JPH07233305A - ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物

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JPH07233305A
JPH07233305A JP32105194A JP32105194A JPH07233305A JP H07233305 A JPH07233305 A JP H07233305A JP 32105194 A JP32105194 A JP 32105194A JP 32105194 A JP32105194 A JP 32105194A JP H07233305 A JPH07233305 A JP H07233305A
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JP
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propylene
resin composition
polypropylene
polypropylene resin
weight
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JP32105194A
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English (en)
Inventor
Eiichi Sugihara
永一 杉原
Yukio Yokote
幸夫 横手
Minoru Hoshino
実 星野
Kazuhiko Masuda
和彦 増田
Kinzo Korehisa
金造 是久
Chihiro Ogawa
千尋 小川
Mikiko Sasaki
美喜子 佐々木
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリプロピレン100重量部、無機フィラー
2〜100重量部、炭素数が15〜20で構成される脂
肪酸と亜鉛の金属石鹸0.2〜2.0重量部、必要によ
りフェノール系酸化防止剤0.1〜0.5重量部、アミ
ン基が全てアルキル基により置換されたヒンダードアミ
ン系耐光剤0.1〜1.0重量部からなりメルトインデ
ックスが15g/10min以上である事ポリプロピレ
ン樹脂組成物。 さらに該ポリプロピレンが特定の
〔η〕を有する2種のプロピレンエチレン共重合部を含
むプロピレンエチレンブロック共重合体である組成物 【効果】 本組成物は流動性が向上し、衝撃強さ、剛
性、耐熱性の低下が生じない。したがって、成形品の薄
肉化による剛性不足、衝撃不足、耐熱性不足が生じ難
く、自動車の外装品、内装品を肉薄化し、材料費の低
減、成形サイクルの圧縮、製品の軽量化に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明ポリプロピレン樹脂組成物
に関し、更に詳細には流動特性、射出成形性の改良され
たポリプロピレン樹脂組成物に関する。また本発明は流
動特性、射出成形性が改良されさらに剛性と衝撃強さの
バランスに良好なポリプロピレン樹脂組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車のバンパー、フェンダー等の外板
材、ピラー等の内装材にポリプロピレン樹脂組成物が金
属材料に代わり使用される様になってきた。ポリプロピ
レンにエチレン−プロピレンエラストマー(EPM、E
PDM)等を加え衝撃強さを高めたり、曲げ弾性率を高
める為にタルク等の無機フィラーを加え改良する方法が
行われている。
【0003】ポリプロピレンは結晶性の樹脂であり成形
収縮率が他の非結晶性樹脂と比べて大きいので、ポリプ
ロピレンにエチレン−プロピレンエラストマー(EP
M、EPDM)等のエラストマーやタルク等の無機フィ
ラーを添加し成形収縮率を低く抑えている方法も行われ
ている。
【0004】自動車に使用する部品を軽量化することは
自動車の走行に使用する燃料の減少することができ、こ
れによって大気中に放出される炭酸ガスの量を減すこと
ができて地球環境の保全につながる。自動車等の部品を
軽量化する方法として材料の比重を低下させる方法や材
料の衝撃強さをあまり低下させない範囲で剛性を高め、
製品を薄肉化する等の方法が考えられが、薄肉化する方
法の方が成形材料費の軽減化が出来、樹脂を射出成形し
て部品を製造する場合には薄肉化により成形物の冷却効
率が高まり、その結果成形の生産性も向上し望ましい。
【0005】しかし、射出成形方法に於いて、薄肉化す
るには、樹脂の流動性と成形機の性能により限界があ
る。例えば、流動性が悪い材料では、金型内の狭い隙間
に樹脂が流れ込む時に大きな圧力で押し込む必要があ
り、型締め圧の大きな成形機を用いないと型開きが起き
る等の問題が生じることがある。型締め圧が高い成形機
は大型で高価であり、設置面積も広く取る必要があり余
り経済的でない。 樹脂の流動性を高めて肉薄化する場
合、使用するポリプロピレン樹脂樹脂の分子量を低くし
メルトインデックスの高いものを用いれば高流動化可能
であるが、樹脂の分子量を低下させると衝撃強さ、引張
破断伸び、低温脆化温度等の機械物性の機能低下が生じ
るので限界があり、衝撃強さを低下を極力防ぐために
は、通常ポリプロピレンとしてプロピレンの重合後プロ
ピレンとエチレン共重合を行うプロピレンエチレンブロ
ック共重合体を用い、更に、プロピレン重合部(以下ホ
モ部と略記する)の分子量を低くし流動性を高め、衝撃
強さを高めるために共重合部の分子量を高めて両者のバ
ランスをとることで対応していた。
【0006】しかし、ホモ部の分子量が余り低くなると
分子量の低下にともなって急激に衝撃強さ、特に常温I
zod衝撃強さが低下する。一方、自動車の部品等とし
てポリプロピレン樹脂組成物からなる成形品を用いた場
合、低温脆化温度以下では、急激に衝撃強さが低下する
為、低温脆化温度が低く、低温衝撃強さに優れた材料が
求められていた。
【0007】低温脆化温度を改良するには、やはり共重
合部の分子量を高める必要があり、低温脆化温度は、共
重合部の分子量が高い程優れていた。従って、高流動性
のポリプロピレン樹脂組成物に於いて、常温Izodと
低温脆化温度の両方が優れたものを製造することは、難
しかった。
【0008】一方、ポリプロピレン等のポリオレフィン
の繊維に於いて、静電気防止、顔料等の分散性、耐堅牢
性改良の目的でステアリン酸亜鉛等の金属石鹸を添加す
る方法も提案されている。(例えば、U.S.P2,9
84,634、特公昭37−15466、Belg.
P.617,280、Belg.P.614,776、
特公昭38−4477、特公昭44−11023等が挙
げられる。)しかし、ポリプロピレンのみにステアリン
酸亜鉛を添加しても流動生は、余り向上せず、過剰に加
えると耐熱性、曲げ弾性率、衝撃強さの低下を招いてい
た。また、一般的なポリプロピレン樹脂組成物は、熱安
定剤、顔料、紫外線吸収剤等を溶融状態のポリプロピレ
ンへの分散を向上させる目的でステアリン酸カルシウム
を添加している。
【0009】また、特開昭61−138652には、ス
テアリン酸カルシウムとステアリン酸亜鉛を併用して顔
料の分散性またはウエルド強度を改良する方法が提案さ
れている。しかし、多量のステアリン酸カルシウムを添
加すると、樹脂組成物の剛性と耐熱性を著しく低下させ
るので通常0.2wt%程度が実用上限度であり、0.
2wt%程度添加してもメルトインデックスは殆ど変化
無かった。
【0010】特開昭61−138652では、ポリプロ
ピレン100重量部に対してステアリン酸カルシウム
0.6とステアリン酸亜鉛をそれぞれ0.6重量部ずつ
添加すると浮き出しが見られる事が述べられている。
【0011】特開平2−300247には、メルトイン
デックスが低いポリプロピレン、無機フィラー、ステア
リン酸ナトリウムを配合した樹脂組成物が比較例として
開示してあるが、本発明が目的とする肉薄化が可能なメ
ルトインデックスの範囲(15g/10min以上) に
は、達しないものであり流動性に優れたポリプロレン樹
脂組成物ではなかった。
【0012】ポリプロピレン等のポリオレフィンに塩酸
補足剤、静電気防止、顔料等の分散性、耐堅牢性改良の
目的でステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛等の
金属石鹸を添加する方法は知られている。一方、ポリプ
ロピレンは、そのままでは、耐光(候)性に劣るので各
種の耐光剤を添加している。それらの中でもヒンダード
アミン系の耐光剤が広く使用されている(例えば、特公
昭60−16979が挙げられる)。アミン基は金属石
鹸と反応し易く、反応した際に酸化金属、遊離の脂肪酸
等が成形品の表面に浮きだし、射出成形の金型表面を汚
染したり、成形品を長期間使用中に成形品表面の浮きだ
し物が目立つ様になり外観を損ねる事がある。その傾向
はポリプロピレンにおいては、ステアリン酸亜鉛よりも
ステアリン酸カルシウムが少ない事から通常、ポリプロ
ピレンに使用する金属石鹸は、ステアリン酸カルシウム
が主であり、ステアリン酸亜鉛はあまり使用されず、使
用される場合もステアリン酸カルシウムと併用して使用
されていた(例えば、特開昭61−138652が挙げ
られる。)また、ヒンダードアミン系耐光剤とフェノー
ル系酸化防止剤を併用した場合、黄、ピンクへの変色問
題が生じる場合があった。
【0013】ポリプロピレンは、熱により酸化分解し易
い性質を有しており、また分解すると変色等の問題が生
じる場合がある。そのため、射出成形等に用いられるポ
リプロピレンは、殆どが何らかの酸化防止剤が添加され
ている。通常は、フェノール系、燐系、イオウ系の酸化
防止剤が適当に使用され、造粒時、射出成形時の溶融状
態での酸化・分解防止、高温での使用時における酸化防
止に効果が得られている。これらの酸化防止剤の添加量
を減らして、造粒すると一部のポリプロピレンの熱分解
が生じて分子量が低下化し、そのために耐衝撃性は低下
する。
【0014】ヒンダードアミンのアミン基の水素をアル
キル基等で置換した化合物をポリプロピレン等の樹脂に
添加した例として、ヒンダードアミンをの水素をメチル
置換して耐水性を向上させる例(特開昭59−6265
1)、ポリオレフィン繊維の耐候性を向上させる例(例
えば特開昭61−136533)、放射線に安定なポリ
プロピレン樹脂組成物(例えば特開昭62−23534
5)、樹脂組成物の耐候性を向上させる方法(例えば、
特開昭63−291957)、プラズマ処理に適した樹
脂組成物(例えば特開昭63−33426)等が挙げら
れる。これらの、特許では無機フィラー及び、又は、金
属石鹸が共存しない系で述べられており、本発明が解決
しようとする課題の一つである金属石鹸とヒンダードア
ミンの反応や、フェーノール系酸化防止剤とヒンダード
アミンとの反応による悪影響を解決する方法を提案して
いるものではない。
【0015】また、特開昭64−36633には、フェ
ノール系酸化防止剤とイオウ系酸化防止剤を併用した場
合に耐候性が低下する事を防止する目的で、無機フィラ
ーを充填するポリオレフィン樹脂にフェノール系酸化防
止剤、硫黄系酸化防止剤、金属石鹸を添加する事が述べ
られているが、本発明が解決しようとする問題点である
ヒンダードアミン系耐光剤とフェノール系酸化防止剤を
併用した場合の変色問題については解決方法を提案して
いるものではない。また、ステアリン酸亜鉛等の金属石
鹸を添加した場合のヒンダードアミン系耐光剤と金属石
鹸の反応により生じる問題についての記載はなく、本発
明が解決しようとする課題のひとつである金属石鹸とヒ
ンダードアミンの反応や、フェーノール系酸化防止剤と
ヒンダードアミンとの反応による悪影響を解決する方法
を提案しているものではない。
【0016】また、不飽和カルボン酸もしくはその誘導
体でグラフトされた変性ポリプロピレンは、ポリプロピ
レンとビニールアルコールエチレン共重合体との接着剤
の成分として使用されている(例えば、特開昭49−3
9678、特開昭49−09546、U.S.P 4,
983,435)が、フィラーが含まれる樹脂組成物の
改質材として使用するには変性ポリプロピレンを多量に
添加する必要であり、通常不飽和カルボン酸が10%程
度グラフトした変性ポリプロピレンであればガラス繊維
を含むポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対し
て、0.5〜5.0部程度加える必要があった。
【0017】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、衝撃強
さ、剛性、耐熱性等の物性の低下が実用上問題無く、流
動性を改良し、薄肉化された成形品を製造するに適し、
ペレット化による黄、ピンクへの変色、金型の表面、射
出成形品表面への浮き出し物が少ないポリプロピレン樹
脂組成物を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述の問
題点を解決すべく鋭意研究を進めた結果本発明に到達し
た。
【0019】即ち本発明はポリプロピレン100重量
部、無機フィラー2〜100重量部、炭素数が15〜2
0の脂肪酸と亜鉛の金属石鹸0.2〜2.0重量部から
なる向上したメルトインデックスを有することを特徴と
するポリプロピレン樹脂組成物である。
【0020】さらに本発明のポリプロピレン樹脂組成物
は該ポリプロピレンがプロピレンの重合(以下ホモ重合
部と略記する)のあと、プロピレンとエチレンの共重合
(以下共重合部と略記する)を行って得られるからなる
ブロック共重合体であって、該ポリプロピレン樹脂組成
物中にプロピレンとエチレンの共重合部の〔η〕が2〜
6(本発明で〔η〕は135℃テトラリンで測定した極
限粘度を示す)の共重合部Aと7〜15の共重合部Bを
含み、その重量比率A:Bが0.1:0.9〜0.9:
0.1であって、ステアリン酸亜鉛の代わりに同量のス
テアリン酸カルシウムを同量添加した場合のメルトイン
デックスに比べて1.2倍以上のメルトインデックスを
有することを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物であ
る。
【0021】さらに本発明のポリプロピレン樹脂組成物
はポリプロピレン100重量部、無機フィラー2〜10
0重量部、炭素数が15〜20の脂肪酸と亜鉛の金属石
鹸0.2〜2.0重量部、酸化防止剤としてフェノール
系酸化防止剤0.1〜0.5重量部、アミン基の水素が
全てアルキル基により置換されたヒンダードアミン系耐
光剤0.1〜1.0重量部よりなり、メルトインデック
スが15g/10min以上であることを特徴とするポ
リプロピレン樹脂組成物である。
【0022】本発明のポリプロピレン樹脂組成物に使用
するポリプロピレンは、アイソタクチックポリプロピレ
ン、シンジオタクチックポリプロピレン等の結晶性の高
いポリプロピレンであり、ホモポリプロピレン、結晶性
プロピレンエチレンランダム共重合体、結晶性プロピレ
ンエチレンブロック共重合体、及びこれらの混合物であ
る。本発明はポリプロピレンの流動性向上の効果があ
り、特に流動性と衝撃強さ、剛性のバランスに優れてい
るのでプロピレンエチレンプロック共重合体が好まし
い。
【0023】本発明で言うエチレンプロピレンブロック
共重合体はプロピレン(またはエチレン量が1wt%以
下のプロピレンとエチレンの混合物も含む)を重合した
後、エチレン量が30〜95wt%のエチレンとプロピ
レンの混合モノマーを供給し共重合部を重合してを得る
ものが一般的であるが、同様の組成で先に共重合部を重
合しその後にプロピレン重合して得られるポリマーでも
良い。
【0024】さらには上記プロピレンエチレンブロック
共重合体にプロピレンホモポリマーやエチレンプロピレ
ンゴム等を添加したり、プロピレンホモポリマーとエチ
レンプロピレンゴムを混合したものも好ましく用いられ
る。
【0025】特に本発明では、該ポリプロピレンがプロ
ピレンの重合の後プロピレンとエチレンの共重合を行っ
て得られるホモ重合部と共重合部からなるブロック共重
合体であって、該ポリプロピレン樹脂組成物中にプロピ
レンとエチレンの共重合部の〔η〕が2〜6の共重合部
Aと7〜15の共重合部Bを含み、その重量比率A:B
が0.1:0.9〜0.9:0.1であるものが好まし
く用いられる。このようなポリプロピレンとして用いた
本発明のポリプロピレン樹脂組成物はステアリン酸亜鉛
の代わりに同量のステアリン酸カルシウムを同量添加し
た場合のメルトインデックスに比べて1.2倍以上のメ
ルトインデックスを有することできて特に好ましい。
【0026】該ポリプロピレンがプロピレンの重合の後
プロピレンとエチレンの共重合を行って得られるホモ重
合部と共重合部からなるブロック共重合体であって、該
ポリプロピレン樹脂組成物中にプロピレンとエチレンの
共重合部の〔η〕が2〜6の共重合部Aと7〜15の共
重合部Bを含みが、その重量比率A:Bが0.1:0.
9〜0.9:0.1であるものという意味は、本発明の
樹脂組成物中にプロピレンとエチレンの共重合部の
〔η〕が2〜6の共重合部Aと7〜15の共重合部Bを
その比率重量A:Bが0.1:0.9〜0.9:0.1
で含んでいれば良いのでA及びBを共に共重合で製造す
ることによってもブレンドで樹脂組成物中に含ませても
良い。
【0027】より具体的にはポリプロピレンがプロピレ
ンの重合後にプロピレンとエチレンの共重合を行って得
られるホモ重合部と共重合部からなるブロック共重合体
であって、プロピレンとエチレンの共重合部の〔η〕が
2〜6の共重合部Aと7〜15の共重合部Bを含み、そ
の重量比率A:Bが0.1:0.9〜0.9:0.1で
ある多段重合体であるブロック共重合体が挙げられる。
【0028】また別の具体的例としては、ブロック共重
合体がプロピレンとエチレンの共重合部の〔η〕が2〜
6の共重合部Aを含むブロック共重合体と7〜15の共
重合部Bを含むブロック共重合体の少なくとも2種のブ
ロック共重合体からなり、且つその重量比率A:Bが
0.1:0.9〜0.9:0.1であることようにブレ
ンドたものも好ましい例として挙げられる。
【0029】プロピレンエチレン共重合部のプロピレン
エチレンの比率(wt%)は30〜95、好ましくは3
0〜80、より好ましくは40〜70である。なお、こ
の共重合部では通常生成する重合物は不均一で主として
エチレンが40wt%程度のゴム状エチレンプロピレン
ランダム共重合体、ポリエチレンに近いエチレンプロピ
レン共重合体及びポリプロピレンに近い組成の結晶性プ
ロピレンエチレン共重合体が生成する。
【0030】本発明に使用されるプロピレンエチレンブ
ロック共重合体のホモ重合部と共重合部の割合は、プロ
ピレンエチレンブロック共重合体中のホモ重合部が95
〜75wt%、好ましくは90〜78wt%、より好ま
しくは85〜78wt%である。
【0031】上記プロピレンエチレンブロック共重合体
のホモ重合部の平均の〔η〕は0.7〜1.6、好まし
くは0.8〜1.5である。さらにはポリプロピレンの
流動性を良好にするために該ホモ重合部の〔η〕が高
〔η〕Hと低〔η〕L部分の少なくとも2種以上からな
り、〔η〕Hの〔η〕の〔η〕Lの〔η〕に対する比が好
ましくは1.1〜2.0、より好ましくは1.3〜1.
8であるものが使用される。具体的にはホモ重合部が
〔η〕Hであるプロピレンエチレンブロック共重合体と
ホモ重合部が〔η〕Lであるのプロピレンエチレンブロ
ック共重合体を2種以上を混合して用いる方法やプロピ
レンエチレンブロック共重合体のホモ重合部を多段で重
合して各段の生成ポリプロピレンの〔η〕を変化させた
ものを使用することもできる。またプロピレンブロック
共重合体にそのプロピレンホモ重合部の〔η〕と異なる
プロピレンホモポリマーを添加して上記〔η〕構成にす
ることもできる。
【0032】ホモ重合部の平均の〔η〕が0.7未満の
ものは、常温Izod衝撃強さ、低温脆化温度、引張破
断伸びとメルトインデックスのバランスが著しく悪くな
る場合がある。ホモ重合部の平均の〔η〕が1.8以上
のものでは、プロピレンエチレンブロック共重合体のメ
ルトインデックスを高いものを得るためには、共重合部
の〔η〕が7〜15の範囲のものの割合を共重合体部全
体の10wt%以下しないといけない場合があり、その
場合は低温脆化温度が劣る。またプロピレンホモ重合部
の〔η〕が1.8以上のものでプロピレンエチレンブロ
ック共重合体のメルトインデックスを高いものを得るた
めの別の方法は、共重合部の量を低くすることによって
もできるが、この場合は常温Izod衝撃強さ、低温脆
化温度、面衝撃強さに劣る。
【0033】ホモ重合部の〔η〕が0.7〜1.0のプ
ロピレンエチレンブロック共重合体にホモ重合部〔η〕
が1.2〜2.0のプロピレンエチレンブロック共重合
体を10wt%以上添加するとこの組成物は流動性、常
温Izod衝撃強さ、低温脆化温度が更に優れ好まし
い。ホモ重合部の〔η〕が1.2未満のものを添加して
も常温Izod衝撃強さは、あまり向上しない。一方、
ホモ重合部の〔η〕が2.0を越えたものを添加した場
合は、全体のメルトインデックスを高く保つ為に、共重
合部の量も少なくする必要があり、そのため常温Izo
d衝撃強さ、低温脆化温度が劣るものしか得られない。
さらには全体のメルトインデックスを高く保つ為には共
重合部の〔η〕の高いものを混合することが難しい場合
もある。
【0034】ホモ重合部の〔η〕が1.2〜2.0のプ
ロピレンエチレンブロック共重合体の混合比率が10w
t% 未満では、常温Izod衝撃強さ、低温脆化温度
の改良効果が少ない。
【0035】上記の添加されるホモ重合部 の〔η〕が
1.2〜2.0のプロピレンエチレンブロック共重合は
共重合部の〔η〕が、2〜6の範囲のものであっても、
7〜15の範囲のものであっても良い。
【0036】更に、ホモ重合部の分子量分布(Mw/M
n)を広げたり、立体規則性を高めた高結晶性ポリプロ
ピレンにしたりすることによって、本発明のポリプロピ
レン樹脂組成物の剛性と衝撃強さのバランスを改良する
ことができる。
【0037】本発明で使用するプロピレンエチレンブロ
ック共重合体は通常製造される公知の方法によって得ら
れる。重合方法は溶媒重合法、塊重合法、気相重合法が
使用でき、バッチ重合法でも連続重合法でも良い。
【0038】使用する重合触媒は三塩化チタン、活性化
三塩化チタン、電子供与性化合物で処理した塩化マグネ
シウムに担持した四塩化チタンなどのチタン触媒成分と
有機アルミニウム化合物またはこれに電子供与性化合物
を添加したは公知の触媒が使用できる。さらにはメタロ
セン化合物とアルミノキサンより成る触媒も使用でき
る。
【0039】本発明で好ましく使用されるプロピレンエ
チレンブロック共重合体は、先ずプロピレンまたはプロ
ピレンにエチレンが1wt%以下混合したプロピレンを
重合し後、エチレン量が30〜95wt%のエチレンと
プロピレンの混合モノマーを供給して共重合を行うこと
によって得られる。
【0040】上記(共)重合の過程で所望によりホモ重
合部並びに共重合部に水素を添加して生成重合体の分子
量を調節する。その際にはプロピレンエチレンブロック
共重合体が本発明の構成〔η〕になるように水素量を制
御して重合を行う。必要により水素濃度を多段階変化さ
せてで共重合部に重合を行うこともでき、またホモ重合
部も必要により水素量の異なる多段階の重合を行っても
良い。
【0041】特に重合触媒として四塩化チタンを有機ア
ルミニウム化合物で還元して得られた三塩化チタンをエ
ーテル化合物と四塩化チタンで活性化して得られるいわ
ゆるソルベイ触媒と有機アルミニウム化合物及びエステ
ル化合物などの電子供与性化合物よりなる触媒を用いる
てプロピレンエチレンブロック共重合体を重合するとホ
モ重合部は分子量分布(Mw/Mn)が8〜12で、ア
イソタクチックペンタッド分率[mmmm]が0.97
〜0.99のものが得られる。このブロック共重合体
は、通常の高立体規則性のプロピレンホモ重合部を有す
るプロピレンエチレンブロック共重合体を用いて成形し
たときにに起こる樹脂の充填不足や可塑化時間が伸びて
成形サイクルが長くなる欠点も無く、且つ成形物が適度
な剛性を有するので射出成形材料としては最適である。
【0042】また、四塩化チタンを塩化マグネシウムに
担持したいわゆる担体触媒成分、有機アルミニウム化合
物及びアルコキシシラン化合物からなる触媒を用いてプ
ロピレンエチレンブロック共重合体を重合するとプロピ
レンホモ重合部は分子量分布が(Mw/Mn)が4〜
7、好ましくは4.5〜6.5で、アイソタクチックペ
ンタッド分率[mmmm]が0.97〜0.99のもの
が得られる。このプロピレンエチレンブロック共重合体
成形物は引張破断伸び、Izod衝撃強さと流動性のバ
ランスに優れるので、衝撃強さが必要とされる成形材料
として最適であるが、このプロピレンエチレンブロック
共重合体は結晶化速度が非常に早く、細いリブ等を有す
る成形物の射出成形材料としては充填不足を生じ易くい
欠点があるが、ゴムを添加する事により充填不足等の不
具合を改良することができる。
【0043】本発明のポリプロピレン樹脂組成物のメル
トインデックスは、15〜100g/10minであ
り,好ましくは20〜100、更に好ましくは25〜1
00である。メルトインデックスが15g/10min
未満のポリプロピレン樹脂組成物では、流動性が悪く薄
肉成形には適さない。また、メルトインデックスが10
0g/10minを越える場合は耐衝撃性に劣り、ま
た、射出成形の際にバリができる場合がある。
【0044】本発明の上記特定のプロピレンエチレンブ
ロック共重合体を用いたポリプロピレン樹脂組成物のメ
ルトインデックスは、本発明で用いる金属石鹸を添加す
ることにより、同量のステアリン酸カルシウムを添加し
た場合の組成物のメルトインデックスに比べて1.2〜
2倍、好ましくは1.3〜2倍のメルトインデックスを
有し、使用する樹脂を選択することで、1.4〜2倍に
も及ぶことができる。また本発明の樹脂組成物はスパイ
ラルフロー長が大きく、射出成形時の樹脂の充填不足が
なく、射出成形品の残存応力によるねじれや変形がしに
くい改良等の成形性改良効果も特に大きいという特徴を
有している。
【0045】さらに本発明のポリプロピレン樹脂組成物
はポリプロピレン100重量部、無機フィラー2〜10
0重量部、炭素数が15〜20である脂肪酸と亜鉛の金
属石鹸0.2〜2.0重量部、酸化防止剤としてフェノ
ール系酸化防止剤0.1〜0.5重量部、アミン基の水
素が全てアルキル基により置換されたヒンダードアミン
系耐光剤0.1〜1.0重量部を添加してなるからなり
メルトインデックスが15g/10min以上であるこ
とを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物である。
【0046】特定のメルトインデックス以上のポリプロ
ピレンと無機フィラーからなるポリプロピレン樹脂組成
物に特定の金属石鹸、さらに酸化防止剤としてフェノー
ル系酸化防止剤、アミン基の水素が全てアルキル基によ
り置換されたヒンダードアミン系耐光剤を添加すること
により衝撃強さ、剛性、耐熱性等の物性の低下をあまり
招かず流動性を向上できることも本発明の実施態様であ
る。
【0047】本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、ポ
リプロピレン100重量部に対して無機フィラーが2〜
100重量部含まれるものが最適であり、好ましくは1
0〜70重量部、特に好ましくは10〜30重量部であ
る。無機フィラーが2重量部以下では、少量金属石鹸を
添加しても流動性はあまり向上せず、金属石鹸を多量に
添加すると流動性は、向上するが衝撃強さ、剛性、耐熱
性等の物性の低下を生じる。100重量部以上のフィラ
ーを配合したポリプロピレン樹脂組成物は金属石鹸を添
加しても流動性はあまり向上せず効果が無い。
【0048】本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、ポ
リプロピレン以外の樹脂またはゴム成分を含んでも流動
性改良効果が低下しない。特に、エチレンプロピレン共
重合体エラストマー(EPM)、エチレンプロピレンジ
エン共重合体エラストマー(EPDM)、エチレンブテ
ン−1共重合体エラストマー(EBM)、エチレン−オ
クテン−1共重合体エラストマー(EOM)、エチレン
−ヘキセン−1共重合体エラストマー(EHM)、超低
密度ポリエチレン、スチレンブタジエンブロック共重合
体エラストマー、スチレンブタジエンランダム共重合体
エラストマー、スチレンイソプレンブロック共重合体エ
ラストマーなどのエラストマーをポリプロピレンに対し
て0〜30部適量添加すると衝撃強さが改良でき好まし
い。
【0049】本発明で使用する無機フィラーとしては、
シリカ、アルミナ繊維、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜
鉛、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化アンチモン、バリ
ウムフェライト、ストロンチウムフェライト、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシゥム、雲
母、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、
マイカ、珪酸カルシウム、硝子繊維、チタン酸カルシウ
ム、チタン酸ジルコン酸鉛、窒化アルミニウム、炭化珪
素、硫化カドニウム等が例示され、特に、タルクを用い
た樹脂組成物は成形品の平滑性に優れ、また、最も流動
性改良効果が優れ、射出成形して得られる成形品の射出
方向に対して直角方向(MD 方向) と平行方向(TD 方向)
の収縮率の差が少なく好ましい。また、本発明で使用す
る無機フィラーとしては、比表面積が0.5〜20m2
/gのものが特に好ましく、比表面積が0.5m2/g
未満のものは、粒径が大き過ぎ、成形品の衝撃強さ、引
張破断伸びに劣り、金属石鹸が浮きだし、製品の外観を
損ねる場合がある。また例えばカーボンブラック等の2
0m2/gを越えるフィラーはフィラーの表面に金属石
鹸が必要以上に付着して金属石鹸の流動性、機械物性改
良の効果が無い。
【0050】また、使用する無機フィラーの95〜60
wt%をタルク、5〜40wt%を繊維状硫酸マグネシ
ウムウイスカ(MgSO4・8H2O)にしたものより得
られる成形品は直角方向(MD方向) と平行方向(TD
方向) の収縮率の差が少なく、且つ、曲げ弾性率と衝撃
強さのバランスが特に優れ好ましい。更に最適なタルク
としては、平均粒径が2 μm 以下のもの、特に好ましく
は、1μm 以下の物を使用して得た成形品は剛性と衝撃
強さのバランスに優れ、特に中国北部の原石を使用した
タルクが不純物も少なく成形品の剛性と衝撃強さのバラ
ンスが優れたものが得らる。また、タルクの表面をシラ
ザン等で処理したものは無機フィラーとして好ましい。
【0051】本発明で使用する金属石鹸は、炭素数が1
5〜20である脂肪酸と亜鉛の金属石鹸である。炭素数
が15〜20の脂肪酸の例としては、ペンタデカ酸、ヘ
キサデカ酸、パルミチン酸、オクタデカ酸、ステアリン
酸、ノナデカ酸、イコサ酸、オレイン酸等の脂肪酸が挙
げられる。炭素数が15未満の脂肪酸の金属石鹸を用い
ると衝撃強さ、剛性、耐熱性に劣り、炭素数が20以上
の脂肪酸の金属石鹸を用いると流動性向上効果が十分で
ない。特にステアリン酸亜鉛を用いたものが最も成形品
の衝撃強さ、剛性、耐熱性、流動性のバランスに優れ、
且つ、少量の添加でも樹脂組成物の流動性改良の効果が
大きくて好ましい。
【0052】本発明の脂肪酸と亜鉛からなる金属石鹸の
使用量はポリプロピレン100重量部当たり0.2〜
2.0重量部、好ましくは0.2〜1.0重量部、さら
に好ましくは0.3〜0.7重量部である。0.2重量
部未満では、樹脂組成物の流動性等の物性改良効果が十
分得られず、2.0重量部を越えると金属石鹸が成形品
の表面への浮きだし、また樹脂の耐熱性や衝撃強さが低
下する。
【0053】本発明の樹脂組成物は、酸化防止剤として
フェノール系の酸化防止剤を添加してもよい。使用する
場合は、フェノール系の酸化防止剤を用いる事によりポ
リプロピレンの分解を生じる事無く樹脂組成物の流動性
が向上出来る。通常の燐系、イオウ系酸化防止剤は脂肪
酸と亜鉛からなる金属石鹸を加えた場合の流動性向上効
果を阻害する。フェノール系酸化防止剤は特に限定され
ないが、市販の物を使用することができる。フェノール
系酸化防止剤の添加量はポリプロピレン100重量部に
対して0.05〜0.5部好ましくは0.07〜0.3
部である。
【0054】フェノール系酸化防止剤の例としては下記
のものが例示される。2、6−ジ−t−ブチルフェノー
ル、2、4−ジ−t−ブチルフェノール、2−t−ブチ
ル−4−メトキシフェノール、2−t−ブチル−4、6
−ジメチルフェノール、2、6−t−ブチル−4−メチ
ルフェノール、2、6−t−ブチル−4−エチルフェノ
ール、2、4、6−トリ−t−ブチルフェノール、2、
6−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、
2、6−ジ−t−ブチル−2−ジメチルアミノ−p−ク
レソール、2、5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2、
5−ジ−t−アミルヒドロキノン、3−(3’、5’−
ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピ
オン酸 n−オクタデシル、2、4−ビス−(n−オク
チルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3、5−ジ−t−
ブチルアニリノ)−1、3、5−トリアジン、スチレネ
ートフェノール、大内新興社製 Noclizer S
CM(商品名)(化1)、エーザイ社製 ビタミンEエ
ーザイ(商品名)(化2)、
【0055】
【化1】
【0056】
【化2】 2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチ
ル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニル
アクリレート、2、2’−メチレンビス−(4−エチル
−6−t−ブチルフェノール)、2、2’−メチレンビ
ス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2、
2’−メチレンビス−(6−シクロヘキシル−4−メチ
ルフェノール)、2、2’−メチレンビス−(6−メチ
ルシクロヘキシル−p−クレソール)、2、2’−エチ
レンビス−(2、4−ジ−6−t−ブチルフェノー
ル)、2、2’−ブチレンビス−(2−t−ブチル−4
−メチルフェノール)、4、4’−メチレンビス−
(2、6−ジ−t−ブチルフェノール)、4、4’−ブ
チレンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、1、6−ヘキサンジオールビス−[3−(3、5
−ジ−t−ブチル−(4−ヒドロキシフェニル)−プロ
ピオネート]、トリエチェングリコールビス−[3−
(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロピオネート]、N,N’−ビス−[3−
(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
−プロピオニル]ヒドラジン、N,N’−ビス−3−
(3’、5’)−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−プロピオニルヘキサメチレンジアミン、2、2
−チオビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4、4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、2、2−チオジエチレンビス−「3
−(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノー
ル)プロピオネート、ビス[2−t−ブチル−4−メチ
ル−6−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキ
シベンジル)フェニル]テレフタレート、1、1、3−
トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチ
ルフェニルブタン、1、3、5−トリメチル−2、4、
6−トリス−(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)ベンゼン、トリス(3、5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、ト
リス[2−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒド
ロキシヒドロ−シナモイルオキシルエチル)−イソシア
ヌレート、トリス[4−t−ブチル−2、6−ジ−メチ
ル−3−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、テ
トラキス−[メチレン−3−(3’、5’−ジ−t−ブ
チル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]−
メタン、プロピル−3、4、5−トリヒドロキシベンゼ
ンカルボネート、オクチル−3、4、5−トリヒドロキ
シベンゼンカルボネート、ドデシル−3、4、5−トリ
ヒドロキシベンゼンカルボネート、2、2’−メチレン
ビス−(4−m−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4、4−メチレンビス−(2、6−ジ−t−ブチ
ルフェノール)、1、1−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−シクロヘキサン、1、1、3−トリス−(2−
メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブ
タン、1、1、3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロ
キシ−5−t−ブチルフェニル)−3−メチルブタン、
1、3、5−トリメチル−2、4、6−トリス−(3、
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、3、9−ビス−[1、1−ジ−メチル−2−{β−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ}エチル]−2、4、8、10
−テトラオキサスピロ[5、5]ウンデカン。
【0057】本発明の樹脂組成物は、好ましくは耐光
性、耐候性を高める目的でアミン基の水素原子がアルキ
ル基で置換されたヒンダードアミン系耐光剤を添加す
る。水素原子が置換されていないものを用いると金属石
鹸とヒンダードアミン系耐光剤が反応し、成形品の表面
に金属酸化物、遊離の脂肪酸が浮きだし、射出成形機の
金型表面を汚染したり、成形品の外観が損なわれる。ま
た、フェノール系の酸化防止剤と併用した場合、相互の
不純物と思われるものが反応し、黄色、ピンク等に変色
する場合がある。本発明で用いるヒンダードアミン系耐
光剤はアルキル基の一部にカルボニル、エステル基を含
むものであっても良く、またこれらの官能基の縮合反応
により、高分子量化したものは、長期間成形品を使用し
た場合の表面への浮き出が少なく、自動車のインスルー
メントパネル等を成形した場合、メーターカバーのガラ
スやアクリル樹脂に曇りを生じさせる揮発分の発生が少
く好ましい。アミン基の水素原子がアルキル基で置換さ
れたヒンダードアミン系耐光剤は特に限定されるもので
はないが、例としては次のようなものがを挙げられる。
商品名アデカスタブLA−52(旭電化工業社製)(化
3)、商品名アデカスタブLA−62(旭電化工業社
製)(化4)、商品名アデカスタブLA−63(旭電化
工業社製)(化5)、商品名アデカスタブLA−82
(旭電化工業社製)(化6)、商品名サンドルーバ30
58(サンド社製)(化7)、商品名サンドルーバ30
56(サンド社製)(化8)。
【0058】
【化3】
【0059】
【化4】
【0060】
【化5】
【0061】
【化6】
【0062】
【化7】
【0063】
【化8】 本発明で用いるヒンダードアミン系耐光剤の添加量はポ
リプロピレン100重量部に対して0.1〜1重量部、
好ましくは0.15〜0.5部である。
【0064】本発明の樹脂組成物は、必要によりその他
の添加剤を添加しても良い。該添加剤として、例えばフ
ィラーの分散剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染
料、結晶化促進剤、銅害防止剤、滑剤、難燃剤、可塑剤
等が挙げられる。
【0065】本発明では特に、炭素数15〜20の高級
脂肪酸のグリセリンのエステルを金属石鹸と併用した場
合、樹脂組成物の性率等の低下が無く衝撃強さを改良で
きる。高級脂肪酸とグリセリンのエステルとしては、ペ
ンタデカ酸、ヘキサデカ酸、パルミチン酸、オクタデカ
酸、ステアリン酸、ノナデカ酸、イコサ酸、オレイン酸
等の脂肪酸とグリセリンのモノ、ジ、トリエステルが挙
げられ、グリセリンモノステアレートが特に好ましい。
【0066】高級脂肪酸とグリセリンのエステルの添加
量としては、ポリプロピレン100重量部に対してに対
して0.2〜1重量部、特に好ましくは、0.2〜0.
7重量部である。1重量部を越えては、製造された樹脂
組成物が吸湿し易く、射出成形時に不具合を生じ易く、
また耐熱性、剛性の低下が著しく大きい。高級脂肪酸と
グリセリンのエステルの添加量が0.2重量部未満で
は、耐衝撃強さ改良効果が少ない。
【0067】本発明の樹脂組成物は、不飽和カルボン酸
もしくはその誘導体をグラフトした変性ポリプロピレン
をポリプロピレン100重量部に対して0.001〜
0.3重量部、好ましくは0.01〜0.1重量部添加
することにより引張破断伸び、曲げ弾性率の向上が見ら
れる。0.001重量部未満では引張破断伸び、曲げ弾
性率の向上が見られず、0.3重量部以上では、樹脂組
成物の流動性が低下する。特に、無機フィラー表面を処
理されているものが好ましい。無機フィラー表面が変性
ポリプロピレン処理されているというの意味は無機フィ
ラーを変性ポリプロピレンと接触させることを意味し、
好ましくは両者をヘンシルミキサーなどで混合させるこ
とにより処理することができる。
【0068】該変性ポリプロピレンの製造に使用される
不飽和カルボン酸もしくはその誘導体としては、アクリ
ル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコ
ン酸、アクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタ
アクリル酸エチル、アクリル酸グリシジル、マレイン酸
ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、イタ
コン酸ジエチルエステル、アクリル酸アマイド、マレイ
ン酸モノアマイド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−
N−モノエチルアミド、マレイン酸−N,N−ジエチル
アミド、マレイン酸−N−モノブチルアミド、マレイン
酸−N−モノブチルアミド、マレイン酸−N,N−ジブ
チルアミド、フマル酸ジアミド、フマル酸−N−モノエ
チルアミド、フマル酸−N,N−ジエチルアミド、フマ
ル酸−N−モノブチルアミド、フマル酸−N−モノブチ
ルアミド、フマル酸−N,N−ジブチルアミド、マレイ
ミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミ
ド、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム等が挙
げられ、これらの不飽和カルボン酸もしくはその誘導体
を溶媒中でポリプロピレンと接触させるか、または押出
機・ニーダー等の中で高温下の溶融状態で不飽和カルボ
ン酸もしくはその誘導体とポリプロピレンを接触させて
グラフトする方法により変性ポリプロピレンが得られ
る。変性ポリプロピレンの添加方法としてはポリプロピ
レン、無機フィラー、添加剤と共に一括して添加する方
法でも可能であるが、無機フィラーと変性ポリプロピレ
ンを予め混合した方がより好ましい。
【0069】特に変性ポリプロピレンを適当な溶媒を用
いて溶解させた溶液、乳化溶液、ケン濁溶液にし無機フ
ィラーと混合した後、適当な方法により溶媒を除いた物
が引っ張り破断伸びに優れる。
【0070】本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、ポ
リプロピレン、無機フィラー、金属石鹸、必要に応じて
フェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系耐光剤等
をリボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等により混合
した後、バンバリーミキサー、熱ロール、押出機、コニ
ーダー等の装置に溶融混練しペレット状にした後、射出
成形する方法等で加工することができる。また、フェノ
ール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系耐光剤、金属石
鹸が5〜30wt%含まれるマスターバッチを製造し射
出成形時に適当量通常のペレットに混ぜて射出成形する
方法も可能である。
【0071】本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、ポ
リプロピレンの添加剤として通常使用される金属石鹸で
あるステアリン酸カルシウムに比べて亜鉛の金属石鹸を
用いる事により流動製が向上する。樹脂の分子量を低下
させて流動性を改良させる方法に比べ、剛性、耐熱性の
低下が生じない。また、常温のIzod衝撃強さ及び低
温脆化温度のいずれも優れる。したがって、成形品の薄
肉化による剛性不足、衝撃不足、耐熱性不足が生じ難
く、自動車の外装品、内装品を肉薄化し、材料費の低
減、成形サイクルの圧縮、製品の軽量化に優れた材料で
ある。また、ポリプロピレンの添加剤として通常、酸化
防止剤を添加するがフェノール系の酸化防止剤を用いた
場合に本発明の流動性改良効果が得られ、リン系等の酸
化防止剤を用いても流動性改良は無い。さらに、ポリプ
ロピレンの耐候性を補う目的でヒンダードアミン系の耐
光剤を添加するが、この不純物が本発明の必要要素であ
るフェノール系の酸化防止剤の不純物と反応して黄色、
ピンクに変色する問題点があるが、これを解決する為、
アミン基の水素がアルキル基で置換されたヒンダードア
ミン系の耐光剤を用いる事により問題点を解決出来る。
【0072】また、本発明で使用する金属石鹸とヒンダ
ードアミンとの反応物の浮きだし物が生成するのを防止
する為にもアミン基がアルキル基で置換されたヒンダー
ドアミン系の耐光剤が必要であり、該ヒンダードアミン
の使用は通常のヒンダードアミン系の耐光剤と金属石鹸
を用いて流動性を改良した場合に発生する問題点を、完
全に解決したポリプロピレン樹脂組成物となる。
【0073】
【実施例】以下実施例により詳細に説明する。樹脂組成
物の評価方法を次に示す。 (1)メルトインデックスは、ASTM D−1238
法により測定した。 (2)曲げ弾性率はASTM D−790(曲げ速度2
mm/min)法により測定した。 (3)引張破断伸びはASTM D−638−90(引
張速度10mm/min)により測定した。 (4)加熱変形温度は、ASTM D−648法( 荷重
18.6kg/cm2 )により測定した。 (5)Izod衝撃強さは23℃におけるIzod衝撃
強さをASTM D−256法により測定した。 (6)色変え性は、材料100重量部に3重量部の顔料
マスターバッチを添加し、長さが221mm、幅が19
mm、厚みが3mmの引張試験片を射出成形方法により
成形した後、バージン材で成形を行い、完全に色が消え
るまでの射出回数とした。 (7)低温脆化温度は厚み2mm,巾6mm,長さ40
mmの試験片を用い測定した。 (8)浮きだし性は、成形品を室温中に3ヵ月保管した
後、成形品表面を観察し判定した。 (9)無機フィラーの平均粒径は、セイシン企業(株)
製 SKC−2000を用い、光透過式粒度測定により
測定した。 (10)Mw/Mnは、135℃、0.2wt% 1,
2,4−トリクロロベンゼン溶液でポリスチレンを基準
とし、ウオーターズ社GPC150CXを用いて測定し
た。
【0074】実施例1〜4 重合方法の例を表1に示したPP−1の場合について説
明する。 プロピレンエチレンブロック共重合体の製造方法(1) 容積250リットルのSUS製オートクレーブに窒素気
流中でヘプタン100リットルを装入しプロピレンで重
合系内を置換した。一方別のガラス容器にヘプタン、塩
化マグネシウムにフタル酸ジエチルを添加粉砕して得た
粉砕物を四塩化チタンで熱処理したあと洗浄して得た担
持触媒成分、トリエチルアルミニウム、シクロヘキシル
メチルジメトキシシランよりなる触媒を準備し、これを
オートクレーブに装入し、温度を75℃、圧力を5kg
/cm2Gの条件で4時間重合を行った。その間、水素
を調節して生成ポリプロピレンの〔η〕約1になるよう
に水素分圧を調製した。以上によってプロピレンホモ重
合部が生成した。
【0075】次いでオートクレーブ内を真空ポンプで減
圧にして残存するプロピレンと水素を除去し、重合温度
55℃、重合圧力2kg/cm2Gの条件で、共重合部
での生成共重合体のエチレン(EL)/プロピレン(P
L)が1(wt)で〔η〕が約9になるように気相のE
L、PL、水素の分圧を調節して2時間重合を行った。
なお共重合部での生成ポリマーの割合が全ポリマーに対
して約15wt%になることを目標に重合を行った。P
P−1の実際の重合結果を表1に示す。上記重合でのプ
ロピレンホモ重合部で水素濃度、プロピレンエチレン共
重合部でのEL/PL比と水素濃度を変化させて重合を
行い表1記載のPP−1〜PP−6、PP−8のブロッ
ク共重合体を得た。
【0076】プロピレンエチレンブロック共重合体の製
造方法(2) PP−7は触媒として四塩化チタンをジエチルアルミニ
ウムモノクロライドで還元して得られた三塩化チタンを
イソアミルエーテルと四塩化チタンで活性化して得られ
たいわゆるソルベイ触媒成分とジエチルアルミニウムモ
ノクロライド及び安息香酸メチルよりなる触媒を使用
し、ポロピレンホモ重合部での重合温度を70℃とする
以外は上記方法に準じて重合を行った。
【0077】共重合部量とホモ部の組成が表−1のプロ
ピレンエチレンブロック共重合体PP−1,PP−2を
それぞれ45重量部、無機フィラーとしてタルク" LM
S00”(富士タルク(株)製)10重量部、熱安定剤
として”アイオノール”0.05重量部、”イルガノッ
クス1010”を0.1重量部添加し、ステアリン酸亜
鉛を0.3、0.5、1.0、1.5重量部添加しヘン
シェルミキサーで混合した後、36mmニーデングデス
ク付二軸押出機にて220℃、15kg/hrの 押出条
件で押出しペレットを得、型締圧100トンの射出成形
機にて、物性測定用の試験片を得た。表2に樹脂と無機
フィラーの配合比、メルトインデックス(MI)、曲げ
弾性率、加熱変形温度、23℃Izod衝撃強さ引張破
断伸び、低温脆化温度を示す。
【0078】各表において、MIZn /MICaはステア
リン酸カルシウムを使用した組成物のメルトインデック
スに対するステアリン酸亜鉛を用いた組成物のメルトイ
ンデックスの比を示す。
【0079】実施例5 実施例2に高級脂肪酸エステルとしてグリセリンモノス
テアレートを0.5重量部加えた以外は、実施例2と同
様にしてペレット化し成形し、物性測定用の試験片を
得、物性を測定した。表2に樹脂と無機フィラーの配合
比、メルトインデックス(MI)、曲げ弾性率、加熱変
形温度、23℃Izod衝撃強さ、引張破断伸び、低温
脆化温度を示す。23℃Izod衝撃強さが実施例2よ
り優れていた。
【0080】比較例1〜4 ステアリン酸亜鉛の代わりに同量のステアリン酸カルシ
ウムを添加した以外は、実施例1〜4と同様のポリプロ
ピレン、タルク、熱安定剤を用いペレット化し成形し、
物性測定用の試験片を得、物性を測定した。表3に樹脂
と無機フィラーの配合比、メルトインデックス(M
I)、曲げ弾性率、加熱変形温度、23℃Izod衝撃
強さ、引張破断伸び、低温脆化温度を示す。実施例1〜
4に比べメルトインデックス(MI)、曲げ弾性率が劣
っていた。
【0081】実施例6〜8 ホモ部と共重合部が表1に記載のプロピレンエチレンブ
ロック共重合体PP−3,PP−4をそれぞれ用いた以
外は、実施例5と同様にタルク、熱安定剤を用い、ペレ
ット化、成形し機械物性測定用の試験片を得た。表4に
樹脂と無機フィラーの配合比、メルトインデックス(M
I)、曲げ弾性率、加熱変形温度、23℃Izod衝撃
強さ、引張破断伸び、低温脆化温度を示す。
【0082】比較例5〜7 ステアリン酸亜鉛の代わりにステアリン酸カルシウムを
使用した以外は、実施例6〜8と同様にペレット化、成
形し機械物性測定用の試験片を得た。表4及び5に樹脂
と無機フィラーの配合比、メルトインデックス(M
I)、曲げ弾性率、加熱変形温度、23℃Izod衝撃
強さ、引張破断伸び、低温脆化温度を示す。実施例9〜
11と比べてメルトインデックス、曲げ弾性率が、低か
った。
【0083】比較例8〜10 ホモ部と共重合部が表3に記載のプロピレンエチレンブ
ロック共重合体PP−5,PP−6,PP−7をそれぞ
れ用いた以外は、実施例5〜7と同様にタルク、熱安定
剤を用い、ペレット化、成形し機械物性測定用の試験片
を得た。表5に樹脂と無機フィラーの配合比、メルトイ
ンデックス(MI)、曲げ弾性率、加熱変形温度、23
℃Izod衝撃強さ、引張破断伸び、低温脆化温度を示
す。実施例6に比べ共重合部の〔η〕差が無い場合、低
温脆化温度、Izod衝撃強さが劣った。共重合部の
〔η〕が非常に高いものを用いると共重合部がホモ部の
マトリクス相への分散が悪く成形品表面にブツが見られ
た。また低温脆化温度、Izodも劣った。
【0084】実施例9,10 多段ブロック共重合体の製造方法 表6に示すPP−9〜12及び14は実施例1で記載プ
ロピレンエチレンブロック共重合体の製造方法(1)に
準じて共重合部の重合条件を異なるポリマーが生成させ
るように2段階に分けて重合した。
【0085】またPP−13は実施例1で記載プロピレ
ンエチレンブロック共重合体の製造方法(2)に準じて
共重合部の重合条件を異なるポリマーが生成させるよう
に2段階に分けて重合した。
【0086】プロピレンエチレンブロック共重合体PP
−9,PP−10を用いブレンドした以外は、実施例5
と同様にペレット化、成形し機械物性測定用の試験片を
得た。表7に樹脂と無機フィラーの配合比、メルトイン
デックス(MI)、曲げ弾性率、加熱変形温度、23℃
Izod衝撃強さ、引張破断伸び、低温脆化温度を示
す。
【0087】比較例11,12 ステアリン酸亜鉛の代わりにステアリン酸カルシウムを
用いた以外は、実施例9,10と同様にペレット化、成
形し機械物性測定用の試験片を得た。表7に樹脂と無機
フィラーの配合比、メルトインデックス(MI)、曲げ
弾性率、加熱変形温度、23℃Izod衝撃強さ、成形
収縮率、引張破断伸び、低温脆化温度を示す。実施例9
と比べ曲げ弾性率、メルトインデックスが低かった。
【0088】実施例11 表6に示す様に共重合部を2段回に分けて重合したプロ
ピレンエチレンブロック共重合体PP−9,PP−11
を用いプロピレンエチレンエラストマー”ビスタロン8
78P”(エクソン化学(株)製、ムーニー粘度 10
0 、プロピレ ン量50wt%)を実施例5と同様に
ペレット化、成形し機械物性測定用の試験片を得た。表
7に樹脂と無機フィラーの配合比、メルトインデックス
(MI)、曲げ弾性率、加熱変形温度、23℃Izod
衝撃強さ、引張破断伸び、低温脆化温度を示す。
【0089】比較例13 ステアリン酸亜鉛の代わりにステアリン酸カルシウムを
添加した以外は、実施例11と同様にペレット化し、成
形し機械物性測定用の試験片を得た。表8に樹脂と無機
フィラーの配合比、メルトインデックス(MI)、曲げ
弾性率、加熱変形温度、Izod衝撃強さ、低温脆化温
度を示す。実施例11に比べメルトインデックスが低か
った。
【0090】実施例12 表6に示す様に共重合部が2段回の重合であり第1段目
と第2段目の共重合部〔η〕に差を付けたプロピレンエ
チレンブロック共重合体PP−13を用いた以外は実施
例9と同様にペレット化、成形し機械物性測定用の試験
片を得た。表8に樹脂と無機フィラーの配合比、メルト
インデックス(MI)、曲げ弾性率、加熱変形温度、2
3℃Izod衝撃強さ、引張破断伸び、低温脆化温度を
示す。
【0091】比較例14 ステアリン酸亜鉛の代わりにステアリン酸カルシウムを
用いた以外は、実施例12と同様にしてペレット化、成
形し機械物性測定用の試験片を得た。表8に樹脂と無機
フィラーの配合比、メルトインデックス(MI)、曲げ
弾性率、加熱変形温度、23℃Izod衝撃強さ、引張
破断伸び、低温脆化温度を示す。実施例12に比べてメ
ルトインデックス(MI)、曲げ弾性率が劣った。 実施例13−14 ホモ部の分子量分布(Mw/Mn)が8.0、共重合部
のエチレン/プロピレン比が2/1(wt)で共重合部
量が15wt%でメルトインデックスが20g/10m
inのエチレンプロピレンブロック共重合体パウダー
(PP−9)100重量部、無機フィラーとしてタル
ク" JA13R" (浅田製粉 (株) 製)10重量部、フ
ェノール系の酸化防止剤として ”アイオノール”(シ
ェル化学製)0.05重量部、”イルガノックス101
0”(チバガイギ製)を0.2重量部、アミン基がメチ
ル基で置換されたヒンダードフェノール系耐光剤”アデ
カスタブLA−52”(旭電化工業(株)製)0.2重
量部、金属石鹸としてステアリン酸亜鉛またはオレイン
酸亜鉛を0.5重量部添加しヘンシェルミキサーで混合
した後、36mmニーデングデスク付二軸押出機にて2
2℃、15kg/hrの押出条件で押出しペレットを
得、型締圧100トンの射出成形機にて、物性測定用の
試験片を得た。表9に、に樹脂と無機フィラーの配合
比、メルトインデックス(MI)、曲げ弾性率、引張破
断伸び、加熱変形温度、Izod衝撃強さおよび色変え
性、浮きだし性を示す。ステアリン酸亜鉛またはオレイ
ン酸亜鉛を添加することによりメルトインデックスが大
きく、曲げ弾性率の向上も認められた。
【0092】実施例 15 フェノール系酸化防止剤として”アイオノール”の替わ
りにエタノックス330”(エチルコーポーレーション
製)を0.1重量部添加した以外は実施例13と同様に
ペレット化し成形し、物性測定用の試験片を得、物性を
測定した。表9に樹脂と無機フィラーの配合比、メルト
インデックス(MI)、曲げ弾性率、引張破断伸び、加
熱変形温度、Izod衝撃強さ、色変え性、浮きだし性
を示す。
【0093】実施例 16 フェノール系酸化防止剤としてアイオノールの替わり
に”エタノックス330”(エチルコーポーレーション
製)を0.5、高級脂肪酸エステルとしてグリセリンモ
ノステアレートを0.5重量部添加した以外は実施例1
3と同様にペレット化し成形し、物性測定用の試験片を
得、物性を測定した。表9に樹脂と無機フィラーの配合
比、メルトインデックス(MI)、曲げ弾性率、引張破
断伸び、加熱変形温度、Izod衝撃強さ、色変え性、
浮きだし性を示す。特に、色変え性が優れていた。
【0094】比較例 15 金属石鹸としてステアリン酸亜鉛の替わりにの替わりに
ステアリン酸カルシウムを0.5重量部添加した以外は
実施例13と同様にペレット化し成形し、物性測定用の
試験片を得、物性を測定した。表10に樹脂と無機フィ
ラーの配合比、メルトインデックス(MI)、曲げ弾性
率、引張破断伸び、加熱変形温度、Izod衝撃強さ、
色変え性、浮きだし性を示す。浮きだし物が観察され、
MI、Izod衝撃強さ、曲げ弾性率、加熱変形温度に
劣った。また、色変え性も実施例13と比べて劣った。
【0095】比較例 16 ステアリン酸カルシウムを0.1重量部添加した以外は
比較例17と同様にペレット化し成形し、物性測定用の
試験片を得、物性を測定した。表10に樹脂と無機フィ
ラーの配合比、メルトインデックス(MI)、曲げ弾性
率、引張破断伸び、加熱変形温度、Izod衝撃強さ、
色変え性、浮きだし性を示す。浮きだし物は観察されな
かったが、引張破伸び、色変え性が更に劣った。また、
比較例17と比べMIの差は殆ど無く、ステアリン酸カ
ルシウムの添加によりMIの向上が見られない事が観察
される。
【0096】比較例 17 酸化防止剤として”アイオノール”、”イルガノックス
1010の替わりにリン系酸化防止剤”イルガノックス
168”(チバガイギ製)を0.1重量部添加した以外
は実施例1と同様にペレット化し成形し、物性測定用の
試験片を得、物性を測定した。表10に樹脂と無機フィ
ラーの配合比、メルトインデックス(MI)、曲げ弾性
率、引張破断伸び、加熱変形温度、Izod衝撃強さ、
色変え性、浮きだし性を示す。特に、MIが実施例13
に比べ低かった。
【0097】比較例 18 NH基を有するヒンダードアミン系耐光剤として”アデ
カスタブLA−57”(旭電化工業(株)製)0.2重
量部添加した以外は実施例1と同様にペレット化し成形
し、物性測定用の試験片を得、物性を測定した。表10
に樹脂と無機フィラーの配合比、メルトインデックス
(MI)、曲げ弾性率、引張破断伸び、加熱変形温度、
Izod衝撃強さ、色変え性、浮きだし性を示す。浮き
だし物が観察され浮きだし性に問題があった。
【0098】実施例17−19 ホモ部の分子量分布(Mw/Mn)が9.0、共重合部
のエチレン/プロピレン比が1.5/1(wt)で共重
合部量が18wt%でメルトインデックスが23g/1
0minのエチレンプロピレンブロック共重合体パウダ
ー(PP−10)100重量部に、無機フィラーとして
タルク" LMS−300" (富士タルク (株) 製)
5,30,80重量部、フェノール系の酸化防止剤とし
て ”イルガノックス1010”(チバガイギ製)を
0.2重量部、アミン基の水素がメチル基で置換された
ヒンダードアミン系耐光剤”アデカスタブLA−52”
(旭電化工業(株)製)0.2重量部、金属石鹸として
ステアリン酸亜鉛0.5重量部,グリセリンモノステア
レートを0.5重量部添加した実施例1と同様にペレッ
ト化し成形し、物性測定用の試験片を得、物性を測定し
た。表11に樹脂と無機フィラーの配合比、メルトイン
デックス(MI)、曲げ弾性率、引張破断伸び、加熱変
形温度、Izod衝撃強さ、色変え性、浮きだし性を示
す。
【0099】比較例19−20 エチレンプロピレンブロック共重合体パウダー(PP−
10)100重量部に、タルクを200、0重量部使用
した以外は、実施例17と同様にペレット化、成形し機
械物性測定用の試験片を得た。表11に樹脂と無機フィ
ラーの配合比、メルトインデックス(MI)、曲げ弾性
率、引張破断伸び、加熱変形温度、Izod衝撃強さ、
色変え性、浮きだし性を示す。タルク200重量部使用
したものは極めてMIが低く流動性に問題があった。ま
た、タルクを添加しないものは実施例17に比べてMI
が低く無機フィラーが存在しない系では流動改良効果が
無い事が認められた。
【0100】実施例20 ポリプロピレンとしてホモ部の分子量分布(Mw/M
n)が11、共重合部のエチレン/プロピレン比が1.
5/1(wt)で共重合部量が18wt%でメルトイン
デックスが13g/10minのエチレンプロピレンブ
ロック共重合体パウダー(PP−11)を使用し、無水
マレイン酸でグラフトしたポリプロピレン(Mw 10
000 無水マレイン酸 10%)をテトラリンに溶解
し、実施例18で使用したタルクと混合した後、テトラ
リンを完全に気化し除き処理タルクを得た(変性ポリプ
ロピレン量 0.1wt%)。このタルクを使用した以
外は実施例6と同様にペレット化、成形し機械物性測定
用の試験片を得た。表12に樹脂と無機フィラーの配合
比、混合後の変性ポリプロピレン量、メルトインデック
ス(MI)、曲げ弾性率、引張破断伸び、加熱変形温
度、Izod衝撃強さ、色変え性、浮きだし性を示す。
実施例18に比べて引張破断伸びが優れていた。
【0101】実施例21 無水マレイン酸の替わりにアクリル酸を使用した以外
(変性ポリプロピレン量0.1wt%は実施例20と同
様にペレット化、成形し機械物性測定用の試験片を得
た。表12に樹脂と無機フィラーの配合比、混合後の変
性ポリプロピレン量、メルトインデックス(MI)、曲
げ弾性率、引張破断伸び、加熱変形温度、Izod衝撃
強さ、色変え性、浮きだし性を示す。実施例20に比べ
て引張破断伸びが優れていた。
【0102】比較例 21 無水マレイン酸変性ホリプロピレン量が2.0wt%の
処理タルクを使用した以外は実施例20と同様にペレッ
ト化、成形し機械物性測定用の試験片を得た。表12に
樹脂と無機フィラーの配合比、混合後の変性ポリプロピ
レン量、メルトインデックス(MI)、曲げ弾性率、引
張破断伸び、加熱変形温度、Izod衝撃強さ、色変え
性、浮きだし性を示す。実施例18に比べMIが低く、
引張破断伸びも劣った。
【0103】実施例 22 ポリプロピレンとしてホモ部の分子量分布(Mw/M
n)が6、共重合部のエチレン/プロピレン比が1.5
/1(wt)で共重合部量が15wt%でメルトインデ
ックスが24g/10minのエチレンプロピレンブロ
ック共重合体パウダー(PP−12)を100重量部、
実施例8と同様なタルクを30重量部、後添加ゴムとし
てエチレンブテン共重合体”EBM 1021P”(ブ
テン量 16wt%,MI 30g/10min 日本
合成ゴム(株)製)を14重量部使用した以外は、実施
例20と同様に同様にペレット化、成形し機械物性測定
用の試験片を得た。表13に樹脂と無機フィラーの配合
比、混合後の変性ポリプロピレン量、メルトインデック
ス(MI)、曲げ弾性率、引張破断伸び、加熱変形温
度、Izod衝撃強さ、色変え性、浮きだし性を示す。
【0104】実施例 23 タルクを15重量部、硫酸マグネシウムウイスカ”モス
ハイジ”(宇部興産(株)製)15重量部とした以外は
実施例10と同様に同様にペレット化、成形し機械物性
測定用の試験片を得た。表13に樹脂と無機フィラーの
配合比、混合後の変性ポリプロピレン量、メルトインデ
ックス(MI)、曲げ弾性率、引張破断伸び、加熱変形
温度、Izod衝撃強さ、色変え性、浮きだし性を示
す。実施例22に比べて、Izod衝撃強さ、曲げ弾性
率が更に優れていた。
【0105】比較例22 イオウ系酸化防止剤としてジステアリルチオプロピオネ
ートを0.3重量部追加した以外は実施例23と同様に
同様にペレット化、成形し機械物性測定用の試験片を得
た。表13に樹脂と無機フィラーの配合比、混合後の変
性ポリプロピレン量、メルトインデックス(MI)、曲
げ弾性率、引張破断伸び、加熱変形温度、Izod衝撃
強さ、色変え性、浮きだし性を示す。実施例22に比べ
て曲げ弾性率、引張破断伸び、加熱変形温度、Izod
衝撃強さ、色変え性、浮きだし性は、あまり差がなかっ
たが、MIが劣りイオウ系酸化防止剤の添加が金属石鹸
による流動性向上効果を阻害する事が認められた。
【0106】
【表1】
【0107】
【表2】
【0108】
【表3】
【0109】
【表4】
【0110】
【表5】
【0111】
【表6】
【0112】
【表7】
【0113】
【表8】
【0114】
【表9】
【0115】
【表10】
【0116】
【表11】
【0117】
【表12】
【0118】
【表13】
【0119】
【発明の効果】本組成物は流動性が向上し、衝撃強さ、
剛性、耐熱性の低下が生じない。したがって、成形品の
薄肉化による剛性不足、衝撃不足、耐熱性不足が生じ難
く、自動車の外装品、内装品を肉薄化し、材料費の低
減、成形サイクルの圧縮、製品の軽量化に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 和彦 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 是久 金造 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 小川 千尋 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 佐々木 美喜子 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン100重量部、無機フィ
    ラー2〜100重量部、無機フィラー2〜100重量
    部、炭素数が15〜20で構成される脂肪酸と亜鉛の金
    属石鹸0.2〜2.0重量部からなる向上したメルトイ
    ンデックスを有することを特徴とするポリプロピレン樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレンがプロピレンの重合のあ
    とプロピレンとエチレンの共重合を行って得られるプロ
    ピレンホモ重合部とプロピレンエチレン共重合部からな
    るブロック共重合体であって、該ポリプロピレン樹脂組
    成物中にプロピレンとエチレンの共重合部の〔η〕が2
    〜6の共重合部Aと7〜15の共重合部Bを含み、その
    重量比率A:Bが0.1:0.9〜0.9:0.1であ
    って、該ポリプロピレン樹脂組成物がステアリン酸亜鉛
    の代わりに同量のステアリン酸カルシウムを同量添加し
    た場合のメルトインデックスに比べて1.2倍以上のメ
    ルトインデックスを有することを特徴とする請求項1記
    載のポリプロピレン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレンがプロピレンの重合のあ
    とプロピレンとエチレンの共重合を行って得られるプロ
    ピレンホモ重合部とプロピレンエチレン共重合部からな
    るブロック共重合体であって、プロピレンとエチレンの
    共重合部の〔η〕が2〜6の共重合部Aと7〜15の共
    重合部Bを含み、その重量比率A:Bが0.1:0.9
    〜0.9:0.1である多段重合体であることを特徴と
    する請求項2記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ポリプロピレンがプロピレンの重合のあ
    とプロピレンとエチレンの共重合を行って得られるプロ
    ピレンホモ重合部とプロピレンエチレン共重合部からな
    るブロック共重合体であって、そのブロック共重合体が
    プロピレンとエチレンの共重合部の〔η〕が2〜6の共
    重合部Aを含むブロック共重合体と7〜15の共重合部
    Bを含むブロック共重合体の少なくとも2種のブロック
    共重合体からなり、且つその重量比率A:Bが0.1:
    0.9〜0.9:0.1であることを特徴とする請求項
    2記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 プロピレンエチレンブロック共重合体の
    プロピレンホモ重合部の平均の〔η〕が0.7〜1.5
    であることを特徴とする請求項2記載のポリプロピレン
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 プロピレンエチレンブロック共重合体の
    プロピレン重合部の〔η〕が高〔η〕Hと低〔η〕L部分
    の少なくとも2種以上からなり、〔η〕Hの〔η〕の
    〔η〕Lの〔η〕に対する比が1.1〜2.0であっ
    て、且つ平均の〔η〕が0.7〜1.5であることを特
    徴とする請求項記5載のポリプロピレン樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 ポリプロピレン樹脂組成物のメルトフロ
    ーインデックス(MI)が15g/10min以上であ
    る事を特徴とする請求項2〜4記載のポリプロピレン樹
    脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のポリプロピレン樹脂組成
    物にさらに酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤
    0.1〜0.5重量部、アミン基の水素が全てがアルキ
    ル基により置換されたヒンダードアミン系耐光剤0.1
    〜1.0重量部を添加してなるからなりメルトインデッ
    クスが15g/10min以上であることを特徴とする
    ポリプロピレン樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 無機フィラー100部に対して不飽和カ
    ルボン酸もしくはその誘導体でグラフトされた変性ポリ
    プロピレン0.001〜0.3重量部の量でで無機フィ
    ラー表面を処理されているものを用いることを特徴とす
    る請求項1または8記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 金属石鹸がステアリン酸亜鉛であるこ
    とを特徴とする請求項1または8記載のポリプロピレン
    樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 請求項8記載のポリプロピレン樹脂組
    成物にさらに炭素数15〜20の高級脂肪酸のグリセリ
    ンエステルの添加量が0.2〜1重量部添加すること特
    徴とする請求項8の記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 高級脂肪酸のグリセリンエステルがグ
    リセリンモノステアレートであることを特徴とする請求
    項11記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 無機フィラーがタルクであることを
    特徴とする請求項8または9記載のポリプロピレン樹脂
    組成物。
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Cited By (7)

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