JPH07253528A - 光軸調整装置 - Google Patents

光軸調整装置

Info

Publication number
JPH07253528A
JPH07253528A JP4462094A JP4462094A JPH07253528A JP H07253528 A JPH07253528 A JP H07253528A JP 4462094 A JP4462094 A JP 4462094A JP 4462094 A JP4462094 A JP 4462094A JP H07253528 A JPH07253528 A JP H07253528A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shg
light
optical axis
wave
fundamental wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4462094A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tazaki
洋志 田崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP4462094A priority Critical patent/JPH07253528A/ja
Publication of JPH07253528A publication Critical patent/JPH07253528A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】不可視の光源を用いる光学系において、不可視
光の位置を正確に認識して光学部品のアライメントを行
える光軸調整装置を提供する。 【構成】本発明の光軸調整装置は、入射光束に対して第
一種の位相整合条件を満たすべく配置された一軸性結晶
からなる透過型の第2高調波発生素子11と、位相整合
条件を満たすべく、一軸性結晶の温度を調整するための
温度調節素子10と、第2高調波発生素子11を透過し
た光束を受けて第2高調波発生素子11からのSHG波
の所定の光量を回折するための透過型回折格子12と、
を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度調節素子及び回折
格子等を備えたSHG素子に関し、不可視の近赤外レー
ザ光を可視化して光学系のアライメント(光軸調整)を
行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高出力の近赤外レーザ光のアライ
メント方法には、蛍光材料を発光面に用いたIRカード
や、赤外カメラ等が用いられている。また、不可視のレ
ーザ光とHe-Ne レーザ等の可視のレーザ光が同軸に重な
るようにIRカード等を用いて調整した後、不可視のレー
ザ光を遮断し、可視レーザ光をガイドとして光学系を組
み立て調整して行くアライメント方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記アライメント法に
おいて、IRカードは、反射型で光路を遮ることになるの
で、IRカード上では赤外光の照射位置を可視の蛍光によ
ってはっきり認識することができる。しかし、IRカード
を光路上から取り去って光学部品に赤外光を入射させる
際には、IRカード上の蛍光の位置から不可視のビームが
部品の大体どのあたりを照射しているか見積もることに
なり、精密な調整には不向きである。
【0004】また、赤外カメラを用いてアライメントを
行う場合、この赤外カメラは結構重い上に片手がふさが
るので、光路上の部品の位置調整がやりにくい。さら
に、赤外カメラを通すと、部品の像の輪郭やビーム経路
は不鮮明にしか見えない。
【0005】さらに、可視レーザ光を同軸で重ねてガイ
ドする方法があるが、この方法によれば、可視ガイド光
に対して最適となる調整をして行くことになるので、光
学系の途中に波長依存性(分散性)のある部品(レン
ズ、波長板など)が入る場合、赤外光とガイド光の波長
の差から焦点距離や收差、リタデーション等が異なり、
正確に調整できないことがある。従って、必ずしも優れ
たアライメント方法とは言い難い。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するために、
赤外光に対して透過型であり、可視のSHG回折光によ
って不可視近赤外光である基本波の位置を正確に知るこ
とが可能なアライメント用の装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の光軸調整装置は、入射光束に対して第一種
の位相整合条件を満たすべく配置された一軸性結晶から
なる透過型の第2高調波発生素子と、前記位相整合条件
を満たすべく前記一軸性結晶の温度を調整するための温
度調整手段と、前記第2高調波発生素子を透過した光束
を受けて前記第2高調波発生素子からのSHG波の所定
の光量を回折するための透過型回折格子と、を有するこ
とを特徴としている。
【0008】
【作用】近赤外の入射光束は、一軸性結晶からなる透過
型の第2高調波発生素子(SHG素子)であって入射光
束に対して第1種の位相整合条件を満たすように配置さ
れ温度調整手段で温度同調をとられた第2高調波発生素
子によって、その一部は可視光に変換される。その後、
透過型回折格子によって、SHG波出力の内、一部分が
可視の±1次回折光として光軸から離れて射出される。
この回折光が調整対象の光学部品に設けられた指標上の
所定の位置に投影されるように当該光学部品の位置を調
整する。これによって、不可視の基本波が光学部品の所
定の位置を透過するように調整される。
【0009】
【本発明の概要】まず、本発明の原理について説明す
る。SHGが得られる非中心対称性の一軸性結晶を用い
て、90度方向で温度同調によって基本波(偏光面が常
光線方向)とSHG波(異常光線方向)の屈折率を一致
させる第1種の位相整合条件(即ちn0 (ω)=ne
(2ω))を満たす配置をとるように結晶の方位と偏光
方向を選択すると、入射する不可視の近赤外光(λ≦〜
1.5 μm )は温度調整素子で90度温度同調位相整合状
態に調整してあるSHG素子によって、その一部が可視
光に変換される。さらに矩形断面形状を持つ透過型回折
格子の、回折格子上での進相部分と遅相部分の位相差γ
がSHG波に対して例えばπとなるようにつくられてい
る場合には、回折格子に入射するSHG波はすべて回折
光となり(透過率η0 =cos2 (γ/2)において位相
差γ=2πΔn・T/λ=πならη0 =0となり全て回
折光となる。Δn;進相部分と遅相部分の屈折率の差、
T;格子厚さ、λ;波長)、かつ回折格子上での位相の
進相部分と遅相部分の幅の比、即ちその矩形断面の幅の
比率を1対1に設計してやれば、波長によらず高い回折
効率で奇数次の回折光のみが現れる(回折光効率ηq
[(2/π)sin(qπ/2)/ q・sin(γ/2)]
2 ,q;回折次数q=±i但しi=1,2,…すなわち
次数偶数の時は上式よりη 2i=0。一方、次数が奇数
ならば、η 1はほぼ40.53 % ,η 3はほぼ4.50%,η 5
はほぼ1.620%…)ことが回折理論より明らかである。
【0010】従って、例えばSHG結晶後方に上記のス
ペックの透過型回折格子を別体で設けるか、SHG結晶
の表面に適当な透明薄膜を作製してから薄膜を加工する
か、或いは結晶表面を直接加工することで一体型の回折
格子を作製すれば、不可視近赤外の基本波を中心として
左右対称の位置に明るい可視の奇数次の回折光を発生さ
せることができる。SHG波に対する位相差γがπの場
合、不可視の基本波に対しては、例えば結晶表面に直接
エッチング法で作製した回折格子上での進相部分と遅相
部分の位相差γは、π/2になっており、回折論的には50
% が透過する。なお、基本波の回折波は有害な散乱光と
なるので透過波以外は中心に孔を持つ赤外吸収フィルタ
ーによって除去することが好ましい。
【0011】上記透過型回折格子によって、発生した±
1次の可視回折光が、光学系を構成する光学部品の支持
枠上に各光学部品の中心又は光軸に対して対称の位置に
あるように設けられた指標を正しく照射するように光学
部品の位置を調整する。すなわちこれは、±1次の可視
回折光の中心位置にある不可視光が光軸上を通るように
調整することであり、このようにして光学系のアライメ
ントを行う。
【0012】なお、上記透過型回折格子によって発生し
た±1次の可視回折光を適当な偏向角の薄型の偏向素子
(例えばマイクロプリズムアレイ)を用いて基本波と適
当な間隔で平行になるようにすれば、光学部品上で不可
視基本波と可視の±1次回折光の間隔は常に一定になる
ので、SHG素子から指標までの距離を近傍から十分に
遠方までとることが可能となる。さらに、オフアクシス
型の集束性回折レンズを用いると、予め指標を支持して
いる部品支持枠の回転角と左右の指標上のスポット径の
関係を調べておけば、照射された±1次回折光のスポッ
ト径より部品支持枠の回転角がわかるので、所望の角度
に合わせることができる。
【0013】また、SHGガイド光の出力は適当に大き
い方が調整しやすいので、SHG素子の保持具に回転機
構を設けるか又は偏光回転子をSHG素子の前方に設け
て、入射偏光方向とSHG結晶の常光線方向を正確に一
致させてSHG波出力が最大となるように調節できるよ
うにするのが好ましい。このようにすれば、SHG素子
保持具の回転又は偏光回転素子によって逆に位置不整合
を最大にしてSHG波出力を最小とすることができる。
従って、光学系中に複数の回折機能をもつSHG素子を
配したままでアライメント調整に必要なSHG素子のみ
を選択的に動作させるようにして、基本波からSHG波
への不要な変換による減衰および不要なSHG光による
迷光の発生を抑えることができる。但し、光路中に本発
明のSHG素子をおいたままでアライメントする場合に
は、入射側に偏光回転子を用いる構成では、SHG素子
後方の光学系中に基本波長に対する偏光依存素子(偏光
ビームスプリッタや波長板等)が挿入されることを考慮
して、出力側にも偏光回転子を設けておき、入力時と同
じ偏光方向に戻すことができるようにして上記の偏光依
存素子への影響を除くことができるようにするのが好ま
しい。
【0014】また、途中の光学系によってレーザの偏光
状態が(楕)円偏光になっている場合には、1/4 波長板
を挿入してそのF又はS軸を入射基本波の偏光の主軸方
向と一致させ、一方の主軸方向にπ/2のリタデーション
を与えて直線偏光に変換した後に、この偏光方向を最適
位置に調整することによって、変換効率を高めることが
できる。但しこの構成において、前述の場合と同様に、
光路中に本発明のSHG素子をおいたままでアライメン
トする場合には、SHG素子後方の光学系中に基本波長
に対する偏光依存素子(偏光ビームスプリッタや波長板
等)が挿入されることを考慮して、透過後に1/4 波長板
を挿入してπ/2のリタデーションを与えて(楕)円偏光
に戻すようにし、上記の偏光依存素子への影響を除くこ
とができるようにするのが好ましい。
【0015】
【実施例】以下、添付の図面に基づいて、本発明に適し
た実施例を具体的に説明する。図1は回折機能を有する
SHG素子の基本構成を示す斜視図であり、図2はSH
G素子の断面図である。
【0016】これらの図において、符号11は、一軸性
のSHG結晶を示しており、この一軸性のSHG結晶1
1には、温度調整手段である孔開きの温度調節素子10
が設けられている。また、一軸性のSHG結晶11の後
方には、1次元直線回折格子12aが作製された透明材
料12bが配されており、好ましくは透明材料12bの
後方に、迷光となる基本波の回折光を除去し、且つ基本
波の透過光が反射、吸収等による損失を受けないよう
に、光軸部分に孔が形成された赤外吸収フィルター13
が配されている。これにより、孔開きの温度調節素子1
0から入射する入射近赤外基本波14の一部が、一軸性
のSHG結晶11および1次元直線回折格子12aを介
して、SHG波±1次可視回折光15、及びSHG波透
過光16となる。
【0017】次に、図1および図2に示す回折機能を有
するSHG素子の作用について説明する。温度調節素子
10と一体化され温度調整することで90度方向温度同
調によって第1種の位相整合条件(即ちn0 (ω)=n
e (2ω))を満たす配置をとるように切り出され、研
磨された一軸性SHG結晶11に対して、直線偏光の近
赤外基本波14が孔開きの温度調節素子10を通して入
射すると、基本波の偏光方向がSHG結晶11の常光線
方向と一致するときに、基本波と同軸上に、偏光方向が
SHG結晶11の異常光線方向である可視のSHG波が
高い変換効率で発生する。このようにして発生したSH
G波と基本波14が、透明材料12b上に作製された矩
形断面形状で格子周期のデューティー比が1対1の1次
元直線回折格子12aに入射すると、各波長が感じる位
相差に従ってそれぞれ透過光と奇数次の回折光が発生す
る。この場合、例えば格子基板材料として、SHG波を
発生させたSHG結晶と同じ結晶を選び、これに常光線
方向に平行にエッチングして、格子厚さがSHG波に対
してT=λ/2Δn(即ち回折格子上での進相部分と遅相
部分の位相差γが、γ=2πΔn・T/λ=π)となる
ように回折格子を作製すると、SHG波は全て回折光と
なる(透過率η0 =cos2 (γ/2)=0,回折光効率
ηq =[(2/qπ)・sin(γ/2)]2 ,q=±1,
±3,……;奇数次回折次数η 1はほぼ40.53 % ,η 3
はほぼ4.50% ,η 5はほぼ 1.620%…)。
【0018】このようにして発生した可視のSHG波の
内、高出力の±1次回折光15をアライメントに利用す
る。一方、この回折格子では、基本波に対しての位相差
は、γ=π/2となるので透過率は50% となるが、透過光
以外の有害な散乱光となる回折光は、透過光のみが通過
するように中心に孔の開いた赤外吸収フィルター13に
よって除去される。なお、均質材料であるガラスを格子
基板材料として用いた場合、例えば最もポピュラーなBK
-7にエッチンググレーティングを作製する場合は、基本
波長を1.064 μm ,SHG波を0.532 μm とすれば、S
HG波が全て回折する条件で基本波の透過率は51.9% と
なる。実際には、この条件では基本波の減衰が大きいの
で、屈折率と格子厚さを適当に選択し、基本波の減衰を
もう少し抑えることが必要になる。その際、SHG波の
透過光16が発生するので、これと±1次回折光15を
用いてアライメントするようにもできる。例えば上記構
成の結晶表面をエッチングしたグレーティングの場合、
SHG波の透過率25% とすれば、SHG波の±1次回折
効率は30.40%,基本波の透過率は75.00%、また、SHG
波の透過率50% とすれば、SHG波の±1次回折効率は
20.27%,基本波の透過率は85.36%となる。
【0019】図3および図4は、偏光状態、方向の変換
手段を備えた回折機能を有するSHG素子の構成を示す
斜視図である。これらの図において、図1及び図2に示
す構成要素と同一の構成要素に付いては、同一の参照符
号が付されている。
【0020】図において、符号30a,30bは回転可
能な1/4 波長板、符号31は孔開きの温度調節素子と一
軸性のSHG結晶を接合したもので回転可能な素子、符
号32a,32bは偏光回転子をそれぞれ示している。
このように構成された回折機能を有するSHG素子の動
作を以下に説明する。
【0021】図1および図2に示す構成の回折機能を有
するSHG素子では、入射偏光の状態と方向が結晶の常
光線方向と一致しない場合はSHG波への変換効率が減
少する。よって、基本波の近赤外レーザの偏光状態また
は途中に挿入された光学部品による偏光状態の変化を考
慮してそれらを補償するような構成が必要となる。今方
位が分かっている楕円偏光を入射偏光状態とする(レー
ザ光の偏光状態を予め測定しておけば、挿入する光学系
による偏光状態の変化は容易に分かる)。このときは、
偏光状態をまず楕円偏光から直線偏光に変換する必要が
ある。
【0022】図3および図4において、入射する楕円偏
光は、楕円の主軸方向とF,S軸が一致するように回転
させた1/4 波長板30aによって、一方の主軸方向にπ
/2のリタデーションが与えられることで直線偏光に変換
される。この直線偏光の方向(方位)とSHG結晶の常
光線とを一致させるために、図3に示すように、温度調
節素子と一体化したSHG結晶31を回転させて最適方
位を取るように構成している。このようにすれば、SH
G結晶31へ入射する基本波の方位と透過後の基本波の
方位は自動的に一致するので、入射側の1/4 波長板30
aに対して90度回転させた同じリタデーションを持つ
1/4 波長板30bを射出側に挿入しておけば、入射前の
楕円偏光状態に戻すことができる。
【0023】また、図4に示す構成では、SHG結晶は
固定して偏光回転子32aによって入射偏光の方位を最
適になるように回転させている。この構成の場合には、
射出側に、入射回転角と逆方向に同じ量だけ方位を回転
させるようにした偏光回転子32bを設けて、これを透
過した後に図3に示す構成と同様、1/4 波長板30bに
よって入射前の楕円偏光に戻すようにしている。
【0024】このように、図3および図4の両者の構成
において、偏光状態を入射前の状態に戻すようにしたこ
とで、以後の光学系に、基本波に対する偏光依存素子が
挿入されていても、これらに対する影響は全く無くな
り、光学系中に本発明の回折機能付きSHG素子をおい
たままでも基本波による測定や評価を行うことが可能に
なる。これは光学系中のサンプルや光学部品を交換しな
がら測定する場合に、交換による再アライメントが短時
間でできるというメリットとなる。また、基本波が直線
偏光である場合は、2枚の1/4 波長板30a,30bは
不要になるが、これらを図示していないスロットに挿入
する構造にして着脱可能とすることで対応することがで
きる。なお、SHG透過波(図示せず)が発生して迷光
となる場合には、可視のフィルター(図示せず)によっ
て除去すれば良い。
【0025】図5および図6は、可視回折光用の薄型偏
向素子であるマイクロプリズムアレイ及びオフアクシス
型集束性回折レンズの断面図をそれぞれ示している。そ
して図7および図8は、図5および図6に示したマイク
ロプリズムアレイ及びオフアクシス型集束性回折レンズ
を用いた回折機能を有するSHG素子における光軸の調
整方法を示す斜視図である。
【0026】図5に示すように、透明基板43の両面に
は、マイクロプリズムアレイ40,41が作製されてい
る。SHG結晶の後方に配された透過型回折格子から射
出された光の内、基本波はそのまま透過し、±1次回折
光はマイクロプリズムアレイ40,41によって、基本
波14と平行となるように偏向される。この偏向光を符
号45で示す。また、図6に示すように、透明基板43
には、片面にマイクロプリズムアレイ40が、裏面にオ
フアクシス型集束性回折レンズ42がそれぞれ作製され
ている。SHG結晶の後方に配された透過型回折格子か
ら射出された光の内、基本波はそのまま透過し、±1次
回折光はマイクロプリズムアレイ40及びオフアクシス
型集束性回折レンズ42によって、その光軸が基本波1
4と平行となるように偏向、集束するように射出され
る。このように偏向された±1次回折光45,45′
(偏向光とする)は、図7及び図8に示すように、光学
部品支持枠50に形成された位置調整用で光軸対称に配
置されている指標51,52に投射される。
【0027】まず、図5に示すマイクロプリズムアレ
イ、および図6に示すオフアクシス型集束性回折レンズ
について説明する。今、図5に示すマイクロプリズムア
レイ40,41が作製された透明基板43に、基本波及
びSHG波の透過光14と、SHG波の±1次回折光が
入射した場合、基本波及びSHG波の透過光14はその
まま通過するが、SHG波の±1次回折光は、入力側の
マイクロプリズムアレイ40によって透過光14から離
れる方向に屈折し、出力側のマイクロプリズムアレイ4
1によって透過光14と適当に離れた位置で符号45に
示すように平行に射出される。この条件を満たすように
2つのマイクロプリズムアレイ40,41には、適当な
偏向角が与えられている。
【0028】一方、図6に示すマイクロプリズムアレイ
40及びオフアクシス型集束性回折レンズ42が作製さ
れた透明基板43に、基本波及びSHG波の透過光14
とSHG波の±1次回折光が入射した場合は、透過光1
4はそのまま通過するが、SHG波の±1次回折光は、
入力側のマイクロプリズムアレイ40によって透過光1
4から離れる方向に屈折し、出力側のオフアクシス型集
束性回折レンズ42によってレンズから射出後の光軸が
透過光14と適当に離れた位置で平行となる集束光4
5′になる。この条件を満たすように偏向角と波面の位
相変調が与えられている。
【0029】次に、図7を参照して、図1に示す構成に
図5に示す偏向素子を付け加えたSHG素子を用いて光
軸調整を行う場合と、図8を参照して、図1に示す構成
に図6に示す偏向素子を付け加えたSHG素子を用いて
光軸調整を行う場合を、それぞれ説明する。
【0030】図7に示すように、入力する基本波14か
ら、回折機能を有するSHG素子(10,11,12,
13で構成)によって基本波の透過光14,SHG波の
透過光16及びSHG波の±1次回折光15が発生し、
図5に示す偏向素子に入射する。入射光波のうち、SH
G波の±1次回折光15が偏向要素であるマイクロプリ
ズムアレイ40,41によって偏向されて、同軸上にあ
る基本波14とSHG波の透過光16と適当に離れた位
置で平行な偏向光45になる。このように基本波14と
平行な偏向光45は、光学部品支持枠50上で光軸(中
心)対称に形成された指標51に照射される。指標51
は、照射された偏向光45のスポットのズレ、すなわち
光軸ずれが容易に認識できるように、図に示すように、
格子状に形成されていることが好ましい。この場合、偏
向光45が光軸に対して対称の位置となるように光学部
品支持枠を調整すると、基本波の透過光14は光軸上を
通るようになる。このように、SHG波の±1次回折光
15を基本波14から適当に離れた位置で基本波と平行
となるように調整することによって、光学部品支持枠5
0上の指標51の設置位置は光軸から常に一定の距離に
することができ、十分遠方に配置する部品と、近傍に配
置する部品に対して、同じ部品支持枠を使用することが
可能になる。さらに、偏向光45が透過光14と平行で
あるならば、部品支持枠50を回転させても指標51上
のスポット位置の光軸対称性は維持されるため、反射型
光学部品の光軸調整装置に利用することが可能になる。
【0031】一方、図8に示すような構成によれば、図
7に示す構成同様、基本波の透過光14,SHG波の透
過光16及びSHG波の±1次回折光15が発生する。
これらの内、SHG波の±1次回折光15が、図6に示
す回折型の偏向、集束素子に入射して偏向要素であるマ
イクロプリズムアレイ40によって偏向された後、偏向
集束要素であるオフアクシス型集束性回折レンズ42に
よって集束するように射出される。これらの素子40,
42は、射出後の集束光の光軸が、基本波及びSHG波
の透過光14,16に対して適当に離れた位置で平行と
なるように偏向角と位相変調量を有するように構成され
ている。従って、図7で示した構成と同様に、偏向光4
5′は光学部品支持枠50上で光軸(中心)対称に形成
された指標52に照射される。なお、指標52に照射さ
れるスポットは、集束光であるため、透明基板43から
の距離に応じて、その径が変化する。この場合、偏向光
45′が光軸に対して対称の位置となるように光学部品
支持枠50を調整すると、基本波の透過光14は光軸上
を通るようになる。また、図7に示す構成と同様、十分
遠方に配置する部品、近傍に配置する部品に対して、同
じ部品支持枠を使用することが可能になり、指標51上
のスポット中心と光軸位置の対称性より、反射型光学部
品の光軸調整装置に利用することも可能になる。さら
に、本構成を用いる場合、予め左右の偏向光45′のス
ポットサイズ、光軸上の距離、及び部品支持枠50の回
転角の関係を調べておけば、指標52上のスポットサイ
ズから部品の大体の回転角を知ることができる。このた
め、指標52は、スポットサイズが認識できるように、
図に示すように、同心円状に形成された輪帯状のものが
好ましい。なお、発散性のスポットでも同様のことがい
えるので、オフアクシス型集束性回折レンズ42の焦点
位置より後方の発散光、あるいは発散性の回折型レンズ
を用いても良い。
【0032】以上説明した、図5乃至図8に示す構成で
は、透明基板43内の基本波とSHG波の透過光14,
16の経路は、空気中としているが、もちろん基板媒質
中であるような構成であっても差支え無い。
【0033】図9および図10は、本発明の回折機能を
有するSHG素子を用いたアライメント方法のうち、光
軸高さ調整方法を説明する斜視図及び側面図である。レ
ーザビーム基準面(除振台等)68には、近赤外レーザ
光源60が設けられており、この射出側には、前述した
マイクロプリズムアレイを含む構成の回折機能を有する
SHG素子のユニット61、このユニット61の射出部
分に配された赤外線フィルター62、および光軸に沿っ
て一定間隔をおいて指標支持板63,63′が配されて
いる。この指標支持板63,63′には、光軸対称で格
子状の調整用の指標64,64′が形成されている。そ
して、近赤外レーザ光源60からの近赤外線基本波65
は、SHG素子のユニット61を通過した後、SHG透
過光66及びこの透過光66から所定の距離だけ離れ、
これと平行なSHG±1次回折光の偏向光67となる。
【0034】次に、図9および図10に示す構成におい
て、光軸高さ調整方法を説明する。近赤外レーザ光源6
0から射出する基本波65であるレーザビームの高さ
が、基準面から一定となるように、図7に示す構成を有
するSHG素子ユニット61を用いて調整する。SHG
素子ユニット61からの射出光のうち、基本波65の透
過光を赤外吸収フィルター62によって除去すると、透
過光の内、SHG波の透過光66だけが空間を伝搬して
行く。このとき、透過光66と±1次の回折光の偏向光
67は、回折格子の格子ベクトルに対して平行な直線上
に並ぶので、格子ベクトルを基準面68と平行になるよ
うに選ぶと、透過光66と偏向光67の3つの光スポッ
トは、SHG素子ユニット61から適当に離れた位置で
も基準面68から同じ高さにあることになる。
【0035】ここで、指標64、及び光軸に対して対称
位置に形成された一対の指標64′が基準面から同じ高
さを示すように形成された2枚の指標支持板63,6
3′をSHG素子ユニット61の近傍と、十分な遠方に
設置する。この場合、近赤外レーザ光源60から射出す
る基本波レーザビーム65の基準面68からの高さが一
定ならば、SHG波の透過光66と±1次回折光の偏向
光67は、十分離れた2つのの指標支持板63,63′
上で同じ高さを示す。よって、2つの指標の示す高さが
等しくなるように、レーザ光源筐体のあおり角を調整す
るか、あるいはレーザビームの傾き角を反射装置等で調
整することで、光軸高さを一定に調整することができ
る。上述したように、基本波は全く出てこない構成にな
っているので、有害な高出力の近赤外散乱光に対する心
配が不要になり、基本波のSHG素子への入射条件が満
たされていれば、基本波と同軸上にSHG波が発生する
ので、ガイド光であるSHG波は自動的に基本波と重な
り、何等調整する必要がない。
【0036】次に、図11乃至図15を参照して、図7
に示した構成を持つSHG素子による光学部品のアライ
メント方法について説明する。ここでは、例として、空
間フィルターの光軸調整方法について説明する。空間フ
ィルターは、2個のレンズと絞り又はピンホールの計3
点の光学部品で構成されている。
【0037】まず、図11の配置を取るように調整を行
う。今、近赤外レーザ光源60から射出する基本波65
に関して、既に図9及び図10に示した方法で光軸高さ
が調整されていたとする。SHG素子ユニット61から
の射出光のうち、基本波65の透過光を赤外吸収フィル
ター62によって除去すれば、SHG波の透過光66と
±1次の回折光の偏向光67が空間を伝搬して、支持枠
70を照射する。この支持枠70には、図に示すよう
に、中心に孔の開いた同心円で輪帯状に構成された基準
点を指示するための指標72が形成されている。また、
この指標72の左右対称の位置には、光軸に対して垂直
な面内で支持枠70の位置を調整するための、図に示す
ように矩形を4分割して構成された一対の指標71が形
成されている。さらに、支持枠70の後方には、適当な
距離を置いて支持枠70と平行で支持枠70と一体的に
回転する反射面73が設けられており、支持枠70に形
成された指標72の中心の孔を透過したSHG波の透過
光66は、この反射面73で反射される。基準点指標7
2を対称の中心として、SHG波の±1次回折光の偏向
光67が指標71の対称位置を照射するように、光軸に
対して垂直な面内で支持枠70の位置を図の矢印で示す
ように調整すると、SHG波の透過光66は、基準点指
示指標72の中心を通り反射面73で反射する。このと
き、基準点指示指標72の支持枠70がSHG波の透過
光66に対して直交していない場合は、反射面73から
の反射光は支持枠70の裏面でスポットを生じる。支持
枠70を矢印で示すように回転させて、この裏面のSH
G波の透過光66のスポットを消滅させたとき、SHG
波の透過光66と基準点指示指標72は直交する配置に
なる。
【0038】次に、図12に示すように、前記支持枠7
0に対して近赤外レーザ光源60側に配される基本波コ
リメート用のレンズ74をマウントした光学部品支持枠
76を調整する。光学部品支持枠76には、支持枠70
と同様な構成で、光軸対称に配された指標75が形成さ
れている。この指標75に対して、SHG波の±1次回
折光の偏向光67が指標75の対称位置を照射するよう
に、光軸に対して垂直な面内で光学部品支持枠76の位
置を図の矢印で示すように調整し、かつ基本波コリメー
ト用のレンズ74を透過したSHG波の透過光66が、
支持枠70の基準点指標72の中心を通るように部品支
持枠76を矢印で示すように回転する。これにより、基
本波コリメート用のレンズ74は、その中心が光学系の
光軸を通り、かつ支持枠76が光軸に直交するように調
整がなされる。
【0039】次に、図13に示すように、前記光学部品
支持枠76に対して近赤外レーザ光源60側に配される
絞り又はピンホールマウント87をマウントした光学部
品支持枠86を調整する。光学部品支持枠86には、支
持枠70,76と同様な構成で、光軸対称に配された指
標85が形成されている。この指標85に対して、SH
G波の±1次回折光の偏向光67が指標85の対称位置
を照射するように、光軸に対して垂直な面内で光学部品
支持枠86の位置を図の矢印で示すように調整する。こ
の場合、光学部品支持枠86にマウントされた絞り又は
ピンホールマウント87の径が十分に大きければ、SH
G波透過光66が支持枠70の基準点指標72に到達す
るので、この基準点指示指標72の中心を通るように、
絞り又はピンホールマウント87をマウントした光学部
品支持枠86を図の矢印で示す方向に回転させることで
支持枠86と光軸が直交するように調整できる。
【0040】ただし、絞り又はピンホールマウント87
の開口径が小さくて、SHG波透過光66が十分に基準
点指示指標72に到達しない場合は、図6及び図8に示
したような構成を有するSHG素子を用いれば良い。こ
の場合、光学部品支持枠86の指標85上に発生するS
HG波±1次回折光の偏向光67のそれぞれのスポット
径が同じ大きさになるように、光学部品支持枠86を矢
印で示す方向に回転させることで、支持枠86と光軸が
直交するように調整される。
【0041】次に、図14に示すように、前記光学部品
支持枠86に対して近赤外レーザ光源60側に配される
基本波集光用のレンズ98をマウントした光学部品支持
枠96を調整する。光学部品支持枠96には、支持枠7
0,76,86と同様な構成で、光軸対称に配された指
標95が形成されている。この指標95に対して、SH
G波の±1次回折光の偏向光67が指標95の対称位置
を照射するように、光軸に対して垂直な面内で光学部品
支持枠96の位置を図の矢印で示すように調整する。ま
た、基本波集光用のレンズ98及び光学部品支持枠76
の基本波コリメート用のレンズ74を透過したSHG波
透過光66が支持枠70の基準点指標72の中心を通る
ように、光学部品支持枠96を図の矢印で示す方向に回
転させることで支持枠96と光軸が直交するように調整
する。この場合、光学部品支持枠86の絞り又はピンホ
ールマウント87の開口径が小さくて、SHG波透過光
66が十分に基準点指示指標72に到達しないときは、
前記同様、図6及び図8に示したような構成を有するS
HG素子を用いれば良い。この場合、光学部品支持枠9
6の指標95上に発生するSHG波±1次回折光の偏向
光67のそれぞれのスポット径が同じ大きさになるよう
に、光学部品支持枠96を矢印で示す方向に回転させる
ことで、支持枠96と光軸が直交するように調整され
る。
【0042】以上のようにして、基本波コリメート用の
レンズ74、絞り又はピンホールマウント87及び基本
波集光用のレンズ98の光軸に対して垂直な面内におけ
るアライメントが完了する。光軸方向の調整は、ある程
度までは機械的に行えるが、レンズ等の分散素子の最終
的な調整はレンズが基本波とSHG波の2波長に対して
収差補正されていない限り使用する波長で行うしかな
い。従って、この場合、光軸方向の調整を行うために
は、赤外吸収フィルター62を取り外して基本波65の
透過光が伝搬するようにし、図15に示すように、代わ
りに可視光吸収フィルター79を挿入してSHG波の透
過光66を除去する。そして、図に示すような同心円で
輪帯状の反射型の蛍光発光素子80を、支持枠70と光
学部品支持枠76との間、及び光学部品支持枠76,8
6間に順に配して光軸方向にスポットを観察しながら順
に調整を行う。
【0043】上述した本発明のSHG素子では、偏光方
向回転手段を用いてSHG波の発生を逆に抑制すること
もできるので、光学系中に本発明のSHG素子を複数台
用いた状態でも、必要なSHG素子だけからSHG波を
取り出すことができる。これによれば、基本波からSH
G波への不要な光エネルギーの変換が減り、また、不要
なSHG波による迷光の発生をさけることができる(図
示せず)。
【0044】なお、以上図面を参照して説明した本発明
の実施例では、1次元直線回折格子を用いた構成を示し
たが、2次元直交直線格子を用いれば、光軸の左右だけ
でなく光軸の上下にもSHG回折光スポットを発生させ
ることができ(図示せず)、あるいは同心円状格子を用
いれば、輪帯状にSHG回折光を発生させることもでき
るので(図示せず)、このような形状の格子を使用して
も良い。また、回折格子の作製手段としては、回折格子
を単体として作製する場合には、ガラス、単結晶等の透
過率の高い媒質の表面に、エッチング法などで矩形に溝
を作製するか、そのような溝に異なる屈折率の物質を充
填するか、イオン交換法等の手法により異なる物質を選
択的に導入して、屈折率の異なる部分を作製する方法が
ある。またSHG結晶と回折格子を一体に作製する場合
には、SHG結晶の表面を直接上記と同様な手法で加工
して作製するか、あるいはSHG結晶表面に物理・化学
的手法で作製した透明薄膜を上記と同様な手法で加工し
て作製する方法がある。さらに、図5,図6で示したマ
イクロプリズムアレイ及びオフアクシス型集束性回折レ
ンズは、ガラス等の透明基板の表面または基板の表面に
物理・化学的手法で作製した透明薄膜をエッチング法等
でブレーズ化することによって作製する。あるいは、原
盤を電子ビームまたはレーザビームで描画作製して、Ni
電鋳法で型を起こすか、又は切削法で型を作製して、こ
れをもとにゾルゲル法で素子を作製することもできる。
【0045】また、以上の実施例で述べた1次元の直線
回折格子の場合においては、SHG結晶であるLiNb
23 の表面にプロトン交換法で作製した回折格子と誘
電体エッチング格子と組み合わせるか、あるいは結晶表
面に波長以下の微細な周期構造による構造複屈折を導入
して複屈折性回折格子とすれば、異常光線に対して常光
線の回折効率を通常の回折格子よりも低くなるようにで
きるので、異常光線であるSHG波の回折効率に対して
常光線である基本波の回折効率を通常の回折格子の場合
よりも低く、すなわち基本波の透過率を通常の回折効率
よりも高くすることができる。
【0046】さらに、以上の実施例で示した偏光回転子
には、液晶の印加電圧制御、1/2 波長板の機械的な回
転、直線偏光の基本波を1/4 波長板によって円偏光にし
て、その先に設けた偏光板を機械的に回転させる方法、
ファラデー回転子の印加電圧制御等の方法を用いた素子
を利用している。
【0047】以下、上記した本発明において、その特徴
となる部分を記載する。なお、以下に記載するように、
各項に記載されている特徴は、その項が引用している任
意の項に従い、特徴部分同志の組み合わせが可能であ
り、本発明は、そのような特徴部分の任意の組合わせも
含んでいる。 (1) 光軸を調整するための光軸調整装置において、
入射光束に対して第一種の位相整合条件を満たすべく配
置された一軸性結晶からなる透過型の第2高調波発生素
子と、前記位相整合条件を満たすべく前記一軸性結晶の
温度を調整するための温度調整手段と、前記第2高調波
発生素子を透過した光束を受けて前記第2高調波発生素
子からのSHG波の所定の光量を回折するための透過型
回折格子と、を有することを特徴とする光軸調整装置。
【0048】上記した温度調整手段としては、ペルチェ
素子、あるいはシリコンラバーを用いるのが好ましい。
このように、透過型の素子を用いて、不可視光を可視化
しているため、光学系の光源が近赤外のような不可視の
波長領域であっても、精密な光学系の調整が可能にな
る。 (2)前記第2高調波発生素子の基本波の前記回折格子
による回折光を除去するための赤外光吸収フィルターを
さらに有することを特徴とする上記(1) に記載の光軸調
整装置。
【0049】この場合、赤外吸収フィルターは、基本波
の透過光が反射、吸収等による損失を受けないために、
光軸部分に開口のあるものが望ましい。このように赤外
吸収フィルターを射出側に設けることによって、不可視
光の迷光を吸収することができ、安全に光軸調整を行う
ことが可能になる。 (3)前記回折格子は矩形の断面形状を有し、前記回折
格子を通過する光束の位相の進相部分と遅相部分との幅
の比が1:1であることを特徴とする上記(1) または
(2) に記載の光軸調整装置。
【0050】このように、矩形の断面形状を有し、格子
の進相部分と遅相部分の幅の比が1:1となっている回
折格子を採用することにより、奇数次の回折光のみを発
生させることが可能になる。このため、調整に用いる1
次回折光の強度が大きくなるので、調整が容易になる。 (4)前記第2高調波発生素子は、光軸の回りに回動可
能に保持されていることを特徴とする上記(1) 乃至(3)
のいずれかの1に記載の光軸調整装置。
【0051】第2高調波発生素子を光軸の回りに回転可
能に保持し、入射光束の偏光面に応じて回転させること
により、SHG波への変換効率を所定の値にする。この
ように、SHG波の光量の調整が可能となるので、光軸
調整が容易になる。 (5)前記第2高調波発生素子の入射側に第1の1/4 波
長板を光軸の回りに回動可能に設けたことを特徴とする
上記(1) 乃至(4) のいずれかの1に記載の光軸調整装
置。
【0052】楕円偏光している入射光束を、1/4 波長板
によって直線偏光に変換することが可能になるので、入
射光束が楕円偏向の状態にあっても、SHG波の光量の
調整が可能となり、光軸の調整が容易になる。 (6)前記第1の1/4 波長板は、着脱可能に設けられて
いることを特徴とする上記(5) に記載の光軸調整装置。
【0053】入射光束の性質に応じて1/4 波長板を着脱
自在に構成したため、入射光束が楕円偏向、直線偏向の
どちらであっても、光軸の調整が可能になる。 (7)前記回折格子の出射側に第2の1/4 波長板を光軸
の回りに回動可能に設けたことを特徴とする上記(5) 又
は(6) に記載の光軸調整装置。
【0054】射出側に1/4 波長板を設けることによっ
て、入射前の偏光状態に戻すことが可能になり、光軸調
整装置に入射する前の光束の性質を担保することができ
る。 (8)前記第2の1/4 波長板は、着脱可能に設けられて
いることを特徴とする上記(7) に記載の光軸調整装置。
【0055】第2の1/4 波長板を着脱可能とすることに
より、入射前の偏光面を維持する必要がない場合には、
射出側の1/4 波長板を外しておくことが可能になり、光
軸調整装置に係る光学部品を少なくすることができる。 (9)前記第2高調波発生素子の入射側に第1の偏光回
転素子を光軸の回りに回動可能に設けたことを特徴とす
る上記(1) 乃至(8) のいずれかの1に記載の光軸調整装
置。
【0056】この場合、第1の偏光回転素子としては、
液晶、1/2 波長板の機械的な回転、直線偏光を1/4 波長
板によって円偏光にした後に、偏光板を機械的に回転さ
せる方法、ファラデー素子等が該当する。このように、
偏光回転子を近赤外の基本波の入力側に設けて入射偏光
の方向を回転できるように構成することで、相対的な偏
光方向を適当な量だけ回転して入射基本波の偏光方向と
SHG結晶の常光線方向の相対的角度が調整でき、SH
G波の出力を任意に調整することができる。すなわち、
回折光の光量を調整することができるので光軸の調整が
容易になる。 (10)前記回折格子の射出側に第2の偏光回転素子を
光軸の回りに回動可能に設けたことを特徴とする上記
(9) に記載の光軸調整装置。
【0057】偏光回転子を射出側にも設けることによ
り、光軸調整装置通過後の偏光面を入射時の偏光面と同
じにすることができる。このように、入射時の偏光面が
担保されるので、光軸調整装置が光路中に挿入されたこ
とを意識すること無く、光軸調整を行うことが可能にな
る。 (11)前記第2高調波発生素子の入射側に第1の1/4
波長板を光軸の回りに回動可能に設けたことを特徴とす
る上記(10)に記載の光軸調整装置。
【0058】楕円偏光の入射光束は、1/4 波長板によっ
て直線偏光に変換されるので、入射光束が楕円偏光して
いる場合であっても、SHG波の光量の調整が可能とな
り、光軸の調整が容易になる。 (12)前記第1の1/4 波長板は、着脱可能に設けられ
ていることを特徴とする上記(11)に記載の光軸調整装
置。
【0059】入射光束の偏光に応じて1/4 波長板を着脱
するため、楕円偏光、直線偏光の両方の調整が可能にな
る。 (13)前記回折格子の射出側に第2の1/4 波長板を光
軸の回りに回動可能に設けたことを特徴とする上記(11)
又は(12)に記載の光軸調整装置。
【0060】射出側に1/4 波長板を設けることによっ
て、光軸調整装置の入射前の光束の偏光状態に戻すこと
ができ、光軸調整装置が光路中に挿入されても、その後
の調整に影響を及ぼすことはない。 (14)前記第2の1/4 波長板は、着脱可能に設けられ
ていることを特徴とする上記(13)に記載の光軸調整装
置。
【0061】入射前の光束の偏光状態を維持する必要が
ない場合には、射出側の1/4 波長板を外しておくことが
可能になり、光軸調整に係る光学部品を削減できる。 (15)前記回折格子は、1次元直線格子であることを
特徴とする上記(1) 乃至(14)のいずれかの1に記載の光
軸調整装置。
【0062】回折格子で生成される回折光は、基本波を
中心に対称な2点となるため、回折格子の構成が簡単に
なる。 (16)前記回折格子は、2次元直交直線格子であるこ
とを特徴とする上記(1)乃至(14)のいずれかの1に記載
の光軸調整装置。
【0063】2次元直交直線格子によって、光束は2次
元アレイ状に回折される。このように回折光が2次元に
配列されるので光軸の調整が精密になる。 (17)前記回折格子は、同心円状格子であることを特
徴とする上記(1) 乃至(14)のいずれかの1に記載の光軸
調整装置。
【0064】同心円状の回折格子によって、光束は輪帯
状に回折される。このように回折光が同心の輪帯状に回
折されるので光軸の調整が容易になる。 (18)前記回折格子は、前記第2高調波発生素子に一
体化して設けられていることを特徴とする上記(1) 乃至
(17)のいずれかの1に記載の光軸調整装置。
【0065】第2高調波発生素子を透過した光束は、第
2高調波発生素子に一体に設けられている回折格子に入
射し回折光を生成する。このように、第2高調波発生素
子と回折格子が一体に形成されているので、装置全体が
小型になる。 (19)前記第2高調波発生素子の入射側に第1の偏光
回転素子を光軸の回りに回動可能に設けたことを特徴と
する上記(18)に記載の光軸調整装置。
【0066】偏向回転子を近赤外の基本波の入力側に設
けて入射偏光の方向を回転できるように構成すること
で、相対的な偏光方向適当な量だけ回転して入射基本波
の偏光方向とSHG結晶の常光線方向の相対的角度を調
整することができ、SHG波の出力を任意に調整するこ
とができる。これにより、光軸調整に係る回折光の回折
方向を変えることなく回折光の光量を調整できるので光
軸調整が容易になる。 (20)前記回折格子の射出側に第2の偏光回転素子を
光軸の回りに回動可能に設けたことを特徴とする上記(1
8)又は(19)に記載の光軸調整装置。
【0067】偏向回転子を射出側にも設けることによ
り、光軸調整装置透過後の光束の偏光面を入射時の偏光
面と同じにすることができる。このように、入射時の偏
光面が担保されるので、光軸調整装置が光路中に挿入さ
れたことを意識することなく、光軸調整が行える。 (21)前期第2高調波発生素子の入射側に光軸の回り
に回動可能に設けられた第1の1/4 波長板と前記回折格
子の射出側に光軸の回りに回動可能に設けられた第2の
1/4 波長板とを有することを特徴とする上記(18)乃至(2
0)のいずれかの1に記載の光軸調整装置。
【0068】楕円偏光の入射光束は、1/4 波長板によっ
て直線偏光に変換され、射出側の1/4 波長板によって入
射前の偏向状態に戻る。これにより、入射光束が楕円偏
光している場合であっても、SHG波の光量の調整が可
能となり、光軸の調整が容易になる。 (22)前記回折格子は、1次元直線格子であることを
特徴とする上記(18)乃至(21)のいずれかの1に記載の光
軸調整装置。(15)に記載の光軸調整装置。
【0069】回折格子で生成される回折光は、基本波を
中心に対称な2点となるため、回折格子の構成が簡単に
なる。 (23)前記回折格子は、2次元直交直線格子であるこ
とを特徴とする上記(18)乃至(21)のいずれかの1に記載
の光軸調整装置。
【0070】2次元直交直線格子によって、光束は2次
元アレイ状に回折される。このように回折光が2次元に
配列されるので光軸の調整が精密になる。 (24)前記回折格子は、同心円状格子であることを特
徴とする上記(18)乃至(21)のいずれかの1に記載の光軸
調整装置。
【0071】同心円状の回折格子によって、光束は輪帯
状に回折される。このように回折光が同心の輪帯状に回
折されるので光軸の調整が容易になる。 (25)前記回折格子からの1次回折光を光軸に平行に
偏向するための偏向手段を前記回折格子の射出側に設け
たことを特徴とする上記(1) 乃至(24)のいずれかの1に
記載の光軸調整装置。
【0072】偏向手段としては、マイクロプリズムアレ
イが形成された透明基板、マイクロプリズムアレイとオ
フアクシス型回折レンズが形成された透明基板が該当す
る。この構成により、回折格子によって生成された回折
光は偏向手段を経て光軸に平行な光束に変換されるの
で、調整対象の光学部品間の距離に依存しない光軸調整
が可能になる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、不
可視近赤外(≦〜1.5μm )のハイパワーのレーザ光
を光源とする光学系のアライメントに関して、基本波に
対して透過型で回折機能を持つ透過型SHG素子を用い
て発生させた可視のSHG波の±1次回折光が、光学部
品支持枠の指標上で光軸対称の位置を照射するように部
品支持枠の位置を調整することが可能となる。このた
め、不可視である基本波の位置を光学部品上で正確に認
識することが可能となり、不可視近赤外の光源であって
も正確に光学部品のアライメントを行うことが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光軸調整装置において、回折機能
付きSHG素子の一例を示す斜視図。
【図2】図1に示した回折機能付きSHG素子の断面
図。
【図3】回折機能付きSHG素子の別の構成を示す斜視
図。
【図4】回折機能付きSHG素子のさらに別の構成を示
す斜視図。
【図5】回折機能付きSHG素子に用いられる、可視回
折光用の薄形偏向素子であるマイクロプリズムアレイを
示す断面図。
【図6】回折機能付きSHG素子に用いられる、可視回
折光用の薄形偏向素子であるオフアクシス型集束性回折
レンズの断面図。
【図7】図5に示す構成を有する回折機能付きSHG素
子を用いて光軸調整を行う場合を示す斜視図。
【図8】図6に示す構成を有する回折機能付きSHG素
子を用いて光軸調整を行う場合を示す斜視図。
【図9】回折機能付きSHG素子を用いてアライメント
を行う例を示す斜視図であり、光軸高さ調整方法を説明
する斜視図。
【図10】図9に示す構成の側面図。
【図11】本発明に係る光軸調整装置において、回折機
能付きSHG素子を用いて光学部品のアライメント方法
の一例を示す斜視図(第1の手順)。
【図12】本発明に係る光軸調整装置において、回折機
能付きSHG素子を用いて光学部品のアライメント方法
の一例を示す斜視図(第2の手順)。
【図13】本発明に係る光軸調整装置において、回折機
能付きSHG素子を用いて光学部品のアライメント方法
の一例を示す斜視図(第3の手順)。
【図14】本発明に係る光軸調整装置において、回折機
能付きSHG素子を用いて光学部品のアライメント方法
の一例を示す斜視図(第4の手順)。
【図15】本発明に係る光軸調整装置において、回折機
能付きSHG素子を用いて光学部品のアライメント方法
の光軸方向の調整の方法を示す斜視図。
【符号の説明】
10…温度調節素子、11…一軸性のSHG結晶(第2
高調波発生素子)、12…1次元直線回折格子(透過型
回折格子)、13…赤外吸収フィルター、14…近赤外
基本波、15…SHG波±1次可視回折光、40,41
…マイクロプリズムアレイ、42…オフアクシス型集束
性回折レンズ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【本発明の概要】まず、本発明の原理について説明す
る。SHGが得られる非中心対称性の一軸性結晶を用い
て、90度方向で温度同調によって基本波(偏光面が常
光線方向)とSHG波(異常光線方向)の屈折率を一致
させる第1種の位相整合条件(即ちn0 (ω)=n
e (2ω))を満たす配置をとるように結晶の方位と偏
光方向を選択すると、入射する不可視の近赤外光(λ≦
〜1.5 μm )は温度調整素子で90度温度同調位相整合
状態に調整してあるSHG素子によって、その一部が可
視光に変換される。さらに矩形断面形状を持つ透過型回
折格子の、回折格子上での進相部分と遅相部分の位相差
γがSHG波に対して例えばπとなるようにつくられて
いる場合には、回折格子に入射するSHG波はすべて回
折光となり(透過率η0 =cos2 (γ/2)において位
相差γ=2πΔn・T/λ=πならη0 =0となり全て
回折光となる。Δn;進相部分と遅相部分の屈折率の
差、T;格子厚さ、λ;波長)、かつ回折格子上での位
相の進相部分と遅相部分の幅の比、即ちその矩形断面の
幅の比率を1対1に設計してやれば、波長によらず高い
回折効率で奇数次の回折光のみが現れる(回折光効率η
q =[(2/π)sin(qπ/2)/ q・sin(γ/
2)]2 ,q;回折次数q=±i但しi=1,2,…す
なわち次数偶数の時は上式よりη±2i=0。一方、次
数が奇数ならば、η±1はほぼ40.53 % ,η±3はほぼ
4.50% ,η±5はほぼ1.620%…)ことが回折理論より明
らかである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】次に、図1および図2に示す回折機能を有
するSHG素子の作用について説明する。温度調節素子
10と一体化され温度調整することで90度方向温度同
調によって第1種の位相整合条件(即ちn0 (ω)=n
e (2ω))を満たす配置をとるように切り出され、研
磨された一軸性SHG結晶11に対して、直線偏光の近
赤外基本波14が孔開きの温度調節素子10を通して入
射すると、基本波の偏光方向がSHG結晶11の常光線
方向と一致するときに、基本波と同軸上に、偏光方向が
SHG結晶11の異常光線方向である可視のSHG波が
高い変換効率で発生する。このようにして発生したSH
G波と基本波14が、透明材料12b上に作製された矩
形断面形状で格子周期のデューティー比が1対1の1次
元直線回折格子12aに入射すると、各波長が感じる位
相差に従ってそれぞれ透過光と奇数次の回折光が発生す
る。この場合、例えば格子基板材料として、SHG波を
発生させたSHG結晶と同じ結晶を選び、これに常光線
方向に平行にエッチングして、格子厚さがSHG波に対
してT=λ/2Δn(即ち回折格子上での進相部分と遅相
部分の位相差γが、γ=2πΔn・T/λ=π)となる
ように回折格子を作製すると、SHG波は全て回折光と
なる(透過率η0 =cos2 (γ/2)=0,回折光効率
ηq =[(2/qπ)・sin(γ/2)]2 ,q=±1,
±3,……;奇数次回折次数η±1はほぼ40.53 % ,η
±3はほぼ4.50% ,η±5はほぼ1.620%…)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】図3および図4において、入射する楕円偏
光は、楕円の主軸方向とFまたはS軸が一致するように
回転させた1/4 波長板30aによって、一方の主軸方向
にπ/2のリタデーションが与えられることで直線偏光に
変換される。この直線偏光の方向(方位)とSHG結晶
の常光線とを一致させるために、図3に示すように、温
度調節素子と一体化したSHG結晶31を回転させて最
適方位を取るように構成している。このようにすれば、
SHG結晶31へ入射する基本波の方位と透過後の基本
波の方位は自動的に一致するので、入射側の1/4 波長板
30aに対して90度回転させた同じリタデーションを
持つ1/4 波長板30bを射出側に挿入しておけば、入射
前の楕円偏光状態に戻すことができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】図9および図10は、本発明の回折機能を
有するSHG素子を用いたアライメント方法のうち、光
軸高さ調整方法を説明する斜視図及び側面図である。レ
ーザビーム基準面(除振台等)68には、近赤外レーザ
光源60が設けられており、この射出側には、前述した
マイクロプリズムアレイを含む構成の回折機能を有する
SHG素子のユニット61、このユニット61の射出部
分に配された赤外線フィルター62、および光軸に沿っ
て一定間隔をおいて指標支持板63,63′が配されて
いる。この指標支持板63,63′には、光軸対称で格
子状の調整用の指標64,64′が形成されている。そ
して、近赤外レーザ光源60からの近赤外基本波65
は、SHG素子のユニット61を通過した後、SHG透
過光66及びこの透過光66から所定の距離だけ離れ、
これと平行なSHG±1次回折光の偏向光67となる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】偏向回転子を近赤外の基本波の入力側に設
けて入射偏光の方向を回転できるように構成すること
で、相対的な偏光方向を適当な量だけ回転して入射基本
波の偏光方向とSHG結晶の常光線方向の相対的角度を
調整することができ、SHG波の出力を任意に調整する
ことができる。これにより、光軸調整に係る回折光の回
折方向を変えることなく回折光の光量を調整できるので
光軸調整が容易になる。(20)前記回折格子の射出側
に第2の偏光回転素子を光軸の回りに回動可能に設けた
ことを特徴とする上記(18)又は(19)に記載の光軸調整装
置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸を調整するための光軸調整装置にお
    いて、 入射光束に対して第一種の位相整合条件を満たすべく配
    置された一軸性結晶からなる透過型の第2高調波発生素
    子と、 前記位相整合条件を満たすべく前記一軸性結晶の温度を
    調整するための温度調整手段と、 前記第2高調波発生素子を透過した光束を受けて前記第
    2高調波発生素子からのSHG波の所定の光量を回折す
    るための透過型回折格子と、を有することを特徴とする
    光軸調整装置。
JP4462094A 1994-03-16 1994-03-16 光軸調整装置 Withdrawn JPH07253528A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4462094A JPH07253528A (ja) 1994-03-16 1994-03-16 光軸調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4462094A JPH07253528A (ja) 1994-03-16 1994-03-16 光軸調整装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07253528A true JPH07253528A (ja) 1995-10-03

Family

ID=12696484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4462094A Withdrawn JPH07253528A (ja) 1994-03-16 1994-03-16 光軸調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07253528A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09126721A (ja) * 1995-10-27 1997-05-16 Canon Inc 変位情報検出装置
EP1001301A2 (en) * 1998-11-09 2000-05-17 Canon Kabushiki Kaisha Optical element with alignment mark, and optical system having such optical element
WO2008010491A1 (fr) * 2006-07-18 2008-01-24 Jtec Corporation Procédé de contrôle de position de haute précision d'un miroir à rayons x
EP3367165A1 (en) * 2017-02-23 2018-08-29 ASML Netherlands B.V. Methods of aligning a diffractive optical system and diffractive optical element

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09126721A (ja) * 1995-10-27 1997-05-16 Canon Inc 変位情報検出装置
EP1001301A2 (en) * 1998-11-09 2000-05-17 Canon Kabushiki Kaisha Optical element with alignment mark, and optical system having such optical element
EP1001301A3 (en) * 1998-11-09 2001-06-27 Canon Kabushiki Kaisha Optical element with alignment mark, and optical system having such optical element
US6856392B1 (en) 1998-11-09 2005-02-15 Canon Kabushiki Kaisha Optical element with alignment mark, and optical system having such optical element
WO2008010491A1 (fr) * 2006-07-18 2008-01-24 Jtec Corporation Procédé de contrôle de position de haute précision d'un miroir à rayons x
JP2008026294A (ja) * 2006-07-18 2008-02-07 J Tec:Kk X線ミラーの高精度姿勢制御法
JP4557939B2 (ja) * 2006-07-18 2010-10-06 株式会社ジェイテック X線ミラーの高精度姿勢制御法およびx線ミラー
US8000443B2 (en) 2006-07-18 2011-08-16 Jtec Corporation High precision posture control method of X-ray mirror
EP3367165A1 (en) * 2017-02-23 2018-08-29 ASML Netherlands B.V. Methods of aligning a diffractive optical system and diffractive optical element
WO2018153609A1 (en) * 2017-02-23 2018-08-30 Asml Netherlands B.V. Methods of aligning a diffractive optical system and diffractive optical element
TWI671602B (zh) * 2017-02-23 2019-09-11 荷蘭商Asml荷蘭公司 對準一繞射光學系統的方法及繞射光束、繞射光學元件及裝置
CN110312968A (zh) * 2017-02-23 2019-10-08 Asml荷兰有限公司 对准衍射光学系统的方法和衍射光学元件
KR20190115085A (ko) * 2017-02-23 2019-10-10 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 회절 광학 시스템 정렬 방법 및 회절 광학 요소
US10983361B2 (en) 2017-02-23 2021-04-20 Asml Netherlands B.V Methods of aligning a diffractive optical system and diffracting beams, diffractive optical element and apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11415725B2 (en) System, method and apparatus for polarization control
US7324286B1 (en) Optical beam steering and switching by optically controlled liquid crystal spatial light modulator with angular magnification by high efficiency PTR Bragg gratings
KR101934609B1 (ko) 편광 그레이팅을 가지는 편광 변환 시스템 및 관련 제조 방법
KR100894303B1 (ko) 조사 편광 제어부를 구비한 광학 축소 시스템
EP2157472B1 (en) Tunable filter, light source device and spectrum distribution measuring device
US20090009668A1 (en) Non-Etched Flat Polarization-Selective Diffractive Optical Elements
US20070291357A1 (en) Laminated half-wave plate, polarizing converter, polarized light illumination device and light pickup device
US20050161436A1 (en) Substrate processing method, method of manufacturing micro lens sheet, transmission screen, projector, display device, and substrate processing apparatus
US7167321B1 (en) Optical systems and methods employing adjacent rotating cylindrical lenses
US20240295775A1 (en) Polarization-Independent Diffractive Optical Structures
US9019497B2 (en) Measurement of linear and circular diattenuation in optical elements
JPH07253528A (ja) 光軸調整装置
CN113391393A (zh) 光学系统和可穿戴设备
JPH04191703A (ja) 偏光無依存性光学部品
US8970954B2 (en) Polarization converter of bidirectional cylindrical symmetry and cartesian-cylindrical polarization conversion method
CN102985870B (zh) 退偏器
US10983262B2 (en) Rotational geometric phase hologram with application for fabricating geometric phase optical element
US6529254B1 (en) Optical element and method for manufacturing the same, and optical apparatus and method for manufacturing the same
JP5021645B2 (ja) 偏光子,及び偏光子を用いた顕微鏡
Zaidi Polarization control and measurement with meta-optics
US20230030757A1 (en) Formation of a beam with a flat-top profile and elongated cross-section and use of same
CN109643025B (zh) 具有用于制造gpoe的应用的旋转几何相位全息图
Podlipnov et al. Investigation of the formation of hybrid polarized laser beams using a four-sector polarization converter
SU945641A1 (ru) Многолучевой интерферометр дл спектральных и пол ризационных измерений
JP2024039411A (ja) 偏光制御素子及び顕微鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010605