JPH07237593A - 舶用舵取機 - Google Patents

舶用舵取機

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JPH07237593A
JPH07237593A JP3173494A JP3173494A JPH07237593A JP H07237593 A JPH07237593 A JP H07237593A JP 3173494 A JP3173494 A JP 3173494A JP 3173494 A JP3173494 A JP 3173494A JP H07237593 A JPH07237593 A JP H07237593A
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chain
actuator
pulley
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Tomonori Mishima
智範 三島
Hidetaka Higashihara
秀敬 東原
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 舵軸又は旋回軸を±90°以上の大舵角に操
舵することが可能で、かつ簡単な構造で構成できる経済
的な舶用舵取機を提供する。 【構成】 推進器の旋回軸1を回動させる舶用舵取機R
において、前記旋回軸1と同心上にスプロケット2を一
体的に設け、このスプロケット2に係合するチェーン3
を設けるとともに、このチェーン3の両端を直線運動さ
せる一対の油圧シリンダ4を設け、この油圧シリンダ4
を所定ストローク分駆動させる油圧駆動装置Sを設けて
前記旋回軸1を回動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この出願に係る発明は、舶用の舵
取機に関するものであり、更に詳しくは、簡単な構造で
大舵角を取ることができる舶用の舵取機に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近時、船
舶の操船性能の向上の観点から舵取機の操舵角度(以
下、舵角ともいう。)を拡大することが行われるように
なっており、例えば、従来の±35°〜±45°の舵角
に対して±60°〜±70°の舵角へと大舵角度化して
いる。
【0003】一方、旋回式スラスタにおいては、360
°ないしそれ以上の操舵角度を自在に操作できる舵取機
が装備されている。従って、船舶の操船性能を向上する
究極的な方法として、通常の船舶に、この旋回式スラス
タを装備することが考えられている。
【0004】この旋回式スラスタを通常の船舶に適用す
る場合の方法としては、例えば、図7(a) の側面図に示
すようにして装備する方法が考えられる。この方法によ
れば、在来船型から排水量の喪失や重大な船型変更を必
要とせず、その特徴を生かしたままで船体Hに旋回式ス
ラスタPを装備することが可能である。
【0005】この場合の旋回式スラスタPは、左右舷に
各90°旋回すれば、推進器の後進力(可変ピッチプロ
ペラの場合は後進ピッチ、固定プロペラの場合は逆回
転)を利用することで、水平面内360°任意の方向に
推力を発生することができる旋回式スラスタPの特色を
保つことができる。従って、この場合の旋回式スラスタ
Pの必要旋回角度は、最小±90°になる。
【0006】しかし、従来の旋回式スラスタPの舵取
機、すなわち旋回機構は油圧モータで旋回駆動する構成
であるので、そのための油圧機器等を設ける多くのスペ
ースが必要となるとともに、構造が複雑で高価となるた
め、必要舵角の±90°を操舵するための舵取機として
は極めて不経済である。
【0007】また、従来のラプソンスライド式等の一般
的な舵取機では±90°の舵角を確保することは不可能
である。なお、ラプソンスライド式の舶用大舵角舵取機
の従来技術として、特開平3−99997号公報記載の
発明があるが、このラプソンスライド式大舵角舵取機
は、±35°以上の大舵角領域において起こる大幅な出
力トルクの低減を補うために付勢用アクチュエータを追
加装備して、大舵角領域においても十分に大きな力量が
発揮できる舵取機を提供しようとするものであり、±9
0°、合計180°の舵角を取ることはできない。
【0008】また、従来から利用されている舵取機によ
り仮に±90°以上の舵角に対応しようとすれば、従来
より大舵角の舵取機にも利用されているロータリーベー
ン式のアクチュエータにおいて、ベーンを1個にすれば
±90°以上の操舵能力があるため実用可能である。し
かし、これを旋回式スラスタに利用する場合には、以下
のような問題がある。
【0009】 旋回式スラスタの軸、あるいは動力
線、場合によっては潤滑油管や信号伝達のためのリード
線等の要素をロータリーアクチュエータの軸心部を通し
て貫通させる必要があり、そのため汎用品を利用するこ
とができず、特別な設計を要するため、非常に高価にな
ってしまう。
【0010】 封油機構の技術的な困難さがある。
【0011】 ラプソンスライド式やトランクピスト
ン式舵取機に較べて、負荷側からの歪みの影響等を絶縁
することが技術的に難しい。
【0012】等があり、経済的で、かつ、必要十分な条
件を備えた舵取機とはならない。
【0013】なお、ロータリーアクチュエータの従来技
術としては、実開平2−127801号公報記載の考案
がある。
【0014】この出願に係る発明は上記課題に鑑みて、
舵軸又は旋回軸を±90°以上の大舵角に操舵すること
が可能で、かつ簡単な構造で構成できる経済的な舶用舵
取機を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明における舶用舵取機は、舵軸又は推進器の
旋回軸を回動させる舶用舵取機において、前記舵軸又は
旋回軸と同心上に1個ないし複数個のスプロケットを一
体的に設け、該スプロケットに係合する1条ないし複数
条のチェーンを設けるとともに、該チェーンの両端を所
定のストローク分直線運動させる一対のアクチュエータ
を設けたことを特徴とするものである。
【0016】第2発明における舶用舵取機は、上記第1
発明において、スプロケットと係合した1条ないし複数
条のチェーンを、スプロケットから所定量離れた位置ま
で延長した所で、一対のアクチュエータロッドの先端に
回動自在に設けた中間スプロケットと係合して折返し、
更に所定量延長した後、チェーン端部を船体静止部に固
定したことを特徴とするものである。
【0017】第3発明における舶用舵取機は、舵軸又は
推進器の旋回軸を回動させる舶用舵取機において、前記
舵軸又は旋回軸と同心上に1個ないし複数個の滑車を一
体的に設け、該滑車に係合する1条ないし複数条のロー
プを設けるとともに、該ロープの両端を所定のストロー
ク分直線運動させる一対のアクチュエータを設けたこと
を特徴とするものである。
【0018】第4発明における舶用舵取機は、上記第3
発明において、1条ないし複数条のロープを、滑車に必
要操舵角度以上係合させて係止したことを特徴とするも
のである。
【0019】第5発明における舶用舵取機は、上記第3
発明又は第4発明において、滑車と係合した1条ないし
複数条のロープを、滑車から所定量離れた位置まで延長
した所で、一対のアクチュエータロッドの先端に回動自
在に設けた中間滑車と係合して折返し、更に所定量延長
した後、ロープ端部を船体静止部に固定したことを特徴
とするものである。
【0020】第6発明における舶用舵取機は、上記第1
〜第5のいずれかの発明において、アクチュエータの取
付位置に長手方向調節手段を設けたことを特徴とするも
のである。
【0021】第7発明における舶用舵取機は、上記第3
〜第5のいずれかの発明において、ロープの端部に該ロ
ープの張力調整手段を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0022】第8発明における舶用舵取機は、上記第3
〜第5のいずれかの発明において、アクチュエータの取
付位置に長手方向調節手段を設け、ロープの端部に該ロ
ープの張力調整手段を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0023】第9発明における舶用舵取機は、上記第1
〜第8のいずれかの発明において、アクチュエータの負
圧側に常時液体圧を作用させる液体圧調整回路を設け
て、チェーン又はロープの最低張力を常に保持するよう
にしたことを特徴とするものである。
【0024】
【作用】上記第1発明の構成によれば、チェーンの両端
を所定のストローク分直線運動させる一対のアクチュエ
ータの一方を駆動すると、このアクチュエータによりチ
ェーンの端部が直線運動させられ、このチェーンの直線
運動によりチェーンが係合するスプロケットが回動させ
られ、スプロケットと同心上で一体的に設けられた舵軸
又は旋回軸が回動させられる。この回動角度はアクチュ
エータのストロークにより決定されるため、アクチュエ
ータのストローク設定値により、アクチュエータの直線
運動で舵軸又は旋回軸を±90°以上回動させることが
できる舵取機となる。
【0025】上記第2発明の構成によれば、上記第1発
明の作用を奏し、更に、スプロケットと係合したチェー
ンを、スプロケットから所定量離れた位置まで延長した
所で一対のアクチュエータロッドの先端に回動自在に設
けた中間スプロケットと係合して折返し、更に所定量延
長した後、チェーン端部を船体静止部に固定しているた
め、アクチュエータを第1発明よりも少ないストローク
で駆動しても、舵軸又は旋回軸を±90°以上回動させ
ることができる舵取機となる。
【0026】上記第3発明の構成によれば、ロープの両
端を所定のストローク分直線運動させる一対のアクチュ
エータの一方を駆動すると、このアクチュエータにより
ロープの端部が直線運動させられ、このロープの直線運
動によりロープが係合する滑車が回動させられ、滑車と
同心上で一体的に設けられた舵軸又は旋回軸が回動させ
られる。この回動角度はアクチュエータのストロークに
より決定されるため、アクチュエータのストローク設定
値により、アクチュエータの直線運動で舵軸又は旋回軸
を±90°以上回動させることができる舵取機となる。
【0027】上記第4発明の構成によれば、上記第3発
明の作用を奏するとともに、所定操舵角度以上滑車に係
合させた1条ないし複数条のロープにより、両ロープの
端部をアクチュエータで直線運動させると滑車を所定操
舵角度以上回動させることができる舵取機となる。
【0028】上記第5発明の構成によれば、上記第3発
明又は第4発明の作用を奏し、更に、滑車と係合したロ
ープを、滑車から所定量離れた位置まで延長した所で一
対のアクチュエータロッドの先端に回動自在に設けた中
間滑車と係合して折返し、更に所定量延長した後、ロー
プ端部を船体静止部に固定しているため、アクチュエー
タを第3発明又は第4発明よりも少ないストロークで駆
動しても、舵軸又は旋回軸を±90°以上回動させるこ
とができる舵取機となる。
【0029】上記第6発明の構成によれば、上記第1〜
第5のいずれかの発明の作用を奏するとともに、アクチ
ュエータの取付位置に設けた長手方向調節手段により、
チェーン又はロープの長さ調節ができる。
【0030】上記第7発明の構成によれば、上記第3〜
第5のいずれかの発明の作用を奏するとともに、ロープ
の端部に設けたロープの張力調整手段により、ロープの
張力を調整することができる。
【0031】上記第8発明の構成によれば、上記第3〜
第5のいずれかの発明の作用を奏するとともに、アクチ
ュエータの取付位置に設けた長手方向調節手段によりロ
ープの長さ調節ができ、また、ロープの端部に設けたロ
ープの張力調整手段によりロープの張力を調整すること
ができる。
【0032】上記第9発明の構成によれば、上記第1〜
第8のいずれかの発明の作用を奏するとともに、流体圧
調整回路によりアクチュエータの負圧側に常時流体圧を
作用させているため、負圧側のチェーン又はロープの端
部には常に張力が保たれた状態となり、チェーン又はロ
ープの最低張力を常に保持することができる。
【0033】
【実施例】以下、この出願に係る発明の一実施例を図面
に基づいて説明する。なお、以下の説明では上述した図
7に示すような旋回式スラスタPの旋回軸を操舵する例
を説明する。
【0034】図1は第1実施例を示す計装図であり(a)
は平面図,(b) は側面図である。図示するように、旋回
式スラスタPにおける旋回軸1(旋回筒)には、スプロ
ケット2が同心上で一体的に設けられており、この実施
例では2条構成のスプロケット2が設けられている。
【0035】上記スプロケット2には2条のチェーン3
が係合しており、このチェーン3の端部には一対のアク
チュエータAが設けられている。このアクチュエータA
は直線運動の出力を持ったアクチュエータAであればよ
く、例えば、油圧,空気圧あるいはネジと電動機等があ
るが、この実施例では油圧サーボシリンダ4(以下、単
に油圧シリンダという。)を用いているため漏油の心配
が少なく、最も簡単に遠隔操作もできる電磁切換弁が使
用できるので経済的である。なお、上記チェーン3は1
条であっても複数条であってもよく、所要トルク等に応
じて設定すればよい。
【0036】そして、この油圧シリンダ4のピストンロ
ッド5の端部には上記チェーン3の端部が結合されてお
り、ピストン6の移動に伴って引張力をチェーン3に伝
達するように構成している。
【0037】一方、上記油圧シリンダ4のロッド側4A
には、ピストン6に引張力を作用させる油圧駆動装置S
が連結されている。この油圧駆動装置Sは、油圧シリン
ダ4のロッド側4Aへの給排油を制御する制御弁7と、
この制御弁7に圧油を供給する油圧ポンプ8とこれを駆
動する原動機9と、油のサンプタンク10とから構成さ
れている。上記制御弁7は、この実施例では4ポート3
位置電磁切換弁を用いており、この制御弁7により2つ
の油圧シリンダ4のロッド側4Aに圧油を給排油してピ
ストン6を移動させ、ピストンロッド5とチェーン3を
介してスプロケット2、つまり旋回軸1を任意の操舵角
度(舵角)に設定できるようにしている。また、上記原
動機9は、例えば、電動機が用いられる。なお、これら
の油圧機器間は油圧管11により連結されている。ま
た、油圧シリンダ4の反ロッド側4Bには吸排気口12
が設けられており、ピストン6の移動に追従して反ロッ
ド側4Bの給排気をするように構成されている。なお、
この構成によれば、負荷側、すなわち旋回軸1のある程
度の変位に対しては、系が支障を来すことなく追従する
ことができる。
【0038】以上のように構成された第1実施例の舵取
機Rによれば、油圧駆動装置Sの油圧ポンプ8を駆動し
て制御弁7を制御することにより、所定方向の油圧シリ
ンダ4を駆動して、この油圧シリンダ4のピストン6を
移動させてピストンロッド5を介してチェーン3に引張
力を与え、その引張力をスプロケット2で回転運動に変
換して所定の方向に所要回転角度だけ回動させると、こ
のスプロケット2と一体的に設けられた旋回軸1を回動
させることができる。この時、チェーン3に引張力を与
える油圧シリンダ4の引張力の差によって操舵トルクを
発生する。
【0039】このように旋回軸1と一体的に係合したス
プロケット2をチェーン3により回動させれば、油圧シ
リンダ4のピストンストロークを制御するだけで±90
°以上の舵角を実現することが容易に可能となり、簡単
な構成で大舵角を実現できる舵取機Rとなる。また、上
記構成によれば、作動範囲全域で同一のトルクを発生す
ることができる。
【0040】なお、上記第1実施例では、一対の油圧シ
リンダ4を平行に設けることによりスプロケット2にチ
ェーン3を180°程度巻き付けて係合させているが、
このチェーン3を巻き付ける係合角度は180°以上で
あっても以下であってもよい。
【0041】次に、図2に示す平面図に基づいて第2実
施例を説明する。この第2実施例は、第1実施例におけ
る油圧シリンダ4、すなわちアクチュエータAのピスト
ンロッド5の先端に中間スプロケット13を軸受13a
によって回動自在に設けることにより、油圧シリンダ4
のストロークを第1実施例の半分にした実施例であり、
油圧シリンダ4の押圧力によりチェーン3を介してスプ
ロケット2を回動させるように構成したものである。な
お、以下の説明では上述した第1実施例と同一の構成に
ついては同一の符号を付して説明を省略する。
【0042】図示するように、旋回軸1には旋回用のス
プロケット2が同心上で一体的に設けられ、油圧シリン
ダ4のピストンロッド5の先端には中間スプロケット1
3がそれぞれ設けられており、上記スプロケット2とこ
の中間スプロケット13とに係合するようにチェーン3
が設けられている。そして、チェーン3の両端部は船体
静止部14に固定されている。なお、このチェーン3
は、図示するように互いに平行にするか、細線で示すよ
うに中間スプロケット13に対して対称な角度に設定す
れば両ピストンロッド5に横推力を作用させることがな
い。これらは設置スペース等を考慮して選択すればよ
い。
【0043】なお、この第2実施例の場合、上記第1実
施例と油圧シリンダ4の作動方向が逆になるため、油圧
シリンダ4は引張力ではなく押圧力を作用させることと
なる。なお、その他の制御系は上述した第1実施例と同
様である。
【0044】ところで、上述した第1,第2実施例にお
いては、旋回軸1にスプロケット2を設け、このスプロ
ケット2をチェーン3により回動させる組合せを説明し
たが、スプロケット2を滑車15にし、チェーン3をワ
イヤーロープ(以下、単にロープという。)16に置換
してもよい。また、中間スプロケット13も同様に中間
滑車に置換すればよい。このように滑車15(中間滑車
を設ける場合も含む)とロープ16で構成することによ
りスプロケット2(中間スプロケットを設ける場合も含
む)とチェーン3との組合せよりも安価に製作すること
が可能となる。
【0045】このように滑車15とロープ16とにより
旋回軸1を回動させる第3実施例を図3(a),(b) に示す
要部のみの平面図に基づいて説明すると、旋回軸1と同
軸上には滑車15が設けられ、この滑車15にはロープ
16が係合されており、滑車15の所定位置とロープ1
6はロープ固定金物17により固定されている。従っ
て、滑車15とロープ16との摩擦力とともにロープ固
定金物17の係止力とにより動力を伝達するように構成
されている。こうすることにより、滑車15とロープ1
6との摩擦力のみで生じる滑りを防止することができ
る。
【0046】この方法として1条又は複数条のロープ1
6により滑車15を回動させる場合には、図3(a) に示
すように、旋回軸1の舵角中心Eにおいてロープ固定金
物17でロープ16を固定すると、固定金物17の存在
により操舵可能角度は±90°よりも角度α分小さくな
る。そのため、固定金物17を図示位置から滑車15の
反対位置に移動するとともに、ロープ16を滑車15に
1巻きすれば±90°以上の舵角を確保することができ
る。
【0047】更に、図3(b) に示すように、滑車15の
溝を2条にし、上下各溝のロープ16を所定操舵角度以
上、例えば±90°滑車15と係合させた後、これを係
止すれば滑車15を±90°以上回動させることができ
る。この図3(b) は、垂直方向の同軸上に並んだ2条の
溝を平面的に並べて記載している。
【0048】なお、このロープ16も上述した第1実施
例のチェーン3と同様に、所要トルク等に応じて必要数
を設定すればよい。
【0049】次に、図4(a),(b) の平面図に示す第4実
施例のように、油圧シリンダ4の長手方向取付位置を調
節することができる長手方向調節手段Bを設けて、油圧
シリンダ4の取付位置を長手方向に調節可能とした実施
例を説明する。この第4実施例は、上述したいずれの実
施例においても、チェーン3又はロープ16の位置調整
やプリテンションを与える初期調整、あるいはチェーン
3又はロープ16に伸びが生じた時に張力の再調整を可
能とするものである。
【0050】図4(a) に示すように、この実施例では長
手方向調節手段Bにボルト・ナット機構を用いており、
油圧シリンダ4の基部にヒンジ部18を設けるととも
に、このヒンジ部18に油圧シリンダ4と回動自在に連
結された引張ボルト19を設け、この引張ボルト19を
船体側の支持部材20にナット21で支持したものであ
る。
【0051】また、油圧シリンダ4の取付ボルト4a
は、油圧シリンダ4が長手方向に移動しても固定可能な
ようにスロット状の取付孔4cが設けられた取付金具4
bに取付けられている。
【0052】このように構成された長手方向調節手段B
による調節は、ナット21を回動させることによりネジ
作用によって引張ボルト19の位置を移動させ、これに
より油圧シリンダ4の長手方向位置を調節して、チェー
ン3又はロープ16の張力の調節や油圧シリンダ4のス
トロークの割振り等を調節する。そして、その位置で取
付ボルト4aによって油圧シリンダ4の位置を固定す
る。これらの作業はボルト・ナットを操作する簡単な作
業であるため、効率のよい調節作業が容易に行える。
【0053】なお、図4(a) は張力を生じる機構である
のに対して、図(b) は推力が必要な場合の機構を示す平
面図である。
【0054】一方、上述した第2実施例においてロープ
16を採用した場合、図5の平面図に示す第5実施例の
ように、ロープ16の端部にロープの張力調整手段Cを
設ければ、ロープ16の張力を容易に調節することが可
能となる。
【0055】この張力調整手段Cは、ロープ16の端部
にヒンジ部22を設けるとともに、このヒンジ部22に
ロープ取付金物16aと回動自在に連結された引張ボル
ト23を設け、この引張ボルト23を船体側の支持部材
20にナット24で支持したものであり、ロープ16に
プリテンションを与える初期調整やロープ16に伸びが
生じた時に張力再調整ができ、複数本のロープ16を採
用した場合には相互間の張力調整もできる。なお、その
他は、上記油圧シリンダ4の長手方向調節手段Bと同様
である。
【0056】ところで、上述したように所望の方向に旋
回軸1を操舵しようとした場合、一対に設けられた油圧
シリンダ4の一方、すなわち駆動側の油圧シリンダ4の
みに引張力又は押圧力を作用させて旋回軸1を回動させ
ることとなる。つまり、引張力又は押圧力を作用させな
い方の油圧シリンダ4は、駆動側の油圧シリンダ4によ
り駆動されるチェーン3又はロープ16の移動に追従し
て動くこととなる。従って、所定の舵角保持状態におい
ては、引張力又は押圧力を作用させていない側、すなわ
ち負圧側のチェーン3又はロープ16に弛みを生じてし
まう場合がある。また、舵を取らない時でも、中立位置
を保持した状態のチェーン3又はロープ16には弛みを
生じてしまう場合がある。そして、このようにチェーン
3又はロープ16に弛みを生じると、舵取機Rとしての
応答性が悪くなる。
【0057】そこで、図6の油圧調整回路を示す第6実
施例のように、舵角保持状態においても常にチェーン3
又はロープ16の最低張力を保持する油圧調整回路Dを
設けることにより、常にチェーン3等が張った状態とし
て応答性を良くした実施例を以下に説明する。なお、こ
の図6は上述した第2実施例に油圧調整回路Dを設けた
例を示したものであり、第2実施例と同一の構成には同
一符号を付して説明は省略する。
【0058】図示するように、この第6実施例の油圧調
整回路Dは、油圧駆動装置Sの制御弁7に5ポート3位
置電磁切換制御弁25を用い、この制御弁25と両油圧
シリンダ4との間に配管27を介して逆止弁26を設け
るとともに、戻りのラインにバネ付逆止弁28を設けて
いる。
【0059】そして、制御弁25が中立状態となった時
には、油圧ポンプ8の吐出圧が配管27から逆止弁26
を介して油圧シリンダ4へ作用するように構成し、も
し、いずれか又は両方の油圧シリンダ4の圧力が、油圧
ポンプ8の吐出圧を下回っているときには、油圧ポンプ
8の吐出圧を油圧シリンダ4に作用させてチェーン3又
はロープ16の最低の張力を保持させ、常にチェーン3
又はロープ16が張った状態となるように負圧側に油圧
を作用させている。この時、チェーン又はロープに期待
される最大の張力を発生させるための圧力は、戻りライ
ンに設けたバネ付逆止弁28の設定圧力により調節す
る。
【0060】すなわち、操舵時又は中立時に油圧シリン
ダ4の圧力がバネ付逆止弁28の設定圧力に達するまで
圧油は供給され、供給された圧油は逆止弁26により設
定圧力に保持される。そして、両油圧シリンダ4が設定
圧力に達すると油圧ポンプ8からの圧油はバネ付逆止弁
28を介してサンプタンク10へと戻される。
【0061】なお、この第6実施例では油圧制御回路D
の圧力調節をバネ付逆止弁28により行っているため経
済的で簡単な構成としている。このバネ付逆止弁28
は、圧力調節ができる構成であれば他の構成であっても
よい。また、配管27は、制御弁25を介することなく
独立して構成してもよい。
【0062】以上のように構成された舵取機Rを用いた
旋回式スラスタPを通常の船舶に装備する場合、図7
(a) の側面図と(b) のプロペラのみを示す平面図のよう
に、従来の船型をほとんど変更することなく船体Hに装
備することができる。なお、この例では舵は取り除かれ
ている。
【0063】このようにして船体Hに装備した旋回式ス
ラスタPは、左右舷に各90°合計180°の範囲で旋
回させて作動させることができ、この範囲内で、旋回式
スラスタの後進機能(可変ピッチプロペラの場合は後進
ピッチ、固定ピッチプロペラの場合は逆回転)を働かせ
て後進推力を発生させることにより、旋回式スラスタP
に期待される機能、すなわち、360°任意の方向へ推
力を発生させるという機能を保持することができる。
【0064】以上説明したように、この出願に係る発明
においては、舵軸又は旋回軸に取付けられたスプロケッ
ト2又は滑車15と、これらに係合したチェーン3又は
ロープ16と、これらのそれぞれの端部に設けた一対の
直線運動出力を持った油圧シリンダ4(アクチュエー
タ)と、この油圧シリンダ4を駆動する油圧駆動装置S
という簡単な構成で±90°の大操舵を可能とする経済
的な舵取機Rを構成することができる。
【0065】なお、上述した説明では旋回式スラスタP
の旋回軸1を操舵する例を説明したが、舵軸を旋回させ
る構成であっても同様である。
【0066】
【発明の効果】この出願に係る発明は、以上説明したよ
うに構成しているので、以下に記載するような効果を奏
する。
【0067】第1発明によれば、アクチュエータの直線
運動をチェーンを介してスプロケットの回転運動に変換
して舵軸又は旋回軸を回動させるため、簡単な構成で舵
軸又は旋回軸を±90°以上回動させることができる舵
取機を形成でき、経済的な大舵角舵取機が容易に実現で
きる。
【0068】第2発明によれば、アクチュエータのロッ
ド先端に回動自在に設けた中間スプロケットにより、第
1発明よりも少ないストロークで舵軸又は旋回軸を±9
0°以上回動させることができる舵取機が可能となり、
省スペースの経済的な大舵角舵取機が実現できる。
【0069】第3発明によれば、アクチュエータの直線
運動をロープを介して滑車の回転運動に変換して舵軸又
は旋回軸を回動させるため、簡単な構成で舵軸又は旋回
軸を±90°以上回動させることができる舵取機を形成
でき、第1発明よりも経済的な大舵角舵取機が容易に実
現できる。
【0070】第4発明によれば、上記第3発明の効果を
奏するとともに、所定操舵角度以上滑車に係合させたロ
ープにより、簡単な構成で舵軸又は旋回軸を所定操舵角
度以上回動させることができる舵取機を形成することが
できる。
【0071】第5発明によれば、アクチュエータのロッ
ド先端に回動自在に設けた中間滑車により、第3発明又
は第4発明よりも少ないストロークで舵軸又は旋回軸を
±90°以上回動させることができる舵取機が可能とな
り、省スペースの経済的な大舵角舵取機が実現できる。
【0072】第6発明によれば、上記第1〜第5のいず
れかの発明の効果を奏するとともに、長手方向調節手段
によりアクチュエータの取付位置の調節ができるため、
チェーン又はロープの位置調整やプリテンションを与え
る初期調整、あるいは張力の再調整を容易に行うことが
できる。
【0073】第7発明によれば、上記第3〜第5のいず
れかの発明の効果を奏するとともに、ロープの張力調整
手段によりロープの初期調整や張力の調整が容易に可能
となり、また、複数本のロープを採用した場合には相互
間の張力調整も容易に可能となる。
【0074】第8発明によれば、上記第3〜第5のいず
れかの発明の効果を奏するとともに、長手方向調節手段
によりアクチュエータの取付位置の調節ができるため、
ロープの位置調整やプリテンションを与える初期調整、
あるいは張力の再調整を容易に行うことができ、また、
ロープの張力調整手段によりロープの初期調整や張力の
調整が容易に可能となる。
【0075】第9発明によれば、上記第1〜第8のいず
れかの発明の効果を奏するとともに、流体圧調整回路に
よりアクチュエータの負圧側に常時流体圧を作用させて
いるため、チェーン又はロープは常に最低張力が保たれ
た状態となり、操舵時の応答性又は保針性を良くするこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願に係る発明の第1実施例を示す計装図
であり、(a) は平面図,(b) は側面図である。
【図2】この出願に係る発明の第2実施例を示す平面図
である。
【図3】第1,第2実施例においてロープを採用した場
合の係止方法を示す第3実施例の図面であり、(a) は1
本のロープを係止した場合の要部のみを示す平面図,
(b) は2本のロープを係止した場合の要部のみを示す平
面図である。
【図4】(a),(b) は、第1,第2実施例においてアクチ
ュエータの取付位置に設ける長手方向調節手段を示す第
4実施例の平面図である。
【図5】第1,第2実施例においてロープを採用した場
合に、ロープの端部に設ける張力調整手段を示す第5実
施例の平面図である。
【図6】アクチュエータの負圧側に常時油圧を作用させ
る油圧調整回路を示す第6実施例の平面図である。
【図7】従来からの通常の船舶に旋回式スラスタを適用
した状態を示す図面であり、(a)は側面図,(b) はプロ
ペラのみの平面図である。
【符号の説明】
1…旋回軸 2…スプロケット 3…チェーン 4…油圧シリンダ 5…ピストンロッド 6…ピストン 7…制御弁 8…油圧ポンプ 9…原動機 10…サンプタンク 11…油圧管 12…吸排気口 13…中間スプロケット 14…船体静止部 15…滑車 16…ワイヤーロープ 17…ロープ固定金物 18…ヒンジ部 19…引張ボルト 20…支持部材 21,24…ナット 22…ヒンジ部 23…引張ボルト 25…制御弁 26…逆止弁 27…配管 28…バネ付逆止弁 A…アクチュエータ B…長手方向調節手段 C…張力調整手段 D…油圧制御回路 E…舵角中心 H…船体 P…旋回式スラスタ S…油圧駆動装置 R…舵取機

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舵軸又は推進器の旋回軸を回動させる舶
    用舵取機において、前記舵軸又は旋回軸と同心上に1個
    ないし複数個のスプロケットを一体的に設け、該スプロ
    ケットに係合する1条ないし複数条のチェーンを設ける
    とともに、該チェーンの両端を所定のストローク分直線
    運動させる一対のアクチュエータを設けたことを特徴と
    する舶用舵取機。
  2. 【請求項2】 スプロケットと係合した1条ないし複数
    条のチェーンを、スプロケットから所定量離れた位置ま
    で延長した所で、一対のアクチュエータロッドの先端に
    回動自在に設けた中間スプロケットと係合して折返し、
    更に所定量延長した後、チェーン端部を船体静止部に固
    定したことを特徴とする請求項1記載の舶用舵取機。
  3. 【請求項3】 舵軸又は推進器の旋回軸を回動させる舶
    用舵取機において、前記舵軸又は旋回軸と同心上に1個
    ないし複数個の滑車を一体的に設け、該滑車に係合する
    1条ないし複数条のロープを設けるとともに、該ロープ
    の両端を所定のストローク分直線運動させる一対のアク
    チュエータを設けたことを特徴とする舶用舵取機。
  4. 【請求項4】 1条ないし複数条のロープを、滑車に必
    要操舵角度以上係合させて係止したことを特徴とする請
    求項3記載の舶用舵取機。
  5. 【請求項5】 滑車と係合した1条ないし複数条のロー
    プを、滑車から所定量離れた位置まで延長した所で、一
    対のアクチュエータロッドの先端に回動自在に設けた中
    間滑車と係合して折返し、更に所定量延長した後、ロー
    プ端部を船体静止部に固定したことを特徴とする請求項
    3又は請求項4記載の舶用舵取機。
  6. 【請求項6】 アクチュエータの取付位置に長手方向調
    節手段を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載の舶用舵取機。
  7. 【請求項7】 ロープの端部に該ロープの張力調整手段
    を設けたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項
    に記載の舶用舵取機。
  8. 【請求項8】 アクチュエータの取付位置に長手方向調
    節手段を設け、ロープの端部に該ロープの張力調整手段
    を設けたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項
    に記載の舶用舵取機。
  9. 【請求項9】 アクチュエータの負圧側に常時液体圧を
    作用させる液体圧調整回路を設けて、チェーン又はロー
    プの最低張力を常に保持するようにしたことを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれか1項に記載の舶用舵取機。
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