JPH0723995A - 生体活性型骨セメントの骨化促進用骨髄液分配具 - Google Patents
生体活性型骨セメントの骨化促進用骨髄液分配具Info
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- JPH0723995A JPH0723995A JP22044793A JP22044793A JPH0723995A JP H0723995 A JPH0723995 A JP H0723995A JP 22044793 A JP22044793 A JP 22044793A JP 22044793 A JP22044793 A JP 22044793A JP H0723995 A JPH0723995 A JP H0723995A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ペースト状の生体活性型骨セメントを任意の形
や大きさに成形したとき、骨セメント層の厚さや形など
に制約されることなく、隅々まで確実かつ迅速に骨化で
きるようにするための、骨化促進用骨髄液分配具を提供
する。 【構成】複数個の細長な人工骨髄細管1の両端を束ねて
展開自在な房状の骨髄液分配部2を形成すると共に、束
ねた人工骨髄細管1の両端に骨髄液導入部3、3を設け
る。
や大きさに成形したとき、骨セメント層の厚さや形など
に制約されることなく、隅々まで確実かつ迅速に骨化で
きるようにするための、骨化促進用骨髄液分配具を提供
する。 【構成】複数個の細長な人工骨髄細管1の両端を束ねて
展開自在な房状の骨髄液分配部2を形成すると共に、束
ねた人工骨髄細管1の両端に骨髄液導入部3、3を設け
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、整形外科や歯科、獣
医外科において、骨の治療に用いる生体活性型骨セメン
トの骨化促進用骨髄液分配具に関する。骨セメントの隅
々にまで造骨細胞の豊富な骨髄液を誘導することによ
り、骨セメント層全体の確実かつ迅速な骨化を図るため
の器具である。
医外科において、骨の治療に用いる生体活性型骨セメン
トの骨化促進用骨髄液分配具に関する。骨セメントの隅
々にまで造骨細胞の豊富な骨髄液を誘導することによ
り、骨セメント層全体の確実かつ迅速な骨化を図るため
の器具である。
【0002】
【従来の技術】この発明者は、特願平5−110875
号において、人工骨髄腔形成による動物の骨の治療方法
を初めて開示した。すなわち、粉砕骨折や外科的切除に
よって生じた骨の欠損部や空隙部などに、ペースト状の
生体活性型骨セメントを充填する際、骨欠損部の両側に
開口する骨髄腔と骨髄腔とを、図4に示す如く、円筒状
に成形したポリプロピレンメッシュなど多孔性生体移植
材の単管型人工骨髄管9で連結するものである。骨欠損
部などにおいて切断された骨髄腔を人工骨髄管9で修復
し、その周囲をペースト状の生体活性型骨セメント8で
埋覆することにより、造骨細胞を富有する骨髄液が人工
骨髄管の内部に充満する。その結果、人工骨髄管9から
骨髄液が滲み出て、硬化した骨セメント層の微細間隙に
くまなく浸透する。それに伴い、骨髄液に含まれている
造骨細胞が、骨セメントの隅々まで行き渡る。そのた
め、骨欠損部などに充填した生体活性型骨セメント8全
体を、一挙に確実に速やかに骨化させることができるよ
うになった。
号において、人工骨髄腔形成による動物の骨の治療方法
を初めて開示した。すなわち、粉砕骨折や外科的切除に
よって生じた骨の欠損部や空隙部などに、ペースト状の
生体活性型骨セメントを充填する際、骨欠損部の両側に
開口する骨髄腔と骨髄腔とを、図4に示す如く、円筒状
に成形したポリプロピレンメッシュなど多孔性生体移植
材の単管型人工骨髄管9で連結するものである。骨欠損
部などにおいて切断された骨髄腔を人工骨髄管9で修復
し、その周囲をペースト状の生体活性型骨セメント8で
埋覆することにより、造骨細胞を富有する骨髄液が人工
骨髄管の内部に充満する。その結果、人工骨髄管9から
骨髄液が滲み出て、硬化した骨セメント層の微細間隙に
くまなく浸透する。それに伴い、骨髄液に含まれている
造骨細胞が、骨セメントの隅々まで行き渡る。そのた
め、骨欠損部などに充填した生体活性型骨セメント8全
体を、一挙に確実に速やかに骨化させることができるよ
うになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、骨髄腋が毛細
管現象によって骨セメント層へ浸透し得る距離は、僅か
に5mm程度でしかない。そのため、従来の単管型人工
骨髄管は、小動物や幼児の四肢長骨など、緻密質が薄い
骨幹部の治療にしか活用できなかった。
管現象によって骨セメント層へ浸透し得る距離は、僅か
に5mm程度でしかない。そのため、従来の単管型人工
骨髄管は、小動物や幼児の四肢長骨など、緻密質が薄い
骨幹部の治療にしか活用できなかった。
【0004】この発明は、このような従来技術の欠点を
除去し、任意の形や大きさに充填または成形したペース
ト状の生体活性型骨セメントを、隅々まで確実かつ迅速
に骨化できるようにするための骨髄液分配具を提供する
ことにある。
除去し、任意の形や大きさに充填または成形したペース
ト状の生体活性型骨セメントを、隅々まで確実かつ迅速
に骨化できるようにするための骨髄液分配具を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の骨髄液分配具
は、前記単管型人工骨髄管に代えて、複数個の細長な人
工骨髄細管1の両端を束ねて展開自在な房状の骨髄液分
配部2を形成すると共に、束ねた人工骨髄細管1の両端
に骨髄液導入部3、3を設けたものである。請求項2の
骨髄液分配具は、請求項1において、前記骨髄液導入部
3、3の各々に、骨髄液を骨外へ導出するための骨髄液
誘導管4、4をそれぞれ連設したものである。
は、前記単管型人工骨髄管に代えて、複数個の細長な人
工骨髄細管1の両端を束ねて展開自在な房状の骨髄液分
配部2を形成すると共に、束ねた人工骨髄細管1の両端
に骨髄液導入部3、3を設けたものである。請求項2の
骨髄液分配具は、請求項1において、前記骨髄液導入部
3、3の各々に、骨髄液を骨外へ導出するための骨髄液
誘導管4、4をそれぞれ連設したものである。
【0006】
【作用】この骨髄液分配具を使用するときは、両方の骨
髄液導入部3、3を、骨欠損部などの両側に開口する骨
髄腔5、5へ挿入するか、または骨髄腔から骨髄液を骨
外へ導出するための骨髄液誘導管4、4にそれぞれ連結
する。そして、骨髄液分配部2を任意の形に展開し、展
開した各人工骨髄細管1の周囲および各細管と細管との
間隙を、ペースト状の生体活性型骨セメントで隙間なく
埋覆する。すると、人工骨髄細管の各々に骨髄液が誘導
され、各人工骨髄細管の周囲5mm以内にある骨セメン
ト層へ、骨髄液と一緒に造骨細胞が満遍なく浸透する。
髄液導入部3、3を、骨欠損部などの両側に開口する骨
髄腔5、5へ挿入するか、または骨髄腔から骨髄液を骨
外へ導出するための骨髄液誘導管4、4にそれぞれ連結
する。そして、骨髄液分配部2を任意の形に展開し、展
開した各人工骨髄細管1の周囲および各細管と細管との
間隙を、ペースト状の生体活性型骨セメントで隙間なく
埋覆する。すると、人工骨髄細管の各々に骨髄液が誘導
され、各人工骨髄細管の周囲5mm以内にある骨セメン
ト層へ、骨髄液と一緒に造骨細胞が満遍なく浸透する。
【0007】従って、人工骨髄細管1どうしの間隔を1
0mm以内に保ちつつ、骨髄液分配部2を任意の形に展
開することによって、望み通りの形や大きさ、厚さに成
形した生体活性型骨セメントを、全体にわたって細部ま
で迅速かつ確実に骨化させることができる。つまり、従
来の太い単管型人工骨髄管を木の「幹」に例えれば、数
条の細い人工骨髄細管を束ねた骨髄液分配具は、「枝」
に相当する働きをする。
0mm以内に保ちつつ、骨髄液分配部2を任意の形に展
開することによって、望み通りの形や大きさ、厚さに成
形した生体活性型骨セメントを、全体にわたって細部ま
で迅速かつ確実に骨化させることができる。つまり、従
来の太い単管型人工骨髄管を木の「幹」に例えれば、数
条の細い人工骨髄細管を束ねた骨髄液分配具は、「枝」
に相当する働きをする。
【0008】
【実施例】この発明の一実施例を図1ないし図3により
説明する。すなわち、この骨髄液分配具は、複数個の細
長な人工骨髄細管1の両端を束ねたものであり、自在に
展開できるようにした房状の骨髄液分配部2と、骨髄腔
5、5または骨髄液誘導管4、4へ挿入できる太さにし
た骨髄液導入部3、3とを有する。
説明する。すなわち、この骨髄液分配具は、複数個の細
長な人工骨髄細管1の両端を束ねたものであり、自在に
展開できるようにした房状の骨髄液分配部2と、骨髄腔
5、5または骨髄液誘導管4、4へ挿入できる太さにし
た骨髄液導入部3、3とを有する。
【0009】人工骨髄細管1は、大きさ約30μの造骨
細胞が通過することのできる微小孔または網目状間隙を
有し、かつ弾力性に富む非吸収性の生体移植材で製造す
ることが望ましい。前記条件を備えたものであれば、人
工骨髄細管1の材料を限定するものではないが、特にポ
リプロピレンメッシュを好適とする。医療用ポリプロピ
レンメッシュを細管に成形するとき、細ければ細いほど
よいというものでもなく、外径約1〜2mmの太さにす
るのが作りやすくまた使用しやすい。ただし、手術中に
血液が骨髄液に混入して凝固し、細管の目詰まりを起こ
す危険性がある。故に、事前のヘパリン処理が不可欠で
ある。
細胞が通過することのできる微小孔または網目状間隙を
有し、かつ弾力性に富む非吸収性の生体移植材で製造す
ることが望ましい。前記条件を備えたものであれば、人
工骨髄細管1の材料を限定するものではないが、特にポ
リプロピレンメッシュを好適とする。医療用ポリプロピ
レンメッシュを細管に成形するとき、細ければ細いほど
よいというものでもなく、外径約1〜2mmの太さにす
るのが作りやすくまた使用しやすい。ただし、手術中に
血液が骨髄液に混入して凝固し、細管の目詰まりを起こ
す危険性がある。故に、事前のヘパリン処理が不可欠で
ある。
【0010】この点、多孔化処理した人工皮膚用のヘパ
リン徐放性コラーゲン膜が好都合である。また、ヘパリ
ン前処理の手間を省くための他の手段として、生体内で
分解吸収され、かつ可塑性のあるコラーゲンやゼラチン
の細管または細棒を用いてもよい。これらを加熱して弓
状に成形したものを房状に束ねたり、あるいは縦横に交
差させて網状に成形してから生体活性型骨セメントで封
埋すれば、分解吸収されるまで若干の時日を要するもの
の、骨セメント層内に形成された細い空洞が、前記非吸
収性の人工骨髄細管と同じ役割を果たす。
リン徐放性コラーゲン膜が好都合である。また、ヘパリ
ン前処理の手間を省くための他の手段として、生体内で
分解吸収され、かつ可塑性のあるコラーゲンやゼラチン
の細管または細棒を用いてもよい。これらを加熱して弓
状に成形したものを房状に束ねたり、あるいは縦横に交
差させて網状に成形してから生体活性型骨セメントで封
埋すれば、分解吸収されるまで若干の時日を要するもの
の、骨セメント層内に形成された細い空洞が、前記非吸
収性の人工骨髄細管と同じ役割を果たす。
【0011】房状の骨髄液分配部2を展開するとき、人
工骨髄細管1どうしの間隔を10mm以内に保つ。間隔
を狭くすればするほど骨化速度が加速されるものの、狭
すぎると骨セメント不足で強度が低下する。故に、6m
m前後の間隔を最適とする。骨髄液導入部3、3の外径
は、骨髄腔5または骨髄液誘導管4へ挿入できる太さに
成形するのであるが、人工骨髄細管の本数が多すぎて骨
髄腔や骨髄液誘導管へ入り切らないときは、適宜形状の
継管を用いて接続する。
工骨髄細管1どうしの間隔を10mm以内に保つ。間隔
を狭くすればするほど骨化速度が加速されるものの、狭
すぎると骨セメント不足で強度が低下する。故に、6m
m前後の間隔を最適とする。骨髄液導入部3、3の外径
は、骨髄腔5または骨髄液誘導管4へ挿入できる太さに
成形するのであるが、人工骨髄細管の本数が多すぎて骨
髄腔や骨髄液誘導管へ入り切らないときは、適宜形状の
継管を用いて接続する。
【0012】骨髄液誘導管4は、骨髄腔から骨髄液を導
出するためのものであるから、テフロンチューブや人工
血管など骨髄液が管外へ漏出しない材質のものを使用す
る。骨髄液誘導管の一端に前記継管を一体成形してもよ
い。
出するためのものであるから、テフロンチューブや人工
血管など骨髄液が管外へ漏出しない材質のものを使用す
る。骨髄液誘導管の一端に前記継管を一体成形してもよ
い。
【0013】この骨髄液分配具を長骨の骨幹部に使用す
るとき、房状の骨髄液分配部2の外径を加減することに
より、骨の太さや緻密質の厚さに関係なく、どのような
形状の骨欠損部でも骨セメントペーストの充填が可能に
なる。
るとき、房状の骨髄液分配部2の外径を加減することに
より、骨の太さや緻密質の厚さに関係なく、どのような
形状の骨欠損部でも骨セメントペーストの充填が可能に
なる。
【0014】また、大腿骨の骨頭付近など特に荷重に対
する強度が必要とされる部位においては、図2に示すよ
うに、あらかじめ骨断端の外縁に沿って、緻密質6の要
所数箇所に小孔7を穿孔しておく。そして、骨断端に開
口する骨髄腔5、5へ骨髄液導入部3、3をそれぞれ挿
入した後、人工骨髄細管1の一部を中央で切断したり、
あるいは端の片方を束ねずに解放しておき、その先端が
骨髄腔5に到達するように、これらを折り返して小孔7
へ挿入する。しかる後、ペースト状に練った生体活性型
骨セメント8で各人工骨髄細管1を隙間なく埋覆しつ
つ、骨断端の接続部位に骨セメントを厚く盛り上げる。
このように接続部位を太く成形することによって、骨断
端と骨セメント層との接続強度が著しく増大する。
する強度が必要とされる部位においては、図2に示すよ
うに、あらかじめ骨断端の外縁に沿って、緻密質6の要
所数箇所に小孔7を穿孔しておく。そして、骨断端に開
口する骨髄腔5、5へ骨髄液導入部3、3をそれぞれ挿
入した後、人工骨髄細管1の一部を中央で切断したり、
あるいは端の片方を束ねずに解放しておき、その先端が
骨髄腔5に到達するように、これらを折り返して小孔7
へ挿入する。しかる後、ペースト状に練った生体活性型
骨セメント8で各人工骨髄細管1を隙間なく埋覆しつ
つ、骨断端の接続部位に骨セメントを厚く盛り上げる。
このように接続部位を太く成形することによって、骨断
端と骨セメント層との接続強度が著しく増大する。
【0015】しかも、この骨髄液分配具を用いることに
よって、関節や軟骨を介して隔てられた骨と骨との橋渡
し的骨化が可能になる。例えば、第2頚椎を人工骨で置
換しようとする場合、骨髄液分配具を「芯」にして椎骨
状に成形した生体活性型骨セメントを移植する。そし
て、骨髄液導入部3、3を前後の第1頸椎と第3頚椎に
それぞれ直接挿入するか、あるいは、両方の骨髄液導入
部にそれぞれ骨髄液誘導管4、4を装着し、この骨髄液
誘導管をそれぞれ前後の頸椎に接続すればよい。脊椎や
腰椎、骨盤、指骨などにも同様にして施術することがで
きる。
よって、関節や軟骨を介して隔てられた骨と骨との橋渡
し的骨化が可能になる。例えば、第2頚椎を人工骨で置
換しようとする場合、骨髄液分配具を「芯」にして椎骨
状に成形した生体活性型骨セメントを移植する。そし
て、骨髄液導入部3、3を前後の第1頸椎と第3頚椎に
それぞれ直接挿入するか、あるいは、両方の骨髄液導入
部にそれぞれ骨髄液誘導管4、4を装着し、この骨髄液
誘導管をそれぞれ前後の頸椎に接続すればよい。脊椎や
腰椎、骨盤、指骨などにも同様にして施術することがで
きる。
【0016】さらに、この骨髄液分配具を応用すること
によって、骨外において「皮下骨化」とも称すべき新し
い技術を駆使することが可能になる。すなわち、風船式
のスキンエキスパンダーを用いて大腿部などの皮下に腔
所を設け、ここで生体活性型骨セメントを骨化させ、人
工骨の自家化を図ることができる。例えば、大腿骨頭を
置換したいとき、図3に示すように、自在に展開した人
工骨髄細管1を芯としてペースト状の生体活性型骨セメ
ントを塗布し、置換すべき骨頭とほぼ同形同大に成形す
る。その際、金属製や合成樹脂製の型枠を用いれば簡単
に成形できる。次に、人工骨髄細管1の端を束ねた骨髄
液導入部3、3を、それぞれ骨髄液誘導管4、4に連結
し、骨セメントが硬化するのを待ってから、この人工骨
頭を皮下の腔所に収納する。しかる後、健常な大腿骨の
両骨端に穿孔して骨髄液が流出するようにし、この穴に
それぞれ骨髄液誘導管4、4を挿入する。約1ヵ月間、
この状態で骨髄液を循環供給することにより、骨セメン
トが完全に骨化して自家骨同然の大腿骨頭が得られる。
そこで、これを皮下より回収し、患側の大腿骨頭と交換
する。交換に際しては、両者を精密に計測し、自家製人
工骨頭を削って完全な同形になるよう調整する。また、
骨髄液誘導管を適宜の長さに切り取って人工骨に残して
おき、これを移植先の骨髄腔へ挿入する。
によって、骨外において「皮下骨化」とも称すべき新し
い技術を駆使することが可能になる。すなわち、風船式
のスキンエキスパンダーを用いて大腿部などの皮下に腔
所を設け、ここで生体活性型骨セメントを骨化させ、人
工骨の自家化を図ることができる。例えば、大腿骨頭を
置換したいとき、図3に示すように、自在に展開した人
工骨髄細管1を芯としてペースト状の生体活性型骨セメ
ントを塗布し、置換すべき骨頭とほぼ同形同大に成形す
る。その際、金属製や合成樹脂製の型枠を用いれば簡単
に成形できる。次に、人工骨髄細管1の端を束ねた骨髄
液導入部3、3を、それぞれ骨髄液誘導管4、4に連結
し、骨セメントが硬化するのを待ってから、この人工骨
頭を皮下の腔所に収納する。しかる後、健常な大腿骨の
両骨端に穿孔して骨髄液が流出するようにし、この穴に
それぞれ骨髄液誘導管4、4を挿入する。約1ヵ月間、
この状態で骨髄液を循環供給することにより、骨セメン
トが完全に骨化して自家骨同然の大腿骨頭が得られる。
そこで、これを皮下より回収し、患側の大腿骨頭と交換
する。交換に際しては、両者を精密に計測し、自家製人
工骨頭を削って完全な同形になるよう調整する。また、
骨髄液誘導管を適宜の長さに切り取って人工骨に残して
おき、これを移植先の骨髄腔へ挿入する。
【0017】
【発明の効果】請求項1の骨髄液分配具によれば、房状
に成形した骨髄液分配部全体の外径を加減したり、ある
いは任意の形に展開したりすることによって、骨の形や
大きさ、緻密質の厚さ、骨髄腔の内径などに関係なく、
任意の形や大きさに充填または成形したペースト状の生
体活性型骨セメントを、隅々まで確実かつ迅速に骨化さ
せることができる。
に成形した骨髄液分配部全体の外径を加減したり、ある
いは任意の形に展開したりすることによって、骨の形や
大きさ、緻密質の厚さ、骨髄腔の内径などに関係なく、
任意の形や大きさに充填または成形したペースト状の生
体活性型骨セメントを、隅々まで確実かつ迅速に骨化さ
せることができる。
【0018】また、多数の弾力性に富む細条から成る骨
髄液分配具は、あたかもコンクリートの鉄筋のような効
果を発揮する。すなわち、完全に骨化するまで生体活性
型骨セメントは極めて脆弱なものであるが、建築物の鉄
筋コンクリートが強度と耐久性を高めるのと同様に、人
工骨髄細管を芯にした骨セメント層の強度は著しく向上
する。このため、骨髄液分配具を使用することによっ
て、成人の骨はもとより、ゾウの足の骨まで治療するこ
とができる。
髄液分配具は、あたかもコンクリートの鉄筋のような効
果を発揮する。すなわち、完全に骨化するまで生体活性
型骨セメントは極めて脆弱なものであるが、建築物の鉄
筋コンクリートが強度と耐久性を高めるのと同様に、人
工骨髄細管を芯にした骨セメント層の強度は著しく向上
する。このため、骨髄液分配具を使用することによっ
て、成人の骨はもとより、ゾウの足の骨まで治療するこ
とができる。
【0019】請求項2の骨髄液分配具によれば、束ねた
人工骨髄細管の両端に、それぞれ骨髄液誘導管を取り付
けることによって、隣接する別の骨から骨髄液の供給を
受けることができる。このため、変形・損傷もしくは骨
粗しょう症や慢性リューマチに罹った頸椎や胸椎、腰
椎、骨盤、手足の指骨などを人工骨で置換するとき、随
意の形・大きさに成形した生体活性型骨セメントを移植
できるので、骨化が早く治療期間が短くて済む。
人工骨髄細管の両端に、それぞれ骨髄液誘導管を取り付
けることによって、隣接する別の骨から骨髄液の供給を
受けることができる。このため、変形・損傷もしくは骨
粗しょう症や慢性リューマチに罹った頸椎や胸椎、腰
椎、骨盤、手足の指骨などを人工骨で置換するとき、随
意の形・大きさに成形した生体活性型骨セメントを移植
できるので、骨化が早く治療期間が短くて済む。
【0020】しかも、「皮下骨化」の技法を活用するこ
とにより、例えば、短躯症の患者に脚延長術を施すと
き、円柱状に成形した左右一対の自家製長骨を移植して
あげることができる。あらかじめ皮下で完全に骨化させ
た人工骨を移植するので、移植手術のために切断した長
骨の断端と自家製長骨とが容易に癒合する。このため、
患者の不動安静期間が著しく短縮されるから、左右同時
に脚延長手術を施すことが可能になる。その際、円柱形
人工骨に埋め込まれた数条の人工骨髄細管が骨髄腔と同
じ働きを続けるので、移植された人工骨が栄養不足その
他で壊死する恐れは全くない。
とにより、例えば、短躯症の患者に脚延長術を施すと
き、円柱状に成形した左右一対の自家製長骨を移植して
あげることができる。あらかじめ皮下で完全に骨化させ
た人工骨を移植するので、移植手術のために切断した長
骨の断端と自家製長骨とが容易に癒合する。このため、
患者の不動安静期間が著しく短縮されるから、左右同時
に脚延長手術を施すことが可能になる。その際、円柱形
人工骨に埋め込まれた数条の人工骨髄細管が骨髄腔と同
じ働きを続けるので、移植された人工骨が栄養不足その
他で壊死する恐れは全くない。
【0021】同様にして、歯科領域でも応用範囲が拡が
る。例えば、下顎の骨吸収によって歯が脱落してしまう
ラバージョーの治療には、骨髄液分配具を芯にして生体
活性型骨セメントで人工下顎骨と義歯とを一体成形し、
これを皮下で骨化してから患骨と交換すればよい。
る。例えば、下顎の骨吸収によって歯が脱落してしまう
ラバージョーの治療には、骨髄液分配具を芯にして生体
活性型骨セメントで人工下顎骨と義歯とを一体成形し、
これを皮下で骨化してから患骨と交換すればよい。
【図1】この考案の一実施例を示す斜視図である。
【図2】この考案の使用状態の一例を示す斜視図であ
る。
る。
【図3】この考案の他の使用状態を示す斜視図である。
【図4】従来例の斜視図である。
1は人工骨髄細管 2は骨髄液分配部 3は骨髄液導入部 4は骨髄液誘導管 5は骨髄腔 6は緻密質 7は小孔 8は骨セメント 9は人工骨髄管
Claims (2)
- 【請求項1】 複数個の細長な人工骨髄細管1の両端を
束ねて展開自在な房状の骨髄液分配部2を形成し、束ね
た人工骨髄細管1の両端を骨髄液導入部3、3としたこ
とを特徴とする、生体活性型骨セメントの骨化促進用骨
髄液分配具。 - 【請求項2】 前記骨髄液導入部3、3に、骨髄腔から
骨髄液を導出するための骨髄液誘導管4、4をそれぞれ
連設した、請求項1記載の骨髄液分配具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22044793A JPH0817785B2 (ja) | 1993-07-07 | 1993-07-07 | 生体活性型骨セメントの骨化促進用骨髄液分配具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22044793A JPH0817785B2 (ja) | 1993-07-07 | 1993-07-07 | 生体活性型骨セメントの骨化促進用骨髄液分配具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0723995A true JPH0723995A (ja) | 1995-01-27 |
JPH0817785B2 JPH0817785B2 (ja) | 1996-02-28 |
Family
ID=16751263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22044793A Expired - Lifetime JPH0817785B2 (ja) | 1993-07-07 | 1993-07-07 | 生体活性型骨セメントの骨化促進用骨髄液分配具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0817785B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001062378A3 (en) * | 2000-02-22 | 2002-02-07 | Genospectra Inc | Microarray fabrication techniques and apparatus |
US6594432B2 (en) | 2000-02-22 | 2003-07-15 | Genospectra, Inc. | Microarray fabrication techniques and apparatus |
-
1993
- 1993-07-07 JP JP22044793A patent/JPH0817785B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001062378A3 (en) * | 2000-02-22 | 2002-02-07 | Genospectra Inc | Microarray fabrication techniques and apparatus |
US6594432B2 (en) | 2000-02-22 | 2003-07-15 | Genospectra, Inc. | Microarray fabrication techniques and apparatus |
US6953551B2 (en) | 2000-02-22 | 2005-10-11 | Genospectra, Inc. | Microarray fabrication techniques and apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0817785B2 (ja) | 1996-02-28 |
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