JPH07233978A - 貯氷槽内の氷分率測定方法および装置 - Google Patents

貯氷槽内の氷分率測定方法および装置

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JPH07233978A
JPH07233978A JP2429894A JP2429894A JPH07233978A JP H07233978 A JPH07233978 A JP H07233978A JP 2429894 A JP2429894 A JP 2429894A JP 2429894 A JP2429894 A JP 2429894A JP H07233978 A JPH07233978 A JP H07233978A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、ダイナミック型氷蓄熱システムにお
いて、複数の貯氷槽における各々の貯氷槽の氷分率を測
定することを最も主要な目的としている。 【構成】一方の極が貯氷槽内の一つの側壁付近に、他方
の極が上記側壁と互いに向き合う側壁付近に夫々配設さ
れた少なくとも一対のセンサー電極と、貯氷槽内におい
て氷の混入をなくし水のみが出入り可能な構造とした空
間部に配設された一対の参照電極と、センサー電極間お
よび参照電極間に交流電圧を夫々印加した時の各電極間
における夫々の電気抵抗値を測定する電気抵抗値測定手
段と、電気抵抗値測定手段により測定された各電極間に
おける夫々の電気抵抗値を基に、所定の換算式を用いて
貯氷槽内の氷分率を算出する氷分率演算手段とを備え、
各電極間に交流電圧を印加した時の各電極間における電
気抵抗値を測定することにより、貯氷槽内のスラリー全
容積に対する氷の体積の比率を計測することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スラリー状の氷を蓄え
る貯氷槽における氷分率を測定する氷分率測定装置に係
り、特にダイナミック型氷蓄熱システムにおいて、複数
の貯氷槽における各々の貯氷槽の氷分率を測定できるよ
うにした貯氷槽内の氷分率測定方法および装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】最近、氷を貯蔵(貯氷)することによっ
て蓄熱する氷蓄熱式地域冷暖房システムにおいて、ダイ
ナミック型が注目されてきている。ダイナミック型氷蓄
熱式地域冷暖房システムは、細かい氷を用い、氷そのも
のをスラリーとして搬送することが可能なシステムであ
り、その特徴は以下に示す通りである。
【0003】(a)氷そのものをスラリーとして搬送可
能であるため、熱需要家への搬送配管径が小さくでき
る。 (b)製氷装置と貯氷装置を個別に設置することが可能
であり、大規模化が容易である。
【0004】(c)氷が細かく水との間の接触面積が大
きいため、大熱負荷への対応が可能である。一方、この
種の従来のダイナミック型氷蓄熱システムの貯氷槽にお
ける氷分率(IPF)測定の方法としては、様々の方法
が提案されてきている。
【0005】(a)氷スラリーの液相部(水)の物性を
計測することにより、氷分率を測定する方法。 物性値としては、 *導電率(“特開平3−99139号”、“特開平1−
297547号”) *光の透過率(“特開平3−163335号”)等があ
る。
【0006】水が氷に相変化する時、不純物を排除しつ
つ凍るという特性がある。そのため、システム内の水の
総量が一定で外部と出入りがない時にその水を凍らせて
いった場合には、氷の分率が大きくなるほど水の部分に
残る不純物濃度が高くなる。従って、水の部分の導電率
等を測定することによって、システム内の全体の氷分率
が測定できる。
【0007】(b)浮体や貯氷槽底面に設けたスイッチ
等を用いて、直接的に氷と水の界面の位置を計測する方
法(“特開平3−163331号”、“特開平3−63
482号”) (c)貯氷槽内の氷分率測定方法ではないが、搬送配管
内を流動している固液混合物の固相率の測定方法とし
て、混相流体の混合率測定装置(“特願平5−5406
7号”)がある。
【0008】この方法は、配管内に設置された一対のリ
ング状電極と、液相部分のみの流路と、その流路に設置
された参照電極を備えている。すなわち、リング状電極
で混相流体の平均的な導電率を、参照電極で液相部の導
電率を測定し、その比によって混合率を算出する方法で
ある。
【0009】ところで、前述したようなダイナミック型
氷蓄熱システムにおいて、貯氷槽が複数槽に分かれてい
る場合には、系全体の氷の量と共に、それぞれの貯氷槽
における氷分率を把握することが、システムの運用上必
要である。
【0010】しかしながら、前記(a)の導電率計測方
法に代表される液部の濃度測定方法では、その原理上、
系全体における氷分率は計測可能であっても、各貯氷槽
毎の氷分率計測は不可能である。
【0011】また、前記(b)の浮体を利用するような
方法では、極局所的な氷分率の計測は可能であるが、そ
の貯氷槽内の平均的な氷分率計測は不可能である。特
に、ダイナミック型の場合には、氷が貯氷槽内に一様に
分布しているとは限らないため、計測場所の違いによる
測定誤差は避けられない。さらに、貯氷槽内に設置した
浮体やスイッチは、槽中央部に設置されるため、貯氷に
際して、氷スラリーの流動の妨げとなる。
【0012】さらに、前記(c)の方法は、センサー間
の局所的な氷分率の計測は可能である。しかしながら、
貯氷槽内の計測は、 (a)配管に比べて、かなり大きな空間である (b)氷は貯氷槽内に一様に分布しているとは限らない (c)氷スラリーは、一度貯氷槽に入ったら流動しにく
いため、配管の場合に比べて、偏分布による誤差が生じ
易い (d)槽内の水位が変動する 等の特徴がある。そのため、センサー形状、設置方法等
を工夫しないと、貯氷槽内の平均的な氷分率計測は不可
能である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
ダイナミック型氷蓄熱システムの貯氷槽における氷分率
の測定方法においては、各貯氷槽毎の氷分率の計測を行
なうことが不可能であるという問題があった。
【0014】本発明は、上記のような問題点を解消する
ために成されたもので、ダイナミック型氷蓄熱システム
において、複数の貯氷槽における各々の貯氷槽の氷分率
を測定することが可能な貯氷槽内の氷分率測定方法およ
び装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項1に係る発明では、スラリー状の氷
を蓄える貯氷槽における氷分率を測定する方法におい
て、貯氷槽内に少なくとも一対の電極を配設し、上記電
極間に交流電圧を印加した時の各電極間における電気抵
抗値を測定することにより、貯氷槽内のスラリー全容積
に対する氷の体積の比率を計測するようにしている。
【0016】また、請求項2に係る発明では、スラリー
状の氷を蓄える貯氷槽における氷分率を測定する装置に
おいて、一方の極が貯氷槽内の一つの側壁付近に、他方
の極が上記側壁と互いに向き合う側壁付近にそれぞれ配
設された少なくとも一対のセンサー電極と、貯氷槽内に
おいて氷の混入をなくし水のみが出入り可能な構造とし
た空間部に配設された一対の参照電極と、センサー電極
間および参照電極間に交流電圧をそれぞれ印加した時の
各電極間におけるそれぞれの電気抵抗値を測定する電気
抵抗値測定手段と、電気抵抗値測定手段により測定され
た各電極間におけるそれぞれの電気抵抗値に基づいて、
所定の換算式を用いて貯氷槽内の氷分率を算出する氷分
率演算手段とを備えて成る。
【0017】ここで、特に上記センサー電極を平面形状
のプレートまたはメッシュとし、かつその大きさを貯氷
槽内の側壁の一面を覆う程度とするようにしている。ま
た、上記センサー電極を複数対の棒状とし、かつその長
さを鉛直高さ方向に貯氷槽内水深以上に十分長くするよ
うにしている。さらに、上記参照電極の長さを鉛直高さ
方向に貯氷槽内水深以上に十分長くするようにしてい
る。
【0018】
【作用】従って、本発明の貯氷槽内の氷分率測定方法お
よび装置においては、貯氷槽内に配設された少なくとも
一対の電極間に交流電圧を印加した時の各電極間におけ
る電気抵抗値を測定することによって、貯氷槽内のスラ
リー全容積に対する氷の体積の比率を計測することによ
り、ダイナミック型氷蓄熱システムにおいて、複数の貯
氷槽における各々の貯氷槽の氷分率を測定することがで
きる。
【0019】
【実施例】まず、本発明の考え方について説明する。本
発明は、スラリー状の氷を蓄える貯氷槽における氷分率
を測定する場合に、貯氷槽内に少なくとも一対の電極を
配設し、当該電極間に交流電圧を印加した時の各電極間
における電気抵抗値を測定することにより、貯氷槽内の
スラリー全容積に対する氷の体積の比率(氷分率)を計
測しようとするものである。
【0020】すなわち、センサー電極間の電気抵抗値R
s は、その電極の形状、電極間距離が一定の場合、電極
間に存在する物質によって変化する。氷は、水に比較し
て電気伝導度が小さい。従って、氷スラリー中に設置さ
れた電極においては、液相部(水)の電気伝導度が一定
の場合、電極間の氷の分率が高い程、電極間の電気抵抗
値Rs は大きくなる。そして、この電気抵抗値Rs と氷
分率λとの間には、一定の関係が存在する。
【0021】また、液相部(水)の電気伝導度が変化す
ると、センサー電極間の電気抵抗値も変化する。そこ
で、この変化の影響をなくするためには、参照電極にて
計測された、液相部(水)の電気抵抗値Rr との比(以
下、電気抵抗比αと称する)を求めればよい。
【0022】すなわち、 電気抵抗比 α=Rs /Rr さらに、IPF=0の時の電気抵抗比α(IPF=0) で、電
気抵抗比αを規格化することにより、精度の良い計測を
行なうことができる。
【0023】すなわち、 規格化電気抵抗比 α* =α/α(IPF=0) 一方、貯氷槽内の氷は、一様に分布しているとは限らな
い。そのため、分布の偏りの影響を排除するためには、
センサー電極は、貯氷槽内の電気抵抗値の平均値を計測
できるような形状とすればよい。その形状としては、例
えば (a)平面形状(プレート、メッシュなど)で、その大
きさは側壁の一面を覆う程度 (b)複数対の棒状で、その長さは鉛直高さ方向に貯氷
槽内水深以上に十分長く、その一端は貯氷槽底面にある 等が考えられる。
【0024】ここで、電極の長さを鉛直高さ方向に水深
以上の長さとするのは、水位の変化に対してリニアな特
性を持たせるためと、氷が水に浮かんだ状態で貯蔵され
るため、鉛直高さ方向に氷の分布に偏りが生ずるが、そ
の影響を受け難くするためである。
【0025】また、参照電極も、その形状を、長さは鉛
直高さ方向に貯氷槽内水深以上に十分長く、その一端は
貯氷槽底面にあるようにすることによって、電気抵抗比
α(=Rs /Rr )が貯氷槽内水位の変化の影響を受け
ないようにすることができる。
【0026】センサー電極、参照電極共に、電極形状は
上記に示したように様々なものが考えられるが、それぞ
れの電極形状について、規格化電気抵抗比α* と貯氷槽
内氷分率は一意の関係にある。
【0027】例えば、図5は、 貯氷槽:400×350×250(D)mm センサー電極:メッシュ(電極面:350×250m
m) 電極間距離 400mm 電極位置 互いに向き合う側壁面に取り付け 参照電極:プレート(電極面:10×10mm) 電極間距離 10mm 電極位置 槽底面 水深:200mm の条件で測定を行なった場合の「規格化電気抵抗比α*
−貯氷槽内氷分率」の関係の一例を示す特性図である。
【0028】この関係をあらかじめ求めておくことによ
り、貯氷槽内部における氷分率の値を得ることができ
る。なお、電極間に印加する交流電圧の大きさは、計測
結果に影響を及ぼさないことが、本発明者等によって確
かめられている。
【0029】以下、上記のような考え方に基づく本発明
の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施例)図1は、本発明による貯氷槽内の氷分
率測定装置の第1の実施例を示す概要図であり、同図
(a)はその平面図、同図(b)はその側面図をそれぞ
れ示している。
【0030】図1において、スラリー状の氷を蓄える貯
氷槽1の内部には、一方の極が貯氷槽1内の一つの側壁
付近に、他方の極が上記側壁と互いに向き合う側壁付近
にそれぞれ配設された一対のセンサー電極2が設置され
ている。
【0031】また、貯氷槽1の内部には、貯氷槽1内に
おいて氷の混入をなくし水のみが出入り可能な構造とし
た空間部に一対の参照電極3が設置されている。一方、
センサー電極2間には交流電源4、参照電極3間には交
流電源7により、交流電圧をそれぞれ印加するようにし
ている。
【0032】また、センサー電極2間に流れる電流を電
流計5、参照電極3間に流れる電流を電流計8によりそ
れぞれ計測すると共に、センサー電極2間に印加される
電圧を電圧計6、参照電極3間に印加される電圧を電圧
計9によりそれぞれ計測するようにしている。
【0033】さらに、電流計5と電流計8、および電圧
計6と電圧計9からの計測値信号を氷分率演算手段であ
る演算装置11に入力し、センサー電極2間および参照
電極3間に交流電圧をそれぞれ印加した時の各電極2,
3間におけるそれぞれの電気抵抗値に基づいて、所定の
換算式を用いて貯氷槽1内の氷分率を算出するようにし
ている。
【0034】すなわち、ここで、センサー電極2は、平
面形状(プレート、メッシュ等)で、相対する一組の側
壁近傍に、それぞれの壁面全体を覆うように設けられ
る。また、参照電極3は、周囲を網目状の氷侵入防止柵
10で囲うことによって、氷が参照電極3間に侵入する
のを防止して、水のみの電気抵抗値を計測するようにし
ている。
【0035】貯氷槽1の内部に水しかない場合には、セ
ンサー電極2、参照電極3共に、水の導電率に対応した
抵抗値を示す。一方、貯氷槽1内に氷が存在する場合に
は、氷は導電率が低いために、水のみが存在する場合に
比較して、センサー電極間の電気抵抗値は上昇する。
【0036】センサー電極2が平面形状で、しかも壁面
全体を覆うように大きくしてあるのは、氷の分布状態の
影響を受け難くするためである。また、センサー電極
2、参照電極3共に、鉛直高さ方向に水深以上に十分長
くしてあるのは、測定結果(貯氷槽内氷分率)が、貯氷
槽1内水位の変化の影響を受けないようにするためであ
る。
【0037】参照電極3間には氷が存在しないため、常
に水のみの電気抵抗値が計測可能である。センサー電極
2によって計測された貯氷槽1内の氷水スラリーの平均
的な電気抵抗値Rm と、参照電極3によって計測された
水の電気抵抗値Rr の比(電気抵抗比α=Rm /Rr
を求めて、氷分率が0の場合の電気抵抗比α
(IPF=0)と比較し、その比(規格化電気抵抗比α
=α/α(IPF=0) )で整理することによって、水の
導電率の変化の影響を受けることなく貯氷槽1内の氷分
率を求めることができる。
【0038】また、交流電源4と交流電源7の周波数を
異なるものにすることによって、センサー電極2と参照
電極3に異なる周波数の交流電圧を印加し、お互いの電
極の影響を排除するようにしている。
【0039】次に、以上のように構成した本実施例の貯
氷槽内の氷分率測定装置の作用について説明する。図1
において、いま、スラリー状の氷を蓄える貯氷槽1にお
ける氷分率を測定する際には、センサー電極2間に交流
電源4により、また参照電極3間に交流電源7により、
交流電圧をそれぞれ印加する。
【0040】すると、センサー電極2間に流れる電流が
電流計5により、また参照電極3間に流れる電流が電流
計8によりそれぞれ計測されると共に、センサー電極2
間に印加される電圧が電圧計6により、参照電極3間に
印加される電圧が電圧計9によりそれぞれ計測される。
【0041】そして、これら電流計5と電流計8、およ
び電圧計6と電圧計9からの各々の計測値信号は、演算
装置11に送られる。一方、演算装置11では、 ・センサー電極2によって計測された氷水スラリーの平
均的な電気抵抗値Rm ・参照電極3によって計測された水の電気抵抗値Rr ・電気抵抗比α(=Rm /Rr ) ・規格化電気抵抗比α* (=α/α(IPF=0) ) を計算し、あらかじめ求めておいた「規格化電気抵抗比
α* −貯槽氷分率(IPF)」の関係から、貯氷槽1内
における氷分率が算出されて、表示出力される。
【0042】例えば図5の例では、 α* =1.0 +1.125 ・10-2・[IPF] +2.388 ・10-4[IP
F] 2 から、その逆関数 [IPF] =−23.56 +(554.85−4187.6・(1.0 −α
* ))0.5 が導かれる。演算装置11は、この関数を記憶してお
り、実測値α* を代入演算し、氷分率[IPF]を算出
して、表示出力する。
【0043】上述したように、本実施例の貯氷槽1内の
氷分率測定装置は、一方の極が貯氷槽1内の一つの側壁
付近に、他方の極が上記側壁と互いに向き合う側壁付近
に配設された一対のセンサー電極2と、貯氷槽1内にお
いて氷の混入をなくし水のみが出入り可能な構造とした
空間に配設された一対の参照電極3と、センサー電極2
間および参照電極3間に交流電圧を印加した場合の各電
極間におけるそれぞれの電気抵抗値を測定する測定手段
である電流計5,8および電圧計6,9と、電流計5,
8および電圧計6,9により測定された各電極間におけ
るそれぞれの電気抵抗値に基づいて、所定の換算式を用
いて貯氷槽内の氷分率を算出する氷分率算出手段である
演算装置11とを備え、またセンサー電極2を平面形状
のプレートまたはメッシュとし、かつその大きさを側壁
の一面を覆う程度とし、さらに参照電極3の長さを鉛直
高さ方向に槽内水深以上に十分長くするようにしたもの
である。
【0044】従って、複数の貯氷槽1における各々の平
均的な貯氷槽1毎の氷分率を計測することが可能とな
る。また、貯氷槽1内の平均的な氷分率をすることが可
能となる。
【0045】特に、ダイナミック型の場合には、氷が貯
氷槽内に一様に分布しているとは限らないため、計測場
所の違いによる測定誤差は避けられないこと、貯氷槽1
内に浮体やスイッチを設置する場合、それらは貯氷槽中
央部に設置されるため、貯氷に際して、氷スラリーの流
動の妨げとなることを考えると、極めて有効的である。
【0046】(第2の実施例)図2は、本発明による貯
氷槽内の氷分率測定装置の第2の実施例を示す概要図で
あり、同図(a)はその平面図、同図(b)はその側面
図をそれぞれ示している。なお、図2において、図1と
同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここ
では異なる部分について主として述べる。
【0047】図2において、貯氷槽1の内部には、棒状
のセンサー電極22が各極それぞれ複数本、相対する一
組の側壁面に沿って鉛直に設置されている。ここで、セ
ンサー電極22の長さは水深以上であり、その一端は貯
氷槽1底面付近にくるようにする。
【0048】また、センサー電極22を各極それぞれ複
数本設置するのは、氷の水平方向の分布状態の影響を受
け難くするためである。さらに、鉛直高さ方向に水深以
上の長さとするのは、水位の変化に対してリニアな特性
を持たせるためと、氷が水に浮かんだ状態で貯蔵される
ため、鉛直方向に氷の分布に偏りが生ずるが、その影響
を受け難くするためである。
【0049】なお、本実施例では、各極それぞれ2本ず
つであるが、3本以上であってもよい。また、本実施例
では、電極の形状は円形であるが、多角形であってもよ
く、また中空であってもよい。
【0050】本実施例の貯氷槽1内の氷分率測定装置に
おいても、前記第1の実施例の場合と同様に、ダイナミ
ック型氷蓄熱システムにおいて、複数の貯氷槽1におけ
る各々の貯氷槽1の氷分率を測定することが可能とな
る。
【0051】(第3の実施例)図3は、本発明による貯
氷槽内の氷分率測定装置の第3の実施例を示す概要図で
あり、図1と同一要素には同一符号を付してその説明を
省略し、ここでは異なる部分について主として述べる。
【0052】図3において、貯氷槽1の内部には、セン
サー電極2、および参照電極3が設置されている。ま
た、このセンサー電極2、および参照電極3は、交流電
源4および切り替えスイッチ12により、交互に交流電
圧が印加されるようにしている。そして、電流計5によ
り各々の電極2,3間に流れる電流を、また電圧計6に
より各々の電極2,3間に印加される電圧をそれぞれ計
測するようにしている。
【0053】さらに、電流計5、および電圧計6からの
計測値信号、切り替えスイッチ12の切り替え信号を氷
分率演算手段である演算装置11にそれぞれ入力し、セ
ンサー電極2間および参照電極3間に交流電圧をそれぞ
れ印加した時の各電極2,3間におけるそれぞれの電気
抵抗値に基づいて、所定の換算式を用いて貯氷槽1内の
氷分率を算出するようにしている。
【0054】すなわち、演算装置11では、 ・センサー電極2によって計測された氷水スラリーの平
均的な電気抵抗値Rm ・参照電極3によって計測された水の電気抵抗値Rr ・電気抵抗比α(=Rm /Rr ) ・規格化電気抵抗比α* (=α/α(IPF=0) ) を計算し、あらかじめ求めておいた「規格化電気抵抗比
α* −貯槽氷分率(IPF)」の関係から、貯氷槽1内
における氷分率が算出されて、表示出力される。
【0055】本実施例の貯氷槽1内の氷分率測定装置に
おいても、前記第1の実施例の場合と同様に、ダイナミ
ック型氷蓄熱システムにおいて、複数の貯氷槽における
各々の貯氷槽の氷分率を測定することが可能となる。
【0056】(第4の実施例)図4は、本発明による貯
氷槽内の氷分率測定装置の第4の実施例を示す概要図で
あり、図1と同一要素には同一符号を付してその説明を
省略し、ここでは異なる部分について主として述べる。
【0057】図4において、貯氷槽41は、複数槽に分
かれており、各々の貯氷槽41の内部には、センサー電
極2、および参照電極3が設置されている。また、セン
サー電極2、および参照電極3には、交流電源4、およ
び切り替えスイッチ51により、順番に交流電圧が印加
されるようにしている。
【0058】そして、電流計5により各々の電極2,3
間に流れる電流を、また電圧計6により各々の電極2,
3間に印加される電圧をそれぞれ計測するようにしてい
る。さらに、電流計5、および電圧計6からの計測値信
号、切り替えスイッチ51の切り替え信号を氷分率演算
手段である演算装置11にそれぞれ入力し、センサー電
極2間および参照電極3間に交流電圧をそれぞれ印加し
た時の各電極2,3間におけるそれぞれの電気抵抗値に
基づいて、所定の換算式を用いて貯氷槽1内の氷分率を
算出するようにしている。
【0059】演算装置11では、各槽におけるセンサー
電極2間の電気抵抗値Rm と参照電極3間の電気抵抗値
r とから、各々の槽における電気抵抗比α(=Rm
r)、および規格化電気抵抗比α* =α/α
(IPF=0) )を算出することにより、各貯氷槽41におけ
る氷分率を得ることができる。
【0060】すなわち、演算装置11では、各槽におけ
る ・センサー電極2によって計測された氷水スラリーの平
均的な電気抵抗値Rm ・参照電極3によって計測された水の電気抵抗値Rr ・電気抵抗比α(=Rm /Rr ) ・規格化電気抵抗比α* (=α/α(IPF=0) ) を計算し、あらかじめ求めておいた「規格化電気抵抗比
α* −貯槽氷分率(IPF)」の関係から、各貯氷槽4
1内における氷分率が演算されて、表示出力される。
【0061】本実施例の貯氷槽41内の氷分率測定装置
においても、前記第1の実施例の場合と同様に、ダイナ
ミック型氷蓄熱システムにおいて、複数の貯氷槽におけ
る各々の貯氷槽の氷分率を測定することが可能となる。
【0062】また、交流電源4、および切り替えスイッ
チ51を一つとしているため、貯氷槽41の数が増加し
ても、電極2,3と切り替えスイッチ51の端子数を増
加させるだけで、容易に対応することが可能である。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
ラリー状の氷を蓄える貯氷槽における氷分率を測定する
方法および装置において、一方の極が貯氷槽内の一つの
側壁付近に、他方の極が上記側壁と互いに向き合う側壁
付近にそれぞれ配設された少なくとも一対のセンサー電
極と、貯氷槽内において氷の混入をなくし水のみが出入
り可能な構造とした空間部に配設された一対の参照電極
と、センサー電極間および参照電極間に交流電圧をそれ
ぞれ印加した時の各電極間におけるそれぞれの電気抵抗
値を測定する電気抵抗値測定手段と、電気抵抗値測定手
段により測定された各電極間におけるそれぞれの電気抵
抗値に基づいて、所定の換算式を用いて貯氷槽内の氷分
率を算出する氷分率演算手段とを備え、各電極間に交流
電圧を印加した時の各電極間における電気抵抗値を測定
することにより、貯氷槽内のスラリー全容積に対する氷
の体積の比率を計測するようにしたので、ダイナミック
型氷蓄熱システムにおいて、複数の貯氷槽における各々
の貯氷槽の氷分率を測定することが可能な貯氷槽内の氷
分率測定方法および装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による貯氷槽内の氷分率測定装置の第1
の実施例を示す概要図。
【図2】本発明による貯氷槽内の氷分率測定装置の第2
の実施例を示す概要図。
【図3】本発明による貯氷槽内の氷分率測定装置の第3
の実施例を示す概要図。
【図4】本発明による貯氷槽内の氷分率測定装置の第4
の実施例を示す概要図。
【図5】規格化電気抵抗比α* −貯氷槽内氷分率(IP
F)の関係の一例を示す特性図。
【符号の説明】
1…貯氷槽、2…センサー電極、3…参照電極、4…交
流電源、5…電流計、6…電圧計、7…交流電源、8…
電流計、9…電圧計、10…氷侵入防止柵、11…演算
装置、12…切り替えスイッチ、22…センサー電極、
41…貯氷槽、51…切り替えスイッチ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラリー状の氷を蓄える貯氷槽における
    氷分率を測定する方法において、 前記貯氷槽内に少なくとも一対の電極を配設し、前記電
    極間に交流電圧を印加した時の各電極間における電気抵
    抗値を測定することにより、前記貯氷槽内のスラリー全
    容積に対する氷の体積の比率を計測するようにしたこと
    を特徴とする貯氷槽内の氷分率測定方法。
  2. 【請求項2】 スラリー状の氷を蓄える貯氷槽における
    氷分率を測定する装置において、 一方の極が前記貯氷槽内の一つの側壁付近に、他方の極
    が前記側壁と互いに向き合う側壁付近にそれぞれ配設さ
    れた少なくとも一対のセンサー電極と、 前記貯氷槽内において氷の混入をなくし水のみが出入り
    可能な構造とした空間部に配設された一対の参照電極
    と、 前記センサー電極間および参照電極間に交流電圧をそれ
    ぞれ印加した時の前記各電極間におけるそれぞれの電気
    抵抗値を測定する電気抵抗値測定手段と、 前記電気抵抗値測定手段により測定された前記各電極間
    におけるそれぞれの電気抵抗値に基づいて、所定の換算
    式を用いて前記貯氷槽内の氷分率を算出する氷分率演算
    手段と、 を備えて成ることを特徴とする貯氷槽内の氷分率測定装
    置。
  3. 【請求項3】 前記センサー電極を平面形状のプレート
    またはメッシュとし、かつその大きさを貯氷槽内の側壁
    の一面を覆う程度とするようにしたことを特徴とする請
    求項2に記載の貯氷槽内の氷分率測定装置。
  4. 【請求項4】 前記センサー電極を複数対の棒状とし、
    かつその長さを鉛直高さ方向に貯氷槽内水深以上に十分
    長くするようにしたことを特徴とする請求項2に記載の
    貯氷槽内の氷分率測定装置。
  5. 【請求項5】 前記参照電極の長さを鉛直高さ方向に貯
    氷槽内水深以上に十分長くするようにしたことを特徴と
    する請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の貯
    氷槽内の氷分率測定装置。
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