JPH07250684A - 核酸断片及び該断片発現のためのプラスミドベクター - Google Patents

核酸断片及び該断片発現のためのプラスミドベクター

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JPH07250684A
JPH07250684A JP6068941A JP6894194A JPH07250684A JP H07250684 A JPH07250684 A JP H07250684A JP 6068941 A JP6068941 A JP 6068941A JP 6894194 A JP6894194 A JP 6894194A JP H07250684 A JPH07250684 A JP H07250684A
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protein
gene
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vector
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JP6068941A
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Masayuki Kobayashi
正之 小林
Yukika Yamauchi
雪香 山内
Kazunori Yamaguchi
壹範 山口
Akiko Tanaka
昭子 田仲
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CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU KENKYU KIKO
Original Assignee
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU KENKYU KIKO
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 産業上有効であり、大規模な細胞培養におい
ても実用に供することが可能な、細胞内でRb蛋白質の
産生を強力に抑制する遺伝子、及びRb蛋白質のmRN
Aに対するアンチセンス配列発現プラスミドベクターを
提供する。 【構成】 マウスRb蛋白質mRNAの3′側非翻訳領
域の塩基配列又は該塩基配列若しくは該塩基配列の一部
の塩基配列と少なくとも77.3%の相同性を有する塩
基配列、に相補的な塩基配列を有する核酸断片を含む動
物細胞のRb蛋白質の合成を抑制する機能を有する核酸
断片、配列番号1乃至配列番号3の塩基配列又は該塩基
配列若しくは該塩基配列の一部の塩基配列と少なくとも
77.3%の相同性を有する核酸断片を含む動物細胞の
Rb蛋白質の合成を抑制する機能を有するDNA断片か
らなる核酸断片、及び該核酸断片が組込まれ、該核酸断
片を動物細胞内において発現するプラスミドベクター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動物細胞内で網膜芽細
胞腫(retinoblastoma:以下Rbと記載することがあ
る)遺伝子に由来する蛋白質[以下Rb蛋白質と記載す
ることがある。尚、このRb蛋白質は、後記するように
網膜芽細胞腫の病因として特有な蛋白質ではなく、他の
癌(例えば、乳癌、肺小細胞癌、骨肉芽腫等)の病因と
もなり、更に、正常細胞にも存在する]の合成を強力に
抑制することにより、細胞の増殖を制御する機能を有す
る核酸断片及びその核酸断片を動物細胞内で発現するた
めのプラスミドベクターに関する。
【0002】本明細書において、百分率の表示は、相同
性の表示を除き、特に断りのない限り、重量による値で
ある。本明細書においてアンチセンスベクターは、マウ
スRb蛋白質mRNAの3′側非翻訳領域の塩基配列又
は該塩基配列若しくは該塩基配列の一部の塩基配列と少
なくとも77.3%の相同性を有する塩基配列、に相補
的な塩基配列を有する核酸断片を含む動物細胞のRb蛋
白質の合成を抑制する機能を有する核酸断片が組込ま
れ、動物細胞内において発現するプラスミドベクター、
又は核酸断片が、配列番号1乃至配列番号3の塩基配列
又は該塩基配列若しくは該塩基配列の一部の塩基配列と
少なくとも77.3%の相同性を有する核酸断片を含む
動物細胞のRb蛋白質の合成を抑制する機能を有するD
NA断片であるプラスミドベクターをいう。本明細書に
おいて、配列番号1、配列番号2及び配列番号3の遺伝
子を組込んだアンチセンスベクターを、それぞれアンチ
センスベクタ−1、アンチセンスベクタ−2及びアンチ
センスベクタ−3と記載することがあり、核酸断片は、
DNA、RNA又はこれらの化学的修飾物を示し、DN
A断片は、DNA又はこれの化学的修飾物を示し、一部
の塩基配列は、マウスRb蛋白質mRNAの3′側非翻
訳領域の塩基配列、配列番号1、配列番号2又は配列番
号3の配列中にある31ヌクレオチド以上の配列であっ
て、例えば、配列番号1の1番目から300番目のヌク
レオチド配列、50番目から100番目のヌクレオチド
配列等をいう。
【0003】
【従来の技術】遺伝子工学の進歩により、最近、細胞増
殖に対して抑制的に作用する癌(又は細胞増殖)抑制遺
伝子が発見されている[サイエンス(Science),第2
54巻,第1138ページ,1991年]。その中で
も、ヒト第13番染色体長腕の13q14領域に位置し
ているRb遺伝子[ヒューマン・ジェネティックス(Hum
anGenetics),第72巻,第164ページ,1986
年]は、cDNAがクローニングされ、核酸及びアミノ
酸の一次構造が決定され、初めて同定された癌(又は細
胞増殖)抑制遺伝子として知られている。
【0004】このRb蛋白質は、928個のアミノ酸残
基からなり、分子量は約110〜115kD(キロダル
トン)であると推定され[ビオメディカ(BIOmedica),第
3巻,第2号,第138ページ,1988年、実験医
学,第6巻,第5号,第429ページ,1988年、及
びネイチャー(Nature),第329巻,第624ページ,
1987年]、核内リン酸化蛋白質をコードしているこ
とが知られている(代謝、第26巻、臨時増刊号「癌
‘89」、第69ページ、1989年)。
【0005】また、マウスRb遺伝子もクローニングさ
れ、この遺伝子に由来する蛋白質は、921個のアミノ
酸残基からなり、分子量104〜110kDであること
及びヒトRb遺伝子とも核酸レベルで高い相同性を有す
ることが知られている[プロシーディングス・オブ・ザ
・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オブ・
ザ・ユー・エス・エー(Proceedings of the National A
cademy of Science ofthe U.S.A.),第86巻,第64
74ページ,1989年]。これらの報告によれば、マ
ウスRb遺伝子のmRNAとヒトのそれとの相同性は、
アミノ酸翻訳領域及び3′側非翻訳領域において、それ
ぞれ88.7%及び77.3%である。
【0006】Rb遺伝子が注目されている理由は、この
遺伝子が網膜芽細胞腫ばかりではなく、他の癌(例え
ば、乳癌、肺小細胞癌、骨肉腫等)とも関係があり、更
に正常細胞の増殖及び分化にも関与していること等が報
告されているからである(実験医学,第11巻,第18
14ページ,1993年)。
【0007】このような背景から、Rb遺伝子に関する
発明もなされており、その抗体(特開平2−98666
号公報)、劣性癌遺伝子Rb産生物に対する特異抗体及
びこの抗体を含有する癌診断試薬(特開平4−8956
9号公報)、ヒト網膜芽細胞腫遺伝子生成物の細胞サイ
クルに依存した制御(特表平5−503421号公
報)、細胞増殖性疾患に対する遺伝子治療(特表平5−
507067号公報)等を例示することができる。
【0008】従来、Rb遺伝子に着目し、同遺伝子のm
RNAに対するアンチセンス・オリゴヌクレオチドを利
用し、株化培養細胞においてその増殖を促進した例[W
O92/5272号公報、WO93/13204号公報
及びバイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサ
ーチ・コミュニケーション(Biochemical and Biophysic
al Research Communication),第179巻,第529ペ
ージ,1991年]も知られている。
【0009】これらの例は、Rb蛋白質のmRNAの開
始コドンを含んだヌクレオチド配列に対応した8〜30
ヌクレオチドからなる合成アンチセンスオリゴヌクレオ
チドを、細胞培養液中に5〜35μM添加する方法であ
る。しかしながら、合成アンチセンスオリゴヌクレオチ
ドの細胞内での蛋白質合成抑制効果は、一時的であるこ
とから、その効果を持続させるためには、再添加が必要
であり、産業上有効な手段ということはできない。更
に、大規模な細胞の培養においては、合成したヌクレオ
チドを大量に必要とするので、莫大な費用を要し、産業
上望ましくない。
【0010】また、アンチセンスRNA発現ベクタ−を
細胞内に組込んだ場合、標的mRNAの機能を効果的に
阻害できる場合のあることが公知であり[アニュアル・
レビュ−・オブ・バイオケミストリ−(Annual Review
of Biochemistry),第55巻,第569ペ−ジ,19
86年]、これら公知の方法と開始コドンを含む塩基配
列に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた方
法が有効であることを組み合わせることにより、細胞増
殖抑制蛋白質mRNAの開始コドンを含むアンチセンス
RNA発現ベクタ−を細胞内に組込むことは容易に考え
られる。
【0011】更に、Rb遺伝子とは全く別個の遺伝子で
あるが、同様に癌抑制遺伝子であることが知られている
p53遺伝子mRNA(実験医学,第11巻,第104
7ペ−ジ,1993年)の開始コドンを含んだ領域に対
応するアンチセンスRNA発現ベクタ−を細胞内に組込
んだ例も知られている[オンコジ−ン(Oncogene),第
1巻,第277ペ−ジ,1987年]。これらの従来技
術に基づいて、Rb蛋白質、p53及びE−カドヘリン
等の細胞増殖抑制蛋白質mRNAの開始コドンを含む
5′側領域に対するアンチセンスRNA発現ベクタ−を
細胞内に組込む発明が特許出願されている(WO93/
13204号公報)。
【0012】しかしながら、この発明は、実質的に前記
の公知の事実に相当するといえるものであって、ほとん
ど新規性が認められないばかりではなく、使用されてい
るRb蛋白質のmRNAに対応するアンチセンス配列
(以下公知の遺伝子と記載することがある)の一部は、
免疫グロブリンのスイッチ領域又は染色体テロメア領域
で知られている4量体構造をとることが報告されている
配列である[ヌクレイック・アシッズ・リサ−チ(Nucl
eic Acids Research),第20巻,第49ペ−ジ,19
92年]。
【0013】このような配列を有する遺伝子を動物細胞
に導入した場合、染色体に組込まれた遺伝子の安定性が
懸念され、物質生産の宿主としては産業上望ましくな
い。更に、公知の配列は、グアニン及びシトシンの含有
量が極端に高く、このような配列は、現在の分子生物学
的手法では、よい結果が得られないことが知られており
〔ミカエル・エー・インニス(Michael A. Innis)ら著,
ピー・シー・アール・プロトコール(PCR Protocol) ,
第54ページ,アカデミック・プレス(AcademicPres
s),1990年及び村松正実・岡山博人編,「遺伝子工
学ハンドブック」,第1版,第194ページ,羊土社,
1991年〕、産業上の利用が困難である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、鋭意研
究を行った結果、Rb蛋白質のmRNAの3′側非翻訳
領域に相補的な核酸断片に、極めて強力にRb蛋白質合
成を抑制する効果が存在することを見出し、本発明を完
成した。
【0015】本発明の目的は、産業上有効であり、大規
模な細胞培養においても実用に供することが可能であ
り、特殊なプロモーターを使用しなくとも、細胞内でR
b蛋白質の産生を強力に抑制し、しかも染色体に組込ま
れた状態でも極めて安定な核酸断片(以下遺伝子と記載
することがある)を提供することである。
【0016】本発明の他の目的は、上記核酸断片を発現
する1種類のベクターのみを細胞内に導入することによ
りRb蛋白質合成を抑制し得るRb蛋白質のmRNAに
対するアンチセンスRNA発現プラスミドベクター(以
下アンチセンスベクターと記載することがある)を提供
することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第1の発明は、マウスRb蛋白質mRNAの3′側
非翻訳領域の塩基配列又は該塩基配列若しくは該塩基配
列の一部の塩基配列と少なくとも77.3%の相同性を
有する塩基配列、に相補的な塩基配列を有する核酸断片
を含む動物細胞のRb蛋白質の合成を抑制する機能を有
する核酸断片、であり、核酸断片が、配列番号1乃至配
列番号3の塩基配列又は該塩基配列若しくは該塩基配列
の一部の塩基配列と少なくとも77.3%の相同性を有
する核酸断片を含む動物細胞のRb蛋白質の合成を抑制
する機能を有するDNA断片、であることを望ましい態
様としてもいる。
【0018】前記課題を解決する本発明の第2の発明
は、マウスRb蛋白質mRNAの3′側非翻訳領域の塩
基配列又は該塩基配列若しくは該塩基配列の一部の塩基
配列と少なくとも77.3%の相同性を有する塩基配
列、に相補的な塩基配列を有する核酸断片を含む動物細
胞のRb蛋白質の合成を抑制する機能を有する核酸断片
が組込まれ、核酸断片を動物細胞内において発現するプ
ラスミドベクター、であり、核酸断片が、配列番号1乃
至配列番号3の塩基配列又は該塩基配列若しくは該塩基
配列の一部の塩基配列と少なくとも77.3%の相同性
を有する核酸断片を含む動物細胞のRb蛋白質の合成を
抑制する機能を有するDNA断片である前記プラスミド
ベクター、であることを望ましい態様としてもいる。
【0019】次に本発明について詳述する。本発明の第
1の発明においては、マウスRb蛋白質mRNAのヌク
レオチド配列の5′側末端を基準にして3′末端方向に
2878番目から4575番目、2878番目から37
78番目、及び3779番目から4575番目に相当す
る塩基配列に相補的な塩基配列のDNAを有する遺伝子
を用いる(以下ヌクレオチド番号はマウスRb蛋白質m
RNAの5′側末端を基準にして3′末端方向へのヌク
レオチドの順番を示す)。このようなヌクレオチド配列
からなる遺伝子は、そのヌクレオチド配列が前記の如何
なる公知のものとも異なっており、前記の公知のものの
ように、グアニン及びシトシンの含量が極端には高くな
い。従って、後記のPCR法等によって、容易に遺伝子
断片を調製することができる。
【0020】このような遺伝子を調製するには、Rb蛋
白質を発現している動物組織又は細胞から公知の方法に
よりRNAを抽出し、逆転写酵素によりDNAを合成
し、所望の遺伝子のみをポリメラーゼ・チェイン・リア
クション(Polymerase Chain Reaction、以下PCRと
記載することがある)法[ヘンリー・エー・エールリッ
チ(Henry A. Erlich)著,ピーシーアール・テクノロジ
ー(PCR Technology),第89〜97ページ,ストックト
ン・プレス(Stochton Press),1989年]により増幅
して調製することができる。
【0021】また、公知の方法(東京大学医科学研究所
制癌研究部編,「細胞工学実験プロトコ−ル」,第1
版,第5ペ−ジ,秀潤社,1991年)により動物組織
又は細胞からDNAを抽出し、PCR法によりDNAの
特定部位のみを増幅し、増幅したDNAを適当なDNA
切断制限酵素により消化し、適当な核酸断片のみをリガ
ーゼにより再結合させて調製することもできる。更に、
前記の手法を種々組合わせて調製することも可能であ
り、その一例を示せば次のとおりである。
【0022】即ち、Rb蛋白質を発現しているマウス培
養細胞からアシッド・グアニジニウム・フェノール・ク
ロロフォルム(Acid Guanidinium-Phenol-Chloroform)
法(東京大学医科学研究所制癌研究部編,「細胞工学実
験プロトコ−ル」,第1版,第28ペ−ジ,秀潤社,1
991年)によりRNAを抽出する。このRNAを鋳型
とし、オリゴdTプライマー及び逆転写酵素と共に42
℃で15分間保温し、DNAを合成する。その後、所望
の遺伝子の5′及び3′末端からの15〜40ヌクレオ
チドに加え、適当なDNA切断制限酵素認識部位を有す
る5〜15ヌクレオチドを付加した合成オリゴヌクレオ
チドをセンス及びアンチセンスプライマーとして、例え
ば、配列番号1、配列番号2又は配列番号3の遺伝子を
PCR法により増幅する。
【0023】それぞれの遺伝子を含有したPCR生成物
を低融点アガロースゲル電気泳動(村松正実編,「ラボ
マニュアル遺伝子工学」,第1版,第19ペ−ジ,丸善
社,1988年)に供し、他の不要成分を除去し、遺伝
子を分離する。フェノール抽出法(村松正実編,「ラボ
マニュアル遺伝子工学」,第1版,第29ペ−ジ,丸善
社,1988年)により低融点アガロースゲルから遺伝
子を回収し、乾固し、所望の遺伝子を得る。以上のよう
にして、この発明の遺伝子は得られるが、本発明の遺伝
子を調製する方法は、前記の方法に限定されるものでは
なく、その他公知の化学的合成法又は通常の遺伝子工学
的方法及び入手可能な出発材料を利用することによって
調製することができる。
【0024】このようにして得られた遺伝子は、本発明
の第2の発明である、動物細胞のRb蛋白質合成抑制核
酸断片を含んだ動物細胞内において発現するプラスミド
ベクターの調製に用いられる。即ち、前記遺伝子を動物
細胞発現用プラスミドベクターの動物細胞発現用プロモ
ーターの下流に公知の方法(村松正実編,「ラボマニュ
アル遺伝子工学」,第1版,第111ペ−ジ,丸善社,
1988年)により、次のように組込み、アンチセンス
ベクターを調製する。
【0025】組込む遺伝子は、その両末端を、次のいず
れかの方法により処理する。 適当なDNA切断制限酵素により消化する 適当なDNA修飾酵素により修飾する 適当なDNA切断制限酵素認識配列を含有する合成D
NAリンカーをリガーゼにより連結する これらの処理を種々に組み合わせて処理する 一方、プラスミドベクターも適当なDNA切断制限酵素
により直鎖状となし、遺伝子の場合と同様に両末端を処
理し、遺伝子とプラスミドベクターをリガーゼにより連
結して、遺伝子を組込んだ動物細胞内において発現する
所望のアンチセンスベクターを得ることができる。
【0026】また、所望の遺伝子を含有する核酸断片の
両末端に前記処理を施し、リガーゼによりプラスミドベ
クターに連結し、適当なDNA切断制限酵素により不要
な核酸断片を切除し、再びリガーゼにより連結して、ア
ンチセンスベクターを得ることもできる。尚、該プラス
ミドベクターは、動物細胞発現用プロモーターとして、
SV40初期プロモーター、RSVプロモーター、TK
プロモーター、CMVプロモーター、MMTVプロモー
ター、β−アクチンプロモーター等を有する。又は、C
MVエンハンサー等のエンハンサー機能を持つDNA配
列を有することが望ましい。また、動物細胞発現用プロ
モ−タ−以外に、次のDNA配列を含んでいることが望
ましい。
【0027】a)SV40初期スプライシング部位等の
スプライシング配列 b)ウシ成長ホルモンmRNA等に含有されるポリA付
加シグナル c)動物細胞発現用プロモーターにより発現するネオマ
イシン耐性遺伝子、キサンチン・グアニンホスホリボシ
ルトランスフェラーゼ遺伝子等、形質転換した動物細胞
に特定の薬剤に対する耐性能を付与する遺伝子 d)アンピシリン耐性遺伝子、クロラムフェニコール耐
性遺伝子等、形質転換した大腸菌に特定の薬剤に対する
耐性能を付与する遺伝子 e)SV40初期プロモーター等の動物細胞内で機能す
るDNA複製開始点 f)ColE1等、大腸菌内で機能するDNA複製開始
点 g)前記機能DNA配列の種々の組合せ
【0028】次に、アンチセンスベクターの調製方法の
一例について示す。プラスミドベクターに存在する動物
細胞発現用プロモーターの下流部位を、適当なDNA切
断制限酵素により切断し、直鎖状となし、直鎖状にした
プラスミドベクター及び遺伝子をT4 DNAポリメラ
ーゼと共に37℃で5分間保温し、両末端を平滑化す
る。次に、T4 DNAリガーゼと共に16℃で30分
間保温し、プラスミドベクターと遺伝子を連結し、所望
のアンチセンスベクターを得ることができる。以上のよ
うにして、本発明のアンチセンスベクターは得られる
が、本発明のアンチセンスベクターを調製する方法は、
前記の方法に限定されるものではなく、その他公知の化
学的合成法又は通常の遺伝子工学的方法及び入手可能な
出発材料を利用することによって調製することができ
る。
【0029】次に試験例を示して本発明を更に詳述す
る。 試験例1 この試験は、本発明の配列番号1乃至配列番号3の遺伝
子を含む核酸断片を確認するために行った。 (1)試料の調製 実施例1乃至実施例3と同一の方法により配列番号1乃
至配列番号3の遺伝子を含む核酸断片を調製した。
【0030】(2)試験方法 前記遺伝子を常法(村松正実編,「ラボマニュアル遺伝
子工学」,第1版、第19ペ−ジ,丸善社,1988
年)によりアガロースゲル電気泳動に供し、エチジウム
ブロマイド染色(村松正実編,「ラボマニュアル遺伝子
工学」,第1版,第19ペ−ジ,丸善社,1988年)
により可視化した。
【0031】(3)試験結果 この試験の結果は図1に示すとおりである。図1は、本
発明の遺伝子を含むDNA断片のアガロース電気泳動図
であり、第1列、第2列、第3列及び第4列はそれぞれ
DNAサイズマーカー、配列番号1、配列番号2及び配
列番号3を示し、図の左側の数字は塩基対(bp)の数
を示す。図1から明らかなように、DNAサイズマーカ
ー(第1列)との比較から、所望の遺伝子を含む核酸断
片、即ち約1750bp、約920bp及び約910b
p、が得られたことが確認された。尚、このようにして
得られた核酸断片を全自動DNAシークエンサー(AB
I社製。373A)で分析した結果、所望の遺伝子を含
むことが認められた。
【0032】試験例2 この試験は、本発明の動物細胞のRb蛋白質合成抑制核
酸断片及び該核酸断片発現のためのプラスミドベクター
の各種効果を調べるために行った。 (1)試料の調製 実施例1乃至実施例6と同一の方法により動物細胞のR
b蛋白質合成抑制核酸断片及び該核酸断片発現のための
プラスミドベクターを調製した。
【0033】(2)試験方法 1)動物細胞へのアンチセンスベクターの導入方法 ウシ胎児血清(ハイクローン社製)を10%含有するダ
ルベッコMEM(ギブコBRL社製。以下ダルベッコM
EMをDMEMと記載する)によりCOS−7細胞(特
殊法人理化学研究所から入手)を、温度37℃、5%
(容量)のCO2を含む気相中で継代培養した。継代培
養したCOS−7細胞に、アンチセンスベクター及びβ
−ガラクトシダ−ゼ発現ベクタ−であるpact−β
gal−DNA(ニッポンジーン社製)をリポフェクト
アミン試薬(ギブコBRL社製)により、次のようにし
て導入した。
【0034】アンチセンスベクター4.5μg、pac
t−β gal−DNA0.75μg、リポフェクトア
ミン試薬22.5μl及びDMEMを混和して最終容量
を0.6mlに調整し、室温で45分間保温した。更に
DMEM2.4mlを加え、形質転換用溶液を調製し、
この溶液によりCOS−7細胞約106 個を24時間培
養した。その後、培養液を10%ウシ胎児血清含有DM
EMに交換して更に48時間培養した。尚、pact−
β gal−DNAをCOS−7細胞に同時に導入した
のは、導入後得られた細胞の抽出液中のβ−ガラクトシ
ダーゼ活性からアンチセンスベクターの導入効率を試験
するためである。また、対照ベクタ−としてアンチセン
スRNAを発現しないpRc/CMV(インビトロジェ
ン社製)を前記と同様の方法によりCOS−7細胞に導
入した。
【0035】2)アンチセンスベクターの導入効率の試
験方法 常法(東京大学医科学研究所制癌研究部編,「細胞工学
実験プロトコール」,第1版,第270ページ,秀潤
社,1991年)により、次のように実施した。アンチ
センスベクターを導入したCOS−7細胞から、常法
(東京大学医科学研究所制癌研究部編,「細胞工学実験
プロトコール」,第1版,第174ページ,秀潤社,1
991年)により細胞抽出液を調製し、一定の総蛋白質
量を含有する抽出液0.15mlに、基質として15m
Mクロロフェノール・レッド−β−D−ガラクトピラノ
シド(Chlorophenol red-β-D-galactopyranoside:ベー
リンガーマンハイム社製)0.03mlを添加し、混和
して37℃で1時間保温し、1MのNa2 CO3 0.0
75mlを添加し、反応を停止した。そののち、分光光
度計(バイオ・ラッド社製。3550型)により570
nmの吸収を測定し、β−ガラクトシダーゼ活性を算出
してアンチセンスベクターの導入効率を試験した。
【0036】3)細胞内の染色体に組込まれたアンチセ
ンスベクターの効果の試験方法 ウシ胎児血清を5%含有するDMEMによりマウス乳癌
由来FM3A細胞(特殊法人理化学研究所より入手)を
37℃、5%CO2 気相下で継代培養し、前記と同一の
方法によりアンチセンスベクターを導入した。その後、
G418(ギブコBRL社製)400μg/ml及びウ
シ胎児血清を5%含有するDMEMにより培養した。1
0〜14日後、アンチセンスベクターが有するG418
耐性能を付与されてコロニー状に増殖した細胞を単離し
(以下クローンと記載することがある)、更に1か月間
以上継代培養し、試験に供した。
【0037】4)細胞内Rb蛋白質含量の定量方法 前記アンチセンスベクターを導入したCOS−7細胞及
びFM3A細胞から、常法(東京大学医科学研究所制癌
研究部編,「細胞工学実験プロトコール」,第1版,第
174ページ,秀潤社,1991年)により細胞抽出液
を調製した。一定の総蛋白質量の各抽出液に、次の方法
により調製した抗Rb蛋白質ポリクローナルウサギ抗血
清を添加し、免疫沈降反応(東京大学医科学研究所制癌
研究部編、「細胞工学実験プロトコール」、第1版、第
237ページ、秀潤社、1991年)を行い、Rb蛋白
質を濃縮し、そののち、抗Rb蛋白質ポリクローナルウ
サギ抗血清を用いたウェスタンブロッティング法(東京
大学医科学研究所制癌研究部編,「細胞工学実験プロト
コール」,第1版,第191ページ,秀潤社,1991
年)によりRb蛋白質を検出し、一定量の細胞総蛋白質
中に含有されるRb蛋白質含量を試験した。
【0038】実施例1とほぼ同一の方法により、マウス
Rb蛋白質のN末端から238番目〜598番目のアミ
ノ酸配列をコードする核酸断片を調製し、常法(実験医
学,第9巻,第1082ページ,1991年)に基づい
て大腸菌内においてRb蛋白質断片を発現させた。該R
b蛋白質断片を抗原として用い、常法(生体の科学,第
38巻,第5号,第361ページ)によりウサギに投与
し、抗Rb蛋白質ポリクローナルウサギ抗血清を調製し
た。
【0039】5)細胞増殖速度の試験方法 形質転換32時間後に、直径35mmの培養皿に前記C
OS−7細胞を播種し、経時的に回収し、血球計算板に
より細胞数の変化を計測し、細胞増殖速度を試験した。
【0040】(3)試験結果 COS−7細胞における細胞内Rb蛋白質含量に対する
アンチセンスベクターの効果に関する試験結果は、図2
に示すとおりである。図2は、COS−7細胞における
細胞内Rb蛋白質蓄積量に対するアンチセンスベクター
の効果を示すウエスタンブロット像であり、第1列〜第
4列は、それぞれ対照ベクター、アンチセンスベクタ−
1、アンチセンスベクタ−2、及びアンチセンスベクタ
−3を導入した細胞のRb蛋白質(分子量115kD)
の検出結果を示す。
【0041】図2から明らかなように、対照ベクターと
比較して、各アンチセンスベクターを導入したCOS−
7細胞では、Rb蛋白質の検出量が顕著に減少した。ま
た、この時の対照ベクター及び各アンチセンスベクター
のCOS−7細胞への導入効率は、対照ベクター、アン
チセンスベクタ−1、アンチセンスベクタ−2及びアン
チセンスベクタ−3を導入した細胞において、それぞれ
1.00、1.01、0.74及び1.24の比率であ
り、ほぼ一定であったことから、アンチセンスベクター
の効果を反映した結果であることが認められた。
【0042】COS−7細胞における各アンチセンスベ
クターの細胞増殖に対する効果に関する試験結果は、図
3に示すとおりである。図3は、COS−7細胞におけ
る各アンチセンスベクターの細胞増殖に対する効果を示
す。図中、縦軸及び横軸は、それぞれ相対的細胞数及び
形質転換後日数を示し、○、□、■及び●は、それぞれ
対照ベクター、アンチセンスベクタ−1、アンチセンス
ベクタ−2及びアンチセンスベクタ−3を示す。図3か
ら明らかなように、対照ベクターを導入した細胞と比較
して、いずれのアンチセンスベクターを導入した細胞も
増殖速度の顕著な増加が認められた。
【0043】薬剤耐性能を指標として取得した、染色体
にアンチセンスベクターを組込んだ形質転換FM3A細
胞中のRb蛋白質蓄積量に対するアンチセンスベクター
の効果は、図4に示すとおりである。図4は、形質転換
FM3A細胞中のRb蛋白質蓄積量に対するアンチセン
スベクターの効果を示すウエスタンブロット像であり、
図中第1列及び第2列は、それぞれ対照ベクターを導入
したクローン1及びクローン2、第3列及び第4列はア
ンチセンスベクター1を導入したクローン3及びクロー
ン4、のRb蛋白質(110kD)を示す。
【0044】図4から明らかなように、対照ベクターを
組込んだクローン1及び2と比較して、アンチセンスベ
クタ−1を組込んだクローン3及び4では、細胞内Rb
蛋白質含量は顕著に減少することが認められた。以上の
試験結果から、アンチセンスベクターにより各種動物細
胞におけるRb蛋白質含量を抑制できること、及びアン
チセンスベクターを導入した各種動物細胞の増殖速度を
変更できることが立証された。
【0045】試験例3 この試験は、アンチセンスベクターを染色体内に組込ん
だ動物細胞における本発明の遺伝子の安定性を試験する
ために行った。 (1)試料の調製 実施例1及び実施例4と同一の方法により本発明のRb
蛋白質合成抑制遺伝子及び該遺伝子発現のためのプラス
ミドベクターを調製した。試験例2と同一の方法によ
り、アンチセンスベクタ−1を染色体に組込んだFM3
A細胞を単離した。
【0046】(2)細胞内の染色体に組込まれた遺伝子
の安定性の試験方法 染色体に組込まれた遺伝子を高感度に検出するため、公
知の方法[ヘンリー・エー・エールリッチ(Henry A. E
rlich)編,「PCRテクノロジー」,第1版,第31
ページ,ストックトン・プレス社(Stockton Press),
1989年)により細胞の総DNAを抽出し、以下のプ
ライマー(1)及び(2)を用いてPCR法により遺伝
子を増幅した。 プライマー(1) 5′−TGGCAACTAGAAGGCACAGT−3′ プライマー(2) 5′−CGCTCGAGCATGCATCTAGA−3′ PCR生成物をアガロースゲル電気泳動により分離し、
増幅された核酸断片をエチジウムブロマイド染色により
可視化し、その存在の有無を試験した。尚、これらのプ
ライマーを用いた場合、アンチセンスベクター中の遺伝
子のみが特異的に増幅されることを確認している。
【0047】(3)試験結果 アンチセンスベクター1を染色体に組込み、形質転換後
約1か月のFM3A細胞では、高率に遺伝子が検出さ
れ、36クローン中28クローン(78%)において遺
伝子が保持されていることが認められた。遺伝子を保持
しているクローンを更に1か月継代培養し、同様な試験
を実施したところ、95%以上のクローンで遺伝子がそ
のまま保持されていた。以上の結果から、本発明の遺伝
子は、染色体に組込まれた場合であっても極めて安定に
保持されることが認められた。
【0048】次に実施例を示して本発明を詳述するが、
本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例】
実施例1(配列番号1の遺伝子の製造) マウスBalb/c3T3細胞(特殊法人理化学研究
所)からRNAzolB(商標。バイオテックス・ラボ
ラトリーズ社製)により、次のようにRNAを調製し
た。1×107 細胞にRNAzolB(商標。バイオテ
ックス・ラボラトリ−ズ社製)2mlを加えて混和し、
更にクロロフォルム0.2mlを加えて混和し、4℃で
15分間保温し、12,000×g、4℃で15分間遠
心し、RNAを含む水層を採取し、等量のイソプロパノ
ールを加えて混和し、更に4℃で15分間保温し、再度
同一の条件で遠心し、RNAの沈澱を得た。
【0049】得られたRNAを鋳型とし、ジーンアンプ
RNA−PCRキット(登録商標。パーキン・エルマー
・シータス社製)を用い、次のように細胞のRb蛋白質
合成を抑制する遺伝子を製造した。RNA1μg、逆転
写酵素(パ−キン・エルマ−・シ−タス社製)反応溶液
17μl及びオリゴdTプライマ−(パ−キン・エルマ
−・シ−タス社製)1μlを混和し、42℃で15分間
保温してRNAからDNAを合成し、99℃で5分間加
熱して逆転写酵素を失活させ、そののち、オリゴヌクレ
オチド0.3μMをプライマーとして用い、95℃で1
分間、55℃で2分間、72℃で3分間を1サイクルと
した40サイクルのPCRを行い、微量に存在する所望
の遺伝子を増幅した。
【0050】これとは別に、全自動DNA合成機(AB
I社。381A)を用いてオリゴヌクレオチドプライマ
ー(3)、(4)、(5)及び(6)を、公知の方法
[ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nucleic Acids
Research)、第12巻、第4539ページ、1984
年]により合成した。 プライマー(3):5′−CGAAGCTTGTCTCAAACAAGGAGGAA
AAGTGAGGACC-3′ プライマー(4):5′−CTGAATTCTTAAGGCTCTGAACAACT
AG−3′ プライマー(5):5′−CTGAATTCGTATCTTGATTCTTCAGG
ACCC−3′ プライマー(6):5′−AGAAGCTTCCCTAGTACAGTACAACC
CAAGTGC-3′
【0051】上記プラマー(3)及び(4)を用い、配
列番号1の遺伝子をPCR法により増幅後、次のように
して遺伝子を精製した。増幅した遺伝子を含むPCR生
成物をアガロースゲル電気泳動(村松正実編、「ラボマ
ニュアル遺伝子工学」,第1版,第19ペ−ジ,丸善
社,1988年)に供し、エチジウムブロマイド染色に
より可視化し、所望の遺伝子を含むアガロース断片を切
り出した。アガロース断片の5倍重量の1mM EDT
A含有10mMトリス−塩酸(pH7.5)溶液を加
え、65℃で5分間保温し、再びアガロースを溶解し
た。その後、等量のフェノール溶液を加えて混和し、そ
ののち、10,000×g、室温で3分間遠心し、上清
中に含まれる遺伝子をエタノール沈澱法(村松正実編,
「ラボマニュアル遺伝子工学」,第1版,第31ペ−
ジ,丸善社,1988年)により回収し、配列番号1の
本発明の遺伝子を含むDNA断片を得た。
【0052】実施例2(配列番号2の遺伝子の製造) 実施例1において調製したプライマー(3)及び(5)
を用い、実施例1と同一の方法により配列番号2の本発
明の遺伝子を含むDNA断片を得た。
【0053】実施例3(配列番号3の遺伝子の製造) 実施例1において調製したプライマー(4)及び(6)
を用い、実施例1と同一の方法により配列番号3の本発
明の遺伝子を含むDNA断片を得た。
【0054】実施例4(アンチセンスベクター1の製
造) 実施例1と同一の方法により得た遺伝子を、動物細胞用
発現ベクタープラスミドDNAであるpRc/CMV
(インビトロジェン社製)の動物細胞発現用CMVプロ
モーターの下流に、次のように組込み、アンチセンスベ
クターを製造した。実施例1で得た配列番号1の遺伝子
を含む核酸断片50ngの両末端部分を、DNA切断制
限酵素EcoRI (宝酒造社製)及びHindIII (宝
酒造社製)により消化し、同様にDNA切断制限酵素に
より消化したプラスミドDNAベクターpBC SK+
(ストラタジーン社製)50ng及びT4 DNAリガ
ーゼ(宝酒造社製)と混和し、16℃で30分間保温
し、核酸断片をプラスミドに組込んだ。
【0055】更に、この組換えプラスミドDNAをDN
A切断制限酵素ApaI(宝酒造社製)及びXbaI(宝
酒造社製)により消化し、両末端に前記DNA切断制限
酵素認識部位を有する遺伝子を切り出した。切り出した
遺伝子50ng、前記DNA切断制限酵素により消化し
たpRc/CMV(インビトロジェン社製)50ng及
びT4 DNAリガーゼ(宝酒造社製)を混和し、前記
と同一の条件で連結し、アンチセンスベクター1を製造
した。このようにして製造したアンチセンスベクターを
全自動DNAシークエンサー(ABI社製。373A)
で分析した結果、所望の遺伝子が正しく挿入されている
ことが確認された。
【0056】実施例5(アンチセンスベクター2の製
造) 実施例4で得たアンチセンスベクター1をDNA切断制
限酵素HpaI (宝酒造社製)及びXbaI(宝酒造社
製)により消化し、配列番号1の遺伝子の一部を除去
し、そののち、T4 DNAポリメラーゼ(宝酒造社
製)及びT4 DNAリガーゼ(宝酒造社製)により前
記と同一の反応条件で順次処理し、配列番号2の遺伝子
を組込んだアンチセンスベクター2を製造した。このよ
うにして製造したアンチセンスベクターを全自動DNA
シークエンサー(ABI社製。373A)で分析した結
果、所望の遺伝子が正しく挿入されていることが確認さ
れた。
【0057】実施例6(アンチセンスベクター3の製
造) 実施例4で得たアンチセンスベクター1をDNA切断制
限酵素HpaI (宝酒造社製)及びApaI (宝酒造社
製)により消化し、配列番号1の遺伝子の一部を除去
し、そののち、T4 DNAポリメラーゼ(宝酒造社
製)及びT4 DNAリガーゼ(宝酒造社製)により前
記と同一の反応条件で順次処理し、配列番号3の遺伝子
を組込んだアンチセンスベクター3を製造した。このよ
うにして製造したアンチセンスベクターを全自動DNA
シークエンサー(ABI社製。373A)で分析した結
果、所望の遺伝子が正しく挿入されていることが確認さ
れた。
【0058】
【発明の効果】以上記載したように、本発明は、動物細
胞内でRb蛋白質の合成を強力に抑制することにより、
細胞の増殖を制御する機能を有する核酸断片、及びその
核酸断片を動物細胞内で発現するためのプラスミドベク
ター(アンチセンスベクター)に関するものであり、本
発明により奏せられる効果は、次のとおりである。
【0059】1)本発明のアンチセンスベクターは、極
めて強力にRb蛋白質合成を制御する効果を有する。 2)本発明のアンチセンスベクターを導入した細胞は、
染色体内に安定して該核酸断片を保持でき、また高効率
に増殖するため、物質生産の宿主細胞株として極めて有
用である。 3)本発明の核酸断片等は、通常のPCR法等で容易に
製造又は検出することができ、物質生産の宿主細胞株等
産業上での利用が容易である。 4)本発明のアンチセンスベクターを導入した細胞は、
高価なウシ胎児血清等の栄養源の要求が低いにもかかわ
らず、高い効率で物質を生産する宿主細胞株として利用
できる。 5)本発明のアンチセンスベクターを初代培養正常細
胞、初代培養癌細胞、株化正常細胞、株化癌細胞等に導
入することにより、Rb蛋白質の発現が低下している種
々のモデル細胞を創出することができる。 6)本発明のアンチセンスベクターを動物細胞の初期胚
に導入することにより、Rb蛋白質の発現が低下した遺
伝子導入動物を創出することができ、遺伝子導入動物、
又は同動物から採取した初代培養細胞及び株化培養細胞
は、医学、薬学、生物学等の研究材料として有用であ
る。 7)本発明のアンチセンスベクターを癌細胞、白血病細
胞等に導入することにより、これらの細胞の増殖を制御
する遺伝子治療に応用することができる。
【配列表】 配列番号:1 配列の長さ:1697 配列の型:核酸 鎖の数:両形態 トポロジ−:不明 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴 特徴を表す記号:inhibitory site 特徴を決定した方法:E 配列 TTAAGGCTCT GAACAACTAG TTTATTTTAA AATAGACAAA CTATTATAGA AAATAGGAAC 60 ATAGCAATTT GAATGTATAG TTTCAACCGG TACAAAAAAA CAAAACCAAT AGTGCAGTGT 120 CTGCAGCTTT AAGAAATCTC GAAGCAGGAT CTCTGAAAAT TCCTATGATT CTGTCACTAA 180 TTCTAACTTG AACTCACTAG CAAAAGACCT AGAAGTATGG TAAGCCCTTG ACCTAAAACC 240 TAACTAATCT GTGTGATGAT CATGCAAAAC TTAATGAAGA AATGGGGGAA GCTGTCTATT 300 GCTTTTGTTA TTGAGATAAC TATCAAACTA GTAAAACTGA AACTAAATTG AGGACAAAAT 360 AGAAATTTGT TTCCTAACAA GACCAGATTT CTTTTCAAAA AGTATGGAGT TTAGAAAAAG 420 TGATTTTCTT AAATGCTAGC TGATGCTACC TTAAATATCC CCTATTTTAA ATTATACCAT 480 CTCTAAATAA GTTAATCCCA CAAGATAATT TAAATACACC TTTAGGTGGG GGGTGAAGGG 540 AGTGCCTCTA TTTTCAATGC ACCTGTTTTC ATCTGAAGTT TCTGCACAGC TGGACTAGAA 600 ATGGTGTGGC TTTGAAGAAG CCAGAGTTAT TAGACCAGAT TGGCTTAAAA AATAGATAAC 660 TGCAAGTTCA AAAGACCCTG GAAGATGTAC CATTCCAGAG AGAACACAAA CATCCCCAGA 720 TGTAGAAGAA CAGAGTAAAC TGTTGAGATG TAATTAGACA CGTCTATGAG GGAAAAAAAC 780 TGAAGGCTTC TATAGTTAAC AGTCTGCTTG TAAATCACAA TTAATTTGTA TCTTGATTCT 840 TCAGGACCCA GAAACATTAA AAAGTGCACT TGGGTTGTAC TGTACTAGGG TCCTCTTAAG 900 CACAGTTGTG GCCAAACTTG ACTTTCAAGT ACTACATGGG TACTTATAAA TTCAGTGATC 960 TGAATGATTG AAAGAAAAAA ACAACCTCGG AGTATTATCA ATAGTCTTCA GTTCAAAGCA 1020 TGTGTTGGGT GAATAAAAGA ATCGGTTCTT AGAGGGTCTG AGGTATGAAA TCTGTGTCAG 1080 TAGTAAGACA GTATCATATG ATTATACTTT TTTTGCTTGT ATTTCAAAAG TAAAATATGT 1140 GAAACAAACA CACGGCACAT TAGATTCTAA TATTAAAATA GTCCAATGTG TAGAAATTAG 1200 TACTTTTTCC CAGTTTGTAA CAATCTGTTT CAGTAGAAGA TTCAAGATAA TTTGGTTGAA 1260 TGTGGACAGT CAATCAACTT GCATTTGGAA GACAAGACAC ATTTTCTAAG GGTATTCACG 1320 TTAAATTAAA AAATACATAT AAATTAATAA AACCAAGAGC AAACATCACA CATGTGCCAT 1380 GAGGAAAGGC AAAGTAGTCA GCCAGATGTA GGGGGTCAGG ACCCCTGCAG AGGCCCTCAC 1440 TTCTGAGGGC AGCAGGCTCA TGTTGGAAAT GCAAACAACT TGCTTTCATA TTTTAAATGG 1500 CATGATCTGC ACAAGATTCT CAATCCTGTG TGCTATCAAT TCTCTACCAT TGATTACAAC 1560 ATTGAAGTGG CTTACGAATC ACCCACACAA ATATTCAGCT TGTACCTGCA CATTTTATAT 1620 CTCTAACATG AGCAGAACCT GGGAACTAGT CACAACCATG AGCCAGGAGT CTGGTGTCCC 1680 CAGGGCTGAG GGTCCAG 1697 配列番号:2 配列の長さ:900 配列の型:核酸 鎖の数:両形態 トポロジー:不明 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴 特徴を表す記号:inhibitory site 特徴を決定した方法:E 配列 AACAGTCTGC TTGTAAATCA CAATTAATTT GTATCTTGAT TCTTCAGGAC CCAGAAACAT 60 TAAAAAGTGC ACTTGGGTTG TACTGTACTA GGGTCCTCTT AAGCACAGTT GTGGCCAAAC 120 TTGACTTTCA AGTACTACAT GGGTACTTAT AAATTCAGTG ATCTGAATGA TTGAAAGAAA 180 AAAACAACCT CGGAGTATTA TCAATAGTCT TCAGTTCAAA GCATGTGTTG GGTGAATAAA 240 AGAATCGGTT CTTAGAGGGT CTGAGGTATG AAATCTGTGT CAGTAGTAAG ACAGTATCAT 300 ATGATTATAC TTTTTTTGCT TGTATTTCAA AAGTAAAATA TGTGAAACAA ACACACGGCA 360 CATTAGATTC TAATATTAAA ATAGTCCAAT GTGTAGAAAT TAGTACTTTT TCCCAGTTTG 420 TAACAATCTG TTTCAGTAGA AGATTCAAGA TAATTTGGTT GAATGTGGAC AGTCAATCAA 480 CTTGCATTTG GAAGACAAGA CACATTTTCT AAGGGTATTC ACGTTAAATT AAAAAATACA 540 TATAAATTAA TAAAACCAAG AGCAAACATC ACACATGTGC CATGAGGAAA GGCAAAGTAG 600 TCAGCCAGAT GTAGGGGGTC AGGACCCCTG CAGAGGCCCT CACTTCTGAG GGCAGCAGGC 660 TCATGTTGGA AATGCAAACA ACTTGCTTTC ATATTTTAAA TGGCATGATC TGCACAAGAT 720 TCTCAATCCT GTGTGCTATC AATTCTCTAC CATTGATTAC AACATTGAAG TGGCTTACGA 780 ATCACCCACA CAAATATTCA GCTTGTACCT GCACATTTTA TATCTCTAAC ATGAGCAGAA 840 CCTGGGAACT AGTCACAACC ATGAGCCAGG AGTCTGGTGT CCCCAGGGCT GAGGGTCCAG 900 配列番号:3 配列の長さ:797 配列の型:核酸 鎖の数:両形態 トポロジ−:不明 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴 特徴を表す記号:inhibitory site 特徴を決定した方法:E 配列 TTAAGGCTCT GAACAACTAG TTTATTTTAA AATAGACAAA CTATTATAGA AAATAGGAAC 60 ATAGCAATTT GAATGTATAG TTTCAACCGG TACAAAAAAA CAAAACCAAT AGTGCAGTGT 120 CTGCAGCTTT AAGAAATCTC GAAGCAGGAT CTCTGAAAAT TCCTATGATT CTGTCACTAA 180 TTCTAACTTG AACTCACTAG CAAAAGACCT AGAAGTATGG TAAGCCCTTG ACCTAAAACC 240 TAACTAATCT GTGTGATGAT CATGCAAAAC TTAATGAAGA AATGGGGGAA GCTGTCTATT 300 GCTTTTGTTA TTGAGATAAC TATCAAACTA GTAAAACTGA AACTAAATTG AGGACAAAAT 360 AGAAATTTGT TTCCTAACAA GACCAGATTT CTTTTCAAAA AGTATGGAGT TTAGAAAAAG 420 TGATTTTCTT AAATGCTAGC TGATGCTACC TTAAATATCC CCTATTTTAA ATTATACCAT 480 CTCTAAATAA GTTAATCCCA CAAGATAATT TAAATACACC TTTAGGTGGG GGGTGAAGGG 540 AGTGCCTCTA TTTTCAATGC ACCTGTTTTC ATCTGAAGTT TCTGCACAGC TGGACTAGAA 600 ATGGTGTGGC TTTGAAGAAG CCAGAGTTAT TAGACCAGAT TGGCTTAAAA AATAGATAAC 660 TGCAAGTTCA AAAGACCCTG GAAGATGTAC CATTCCAGAG AGAACACAAA CATCCCCAGA 720 TGTAGAAGAA CAGAGTAAAC TGTTGAGATG TAATTAGACA CGTCTATGAG GGAAAAAAAC 780 TGAAGGCTTC TATAGTT 797
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遺伝子を含むDNA断片のアガロース
電気泳動図を示す。
【図2】COS−7細胞における細胞内Rb蛋白質蓄積
量に対するアンチセンスベクターの効果を電気泳動及び
ウエスタンブロット法にて解析したウエスタンブロット
像を示す。
【図3】COS−7細胞における各アンチセンスベクタ
ーの細胞増殖に対する効果を示す説明図である。
【図4】形質転換FM3A細胞中のRb蛋白質蓄積量に
対するアンチセンスベクターの効果を電気泳動及びウエ
スタンブロット法にて解析したウエスタンブロット像を
示す。
【図5】本発明の一実施例の核酸断片の塩基配列を示
す。
【図6】本発明の他の実施例の核酸断片の塩基配列を示
す。
【図7】本発明の他の実施例の核酸断片の塩基配列を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田仲 昭子 東京都港区西新橋2−8−11 第7東洋海 事ビル8F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マウスRb蛋白質mRNAの3′側非翻
    訳領域の塩基配列又は該塩基配列若しくは該塩基配列の
    一部の塩基配列と少なくとも77.3%の相同性を有す
    る塩基配列、に相補的な塩基配列を有する核酸断片を含
    むことを特徴とする動物細胞のRb蛋白質の合成を抑制
    する機能を有する核酸断片。
  2. 【請求項2】 核酸断片が、配列番号1乃至配列番号3
    の塩基配列又は該塩基配列若しくは該塩基配列の一部の
    塩基配列と少なくとも77.3%の相同性を有する核酸
    断片を含む動物細胞のRb蛋白質の合成を抑制する機能
    を有するDNA断片である請求項1記載の核酸断片。
  3. 【請求項3】 マウスRb蛋白質mRNAの3′側非翻
    訳領域の塩基配列又は該塩基配列若しくは該塩基配列の
    一部の塩基配列と少なくとも77.3%の相同性を有す
    る塩基配列、に相補的な塩基配列を有する核酸断片を含
    む動物細胞のRb蛋白質の合成を抑制する機能を有する
    核酸断片が組込まれていることを特徴とする動物細胞内
    において発現するプラスミドベクター。
  4. 【請求項4】 核酸断片が、配列番号1乃至配列番号3
    の塩基配列又は該塩基配列若しくは該塩基配列の一部の
    塩基配列と少なくとも77.3%の相同性を有する核酸
    断片を含む動物細胞のRb蛋白質の合成を抑制する機能
    を有するDNA断片である請求項3記載のプラスミドベ
    クター。
JP6068941A 1994-03-15 1994-03-15 核酸断片及び該断片発現のためのプラスミドベクター Pending JPH07250684A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1343496A4 (en) * 2000-11-23 2006-03-15 Biogenia Co Ltd ANTICANCER AGENT COMPRISING MYCOLACTONE

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