求める方法を説明するための概要図。
【図4】同実施例におけるオクルージョン部分の奥行き
を求める方法を説明するための概要図。
【符号の説明】
1…視差画像入力手段、2…既知視差画像記憶手段、3
…視差画像方向入力手段、4…既知視差画像決定手段、
5…ボクセルデ―タ作成手段、6…視差画像作成手段、
7…エラ―部分決定手段、8…奥行類推手段、9…ボク
セルデ―タ修正手段、10…視差画像出力/記憶手段。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 視差画像を作成する方法において、 まず、被測定物体を異なる方向から撮影して得られた複
    数の視差画像から、前記被測定物体の3次元形状を作成
    し、 次に、作成しようとする視差画像の周辺の既知視差画像
    と同一方向にボクセルデ―タを投影して視差画像を作成
    し、 次に、前記既知視差画像と前記作成された視差画像とを
    比較して、エラ―部分を決定し、 次に、前記決定されたエラ―部分を周辺部から類推する
    ことによって前記ボクセルデ―タを修正し、 しかる後に、前記修正されたボクセルデ―タを任意の2
    次元平面に投影することにより、任意の方向の新たな視
    差画像を作成するようにしたことを特徴とする視差画像
    作成方法。
  2. 【請求項2】 前記エラ―部分を類推する方法として
    は、エラ―部分の周辺部のうち、エラ―のない領域にお
    いてエラ―部分との距離に応じた重み付けを行なった平
    均値より求めるようにしたことを特徴とする請求項1に
    記載の視差画像作成方法。
  3. 【請求項3】 前記エラ―部分を類推する方法として
    は、エラ―部分の周辺部のうち、エラ―のない領域にお
    いてエラ―部分との色の差に応じた重み付けを行なった
    平均値より求めるようにしたことを特徴とする請求項1
    に記載の視差画像作成方法。
  4. 【請求項4】 前記エラ―部分を類推する方法として
    は、エラ―部分の周辺部のうち、エラ―のない領域にお
    いてエラ―部分との距離および色の差に応じた重み付け
    を行なった平均値より求めるようにしたことを特徴とす
    る請求項1に記載の視差画像作成方法。
  5. 【請求項5】 視差画像を作成する装置において、 被測定物体を異なる方向から撮影して得られた複数の視
    差画像を入力する視差画像入力手段と、 前記視差画像入力手段により入力された視差画像から前
    記被測定物体のボクセルデ―タを作成するボクセルデ―
    タ作成手段と、 作成しようとする視差画像の周辺の既知視差画像と同一
    方向に、前記ボクセルデ―タ作成手段により作成された
    ボクセルデ―タを2次元平面に投影することにより視差
    画像を作成する視差画像作成手段と、 前記既知視差画像と前記視差画像作成手段により作成さ
    れた視差画像とを比較して、エラ―部分を決定するエラ
    ―部分決定手段と、 前記エラ―部分決定手段により決定されたエラ―部分を
    当該エラ―部分の周辺部から類推することにより、前記
    ボクセルデ―タ作成手段により作成されたボクセルデ―
    タを修正するボクセルデ―タ修正手段と、 前記ボクセルデ―タ修正手段により修正されたボクセル
    デ―タを基に前記視差画像作成手段により作成された視
    差画像を少なくとも出力もしくは記憶する視差画像出力
    /記憶手段と、 を備えて成ることを特徴とする視差画像作成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013518340A (ja) * 2010-01-26 2013-05-20 サーブ アクティエボラーグ 自動化された三次元マッピング法
JP2022506104A (ja) * 2018-11-06 2022-01-17 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 広角画像からの視差推定

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