JPH07242541A - グルココルチコイド増強剤 - Google Patents

グルココルチコイド増強剤

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JPH07242541A
JPH07242541A JP6058271A JP5827194A JPH07242541A JP H07242541 A JPH07242541 A JP H07242541A JP 6058271 A JP6058271 A JP 6058271A JP 5827194 A JP5827194 A JP 5827194A JP H07242541 A JPH07242541 A JP H07242541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glucocorticoid
present
compound
methyl
action
Prior art date
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Pending
Application number
JP6058271A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Makino
勲 牧野
Hirohisa Tanaka
広壽 田中
Masaharu Ito
正春 伊藤
Yutaka Kawakami
裕 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eisai Co Ltd
Original Assignee
Eisai Co Ltd
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Publication date
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】グルココルチコイドと併用することによりその
作用を増強する薬剤を提供する。 【構成】3−[5−(2,3−ジメトキシ−6−メチル
−1,4−ベンゾキノイル)]−2−ノニル−2−プロ
ペン酸等のキノン誘導体及び薬理学的に許容できる塩を
有効成分とするグルココルチコイドの作用増強剤

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グルココルチコイドの
作用増強剤に関する。
【0002】
【従来の技術】グルココルチコイドは糖質コルチコイド
とも呼ばれ、副腎皮質ホルモンであり、糖質代謝に関与
するステロイドホルモンの総称である。グルココルチコ
イドは肝臓では同化作用があり、末梢臓器では異化作用
を有し、臨床的には抗炎症薬、免疫反応抑制薬等として
多用されている。グルココルチコイドとしては、コルチ
ゾール、コルチコステロン、コルチゾンなどが知られて
いる。
【0003】一方、次記一般式(I) で表される化合物は
ラットのD−ガラクトサミン誘発肝障害モデル及びマウ
スのLPS(lipopolysaccharide) 誘発致死・肝障害に
対する強い作用を有し、肝疾患治療剤として期待されて
いる。
【0004】
【本発明が解決しようとする問題点】コルチゾール、コ
ルチコステロン、コルチゾンなどのグルココルチコイド
は感染症の増悪、糖尿病の誘発・増悪、消化性潰瘍の出
現、精神変調、骨粗鬆症、満月様顔貌などの重篤な副作
用が現れることが知られており、さらに有効で安全な治
療手段等の開発が求められている。本発明者らは、上記
目的を達成するため鋭意検討した結果本発明を完成し
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【化2】で表されるキノン誘導体及び/または薬理学的
に許容できる塩を有効成分とするグルココルチコイドの
作用増強剤である。
【0006】本発明にかかる一般式 (I)で表される化合
物をグルココルチコイドとともに投与または別々に投与
すると、グルココルチコイドの作用を増強することがで
きる。したがって、本発明により従来強い副作用が知ら
れているグルココルチコイドの投与量を減らすことがで
き、副作用の発現を減少させることができる。このグル
ココルチコイドの投与量減少による副作用の低減が本発
明の目的である。
【0007】本発明における薬理学的に許容できる塩と
は、塩酸塩、臭化水素塩、硫酸塩、燐酸塩などの無機酸
塩、例えば酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンス
ルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン
酸塩などの有機酸塩または例えばアスパラギン酸、グル
タミン酸などのアミノ酸との塩などを挙げることができ
る。更に、化合物によっては、ナトリウム、カリウム、
カルシウム、マグネシウムなどの金属塩をとることもあ
る。
【0008】本発明は、一般式 (I)にかかるものであ
り、一般式(I) により表される化合物であれば特に限定
されない。例えば、3−[5−(2、3−ジメトキトシ
−6−メチル−1、4−ベンゾキノイル)]−2−ノニ
ル−2−プロペン酸、3−[5−(6−メチル−1−メ
トキトシメチルオキシ−2、3、4−トリメトキシ)フ
ェニル]−2−ノニル−2−プロペン酸エチル、3−
[5−(1−ヒドロキシ−6−メチル−2、3、4−ト
リメトキシ)フェニル]−2−ノニル−2−プロペン
酸、N−[3−[5−(1−ヒドロキシ−6−メチル−
2、3、4−トリメトキシ)フェニル]−2−ベンジル
−2−プロペオニル]−N’−メチルピペラジン塩酸塩
等を上げることができるが、特に3−[5−(2、3−
ジメトキトシ−6−メチル−1、4−ベンゾキノイ
ル)]−2−ノニル−2−プロペン酸が好ましい。
【0009】また、本発明にかかる化合物は、その構造
式から明らかなように、二重結合を有するので、幾何異
性体(シス、トランス体)が存在し得るが、いかなる異
性体も本発明の範囲に包含される。本発明にかかる化合
物の製造方法は特に限定されないが、例えば特開平3−
188042に開示される方法によることができる。本
発明にかかる物質の投与方法は特に限定されないが、グ
ルココルチコイドと共に投与しても良いし、グルココル
チコイドとは別に異なる投与形態、投与方法によっても
良い。投与形態の一例を挙げれば、錠剤、カプセル剤、
顆粒剤、散剤、シロップ剤、注射剤等の剤形とすること
ができ、その製造方法は特に限定されず、一般に用いら
れる製造方法によることができる。また、投与方法も経
口投与、静脈内投与、筋肉内投与、直腸内投与等いずれ
の投与方法もとることができる。
【0010】毒性:3−[5−(2、3−ジメトキトシ
−6−メチル−1、4−ベンゾキノイル)]−2−ノニ
ル−2−プロペン酸、3−[5−(2、3、6−トリメ
トキシ−1、4−ベンゾキノイル)]−2−イソペンチ
ル−2−ピロペン酸または3−[5−(2−メトキシ−
3−エトキシ−6−メチル−1、4−ベンゾキノイ
ル)]−2−シクロヘキシルメチル−2−プロペン酸を
1週間、7週令の雄slc:SD系ラットに300mg
/kgを経口投与したところ、いずれの化合物も死亡例
を認めなかった。
【0011】本発明の試験例を次に示す。 [試験例]試験化合物として、3−[5−(2、3−ジ
メトキトシ−6−メチル−1、4−ベンゾキノイル)]
−2−ノニル−2−プロペン酸(以下本件化合物)およ
びグルココルチコイドとして 3H標識又は非標識デキサ
メタゾンを用いた。細胞は、S.ニルソン(S.Nilsson
)博士より供給されたグルココルチコイドレセプター
(以下GRと略)を高レベルに発現するCHO−pMT
GR細胞を用いた。グルココルチコイド(以下GCと
略)とGRへの結合は 3H−デキサメタゾンを用いたリ
ガンド結合実験で、GRの核へのトランスローケーショ
ンは蛍光顕微鏡または共焦点レーザー顕微鏡を用いた蛍
光抗体法により、GRと標的DNA配列への結合は32
標識GREをプローベとしたゲルシフト法で、そしてG
Rを介した標的遺伝子の転写活性化は細胞にトランスフ
ェクトしたMMTV−CATレポーター遺伝子の発現に
よった。
【0012】結果:CHO−pMTGR細胞を本件化合
物及びデキサメタゾン存在下で培養し、GCとGRへの
結合、GRの核へのトランスロケーション、GRと標的
DNA配列への結合、標的遺伝子の転写活性化に与える
本件化合物の効果を検討した。本件化合物 1〜100
μMはリガンドとGRの結合には影響を与えなかったが
(図1)、更にかかる濃度の本件化合物はGRの蛋白量
にも影響を与えなかった。したがって、本件化合物のグ
ルココルチコイドレセプターとの親和性はリガンドに比
して極めて低いことが示された。
【0013】デキサメタゾンによるGRの核トランスロ
ケーションを蛍光抗体法・ゲルシフト法で観察した結
果、本件化合物 1〜20μM存在下において、非存在
下に比してGRの移行は増加する傾向が認められた。細
胞にMMTV−CATプラスミドをトランスフェクト後
各濃度の本件化合物及びデキサメタゾン存在下で培養し
CAT活性を測定した結果、本件化合物はデキサメタゾ
ンの作用を約2倍増強させることが示された(図2)。
【0014】
【作用】従来、リガンドの受容体との結合、あるいはそ
れ以降の作用の発現は各リガンドによって一定してお
り、したがって、ホルモン作用を増強あるいは減弱させ
るためには新たなリガンドの開発を必要とした。しか
し、本件化合物はGCとGRの結合に影響を与えること
なくGC作用を正に調整した。実際、GRはリン酸化な
どにより細胞内で多彩な修飾を受けることが最近明らか
になっており、この本件化合物のGR機能修飾作用もリ
ン酸化を含む何らかのGR翻訳後修飾機構に関連してい
ると考えられる。
【0015】
【効果】本発明によると、従来強い副作用が問題となっ
ていたグルココルチコイドの投与量を減らすことがで
き、副作用の軽減が可能になる。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】は、リガンド( 3H−デキサメタゾン)とグル
ココルチコイドレセプターの結合に及ぼす本件化合物の
影響を示す図である。本件化合物のグルココルチコイド
レセプターとの親和性はリガンドに比して極めて低いこ
とが示されている。
【図2】は、グルココルチコイド誘発MMTVプロモー
ター活性化に及ぼす本件化合物の影響を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/734 9279−4H // A61K 31/57 AEH C07D 295/18 A (A61K 31/57 31:19) (A61K 31/57 31:195) (A61K 31/57 31:495)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】で表されるキノン誘導体及び/又はその薬理学
    的に許容できる塩を有効成分とするグルココルチコイド
    の作用増強剤
  2. 【請求項2】R3 ,R4 がいずれもメトキシ基であり、
    5 がメチル基であり、R2 が水酸基である請求項1記
    載のキノン誘導体及び薬理学的に許容できる塩を有効成
    分とするグルココルチコイドの作用増強剤
JP6058271A 1994-03-04 1994-03-04 グルココルチコイド増強剤 Pending JPH07242541A (ja)

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