JPH07229802A - 高剛性型トルク変換器 - Google Patents

高剛性型トルク変換器

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JPH07229802A
JPH07229802A JP4058494A JP4058494A JPH07229802A JP H07229802 A JPH07229802 A JP H07229802A JP 4058494 A JP4058494 A JP 4058494A JP 4058494 A JP4058494 A JP 4058494A JP H07229802 A JPH07229802 A JP H07229802A
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JP
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strain
torque
thin
torque converter
rigidity
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Application number
JP4058494A
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English (en)
Inventor
Isamu Nemoto
勇 根本
Hisako Tanaka
久子 田中
Sakae Chiba
栄 千葉
Uei Se
▲うぇい▼ 施
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防湿性が高く、外部からの衝撃に強いと共に
高い捩り剛性を維持しながらより高い感度と精度をもっ
て高速回転体のトルクを検出し得るトルク変換器を提供
する。 【構成】 起歪筒50は、その中間部には大径の薄肉円
筒部54を有し、その外周面の軸対称位置に回転軸Oに
対し平行な平面状起歪部55a,55c等が4個所設け
てある。起歪筒50は、その両端部がカバー部材61に
よって閉塞され、その内部は気密室62とされている。
このトルク変換器に動力が伝達されると従動側に連結さ
れる負荷に応じたトルクが作用して薄肉円筒部54の平
面状起歪部55a等に大きな剪断ひずみが生じる。この
剪断ひずみは、平面状起歪部55a等の内周面の軸対称
位置に、接着された8枚のひずみゲージ56a,56c
等によって検出され、その検出出力は非接触式信号伝送
装置を介してコネクタ19から取出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば高速で回転する
自動車等の車輪や車軸に生じるトルクを測定する際に、
測定時に必要な高い捩り剛性を維持しながらより高い感
度と精度で測定することが可能な高剛性型トルク変換器
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の車輪等に生じるトルクを
シャシーダイナモのような装置に載置して測定する場合
には、例えば実開平2−88140号公報に開示された
ようなトルクメータ(トルク変換器)が用いられる。こ
のトルクメータに限らず一般のトルク変換器では、例え
ば車輪によって回転させられる駆動ローラとダイナモメ
ータやブレーキ装置との中間の駆動力伝達系中に結合さ
れた駆動側カップリングと従動側カップリングとの間に
円柱状や円筒状の起歪体を連結する。
【0003】そして、この起歪体の外周面にひずみゲー
ジ(ストレンゲージ)を添着して、駆動側カップリング
から従動側カップリングに回転力が伝達されるときに起
歪体に生じるひずみ量(剪断ひずみ)を上記ひずみゲー
ジにより電気的に検出し、その検出値から各種の動力デ
ータを測定するようにしている。この場合、ひずみ量を
より精度よく検出するには、大きなひずみを生じさせ得
るように起歪体の太さを細くしたり、また、円筒の肉厚
を薄くしたりしなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、伝達す
べき回転力が大きい自動車用のトルク変換器において
は、急発進時や急停止時に動力伝達系中に急峻な変化を
示すトルクが発生する。このような変化を示すトルクを
も高い応答性をもって検出し得るように高い捩り剛性を
維持することも同時に要求されるために、単純に起歪体
の直径を細くしたり肉厚を薄くしたりすると、剛性が極
度に低下し、応答性が低下してしまうという大きな欠点
が生じることになる。
【0005】また、逆に剛性面のことを考慮する余り、
起歪体の太さを太くしたり肉厚を厚くしたりすると、ト
ルクに対応したひずみ量を精度よく検出することが出来
なくなる。ところで、従来のトルク変換器は、起歪体ま
たは起歪筒の起歪部外周面にひずみゲージを添着し、そ
のひずみゲージの表面にコーティング剤を塗布して防湿
膜を形成することでひずみゲージの防湿を図っている。
【0006】しかしながら、このように形成してなる防
湿膜は、防湿効果が弱く、比較的短期間のうちに、大気
に含まれる水分や有害となるガスが防湿膜を透過してひ
ずみゲージに達し、ひずみゲージを酸化させたり、吸湿
によって絶縁抵抗の低下を来たし、遂にはひずみゲージ
が使用不能に陥ってしまい、いわゆる長期安定性に欠け
るという問題がある。また、上記防湿膜は、硬度が低
く、膜厚も薄いので、機械的強度ないしは剛性が小さ
く、従って、例えば不用意に防湿膜の上からひずみゲー
ジが添着された部分に何らかの衝撃や外力が加わると、
簡単にひずみゲージが損傷し、使用不能に陥いる、とい
う問題もある。
【0007】また、トルク変換器は、回転体に負荷され
るトルクを測定する場合が殆んどであり、特に高速で回
転する回転体のトルクを測定する場合にあっては、上述
のように起歪筒の外周面に接着されたひずみゲージやそ
の防湿膜およびひずみゲージの出力を測定機器側に導い
たり、ブリッジ電源をホイートストンブリッジ回路(以
下「ブリッジ回路」と略称する)に印加したりするため
のゲージリードやリード線などに、遠心力が作用し、コ
ーティング剤(防湿膜)が飛散したり、ゲージリード等
が浮き上って、静止側の部材と衝突して断線し、あるい
は飛散するといった事故を惹起する虞れがあった。
【0008】また、トルク検出感度を高めるべく、起歪
筒を薄肉化しようとすると、機械加工が難しくなり、無
視し得ない機械加工誤差が発生し、その機械加工誤差が
トルク測定の誤差成分として測定値に混入するという新
たな問題が発生する。また、従来のトルク変換器におい
ては、ひずみゲージの起歪部への添着位置が、所定の位
置からずれた場合、真のトルクに起因した出力信号に対
し、例えば、起歪部に作用する曲げ力に伴う出力が誤差
成分として混入し、トルクの測定精度を低下させるとい
う問題もある。
【0009】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、その第1の目的とするところは、所要の応答性
が得られる高い捩り剛性を維持しながらより高い出力感
度でしかも高精度をもって測定することが可能な高剛性
型トルク変換器を提供することにある。本発明の第2の
目的とするところは、ひずみゲージに対する防湿効果が
大きく長期に亘って安定的にトルクの測定に供し得る高
剛性型トルク変換器を提供することにある。
【0010】本発明の第3の目的とするところは、高速
回転に対し充分耐え得る能力を有し、例えば、ひずみゲ
ージ、ゲージリード、防湿膜等が遠心力により剥離した
り、飛散して断線、破壊などが発生するのを確実に防止
し得る高剛性型トルク変換器を提供することにある。本
発明の第4の目的とするところは、たとえ、トルク変換
器の起歪筒などに機械加工誤差があったり、ひずみゲー
ジの添着位置が予定の部位に対しずれたりすることに伴
うトルク検出への悪影響を抑制ないしは除去し得る高剛
性型トルク変換器を提供することにある。
【0011】本発明の第5の目的とするところは、起歪
部に衝撃力等の外力が印加されてもひずみゲージが損傷
を受けず、長期に亘って故障などが発生しにくい高剛性
型トルク変換器を提供することにある。本発明のさらに
他の目的とするところは、ひずみゲージによって検出さ
れた被測定トルクに対応した出力信号を、出来る限り忠
実に、ノイズの重畳も殆んどない状態で、回転側から静
止側へ伝達し得る高剛性型トルク変換器を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記の諸目的、とりわけ上記の第1の目的、第3の
目的および第5の目的を達成するために、駆動側カップ
リングと従動側カップリングとの間に円筒状の起歪体を
結合すると共にこの起歪体にひずみゲージを添着し、こ
のひずみゲージを用いて起歪体に生じるトルクに対応し
たひずみ量を電気量に変換してトルクを検出するトルク
変換器であって、円筒状の起歪筒の回転軸方向の所定の
狭小な領域に、外径を可能な限り太く設定した薄肉円筒
部を形成すると共に、その薄肉円筒部の肉厚を伝達力に
対して必要な剛性を保ち得る範囲内で可能な限り薄く設
定し、この薄肉円筒部を起歪部として該起歪部の内周面
に所定角度間隔で複数のひずみゲージを添着して、ひず
み検出出力を低下させずに前記起歪体の捩り剛性を高め
ると共に高速回転にも耐え得るように構成したことを特
徴とするものである。
【0013】請求項2に記載の発明は、上記第1の目
的、第2の目的、第3の目的および第5の目的を達成す
るために、起歪筒内のひずみゲージが添着された起歪部
を挟んで回転軸方向の両側に一対の閉塞部材を設け、前
記起歪筒の内壁と前記一対の閉塞部材とにより囲まれる
部分を気密室として前記ひずみゲージを外気と遮断する
ように構成したことを特徴とするものである。
【0014】請求項3に記載の発明は、上記第1の目
的、第2の目的、第3の目的および第5の目的を達成す
るために、気密室内に不活性ガスを封入し、ひずみゲー
ジの劣化を防止する構成としたことを特徴とするもので
ある。
【0015】請求項4に記載の発明は、上記第1の目
的、第2の目的、第3の目的および第5の目的を達成す
るために、薄肉円筒部の外表面に前記薄肉円筒部の肉厚
よりも薄い肉厚を残すように中心軸に平行な平面切削加
工および/または平面研削加工を施して平面状起歪部を
形成し、前記薄肉円筒部の前記平面状起歪部に対応する
内周側起歪部に剪断ひずみを検出し得るようにひずみゲ
ージを添着したことを特徴とするものである。
【0016】請求項5に記載の発明は、上記第1の目
的、第2の目的、第3の目的、第4の目的および第5の
目的を達成するために、起歪筒の内周側起歪部の円周方
向に沿って複数のひずみゲージを回転軸に対し対称の部
位に添着すると共に、これら複数のひずみゲージのう
ち、前記対称の部位に添着され且つトルクが負荷された
とき引張ひずみを受けるひずみゲージ同士をホイートス
トンブリッジ回路の一方の対辺にそれぞれ接続し、圧縮
ひずみを受けるひずみゲージ同士を前記ホイートストン
ブリッジ回路の他方の対辺にそれぞれ接続し、前記起歪
筒の機械加工誤差、ひずみゲージ添着位置誤差などに起
因して前記内周側起歪部に発生する曲がり、および剪断
によるひずみ成分を前記ホイートストンブリッジ回路に
よってキャンセルするように構成したことを特徴とする
ものである。
【0017】
【作用】上記のように構成された高剛性型トルク変換器
は、円筒状の起歪筒の回転軸方向の所定領域に起歪部と
しての薄肉円筒部を、その外径を可能な限り太く設定す
ると共に、その肉厚を回転伝達力に対して必要な捩り剛
性を保ち得る範囲内で可能な限り薄く設定した起歪部を
形成することにより、測定時にこの起歪部に剪断応力を
集中発生させて大きなひずみ量が生じさせるようにな
し、発生したひずみ量を起歪部の内周面に所定角度間隔
で複数添着されたひずみゲージで検出するようになし
て、必要な応答性を示す高い捩り剛性を維持しながらよ
り高い感度と精度でトルクを測定することを可能にして
いる。
【0018】そして、起歪筒内のひずみゲージが添着さ
れた起歪部を挟んで回転軸方向の両側に一対の閉塞部材
を設け、ひずみゲージを外気と遮断することが、ひずみ
ゲージの酸化および絶縁低下等を確実に防止する上で、
より望ましい。また、上記起歪筒の内壁と一対の閉塞部
材とにより囲まれる気密室内に窒素ガス等の不活性ガス
を封入することが、ひずみゲージの劣化防止により効果
的である。
【0019】また、薄肉円筒部の外表面を、中心軸に平
行な平面切削または平面研削加工を施して起歪部のより
薄肉化を図り、剛性を低下させずに、ひずみ検出出力を
増大させるようにしている。
【0020】さらに、起歪筒の内周側起歪部の内周方向
に沿って複数のひずみゲージを、回転軸に対し対称の部
位に添着すると共に、これらひずみゲージのうち、対称
の部位に添着され、且つトルクが負荷されたとき引張ひ
ずみを受けるひずみゲージ同士をホイートストンブリッ
ジ回路の一方の対辺にそれぞれ接続し、圧縮ひずみを受
けるひずみゲージ同士をブリッジ回路の隣接する他方の
対辺にそれぞれ接続して、起歪筒の機械加工誤差、ひず
みゲージ添着位置などに起因して内周側起歪部に発生す
る曲がりおよび剪断によるひずみ成分をブリッジ回路で
相殺するようにしてある。
【0021】
【実施例】以下、図示実施例に基づいて本発明に係る高
剛性型トルク変換器の構成および作用について説明す
る。図1に示すのは、本発明の一実施例に係る高剛性型
トルク変換器の構成を一部破断して示す正面図であり、
図2は、図1の高剛性型トルク変換器に使用されている
ほぼ円筒状を呈する起歪筒の詳細構成を示す部分縦断面
図である。
【0022】図1および図2において、50はその詳細
を図2に示すような構造を有する全体において円筒形の
可撓性を有する起歪筒で、その両端部分は、駆動側フラ
ンジ1および従動側フランジ2を取り付けるための結合
径部(いわゆる、印ろう部)51および52として小径
段部に形成され、この結合径部51,52の間は、左側
寄り側に鍔部53aを有する剛性大なる厚肉円筒部5
3,53として形成され、さらに、両側の厚肉円筒部5
3,53の間の狭小部は、薄肉円筒部54として形成さ
れている。
【0023】この薄肉円筒部54は、厚肉円筒部53,
53との境界部分に適度の丸みを有するように形成さ
れ、また、外周面の対称的(対向的)な4個所に後述す
るような構造の起歪部55a〜55dが形成されてい
る。そして、これらの起歪部55a〜55dには、中心
軸に対し、45°および135°の方向に向けて各1組
のひずみゲージ56aおよび56b、56a′および5
6b′、57aおよび57b、57a′および57b′
が接着、蒸着、融着、スパッタリング等の手段により添
着されている。
【0024】これら4組のひずみゲージ56aと56
b、56a′と56b′と57aと57b、57a′と
57b′をもって、組まれるホイートストンブリッジ回
路から出力される検出信号は、厚肉円筒部53の内周面
に沿って配設された配線部材58を通して、起歪体50
内に内蔵された増幅器59等に導入されるように構成さ
れている。なお、駆動側フランジ1および従動側フラン
ジ2は、図2に示すように、左右の厚肉円筒部53の端
面に形成されたボルトねじ穴53cを利用して起歪体5
0に強固に結合されている。
【0025】3は、例えば自動車の車輪により回転させ
られるシャーシダイナモの測定ローラとダイナモメータ
やブレーキ機構等の負荷との間の動力伝達系中に連結さ
れる駆動側連結部材(いわゆるカップリングフランジ)
で、それ自体公知である3個のダイヤフラム部材4〜6
を介して、駆動側フランジ1の外方端面に結合されるよ
うに構成されている。
【0026】7は図示なきシャージダイナモのトルク測
定装置の上記動力伝達系の従動側に連結される従動側連
結部材で、適宜のボルト結合手段により従動側フランジ
2の外方端面に強固に結合されている。この場合、3個
のダイヤフラム部材4〜6は、駆動側連結部材3から従
動側連結部材7への回転力の伝達時に、これら8個の部
材1〜7、50を共通の回転軸O上に正確にアライメン
トするような働きを果すフレキシブル伝達部として構成
されている。
【0027】8は起歪体50の大径の厚肉円筒部53の
一方の部分に所定の間隔を隔てて囲繞するような状態に
設けられた送電側リングで、例えばその下端部が送電側
リングベース9に固定されるように構成されている。こ
の送電側リング8の内には、フェライトコア10に巻回
された送電側コイル11が設けられている。
【0028】この送電側リング8は、起歪体50の厚肉
円筒部53の外側空間に設けられた、例えば4本の固定
用シャフト12により支持リング13に支持されるよう
に構成され、さらに、支持リング13は、下側部分の台
座14を介して固定されるように構成されている。な
お、送電側リング8の周側部と支持リング13の周側部
との間には、適宜のカバー15が取り付けられている。
【0029】16は起歪体50と一体的に回転し得るよ
うに起歪体50の厚肉円筒部53の一方の部分に設けら
れた受電側リングで、送電側リング8の送電側コイル1
1と対向する端面には、フェライトコア17に巻回され
た受電側コイル18が設けられている。そして、この受
電側コイル18と送電側コイル11とでロータリートラ
ンスを構成し、この送電側コイル11には、送電側リン
グベース9に設けられたコネクタ19を介して、外部か
ら導入される電源が供給されるように構成されている。
【0030】さて、前述の起歪体50の起歪部55a,
55b,55c,55dは、図2および図3に示すよう
に、薄肉円筒部54の外周面における対向する4個所を
この実施例の場合、薄肉円筒部54の肉厚よりも薄い、
例えば最小肉厚が0.6mmになるように平行平面状に平
面切削加工および/または平面研削加工により切削また
は研削し必要に応じ研磨して形成されている。従って、
この起歪部55a,55b,55c,55dの平面的な
形状は、図2に示すようにいずれも矩形状となる。
【0031】これらの起歪部55a,55b,55c,
55dには、前述したように 各1組のひずみゲージ5
6aと56b、56a′と56b′と57aと57b、
57a′と57b′が、図4に示すように、それぞれの
ゲージの受感軸方向が回転軸Oに対してそれぞれ45°
および135°をなすように添着されている。
【0032】そして、これら8つのひずみゲージ56a
と56b、56a′と56b′、57aと57b、57
a′と57b′は、図4に示すようにホイートストンブ
リッジ回路20を形成するように結線され、その出力e
oが配線部材58を介して起歪体50の中空部に嵌入さ
れた増幅器59に導かれ、その増幅器59により適宜増
幅され、図示は、省略したが、光学的信号伝送系を介し
て非接触状態で固定側に設けられたそれ自体公知である
ひずみ検出回路(図示せず)に伝送され、復調、デジタ
ル/アナログ変換等の処理が施されて、トルクが表示な
いし、記録されるようになっている。
【0033】図1および図2において、60,61は、
閉塞部材としてのカバー部材であり、起歪筒50内のひ
ずみゲージ56aと56b、56a′と56b′、57
aと57b、57a′と57b′が添着された起歪部5
5a,55b,55c,55dを挟んで回転軸O方向の
両側(図においては両端側)に気密を保持した状態で取
付けられている。
【0034】この結果、起歪筒50の内壁と少なくとも
1対のカバー部材60と61により囲まれる部分が気密
室62となり、すべてのひずみゲージ56a〜57b′
は、気密室62内に封入された状態となり、外気とは完
全に遮断されることとなる。従って、ひずみゲージ56
a〜57b′が吸湿により絶縁抵抗が低下したり酸化に
よりひずみ検出特性が悪化するという事態は確実に防止
される。
【0035】そして、上記気密室62内には、その組立
工程において、あるいは事後の修理補修過程において、
窒素ガスその他の不活性ガスを充填することがひずみゲ
ージの劣化を防止する上で、より好ましい。尚、上述し
たひずみゲージ56aと56b、56a′と56b′、
57aと57b、57a′と57b′の起歪部55a,
55b,55cおよび55dへの添着態様およびホイー
トストンブリッジ回路20の形成態様について、図3お
よび図4を参照して説明する。
【0036】先ず、この実施例の場合、4組で且つ8つ
のひずみゲージ56aと56b、56a′と56b′、
57aと57bおよび57a′と57b′は、それぞれ
起歪筒50の内周側起歪部55a,55b,55cおよ
び55dの円周方向に沿って回転軸Oに対し対称の部位
に、接着、蒸着、溶着、その他の添着手段により添着す
る。
【0037】この実施例の場合、図5に示すように、剪
断ひずみを受けたときに、一方が引張ひずみを生じ、他
方が圧縮ひずみを生じるように、互いに90°の角度を
ずらせて形成された2つのひずみゲージ56aと56b
(56a′と56b′、57aと57b、57a′と5
7b′も同じ)が1枚のゲージベース56c(56
c′、57c、57c′も同じ)上に、一体的に添着さ
れている。
【0038】そして、このように添着された複数(この
場合8つ)のひずみゲージのうち、回転軸Oを中心とし
て対称の部位に添着されたもの同士であって、トルクが
起歪筒50に負荷されたとき引張ひずみ(または圧縮ひ
ずみ)を受けるひずみゲージ同士、例えば、ひずみゲー
ジ56aと57aおよび56a′と57a′を、図4に
示すように、ホイートストンブリッジ回路20の一方の
対辺にそれぞれ接続する。
【0039】また、回転軸Oを中心として対称の部位に
添着され、且つトルクが起歪筒50に負荷されたとき圧
縮ひずみ(または引張ひずみ)を受けるひずみゲージ5
6bと57bおよび56b′と57b′を、同様に図4
に示すようにホイートストンブリッジ回路20の、上記
一方の対辺とは隣り合う他方の対辺にそれぞれ接続す
る。
【0040】ところで、図7に示すのは、円筒形起歪筒
において、トルクT=200Kgf・mを与えたときの、ホ
イートストンブリッジ回路20のブリッジ出力εと単位
長さ当りの回転角θとの相関関係を、中実(あるいは無
空)の円柱形の起歪体との比較において表した相関特性
図、すなわち、中実の円柱形の起歪体および中空円筒形
の起歪筒のそれぞれに、例えばトルクT=200Kgf・m
を与えたときに、円柱形起歪体から出力されるひずみ出
力と、円筒形起歪筒から出力されるひずみ出力とを比較
的に示した相関特性図である。
【0041】この相関特性図から解明し得たことは、円
柱形起歪体では、起歪体の外径が大きくなるにつれてブ
リッジ出力(測定感度に相当)が小さくなるが、円筒形
起歪筒の場合には、起歪筒の外径を大きくしてもブリッ
ジ出力が殆ど低下しないというトルク変換器にとって頗
る好都合な特性を持っているということである。従っ
て、起歪体を円筒形状に構成すると共にその外径を或る
値以上に大きく設定した場合には、測定感度を鈍化させ
ずに起歪筒の剛性を大きくすることが出来ることにな
る。
【0042】また、図8に示すのは、円筒形の起歪筒に
おいて、例えばトルクT=200Kgf・m を与えたときに
特定(この例の場合、ε=3000×10-6)のブリッ
ジ出力に対する外径(横軸)と内径(縦軸)との関係を
表した特性図であるが、この相関特性図の意味するもの
は、特定のブリッジ出力に対する適正な外径と内径とを
有する円筒形状を図から適宜に選定することが可能であ
るということである。
【0043】また、図9に示すのは、薄肉円筒部の平面
状に削成した、他の個所より薄肉である平面状起歪部を
薄肉円筒部に具えた起歪筒における、平面状起歪部以外
の薄肉円筒部個所(起歪部)の肉厚toおよび平面状起
歪部の最小肉厚tの肉厚比t/toと応力比α(σ/σ
o)との相関関係を示す相関特性図である。
【0044】この相関特性図が意味するものは、図示実
施例のように起歪筒50の薄肉円筒部54にこの円筒部
の他の個所の肉厚toよりも薄い最小肉厚tを有する平
面状起歪部55a,55bを設けた場合には、起歪部5
5a,55bの最小肉厚tを他の個所の肉厚toの略1
0%以下の厚さに設定するようにすれば、測定感度を大
幅に向上させることが可能であるということを表わして
いる。換言すれば、目標とする測定感度を得るのに必要
な起歪部55a、55bの最小肉厚tを、この図から容
易に求めることが出来るということである。
【0045】さらに、図10に示すのは、薄肉円筒部の
他の個所より薄肉である平面状起歪部を薄肉円筒部に具
えた起歪筒における、平面状起歪部以外の薄肉円筒部個
所の肉厚toおよび平面状起歪部の最小肉厚tの肉厚比
t/toと剛性比k/koとの相関関係を示す相関特性
図である。
【0046】この相関特性図が意味するものは、図示実
施例のように、起歪筒50の薄肉円筒部54に、他の個
所より薄肉である平面状起歪部55a,55bを形成し
た起歪筒50の場合には、均一肉厚である起歪筒の有す
る剛性と殆ど変わらない剛性が得られるということであ
る。
【0047】これらのことを総合すると、薄肉円筒部5
4の他の個所の肉厚よりも薄い肉厚を持つ平面状起歪部
55a,55bを薄肉円筒部54に形成した起歪筒50
では、厚肉円筒部53の内外径値、薄肉円筒部54の長
さ値、その外径値、その肉厚値、および、起歪部55
a,55bの幅値、その肉厚値を、予定される伝達力の
大きさ並びに目標とする測定感度を前提とした適当な値
に設定すれば、円柱形の起歪体に比べて飛躍的に大きな
捩り剛性を確保しながら、伝達されるトルクに伴って起
歪部55a,55bに生じるひずみ量を高い測定感度で
測定し得る起歪体50を得ることが可能になるというこ
とが解る。
【0048】そこで、本発明の発明者等は、このような
考え方に基づいて、起歪筒50の薄肉円筒部54の円筒
形状を選定し、この薄肉円筒部54にひずみ量を大きく
生じさせ得る平面状起歪部(例えば55a)を適当な数
だけ形成し、さらに、その平面状起歪部に対応する薄肉
円筒部54の内周面に所要数のひずみゲージ(例えば5
6a,56b)を添着して、起歪部に生じる大きなひず
み量を電気的に検出するように構成した。
【0049】参考までに、起歪筒50の各部の具体的な
寸法の一例を記すると、起歪筒50全体の長さは、12
8mm、その大部分の内径は、50mm〜60mm、左右の結
合径部51、52の長さは、各14mm、その外径は、各
76mm、左右の厚肉円筒部53の長さは、各42mm、そ
の鍔部を除く外径は、各120mm、薄肉円筒部54の長
さは、16mm、その外径は、110mm、その内径は、1
07mm(肉厚1.5mm)、2個所の起歪部55a、55
bの幅は、11mm、その最小肉厚は、0.6mmとなるよ
うに構成してある。
【0050】次に、このように構成された高剛性型トル
ク変換器の動作ないし作用について説明する。測定すべ
き回転力が適宜の方法で駆動側連結部材3に加えられる
と、その回転力は、3つのダイヤフラム部材4〜6から
成るフレキシブル伝達部を経て駆動側フランジ1に伝達
される。
【0051】このとき、従動側連結部材7に結合した従
動側フランジ2と駆動側フランジ1との間に所定の回転
力が負荷されるから、起歪筒50の左右の厚肉円筒部5
3に挟まれた薄肉円筒部54に回転軸Oに対し45°お
よび135°の方向に主応力を持つ剪断応力が発生す
る。
【0052】この剪断応力は、幅狭で且つ肉厚の薄い4
個所の起歪部55a,55b,55c,55dにおいて
集中して大きなひずみ量として現れるから、これらの起
歪部55a,55b,55c,55dの内周壁面に、そ
の円周方向に沿って添着された各1組のひずみゲージ5
6aと56b、56a′と56b′、57aと57b、
57a′と57b′がこの大きなひずみ量を電気量に変
換して検出することになる。
【0053】この場合、各1組のひずみゲージ56aと
56b、56a′と56b′、57aと57b、57
a′と57b′が回転軸Oに対して45°および135
°傾けて配設されているため、起歪部55a,55b,
55c,55dの表面に生じたテンション(引張り)ひ
ずみは、例えば一方向に傾いて添着されたひずみゲージ
56a,57a,56a′,57a′により検出され、
また、コンプレッション(圧縮)ひずみは、他方向(9
0°ずれた方向)に傾けて添着されたひずみゲージ56
b,57b,56b′,57b′によりそれぞれ検出さ
れることになる。
【0054】このようにして検出された電気的検出信号
は、厚肉円筒部53の内周壁に沿って配設された配線部
材(例えば、ゲージリード)58および起歪筒50の気
密室62内の増幅器59等を介して増幅され、並列/直
列変換回路でシリアル信号に変換された上、変調回路で
変調された上、投・受光伝送装置を介して非接触状態で
固定側に伝送されることになる。
【0055】この場合、電源装置(図示なし)からの電
力がコネクタ19を介してロータリートランスの送電側
コイル11に供給され且つ送電側コイル11から非接触
の状態で受電側リング16に伝達される。そして、この
電力は、図示は省略したが、気密を保持したコネクタ、
あるいは気密端子を介して起歪筒50内の増幅器59、
A/D変換器、変調器、並びにホイートストンブリッジ
回路20入力端等に給電される。
【0056】そのため、4つの起歪部55a,55b,
55c,55dに生じたひずみ量は、ホイートストンブ
リッジ回路20で電気的ひずみ測定信号に変換され、例
えば変調された測定信号を発光素子と受光素子とからな
光電式の非接触信号伝達手段(図示なし)を介して固定
側に配設されたトルク測定装置に導いて復調、D/A変
換、等が行われ、非測定トルク値が求めらることにな
る。
【0057】上述のように構成され且つ作用する実施例
によれば、次のような利点が得られる。第1に、起歪筒
の中間部に可能な限り太く設定した薄肉円筒部を形成
し、その肉厚を伝達力に対して必要な剛性を保ち得る範
囲内で可能な限り薄く設定し、この薄肉円筒部を起歪部
として、その起歪部円周面に所定角度間隔で複数のひず
みゲージを添着するように構成したから、所望の応答性
が得られる高い捩り剛性を維持しながら、より高い感度
と精度をもって大きなトルクを測定することが出来る。
【0058】また、起歪筒50の起歪部55a〜55d
を挟んで、その両側を、カバー部材60,61により閉
塞して、気密室62を形成して、その内部にひずみゲー
ジ56a〜57b′および増幅器59等を収納するよう
に構成すると共に、その内部に不活性ガスを封入する構
成としたから、ひずみゲージが外気と接触することによ
り絶縁抵抗が低下したり、ゲージ素子が酸化するといっ
た事故を確実に防止することが出来る。
【0059】また、ひずみゲージが、起歪筒50の外部
に露出せず、内部に収納される構成としたから、外部か
らの衝撃等により損傷を受ける虞れがないと共に、トル
ク変換器が高速回転されたとしても、ひずみゲージやリ
ード線、防湿膜等が遠心力により剥離したり、飛散した
りするのを確実に解消することが出来る。
【0060】また、ひずみゲージは、回転軸Oに対し
て、それぞれ対称位置に対をなすように起歪部内周面に
添着すると共に、図4に示す如くホイートストンブリッ
ジ回路を形成したから、起歪筒50の機械加工誤差、ひ
ずみゲージ添着位置誤差などに起因して発生する曲がり
および剪断によるひずみ成分は、回路的にキャンセルさ
れ、高精度が実現される。
【0061】以上、一実施例について説明したが、本発
明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲内で種々に変形実施することが可能である。
例えば、図示実施例では、薄肉円筒部54の外周4個所
を平面状に削成して2つの平面状起歪部55a,55
b,55c,55dを形成し、ここに各1組のひずみゲ
ージ56aと56b、56a′と56b′、57aと5
7b、57a′と57b′を添着するように構成してい
るが、起歪部の数および設定個所は、必要に応じて2個
所、6個所、8個所等の如く適宜に決定することが出来
る。
【0062】そして、起歪部を軸対称位置に2個所設け
た場合のホイートストンブリッジ回路の組み方は、図6
に示すようにすればよい。この場合、起歪筒50がトル
クを負荷されたとき、ひずみゲージ56aと57aは、
同じ挙動(例えばテンション)を示し、56bと57b
は、反対の挙動(例えばテンション)を示す。
【0063】また、厚肉円筒部53の内外径、薄肉円筒
部54の長さ、外径および肉厚を適当な値に設定した場
合には、薄肉円筒部54の外周面をそのまま起歪部とし
て使用し、外周面の適宜の個所に各1組のひずみゲージ
を添着するように構成することも可能である。
【0064】
【発明の効果】以上述べたように、本発によれば、所望
の応答性が得られる高い捩り剛性を維持しながらより高
い感度と精度をもって大きなトルクを測定することが出
来、例えば自動車の出力トルクのような大きなトルクを
測定するのに最適な高剛性型トルク変換器を提供するこ
とが出来る。
【0065】また、本発明によれば、次のような種々の
利点を有する高剛性型トルク変換器を提供することが出
来る。即ち、本発明によれば、ひずみゲージに対する防
湿効果が大きく長期に亘って安定的にトルクの測定に供
し得る高剛性型トルク変換器を提供することが出来る。
【0066】また、本発明によれば、高速回転に対し充
分耐え得る能力を有し、例えば、ひずみゲージ、ゲージ
リード、防湿膜等が遠心力により剥離したり、飛散して
断線、破壊などが発生するのを確実に防止得る高剛性型
トルク変換器を提供することが出来る。
【0067】本発明によれば、たとえ、トルク変換器の
起歪筒などに機械加工誤差があったり、ひずみゲージの
添着位置が予定の部位に対しずれたりすることに伴うト
ルク検出への悪影響を確実に抑制ないしは除去し得る高
剛性型トルク変換器を提供することが出来る。本発明に
よれば、起歪部に衝撃力等の外力が印加されてもひずみ
ゲージが損傷を受けず、長期に亘って故障などが発生し
にくい高剛性型トルク変換器を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る高剛性型トルク変換器
の概略構成を一部破断して示す正面図である。
【図2】図1の高剛性型トルク変換器に使用されている
起歪筒の詳細構成を一部破断して示す正面図である。
【図3】図2に示す起歪筒のうち、その一部を薄肉円筒
部の中間部分で破断して示す左側面図である。
【図4】図1に示す起歪筒の起歪部に添着されたひずみ
ゲージによって形成されたホイートストンブリッジ回路
の構成例を示す回路図である。
【図5】図2に示す起歪筒の起歪部に添着される各1組
のひずみゲージの添着方法の一例を模式的に示すひずみ
ゲージ配置図である。
【図6】各1組のひずみゲージを用いてホイートストン
ブリッジ回路に結線した場合の変形回路図である。
【図7】円筒形起歪体において、トルクT=200Kgf・
m を与えたときの、ホイートストンブリッジ回路のブリ
ッジ出力と単位長さ当りの回転角との相関関係を、中実
の円柱形の起歪体との比較において表した相関特性図で
ある。
【図8】円筒形起歪体において、例えばトルクT=20
0Kgf・m を与えたときに特定のブリッジ出力ε=300
0×10-6を生じさせようとする場合の起歪体の外径と
内径との相関関係を表した相関特性図である。
【図9】薄肉円筒部の他の個所より薄肉である平面状起
歪部を薄肉円筒部に具えた円筒形起歪体における、平面
状起歪部以外の薄肉円筒部個所の肉厚toと平面状起歪
部の最小肉厚tの肉厚比t/toと応力比α(σ/σ
o)との相関関係を示す相関特性図である
【図10】薄肉円筒部の他の個所より薄肉である平面状
起歪部を薄肉円筒部に具えた円筒形起歪体における、起
歪部以外の薄肉円筒部個所の肉厚toと平面状起歪部の
最小肉厚tとの肉厚比t/toと剛性比k/koとの相
関関係を表した相関特性図である。
【符号の説明】
O 回転軸 1 駆動側フランジ 2 従動側フランジ 3 駆動側連結部材 4〜6 ダイヤフラム部材 7 従動側連結部材 8 送電側リング 9 送電側リングベース 10 フェライトコア 11 送電側コイル 12 固定用シャフト 13 支持リング 14 台座 15 カバー 16 受電側リング 17 フェライトコア 18 受電側コイル 19 コネクタ 20 ホイートストンブリッジ回路 50 起歪体 51,52 結合径部 53 厚肉円筒部 53a 鍔部 53b 配線用溝 53c ボルトねじ穴 54 薄肉円筒部 55a,55b 起歪部 56a,56b,56a′,56b′,57a,57
b,57a′,57b′ひずみゲージ 56c,56c′,57c,57c′ ゲージベース 58 配線部材 59 増幅器 60,61 カバー部材 62 気密室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 施 ▲うぇい▼ 東京都調布市調布ヶ丘3丁目5番地1 株 式会社共和電業内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動側カップリングと従動側カップリン
    グとの間に円筒状の起歪体を結合すると共にこの起歪体
    にひずみゲージを添着し、このひずみゲージを用いて起
    歪体に生じるトルクに対応したひずみ量を電気量に変換
    してトルクを検出するトルク変換器であって、 円筒状の起歪筒の回転軸方向の所定の狭小な領域に、外
    径を可能な限り太く設定した薄肉円筒部を形成すると共
    に、その薄肉円筒部の肉厚を伝達力に対して必要な剛性
    を保ち得る範囲内で可能な限り薄く設定し、この薄肉円
    筒部を起歪部として該起歪部の内周面に所定角度間隔で
    複数のひずみゲージを添着して、ひずみ検出出力を低下
    させずに前記起歪体の捩り剛性を高めると共に高速回転
    にも耐え得るように構成したことを特徴とする高剛性型
    トルク変換器。
  2. 【請求項2】 起歪筒内のひずみゲージが添着された起
    歪部を挟んで回転軸方向の両側に一対の閉塞部材を設
    け、前記起歪筒の内壁と前記一対の閉塞部材とにより囲
    まれる部分を気密室として前記ひずみゲージを外気と遮
    断するように構成したことを特徴とする請求項1に記載
    の高剛性型トルク変換器。
  3. 【請求項3】 気密室内に不活性ガスを封入し、ひずみ
    ゲージの劣化を防止する構成としたことを特徴とする請
    求項2に記載の高剛性型トルク変換器。
  4. 【請求項4】 薄肉円筒部の外表面に前記薄肉円筒部の
    肉厚よりも薄い肉厚を残すように中心軸に平行な平面切
    削加工および/または平面研削加工を施して平面状起歪
    部を形成し、前記薄肉円筒部の前記平面状起歪部に対応
    する内周側起歪部に剪断ひずみを検出し得るようにひず
    みゲージを添着したことを特徴とする請求項1,2また
    は3に記載の高剛性型トルク変換器。
  5. 【請求項5】 起歪筒の内周側起歪部の円周方向に沿っ
    て複数のひずみゲージを回転軸に対し対称の部位に添着
    すると共に、これら複数のひずみゲージのうち、前記対
    称の部位に添着され且つトルクが負荷されたとき引張ひ
    ずみを受けるひずみゲージ同士をホイートストンブリッ
    ジ回路の一方の対辺にそれぞれ接続し、圧縮ひずみを受
    けるひずみゲージ同士を前記ホイートストンブリッジ回
    路の他方の対辺にそれぞれ接続し、前記起歪筒の機械加
    工誤差、ひずみゲージ添着位置誤差などに起因して前記
    内周側起歪部に発生する曲がり、および剪断によるひず
    み成分を前記ホイートストンブリッジ回路によってキャ
    ンセルするように構成したことを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の高剛性型トルク変換器。
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