JPH07239451A - 立体画像装置 - Google Patents

立体画像装置

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JPH07239451A
JPH07239451A JP6031391A JP3139194A JPH07239451A JP H07239451 A JPH07239451 A JP H07239451A JP 6031391 A JP6031391 A JP 6031391A JP 3139194 A JP3139194 A JP 3139194A JP H07239451 A JPH07239451 A JP H07239451A
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  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 パノラマサイズやA4サイズの横幅を基準と
したステレオペアを立体画像装置を用いて立体視する場
合においても、小規模で構成することができ、良好に立
体視することのできる立体画像装置を提供する。 【構成】 視差のある左右異なる二つの画像3a、3b
(画像サイズがパノラマサイズの画像)を互いに背中合
わせとなるように対向配置し、且つ接合して一体的にス
テレオペア3を構成する。次いで、このステレオペアを
眼幅中心軸延線上に配置し、そしてこのステレオペア3
の左右の画像光がそれぞれ反射するように第1の光学系
反射手段5を前記ステレオペアの両側の所定位置に配置
する。また、前記第1光学系反射手段5によりそれぞれ
反射された画像光を観察者の両眼に入射するように第2
の光学系反射手段6を、前記ステレオペア3の前方の所
定位置に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、視差のある左右の一対
の画像を表示する表示体で構成されたステレオペアとそ
れを用いた立体画像装置に関し、特にステレオペアの各
々の表示体の中心を位置決めして対向配置し且つ敷設し
て構成するとともに、このステレオペアを立体画像装置
の眼幅中心軸延線上に配設し、且つ複数の反射鏡を設け
て立体画像装置を構成することにより、装置の構成規模
を縮小することができるとともにレンズを用いることな
く、前記表示体の映像を容易にしかも良好に立体視する
ことの可能な立体画像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイビジョン放送用テレビジョン
受像機(以下、ハイビジョン用テレビと記載)や投射型
ディスプレイ装置等のAV機器の普及に伴い、映像メデ
ィアに応じた映像の多様化が進んでいる。
【0003】また、このような映像の多様化の中で、最
近では特に画像を立体視することのできる3次元画像デ
ィスプレイ(以下、立体画像装置と記載)が注目されて
いる。
【0004】この立体画像装置は、一般に使用者が少な
くとも視差の異なる2つの画像を見ながら左右の眼で2
つの画像を単一視することによって、疑似空間に立体的
な画像として視覚し且つ知覚するものであり、例えばス
テレオ写真と観察鏡とを用いて写真の画像を立体的に見
るものと、また立体映画のように左右の映像を各々のカ
メラで撮像し、そして少なくとも1つあるいは2つのプ
ロジャクタで偏光スクリーンに投射し、視聴者が偏光眼
鏡を用いて立体画像として映画を見るものがあり、この
他種々様々な立体画像装置が提案されている。
【0005】基本的には上記ステレオ写真のように、左
右の目の網膜上に結ぶ像を、いったん写真像として記録
し、これを左右の目に送り込んで立体感を生じさせるこ
とであり、立体映画の場合においても前記ステレオ写真
を応用したもので原理としては同様である。
【0006】そこで、このような立体画像装置の重要な
要素となるステレオ写真は、従来より開発され、特にス
テレオ写真を用いた立体視の原理については、1838
年に英国の物理学者のホイートストーン(Wheats
tone)が、ステレオ理論を発表したことは周知のと
ころである。
【0007】このホイートストーンによるステレオ理論
とは、人間の左右両眼の間隔によって、左右の目は別の
角度で物体を見ているのであり、これが脳の視覚中枢に
よって融合し、そこに立体感を生ずるものであるという
理論である。
【0008】つまり、約65mmの間隔ある両眼によっ
てこそ遠近感が得られるものであり、すなわち立体視を
行うためには、両眼視差の持つ左右各々のシーンが写し
出されたステレオ写真、いわゆるステレオペアが極めて
重要な構成用件となっている。
【0009】一方、このようなステレオペアは、立体視
のために必要な光軸距離、つまり視線の間隔に相当する
55〜75mmの間隔にレンズを水平に配置して、2枚
の写真を作成したものであり、上記ホイートストーンの
立体画像装置においても、手書きによる左右のステレオ
ペア等が用いられていた。
【0010】ところで、現状においては、上記のように
視線間隔、いわゆる眼幅(55〜75mm)を基準とす
る立体画像装置では、ステレオペアのフィルムセンター
が当然ながらそれ以下の寸法で形成され、このため左右
各々の画像横幅が60mm以下と極めて小さいサイズと
なってしまい、必然的に視野拡大のためのレンズを用い
ることになってしまう。この場合には、眼の光軸と合致
することが必須となり、光学系上精度を向上するために
は煩雑な構造になってしまう。
【0011】また、立体視するために必要なステレオペ
アとしては、左右の画像の位置決め(以下、マウントと
記載)を精密に行い構成することが望ましいが、上記の
ように左右各々の画像が小さいサイズとなっているた
め、ステレオペアを構成する際の左右の画像の位置決め
が非常に難しく、しかも熟練を要するものである。
【0012】また、人間の二つの目は、横位置(水平方
向)に並んでいて、実際の物や風景を水平方向の視差に
よって立体感を感知している。このようなことから、立
体画像を観察するには一般に横長の画像が望ましいが、
眼幅においては限界があり、このため画像の横幅を大き
くすることは極めて不可能に近く、言い替えれば縦長の
画像で構成されたステレオペアが出回る結果となり、つ
まりこのようなステレオペアを用いて立体画像装置によ
り立体視する場合には、立体視は勿論のこと、臨場感に
関しても満足する物ではない。
【0013】そこで、このような画像のサイズが小さい
ことに起因する不都合さを解消すべく眼幅を疑似的に拡
張した平行ミラー方式の立体画像装置が、従来より使用
されている。
【0014】このような平行ミラー方式の立体画像装置
を図26に示す。
【0015】図26は平行ミラー方式の立体画像装置の
一例を示すものであり、光学系における原理を示すとと
もに概略構成を示す概略構成図である。図26に示すよ
うに、平行ミラー方式の立体画像装置10は、一般に少
なくとも複数設けられた光学系反射手段としての反射鏡
12、13を用いて眼幅を拡張するように構成された物
であり、しかも眼幅を拡張することによって、例えば所
定位置に配置された左右の画像が各々異なるステレオ写
真11(ステレオペア)を疑似的空間において立体視す
ることができることを特徴としている。
【0016】また、同図に示すように前記光学系反射手
段としては、眼幅を疑似的に拡張するとともにステレオ
ペア11の左右の画像光を両眼に入射するために、少な
くとも一対の反射鏡が左右対象にしかも所定角度で対向
配置されて構成する第1の反射鏡12と第2の反射鏡1
3とを備えている。
【0017】前記第1の反射鏡と前記第2の反射鏡13
とは、平行の位置関係にあり、且つ互いの反射面を向か
い合わせとなるように配置されている。
【0018】また、ステレオペア11は、両眼を結ぶ線
に対し平行となるように配置され、しかも立体視するた
めに必要な距離(両眼からの距離)を有して設けられて
いる。
【0019】このように配置された光学系反射手段であ
る各々の反射鏡12、13は、例えば図示しない支持部
材によって、その配設状態(所定角度で配設された状
態)が支持され、また、このように支持部材を用いて前
記反射鏡12、13を支持することにより、観察者のそ
れぞれの左右の眼によってステレオペア11の左右の画
像(左の画像11a及び右の画像11b)を見ることが
でき、つまり、左の眼には前記ステレオペア11の左画
像11aを、また右の眼には右画像11bを見ることが
できるように構成されている。
【0020】すなわち、観察者の眼幅を疑似的に拡張す
ることができるとともに、観察者の両眼には、左右の異
なる画像、例えば図26に示すステレオペア11の左画
像11a及び右画像11bが単一視され、結果として融
像を得ることができ、いわゆる立体視を可能とするもの
である。
【0021】一方、このような平行ミラー方式の立体画
像装置10に用いられるステレオペア11は、通常立体
視を目的とする任意の画像をステレオペア専用のカメラ
(以下、ステレオペア用カメラと略記)を用いて記録
し、且つ記録されたフィルムを現像して形成されたもの
であり、前述したように左の眼で見た画像11aと右眼
で見た画像11bとが併設され、しかも立体視するため
に必要な所定寸法であるフィルムセンタAを有して作成
したものである。このため、前記ステレオペア11は、
ステレオペア用カメラにより1つの撮影対象物に対し写
し出しているが、前記左画像11aと前記右画像11b
とは、左右異なる方向(並列する両眼)から撮影されて
いるため、微妙に異なる映像となっている。
【0022】また、このようなステレオペア11は通
常、図示はしないが専用の位置決め部材を用いて、例え
ば立体視するために必要なフィルムセンタAの位置決め
を行うとともに、あるいは立体画像装置10に対しての
位置決めを行う規定寸法の枠部材や、またはステレオペ
ア11の左右の画像11a、11bを挟持する専用の台
紙部材などが用いられている。
【0023】前記ステレオペア用カメラは、一般に眼幅
と同様な間隔で左右2個のレンズを設けて構成され、こ
れらのレンズを用いて一つの画像を左右各々のレンズか
ら見た状態の画像光を入射してそれぞれフィルムに記録
するようにしたものである。
【0024】そして、このようなステレオペア用カメラ
によって記録されたフィルムを現像する際には、立体視
するために必要な左右の画像の平行及び高さ、あるいは
フィルムセンター等の諸条件を満足するように、精密に
形成することによってステレオペア11(図26参照)
を作成するようにしている。
【0025】したがって、このような平行ミラー方式の
立体画像装置10に用いられるステレオペア11は、上
記したようにステレオペア用カメラを用いて撮影しなけ
ればならず、しかも撮影されたフィルムを現像する場合
には、立体視するために必要な左右の画像の平行及び高
さ、あるいはフィルムセンター等の諸条件を満足するよ
うに精密に作成することが要求される。このため、ユー
ザによって前記ステレオペアを作成することは極めて難
しく、この辺りが歴史が永いステレオ写真が、あまり普
及していない原因の一つとも云える。
【0026】ところで、上記した平行ミラー方式の立体
画像装置においては、原理的には幾らでも大きな画像サ
イズ(ステレオペア)が可能であり、またサイズの選択
が自由である特徴を兼ね備えているため、例えば、従来
より業務用や研究用として幅広く使用されている。
【0027】しかしながら、このような平行ミラー方式
の立体画像装置に用いられるステレオペア11の画像サ
イズを考慮した場合、例えば従来よりユーザにとって強
い要望があるとともに、立体視するために必要条件を備
え且つ使用頻度の多いパノラマサイズ(パノラマ写真の
サイズであり、横幅250mmである)の画像が望まし
いが、このパノラマサイズの横寸法より大きな、一般に
使用されているA4サイズの横幅(規格標準寸法であ
り、A4横長の場合には横297mm、縦210mmで
あるが、この規格サイズの内横幅297mm)を基準と
して構成する場合においては、図26に示すステレオペ
ア11は、左右の画像の間の余白Aを有していなくとも
A4サイズの横寸法の2倍の大きさ、およそ600mm
になってしまい、極めて大きなステレオペア11を形成
することになる。
【0028】また、このようなステレオペア11を前記
平行ミラー方式の立体画像装置10を用いて立体視を行
う場合においては、図26に示すように観察者の両眼に
前記A4サイズの画像が融像として見るためには、それ
ぞれステレオペア11の左画像11a及び右画像11b
から第1の反射鏡12までの距離を増大することにな
り、また第2の反射鏡13も前記第1の反射鏡12に対
し、平行移動寸法を微妙に調節しなければならないとい
う問題点がある。
【0029】また、上記のように立体視を目的とする画
像サイズをパノラマサイズ、あるいはA4の横幅を基準
として前記平行ミラー方式の立体画像装置10を構成す
る場合においては、例えば図26に示す眼幅を疑似的に
拡大する光学系手段、つまり第1及び第2の反射鏡1
2、13及びこれらを支持する手段等を収容する筐体も
大きく構成しなければならず、さらにステレオペア11
を含む立体画像装置自体の規模に関しても大きく構成し
なければならないという問題点がある。
【0030】そのため、ユーザが例えばパノラマサイズ
やA4サイズの横幅を有した画像に対して立体視を行う
ためには、精度が要求され、しかも煩雑な位置決めを必
要とするステレオペアを用いることになり、また大きな
構造を有した立体画像装置を使用しなくてはならないた
め、使用上不都合があり、容易に立体視することができ
ずユーザにとって満足する物ではなかった。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来にお
ける立体画像装置では、立体視するために用いられるス
テレオペアの作成が、精度上容易でなく、しかもこのス
テレオペアの画像サイズを例えばパノラマサイズや、A
4サイズの横幅を基準する大きさにし、且つ平行ミラー
方式の立体画像装置を用いて立体視を行う場合には、こ
の平行ミラー方式の立体画像装置自体を大きく構成する
ことになり、このためユーザにとって使用上不都合があ
るとともに、容易に立体視を行うことができないという
問題点がある。
【0032】そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、パノラマサイズやA4サイズの横幅を基準
としたステレオペアを立体画像装置を用いて立体視する
場合においても、立体画像装置の構成規模を増大するこ
となく小規模で構成することができ、しかもステレオペ
アを容易に作成することができるとともに、良好に立体
視することのできる立体画像装置の提供を目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
よる立体画像装置は、視差のある左右異なる二つの画像
を配置し、あるいは表示するステレオペアとしての画像
表示手段を有し、この画像表示手段に配置され、あるい
は表示された左右それぞれの画像の画像光を少なくとも
2つの反射手段によって反射して観察者の両眼に各々入
射するように前記2つの反射手段を、前記画像表示手段
のそれぞれの画像からこれらの画像光を前記2つの反射
手段を用いて反射して両眼に入射する両眼までの合計光
軸距離寸法と、前記観察者の両眼から前記視差のある左
右の画像光が単一視された融像までの光軸距離寸法とが
合致するように立体視可能となる配置条件に配置するこ
とにより、前記画像表示手段の視差の異なる左右の画像
光が疑似的空間において、一つの合成した画像となる融
像を得ることで立体視を行うことが可能な立体画像装置
であって、前記画像表示手段は視差のある左右異なる二
つの画像を互いに背中合わせとなるように対向配置し、
且つ眼幅の中心延線上に配置されるとともに、前記画像
表示手段の両側に対向配置され、この画像表示手段にお
ける左右の画像のそれぞれの画像光を反射する第1の光
学系反射手段と、前記画像表示手段の前方に配置され、
前記第1の光学系反射手段により反射された左右の画像
のそれぞれの画像光を観察者の両眼に各々入射するよう
に反射するとともに、左右それぞれの画像光が逆側の眼
に入射しないように遮蔽することが可能な第2の光学系
反射手段とを具備したことを特徴とする。
【0034】請求項2記載の本発明による立体画像装置
は、視差のある左右異なる二つの画像を配置し、あるい
は表示するステレオペアとしての画像表示手段を有し、
この画像表示手段に配置され、あるいは表示された左右
それぞれの画像の画像光を少なくとも2つの反射手段に
よって反射して観察者の両眼に各々入射するように前記
2つの反射手段を、前記画像表示手段のそれぞれの画像
からこれらの画像光を前記2つの反射手段を用いて反射
して両眼に入射する両眼までの合計光軸距離寸法と、前
記観察者の両眼から前記視差のある左右の画像光が単一
視された融像までの光軸距離寸法とが合致するように立
体視可能となる配置条件に配置することにより、前記画
像表示手段の視差のある左右の画像光が疑似的空間にお
いて、一つの合成した画像となる融像を得ることで立体
視を行うことが可能な立体画像装置であって、前記画像
表示手段は視差のある左右異なる二つの画像を互いに背
中合わせとなるように対向配置し、且つ眼幅の中心延線
上に配置されるとともに、前記画像表示手段を上下方向
から挟持するように設けられた一対の固定部材と、前記
固定部材の前記画像表示手段における画像サイズの中心
に対応する中央近傍の両側に軸着され、この軸を支点と
して回動可能な一対の回動支持部材と、前記回動支持部
材の両側にそれぞれ取り付けられ、複数の回動部材で構
成することによって折り畳み可能なリンク機構と、前記
リンク機構に取り付けられることにより折り畳みを可能
とし、且つ開閉時には前記画像表示手段の両側に対向配
置され、前記画像表示手段の左右の画像のそれぞれの画
像光を反射する第1の光学系反射手段と、前記画像表示
手段の前方に配置され、且つ前記回動支持部材に取り付
けられ、前記第1の光学系反射手段により反射された左
右の画像のそれぞれの画像光を観察者の両眼に各々入射
するように反射するとともに、左右それぞれの画像光が
逆側の眼に入射しないように遮蔽することが可能な第2
の光学系反射手段と、前記第2の光学系反射手段を観察
者の眼幅に応じて拡張することが可能な眼幅調整手段
と、前記眼幅調整手段により観察者の眼幅に応じて前記
第2の光学系反射手段の幅を拡張した際に、この拡張に
伴いこの第2の光学系反射手段を取り付けている前記回
動支持部材が固定部材に軸着されている軸を支点として
回動するとともに、この回動支持部材にリンク機構を介
して取り付けられている第1の光学系反射手段を前記回
動支持部材と連動して回動し、眼幅に応じた前記第1及
び第2の光学系反射手段を最適に配置するようにして、
観察者の眼幅に応じた光学系の補正を行う補正手段とを
具備したことを特徴とする。
【0035】請求項3記載の本発明による立体画像装置
は、視差のある左右異なる二つの画像を配置し、あるい
は表示するステレオペアとしての画像表示手段を有し、
この画像表示手段に配置され、あるいは表示された左右
それぞれの画像の画像光を少なくとも2つの反射手段に
よって反射して観察者の両眼に各々入射するように前記
2つの反射手段を、前記画像表示手段のそれぞれの画像
表示部からこれらの画像光を前記2つの反射手段を用い
て反射して両眼に入射する両眼までの合計光軸距離寸法
と、前記観察者の両眼から前記視差のある左右の画像光
が単一視された融像までの光軸距離寸法とが合致するよ
うに立体視可能となる配置条件に配置することにより、
前記画像表示手段の視差のある左右の画像光が疑似的空
間において、一つの合成した画像となる融像を得ること
で立体視を行うことが可能な立体画像装置であって、前
記画像表示手段は視差のある左右異なる二つの画像を互
いに背中合わせとなるように対向配置し、且つ眼幅の中
心延線上に配置されるとともに、前記画像表示手段を上
下方向から挟持するように設けられた一対の固定部材
と、前記固定部材の両側にそれぞれ回動可能に取り付け
られ、複数の回動部材で構成することによって折り畳む
ことが可能なリンク機構と、前記リンク機構に取り付け
られることにより折り畳みを可能とし、且つ開閉時には
前記画像表示手段の両側に対向配置され、前記画像表示
手段の左右の画像表示部のそれぞれの画像光を反射する
第1の光学系反射手段と、前記画像表示手段の前方に配
置され、前記第1の光学系反射手段により反射された左
右の画像表示部のそれぞれの画像光を観察者の両眼に各
々入射するように反射するとともに、左右それぞれの画
像光が逆側の眼に入射しないように遮蔽することが可能
な第2の光学系反射手段と、前記第2の光学系反射手段
を観察者の眼幅に応じて拡張することが可能な眼幅調整
手段と、前記眼幅調整手段により眼幅に応じて第2の光
学系反射手段を拡張する際に、両眼における視差が所定
光軸寸法を介し仮の融像として一致する焦点を支点とし
て前記第2の光学系反射手段を回動するように拡張し、
眼幅に応じた第2の光学系反射手段を最適に配置するよ
うにして、前記眼幅調節手段に応じた光学系の補正を行
う補正手段とを具備したことを特徴とする。
【0036】請求項4記載の本発明による立体画像装置
は、請求項1記載の立体画像装置であって、前記画像表
示手段は、視差のある左右の画像の画像サイズが少なく
ともカメラ用の普通サイズからパノラマサイズの画像サ
イズを収容するA4サイズの大きさで構成され、あるい
は配置することのできることを特徴とする。
【0037】請求項5記載の本発明による立体画像装置
は、請求項1記載の立体画像装置であって、前記画像表
示手段は、ビデオ信号を用いて画像を表示する表示装置
を少なくとも2台設け、且つこれらの画面を表裏に接合
して一体的に構成され、あるいは配置することを可能と
するものであって、それぞれ視差のあるビデオ信号を供
給することによって動画または静止画の立体視を可能と
することを特徴とする。
【0038】請求項6記載の本発明による立体画像装置
は、請求項2記載の立体画像装置であって、前記第2の
光学系反射手段は、一対の第2の光学系反射手段を前記
回動支持部材と固定している眼幅調整支持部材に軸着さ
れ、且つそれぞればね構造を用いて常時外側方向に付勢
するように取り付けられ、装置の開閉時には自動的に開
閉するとともに、前記眼幅調整支持部材に係止手段を設
けることにより、所定の角度で前記第2の光学系反射手
段が係止されることを特徴とする。
【0039】請求項7記載の本発明による立体画像装置
は、請求項2記載の立体画像装置であって、前記眼幅調
整手段は、前記第2の光学系反射手段が固定される左右
それぞれの眼幅調整支持部材内側に孔を設け、これらの
孔の内周面を互いに異なる方向で螺刻し、且つこれらの
眼幅調整支持部材のそれぞれの孔と螺合するようにねじ
を両側に取り付けた回転式の眼幅調整操作部を回転する
ことにより、前記眼幅調整支持部材が互いに反対方向に
平行移動し、且つ第2の光学系反射手段の幅を拡張する
ようにしたことを特徴とする。
【0040】請求項8記載の本発明による立体画像装置
は、請求項3記載の立体画像装置であって、前記眼幅調
整手段は、前記第2の光学系反射手段が固定される上下
それぞれの眼幅調整支持部材の対向面に噛み合い部を備
えた歯合部材を各々取り付け、これらの歯合部材とに噛
み合うように配置された回転式の眼幅調整操作部を回転
することにより、前記眼幅調整支持部材が互いに反対方
向に平行移動し、且つ第2の光学系反射手段の幅を拡張
するようにしたことを特徴とする。
【0041】
【作用】請求項1記載の本発明においては、画像表示手
段が、視差のある左右異なる二つの画像を互いに背中合
わせ、つまり表裏に接合して一体的に構成され、且つ配
置されるように構成されているため、立体視するために
必要なステレオペア作成が、フィルムセンターの位置合
わせ等の煩雑な位置決めをする必要がなく、容易に作成
することができる。また、このようなステレオペアとし
ての画像表示手段を用いることにより、第1及び第2の
光学系反射手段を用いて構成される立体画像装置の構成
規模を縮小することができるとともに、この立体画像装
置を使用して観察することにより、前記画像表示手段の
画像の立体視を容易にしかも良好に行うことができる。
【0042】請求項2記載の本発明においては、第1の
光学系反射手段がリンク機構により、折り畳むことが可
能であり、しかも第2の光学系反射手段も折り畳むよう
に取り付けられているため、完全に折り畳んだ状態で前
記第1及び第2の光学系反射手段を収容することができ
る。また、眼幅調整手段及び補正手段を用いることによ
り、観察者の眼幅に応じて第2の光学系反射手段を拡張
することができると同時に、この眼幅調整に基づき回動
支持部材を画像の中心を支点として回動することによ
り、第1の光学系反射手段を最適な配置条件に設定する
ことができるため、眼幅に応じた光学系の補正を行うこ
とができ、良好に立体視を行うことができる。
【0043】請求項3記載の本発明においては、固定部
材に直接第1の光学系反射手段を取り付けたリンク機構
を設けているため、部品点数を削減することができると
とともに軽量化が行われ、コスト的にも安価に折り畳み
式の立体画像装置を構成することができる。また、眼幅
調整手段及び補正手段を用いることにより、観察者の眼
幅に応じて第2の光学系反射手段を拡張することができ
ると同時に、第1の光学系反射手段を移動させることな
く、第2の光学系反射手段のみ拡張しただけで、眼幅調
整に応じた光学系の補正を行うことができ、良好に立体
視を行うことができる。請求項4記載の本発明において
は、画像表示手段における画像の画像サイズが、カメラ
用の普通サイズ(写真における規格サイズであり、通常
のサービスサイズをいう)から使用頻度の高いパノラマ
サイズの画像サイズの画像においても、画像がケラレる
ことなく良好に立体視を行うことができ、またA4サイ
ズの画像においても立体視を行うことができる。
【0044】請求項5記載の本発明においては、ステレ
オペアとしての画像表示手段にビデオ信号を用いて画像
を表示する表示装置を少なくとも2台設け、且つこれら
の画面を表裏に一体的に接合して構成し、且つ配置でき
るようにすることにより、それぞれのテレビジョン受像
機に視差のある映像信号を供給した場合には、静止画像
の立体視を行うことができることは勿論のこと、動画に
おいても立体視を行うことができる。
【0045】請求項6記載の本発明においては、折り畳
み式の立体画像装置を開閉した場合に、第2の光学系反
射手段がばね構造により常時外側方向に付勢されている
ことにより自動的に開閉することができ、また、これと
同時に係止手段を備えているため、所定の角度で前記第
2の光学系反射手段を係止することができる。
【0046】請求項7記載の本発明においては、眼幅調
整手段及び補正手段を用いることにより、この眼幅調整
手段を構成する眼幅調整操作部を回転するだけで、第2
の光学系反射手段を所望する眼幅に応じて容易に拡張す
ることができ、しかも同時に第1の光学系反射手段の配
置を最適に設定することができ、これにより眼幅に応じ
た光学系の補正を行うことができる。
【0047】請求項8記載の本発明においては、眼幅調
整手段及び補正手段を用いることにより、この眼幅調整
手段を構成する眼幅調整操作部を回転するだけで、第2
の光学系反射手段を所望する眼幅に応じて容易に拡張す
ることができ、しかも同時に画像がケラレることなく光
学系の補正を最適に行うことができる。
【0048】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。図
1乃至図12は本発明に係る立体画像装置の第1実施例
を示し、図1は固定式の立体画像装置の概略構成を示す
構成斜視図、図2は本発明の光学系の原理を示す原理
図、図3乃至図9は図2の原理を説明するための説明
図、図10は図1に示す装置の動作を説明する説明図、
図11は図1に示す装置と従来技術とを比較した場合の
説明図、図12は図1に示す装置に用いられる枠部材の
一例を示す構成図である。
【0049】図1に示すように、本実施例における立体
画像装置1は、先ず図26に示す従来技術としてのステ
レオペアを容易に作成するように改良し、さらにこのス
テレオペアの画像サイズが例えば、パノラマサイズやA
4サイズの横幅を基準とする画像であった場合において
も、立体画像装置の構成規模を大きくすることなく構成
することでき、しかも容易に融像を得ることができるこ
とにより、立体視を良好に行うことができるように構成
したことを特徴とするものである。
【0050】立体画像装置1は、同図に示すように、筐
体2の中央近傍に配置されるとともに、視差のある左右
の一対の画像が表裏に接合して表示され、あるいは配置
されるように構成されたステレオペアとしての画像表示
手段3と、この画像表示手段3の表裏における視差のあ
るそれぞれの画像光を所定の角度で各々反射する第1の
光学系反射手段4と、前記第の1光学系反射手段4によ
って反射された視差のあるそれぞれの画像光が入射さ
れ、且つ観察者の眼幅に対応するように所定角度で配設
されるとともに、これらの視差のある画像光をそれぞれ
両眼に導くために設けられた第2の光学系反射手段とで
構成されている。
【0051】前記筐体2の上面2には、この立体画像装
置1を用いて前記画像表示手段3における画像を立体視
(観察)するために必要な明るさを取り入れるために、
例えばガラスや、プラスチック等の部材で形成される透
明部材2aが明るさの必要範囲の大きさで取り付けられ
ている。
【0052】また、前記筐体2の中央部には、上面の透
明部材2aと底面2bとに対向配置されたガイド枠部材
4が設けられており、このガイド枠部材4に、例えば前
記画像表示手段3におけるステレオ写真で構成したステ
レオペアを挿入することによって、このステレオペアの
取付状態を保持することができるとともに、ステレオペ
アの水平方向による位置決め、つまり立体画像装置1に
対して立体視するために必要な位置決めが容易に行うこ
とができるようになっている。
【0053】前記画像表示手段3は、例えばステレオペ
アとしての機能を有し、従来技術としてのステレオペア
の構成を改良したものであって、例えばステレオ写真の
場合には、視差のある左用画像(以下、L用画像と記
載)3aと右画像3b(以下、R用画像と記載)との各
々画像を備えている面を外側に向け、且つ前記L・Rの
画像3a、3bを表裏に接合してステレオペアを構成
し、且つこの場合にこのステレオペアを配置することが
できるように構成されたものであり、あるいは前記視差
のある左右一対の画像が各々表裏に接合した状態で表示
することが可能な表示体で構成することもできるように
なっており、この場合においても配置することが可能で
ある。
【0054】つまり、前記画像表示手段3は、上記のよ
うにステレオ写真を改良した本実施例におけるステレオ
ペアを使用する場合には、このステレオペアを所定位置
に配置することが可能であり、また一方では上記のよう
に画像表示手段3におけるステレオペアとして視差のあ
る画像を、例えば画像を表示することが可能な表示体を
用いて表裏に接合して構成し且つ表示させても良く、す
なわちどちらの場合においても、立体画像装置1に対し
着脱可能に一体的に構成されたステレオペアであり、本
実施例における立体画像装置1に用いられる重要な構成
要素となっている。
【0055】ここで、例えばこの画像表示手段3として
の画像をパノラマ写真における(パノラマサイズの)ス
テレオペア3として構成する場合には、市販のパノラマ
・カメラを2台横並びに且つ平行に併設して撮影し、そ
の後同時プリントした左右一対のプリントを表裏に貼着
し、且つ枠部材3cを用いて挟持するようにして構成す
るものである。このため、本実施例においては、従来技
術としてのステレオペアを作成する難しさを解消すると
ともに、容易にステレオペア3を作成することができる
ことを特徴とする。尚、前記枠部材3cは例えば台紙等
の紙部材を用いて構成するようにしても良く、あるいは
適当の厚さを持つアクリル板やガラス板のような透明板
部材の両面に、それぞれ視差のあるプリントを中心線を
合わせて貼着するように構成しても良い。
【0056】一方、前記第1の光学系反射手段5として
は、例えば反射表面の歪が極力少ない素材で構成された
一対の反射鏡で構成されており、それぞれの反射鏡5を
用いて前記ステレオペア3における各々のL・R用画像
3a、3bの画像光を前記第2の光学系反射手段6に効
果的に反射するように、所定角度で筐体2の底面2bに
取付部材5aにより取り付けられている。この場合にお
ける所定角度とは、図2に示すように、例えば前記ステ
レオペア3がパノラマサイズの横幅(図2中では長さM
に対応)であり、しかも眼幅が60mmである観察者の
両眼から立体視するための特徴とする融像までの焦点距
離を、比較遠い距離とする500mmとして想定した場
合には、前記反射鏡5を、ステレオペア3と平行する平
行線に対し、24、220°内側に傾けた角度である。
尚、前記融像までの焦点距離が500mm以上となる場
合においては、第1の反射鏡5の角度も当然ながら変化
することになり、本実施例では固定式の場合ではある
が、融像までの焦点距離に対応するように前記第1の反
射鏡5を自由に角度が変えられるように配設するように
しても良い。
【0057】前記第2の光学系反射手段6としては、前
記第1の光学系反射手段と同様な素材を用いた一対の反
射鏡で構成され、それぞれの反射鏡6を用いて前記第1
の反射鏡5により入射されたL・Rの画像光を、各々反
射して観察者の両眼に出射するように、図1に示す固定
部材6aを用いて所定角度で取り付けられている。この
場合における所定角度においては、図2に示すように、
例えば前記ステレオペア3がパノラマサイズの横幅(図
2中では長さMに対応)であり、しかも観察者の両眼か
ら立体視するための特徴とする融像までの焦点距離を、
比較遠い距離とする500mmとして想定した場合に
は、前記第2の反射鏡6を、ステレオペア3と平行する
平行線に対し、20.780°外側に傾けた角度であ
る。
【0058】前記第1の及び第2の反射鏡5、6の形状
に関しては、例えば前記ステレオペア3の左右の画像3
a、3bの画像光が各々ケラレず、しかも所望の画面の
外の不要な部分が見えないように、奥行き方向が幅広く
且つ手前方向の幅を少なくとも狭くして形成される台形
の形状に構成されている。
【0059】また、本実施例では、前記筐体2の上面の
透明部材2aと底面2bとに取り付けられたガイド枠部
材4には、上述したようにステレオペア3を挿入するた
めの溝部4aを備えており、また挿入した際のステレオ
ペア3の位置決めを容易に行うための基準印としての位
置決めマーク4bが上下に設けられている。
【0060】尚、本実施例においては前記一対の第2の
反射鏡6を、例えば観察者による眼幅を調整するために
前記第2の反射鏡を固定している固定部材6aに、第2
の反射鏡6が回転・もしくは平行移動させることで観察
者の所望する眼幅に調整することが可能な眼幅調整手段
を設けて構成するようにしても良く、この場合この第2
の反射鏡5の位置に応じて良好に立体視を可能とするよ
うに前記第1の反射鏡5が連動するように構成しても良
い。
【0061】次ぎに、このような構成の立体画像装置の
原理を図2を参照しながら詳細に説明する。図2に示す
ように、本実施例における立体画像装置1は、例えば前
記第1の反射鏡5及び第2の反射鏡6を固定した固定式
の立体画像装置の一例であり、ステレオペア3のL・R
用画像サイズを例えば、パノラマサイズを収容可能とす
る、A4の横幅サイズを基準にするとともに、この画像
サイズに応じた立体視可能な融像までの焦点距離Lを5
00mmと想定した場合である。
【0062】この場合において、A4サイズの横幅寸法
Mのステレオペア3を構成する、視差のあるL用画像3
a及びR用画像3bの各々の画像光は、上記したよう
に、例えばこのステレオペア3の中心線と平行する平行
線に対し、各々24.220°反射面を先端部を支点と
して内側に傾けられた一対の第1の反射鏡5により、入
射角度と同様な相対角度で反射され、第2の反射鏡6に
入射される。
【0063】次いで、前記第1の反射鏡5により反射さ
れたL・R用画像光は、中心線と平行する平行線に対
し、20.780°反射面を先端部を支点として外側に
傾けられた第2の反射鏡6により、入射角度と同じ反射
角度で反射し、観察者の両眼にそれぞれ、入射されるこ
とになる。ここで観察者の眼幅は、一般に55mm〜7
5mmであるが、例えば本実施例においては、仮に60
mmを基準とするものである。
【0064】このようにして、両眼にそれぞれ入射され
た前記ステレオペア3のL・R用画像光は、観察者が両
眼の視野を適当に内側に向けることによって、これらの
視差のことなるL・R用の画像光が単一視されるととも
に、疑似的空間に融像を得ることになり、結果として立
体視することができることになる。
【0065】また、良好に立体視を行うためには、やは
り両眼から融像までの焦点距離Lと両眼からステレオペ
ア3までの光軸距離とが、合致していることが望ましい
が、本実施例においても、このような条件を満足するも
のであり、例えば図2に示すように、左眼部分において
説明すると、左目から第2の反射鏡6までの光軸距離R
1と、第2の反射鏡6から第1の反射鏡5までの光軸距
離R2と、第2の反射鏡6からステレオペア3のL用画
像3aまでの光軸距離R3との合計光軸距離が、融像ま
での距離M、すなわち500mmと同様の寸法である。
【0066】具体的には、前記R1は25mmであり、
前記R2は261.3mm、前記R3は213.65m
mであり、合計光軸距離は499.95mmである。こ
の場合多少の長さの違いがあるが、立体視することに関
しては影響することなく、良好に立体感を得ることがで
きるものである。
【0067】また、両眼を結ぶ平行線から、前記ステレ
オペア3の中心位置までの距離は、図示はしないが上記
の場合、196.90mmの位置に配置することが望ま
しく、このためこの距離に合わせてステレオペア3の中
心位置の位置決めを行うことにより、良好な立体視を行
うことができるものである。尚、本実施例においては、
上記196、90mmの寸法に対応するように、例えば
ガイド枠部材4の位置決めマーク4bを設けるようにし
ても良い。
【0068】したがって、このような構成にすることに
より、例えばステレオペア3の画像サイズをパノラマサ
イズを可能にし、且つA4サイズの横幅寸法の範囲内の
サイズを可能にするものであり、またこのような画像サ
イズのステレオペア3を良好に立体視することができる
ようになっている。
【0069】次ぎに、このような図1に示す立体画像装
置における光学系の原理について、従来技術としての平
行ミラー方式の立体画像装置に基づき改良した点を、光
学系における概念を参考するとともに、図3乃至図9を
参照しながら詳細に説明する。尚、説明を簡略化するた
めに、立体画像装置の左部分における主要部について説
明する。
【0070】先ず、図26に示した従来技術としての平
行ミラー方式の立体画像装置において、例えば図3に示
すように両眼を結ぶ平行線の内左目の視点を仮にP点と
し、このP点からステレオペア11の左画像11aまで
の光軸距離を、例えば本実施例と同様に500mmとす
る。
【0071】この場合第1の反射鏡12と第2の反射鏡
13とは、平行の位置関係で且つ反射面が対向して配置
されているが、これらの反射鏡12、13間の水平方向
(以下、X方向と略記)における距離を例えば150m
mとし、さらにそれぞれの反射鏡12、13の角度を各
々45°傾け、また、前記左画像11aから前記第1の
反射鏡12までの距離を300mmに配置することによ
って、前記ステレオペア11の左画像11bの画像光
は、前記第1の反射鏡12に反射し、次いで第2の反射
鏡13に反射した後に左眼のP点に入射することができ
るとともに、上記したP点からステレオペア11の左画
像11aまでの光軸距離500mmという合計光軸距離
寸法を満足することになる。
【0072】次ぎに、従来技術における平行ミラー方式
の問題点であるX方向における縮小規模を考慮した場
合、図3に示す第1の反射鏡12と第2の反射鏡13と
のX方向における距離寸法を減少させるようにする。こ
の場合、例えば図4に示すように左目のP点からステレ
オペア11の左画像11aまでの距離500mmを維持
するようにし、しかも前記第1の反射鏡12、第2の反
射鏡13間のX方向距離を極力縮小するように構成した
場合には、図3に示す第1の反射鏡12を第2の反射鏡
13の中心点を視点として距離寸法150mmを保持し
ながら時計回り方向に回転移動させ、さらに左画像1a
の画像光が第1の反射鏡12及び第2の反射鏡13を介
してP点に良好に入射するために、前記第1・第2の反
射鏡12、13をそれぞれ22.5°(45゜の1/2
の角度)外側に傾けた角度に配置する。
【0073】このため、図4に示すようにステレオペア
11の左画像11aは、前記第2の反射鏡12との距離
寸法300mmを変えずに構成すると、P点から垂直方
向(以下、Y方向と略記)に向けて遠く、且つ長い寸法
を有して配置されることになるが、この左画像11aの
画像光は、第1の反射鏡12及び第2の反射鏡13を介
して左目のP点に確実に入射することができ、しかも前
記第1の反射鏡12と前記第2の反射鏡13とのX方向
における距離寸法を106mmと短縮することができ
る。
【0074】しかしながら、このように図4に示す方法
では、X方向に関し規模を縮小することが可能となる
が、ステレオペア11の左画像11aが極めて左目のP
点から遠く配置することになり、そのためY方向におけ
る規模が増大することになり、装置の規模を縮小する目
的を満足することができない。尚、具体的には、前記ス
テレオペア11の左画像11aのY方向における距離寸
法は、456mmとなっている。
【0075】そこで、上記の問題点を解消すべく、例え
ば図5に示すように、前記ステレオペア11の左画像1
1aを、第1の反射鏡12との距離寸法300mmを維
持しながら45°内側に回転させた位置に配置し、且つ
前記第1の反射鏡12も、内側に22、5°の角度を得
た位置に配置するように、中心点を支点として、つまり
45°回転させるように構成する。
【0076】これにより、図5に示すようにステレオペ
ア11の左画像11aの画像光は、第1の反射鏡12及
び第2の反射鏡13を介し、確実に左目のP点に入射す
ることができ、しかもX方向、またY方向においても構
造的に規模を縮小することができる。
【0077】一方、図5に示す立体画像装置は、片眼に
よる光学系に関するものであり、ここで、例えばこれら
の光学系反射手段の配置でしかも立体視可能とするため
に必須である両眼の光学系概念を考えた場合には、図5
に示す光学系反射手段の配置構成では、両眼の光軸が平
行となり無限遠に像がある場合はこれで良いが、この場
合は画像までの距離を有限の500mmしているので、
例えば観察者が裸眼の状態で観察した場合には、自然な
状態では融像を得ることができず、結果として正しい立
体視を行うことができない。
【0078】そこで、観察者が2つの眼で融像を得、し
かも無理のない自然な状態での立体視を可能にするため
には、当然ながら両眼の視野を適当な角度(以下、輻輳
角と記載)で内側に向けて両眼の視線を一致させる融像
性輻輳の状態にする必要があるが、ここでこのような立
体視を行うための両眼における概念を図6に示す。
【0079】図6に示すように、例えば観察者の両眼の
眼幅を仮に60mmとし、また両眼から融像までの距離
寸法を500mmとし、且つこのような状態で焦点が一
致している場合、この時の各々の眼の輻輳角は、3.4
40°となる。
【0080】また、前記融像が例えば通常の画像であっ
た場合においても、両眼により焦点が一致しているとき
の角度も同様であると考えられる。
【0081】したがって、両眼から、例えば立体視の特
徴とする融像までの距離が、500mmである場合に立
体視を可能にする必要条件としては、片目の輻輳角3.
440°という具体的な角度を必要とするものである。
【0082】そこで、このような立体視するための概念
に基づいて、例えば図5に示す光学系の構成を考えた場
合には、図7に示すように先ず、観察者の左目のP点か
ら第2の反射鏡13までの光軸線の角度をY方向の中心
線に対し3、440°傾けるようにし、またこれに連動
するように第2の反射鏡13及び第1の反射鏡12の光
学系反射手段も全体に、3.440°内側に回転させた
位置に配置する。
【0083】したがって、図5に示す光学系の構成にお
いては、上記したようにこの場合で両眼による立体視を
行うと無理のない自然な状態での融像を得ることができ
ず、すなわち両眼の光軸が一致することなく、無限大に
なってしまうという問題点があるが、しかしながら、図
7に示すように、両眼による無理のない自然な状態での
立体視するための必要な概念(図6参照)に基づき、第
1及び第2の反射鏡12、13を構成することにより、
両眼により観察した場合においても、立体視を可能とす
る両眼における光学系概念を満足するものである。
【0084】しかし、このように立体視を可能とする上
記光学系概念に基づき構成すると、例えば観察者の左眼
の位置を基準とするP点がX方向に広がり、つまり両眼
の眼幅が大きくなってしまうという不都合があり、すな
わちこの眼幅を仮に平均眼幅60mmとする距離寸法に
合わせることが必要である。
【0085】そのため、例えば図8に示すように、観察
者の眼幅を仮に60mmとして左眼のP点を固定し、且
つ上記図7で示した両眼による立体視可能な光学系概念
の配置構成を満足するように考えた場合には、融像を見
るために必要な片眼の輻輳角3.440°の関係から、
第1の反射鏡12を例えば図5に示す角度22.5°か
ら、3.440°×1/2=1.720°内側に回転さ
せれば良く、つまり、24.220°となる。また、第
2の反射鏡13の方も同様に、例えば図5に示す角度2
2.5°から1.720°内側に回転させれば良く、つ
まり、20.780°となる。また、この場合ステレオ
ペア11の左画像11aを効果的に左眼のP点に入射す
るために、前記第1の反射鏡12と前記第2の反射鏡1
3との光軸距離寸法を154mmとし、さらに前記第1
の反射鏡12からステレオペア11の左画像11aまで
の光軸距離寸法を296mmとする。
【0086】したがって、このような構成にすることに
より、両眼による立体視可能な光学概念をより効果的に
満足することは勿論のこと、例えば両眼を結ぶP点から
前記第2・第1の反射鏡13、12を介しステレオペア
11の左画像11aまでの光軸距離が500mmの場合
に、この光軸距離寸法と前記P点から融像までの距離寸
法(500mm)とが合致することになり、言い替えれ
ば前記ステレオペア11の無理のない自然な状態での立
体視を可能にするものである。
【0087】さらに、ここで本実施例におけるステレオ
ペア11の画像サイズの大きさ、つまりパノラマサイズ
(横幅250mm)を可能とするA4サイズ(横幅29
7mm)の画像サイズの条件を満足するべく、そのうえ
このようなサイズの画像光が両眼の視野内に納めること
ができるとともに、第2の反射鏡13による画像のケラ
レが無いように構成するように、前記第1の反射鏡12
及び第2の反射鏡13大きさや、配置距離寸法による位
置関係を探しだし、またこの場合においても、P点から
画像までの合計光軸距離寸法をおよそ500mmとする
ようにする。
【0088】その結果、例えば図9に示すように、本実
施例の特徴とする立体画像装置の光学系の概略構成を得
ることができ、つまりこれは、例えばステレオペア11
の画像サイズをA4サイズ(横幅297mm)を基準に
した場合、第1の反射鏡12を所定の大きさに拡大し、
且つ第2の反射鏡13も画像のケラレが無いように所定
の大きさに構成するようにしたものである。
【0089】したがって、観察者の両眼を結ぶ平行線か
ら立体視における融像までの距離寸法を500mmとし
た場合に、例えばP点から第2の反射鏡12までの光軸
距離寸法R1は20mm、この第2の反射鏡13から第
1の反射鏡12までの光軸距離寸法R2は264mm、
この第2の反射鏡13からステレオペア11の左画像1
1aまでの光軸距離寸法R3は216mmであり、合計
光軸距離寸法TLは、R1+R2+R3=500mm
となる。これにより、前記観察者の両眼を結ぶ平行線か
ら立体視における融像までの距離寸法500mmと前記
光軸距離寸法TLとは合致することになるため、ステレ
オペア11の画像サイズがA4サイズ(横幅297m
m)の場合においても、立体視することができることに
なる。
【0090】また、図9に示すP点から第2の反射鏡1
3までの光軸距離R1を、例えば25mmで設定し、且
つパノラマサイズ(250mm)の画像サイズに合わせ
て立体視を行う場合には、前記R2は261.3mm、
R3は213.65mmとなり、合計光軸距離寸法TL
は499.95mmとなる。したがって、この場合にお
いても、融像までの距離寸法500mmとほぼ合致する
ことになるため、上記と同様に無理のない自然な状態で
の立体視を可能にするものであり、この場合におけるP
点から画像の中心点までの距離寸法は、196.90m
mとなっている。
【0091】つまり、上記したような後者における光軸
距離寸法で光学系反射手段及びステレオペアを配置した
構成は、例えば図1に示す立体画像装置1における光学
系の配置構成であり、このように本実施例における図1
の立体画像装置の具体的な光学系の構成を図10に示し
ている。
【0092】図10に示すように、図3乃至図9におい
て説明した如く本実施例の立体画像装置1においては、
ステレオペア3の画像サイズがA4サイズの横幅寸法
(297mm)の場合においても立体視を可能とするも
のであり、図示例ではステレオペア3の画像サイズをパ
ノラマサイズの基準画像サイズとして、立体視可能にす
るために上記のように光学系反射手段等を構成したもの
である。
【0093】したがって、図1に示す立体画像装置1
は、例えばステレオペア3の左右の画像部3a、3bと
の画像サイズが一般に使用頻度の多いパノラマサイズで
構成された場合に、所定の大きさで形成された第1の反
射鏡5を前記ステレオペア3に対し24.200°内側
に傾け、且つ所定の大きさで形成された第2の反射鏡1
3を20.780°外側に傾けるようにして構成配置
し、この場合に観察者の眼幅は60mmとなるように構
成されている。また、眼幅を結ぶ平行線から前記ステレ
オペア3の中心位置までの距離寸法は、この場合19
6.90mmとするものである。
【0094】次に、図1に示す立体画像装置の観察方法
及び動作を図10乃至図12を参照にしながら詳細に説
明する。先ず最初に、例えば図1に示す画像表示手段3
としての画像をパノラマ写真における(パノラマサイズ
の)ステレオペア3として構成する場合には、市販のパ
ノラマ・カメラを2台横並びに且つ平行に併設して撮影
し、その後同時プリントした左右一対のプリントを表裏
に貼着し、且つ枠部材3cを用いて挟持するようにして
構成する。また、この段階で前記枠部材3cを、例えば
図12(a)に示すように1枚の台紙部材を折曲し、且
つ表裏の各々の面がパノラマサイズの画像サイズの大き
さとなるように切欠して形成されたパノラマサイズの台
紙部材として用いることにより、容易に左右のプリント
の位置決めを行うことができるとともにステレオペア3
を作成することができる。また、普通サイズ(写真にお
ける規格サイズであり、通常のサービスサイズ82mm×11
6mmをいう)のステレオペア3を作成する場合において
は、図12(b)に示すように、上記と同様台紙部材の
表裏の各々の面に普通サイズの大きさとなるように切欠
して構成されたものを用いることにより、容易に普通サ
イズのステレオペア3を作成することができる。
【0095】尚、前記枠部材3cには、予め画像サイズ
の中心点を示す中心マーク3dを両面のそれぞれ上部・
下部に設けておくようにする。
【0096】次に、このように作成したステレオペア3
を枠部材3cとともに、図1に示す立体画像装置1の後
方よりガイド枠部材4の溝部4aに沿わせて挿入し且つ
ガイド枠部材に案内させながらスライドし、そして前記
ステレオペア3を挟持している枠部材3cの中心マーク
3dを、前記ガイド枠部材4に設けられた位置決めマー
ク4bに対応するように合わせる。これにより、ステレ
オペア3の画像中心位置と立体画像装置1における第2
の反射鏡6との光学系に関する光軸距離寸法が満足する
ものであり、ステレオペア3の立体画像装置へのセッテ
ィングを完了する。
【0097】尚、図1に示す図示例では、パノラマサイ
ズの画像サイズに対応するように前記ガイド枠部材4の
位置決めマーク4bを、両眼を結ぶ平行線から196.
90mmとなるような位置に設けるようにしているが、
この他に例えば普通サイズの画像サイズ、あるいはA4
サイズ(横幅297mm)等の画像サイズに対応する所
定の距離寸法に各々位置決めマーク4bを設けるように
しても良い。また、上記位置決めマーク4bと対応する
ように、例えば第2の反射鏡6を固定する固定部材6a
の後方部上側に前記ステレオペア3のスライドが到達し
た際に接合されて係止するとともに位置決めを行うスト
ッパー部材6b(図1参照)を設けるようにしても良
く、また、前記ストッパー部材6bを立体画像装置1の
上面の透明部材2aあるいは底面2bの所定位置に設け
るようにしても良い。
【0098】そして、観察者は図1に示す一対の第2の
反射鏡6に対応するような高さから、両眼を接近させ、
ステレオペア3の左右の画像3a、3bをそれぞれ左
眼、右眼によって立体視を行う。この場合、例えば図1
0に示すように左眼の片眼においては、前記ステレオペ
ア3の左画像3aの画像光が、第1の反射鏡5及び、第
2の反射鏡13を介して反射され、観察者の左眼に良好
に入射することになる。また図示はしないが右眼におい
ても同様に、ステレオペア3の右画像3bの画像光が良
好に右めに入射することになる。
【0099】その結果、観察者の眼幅は第2の反射鏡6
によって疑似的に拡張され、しかもそれぞれ入射された
2つの画像光が、観察者による適当な内側方向に視野を
向けることにより、疑似的空間に1つの画像を形成し且
つこの画像を融像として見ることができ、すなわちパノ
ラマサイズのステレオペア3に映し出されている画像の
無理のない自然な状態での立体視を行うことができるこ
とになる。
【0100】また、このような構成の立体画像装置の補
正に関しては、まず最初に観察者が第2の反射鏡13に
対し所定位置で観察を行い、この段階で例えば前記ステ
レオペア3を手前方向、あるいは後ろ方向に、観察者が
観察しながらスライドさせることにより、無理のない自
然な状態での立体視される最適なステレオペアの位置を
見いだすことができるとともに、眼幅の個人差に伴う補
正を行うことができる。
【0101】したがって、このようにパノラマサイズの
画像サイズで構成されたステレオペア3の立体視を可能
とする立体画像装置1においては、図11に示すように
例えば左側に従来技術としての平行ミラー方式の立体画
像装置を示す光学系の構成にし、右側に本実施例の立体
画像装置の光学系の構成にし、且つ画像までの距離を仮
に500mmとしてこれらの立体画像装置の構成規模を
比較した場合、本実施例における立体画像装置は、従来
技術における平行ミラー方式の立体画像装置に比べ、X
方向(水平方向)及びY方向(垂直方向)においても構
成規模を縮小することができる。
【0102】また、左側の立体画像装置に用いられるス
テレオペアは作成することがかなり難しく、しかも装置
に取り付ける際の位置決めも精度が要求されるが、本実
施例における立体画像装置(図11における右側)に用
いられるステレオペア3は、容易に作成することができ
るとともに、このステレオペアの装置に対する位置決め
も容易に行うことができる。
【0103】したがって、本実施例によれば、ユーザに
とって容易に所望する画像サイズのステレオペアを作成
することができることは勿論のこと、このステレオペア
に応じて立体画像装置を構成しているため、装置の構成
規模を縮小することができる。
【0104】また、このような立体画像装置を用いるこ
とにより、容易にこのステレオペアの画像の立体視を行
うことができ、そのうえレンズを用いることなく装置の
光学系を構成しているため、光軸を精度良く合わせる必
要がないのと同時に眼の方を装置側の光軸に合わせるこ
とに依る疲労や、眼とレンズの度の不整合による疲労も
なく、そのうえコスト的にも安価にすることができるこ
とは明かである。
【0105】尚、本実施例においては、第1及び第2の
反射鏡を所定角度で固定して構成される固定式の立体画
像装置について説明したが、例えば観察者の眼幅に応じ
て前記第1及び第2の反射鏡の角度を立体視可能とする
光学系に基づき最適に調整(補正)することができるよ
うに構成しても良く、また前記第2の光学系反射手段を
観察者の眼幅に応じて変化することができるように、例
えば第2の反射鏡を回転あるいは平行移動させることが
可能な眼幅調整手段を設けるように構成しても良い。ま
た、この場合の眼幅調整手段は、例えば電気的に、機械
的に、さらには自動的に駆動するように構成しても良
く、あるいは手動的に駆動させるように構成しても良
い。
【0106】また、本実施例においては、ステレオペア
の画像サイズがパノラマサイズの画像を満足するA4サ
イズの横幅(297mm)について説明したが、縦寸法
においても例えばA4サイズの規格縦寸法(210m
m)となるように前記ステレオペアを構成しても良く、
この場合第1及び第2の反射鏡においても同様に縦寸法
を拡大することにより本実施例と同様に効果を得ること
ができる。
【0107】さらに、この原理を用いて、より大きなサ
イズも可能であり、眼幅だけを現状維持し、ミラーと画
像の位置関係を相似的に拡大することにより、本実施例
と同様の効果を得ることができる。
【0108】また、本実施例においては、第1の反射鏡
及び第2の反射鏡に用いられる反射鏡を、例えば一般に
光学系の反射手段として用いられているミラーで構成す
ることができることは勿論のこと、反射面が歪まないよ
うな材質を用いて構成された反射鏡であれば良く、この
場合においても効果を得ることができる。
【0109】また、本実施例においては、立体視する際
の明るさを確保するために、装置の上面に透明部材を用
いて構成したが、例えばより効果的に立体視する際の明
るさを確保するために、例えば立体画像装置の上方部、
あるいは側面部や後方部にスポットライト等のような照
明器具を設けてステレオペアの左右の画像部を照らし出
し、最適な明るさを得るように構成しても良い。
【0110】さらに、本実施例においては、レンズを用
いることなく立体視することを特徴としているが、例え
ば最適な立体視を行うためにルーペ等のレンズを用いて
光軸を補正するようにしても良く、この場合に前記第2
の反射鏡の前方に観察者の両眼と平行するように例えば
レンズとしての一対の接眼レンズを取り外し可能に設
け、観察者が裸眼の状態あるいは眼鏡等を用いた場合に
おいても観察可能にするようにしても良い。また、ルー
ぺを用いた場合には、画像を拡大して観察することも可
能であり、これはより広い視野を得ることになり、臨場
感も増加されるものである。
【0111】図13は本発明における立体画像装置の第
2実施例を示し、例えば画像表示手段における画像を、
静止画像としてではなく動画の画像として立体視を可能
にするように2台のビデオ信号を用いて画像を表示する
表示装置を設け、且つこれらの画面に視差のある画像を
表示させるようにステレオペアとして構成し、この場合
におけるステレオペアに用いられる枠部材の構成を示す
ものであり、図13(a)は画面サイズがハイビジョン
放送を受信可能にするアスペクト比9:16の表示装置
に対応するように構成された枠部材の概略構成を示し、
図13(b)は前記画面サイズが最大12インチの画面
サイズを備えた表示装置に対応するように構成された枠
部材の概略構成を示している。
【0112】本実施例においては、図1に示す画像表示
手段としてのステレオペアを改良したものであり、図示
はしないが例えば極力厚さのない表示装置としての液晶
カラーテレビジョン受像機(以下、液晶TVと略記)を
2台設け、且つ表示画面を両外側に向けて対向配置し、
そして、着脱可能に背中合わせで接合して一体的に構成
し、いわゆる動画の立体視が可能とするステレオペアで
ある。
【0113】つまり、上記左右の液晶TVに、例えば各
々視差のあるビデオ信号をそれぞれ受信させるととも
に、液晶TVの各々のモニターに画像表示させ、これら
の液晶TVに応じて構成された図1に示す立体画像装置
を用いて、ステレオペアとしての前記液晶TVのそれぞ
れの画面に表示された画像の立体視を可能とすることを
特徴としている。尚、前記表示装置としては、例えば液
晶あるいは超薄型のブラウン管を用いたテレビジョン受
像機や、ハイビジョン・テレビジョン受像機等を用いて
も良く、また液晶あるいは超薄型のブラウン管を用いた
コンピュータ端末用、パソコン用、CAD用、テレビゲ
ーム用のビデオディスプレイを用いても良い。
【0114】そこで、図13(a)に示すように、ステ
レオペアとしての前記液晶TVを、例えばハイビジョン
放送の可能なTVとして設けた場合には、これらのTV
のアスペクト比9:16の画面に対応するように前記実
施例で用いられた枠部材(図12参照)を改良して構成
されたハイビジョン液晶TV用枠部材7を、例えば表裏
に接合される液晶TVに挟持するように取り付け、次い
で液晶TVに対応するように立体画像装置(図1参照)
が構成された立体画像装置(図示せず)にセッティング
を行い、前記液晶TVのステレオペアとする表裏の画
像、つまり視差のあるビデオ信号による動画や、静止画
像を立体視することができる。
【0115】また、ステレオペアとしての液晶TVにお
いて、表示画面サイズを拡大した場合には、例えば少な
くとも12インチの画面サイズで構成することができ、
この場合が図13(b)に示すように、12インチ用に
構成された液晶TV用枠部材8を用い、上記と同様に立
体画像装置のセッティングを行い、その後視差のあるビ
デオ信号を前記12インチの各々の液晶TVに供給する
ことにより、12インチの動画や、静止画像の立体視を
することができる。
【0116】また、図13(a)及び図13(b)に示
すそれぞれの液晶用枠部材7、8には、例えば2台の液
晶TVを重ねた厚さOを備えているため、それぞれの液
晶TVを収容することは容易であり、また、これらの液
晶TV用枠部材の中心に位置決めマーク(図示せず)を
設けた場合には、前記実施例と同様に立体画像装置への
位置決めを容易にすることができるものである。
【0117】したがって、本実施例によれば、図1に示
すステレオペアとしての画像表示手段に、例えば同サイ
ズの2台の液晶TVの表示画面を外側に向けて表裏に接
合し、且つ一体的に専用の枠部材を用いてステレオペア
を構成した場合に、これらの液晶TVに各々視差のある
ビデオ信号を供給して画面表示し、且つこの2台の液晶
TVで構成されるステレオペアに応じて構成された立体
画像装置を用いて観察することにより、前記液晶TVに
画面表示される画像、すなわちこの画像が動画の場合に
は、容易に動画の立体視を行うことができ、また静止画
像の場合においても容易に立体視を行うことができる。
【0118】尚、液晶TVをステレオペアとして構成す
る場合における立体画像装置の構成においては、良好に
前記ステレオペアがセッティングできるようにハード的
に改良すれば良く、例えば上面から容易に前記ステレオ
ペアをセッティングすることが可能な構造となるように
構成しても良い。
【0119】また、本実施例においては、ステレオペア
としての2台の液晶TVに、例えば視差のある画像を撮
影することが可能な専用のステレオ用ビデオカメラ、ま
たは2台のビデオカメラを用いて、各々前記液晶TVに
ビデオ信号を供給するように構成しても良く、この場合
ユーザの所望する撮影画像を動画あるいは静止画像とし
て立体視することができることは勿論のこと、また、例
えば将来的にステレオ放送番組(ステレオ用カメラによ
る放送番組)が開始された場合においても、容易に立体
視をすることができる。
【0120】さらに、本実施例においては、同じ要領で
コンピュータ・グラフィック、コンピュータ・CAD、
コンピュータ・ゲーム等にも利用できるものである。
【0121】次ぎに、図1に示す立体画像装置を、例え
ば持ち運び等の運搬が容易に行うことができるように折
り畳み式に構成した場合の立体画像装置の一例を図14
に示す。
【0122】図14乃至図21は本発明に係る立体画像
装置の第3実施例を示し、図14はリンク機構を用いて
折り畳み式に構成した場合における立体画像装置の概略
構成斜視図、図15はリンク機構の構成を説明するため
の簡略化した構成図、図16は折り畳んだ状態の構成を
示す構成図、図17は図16の主要部を拡大したもので
あり、第2の反射鏡の動作を説明する説明図、図18は
眼幅調整手段を説明する概略構成図、図19は眼幅調整
手段及びステレオペア位置決め手段に用いられる取付部
材を示す構成図、図20はステレオペア位置決め手段を
説明するための説明図、図21は眼幅調整手段に応じて
光学系に関する補正を行う補正手段を説明するための説
明図である。
【0123】図14に示すように、本実施例における折
り畳み式の立体画像装置11は、例えば使用する場合
(開閉時)において、前記第1実施例と同様に光学系反
射手段が配置されるように構成されており、また使用し
ない場合(収納時)においては、複数のリンク部材(回
動部材)を用いて構成されるリンク機構により全ての前
記光学系手段が装置本体に収納するように折り畳むこと
が可能であり、また、このような収納時においてはカバ
ー部材(図16参照)によって前記光学系手段を被包す
ることができ、しかも前記第実施例における固定式の立
体画像装置と同様に立体視を容易に可能とする機能を備
えていることを特徴としている。
【0124】また、本実施例においても、前記第1実施
例と同様に視差のあるステレオ写真が表裏に貼着されて
構成されたステレオペア3(図1参照)を使用すること
ができ、しかも容易に立体画像装置へのセッティングを
可能にするものである。
【0125】そこで、このような折り畳み式の立体画像
装置の具体的な構成について、図14及び図16を参照
しながら詳細に説明する。尚、説明を簡略化するために
片側の構成について説明するが、本実施例においては、
左右対象に構成されており、反対側においても同様の構
成となっている。
【0126】図14に示すように、折り畳み式の立体画
像装置11は、例えば本体に固定され、且つ上下に配設
する一対の固定部材12のそれぞれ中央近傍に、例えば
F点を支点として軸着され且つこれらの固定部材12に
挟持されるとともに、このF点を支点として水平方向に
おける所定の寸法範囲で回動可能に取り付けられた回動
支持部材14を設けている。この回動部材14は後述す
る第2の反射鏡16に設けられた眼幅調整手段17を駆
動させることにより、この眼幅調整手段17の調整レベ
ルに応じてF点を支点として回動するようになってお
り、結果として、前記第2の反射鏡16及び第1の反射
鏡15とともに、光学系反射手段全てが前記回動支持部
材12のF点を支点として回動することができ、これに
より、観察者の眼幅調整した際の光学系の補正を可能と
するものである。
【0127】また、上下に配設されている各々の固定部
材12には、互いに対向するようにガイド枠部材12a
が設けられており、このガイド枠部材12aには溝部1
2bを有している。このガイド枠部材12aは、この立
体画像装置11にステレオペア13を挿入する際に案内
するものであり、挿入の際には溝部12bに挿入すると
ともにこのガイド枠部材12a沿わせて立体画像装置1
1へのセッティングを行うようになっている。
【0128】一方、折り畳み式の概略構成としては、例
えばリンク機構や、あるいは少なくとも2点を軸として
互いに開閉を行う開閉方式等の様々な構成が考えられる
が、本実施例においては、中でもリンク機構による折り
畳み式の構成を用いており、例えば図14に示すよう
に、前記回動支持部材14の所定位置に回動可能に取り
付けられた少なくとも上下一対で構成される3種類の回
動部材14a、14c、14dを設け、且つその内1の
回動部材14aの中央近傍にヒンジ構造を有した第2の
回動部材14bとで構成されるリンク機構を用いること
により、例えば第1の反射鏡15を貼着している反射鏡
支持部材15aを折り畳むことがでるようになってい
る。
【0129】同図に示すように、前記リンク機構による
折り畳み式の構造は、例えば前記回動支持部材14の手
前方向に設けられた前記回動支持部材14を所定幅で固
定する固定部材14eに、所定幅で配設されるとともに
Q点を支点として回動可能に設けられ、且つ基端部がク
リック状に形成された第1の回動部材14aと、この第
1の回動部材14aの中央近傍にR点を支点として回動
可能に取り付けられるとともに、基端部が前記第1の反
射鏡15を内側に貼着した反射鏡支持部材15aの上下
両側端部にV点を軸として軸止されて設けられた第2の
回動部材14bと、一方がこの反射鏡支持部材15aの
V点を軸として軸止され、基端部が前記回動支持部材1
4の後方部における所定位置にT点を支点として回動可
能に軸止されている第3の回動部材14cと、前記反射
鏡支持部材15aの他方側の上下両側端部にX点を支点
として一方を軸止され、基端部が前記回動支持部材14
の後方における端部にU点を支点として回動可能に軸止
されている第4の回動部材14dとで構成されている。
また、このような回動部材14a、14b、14c、1
4dは、全て一対で構成され、しかもそれぞれ所定幅を
保持することができるように取り付けられている。
【0130】前記第1の回動部材14aは、基端部がク
リック状に形成された係止手段を備えており、例えば立
体画像装置11におけるリンク機構を用いて開閉した場
合に、前記反射鏡固定部材15aのV点を軸とする軸に
前記第1の回動部材14aの係止手段が係止されること
になり、このためリンク機構を構成する全ての回動部材
の位置決めを完了することができるようになっている。
つまり、前記第1実施例における固定式の立体画像装置
と同様な、立体視を可能とする光学系反射手段としての
第1の反射鏡15の配置条件を満足することができるも
のである。
【0131】ここで、本実施例におけるリンク機構を構
成するための具体的な寸法としては、図15に示すよう
に例えば、前記第1の回動部材14aの長さ(軸Qから
軸Vまでの長さ)を、第2の回動部材14bの長さ12
7.51mmの2倍となるような長さに構成し、且つこ
の第1の回動部材14aの127.51mmの地点にヒ
ンジ機構とする軸Rを設けるように構成する。また、こ
の場合における第3の回動部材の長さ(軸Tから前記軸
Tまでの長さ)は、256.52mmとし、さらに第4
の回動部材14dの長さ(軸Uから軸Xまでの長さ)を
160mmとして構成する。次いで、前記反射鏡固定部
材15aの長さを例えば160mmとして構成する。
【0132】このような構成のリンク機構によれば、前
記第1の実施例における固定式の立体画像装置と同様な
配置に光学系反射手段(第1の反射鏡15)を固定する
ことができ、また折り畳む場合においては、効果的に収
納することができるものである。
【0133】尚、前記リンク機構で使用される回動部材
の材質としては、例えばアルミニウム等の軽金属や、あ
るいはプラスチック等の合成樹脂のような材質で形成し
ても良く、折り畳む際に圧力が加わった場合において
も、変形しないような機械的強度のある材質であればど
のような材質を用いても良い。また、前記第1の回動部
材14aに設けられた係止手段を形成することなく、例
えば前記第2の回動部材14bの反射鏡固定部材15a
側の側面に前記第1の回動部材14aを係止する係止手
段を設け、そして前記第1の回動部材14aがこの第2
の回動部材14bに回動して到達した場合にこの係止手
段により係止されるように構成しても良い。
【0134】また、光学系反射手段としては、図14に
示すように前記第1実施例と同様にステレオペア13の
それぞれ左右の画像光を反射する第1の反射鏡15と、
この第1の反射鏡15から反射されたそれぞれの画像光
を観察者の両眼に出射するために反射する第2の反射鏡
16とを備えている。
【0135】前記第1の反射鏡15は、上記したように
このリンク機構に取り付けられている反射鏡支持部材1
5aの内側の側面に反射面を内側にして貼着されてお
り、折り畳む際には前記リンク機構によって収納される
ようになっている。
【0136】前記第2の反射鏡16は、各々の反射鏡を
固定する反射鏡固定部材16aに貼着され、さらに反射
面を外側に向けた状態で配置されるとともに、これらの
反射鏡固定部材16aは本体と固定される眼幅調整手段
17の両側側面に各々取り付けられている。また、前記
それぞれの反射鏡固定部材16aは、例えば図16に示
すように、前記回動支持部材12に設けられてピンZに
より前方上下端面を軸着され、つまり、収納時にはこの
ピンZを軸として前記第2の反射鏡16自体を回動させ
て収納することができるようになっている。
【0137】また、図示はしないが立体画像装置11の
開閉時の場合に、前記第2の反射鏡16が自動的に所定
角度で開き且つ係止することができるように、前記反射
鏡固定部材16aには、例えばこの反射鏡固定部材16
aを常時外側方向に付勢するばね部材が設けられ、且つ
開閉時に所定角度で係止するための係止部材16bが設
けられている。これにより、立体画像装置11を開閉し
て使用する場合においても、第2の反射鏡16の角度を
位置決めすることなく、自動的に開くと同時に所定の角
度に位置決めされるため、即座に立体視を行うことがで
きるものである。
【0138】一方、このように構成の折り畳み式の立体
画像装置11は、例えば図16に示すように折り畳んだ
際(収納時)に、少なくとも2のカバー部材、第1のカ
バー部材18及び第2のカバー部材19により、リンク
機構によって折り畳まれた光学系反射手段としての第1
及び第2の反射鏡15、16とともに反射鏡固定部材1
5a等をカバー(被包)することができるように構成さ
れている。
【0139】前記第1のカバー部材18は、例えば図1
4に示す一対の回動支持部材14を被覆するように所定
幅で形成されたものであり、端部が前記回動支持部材1
4後方部に設けられている軸Sを支点として軸着され且
つ回動可能に取り付けられている。
【0140】前記第2のカバー部材19は、前記第1の
カバー部材18よりも少なくとも幅広く且つ長い寸法で
形成され、端部が回動支持部材14の前方に設けられて
いる軸Yを支点として塾着され且つ回動可能に取り付け
られている。
【0141】したがって、開閉状態(使用時時)におい
ては、前記第1及び第2のカバー部材18、19がそれ
ぞれ回動することにより、立体画像装置11の側面側に
配置されることになるため、外からの必要としない光の
進入を防止することができ、つまり、遮蔽効果を備えて
いることにより、観察者による立体視を集中して行うこ
とができるようになっている。
【0142】そこで、このような構成の折り畳み式立体
画像装置のリンク機構による折り畳み動作を図14乃至
図16を用いて詳細に説明する。先ず、図14に示すよ
うに第1の回動部材14aと第2の回動部材14bとの
ヒンジ機構となっている軸Rを矢印A方向(図14にお
ける矢印)に移動させ、つまり前記第1の回動部材14
aを軸Qを中心に装置内側方向に回動させる。
【0143】このため、反射鏡固定部材15aの軸Vに
係止されていた第1の回動部材14aの係止手段(図1
5参照)が外れるとともに、第2の回動部材14bがヒ
ンジ機構を形成する軸Rを支点として矢印B方向(図1
4における矢印方向)に回動されることになり、その結
果、前記反射鏡固定部材15aが装置内側方向に移動す
る。
【0144】次いで、前記反射鏡固定部材15aの軸V
に回動可能に取り付けられた第3の回動部材14cと、
反対側の反射鏡固定部材15aの軸Xに回動可能に取り
付けられた第4の回動部材14dとは、装置内側方向に
移動する前記反射鏡固定部材15aと連動して、前記第
3の回動部材14cは矢印C方向(図14における矢印
方向)へ、また前記第4の回動部材14dは矢印D方向
(図14における矢印方向)へと回動移動する。
【0145】その後、前記第1の回動部材14aが回動
支持部材14内に到達した時点で、前記反射鏡固定部材
15aは完全に回動支持部材14内に収容されると同時
に、他の回動部材14b、14c、14dもまた、前記
回動支持部材14内に収容され、結果として図16に示
すように完全に折り畳まれることになり、最後に、第1
のカバー部材18から順に回動し、次いで第2のカバー
部材19を回動することにより、折り畳み動作を完了す
る。
【0146】ところで、本実施例における折り畳み式の
立体画像装置は、上述したように観察者に応じて眼幅を
調整する眼幅調整手段が設けられており、このような眼
幅調整手段における構造の一例を図17及び図18を用
いて説明する。図17は図16に示す第2の反射鏡16
及び眼幅調整手段の主要部を拡大したものであり、この
図に示すように第2の反射鏡16がそれぞれ反射鏡固定
部材16aに貼着されるとともに、この反射鏡固定部材
16aが眼幅調整手段17としての眼幅支持部材17a
(図18参照)を介して回動支持部材14に取り付けら
れている。
【0147】このため、図18に示すように前記眼幅支
持部材17aは、回動支持部材14に取り付けられてい
ることにより、例えば前記一対の眼幅支持部材17aを
互いに同じレベルで外側方向に且つ水平方向で移動した
場合には、前記回動支持部材14が図14に示すF点を
軸として回動することが可能になっている。
【0148】そこで、観察者の眼幅に応じて眼幅を変え
ることを可能とするためには、例えば前記一対の第2の
反射鏡16を各々平行移動させて、観察者による眼幅に
応じた眼幅距離間隔を得るように行う方法や、前記第2
の反射鏡16を回転移動させて眼幅を調整する方法等が
あるが、本実施例では平行移動することにより眼幅を調
整する方法に基づいて眼幅調整手段17を構成したもの
である。
【0149】例えば、図18に示すように立体画像装置
の本体と固定される固定部材12に、眼幅調整手段17
またはステレオペア13(図示せず)を所定位置に位置
決めを行うステレオペア位置決め手段等を取り付けるた
めに必要な操作固定部材12aが取り付けられている。
この操作固定部材12aは、例えば図19に示すように
前記眼幅調整手段17及びステレオペア位置決め手段等
の操作する回転式のダイヤル操作部17b、20(図1
8参照)を嵌入し且つ軸支するために、孔及び先端をフ
ォーク状に形成された軸固定手段を設けて形成されたも
のである。
【0150】そこで、本実施例では、図18に示すよう
に上記操作固定部材12aの先端に設けられているフォ
ーク状の軸固定手段に、例えば眼幅調整手段17として
の第2の反射鏡16の眼幅を所定範囲内で調整するため
に用いられる回転式のダイヤル操作部17bが軸支さ
れ、また、このダイヤル操作部17bの左右の両側に
は、例えば互いに異なる方向に螺刻されたねじが突出す
るように一体形成され、且つこのダイヤル操作部17b
の回転軸に軸止されて構成している。
【0151】つまり、このダイヤル操作部17bに相対
向配置されたねじは、例えばこのダイヤル操作部を回転
することにより、このダイヤル操作部17bの回転と連
動することになり、しかもこれらのねじとそれぞれ螺合
するように構成されている眼幅支持部材17aが、互い
に異なる方向に螺刻されているねじの螺合によって、互
いに異なる方向にそれぞれ同じレベルで移動することが
できるようになっている。また、前記ダイヤル操作部1
7bによる回転に伴い、両側の前記眼幅支持部材17a
が回転しないように、回転止めピン17dを前記軸固定
手段に軸止し、且つ前記眼幅支持部材に軸架している。
【0152】これにより、前記ダイヤル操作部17bを
所望する眼幅に調整するように回転した場合には、この
ダイヤル操作部17bの回転に応じて一対の眼幅支持部
材17aを前記ダイヤル操作部17bの回転軸に対し同
じ寸法レベルで水平方向に広げたり、あるいは縮めたり
することができ、すなわちこれらの眼幅支持部材17a
に取り付けられている第2の反射鏡16の間隔距離、い
わゆる眼幅を調整することができるものである。
【0153】したがって、立体画像装置が折り畳んだ状
態から開閉して使用する場合に、先ず図17に示すよう
に第2の反射鏡16が外側方向に常時付勢しているばね
構造(図示せず)により、Z軸を支点として開閉され、
その後反射鏡固定部材16aの係止手段16bによって
本体に対し所定角度で係止され、その結果第2の反射鏡
16の位置決めが自動的に行うことができる。次いで、
図18に示すように所定角度で配置された第2の反射鏡
16の眼幅調整手段17としてのダイヤル操作部17b
を観察者の眼幅に応じて回転することにより、両側に取
り付けられている第2の反射鏡16が同じレベル(寸
法)で平行移動することができ、即ち観察者の所望する
眼幅を得ることができる。
【0154】一方、前記ステレオペア位置決め手段にお
いては、前記第1実施例における固定式の立体画像装置
と同様に、例えば観察者が立体画像装置を観察しながら
最適な立体視画像を得るようにステレオペア13(図1
4参照)をガイド枠部材14a(図14参照)に沿って
任意にスライドさせて位置決めを行うための手段であ
る。
【0155】そこで、本実施例ではステレオペア位置決
め手段として、例えば図18に示すように前記操作固定
部材12aの孔にステレオペア位置決め手段としてのダ
イヤル操作部20を嵌入して軸支している。このダイヤ
ル操作部20は、例えば図20に示すようにステレオペ
ア13の接合する接合部20aを備えたカム構造に形成
されており、このため観察者による前記ダイヤル操作部
20の回転により、ステレオペア13をスライドさせる
ことができ、所望の位置にステレオペア13の位置決め
を行うことができるようになっている。また、前記ダイ
ヤル操作部20の接合部20aは、ステレオペア13を
立体画像装置11への挿入する際の概略位置決めを行う
ストッパー部材としての機能も具備しているものであ
る。
【0156】次に、上述した眼幅調整手段に応じた光学
系の補正を行う補正手段に関する動作を図21を参照し
ながら詳細に説明する。尚、説明を簡略化するために左
眼の片側の光学系について説明する。一般に、人間の眼
幅はおよそ55mm〜75mmであり、この内仮に基準
とする60mmの眼幅を持つ観察者から、例えば75m
mの眼幅を持つ観察者が本実施例における立体画像装置
を用いて立体視を行う場合において、先ず最初に前記し
たように図18に示す眼幅調整手段17を用いて、第2
の反射鏡16が例えば片目の距離寸法37.5mmとな
るように眼幅を拡張する。この場合前記第2の反射鏡1
6が取り付けられている眼幅支持部材17aが、片眼の
眼幅寸法37.5mmとなる位置まで平行移動すること
になる。
【0157】また、これと同時に前記眼幅支持部材17
aが取り付けられている回動支持部材14(図1参照)
が、前記眼幅支持部材17aと連動して、図1に示す固
定部材12のF点を支点として回動する。これは例え
ば、左眼側の光学系反射手段の構成を例にあげると、図
21に示すように前記眼幅調整手段17により第2の反
射鏡16が基準となる位置30mmから37.5mmま
での距離寸法、つまり7.5mm平行移動したことにな
り、このため前記回動支持部材14にリンク機構を介し
て構成位置されている光学系反射手段全て(第2の反射
鏡16も含む)がF点(図21におけるF点)を支点と
して回動することができる。
【0158】ところで、眼幅に応じた光学系反射手段に
おける補正手段は、例えば図21に示すようにステレオ
ペア13の中心位置をF点とし、このF点を支点として
前記光学系反射手段、つまり、第1の反射鏡15及び第
2の反射鏡16をこれらの配置条件のまま回転させるこ
とにより、前記ステレオペア13の左画像13aがケラ
レることなく左眼に入射することができ、すなわち両眼
においては立体視を可能とする光学系反射手段の配置条
件を満足するものであり、これにより眼幅に応じた光学
系の補正を行うことができるようになっている。
【0159】したがって、このような光学系の原理に基
づく補正手段によれば、眼幅調整手段17(図18参
照)により所望の眼幅に調整した場合においても、この
眼幅に応じた光学系反射手段としての第1の反射鏡15
及び第2の反射鏡16の立体視可能とする最適な配置構
成を得ることでき、すなわち眼幅調整に応じた光学系の
補正を行うことができるものである。
【0160】以上述べたように、本実施例によれば、リ
ンク機構を用いた折り畳み式として立体画像装置を構成
しているため、例えば持ち運び等の運搬においても便利
であり、ユーザの所望する場所で立体視を楽しむことが
できる。また、例えば眼幅の異なる複数の観察者が観察
(立体視)を行う場合においても、眼幅調整手段を用い
て構成しているため、それぞれ観察者の眼幅に合わせて
調整することができ、しかも眼幅調整に応じて光学系の
補正を行うことができ、これにより全ての人が立体視を
行うことができることは勿論である。また、前記第1実
施例と同様にステレオペアを用いていることにより、ユ
ーザにとってステレオペアの作成が容易であり、しかも
容易に装置に対する位置決めを行うことができる。
【0161】尚、本実施例においては、眼幅に応じた光
学系の補正手段に関し、第2の反射鏡をそれぞれ平行移
動させ、これと連動してステレオペア中心点を支点とし
て光学系反射手段全てを回転させて補正することについ
て説明したが、例えば第2の反射鏡を回転させるように
して眼幅を調整し、且つ立体視を可能とするように第1
の反射鏡の配置条件を変えるようにしても良く、また、
レンズ等を用いて眼幅に応じた光学系の補正を行うよう
に構成しても良い。
【0162】また、本実施例においては、折り畳んだ状
態から開閉状態(使用時)の際に、ばね構造及び係止手
段により、第2の反射鏡が所定角度に配置されるように
構成されているが、例えばステレオペアの挿入側先端部
に画像サイズ、あるいは眼幅サイズ等の個人情報を示す
バーコードを設け、このステレオペアを立体画像装置に
挿入した際にこのバーコードを読みとるように前記ステ
レオペアと接触するステレオペア位置決め手段あるいは
ガイド枠部材にセンサを設けて構成し、自動的に第2の
反射鏡角度が電動的に設定され、且つ画像サイズに応じ
た光学系反射手段の配置条件となるようにしても良い。
【0163】さらに、本実施例では、例えば眼鏡等を使
用している観察者が、裸眼で観察することができるよう
に接眼レンズ(図18参照)やルーペ等のレンズを用い
て光軸を補正するように構成しても良く、またこの場合
に応じて光学系反射手段の配置条件を変えるようにして
も良い。
【0164】次に、リンク機構を用いて構成される折り
畳み式の立体画像装置をさらに改良した例を図22に示
す。
【0165】図22乃至図25は本発明に係る立体画像
装置の第4実施例を示し、図22は回動指示部材を用い
ずに直接固定部材にリンク機構を取り付けて折り畳み式
の立体画像装置を構成した場合の概略構成図、図23は
図1に示す第2の反射鏡の動作を説明する説明図、図2
4は図1に示す眼幅調整手段の構成を示す構成図、図2
5は図24に示す眼幅調整手段に応じた補正手段の補正
動作を説明する説明図である。尚、図14に示す構成用
件と同様に構成要素については同符号を付すとともに、
説明を省略する。
【0166】図22に示すように、本実施例における折
り畳み式の立体画像装置11は、例えば前記第3実施例
における眼幅調整手段17(図18参照)に応じて光学
系の補正を行うために構成された回動指示部材14(図
14参照)を用いることなく、直接本体と固定される固
定部材12に、部品点数を削減し且つコスト的にも安価
となるように改良されたリンク機構が取り付けられ、し
かも眼幅調整手段を具備するとともに、この眼幅調整手
段に応じた補正手段を用いることにより光学系の補正を
行うことができることを特徴とし、また、本実施例にお
いても、前記第1実施例と同様に視差のあるステレオ写
真が表裏に貼着されて構成されたステレオペアを使用す
ることができ、しかも容易に立体画像装置へのセッティ
ングを可能にするものである。
【0167】そこで、このような折り畳み式の立体画像
装置の具体的な構成について、図22及び図24を参照
しながら詳細に説明する。尚、説明を簡略化するために
片側の構成について説明するが、本実施例においては、
左右対象に構成されており、反対側においても同様の構
成となっている。
【0168】図22に示す固定部材12には、前記第3
実施例と同様に図示はしないが互いに対向するようにガ
イド枠部材12aが設けられており、このガイド枠部材
12aには溝部12b(図示せず)を有している。この
ガイド枠部材12aは、この立体画像装置11にステレ
オペア13を挿入する際に案内するものであり、挿入の
際には溝部12bに挿入するとともにこのガイド枠部材
12a沿わせて立体画像装置11へのセッティングを行
うようになっている。
【0169】一方、折り畳み式の概略構成としては、前
記第3実施例におけるリンク機構(図14参照)に関
し、特に部品点数を削減し且つコスト的にも安価となる
ように改良されたものであり、例えば図22に示すよう
に、前記固定部材12の所定位置に回動可能に取り付け
られた少なくとも上下一対で構成される3種類の第1乃
至第3の回動部材14a、14b、14dを設けてい
る。この第1の回動部材14aと第2の回動部材14b
とは、接合点Rを備えたヒンジ構造を有して構成され、
このようなヒンジ構造有したリンク機構を利用すること
により、例えば第1の反射鏡15を貼着している反射鏡
支持部材15aを折り畳むことがでるようになってい
る。
【0170】このようなリンク機構による折り畳み式の
構造は、例えば同図に示すように前記固定部材12の手
前方向に所定幅で配置されるとともに各々Q点を支点と
して回動可能に設けられ、且つ基端部がクリック状に形
成された第1の回動部材14aと、この第1の回動部材
14aの中央近傍にR点を支点として回動可能に取り付
けられるとともに、基端部が第1の反射鏡15を内側に
貼着した反射鏡支持部材15aの上下両側端部にV点を
軸として軸止されて設けられた第2の回動部材14b
と、前記反射鏡支持部材15aの他方側の上下両側端部
にX点を支点として一方が軸止され、基端部が前記回動
支持部材14の後方における端部にU点を支点として回
動可能に軸止されている第4の回動部材14dとで構成
され、また、このような回動部材14a、14b、14
dは、全て一対で構成され、しかもそれぞれ所定幅を保
持することができるように取り付けられている。
【0171】前記第1の回動部材14aは、前記第3実
施例と同様に基端部がクリック状に形成された係止手段
を備えており、例えば立体画像装置11におけるリンク
機構を用いて開閉した場合に、前記反射鏡固定部材15
aのV点を軸とする軸に前記第1の回動部材14aの係
止手段が係止されることになり、このためリンク機構を
構成する全ての回動部材の位置決めを完了することがで
きるようになっている。つまり、立体視を可能とする光
学系反射手段としての第1の反射鏡15の配置条件を満
足することができるものである。
【0172】また、このような構成のリンク機構による
折り畳みの際の動作は、前記第3実施例と同様であり、
説明を省略する。
【0173】したがって本実施例におけるリンク機構で
は、前記第3実施例におけるリンク機構と比較した場
合、図14に示す第3の回動部材14cを削減してリン
ク機構を構成し、しかも前記第3実施例と同様に折り畳
み動作を得ることができ、つまり回動指示部材14及び
第3の回動部材14c(図14に示す前記第3実施例の
リンク機構を構成する部品)等の部品点数を削減するこ
とにより、コスト的にも安価に構成することができるた
め、前記第3実施例よりも実用的である。
【0174】ところで、本実施例における眼幅調整手段
及び補正手段においては、前述したような全ての光学系
反射手段を回転して眼幅に応じた補正を行う前記第3実
施例の補正手段とは異なり、例えば図23に示すように
第2の反射鏡16のみを所定方向に移動させて眼幅の調
整に応じた光学系の補正を行うようにしたものである。
この場合も想定融像点までの距離は500mmである。
【0175】先ず、第1の反射鏡は動かさずに第2の反
射鏡16(図23参照)だけ、それも回転運動させるだ
けで眼幅調整して、さらにステレオペアの中心が極力移
動せずに済むような、第2の反射鏡回転中心の点G(以
下、回転中心点Gと記載)を捜しだし、次いでこれを中
心とする同心円上の半径565mmのところに一対の長
穴とガイドピンを設ける。これを案内としてあたかも回
転中心点Gを中心に回転するように前記第2の反射鏡1
6ををそれぞれ回動するようにして拡張することによ
り、眼幅に応じた最適な光学系の補正を行うことができ
るようにしたものである。
【0176】そこで、このように眼幅調整に応じて光学
系の補正を行う眼幅調整手段の構造について、図23及
び24を参照視ながら詳細に説明する。図23に示すよ
うに、固定部材12の前方部には、前記回転中心点Gを
支点として第2の反射鏡16を互いに回動移動するため
に案内を行う長穴21cを設けた眼幅調節支持部材21
bが取り付けられている。この眼幅調節支持部材21b
は、前記固定部材12の所定に設けられた固定ピン21
dが長穴21cに嵌入され、この長穴21cに沿ってス
ライドを可能にするように構成されている。
【0177】また、この眼幅調節支持部材21bの両側
には、第2の反射鏡16を各々固定した反射鏡固定部材
16aが支持部材21eを介して取り付けられており、
またの両側下面には、装置の開閉時に前記第2の反射鏡
16が前記第3の実施例と同様に常時外側方向に付勢す
るばね手段によって軸Zを支点として開閉し、この場合
にこの第2の反射鏡16を所定の角度で係止するための
係止手段としての係止部16cと接合する爪部(図示せ
ず)が設けられている。
【0178】一方、観察者による眼幅調整手段21の操
作部としては、図24に示すように回転式の眼幅調節操
作部21aを設け、例えばこの眼幅調節操作部21を回
転することにより、この眼幅調節操作部21と歯合して
互いに反対方向へ、しかも同様な距離寸法で移動するよ
うに構成し、つまり、左の第2の反射鏡16を、上側の
眼幅調節支持部材21bに取り付け、且つこの前記眼幅
調節支持部材21cに前記眼幅調節操作部21aと歯合
して連動する歯合部材22aを取り付けて構成すること
によって、前記眼幅調節操作部21aに回転に応じた左
側への第2の反射鏡16の移動を可能にするものであ
る。また、右の第2の反射鏡16においては、例えば下
側の眼幅調節支持部材21bに取り付け、且つこの前記
眼幅調節支持部材21bに前記眼幅調節操作部21aと
歯合して連動する歯合部材22bを取り付けて構成する
ことによって、前記眼幅調節操作部21aに回転に応じ
た右側への第2の反射鏡16の移動を可能にするもので
ある。
【0179】したがって、このような構成の眼幅調整手
段21によれば、前記眼幅調節操作部21aを回転する
ことにより、例えば図25に示すように観察者の眼幅の
範囲が、少なくとも55mmから最大75mmまでの範
囲内で、眼幅を調節することができ、つまり、基準とな
る眼幅を例えば32.5mmとした場合において、眼幅
が55mmの時には片側27.5mmとなるように且つ
第2の反射鏡16までの光軸距離寸法が20mmとなる
ようにP1(図25におけるP1)の位置移動すること
ができ、また、最大の眼幅が75mmの時においても、
片側37.5mmとなるように且つ第2の反射鏡16ま
での光軸距離寸法が20mmとなるようにP3(図25
におけるP3)の位置移動することができる。
【0180】つまり、このように眼幅調整手段21によ
る第2の反射鏡16の移動は、前記眼幅調節支持部材2
1bに設けられた長穴21c(図23参照)に基づいて
行われていることにより、前記回転中心点Gを支点とし
て回動していることになるため、すなわち眼幅に応じた
光学系の補正を行うことができるものである。尚、前記
回転中心点Gを支点として前記第2の反射鏡16が回転
した際には、ステレオペアの中心のずれは、眼幅55m
mから75mmの間で、最大で0.1mm以下と僅かで
あり、良好に眼幅に応じた補正を行うことができる。
【0181】したがって、本実施例によれば、前記第3
実施例における折り畳み式の立体画像装置に比べ、回動
支持部材14やリンク機構を構成する第3の回動部材1
4c(図14参照)等の部品を削減して折り畳み式の立
体画像装置におけるリンク機構を構成しているため、容
易に構成することができることは勿論のこと、コスト的
にも安価にできることは明かである。また、本実施例に
おける折り畳み方式の立体画像装置においても、眼幅を
調整する眼幅調整手段を設け、且つこの眼幅調整手段に
よる眼幅に応じた光学系の補正を行う補正手段が、例え
ば第2の反射鏡16のみ所定方向に移動して拡張し、且
つ補正を行うという極めて容易な方法であるため、観察
者による眼幅調整を容易に行うことができるとともに、
立体画像装置による立体視を眼幅に応じて最適に補正し
且つ良好に見ることができるものである。
【0182】尚、本実施例においては、リンク機構にお
いて第3の回動部材を削除して構成したリンク機構を用
いたことについて説明したが、例えば前記第3実施例と
同様なリンク機構を用いても良く、また、折り畳み式の
立体画像装置を構成する場合には、例えば第1の反射鏡
が簡単に収容されるように折り畳まれ、且つ開閉時に立
体視を可能とする配置条件が満足されるように構成され
た折り畳み式構造であればどのような構造のものでも良
い。
【0183】
【発明の効果】以上、述べたように本発明によれば、ユ
ーザにとって所望する画像サイズ、すなわち使用頻度の
多いパノラマサイズ、あるいはA4サイズのステレオペ
アの画像を立体視する場合に、ステレオペアが視差のあ
る左右異なる二つの画像をそれぞれ表裏一体的に構成さ
れているため、立体画像装置の構成規模を増大すること
なく小規模で構成することができ、しかも良好に且つ容
易に立体視を行うことができる。 また、前記ステレオ
ペアは、フィルムセンター等の位置決めの精度を必要と
することなく簡単に作成することができるため、ユーザ
にとって自由にステレオペアの作成を行うことができ
る。
【0184】また、簡単な構成で且つレンズを用いずに
立体画像装置を構成しているため、光軸を精度良く合わ
せる必要がないのと同時に眼の方を装置側の光軸に合わ
せることに依る疲労や、眼とレンズの度の不整合による
疲労もなく、そのうえコスト的にも安価にできることは
勿論のこと、製造する場合においても煩雑な製造工程を
行うことなく容易に製造することができる。
【0185】さらに、立体画像装置を折り畳み式として
構成することができるため、立体画像装置の運搬等も容
易に行うことができ、これにより、ユーザの所望する場
所で立体視を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1乃至図12は本発明に係る立体画像装置の
第1実施例を示し、図1は固定式の立体画像装置の概略
構成を示す構成斜視図。
【図2】図2は本発明に係る立体画像装置の原理を示す
原理図。
【図3】図3乃至画9は図2に示す原理を説明する説明
図であり、図3は従来技術における平行ミラー方式にお
いて、合計光軸距離寸法を例えば500mmに設定した
場合の片眼側における光学系反射手段の配置状態を示す
図。
【図4】図4は図3に示す構成規模を水平方向において
縮小した場合の光学系反射手段の配置状態を示す図。。
【図5】図5は図4に示す構成規模を垂直方向において
縮小した場合の光学系反射手段の配置状態を示す図。
【図6】図6は両眼で見た場合に立体視の状態となる融
像までの光学系距離寸法を例えば500mmとした際の
輻輳角を示す図。
【図7】図7は図6に示す輻輳角に基づき図5の配置状
態を変化させたものであり、両眼による立体視を行う場
合の概念を示す図。
【図8】図8は図7に示す光学系反射手段の配置状態
を、片眼を固定させた場合の状態に基づき変化させた光
学系反射手段の配置状態を示す図。
【図9】図9は図8に示す光学系反射手段の配置状態
で、ステレオペアの画像サイズをA4サイズにした場合
に、画像がケラレないように光学系反射手段の大きさ及
び光軸距離寸法を設定した状態の構成を示す図。
【図10】図1に示す装置の動作を説明する説明図。
【図11】図11は図1に示す装置と従来技術としての
装置とを比較した場合の説明図。
【図12】図12は図1に示す装置に用いられる枠部材
の一例を示す構成図。
【図13】図13は本発明に係る立体画像装置の第2実
施例を示し、画像表示手段を液晶テレビジョン受像機ま
たはハイビジョン用テレビジョン受像機で構成した場合
に用いられる枠部材の一例を示す構成図。
【図14】図14乃至図21は本発明に係る立体画像装
置の第3実施例を示し、図14はリンク機構を用いて折
り畳み式に構成した場合における立体画像装置の概略構
成斜視図。
【図15】図15は図1に示すリンク機構の構成を説明
するための簡略化した構成図。
【図16】図16は図1に示す装置を折り畳んだ状態の
構成を示す構成図。
【図17】図17は図16に示す装置の主要部を拡大し
たものであり、第2の反射鏡の動作を説明する説明図。
【図18】図18は眼幅調整手段を説明する概略構成
図。
【図19】図19は眼幅調整手段及びステレオペア位置
決め手段に用いられる取り付け部材を示す構成図。
【図20】図20はステレオペア位置決め手段を説明す
るための説明図。
【図21】図21は眼幅調整手段に応じて光学系に関す
る補正を行う補正手段を説明するための説明図。
【図22】図22乃至図25は本発明に係る立体画像装
置の第4実施例を示し、回動支持部材を用いずに直接固
定部材にリンク機構を取り付けて折り畳み式の立体画像
装置を構成した場合の概略構成図。
【図23】図23は図22に示す第2の反射鏡の動作を
説明する説明図。
【図24】図24は図22に示す眼幅調整手段の構成を
示す構成図。
【図25】図25は図24に示す眼幅調整手段に応じた
補正手段を説明する説明図。
【図26】図26は従来技術における平行ミラー方式の
立体画像装置を示す概略構成図。
【符号の説明】
1…立体画像装置 2…筐体 2a…透明部材 2b…底面 3…画像表示手段(ステレオペア) 3a…L用画像 3b…R用画像 3c…枠部材(台紙部材) 3d…位置決めマーク 4…ガイド枠部材 4a…溝部 4b…位置決めマーク 5…第1の光学系反射手段(反射鏡) 5a…取付部材 6…第2の光学系反射手段(反射鏡) 6a…固定部材 6b…ストッパ部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】視差のある左右異なる二つの画像を配置
    し、あるいは表示するステレオペアとしての画像表示手
    段を有し、この画像表示手段に配置され、あるいは表示
    された左右それぞれの画像の画像光を少なくとも2つの
    反射手段によって反射して観察者の両眼に各々入射する
    ように前記2つの反射手段を、前記画像表示手段のそれ
    ぞれの画像からこれらの画像光を前記2つの反射手段を
    用いて反射して両眼に入射する両眼までの合計光軸距離
    寸法と、前記観察者の両眼から前記視差のある左右の画
    像光が単一視された融像までの光軸距離寸法とが合致す
    るように立体視可能となる配置条件に配置することによ
    り、前記画像表示手段の視差のある左右の画像光が疑似
    的空間において、一つの合成した画像となる融像を得る
    ことで立体視を行うことが可能な立体画像装置であっ
    て、 前記画像表示手段は視差のある左右異なる二つの画像を
    互いに背中合わせとなるように対向配置し、且つ眼幅の
    中心延線上に配置されるとともに、 前記画像表示手段の両側に対向配置され、この画像表示
    手段における左右の画像のそれぞれの画像光を反射する
    第1の光学系反射手段と、 前記画像表示手段の前方に配置され、前記第1の光学系
    反射手段により反射された左右の画像のそれぞれの画像
    光を観察者の両眼に各々入射するように反射するととも
    に、左右それぞれの画像光が逆側の眼に入射しないよう
    に遮蔽することが可能な第2の光学系反射手段とを具備
    したことを特徴とする立体画像装置。
  2. 【請求項2】視差のある左右異なる二つの画像を配置
    し、あるいは表示するステレオペアとしての画像表示手
    段を有し、この画像表示手段に配置され、あるいは表示
    された左右それぞれの画像の画像光を少なくとも2つの
    反射手段によって反射して観察者の両眼に各々入射する
    ように前記2つの反射手段を、前記画像表示手段のそれ
    ぞれの画像からこれらの画像光を前記2つの反射手段を
    用いて反射して両眼に入射する両眼までの合計光軸距離
    寸法と、前記観察者の両眼から前記視差のある左右の画
    像光が単一視された融像までの光軸距離寸法とが合致す
    るように立体視可能となる配置条件に配置することによ
    り、前記画像表示手段の視差のある左右の画像光が疑似
    的空間において、一つの合成した画像となる融像を得る
    ことで立体視を行うことが可能な立体画像装置であっ
    て、 前記画像表示手段は視差のある左右異なる二つの画像を
    互いに背中合わせとなるように対向配置し、且つ眼幅の
    中心延線上に配置されるとともに、 前記画像表示手段を上下方向から挟持するように設けら
    れた一対の固定部材と、 前記固定部材の前記画像表示手段における画像サイズの
    中心に対応する中央近傍の両側に軸着され、この軸を支
    点として回動可能な一対の回動支持部材と、 前記回動支持部材の両側にそれぞれ取り付けられ、複数
    の回動部材で構成することによって折り畳み可能なリン
    ク機構と、 前記リンク機構に取り付けられることにより折り畳みを
    可能とし、且つ開閉時には前記画像表示手段の両側に対
    向配置され、前記画像表示手段の左右の画像のそれぞれ
    の画像光を反射する第1の光学系反射手段と、 前記画像表示手段の前方に配置され、且つ前記回動支持
    部材に取り付けられ、前記第1の光学系反射手段により
    反射された左右の画像のそれぞれの画像光を観察者の両
    眼に各々入射するように反射するとともに、左右それぞ
    れの画像光が逆側の眼に入射しないように遮蔽すること
    が可能な第2の光学系反射手段と、 前記第2の光学系反射手段を観察者の眼幅に応じて拡張
    することが可能な眼幅調整手段と、 前記眼幅調整手段により観察者の眼幅に応じて前記第2
    の光学系反射手段の幅を拡張した際に、この拡張に伴い
    この第2の光学系反射手段を取り付けている前記回動支
    持部材が固定部材に軸着されている軸を支点として回動
    するとともに、この回動支持部材にリンク機構を介して
    取り付けられている第1の光学系反射手段を前記回動支
    持部材と連動して回動し、眼幅に応じた前記第1及び第
    2の光学系反射手段を最適に配置するようにして、観察
    者の眼幅に応じた光学系の補正を行う補正手段とを具備
    したことを特徴とする立体画像装置。
  3. 【請求項3】視差のある左右異なる二つの画像を配置
    し、あるいは表示するステレオペアとしての画像表示手
    段を有し、この画像表示手段に配置され、あるいは表示
    された左右それぞれの画像の画像光を少なくとも2つの
    反射手段によって反射して観察者の両眼に各々入射する
    ように前記2つの反射手段を、前記画像表示手段のそれ
    ぞれの画像表示部からこれらの画像光を前記2つの反射
    手段を用いて反射して両眼に入射する両眼までの合計光
    軸距離寸法と、前記観察者の両眼から前記視差のある左
    右の画像光が単一視された融像までの光軸距離寸法とが
    合致するように立体視可能となる配置条件に配置するこ
    とにより、前記画像表示手段の視差のある左右の画像光
    が疑似的空間において、一つの合成した画像となる融像
    を得ることで立体視を行うことが可能な立体画像装置で
    あって、 前記画像表示手段は視差のある左右異なる二つの画像を
    互いに背中合わせとなるように対向配置し、且つ眼幅の
    中心延線上に配置されるとともに、 前記画像表示手段を上下方向から挟持するように設けら
    れた一対の固定部材と、 前記固定部材の両側にそれぞれ回動可能に取り付けら
    れ、複数の回動部材で構成することによって折り畳むこ
    とが可能なリンク機構と、 前記リンク機構に取り付けられることにより折り畳みを
    可能とし、且つ開閉時には前記画像表示手段の両側に対
    向配置され、前記画像表示手段の左右の画像表示部のそ
    れぞれの画像光を反射する第1の光学系反射手段と、 前記画像表示手段の前方に配置され、前記第1の光学系
    反射手段により反射された左右の画像表示部のそれぞれ
    の画像光を観察者の両眼に各々入射するように反射する
    とともに、左右それぞれの画像光が逆側の眼に入射しな
    いように遮蔽することが可能な第2の光学系反射手段
    と、 前記第2の光学系反射手段を観察者の眼幅に応じて拡張
    することが可能な眼幅調整手段と、 前記眼幅調整手段により眼幅に応じて第2の光学系反射
    手段を拡張する際に、両眼における視差が所定光軸寸法
    を介し仮の融像として一致する焦点を支点として前記第
    2の光学系反射手段を回動するように拡張し、眼幅に応
    じた第2の光学系反射手段を最適に配置するようにし
    て、前記眼幅調節手段に応じた光学系の補正を行う補正
    手段とを具備したことを特徴とする立体画像装置。
  4. 【請求項4】前記画像表示手段は、視差の異なる左右の
    画像の画像サイズが少なくともカメラ用の普通サイズか
    らパノラマサイズの画像サイズを収容するA4サイズの
    大きさで構成され、あるいは配置することのできること
    を特徴とする請求項1記載の立体画像装置。
  5. 【請求項5】前記画像表示手段は、ビデオ信号を用いて
    画像を表示する表示装置を少なくとも2台設け、且つこ
    れらの画面を表裏に接合して一体的に構成され、あるい
    は配置することを可能とするものであって、それぞれ視
    差のあるビデオ信号を供給することによって動画または
    静止画の立体視を可能とすることを特徴とする請求項1
    記載の立体画像装置。
  6. 【請求項6】前記第2の光学系反射手段は、一対の第2
    の光学系反射手段を前記回動支持部材と固定している眼
    幅調整支持部材に軸着され、且つそれぞればね構造を用
    いて常時外側方向に付勢するように取り付けられ、装置
    の開閉時には自動的に開閉するとともに、前記眼幅調整
    支持部材に係止手段を設けることにより、所定の角度で
    前記第2の光学系反射手段が係止されることを特徴とす
    る請求項2記載の立体画像装置。
  7. 【請求項7】前記眼幅調整手段は、前記第2の光学系反
    射手段が固定される左右それぞれの眼幅調整支持部材内
    側に孔を設け、これらの孔の内周面を互いに異なる方向
    で螺刻し、且つこれらの眼幅調整支持部材のそれぞれの
    孔と螺合するようにねじを両側に取り付けた回転式の眼
    幅調整操作部を回転することにより、前記眼幅調整支持
    部材が互いに反対方向に平行移動し、且つ第2の光学系
    反射手段の幅を拡張するようにしたことを特徴とする請
    求項2記載の立体画像装置。
  8. 【請求項8】前記眼幅調整手段は、前記第2の光学系反
    射手段が固定される上下それぞれの眼幅調整支持部材の
    対向面に噛み合い部を備えた歯合部材を各々取り付け、
    これらの歯合部材とに噛み合うように配置された回転式
    の眼幅調整操作部を回転することにより、前記眼幅調整
    支持部材が互いに反対方向に平行移動し、且つ第2の光
    学系反射手段の幅を拡張するようにしたことを特徴とす
    る請求項3記載の立体画像装置。
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