JPH07239835A - 並列計算機のネットワーク内データ転送制御方式 - Google Patents

並列計算機のネットワーク内データ転送制御方式

Info

Publication number
JPH07239835A
JPH07239835A JP6053316A JP5331694A JPH07239835A JP H07239835 A JPH07239835 A JP H07239835A JP 6053316 A JP6053316 A JP 6053316A JP 5331694 A JP5331694 A JP 5331694A JP H07239835 A JPH07239835 A JP H07239835A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
node
network
transfer
information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6053316A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadaaki Isobe
忠章 磯部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP6053316A priority Critical patent/JPH07239835A/ja
Publication of JPH07239835A publication Critical patent/JPH07239835A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Multi Processors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ネットワークで障害が発生した場合に、障害
部位を回避した迂回転送を実現することにある。 【構成】 各ノードを計算機で構成した並列計算機のネ
ットワークであり、各ノードにネットワーク障害の有無
記憶手段55と迂回の有無及び迂回の種類を示す迂回転送
用情報(迂回情報)を記憶した障害情報テーブル54を設
け、無障害時には、発信ノードは無障害時に割り当てら
れるデータの種類をデータに付加しパケットを送信し、
転送途中のノードではデータの種類に対応するバッファ
を指定し次のノードにデータを転送し、障害時には、発
信ノードは受信ノードの情報に基づき上記テーブルを参
照し得られた迂回情報をパケットのヘッダに付加すると
共に迂回情報に基づきバッファの種類をデータに付加し
パケットを送信し、転送途中のノードでは迂回情報に基
づきバッファを指定し次のノードにデータを転送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は演算機能と通信機能を備
える複数個のノードから構成される並列計算機のネット
ワークに係り、特に、ネットワークに障害が発生した場
合、他ノードにメモリアクセスする場合、他ノードに制
御用パケットを転送する場合の並列計算機のネットワー
ク内データ転送制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】多数のプロセッサから成る並列計算機シ
ステムのネットワークには、種々のトポロジーが提案さ
れている。この中の代表的な構成形態の一つにトーラス
(2次元/3次元)がある。また、データの転送形態に
も、(1)蓄積交換、(2)回線交換、(3)ワーム・
ホール等が挙げられる。近年のシステムでは、この転送
形態に関して、そのネットワークの通過時間の短縮や、
ネットワークの占有時間の短縮を狙って、(3)のワー
ム・ホール型の通信を採用する場合が多くなってきた。
ところが、このワーム・ホール・ルーティングでは、本
質的にデッドロックの発生が大きな問題になる。この問
題を含め、ワーム・ホールルーティングに関しては“A
Surveyof Wormhole Routin
g Techniques in Direct Ne
tworks”(IEEE Computer,Fe
b.1993,PP62−76)に詳しく述べられてい
る。
【0003】デッドロックの問題について図2を用いて
説明する。図2は、メッシュ若しくはトーラス型のネッ
トワークでのデッドロックの発生の様子を表現したもの
である。ここで、1〜4はネットワーク内のスイッチン
グノードを示し、そのノード内の11〜14,21〜2
4,31〜34,41〜44はデータバッファを示す。
また111〜141,211〜241,311〜34
1,411〜441は入力選択回路である。一般的に、
デッドロックは複数個のデータの転送経路が、閉ループ
を形成する場合に発生する。例えば、Packet1は
選択回路121の出力パスを確保して21のバッファに
到達するが、選択回路231に於てPacket2によ
って出力先を妨げられる。このPacket1を妨げた
Packet2は、選択回路341で同様にPacke
t3に妨げられる。以下同様にして、Packet1〜
4が互いにパスを占有し合うために、デッドロックが発
生する。これを防ぐための一つの方法は、ルーティング
の順序を固定にすることである。つまり、2次元であれ
ば、必ず「X軸→Y軸」に転送することにし、「Y軸→
X軸」への転送を禁止することでデータ転送路の閉ルー
プの発生を抑えることができる。これによれば、デッド
ロックの発生が回避できる。ネットワークが正常に動作
する間は、これでデッドロックの問題は解消される。と
ころが、ネットワークに障害が発生して、当該障害部位
を回避した迂回転送が必要になると、前記の転送順序が
守れなくなる。このように転送順序が守れなくなり閉ル
ープの発生を回避しきれなくなる場合にも対処可能な転
送方式の一つに、virtual−channelがあ
る。
【0004】このvirtual−channelの概
念を図3に示す。Packet1やPacket3に対
応する「X軸→Y軸」の転送では、11a,14a,2
1a,32a,33a,43aのバッファを割り当て、
Packet2やPacket4に対応する「Y軸→X
軸」の転送では、22b,32b,43b,44b,1
4b,21bのバッファを割り当てる。つまり「X軸→
Y軸」の正規ル−ティング用と「Y軸→X軸」の逆順ル
−ティング用に、それぞれ専用のバッファを設けて使用
する。このようにして、異なるデータバッファを割り当
てることによりデッドロックを回避することができる。
つまり、あるデータが転送され途中の経路のバッファが
占有されていても、当該パスが占有しているバッファと
異なるバッファを使用するデータの転送は可能であり、
転送パスを完全に占有することなく別の転送にも使用す
ることができるため、デッドロックに陥ることがない。
virtual−channelの一般的な機構を図4
に示す。物理的な伝送パスに対して、その入力側/出力
側に複数種のデータに対応したバッファ及び制御回路1
1a〜11d,21a〜21dを設ける。選択回路12
1は、出力側バッファの空き具合と送信待ちのデータ種
を基に優先順位を決定し、対応する入力バッファ11a
〜11d内のデータが選択されて出力側に転送される。
当該デ−タは、分配回路113で対応するバッファ21
a〜21dが選択されて入力される。更にその出力側で
は、当該出力の後段の輻輳状態とデータ種によって定め
られたアルゴリズムによって出力バッファ21a〜21
d内のデータが選択され後段に転送される。このように
して、物理的な伝送パスは共有するものの、転送用のバ
ッファを個別に備えることにより、論理的なチャネルが
詰まっていても他のチャネルを動作させることが可能で
あり、パスを完全に閉塞することが無くなり、デッドロ
ックを回避することができる。図4の例では物理的には
1本のパスに対して論理的に4本のチャネルが存在する
ことと等価になる。この4本のチャネルをvirtua
l−channelと言い、ID(識別子)で各々を識
別することが一般に行われる。
【0005】ところで、近年の並列計算機システムの特
徴の一つに大規模な「物理的に分散した各ノード内のメ
モリを論理的に共有する物理分散論理共有メモリシステ
ム」の登場が挙げられる。代表的な当該システムの一つ
に、“Dash”システムがある。このシステムについ
ての詳細は、“The Stanford Dash
Multiprocessor”,(IEEE,COM
PUTER,March,1992,PP.63−8
0)に示されている。従来の並列計算機システムでは、
メッセージの形でプロセッサ間の情報転送を行うメッセ
ージパッシング方式だけをベースにしたシステムが一般
的であった。ところが、従来プログラミングスタイルと
の親和性のメリットから(物理分散)論理共有メモリ機
構も兼ね備えた並列システムが提案されつつある。これ
によって、並列計算機システムのネットワ−クに対し
て、応答に対する実時間性の要求が異なる“比較的長い
データ長のメッセージパッシングに対応するデータ転
送”と“データ長が短い論理共有用データ転送”が混在
することになり、両者の処理を効率的に行うことがシス
テムの性能に大きな影響を与えるようになってきた。ま
たネットワ−クの使用率が高いシステムでは、ネットワ
−クの混み具合によって各ノ−ドから送出されるパケッ
トを制限するなどのために、制御パケットを転送するこ
とがある。但し、このパケットは他の一般のアプリケ−
ション間の通信に伴うパケットよりも高速に転送する必
要がある。これはシステムの可用性や実時間応答性確保
のために極めて重要な機能である。この重要な機能を提
供するために、一般のデ−タ転送用とは別に制御専用の
ネットワ−クを設けるシステムも現れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したようなネット
ワーク障害が発生した場合、virtual−chan
nelの機構を使用すればデッドロック回避の可能性は
ある。しかし、どの伝送パスに迂回用のデータバッファ
を割り当てるかが問題である。障害が発生した場合、単
純に全てのデータ転送を迂回用パスに回しても無意味で
ある。また、ネットワークをデータが進んでいく段階
で、行先が障害で転送できない時点で迂回用バッファを
介して転送路を切り替える方法は、障害部位の増加に伴
い正常な転送が保証でき無くなる可能性が有る。つま
り、更にデッドロックを発生させる可能性が有る。従っ
て、迂回路を決定する場合には、ネットワークを大局的
に見た迂回ルートの決定が必要であり、転送データに対
して、その迂回指示が必要になる。一方、迂回ルートの
決定のための障害情報は、プロセッサ台数の増加に伴い
激増してしまう。従って、障害情報を凝縮した形で保持
する機構が必要になる。また、メッセージパッシング機
構と物理分散論理共有メモリ機構のデータ転送が、ネッ
トワーク中で混在する場合、各々の機構の要求するレー
テンシィが異なる事が問題になる。一般的には、物理分
散論理共有メモリ機構に絡むデータ転送には、高速性が
要求される。これは、ネットワーク内のデータ転送がプ
ロセッサのメモリアクセスに完全に対応するものであ
り、プロセッサは当該データの到着まで待たされる可能
性が高いからである。従って、物理分散論理共有メモリ
機構に絡むデータ転送は、メッセージパッシングに対応
するデータ転送よりも優先して処理する必要がある。更
に、システム全体の制御、特にネットワ−クの制御を行
うための制御用パケットの転送には高速性が要求され
る。この要求に応えるために、別系ネットワ−クを備え
る方式もあるが、これではハ−ドウエア量が増加してし
まうという問題がある。
【0007】本発明の目的は、ネットワークで障害が発
生した場合に、障害部位を回避した迂回転送を実現する
ことにある。更に障害情報の情報量を凝縮することで、
少ないハードウェア量での迂回指示を実現することにあ
る。本発明の他の目的は、メッセージパッシング機構と
物理分散論理共有メモリ機構が混在するシステムにおい
て、物理分散論理共有メモリ機構に絡むデータを優先的
に転送することにある。本発明の更に他の目的は、制御
用パケットのような高速性が要求されるパケットのみに
高い優先順位を与えてネットワ−ク内を高速に転送する
機構を、少ないハ−ドウエア量の増加で実現することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、複数のノードを有し、該各ノードを計算
機で構成した並列計算機のネットワークであり、各ノー
ドは、受信したデータの各種類に対応した複数種のバッ
ファと、当該バッファの入力/出力管理手段と、複数種
のバッファからの出力を選択する選択手段と、データを
送信するときデータの種類を識別する為の情報を付加し
て転送する手段と、バッファの空き情報を送信側に通知
する手段を備え、パケットをパケットのサイズよりも小
さなデータの単位で伝送パス上を転送する並列計算機の
ネットワークにおいて、各ノードにネットワーク障害の
有無を記憶する手段と迂回の有無及び迂回の種類を示す
迂回転送用情報を記憶した障害情報テーブルを設け、ネ
ットワーク障害の無い場合には、データを発信するノー
ドは無障害時に割り当てられるデータの種類をデータに
付加してパケットを送信し、データ転送途中のノードで
は前記データの種類に対応するバッファを指定して次の
ノードにデータを転送し、ネットワーク障害の有る場合
には、データを発信するノードはデータを受信するノー
ドの情報に基づき前記障害情報テーブルを参照し得られ
た迂回転送用情報をパケットのヘッダに付加すると共に
迂回転送用情報に基づきバッファの種類をデータに付加
してパケットを送信し、データ転送途中のノードでは前
記迂回転送用情報に基づきバッファを指定して次のノー
ドにデータを転送するよう制御するようにしている。ま
た、前記障害情報テーブルに代えて、前記データを受信
するノードの情報と自ノードの情報と障害発生位置を示
す障害部位情報に基づき前記迂回転送用情報を生成する
迂回転送用情報生成回路を設けるようにしている。ま
た、ネットワーク障害が発生していない状態において
は、各ノードは、迂回転送用に用いられる種類のバッフ
ァを無障害時に用いられる種類のバッファと連結して使
用するための切替手段を備えるようにしている。また、
各ノードに、ノード内のプロセッサがアクセスする記憶
エリアが自ノード内か他ノード内かを判定する手段と、
他ノード上の記憶領域に対するアクセスであるとき目的
ノードに対するアクセス要求を生成する手段と、当該ア
クセスであることを示す情報をパケットのヘッダに付加
する手段と、当該アクセス要求の転送に用いる種類のバ
ッファと、当該バッファのデータを優先的に転送する手
段を備えるようにしている。また、各ノードに、ネット
ワ−ク内が輻輳状態であることを検出したときネットワ
−クを構成する各ノ−ドに対して一般パケットの送出を
規制するための制御用パケットを送出する手段と、該制
御用パケットであることを示す情報をパケットのヘッダ
に付加する手段と、当該制御用パケットの転送用のバッ
ファと、当該バッファのデ−タを優先的に転送する手段
を備えるようにしている。
【0009】
【作用】ネットワークに障害が発生した場合、目的ノー
ドへのデータ転送に先立ち障害部位の通過が発生するか
否かを判定し、通過する場合には迂回転送用情報をパケ
ットヘッダに付加し、ネットワーク内では、迂回転送用
情報に基づきバッファを選択してデータを転送すること
により障害部位の通過を回避することができ、デッドロ
ックを排した迂回転送を実現するシステムを提供するこ
とができる。また、他ノード上の記憶領域に対するアク
セスに関するデータ転送であることをパケットヘッダに
付加し、ネットワーク内では、専用のデータバッファを
使用して転送することにより、物理分散論理共有システ
ムに関するデータを高速に処理することが可能になり、
プロセッサのデータ待ちの時間を極力抑えたシステムを
提供することができる。更に、ネットワ−クの制御用情
報の転送であることをパケットヘッダに付加し、ネット
ワ−ク内では、専用のデータバッファを使用して転送す
ることにより、ネットワ−クの混雑を制御するパケット
を高速に処理することが可能になり、可用性/実時間応
答性の高いシステムを提供することができる。
【0010】
【実施例】図1に本発明を適用した複数ノードから成る
並列計算機のネットワーク構成を示す。これはメッシュ
型のネットワ−クを構成する一部のプロセッサノ−ド
5,6とネットワ−クノ−ド1,2,3,4を示したも
のである。ここで、ネットワークノード1と2間の転送
に関する詳細回路構成を図5〜図11に示す。尚、本実
施例では図4に示したネットワークノード間転送のイン
タフェースとは一部異なるインタフェースを採用してい
る。図4と図5の構成上の差は、virtual−ch
annel用のデータバッファ21a〜21dに関する
管理用情報の授受方式にある。図4では、受信側バッフ
ァ21a〜21dに対応する送信データの種類は、個別
の制御線121a〜121dによって表されている。こ
れは、双方の間のインタフェース信号本数を増加させる
ことにつながるため、virtual−channel
本数つまりバッファ種類数が増加するにつれて、インタ
フェース本数の増大というデメリットが大きくなる。そ
こで、本実施例では、異なるvirtual−chan
nel(異なるデータバッファ)に対応するデータの転
送に切り替える際には、切り替えるデータの送出に先立
ち、転送するvirtual−channelのパスI
Dを転送して、受信側でバッファを切り替える方式とす
る。また、受信側のバッファの空き情報に関しても、1
転送単位のバッファが一つ空いたことを示す信号を、パ
スID(バッファ番号)と組にした信号121gとして
転送する方式とする。これにより、インタフェ−スを増
やすことなく複数個のパスIDに対応することができ
る。この場合、物理的な伝送パス121f上を転送され
るデータは、図6に示すようにvirtual−cha
nnelのパスID情報(a)とそれに続くデータ
(a)、そして次のパスID(b),デ−タ(b)とい
う様な形態になる。当然のことながら、各IDに割り当
てられるデ−タの長さは一定である必要はない。
【0011】ここで、図5のデータ転送動作を詳細に説
明する。11a〜11d,12a〜12d,13a〜1
3d,14a〜14dは、メッシュ状ネットワ−クの4
方向からの入力に対応した入力バッファであり、各々の
サフィックスa〜dは、virtual−channe
lのパスIDに対応している。尚、図1では対応する入
力バッファに関しては、説明の都合上パスID:a〜b
についてしか表現していないが、c〜dに対応するバッ
ファを備えていないということではない。112,12
2,132,142は、各方向からの入力バッファa〜
dの中の一つのvirtual−channel−ID
を選択してデ−タを転送する制御回路である。121は
各入力ポ−トからのデ−タを、受信側バッファ管理回路
123の情報を基に選択し、デ−タを送出するデ−タ選
択転送回路である。213は、受信したデ−タを対応す
るvirtual−channel−ID対応のバッフ
ァに分配するデ−タ分配回路であり、214は受信すべ
きvirtual−channel−ID対応のバッフ
ァを指示する受信制御回路である。
【0012】まず、入力バッファ11aの内部構成を図
7で説明する。11a1は先入先出(FIFO)のバッ
ファである。11a0は入力されたデ−タの数を、入力
トリガ信号11abを基にカウントするカウンタであ
り、これが「≠0」であれば、バッファ11a1内にデ
−タが存在することを示しており、この情報が信号線1
1acにより送出制御回路11a2に通知される。この
送出制御回路11a2では、パケットのヘッダに設定さ
れた転送デ−タ長と実際に転送したデ−タ量をカウント
して比較する機構を備えており、その両者が一致した時
点で1パケットの区切りと判断する。このパケットの区
切りを検出した直後のデ−タを次のパケットの先頭と見
做して制御する。パケットの先頭を認識すると、送出制
御回路11a2は新規パケットの転送要求(req)を
信号線11adを介してパケットの先頭デ−タとともに
送出する。この転送要求に対応して転送抑止信号(in
h)11afが返ってこなければ、連続して送出信号
(send)11aeとデ−タ11ahを送出する。デ
−タ転送の中断は、inh信号11afが「1」になっ
た時点、若しくはカウンタ11a0の値が「0」となり
バッファ11a1内に転送すべきデ−タが無くなった場
合である。
【0013】次にvirtual−channel−I
D毎の入力バッファに対応した転送制御回路112の構
造を図8に示す。11a〜11dの入力バッファから送
られてきたreq:11ad並びにパケットの先頭デ−
タ11ahは、経路及びvirtual−channe
l選択制御回路1120に送られる。1121は選択回
路である。1120では、パケットの先頭デ−タにある
迂回情報(図11参照)と自ネットワ−クノ−ドの座標
位置情報112jから、転送先の出力ポ−トを選択す
る。このポ−トの選択に関しては後述する。出力ポ−ト
先が決定すると、当該出力ポ−トの対応するvirtu
al−channel−IDが使用可能か否かを、各出
力ポ−トのvirtual−channel−ID対応
のinh信号112gでチェックする。inh信号が
「1」であれば、他の入力ポ−トから当該目的出力ポ−
トのvirtual−channelが使用されている
ことを示しているため、対応する信号が「0」になるま
で当該パケットは待たされる。もし対応するinh信号
112gが「1」になっていなければ、同一入力ポ−ト
からの他のvirtual−channelと競合して
いるか否かをチェックする。チェックの結果、競合して
いると判断された場合には、virtual−chan
nel−IDがd>c>b>aの優先順位で転送するv
irtual−channelを決定する。ここで決定
したIDに対応するパケットの先頭デ−タを信号線11
2a経由で112cに載せ、要求信号req:112d
とともに出力ポ−トのデ−タ選択転送回路121に対し
てパケットの転送要求を出す。出力ポ−トの当該回路1
21が当該パケットの転送を受け入れると、ack信号
112eが戻される。これにより、対応する転送抑止信
号inh:112gが「1」になるまで、デ−タ112
cを転送指示信号send:112fとともに転送す
る。尚図8では、req/send/ack/inh/
data信号および選択回路1121は、1個の出力ポ
−トに対応した記述のみであるが、図示していない他の
3個の出力ポ−トに対応する信号や選択回路も存在す
る。
【0014】転送制御回路112から送出された要求
は、出力ポ−トのデ−タ選択/転送回路121に転送さ
れる。当該回路の構造を図9に示す。virtual−
channel選択制御回路1211は、新たなパケッ
トの転送要求を受け付けると、同時に複数個の入力ポ−
トから同一virtual−channelに対する新
規の転送要求の有無をチェックする。無ければackを
返して当該virtual−channelを有効にす
る。もし同時に要求が立っていれば、入力ポ−トに対し
てラウンドロビン形式で優先順位を与える。この際、或
るvirtual−channel−IDに対して1パ
ケット分の転送サ−ビスを始めると決定した場合には、
当該入力ポ−ト以外の入力ポ−トに対しては当該vir
tual−channel−IDが使用中であることを
示すために、inh信号を「1」にする。これは1パケ
ット分の転送が終了するまで保持される。パケットの転
送の終了判定の機構は、先に述べたようにパケットヘッ
ダ中の転送長と実転送長を比較することによって実現す
る。異なるvirtual−channelに対応して
パケットの転送要求がある場合には、前記同様「vir
tual−channel−ID:d>c>b>a」の
優先順位で一つの転送要求を選択する。尚、各virt
ual−channel−ID対応に、転送先ネットワ
−クノ−ドの受信側デ−タバッファ量を管理するための
カウンタ123a〜123dを備える。このカウンタ
は、virtual−channel−ID毎に、デ−
タの送出トリガ123aa他で加算し、受信側バッファ
の1個の空き発生通知トリガ123ab他を受けて減算
する。もしカウンタの値が許容値に達すると、当該vi
rtual−channelを使用している入力ポ−ト
に対してinh信号123ac他を基に通知する。ま
た、あるvirtual−channelのパケットを
転送中、それよりも優先度の高いvirtual−ch
annel−IDのパケットの転送要求を受けた場合、
例えば転送中のID:aに対してID:cのパケットが
到着した場合、優先順位の高いパケットに切替る時点で
優先順位の低いパケットに対応する入力ポ−トに対して
は抑止信号inh:112gを「1」にして転送を中断
させる。尚、もし優先順位の高いパケットの転送が、相
手ネットワ−クノ−ドの受信側バッファが満杯で中断す
る場合には、優先度の低いパケットを代わりに転送する
ことも可能である。つまり、パケットの転送の優先順位
は、「notFULL& d」>「notFULL &
c」>「notFULL & b」>「notFUL
L & a」であり、優先順位の高いパケットが詰まっ
てしまった場合には、優先順位の低いパケットの転送を
可能にする。このvirtual−channel−I
Dの切替時には、選択制御回路1211が信号線121
aを介して相手側ネットワ−クノ−ドに対してvirt
ual−channel−IDの切替デ−タを転送す
る。(図6参照) これにより、受信側は後続デ−タに
対するvirtual−channel−IDを認識す
ることができる。
【0015】一方、ネットワ−クノ−ドの受信側デ−タ
分配回路213と受信制御回路214は、図10に示す
構成を備える。デ−タ転送路121f上を送られたデ−
タが、virtual−channel−IDの切替情
報であるか否かを判定回路2131で付随するコ−ド情
報から判断し、切替情報であれば受信制御回路214を
介して後続デ−タをどの入力バッファ21a〜21dに
入力するかを決定する。また、入力バッファ21a〜2
1dに入力されたデ−タが、エントリ分空いた(後段に
転送された)という情報を各virtual−chan
nel−ID毎に計数するカウンタ213a〜213d
を設け、非零のカウンタがあれば、これをvirtua
l−channel−ID番号をエンコ−ドした信号1
21gを生成して、デ−タ送出側にバッファの空きを通
知する。尚、この際、複数個のカウンタが非零になった
場合には、virtual−channel−IDのd
>c>b>aの優先順位で、空き通知信号121gを送
出元に通知する。以上のようにして、virtual−
channelに於けるデ−タ転送が実行される。
【0016】図1は、発信プロセッサノ−ド5から受信
プロセッサノ−ド6に対してデ−タを転送する場合の動
作を説明した図面である。プロセッサノ−ド5中のプロ
セッサ51は、メモリ52上に格納された命令を実行
し、その命令の指示によりネットワ−クインタフェ−ス
アダプタ53を起動してパケットの形でデ−タを転送す
る。FF55は、ネットワ−ク中に障害が発生している
か否かを示すフリップフロップであり、これが「1」の
場合には迂回の有無及び迂回の種類を記憶した障害情報
用テ−ブル54から迂回転送用情報をパケットヘッダに
埋め込んで転送する。当該FFが「0」の場合には、パ
ケットヘッダに対する操作を行わずにデ−タを転送す
る。
【0017】図12にネットワ−クインタフェ−スアダ
プタの内部構成を示す。Direct Memory
Access Controller(DMAC)53
0は、プロセッサ51に指定されたメモリアクセス要求
に基づいてメモリをアクセスし、デ−タ送出の場合に
は、メモリから読みだしたデ−タをレジスタ532,5
33,選択回路534を経由してネットワ−クにデ−タ
を転送する。このデ−タの流れに対応して、DMAC5
30から送受信制御回路531に要求が転送され、ネッ
トワ−クに対する転送要求になる。ここで、FF55が
「1」でネットワ−クの障害発生を示していれば、テ−
ブル54を参照した結果をパケットヘッダに埋め込んで
パケットの先頭デ−タをレジスタ533に形成する。パ
ケットヘッダ中の障害情報の位置を図11に示し、障害
情報テ−ブル54の内容を図13に示す。パケットの転
送先目的ノ−ド(座標)を障害情報テ−ブルをアクセス
する1次元のアドレスに回路54aaで変換し、そのア
ドレスを基に54atのテ−ブルをアクセスする。この
テ−ブルの内容は、「00/01/10/11」が設定
されており、各々「迂回なし/逆順転送/正順⇒逆順転
送/逆順⇒正順転送」を意味する。図12に於いて、F
F55が「1」であり、障害テ−ブルの内容が「01/
11」であった場合には、ネットワ−クへの転送は、ネ
ットワ−クに対して逆順転送用バッファ及びvirtu
al−channel−ID:bを使用した転送を行う
必要がある。これを、信号線53aを介して認識した送
受信制御回路531は、まずvirtual−chan
nel−ID切替用の情報を53bに載せ、選択回路5
34を介してネットワ−クに送出する。これは、図5で
述べた処理と同様である。これに引き続き、パケットの
先頭デ−タからネットワ−クに送出していく。以上の処
理により、プロセッサノ−ド5からパケットが送出され
る。
【0018】さて、図1でのプロセッサノ−ド5からプ
ロセッサノ−ド6への転送の説明に戻る。ネットワ−ク
に障害が発生していなければ、テ−ブル54内には「0
0」が設定されている。この場合に通過するネットワ−
ク上のパスは4aa,3aaであり、使用するバッファ
も正順転送用バッファ44a,31a,24aである。
各ネットワ−クノ−ド内の入力側バッファ制御回路44
2,312,242内では、正順転送用virtual
−channel−ID:aを選択したままデ−タを転
送していく。ここで、ネットワ−ク中に「X」で示すパ
ス3aaの位置に障害が発生していた場合、障害情報テ
−ブル54には「01」が設定されている。この値が、
図11に示す迂回転送用情報の位置に埋め込まれて転送
される。この場合には、パス4ab⇒1abを通過して
目的プロセッサノ−ド6まで転送される。使用するvi
rtual−channel−IDはbであり、バッフ
ァも迂回転送に割り当てた逆順転送用バッファ44b,
14b,21bを使用して転送する。各ネットワ−クノ
−ド内の入力側バッファ制御回路442,142,21
2内では、逆順転送用virtual−channel
−ID:bを選択したままデ−タを転送していく。受信
したプロセッサノ−ドでは、図示しないDMACによっ
て、当該受信ノ−ドのメモリにパケットデ−タが書き込
まれる。これにより、ネットワ−クの障害部位を通過し
ないパケットの転送が可能になる。
【0019】図15は、図1に示した送信/受信プロセ
ッサノ−ドと障害部位の関係が異なる場合の転送例であ
る。送信プロセッサノード5から受信プロセッサノード
7への転送において、ネットワークに障害が発生してい
なければ、X軸の転送パスである4aaを使用した転送
を行えば良い。この場合に使用するバッファは、44
a,31aである。ところが4aaのパスに障害が発生
している場合にはY軸を通過しないため、図1に示した
転送経路の順番を入れ替える方法ではデータを転送する
ことができない。そこで、一旦別X軸に移った後で正規
のルーティングでデータを転送する。この転送が必要な
場合は、54のテーブルには“11”を設定する。この
値が設定されている場合、送信プロセッサノ−ド5から
は、virtual−channel−ID:bを使用
してデ−タがネットワ−クに送出される。ネットワ−ク
ノ−ド4では、自座標情報から、プロセッサノ−ド5か
らの転送である逆順転送を実行する。即ち、入力バッフ
ァ制御回路442では、プロセッサノ−ド5とネットワ
−クノ−ド4の位置を認識して、次段に対してもvir
tual−channel−ID:bのまま転送する。
当該パケットは、パス4abを経由してネットワ−クノ
−ド1に到着する。入力バッファ制御回路142に於い
て、ネットワ−クノ−ド1の入力バッファ14bに入力
されたデ−タが、ネットワ−クノ−ド4からの転送であ
り、迂回転送指示が「11」であることを認識される
と、当該制御回路142は正順転送に切替る。即ち、図
8に示す回路1120に於いて、virtual−ch
annel−IDを「b」から「a」に、迂回情報を
「00」に付け替えたパケットヘッダのデ−タを後段に
転送する。このノ−ド以降の処理は、正順転送用vir
tual−channel−ID:aを使用して目的ノ
−ド7まで転送する。即ち、転送パス1ab,3aaの
パスを、デ−タバッファ21a,32aを使用して転送
される。これにより、迂回による逆順転送が必要な場合
でも、途中で正順転送に切替ることで閉ル−プを形成す
ること無く、デッドロックの危険性を排した迂回転送が
可能になる。
【0020】また、図13に示した障害情報テーブル5
4atは、システムを構成するノード数が多くなるにつ
れてテーブルサイズが大きくなる。これは、ハードウェ
ア量の増大にもつながるため、より情報を凝縮する形で
保持する方式を検討する必要がある。この方式の一案を
図16のメッシュ型ネットワ−クの例で示す。ネットワ
ーク中で「X」の位置で障害が発生していたとすると、
図13のテーブルでは、各目的ノード対応に迂回すべき
か否かの障害情報を保持していた。例えば、位置(0、
0)からの転送では、(2、2)、(2、3)への転送
にのみ逆順転送:01を指定する。テ−ブルのエントリ
数としては15必要である。これに対して、図17で
は、障害部位情報をX軸若しくはY軸座標単位で記憶す
る。つまり、位置(0、0)から見た障害情報を「1,
xx,0,xx」と指定する。これにより、転送先ノー
ド座標が当該障害情報のY軸座標と一致した場合には別
X軸への一旦の迂回を指示し、またX軸座標が一致した
場合には逆順転送を指示する迂回転送用情報生成回路を
構成するわけである。これを実現する回路構成を図14
に示す。逆順転送を指定する01生成の条件は、「自ノ
−ドのY座標≠目的ノ−ドのY座標 & 目的ノ−ドの
X座標=障害ネットワ−クのX座標(54bt0)」で
あり、逆順⇒正順転送を指定する11生成の条件は、
「自ノ−ドのY座標=目的ノ−ドのY座標 & 目的ノ
−ドのY座標=障害ネットワ−クのY座標(54bt
1)」である。このように、迂回転送を転送順序の逆転
若しくは別軸への迂回で実現する場合の情報は、この上
記障害情報があれば充分である。また、複数箇所のネッ
トワーク障害を修復せずにシステムが長時間動作し続け
るような状態を考慮しなければ、障害情報用のエントリ
数は高々数エントリ用意すれば充分であり、少量のハー
ドウェアでの実現性は極めて高くなる。
【0021】ところで上述の説明は、ネットワ−クで障
害が発生している場合について述べたものであるが、故
障率から判断して、逆順転送が必要になる確率は極めて
低い。従って、常にvirtual−channel−
ID:bに対応するデ−タバッファを使用しないで確保
しておくことは無駄が多い。そこで、ネットワ−クに障
害が発生していない状態では、virtual−cha
nnel−ID:bに対応するデ−タバッファをID:
aに対応するバッファに連結して使用する機構を備え
て、バッファの有効利用を図ることができる。つまり、
virtual−channel−ID:a用のデ−タ
バッファが大きくなったように処理することができる訳
である。このデ−タバッファサイズの拡大は、ネットワ
−ク/プロセッサノ−ド上の僅かな競合によって、パケ
ットの転送ピッチに大きく影響を与えないようにするた
めにも重要である。このバッファの連結は、図1のネッ
トワ−クノ−ド1,2,3,4内のネットワ−ク障害の
発生を示す各FFの値が「0」である場合に、図9に於
けるカウンタ123aのカウント値の上限値をvirt
ual−channel−IDのa,bの合計値になる
ように設定する。例えば、両IDに対応するバッファの
エントリ数が2のべき乗個であれば、カウンタ123a
の上限値を1ビット増やして管理すれば良い。一方、図
10では、入力バッファ21aのバッファ数分のデ−タ
を入力した場合には、入力すべきバッファを21aから
21bに切替える。以降同様にして、入力するバッファ
をそのデ−タのエントリ数分毎に切替える。対応するバ
ッファの空き通知信号は、virtual−chann
el−IDの「b」を「a」と変更する機構を2132
に設けて通知する。一方、この入力バッファの選択制御
回路1120は、図8に示す入力バッファ11a,11
bからのデ−タを、バッファのエントリ数分取り出した
時点で取り出すべき入力バッファを切替える。尚、この
場合には、入力バッファ11bから取り出したパケット
も、virtual−channel−ID:aとして
後段に転送するよう制御する。以上の機構により、ネッ
トワ−クに障害が発生していない場合には、2個のID
に対応するバッファを連結して処理することが可能にな
る。
【0022】また、本発明を物理分散論理共有メモリシ
ステムに適用した場合の構成例を図10に示す。プロセ
ッサ51のアクセスが、自ノ−ドか他ノ−ドにあるかを
判定するロ−カル/グロ−バル判定回路56の内容を図
19に示す。ノード5内のプロセッサ51が発行したメ
モリアクセス要求を、ノ−ド番号とノ−ド内アドレスに
分離して各々レジスタ562a,562bに設定する。
562aに設定したノ−ド番号と自ノ−ド番号を比較
し、一致した場合には自メモリにアクセス要求を発行す
る。一致しなければ、座標変換回路561を介して、目
的ノ−ド座標とノ−ド内メモリアドレスに変換して、読
みだし要求パケットを形成する。この場合のパケットヘ
ッダは、DMAC530により、図11の「分散」ビッ
トを「1」にしたデ−タがレジスタ532に設定され
る。この「分散」ビットが「1」の場合のvirtua
l−channel−IDには「c」を使用する。この
「分散」ビットを送受信制御回路531が認識すると、
virtual−channel切替情報をネットワ−
クに送出し、その後物理分散論理共有用のパケットを送
出する。図示していないが、目的ノ−ドからの読みだし
デ−タを返送する場合にも、「分散」ビットを「1」と
し、これによりvirtual−channel−I
D:cを使用した転送を行う。以上により、ネットワ−
ク上ではvirtual−channel−ID:cを
使用した転送が可能になり、virtual−chan
nel−ID:a,bを使用した一般の転送よりも優先
的に(高速に)情報を転送することが可能になる。つま
り、優先パケットであることを指示されたパケットは、
ネットワークノード4においても、専用データバッファ
44c(virtual−channel−ID:c)
を割当てて、後段に転送する。この時、転送パス4aa
が既に通常転送パケットによって使用されていても、選
択回路421で優先パケットが選択され、ネットワーク
ノード3に転送される。転送パス3aaにおいても同様
であり、優先パケットを専用データバッファ31c,2
4c(virtual−channel−ID:c)を
用いて目的ノードまで優先的にデータを転送する。これ
により、一般のメッセージ転送に対するよりも実時間性
の要求が強い物理分散論理共有メモリに絡むデータ転送
を高速に処理することができる。
【0023】更に、本発明の優先パケットは、物理分散
論理共有メモリ機構に絡まないデータ転送に対しても有
効である。つまり、システムレベルのネットワーク管理
のために、高速に各ノードに対して制御情報を転送する
必要がある場合にも、前記優先パケットを使用すること
ができる。これにより、ネットワークの輻輳状態を早期
に緩和することが可能になる。この指示は、図19に於
けるプロセッサ51が、ネットワ−クインタフェ−スア
ダプタ53内のDMAC530にパケットの転送を起動
する際に、ネットワ−クの制御用のパケットであること
を直接指示するためのFF5301に「1」を設定する
ことで実現する。FF5301が「1」に設定された場
合、DMAC530は図11のパケットヘッダ中の「緊
急」ビットを「1」に設定して後段のレジスタに送る。
ネットワ−ク中では、「緊急」ビットが「1」のパケッ
トはvirtual−channel−ID:dに対応
させる。送受信制御回路531は、この「緊急」ビット
が「1」であることを検出すると、virtual−c
hannel−ID:dへの切替情報をネットワ−クに
送出し、後続のデ−タを転送する。ネットワ−ク上で
は、物理分散論理共有メモリ用の場合と同様に転送され
るが、この緊急パケットは、最も優先順位が高いパケッ
トとしてネットワ−ク中を転送される。以上のようにし
て、システムとして真に優先させたい情報に対して直接
緊急性を指定できる。
【0024】尚、ネットワ−クに障害が発生していて迂
回転送が必要な場合は、送受信制御回路531が、「分
散」「緊急」ビットを無視する。これにより、当該パケ
ットはvirtual−channel−ID:bのパ
ケットとして処理される。但し、この制限は、物理分散
論理共有メモリ用/緊急用専用に迂回用のvirtua
l−channelを更に用意すれば、当該パケットの
優先順位を落すこと無く転送することは可能である。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、物理的に同一の伝送パ
スを論理的に複数のパスで共用するというvirtua
l−channelをベースにして、ネットワーク障害
が発生した場合にシステム全体から迂回路を決定し、且
つ迂回路自体もvirtual−channelを乗換
えるために、デッドロックを完全に排した迂回転送路を
形成することができる。また、ネットワークの障害情報
は、前記迂回に必要な情報に縮退した形で保持するため
に、少量のハードウェアでネットワークの障害情報を保
持することができる。また、プロセッサノード内にロー
カル/グローバルアクセスの判定回路を設け、この出力
をパケットヘッダに反映することにより、ネットワーク
内での優先転送を可能にした。これにより、メッセージ
パッシングベースのシステムに於ても、物理分散論理共
有メモリ機構のデータ転送を高速に処理することが可能
になり、システムとしての処理形態を大幅に拡げること
が可能になる。更に、システム制御用の緊急パケットに
ついても、システム(プロセッサの制御プログラム)が
指定したパケットについてのみ有効にすることが可能で
あり、システムの実時間性/可用性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した複数ノードから成る並列計算
機のネットワーク構成を示す図である。
【図2】ネットワークにおけるデッドロックを説明する
ための図である。
【図3】virtual−channelによってデッ
ドロックが解消されることを示す図である。
【図4】ネットワークノード間のvirtual−ch
annelの一般的な機構を示す図である。
【図5】本発明の実施例で採用したvirtual−c
hannelの実現機構を示す図である。
【図6】virtual−channel上を転送され
るデータの形態を説明する図である。
【図7】入力バッファの内部構成を示す図である。
【図8】入力バッファに対応した転送制御回路の構成を
示す図である。
【図9】出力ポートのデータ選択/転送回路の構成を示
す図である。
【図10】ネットワークノードの受信側データ分配回路
及び受信制御回路の構成を示す図である。
【図11】パケットヘッダ中の障害情報の位置を示す図
である。
【図12】プロセッサノ−ド内のネットワ−クインタフ
ェ−スアダプタの構成を示した図である。
【図13】ネットワ−クで障害が発生している場合の障
害情報用テ−ブルを示す図である。
【図14】迂回転送用情報生成回路の構成を示す図であ
る。
【図15】ネットワ−クにおける障害位置とその迂回路
の形態を示す図である。
【図16】メッシュ型ネットワークの1例を示す図であ
る。
【図17】記憶される障害部位情報を示す図である。
【図18】物理分散論理共有メモリ機構にvirtua
l−channelを適用したシステム構成を示す図で
ある。
【図19】物理分散論理共有メモリ機構をサポ−トする
プロセッサノ−ド内の構成を示す図である。
【符号の説明】
1〜4 ネットワークノード 5 発信プロセッサノード 6 受信プロセッサノード 51 プロセッサ 52 メモリ 53 ネットワークインタフェースアダプタ 54 障害情報テーブル 55 フリップフロップ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノードを有し、該各ノードを計算
    機で構成した並列計算機のネットワークであり、 前記各ノードは、受信したデータの各種類に対応した複
    数種のバッファと、当該バッファの入力/出力管理手段
    と、複数種のバッファからの出力を選択する選択手段
    と、データを送信するときデータの種類を識別する為の
    情報を付加して転送する手段と、バッファの空き情報を
    送信側に通知する手段を備え、パケットをパケットのサ
    イズよりも小さなデータの単位で伝送パス上を転送する
    並列計算機のネットワークにおいて、 前記各ノードにネットワーク障害の有無を記憶する手段
    と迂回の有無及び迂回の種類を示す迂回転送用情報を記
    憶した障害情報テーブルを設け、 ネットワーク障害の無い場合には、データを発信するノ
    ードは無障害時に割り当てられるデータの種類をデータ
    に付加してパケットを送信し、データ転送途中のノード
    では前記データの種類に対応するバッファを指定して次
    のノードにデータを転送し、 ネットワーク障害の有る場合には、データを発信するノ
    ードはデータを受信するノードの情報に基づき前記障害
    情報テーブルを参照し得られた迂回転送用情報をパケッ
    トのヘッダに付加すると共に迂回転送用情報に基づきバ
    ッファの種類をデータに付加してパケットを送信し、デ
    ータ転送途中のノードでは前記迂回転送用情報に基づき
    バッファを指定して次のノードにデータを転送するよう
    制御することを特徴とする並列計算機のネットワーク内
    データ転送制御方式。
  2. 【請求項2】請求項1記載の並列計算機のネットワーク
    内データ転送制御方式において、 前記障害情報テーブルに代えて、前記データを受信する
    ノードの情報と自ノードの情報と障害発生位置を示す障
    害部位情報に基づき前記迂回転送用情報を生成する迂回
    転送用情報生成回路を設けたことを特徴とする並列計算
    機のネットワーク内データ転送制御方式。
  3. 【請求項3】請求項1記載の並列計算機のネットワーク
    内データ転送制御方式において、 ネットワーク障害が発生していない状態においては、各
    ノードは、迂回転送用に用いられる種類のバッファを無
    障害時に用いられる種類のバッファと連結して使用する
    ための切替手段を備えることを特徴とする並列計算機の
    ネットワーク内データ転送制御方式。
  4. 【請求項4】 複数のノードを有し、該各ノードを計算
    機で構成した並列計算機のネットワークであり、 前記各ノードは、受信したデータの各種類に対応した複
    数種のバッファと、当該バッファの入力/出力管理手段
    と、複数種のバッファからの出力を選択する選択手段
    と、データを送信するときデータの種類を識別する為の
    情報を付加して転送する手段と、バッファの空き情報を
    送信側に通知する手段を備え、パケットをパケットのサ
    イズよりも小さなデータの単位で伝送パス上を転送する
    並列計算機のネットワークにおいて、 前記各ノードに、ノード内のプロセッサがアクセスする
    記憶エリアが自ノード内か他ノード内かを判定する手段
    と、他ノード上の記憶領域に対するアクセスであるとき
    目的ノードに対するアクセス要求を生成する手段と、当
    該アクセスであることを示す情報をパケットのヘッダに
    付加する手段と、当該アクセス要求の転送に用いる種類
    のバッファと、当該バッファのデータを優先的に転送す
    る手段を備えることを特徴とする並列計算機のネットワ
    ーク内データ転送制御方式。
  5. 【請求項5】 複数のノードを有し、該各ノードを計算
    機で構成した並列計算機のネットワークであり、 前記各ノードは、受信したデータの各種類に対応した複
    数種のバッファと、当該バッファの入力/出力管理手段
    と、複数種のバッファからの出力を選択する選択手段
    と、データを送信するときデータの種類を識別する為の
    情報を付加して転送する手段と、バッファの空き情報を
    送信側に通知する手段を備え、パケットをパケットのサ
    イズよりも小さなデータの単位で伝送パス上を転送する
    並列計算機のネットワークにおいて、 前記各ノードに、ネットワ−ク内が輻輳状態であること
    を検出したときネットワ−クを構成する各ノ−ドに対し
    て一般パケットの送出を規制するための制御用パケット
    を送出する手段と、該制御用パケットであることを示す
    情報をパケットのヘッダに付加する手段と、当該制御用
    パケットの転送用のバッファと、当該バッファのデ−タ
    を優先的に転送する手段を備えることを特徴とする並列
    計算機のネットワーク内データ転送制御方式。
JP6053316A 1994-02-25 1994-02-25 並列計算機のネットワーク内データ転送制御方式 Pending JPH07239835A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6053316A JPH07239835A (ja) 1994-02-25 1994-02-25 並列計算機のネットワーク内データ転送制御方式

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6053316A JPH07239835A (ja) 1994-02-25 1994-02-25 並列計算機のネットワーク内データ転送制御方式

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07239835A true JPH07239835A (ja) 1995-09-12

Family

ID=12939323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6053316A Pending JPH07239835A (ja) 1994-02-25 1994-02-25 並列計算機のネットワーク内データ転送制御方式

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07239835A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11275760A (ja) * 1998-03-20 1999-10-08 Toshiba Corp 電力系統監視制御装置とそれを実行するプログラムを記録した記録媒体
GB2363488A (en) * 1999-10-28 2001-12-19 Ibm Referencing failure information representative of multiple related failures in a distributed computing environment
JP2007334668A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Nec System Technologies Ltd メモリダンプ方法、クラスタシステム、それを構成するノードおよびプログラム
JP2009116813A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Japan Aerospace Exploration Agency 大規模計算用カスタムメイド計算機
JP2010525433A (ja) * 2007-04-18 2010-07-22 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 並列コンピュータ・システム、並列コンピュータ・システム上のノード・トラフィックを動的に再経路指定するためのコンピュータ実装方法、コンピュータ可読記録媒体及びコンピュータ・プログラム
JP2011008658A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Canon Inc データ処理装置、データ処理方法およびプログラム
JP2014194610A (ja) * 2013-03-28 2014-10-09 Fujitsu Ltd ストレージ装置、制御装置、及びメモリ装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11275760A (ja) * 1998-03-20 1999-10-08 Toshiba Corp 電力系統監視制御装置とそれを実行するプログラムを記録した記録媒体
GB2363488A (en) * 1999-10-28 2001-12-19 Ibm Referencing failure information representative of multiple related failures in a distributed computing environment
US6651183B1 (en) 1999-10-28 2003-11-18 International Business Machines Corporation Technique for referencing failure information representative of multiple related failures in a distributed computing environment
GB2363488B (en) * 1999-10-28 2004-07-14 Ibm Technique for referencing failure information representative of multiple related failures in a distributed computing environment
JP2007334668A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Nec System Technologies Ltd メモリダンプ方法、クラスタシステム、それを構成するノードおよびプログラム
JP2010525433A (ja) * 2007-04-18 2010-07-22 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 並列コンピュータ・システム、並列コンピュータ・システム上のノード・トラフィックを動的に再経路指定するためのコンピュータ実装方法、コンピュータ可読記録媒体及びコンピュータ・プログラム
JP2009116813A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Japan Aerospace Exploration Agency 大規模計算用カスタムメイド計算機
JP2011008658A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Canon Inc データ処理装置、データ処理方法およびプログラム
JP2014194610A (ja) * 2013-03-28 2014-10-09 Fujitsu Ltd ストレージ装置、制御装置、及びメモリ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6947433B2 (en) System and method for implementing source based and egress based virtual networks in an interconnection network
US11640362B2 (en) Procedures for improving efficiency of an interconnect fabric on a system on chip
US7046633B2 (en) Router implemented with a gamma graph interconnection network
US6246680B1 (en) Highly integrated multi-layer switch element architecture
US6044418A (en) Method and apparatus for dynamically resizing queues utilizing programmable partition pointers
JP5623550B2 (ja) 任意のトポロジーの直接ネットワークにおけるデッドロック防止
JP3365705B2 (ja) 分散型データ処理システム
US20020051427A1 (en) Switched interconnection network with increased bandwidth and port count
US5418781A (en) Architecture for maintaining the sequence of packet cells transmitted over a multicast, cell-switched network
EP1410582B1 (en) Bus protocol
JPH05153163A (ja) メツセージのルーテイング方法およびネツトワーク
JPH08185380A (ja) 並列計算機
CA2011935A1 (en) Dual-path computer interconnect system with four-ported packet memory control
CN112152932B (zh) 片上网络路由控制方法、片上网络路由器及可读存储介质
US20020174316A1 (en) Dynamic resource management and allocation in a distributed processing device
EP1779609A1 (en) Integrated circuit and method for packet switching control
US8531963B2 (en) Semiconductor integrated circuit and filter control method
JPH07239835A (ja) 並列計算機のネットワーク内データ転送制御方式
JP5246158B2 (ja) 半導体集積回路及びフィルタ制御方法
EP1407582A2 (en) Fabric bus architeture
JPS63501663A (ja) マルチプロセッサ通信装置
JP3641834B2 (ja) 並列プロセッサシステムおよびそれに適したパケット廃棄方法
JP2013005145A (ja) パケット転送装置及びパケット転送方法
JP4725382B2 (ja) パケット中継方法、及びパケット中継ノード
JP3609908B2 (ja) 計算機接続装置