JPH0722913U - Ｅｐパック用の小物入れ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＥＰパックの上部に、幅と高さをそれほど増
すことなく、最小限に外形の増加を抑えて、おまけ用品
等の物品を収容する小物入れをはずれ難く取り付けて、
包装の一体化をする。 【構成】 互いに側縁で連続する四則面部２と、この四
則面部２の上面を覆う上面部３とからなる器体１をＥＰ
パックＱの上部に嵌合し、四則面部と上面部とでＥＰパ
ックの斜面部４と閉じ合わせ縁５と側面の凹陥部６とを
外側から遮断し、斜面部４上におまけ用品等を収容する
ための収容空間９を形成するとともに、凹陥部に対向す
る左右の側面部２ａ、２ｃから凹陥部６内に嵌入する掛
止片８を折り曲げて、上記器体１の上方への抜け出しを
阻止するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、酒などの飲料等の容器として用いられているＥＰパックに嵌着し て、例えば販売促進用のおまけ用品などを収容できるようにしたＥＰパック用の 小物入れに関する。

【０００２】

【従来の技術】

酒等のアルコール飲料とか、果汁あるいはコーヒーまたは牛乳とか、乳酸飲料 を収容する容器には、四角柱状に形成され、上部の前後に斜面部を形成し、その 左右に三角錐状の凹陥部を形成して、上端に閉じ合わせ縁を形成したＥＰパック が用いられている。 そして、これらの商品の販売を促進するためのおまけを付けたり、あるいはそ れらの商品に添加すべき調味料等を別の容器に収容して、ＥＰパックに一体に添 付する場合に、ホットメルトとかシュリンクパックなどの手段を用ることは周知 である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記周知の添付手段には、添付工程に至るまでのおまけ用品とか添付物をＥＰ パックと一体にはずれ難く保持させておく仮止め手段に技術的な困難がある。ま た、商品と一体におまけ等を付ける場合には、これらの物品の一体包装がＥＰパ ックの外側に張り出すと特別なカートン容器を要するようになり、それ専用の包 装形態を採らなければならないという不都合を生ずるので、そのようことがない ようにする必要がある。 また、ＥＰパックから容易には脱落しないようにすることとか、商品の美観を 損ねないようにすることも大事なことである。

【０００４】 以上のようなことから、近年盛んに行われるようになったおまけ用品付き等の ＥＰパックの包装形態を改良して、添加物品の一体化包装による幅と高さの増加 を最小限に抑えて、かつ、一体化する場合にはずれ難くおまけ用品等を添付する ことがこの種の商品において解決すべき課題となっていた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案は、ＥＰパックの上方から嵌合して、下縁をＥＰパックの四角い 上縁部に接合させる四側面部と、この四側面部の上面を覆って、上記四側面部の 嵌合状態において裏面をＥＰパックの閉じ合わせ縁に近接する高さに位置する上 面部とを具えて、下面を開放した器体からなり、この器体は、ＥＰパックとの嵌 合状態において、該容器の斜面部上におまけ用品等の収容空間を形成するととも に、前記四側面部の内、ＥＰパックの上部両側の凹陥部と向かい合う左右の両側 面部に、それぞれ内側に折り曲げられて上記凹陥部内に嵌入して前記器体の上方 への抜け出しを阻止する掛止片をそれぞれ設けていることを特徴とするＥＰパッ ク用の小物入れを提供するものである。

【０００６】

【作用】

上記のように構成した本考案は、器体をＥＰパックの上部に被せると、四側面 部がＥＰパックの四角い上縁に接合して該容器の上部を側面から遮断し、上面部 は、裏面をＥＰパックの閉じ合わせ縁に近接する高さに位置させて該容器の上面 を遮断する。そして、該器体の内部には、ＥＰパックの前後の斜面部上におまけ 用品等の収容空間が形成される。また、上記斜面部の両側に形成されているいる 凹陥部と向かい合う側面部から内側へ折り込れた掛止片は、該凹陥部の上面、斜 面部の端部裏面に掛止されることになるので、ＥＰパックに嵌着したこの器体の 上方への抜け出しを阻止し、一旦嵌着すれば容易にははずれなくなる。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の実施例を図面について説明する。 はじめに、図１について実施例１を説明すると、器体１は、互いに側縁で連続 する四つの側面部２（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）と、この四側面部２の上面を覆 う上面部３とからなり、下面を開放した箱形に形成されている。 また、この器体１が嵌着するＥＰパックＱは、上部の前後に斜面部４、４を形 成してその上方に閉じ合わせ縁５を設けるとともに、斜面部４、４の両端に、三 角錐状の凹陥部６、６を形成している。また、正面側（図示右側）の斜面部４に は、キャップ付きの注ぎ口７が設けられている。 上記四側面部２の内、ＥＰパックＱの凹陥部６、６と向かい合う左右の側面部 ２ａ，２ｃには、後述のようにして凹陥部６内に折り込まれる掛止片８がそれぞ れ設けられている。 図２に示すように、この器体１をＥＰパックＱの上部に被せると、四側面部２ は、その下縁２’をそれぞれ該容器Ｑの四角い上縁部Ｑ’に接合させてその上部 を側面から遮断し、上面部３は、裏面を該容器Ｑの閉じ合わせ縁５に近接する高 さに位置させて上面を遮断し、ＥＰパックＱの一方の斜面部４上におまけ用品等 の収容空間９が形成される。 そして、図３に示すように、ＥＰパックＱの凹陥部６、６と向かい合う左右の 側面部２ａ，２ｃの掛止片８をそれぞれ内側に折り曲げて凹陥部６、６内に嵌入 すると、この器体１は、該掛止片８が座屈しない範囲で上方への抜け出しを阻止 される。 なお図中、１０は、ＥＰパックＱに対する器体１の嵌着をより確実に支持させ るために、左右の側面部２ａ、２ｃの下方に延設した支持片である。

【０００８】 次に、実施例２を図４について説明すると、実施例２の器体１は、凹陥部６、 ６内に嵌入する左右の側面部２ａ、２ｃの掛止片８を、それぞれ上記側面部と縦 方向に連続して、扉状に凹陥部内６、６内に折り込まれるようにした場合のもの である。 またこの器体１は、前後の側面部２ｂ、２ｄの下縁２’に、内側に折り返した 折返し片１１を具え、正面側の折返し片１１をＥＰパックＱの斜面部４から背面 側に延長して、斜面部４の注ぎ口７を臨出させる蓋付の開口部１２と、閉じ合わ せ縁５に沿う当接部１３とを設けている。 この実施例２は、注ぎ口７を具えたＥＰパック用に形成した場合のものである が、前記実施例１よりも掛止片８の座屈強さがあり、また、左右の側面部２ａ， ２ｃの下方に延設した支持片１０は、上記折返し片１１の折返し位置にかけて両 側を断面Ｌ字形に形成することにより、支持片１０の強度を増していることも特 徴としている。

【０００９】 次に、実施例３を図５について説明すると、実施例３の器体１は、前記実施例 １と同様に、左右の側面部２ａ、２ｃと連続する下辺の両端から上方に山形に切 開線１９を設けることによってそれぞれ凹陥部６、６内に山形に嵌入する掛止片 ８を該側面部に設けた場合のものである。 この実施例３は、前後の側面部２ｂ、２ｄの下縁２’に内側に折り返した折返 し片１１を具え、正面側の折返し片１１をＥＰパックＱの斜面部４から背面側に 延長して、斜面部４の注ぎ口７を臨出させる開口部１２と、閉じ合わせ縁５に沿 う当接部１３とを設けるとともに、前記上面部３の裏面に重ね合わされる該折返 し片１１の前端部１１’の両側に小凸片１４を設け、この小凸片１４を上面部３ の当該側縁に設けた切開部１５に嵌合する一方、背面側の折返し片１１を側面部 ２ｄに沿わせるように延長することによって、器体１を補強し、強度をより向上 させている。

【００１０】 図６、７、８はそれぞれ本考案の器体１を、厚紙で製作する場合の紙形（展開 図）を示す。 図６の紙形Ａは、実施例１の器体１に実施例２と同様の開口部１２付きの折返 し片１１を付設する場合のものを示し、図７は、実施例２の紙形Ｂを示し、図８ は、実施例３の紙形Ｃを示す。 各紙形Ａ、Ｂ、Ｃ中、１６はのり代、１７は折曲げ線、１８は折込み片、１９ は切開線を示す。

【００１１】 なお、本考案に係る器体１は、紙製、プラスチックシート製を問わず、薄いプ ラスチックの成形体を用いることも可能であるとともに、市販の牛乳容器のよう に注ぎ口のないＥＰパックに嵌着する場合もある。また、器体１の収容空間９に 収容するものは、おまけ用品に限らず、例えば甘味料、香辛料等のように、好み によってその商品に添加される添加物を収容する場合もある。さらに、例えば前 記折返し片１１をＥＰパックの斜面部４に沿わせて、該折返し片上におまけ用品 などを載せるようにしたり、折返し片１１で収容空間９内を適宜に仕切ったりす ること等は任意である。 また、本考案に係る器体１は、前記掛止片８の座屈強さの範囲でＥＰパックＱ ごと運搬する場合もあるが、さらに包装の完全を期する場合には、従来どおり、 熱収縮フィルムでシュリンクする。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように本考案は、ＥＰパックの四角い上縁に接合して該容器の上部側面 を遮断する四側面部と、この四側面部の上面を覆って、ＥＰパックの閉じ合わせ 縁に裏面を近接させる上面部とを具えて下面を開放した器体を、ＥＰパックの上 部に嵌着し、ＥＰパックの斜面部上におまけ用品等の収容空間を形成するように したので、ＥＰパック本来の上部形状をそれぼど拡張することなく、ＥＰパック と一体におまけ用品等の小物を収容することができ、容器搬送のための特別なカ ートン容器を必要としない包装ができる。

【００１３】 また、上記のようにしてＥＰパックに嵌着した器体は、パック容器の両側の凹 陥部と向かい合う左右の側面部から同凹陥部内に折り込む掛止片に掛止されて、 容器上方への抜け出しを阻止されるので小物入れがはずれ難く、最終の包装状態 に至るまでの容器の起伏とか持ち運びにも耐えられるとともに、上部が屋根形で あったＥＰパックの外形が、ほぼ長立方体に変わるだけであるから、外観上の美 観を損ねることもない。 本考案には、以上のような実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の実施例１をＥＰパックとともに
示す一部切欠斜視図

【図２】図２は実施例１の使用状態を示す一部切欠側面
図

【図３】図３は実施例１の使用状態を示す一部切欠正面

【図４】図４は実施例２の一部切欠斜視図

【図５】図５は実施例３の一部切欠斜視図

【図６】図６は本考案の実施に用いる紙形の平面図

【図７】図７は実施例２に用いる紙形の平面図

【図８】図８は実施例３に用いる紙形の平面図

【符号の説明】

１ 器体 ２ 四側面部 ２ａ 側面部 ２ｂ 側面部 ２ｃ 側面部 ２ｄ 側面部 ３ 上面部 Ｑ ＥＰパック Ｑ’ 上縁部 ４ 斜面部 ５ 閉じ合わせ縁 ６ 凹陥部 ７ 注ぎ口 ８ 掛止片 ９ 収容空間 １０ 支持片 １１ 折返し片 １１’ 前端部 １２ 開口部 １３ 当接部 １４ 小凸片 １５ 切開部 Ａ 紙形 Ｂ 紙形 Ｃ 紙形 １６ のり代 １７ 折曲げ線 １８ 折込み片 １９ 切開線

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＥＰパックＱの上方から嵌合して、下縁
   ２’をＥＰパックの四角い上縁部Ｑ’に接合させる四側
   面部２と、この四側面部２の上面を覆って、上記四側面
   部２の嵌合状態において裏面をＥＰパックの閉じ合わせ
   縁５に近接する高さに位置する上面部３とを具えて、下
   面を開放した器体１からなり、この器体１は、ＥＰパッ
   クとの嵌合状態において、該容器の斜面部４上におまけ
   用品等の収容空間９を形成するとともに、前記四側面部
   ２の内、ＥＰパックの上部両側の凹陥部６と向かい合う
   左右の両側面部２ａ、２ｃに、それぞれ内側に折り曲げ
   られて上記凹陥部６内に嵌入して前記器体１の上方への
   抜け出しを阻止する掛止片８をそれぞれ設けていること
   を特徴とするＥＰパック用の小物入れ。
2. 【請求項２】 前記左右の両側面部２ａ、２ｃに設けら
   れた前記掛止片８は、下辺を上記側面部２ａ、２ｃと連
   続して、前記凹陥部６内に山形状に折り込まれるか、ま
   たは、該側面部２ａ、２ｃと縦方向に連続して、扉状に
   前記凹陥部６内に折り込まれる掛止片８からなることを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載のＥＰパ
   ック用の小物入れ。
3. 【請求項３】 前記上面部３の裏面には、前記収容空間
   ９を形成しない側のパック容器の斜面部４に設けられて
   いる注ぎ口７を臨出させる開口部１２を設けた折返し片
   １１を有することを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のＥＰパック用の小物入れ。