JPH07238237A - 水消色性描画材料及びその製造方法、水消色性描画材料を用いた複写材料 - Google Patents

水消色性描画材料及びその製造方法、水消色性描画材料を用いた複写材料

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JPH07238237A
JPH07238237A JP3219394A JP3219394A JPH07238237A JP H07238237 A JPH07238237 A JP H07238237A JP 3219394 A JP3219394 A JP 3219394A JP 3219394 A JP3219394 A JP 3219394A JP H07238237 A JPH07238237 A JP H07238237A
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water
aqueous
drawing material
wax
nonionic surfactant
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JP3219394A
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Shinichi Matsumoto
信一 松本
Masashige Takada
昌繁 高田
Nobuhiko Kitada
信彦 北田
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Naigai Carbon Ink Co Ltd
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Naigai Carbon Ink Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固体で且つ、非水性ワックス系の描画材料に
関するものであって、描画後に描画が水で消色し、乾燥
後も再発色しないする描画材料及び複写紙を提供する。 【構成】 チオシアン酸コバルト、融点60〜100℃
を有する非水溶性ワックス類、及び12〜16のHLB
を有するノニオン界面活性剤、所望により高分子一級ア
ルコールの均一な分散体からなる描画材料、この描画材
料を適当な支持体上にホットメルトコーティングで塗布
した複写材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水消色性描画材料及びそ
の製造方法と、水消色性描画材料を用いた複写材料に関
するものである。より詳しくは本発明は洋裁、又は刺繍
の用途に用いる描画材料或いは複写紙であって、裁断、
刺繍を容易にするため布地等に描画材料、または複写紙
を用いて濃度の高い鮮明なパターンを描き、そのパター
ンに従って刺繍、又は裁断をする描画材料、または複写
紙(いわゆるチャコペーパー)に関するものである。更
にまた、本発明は、手芸、工芸用として、紙、布、木
材、だけでなく、ガラス、プラスチック、金属のシー
ト、フィルム上に描画するための描画材料或いは複写紙
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、洋裁や刺繍の分野において、裁
断、刺繍する前に予め布地の上に、縫製の模様、線が描
画されていると、裁断、刺繍が容易であり、便利であ
る。この目的のために、鉛筆、クレヨン、チャコ等の固
体の描画材料で直接予め布地の上に描画したり、或いは
着色染顔料、ワックス、脂肪酸等をを主成分とする複写
紙、いわゆるチャコペーパーで模様を転写することがな
されていたが、この場合描画された模様は最後まで消え
る事がなく、仕上がった際に極めて望ましくない。この
場合、縫製後に洗濯する事によって描画の模様を消すこ
とが出来るが、上記に描画の模様のみを消去するために
布地全体を洗濯をする事は不合理、煩雑で極めて不経済
であるばかりでなく、布地、刺繍を傷める可能性もあ
る。
【0003】そこで、描画、複写した線画、模様等を、
簡単な操作で除去、消去出来る描画材料が提案されてい
る。例えば、特公昭49−8286号公報には、顔料、
ポリエチレングリコールと、インキのベヒクル、及び可
塑剤としてポリオキシエチレン基を有する非イオン活性
剤を用いて水に漬けてすすぐ程度で洗い落とせる描写紙
が提案されている。しかしながら、顔料を使用している
ため、本質的に線画、模様を完全に洗い落とす事は難し
い。また、インキを水溶性にして水洗を容易にした描画
材料が提案され、例えば特公昭33−2066号公報、
特公昭47−10785号公報、特公昭47−1077
7号公報、特公昭48−25088号公報、特公昭49
−8286号公報、特開昭49−51007号公報、特
開昭49−1349号公報、特開昭49−96841号
公報等に記載されている。上記の技術は描画された模様
がより容易に水で洗い落とされるよう工夫されたもので
あるが、ことさら水洗しなければならないという不便さ
は免れない。
【0004】この欠点を改良するものとして、描画され
た模様を水を含浸させた布や紙、繊維などで、単に水に
濡らすのみで消色しようとする試みがある。特公昭54
−4282号には、サリチル酸亜鉛、その存在下に発色
する電子供与基を有する無色の染料、及び非イオン界面
活性剤を必須成分とする水消色性描画材料が記載されて
いる。しかしながら、本材料は鮮明な濃度の高い描画が
得難く、更に濃度を上げると、消去し難くなるばかりで
はなく乾燥した後に、描画像が復像してくる傾向があ
る。
【0005】また、チオシアン酸コバルトを呈色主剤と
して含有する、水で消去可能な描画材料組成物が、特公
昭49−27527号公報、特公昭51−29052号
公報、特公昭54−22338号公報、特公昭54−2
2346号公報、特開平3−24169号公報、及び特
開平5−25412号公報等に提案されている。しかし
ながら、これらの提案はいずれも固体ではなく、水性の
インキ、絵の具類の組成物である。従って使用上不便で
あるばかりではなく、薄い布地に描画するとき滲んでし
まい、特に細い線を描くときに鮮明な高い濃度の画像が
得にくい欠点を有している。また、水性のために、描画
できる媒体が布地や紙に限定され、ガラス、プラスチッ
ク、金属等の表面に描画することが出来ない欠点を有し
ている。更にまた、材形が水性インキしか提案されてお
らず、フィルムまたは紙等の片面にこの組成物を塗布し
て、線や模様、図案等を布地に写し取るいわゆる複写紙
としての用途が不可欠であるにも拘らず、このような材
形への加工は示唆されていない。
【0006】前記チオシアン酸コバルトを用いた描画材
料の諸欠点を改良する提案として、特公昭第62−28
759号公報がある。これは、ワックスにトリエタノー
ルアミンを反応させ、チオシアン酸コバルト、界面活性
剤、溶剤を配合、撹拌混練することによって得た水溶性
のワックス型塗剤を、紙等の片面もしくは両面に塗布、
印刷するものである。これにより、チオシアン酸コバル
トを用いた複写材料が得られたのであるが、この材料は
本来、ワックスにトリエタノールアミンを反応させたア
ミンソープであり、高温多湿の雰囲気の中に放置される
とき、すでに消色が起こって十分な濃度のパターンを得
られない、いわゆる経時変化を起こし易い。更に水溶
性、乃至水親和型ワックスであるために、複写材料とし
ては複写性が良好でなく、空気中の水分、或いは温度に
より容易に複写紙が保存中に付着しあって、いわゆるブ
ロッキングの現象を伴う傾向がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記点に鑑
み、水でスプレー又は水を付ける事により、簡単に消去
でき、乾燥後においても完全に再発色しないだけでな
く、紙、布、木材とともに、ガラス、プラスチック、金
属等のシート、フィルム上にも高濃度で描写できる保存
安定性に優れた非水性の固状ワックス型水消去性の摩耗
性描画材料及びその製造方法を提供することを目的とす
る。また、上記特徴を有すると共に、良好な複写性を有
し、ブロッキングの現象を起こしにくい複写材料を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、チオシアン酸
コバルト、融点60〜100℃を有する非水性ワックス
類、及びノニオン界面活性剤の均一な分散体からなる固
体で且つ非水性の水消色性描画材料を提供するものであ
る。
【0009】本発明においては、チオシアン酸コバルト
を呈色主剤としている。チオシアン酸コバルトによる、
描画画像は本来青色を有しており、描画後僅かの水によ
り消色すると同時に、乾燥後も再発色しない特性を有し
ている事が知られており、本発明の呈色剤として最適の
材料である。しかしながら、チオシアン酸コバルトは本
来、水溶性であるため、これを含有する非水性の固体描
写材料を得るためには、基本的には非水性固体媒体(ワ
ックス類)中にこれを均一に分散しなければならない。
分散が不十分である場合は、所望の鮮明な濃度の高い描
画画像を得ることができない。ここで「均一な分散」と
は、塗工した状態で色むらがでないことをいう。
【0010】本発明においては、固体媒体として各種の
約60℃以上、約100℃以下のの融点を有する非水性
ワックス類が最適である。これらのワックス類は従来よ
り、摩耗性の描画材料の、或いは複写カーボン紙の固体
媒体として数多く使用されており、この種の描画材料の
固体媒体として最適である。描画材料としては、滑らか
に描画でき、適当な圧力で摩耗するワックス類が特に好
ましい。また後述する複写材料として使用する場合は適
当な圧力により塑性変形を起こし転写性を有していなけ
ればならない。これらの目的に適当なワックス類として
は、各種の天然蝋或い合成のワックス類を使用する事が
出来、天然ワックスとしては、カルナウバワックス、オ
ウリキュリーワックス、キャンデリラワックス、シュガ
ーケーンワックス、木蝋、等の植物蝋、ミツ蝋、ラノリ
ン、鯨蝋、等の動物蝋を挙げる事が出来、またモンタン
ワックス、オゾケライトワックス、等の鉱物蝋を挙げる
事ができる。更にまた、また合成ワックスとして、サゾ
ールワックス、フィッシャートロプシュワックス、デュ
ロンワックス、サンワックス、エポレンワックス、シャ
ンコワックス、ヘキストワックス、バリコワックス等の
長鎖脂肪族炭化水素の酸化、或いはエステル化したワッ
クス類が挙げられる。この他に、ステアリン酸、パルミ
チン酸、等の脂肪酸、炭素数が18以上の高分子一級ア
ルコール等のワックス状物質も補助固体媒体として使用
する事ができる。これらの中で特に、カルナウバ蝋、キ
ャンデリラ蝋、密蝋、ヘキストワックスが好ましい。
【0011】ノニオン界面活性剤としては数多くの種類
のタイプが公知であるが、本発明ではいずれも使用する
事が出来る。望ましいノニオン界面活性剤としては、脂
肪族アルコールのポリエチレンオキサイドエーテル(例
えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキ
シエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、
ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル)、脂肪酸のポリエチレンオキ
サイドエステル(例えば、ポリオキシエチレンモノラウ
レート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオ
キシエチレンモノオレエート)、多価アルコール脂肪酸
エステルのポリエチレンオキサイドエーテル(例えば、
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノオレエート)、脂肪族アルコールの
ポリプロピレンオキサイドエーテル(例えば、ポリオキ
シプロピレングリコールブチルグルシジルエーテル、ポ
リオキシプロピレングリコール2−エチルヘキシルグル
シジルエーテル)、脂肪酸のポリプロピレンオキサイド
エステル(例えば、ポリプロピレンオキサイドとポリエ
チレンオキサイドの縮合物としてのプルロニクス(Pl
uronics)製L−14及びL−62)、多価アル
コール脂肪酸エステルの(ポリ)プロピレンオキサイド
エーテル(例えば、日本油脂製のエピオールB、エピオ
ールEH、エピオールP)等が挙げられる。これら界面
活性剤の中で12から16の範囲のHLBを有する界面
活性剤が本発明に有用なものである。例えば日本油脂よ
り入手できるニッサン・ノニオン界面活性剤において、
E215,P210,P213,S215,S220,
K215,ST221,OT221,T208.5,N
K100,NS208.5,NS210,NS212,
NS215,HS208,HS210,HS215,L
−4,L−6,S−6,S−15,O−6,T−15,
等である。特にこれら界面活性剤の中で特に良好な結果
を与える界面活性剤として、HLBが12から16の範
囲を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルが特に
好ましい。
【0012】所望により脂肪酸、または高分子一級アル
コール等が描画性及び複写性の改良のために添加され
る。このような脂肪酸としては、炭素数8以上の脂肪
酸、例えば、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、
ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン
酸がある。高分子一級アルコールとしては、炭素数15
以上のもの、例えば、ヘキサデシルアルコール、ステア
リルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルア
ルコール、トリコシルアルコール、ペンタコシルアルコ
ール、トリアコンチルアルコール、オクタトリアコンチ
ルアルコールがあり、特に高分子一級アルコールが分散
助剤として特に有用であり、更に複写性、描画性の点で
有用である。特に好ましい高級アルコールとして、飽和
炭化水素を主鎖とし、アルコール化率が80〜85%、
平均分子量が420〜700、融点が85〜110℃、
である炭素数30〜50の直鎖状に重合した第一級アル
コール(東洋ペトロライト製のユニリンアルコール)が
好ましい。
【0013】本発明の描画材料には、一般的には、チオ
シアン酸コバルトが5〜25重量%、非水性ワックスが
30〜60重量%、ノニオン界面活性剤が20〜45重
量%、任意に脂肪酸又は高分子一級アルコールが5〜3
0重量%含まれる。好ましくは、チオシアン酸コバルト
が5〜15重量%、非水性ワックスとして天然ワックス
が6〜20重量%、合成ワックスが6〜20重量%、ノ
ニオン界面活性剤が30〜45重量%、任意に脂肪酸又
は高分子一級アルコールが15〜30重量%含まれる。
描画性、複写性、濃度、水消去性、等の観点からこの範
囲内で適宜組成の変更は可能である。
【0014】本発明の前記描写材料の製造方法は、非水
性ワックス類、ノニオン界面活性剤を加熱溶融する工程
と、チオシアン酸コバルト水溶液を非水性ワックス類と
ノニオン界面活性剤溶融物に添加して均一に分散する工
程と、得られた分散体を冷却する工程とを包含するもの
である。
【0015】本発明の製造方法ではワックス類中に、均
一にチオシアン酸コバルトを分散するために、チオシア
ン酸コバルトは水溶液とし、ノニオン系界面活性剤を有
する加熱溶融した非水溶性ワックス中にこれ添加しディ
スパー等の撹拌機を用いて撹拌乳化分散する。非水溶性
ワックスを溶融するにはその融点以上に加熱すればよ
い。チオシアン酸コバルト水溶液は30〜50%、特に
40%水溶液が好ましい。任意に脂肪酸、高分子一級ア
ルコールを添加する場合には、これらはワックス類と一
緒に加熱溶融され、これにチオシアン酸コバルトが分散
される。
【0016】本発明の製造方法において、12〜16の
HLBを有する界面活性剤を使用することが重要であ
る。一般に顔料の分散、水/油または油/水の乳化に対
し、またワックス類を水中に乳化分散する際に、界面活
性剤を用いる事は良く知られている。しかしながら、熱
溶融したワックス類中に水溶液を乳化分散する事は余り
知られておらず、特にチオシアン酸コバルト水溶液をワ
ックス中に乳化分散する事は非常に困難であって、容易
には乳化分散する事が出来なかった。この目的に対し、
ノニオン系の界面活性剤が好ましい事を発見したもので
あって、更に特にそのHLBが12〜16の範囲でなけ
ればならない事を発見したものである。HLBが16よ
り大きいと、界面活性剤それ自体がワックスと分散せ
ず、また逆にHLBが12より小さいとチオシアン酸コ
バルトを分散する事が出来ない。特に限定された範囲の
界面活性剤のみが本発明の描画材料に有用である。中で
もポリオキシエチレンアルキルエーテル系の活性剤が特
に好ましい。
【0017】ワックス中にチオシアン酸コバルト水溶液
を均一に乳化分散した後、これを冷却し、適当な形状に
成型して固体で非水性の描画材料を得る。
【0018】本発明の複写材料は、前記描写材料の層
を、支持体の片面又は両面に有するものである。これは
前記描写材料を適当なホットメルト塗布機、或いは印刷
機によって、適当な支持体上に熱溶融塗布して形成する
ことができる。具体的には、本発明の描画材料を融点以
上(80〜95℃)に加熱溶融してロールコーティン
グ、メイヤーバーコーティング、グラビア印刷機、等を
用い、約4から約12g/cm2の塗布量で、支持体の片
面、或いは両面に、全面または部分的に塗布し、水冷却
ロール或いは空気で冷却固化して複写材料とする。支持
体としてはこの分野で公知の支持体、例えば紙(複写紙
MCP−64、上質紙、コンデンサーペーパー)、プラ
スチックフィルム(複写紙とPPのラミネート(DEF
−64))がある。
【0019】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、チオシアン
酸コバルトの水溶液を非水性ワックス類中に分散するこ
とが可能であるので、水でスプレー又は水を付ける事に
より、簡単に消去でき、乾燥後においても完全に再発色
しない非水性の固状ワックス型水消去性の摩耗性描画材
料を得ることができる。この描写材料は非水性であるの
で大気中の水分により経時変化することがなく保存安定
性に優れている。また、非水性固体状であるので、紙、
布、木材とともに、ガラス、プラスチック、金属等のシ
ート、フィルム上にも高濃度で描写できる。更にこの描
写材料を固形化剤として用いることが出来たため、支持
体の上に、該描画材料を均一に熱溶融塗布する事によ
り、水で消去できる複写材料を得ることが出来る。この
複写材料は上記特徴を有すると共に、良好な複写性を有
し、ブロッキング現象を起こしにくい。この描写材料及
び複写材料を布地の裁断、刺繍の模様描写に用いれば、
裁断、刺繍後、水でスプレー又は水を付けることによ
り、簡単に下地の模様を消去でき、乾燥後でも再発色し
ないので良好な製品を得ることができる。また、手芸、
工芸の下絵描写に用いれば、下絵描写後に水性のペイン
ト、絵の具その他の着色材料で色付けと同時に着色材料
に含まれる水分で下絵を消去することが出来、かつ乾燥
後でも再発色しないので良好な作品を得ることが出来
る。
【0020】
【実施例】
(実施例 1) 重量部 重量部%(固形分) カルナバワックス 25 11.4 ヘキストSワックス 25 11.4 ユニリンアルコールC−30 50 22.7 ノニオンS−215 100 45.5 40%チオシアン酸コバルト水溶液 50 9.0 カルナバワックス、ヘキストワックス、ユニリンアルコ
ール、を二重ジャケット容器に添加し、90℃に加熱溶
融する。ノニオンS−215を添加し、均一に溶解後、
これに40%チオシアン酸コバルト水溶液を添加し、デ
ィスパーを用いて15分間、撹拌乳化分散する。均一に
乳化分散後適当な容器に移し水冷または放冷して描画材
料を得た。布、紙、木材、プラスチックフィルム、ガラ
ス、金属表面上に直接描画する事が出来青色のパターン
を得る事が出来た。更に、湿した布でパターンを濡らす
事により容易に消色し、乾燥後再発色する事は全くなか
った。更にまたガラス上に描画したパターン上に黄色、
青色、及び赤色の水性透明ペイントにて彩色したとこ
ろ、完全に下絵のパターンは消色し鮮明なカラー画像を
得る事が出来た。
【0021】(実施例 2) 重量部 重量部%(固形分) カルナバワックス 30 13.0 ヘキストSワックス 20 8.7 ユニリンアルコールC−30 60 26.1 ノニオンS−215 100 43.5 40%チオシアン酸コバルト水溶液 50 8.7 カルナバワックス、ヘキストワックス、ユニリンアルコ
ール、を二重ジャケット容器に添加し、90℃に加熱溶
融する。ノニオンS−215を添加し、均一に溶解後、
これに40%チオシアン酸コバルト水溶液を添加し、デ
ィスパーを用いて15分間、撹拌乳化分散する。得られ
た描画材料を0.1〜0.2mmのメイヤーバーを有す
るホットメルト塗布機又はホットメルトフレキソ塗工機
のホットパンに移し、90℃に保つ。40g原紙の片面
に6 g/m2の塗布量に成るように均一に塗布した後、塗
布面を水による冷却ロールで固化させた後、巻き取って
複写紙を得た。得られた複写紙を裁断用の布地の上に重
ね上から裁断のパターンに従って布地にコピーを取った
ところ、鮮明な青色のパターンを得る事が出来た。裁断
後濡れた布で軽く擦って水で濡らした所、直ちに完全に
消色し、乾燥後も再発色する事がなかった。また複写紙
をA−4版に裁断後100枚重ねて4kgの荷重、40
℃、80%の雰囲気下で10日間放置しても、ブロッキ
ングを起こす事なく、また試験後の描画濃度の低下等品
質の劣化は全く認められなかった

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チオシアン酸コバルト、融点60〜10
    0℃を有する非水性ワックス類、及びノニオン界面活性
    剤の均一な分散体からなる固体で且つ非水性の水消色性
    描画材料。
  2. 【請求項2】 更に炭素数8以上の脂肪酸又は炭素数1
    5以上の第一級アルコールを含有する請求項1記載の水
    消色性描画材料。
  3. 【請求項3】 炭素数15以上の第一級アルコールがア
    ルコール化率が80〜85%、平均分子量が420〜7
    00、融点が85〜110℃である炭素数30〜50の
    直鎖状に重合した第一級アルコールである請求項2記載
    の水消色性描画材料。
  4. 【請求項4】 前記ノニオン界面活性剤のHLBが12
    〜16の範囲にある請求項1〜3記載の水消色性描画材
    料。
  5. 【請求項5】 前記ノニオン界面活性剤が、脂肪族アル
    コールのポリエチレンオキサイドエーテル、脂肪酸のポ
    リエチレンオキサイドエステル、多価アルコール脂肪酸
    エステルのポリエチレンオキサイドエーテル、脂肪族ア
    ルコールの(ポリ)プロピレンオキサイドエーテル、脂
    肪酸のポリプロピレンオキサイドエステル、多価アルコ
    ール脂肪酸エステルのポリプロピレンオキサイドエーテ
    ルである請求項4記載の水消色性描画材料。
  6. 【請求項6】 前記ノニオン界面活性剤が、ポリオキシ
    エチレンアルキルエーテルである請求項4記載の水消色
    性描画材料。
  7. 【請求項7】 非水性ワックス類とノニオン界面活性剤
    を加熱溶融する工程と、チオシアン酸コバルト水溶液を
    非水性ワックス類とノニオン界面活性剤溶融物に添加し
    て均一に分散する工程と、得られた分散体を冷却する工
    程とを包含する固体で且つ非水性の水消色性描画材料の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 非水性ワックス類、ノニオン界面活性剤
    及び、炭素数8以上の脂肪酸又は炭素数15以上の第一
    級アルコールを加熱溶融する工程と、チオシアン酸コバ
    ルト水溶液を非水性ワックス類、ノニオン界面活性剤及
    び炭素数8以上の脂肪酸又は炭素数15以上の第一級ア
    ルコールの溶融物に添加して均一に分散する工程と、得
    られた分散体を冷却する工程とを包含する固体で且つ非
    水性の水消色性描画材料の製造方法。
  9. 【請求項9】 チオシアン酸コバルト、融点60〜10
    0℃を有する非水性ワックス類、及びノニオン界面活性
    剤の均一な分散体からなる固体で且つ非水性の水消色性
    の描画材料層を、支持体の片面、又は両面に有する複写
    材料。
JP3219394A 1994-03-02 1994-03-02 水消色性描画材料及びその製造方法、水消色性描画材料を用いた複写材料 Pending JPH07238237A (ja)

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JP3219394A Pending JPH07238237A (ja) 1994-03-02 1994-03-02 水消色性描画材料及びその製造方法、水消色性描画材料を用いた複写材料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012149172A (ja) * 2011-01-19 2012-08-09 Naigai Carbon Ink Co Ltd 水洗性布地用固形描写材料

Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5129052A (ja) * 1974-09-05 1976-03-11 Fujitsu Ltd

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