JPH0723402Y2 - 菰樽用中瓶の外枠体 - Google Patents

菰樽用中瓶の外枠体

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JPH0723402Y2
JPH0723402Y2 JP6219092U JP6219092U JPH0723402Y2 JP H0723402 Y2 JPH0723402 Y2 JP H0723402Y2 JP 6219092 U JP6219092 U JP 6219092U JP 6219092 U JP6219092 U JP 6219092U JP H0723402 Y2 JPH0723402 Y2 JP H0723402Y2
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JP
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molded
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JPH0612337U (ja
Inventor
一司 岸本
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株式会社岸本吉二商店
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は菰樽用中瓶の外枠体、詳
しくは神社参拝記念や各種の慶祝行事用として汎用され
ている菰樽タイプのガラス製、陶器製の清酒容器(以下
中瓶という)を保護するための外枠体の構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】古来から清酒は樽詰めされ、1斗樽、あ
るいは4斗樽として親しまれている。そして慶祝行事用
として樽を菰で包み縄をかけたものが提供され、現在も
この風習が残っている。近年においては樽をガラス製、
陶器製とした例えば1.8リットル程度の小型の樽酒も
贈答用として商品化され、慶祝行事用としては上記と同
様に菰で包み縄をかけて形態を整えたものが広く用いら
れている。
【0003】上記小型の樽酒は、清酒を収容するガラス
製の中瓶と、中瓶を保護する外枠体と菰および縄とから
なり、小型にも拘らず古来からの本物同様の姿に包装さ
れている。そしてこの小型の樽酒の上記外枠体は、例え
ば実公昭63−8595号公報の図2に見られるよう
に、縦に2つ割りされたプラスチックの成形体で構成さ
れ、2つの成形体を結合するためのダボとダボ孔、中瓶
の呑み口を通過させる孔および支持部となる短筒部を備
え、さらにこのプロテクターと呼ばれている外装体の底
部に、包装時の縦掛け縄の下方交差部を上記短筒部の空
間部に引き込むための針金を結合させる針金掛け部が設
けられている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが上記従来の外
枠体においては、外枠体の底部に縄を引き込むための針
金を結合させる針金掛け部が、一方の成形体の底部から
他方の成形体の底部に向かって突出した薄板状の舌片
と、この舌片と嵌合させるための他方の成形体に形成さ
れた溝およびこの突出舌片の両側に形成された抜孔とに
よって構成されているため、中瓶の両側から2つ割りの
成形体をそのダボとダボ孔とを嵌合させて結合する際、
上下のダボとダボ孔とを同時にうまく嵌合させないと薄
い舌片が溝に嵌合せず、舌片が溝の下側に位置した不良
状態となって両成形体が結合されるという事態が生じる
ことになり、外枠体の結合作業に細心の注意を必要とす
る。
【0005】そのうえ菰材の包装時において、上記抜孔
を利用して縄を結合する際の針金の挿通時には針金の先
端を予めU字状に曲げ、その先端を微妙に操作しながら
引っ掛けなければならず、その作業は可成り煩雑であっ
て、中瓶の外装作業に多くの労力と時間を要し、且つ、
舌片は薄い板であるため、針金による縄の舌片に対する
止着力が弱いという問題点があった。
【0006】本考案は2つ割りの成形体の結合および菰
と縄による外装作業を極めて円滑に行うことができる菰
樽用中瓶の外枠体、殊に外装作業が煩雑となる小容量の
菰樽用に好適な外枠体を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、菰樽用中瓶を
収容するべく、2つ割りされた成形体の結合によって形
成される外枠体の底面部を無孔面とするとともにその無
孔面の中央部外面に円弧状の凹部を形成し、その凹部の
下方に、両成形体の結合によって接合形成されるロッド
を設けることにより上記課題を解決したものである。
【0008】即ち、上記2つ割りの籠状の成形体の突き
合わせによって形成される中瓶用外枠体の底面部の少な
くとも中央部を無孔面となし、その無孔面の突き合わせ
端縁の中央部両側に、それぞれ突き合わせ端縁の方向に
円弧伏に窪んだ凹部を形成するとともに、一方の外枠体
の底面部と他方の外枠体の底面部に、それぞれ一端部が
底面部と一体化され自由端部が上記凹部の外側下方を通
り他方の成形体の底部の下方に向かって延びる片持ちロ
ッドを設けてこの片持ちロッドの自由端部に傾斜端面を
形成し、両成形体の結合時にこの片持ちロッドのそれぞ
れの自由端部の傾斜端面が突き合わされて上記凹部の下
方に連続した1本のロッドが形成されるように構成した
ことを特徴としているものである。
【0009】上記した円弧状の凹部は、両成形体が結合
されて形成された外枠体の底面部の中央部に位置してい
るものであって、その深さは底面部の厚さ寸法よりも小
さいことは勿論であるが、ロッドに沿った方向の長さ寸
法および突き合わせ端縁に沿った幅寸法はそれぞれ10
〜20mm程度であればよい。
【0010】そして上記片持ちロッドは断面円形をな
し、太さは4〜8mm程度であって、上記凹部の中央部
下方において一方の片持ちロッドの自由端は他方の凹部
の終端付近まで延び、両成形体の結合時において相対接
する突き合わせ端面を有している。この突き合わせ端面
は少なくとも一部が傾斜面であることが好ましく、この
突き合わせ部を傾斜面となすことによって上下のダボと
ダボ孔との嵌合が同時でない場合においてもロッドの端
部が両成形体の接合を阻害せず、うまく外枠体を形成す
ることができ、また外枠体形成後は両片持ちロッドの自
由端部がその軸方向に一部重なった状態で突き合わされ
ているから、菰の包装時のロッドへの縄掛け時に縄外れ
が生じることがなくなるとともに縄掛け張力を両片持ち
ロッドに分散することができる。
【0011】
【作用】中央部を無孔面となした外枠体の底面部の下面
中央に設けた円弧状に窪んだ凹部は、菰包装時の縄止着
用の針金端をこの凹部面に沿って突き入れると、針金端
は凹部の曲面に誘導されて菰の外側にターンすることに
なり、針金でもって縄をロッドに止着する作業を容易化
する。そして端部斜面の突き合わせによって形成される
ロッドは、上記したように外枠体の組み立て作業を円滑
にし、斜面の対接によって1本化されたロッドは、相互
に補強作用をするとともに針金の外れを防止する。
【0012】
【実施例】以下本考案の実施例を示している図にもとづ
いて説明すると、図1は2つ割りの外枠体の斜視図、図
2は2つ割りの外枠体の底部を示した平面図、図3は成
形体の底面部の正面図、図4は外枠体の底面部の主要部
の平面図、そして図5は菰包装された状態の一部断面側
面図を示していて、図1および図5において、1は中瓶
を覆う籠状の外枠体、1A、1Bは外枠体1を構成する
2つ割りの成形体、2はスカート状の支持台、20は中
瓶、21は菰、22は縄そして23は針金である。
【0013】本考案は図1に示しているように、上記2
つ割りの成形体1A、1Bの接合端面部分に設けたダボ
3Aとダボ孔3Bの嵌合によって形成される中瓶用外枠
体1の底面部4の少なくとも中央部を無孔面となし、そ
の無孔面の突き合わせ端縁5の両側にそれぞれ突き合わ
せ端縁5の方向に円弧状に窪んだ凹部6を形成するとと
もに一方の成形体1Aの底面部4と他方の成形体1Bの
底面部4に、図2および図3に示したごとく、それぞれ
一端部が底面部4と一体化され自由端部が上記凹部6の
下方を通り他方の底面部4の下方に向かって延びる片持
ちロッド7A、7Bを設けてこの片持ちロッド7A、7
Bの自由端部に傾斜端面8、8を形成し、両成形体1
A、1Bの結合時にこの片持ちロッド7A、7Bのそれ
ぞれの自由端部の傾斜端面8、8が突き合わされて、図
4に示しているように凹部6の下方に連続した1本のロ
ッド7が形成されるように構成してなる。
【0014】上記凹部6は外枠体1の底面の中央部に位
置するように両成形体1A、1Bの底面部4、4に約半
分ずつ形成され、その凹部6の面積広さ及び深さについ
ては特定を要するものではないが、本実施例では突き合
わせ端縁5の沿った方向の寸法とロッド方向の寸法はそ
れぞれ約10mmであり、凹部6の縁弧半径は約20m
mであって、中央部の深さは約1.5mmである。
【0015】また、上記両片持ちロッド7A、7Bの自
由端部の長さは約14mm、端縁5からの突出長さは約
7mmであって、その自由端部には、図2に示している
ように最端部に垂直な僅かの先端端面9を残して斜めに
切断した形状の傾斜端面8を備え、さらにこの傾斜端面
8の基部に一方の先端端面9と対接する基部端面10を
備えていて、両成形体1A、1Bが合体されて結合され
たとき、両片持ちロッド7A、7Bの自由端部が図4に
示したように、それぞれの先端端面9がそれぞれの基部
端面10に対接するとともに傾斜端面8、8同志が対接
し、それによって図4のように連続した1本のロッド7
が形成されるようになっている。
【0016】
【考案の効果】このように本考案の菰樽用中瓶の外枠体
1は、2つ割りの籠状の成形体1A、1Bの突き合わせ
によって形成される中瓶用外枠体1の底面部4の少なく
とも中央部を無孔面となし、その無孔面の突き合わせ端
縁5、5の中央部両側に、それぞれ突き合わせ端縁5、
5の方向に円弧状に窪んだ凹部6、6を形成するととも
に、一方の成形体1Aの底面部4と他方の成形体1Bの
底面部4に、それぞれ一端部が底面部4と一体化され自
由端部が上記凹部6の外側下方を通り他方の成形体の底
面部4の下方に向かって延びる片持ちロッド7A、7B
を設けてこの片持ちロッド7A、7Bの自由端部に傾斜
端面8、8を形成し、両成形体1A、1Bの結合時にこ
の片持ちロッド7A、7Bのそれぞれの自由端部が突き
合わされて上記凹部6の下方に連続した1本のロッド7
が形成されるように構成してなるものであり、包装時に
針金23を引っ掛けるための1本のロッド7が両側の片
持ちロッド7A、7Bの突き合わせによって形成される
から、両成形体1A、1Bのダボ3Aとグボ孔3Bとの
嵌合が同時でない場合においてもロッド7A、7Bの端
部が両成形体1A、1Bの接合を阻害せず、円滑に外枠
体1を形成することができる。
【0017】そして、外枠体1の形成後は、ロッド7の
上方の底面部4の中央部に円弧状に窪んだ凹部6が存在
しているから、図5に示したように、中瓶20を収容し
た外枠体1を菰21と縄22でもって包装したのち、底
部側の縄22をロッド7に止着するべく針金23の端を
この凹部面に沿って突き入れると、針金端は凹部6の曲
面に誘導されて菰21の外側にターンすることになり、
針金23による縄22の止着作業が著しく容易となる。
また針金23を掛けるロッド7は、両片持ちロッド7
A、7Bの自由端部がその軸方向に一部重なった状態で
突き合わされて形成されているから、上記縄22掛け時
に針金23外れが生じることがなく縄掛け張力を両片持
ちロッド7A、7Bに分散することができ、包装時にお
けるロッド折れのおそれもなく、縦縄を支持台の空間部
に確実強固に引き込むことができる。
【0018】したがって本考案の外枠体は、殊に外装作
業が煩雑となる300ミリリットルから1800ミリリ
ットル程度の小容量の菰樽用に好適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外枠体を構成する成形体の分離状態を示す斜視
図である。
【図2】外枠体の底面図を示す平面図である。
【図3】成形体の底面部の正面図である。
【図4】底面部の接合状態の主要部の平面図である。
【図5】菰包装された状態の一部断面側面図である。
【符号の説明】
1 外枠体 1A 成形体 1B 成形体 2 支持台 3A ダボ 3B ダボ孔 4 底面部 5 端縁 6 凹部 7 ロッド 7A 片持ちロッド 7B 片持ちロッド 8 傾斜端面 9 先端端面 10 基部端面 20 中瓶 21 菰 22 縄 23 針金

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つ割りの籠状の成形体の突き合わせに
    よって形成される中瓶用外枠体の底面部の少なくとも中
    央部を無孔面となし、その無孔面の突き合わせ端縁の中
    央部両側に、それぞれ突き合わせ端縁の方向に円弧状に
    窪んだ凹部を形成するとともに、一方の成形体の底面部
    と他方の成形体の底面部に、それぞれ一端部が底面部と
    一体化され自由端部が上記凹部の外側下方を通り他方の
    成形体の底部の下方に向かって延びる片持ちロッドを設
    けてこの片持ちロッドの自由端部に傾斜端面を形成し、
    両成形体の結合時にこの片持ちロッドのそれぞれの自由
    端部が突き合わされて上記凹部の下方に連続した1本の
    ロッドが形成されるように構成したことを特徴とする菰
    樽用中瓶の外枠体。
JP6219092U 1992-07-20 1992-07-20 菰樽用中瓶の外枠体 Expired - Fee Related JPH0723402Y2 (ja)

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JPH0612337U JPH0612337U (ja) 1994-02-15
JPH0723402Y2 true JPH0723402Y2 (ja) 1995-05-31

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109414138A (zh) * 2016-05-03 2019-03-01 Pi-设计公开股份公司 用于储存可饮用液体的双壁器皿

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109414138A (zh) * 2016-05-03 2019-03-01 Pi-设计公开股份公司 用于储存可饮用液体的双壁器皿

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JPH0612337U (ja) 1994-02-15

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