JPH07228910A - 鉄を製造する方法および装置 - Google Patents

鉄を製造する方法および装置

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JPH07228910A
JPH07228910A JP6307444A JP30744494A JPH07228910A JP H07228910 A JPH07228910 A JP H07228910A JP 6307444 A JP6307444 A JP 6307444A JP 30744494 A JP30744494 A JP 30744494A JP H07228910 A JPH07228910 A JP H07228910A
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JP
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coal
reactor
stage
iron
furnace
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JP6307444A
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Donald Prentice Satchell Jr
ドナルド・プレンティス・サッチェル・ジュニアー
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BOC Group Ltd
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BOC Group Ltd
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    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B13/00Making spongy iron or liquid steel, by direct processes
    • C21B13/0006Making spongy iron or liquid steel, by direct processes obtaining iron or steel in a molten state
    • C21B13/0013Making spongy iron or liquid steel, by direct processes obtaining iron or steel in a molten state introduction of iron oxide into a bath of molten iron containing a carbon reductant
    • C21B13/002Reduction of iron ores by passing through a heated column of carbon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B13/00Making spongy iron or liquid steel, by direct processes
    • C21B13/14Multi-stage processes processes carried out in different vessels or furnaces
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B2100/00Handling of exhaust gases produced during the manufacture of iron or steel
    • C21B2100/40Gas purification of exhaust gases to be recirculated or used in other metallurgical processes
    • C21B2100/44Removing particles, e.g. by scrubbing, dedusting
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 熱効率のすぐれた鉄鉱石の直接還元法。 【構成】 溶融−ガス化装置4内で、鉄を溶融するとと
もに、固体炭素質物質をガス化し、炭素質物質のガス化
で炉2で使用する還元ガスを生成し、炭素質物質の少な
くとも25重量%好ましくはそのすべてが別個の反応器
6内における石炭の部分酸化によって生じた石炭チャー
を含むようにして、炉2内で還元ガスとの反応によって
鉄鉱石を還元する、鉄を製造する方法および装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】この発明は、鉄を製造する方法および装置
に関する。
【0002】世界の鉄は、大部分高炉でつくられる。高
炉の主な機能は、鉄鉱石を鉄に還元することである。鉄
鉱石、コークスおよび融剤を含む装入物を頂部から炉内
に投入して、層を形成させる。予熱空気の送風を用い、
コークスを燃焼して、一酸化炭素を生成させる。一酸化
炭素は鉄鉱石を鉄に還元する。コークスの燃焼による放
出物が、得られた鉄を溶融させる。鉄およびスラグを、
溶融物として、炉底から取り出す。
【0003】上記方法の1つの欠点は、何よりもまず、
石炭をコークスに変える必要があるということである。
この操作は、コークス炉内で、還元性雰囲気中で行われ
る。コークス炉は稼動するのに費用がかかるだけでなく
また残渣を生じ、その残渣を環境的に許容できる方法で
処理しようとするときに問題を引き起こす。
【0004】それゆえ、直接石炭を用いて、鉄鉱石から
鉄を生成させることが提案されている。典型的には、2
ステージ炉が使用される。上流のステージでは、還元ガ
スの反応によって鉄鉱石を鉄に還元する。得られた鉄
は、第2ステージに送り、そこで溶融させる。第2ステ
ージは、また、第1ステージで使用する還元ガスを得る
ために、部分酸化反応によって石炭をガス化するのに役
立つ。このような直接還元法が、現在工業的に用いられ
るようになっている。
【0005】第1ステージで生成した鉄を、第2ステー
ジで確実に溶融するのに必要な高温を発生させるため
に、石炭を還元ガスに転化させる酸素源として、工業的
に純粋な酸素または酸素富化空気を使用する。それにし
ても、揮発分の多い石炭の中には、第2ステージにおい
て、該炭にとって適正な温度を生成させることができな
いために、直接還元法で用いるには不適当なものがあ
る。さらに、揮発分が少なく、したがって直接還元法で
使用するのに適する石炭の場合でさえも、酸素要求量が
大きいことがある。
【0006】この発明の目的は、前記直接還元法と比較
して、熱効率のすぐれた鉄鉱石の直接還元法をもたらす
ことにある。すぐれた熱効率は、たとえば、比較的多量
の揮発成分を有する石炭を用いる場合か、または石炭お
よび/または酸素消費量を低減させる点で、役立てるこ
とができる。
【0007】この発明によれば、第1ステージにおい
て、還元ガスの反応によって、鉄鉱石を鉄に還元し、か
つ第2ステージにおいて、鉄を溶融するだけでなく固体
炭素質物質をガス化する諸工程を含み、固体炭素質物質
のガス化が第1ステージで使用する還元ガスを生成させ
る鉄の製造法において、該炭素質物質の少なくとも25
重量%、より好ましくは少なくとも75重量%、最も好
ましくはそのすべてが、第1および第2ステージとは別
個の反応器内において、石炭の部分酸化によって生成し
た粒状石炭チャーを含むことを特徴とする方法が提供さ
れる。
【0008】この発明は、また、還元ガスの反応によっ
て鉄鉱石を鉄に還元する第1炉ステージ、および鉄を溶
融し、かつ還元ガスを生成させるために固体炭素質物質
をガス化する第2炉ステージを含む鉄の製造装置におい
て、該装置が、さらに、粒状石炭を部分酸化して、石炭
チャーを生成させるために第1および第2ステージとは
別個の反応器ならびに、前記第2炉ステージへ石炭チャ
ーを給送する手段を含み、なお、固体炭素質物質の少な
くとも25重量%、好ましくはそのすべてを第2炉ステ
ージに供給するように反応器が用いられることを特徴と
する装置も提供される。
【0009】一般的な2ステージ鉄鉱石還元法では、石
炭はすべて、該方法の第2ステージすなわち溶融/ガス
化ステージへ直接給送される。このステージは典型的に
は、1000℃から1300℃の範囲のガス化温度およ
び1600℃から1700℃の範囲の溶融温度で操作さ
れる。第2ステージで還元ガスを生成させて、第1ステ
ージで酸化鉄を還元するのに使用する。還元ガスは、典
型的には第1および第2ステージの中間で1000℃を
下回る温度に冷却する。第2ステージ内で起こる反応に
は石炭の脱揮発化がある。この反応は1000℃よりも
かなり低い温度で起こることができる。したがって、従
来の2ステージ法では、石炭を脱揮発させ、脱揮発化生
成物を1000ないし1700℃の温度に加熱し、さら
に、該生成物をふたたび1000℃を下回る温度に冷却
することによって熱エネルギーがむだに費やされる。こ
の発明による方法および装置は、第2ステージの温度よ
りも実質的に低い温度を保つことができる反応器内で、
石炭の少なくとも25重量%を脱揮発化させることによ
り、すぐれた熱効率で操作することができる。その結
果、操作全体の石炭および酸素の消費量の削減が可能に
なる(従来法と比較して)。第2ステージよりもむしろ
反応器に給送される新入石炭の比率が高いほど、石炭お
よび酸素の消費量に関する経済性のすぐれることは明ら
かである。我々が、この発明による方法において、定常
状態の操作で、石炭をすべて反応器に給送するのを好む
のは、この理由による。この発明による方法および装置
によって得られる別の利点は、従来のやり方に比べて、
この発明の方法および装置が、石炭破砕度の低下、した
がって石炭の微粒子生成割合の減少(少なくとは、いく
ぶんかは、石炭粒子が受ける熱衝撃の低減による)をも
たらすことができるということである。微粒子は第1ス
テージの性能に悪影響を及ぼし、その上第2ステージの
底部に炭素充填層を用いる場合には、鉄の品質にも悪影
響を与える。さらに、微粒子の生成が減少すると、第2
ステージに関連する系にかかる負荷が軽減される。
【0010】粒状炭は、反応器内で、400℃から12
00℃の範囲の温度において部分酸化させることができ
る。この範囲の中、極値は好ましくなく、すなわち、部
分酸化温度は500℃から1000℃の範囲が好まし
い。
【0011】石炭の部分酸化に関与させるために、空
気、酸素富化空気、または酸素を反応器に供給すること
ができる。反応器内で石炭を部分酸化させると熱発生ガ
スが生成する。熱発生ガスは、この発明による方法の第
1ステージにおいて、反応物として使用することができ
る。あるいはまた、熱発生ガスを、第1ステージ外で使
用するために、外部に送出することができる。熱発生ガ
スを、第1ステージにおいて、反応物として使用する場
合には、石炭の部分酸化に関与させるために、酸素富化
空気および空気よりも酸素を反応器に供給するのが望ま
しい。熱発生ガスを外部に送出する場合には、典型的に
は、反応器の操作条件を選択する自由度が大きくなる。
外部へ送出する熱発生ガスの用途によっては、石炭の部
分酸化における反応物として酸素よりも空気を用いる方
が望ましい場合がある。この結果、この発明による方法
における(純)酸素の全消費割合を、さらに低減させる
ことができる。
【0012】外部へ送出する熱発生ガスは、例えば、鉄
鉱石の直接還元用プラントへの供給ガスとして用いる
か、または水蒸気もしくは発電の増大に用いることがで
きる。外部へ送出する熱発生ガスの用途の若干の例で
は、高温燃焼ガスを生成させるように、該ガスを燃焼し
て、高温燃焼ガスをタービン内で膨張させ、その結果、
反応器に空気を給送する圧縮機の駆動を含む外部仕事を
動作させることも可能である。
【0013】必要な場合には、この発明による方法の第
1ステージから流出するガスを反応器に送ることができ
る。この工程は、炭素の転化および反応器内の温度を調
節するのに用いることができる。しかしながら、概し
て、流出ガスは、減少する特性があるので、流出ガスを
反応器にリサイクルする量を増すにつれて、石炭および
酸素を反応器に給送する量を増大する必要性を増す。し
たがって、流出ガスの20重量%未満の量を第1ステー
ジから反応器に送ることが好ましい。
【0014】必要ならば、すすの生成を未然に防止する
か、または抑制するために、反応器内に水蒸気を導入す
ることができる。
【0015】第1反応器中で生成した熱発生ガスを、第
1ステージ外で用いるために、外部送出する場合には、
石炭の部分酸化中に生じた硫化水素を、対応するアルカ
リ金属硫化物またはアルカリ土金属硫化物に転化させる
ために、アルカリ金属またはアルカリ土金属の酸化物も
しくは炭酸塩を反応器に給送するのが好ましい。このた
めには、酸化カルシウム(石灰)を用いるのが好まし
い。
【0016】反応器内で生成した熱発生ガスを、第1ス
テージにおいて、反応物として用いようとする場合に
は、第1および第2ステージの中間領域において、該ガ
スを第2ステージ内で生成した還元ガスの少なくとも一
部と混合するのが好ましい。必要な場合には、熱発生ガ
スを、たとえば水または水蒸気で予冷することができ
る。若干の粒状物質は、たとえば、好ましくは、800
℃から900℃の範囲の温度で作動するサイクロン内で
熱発生ガスと還元ガスとの混合物から分離するのが好ま
しい。得られたガス混合物の一部は、好ましくは還元ガ
スとして直接第1ステージに送り、他の部分は、好まし
くは、粒子をさらに除くために、水と直接接触させて急
冷し、少なくともその一部をサイクロンの上流にリサイ
クルさせる。必要な場合には、急冷領域とサイクロンと
の中間の凝縮器内でガス混合物から水蒸気を分離するこ
とができる。
【0017】粒状炭の部分酸化は流動層内で行うのが好
ましい。流動層を通過するガス速度は一定であることが
できる。しかし、流動層は、クレーター層もしくは噴出
口のある層のようなものであるか、または1つ以上の循
環領域を備えているのが好ましい。
【0018】粒状石炭チャーは高温で(たとえば400
℃を上回る温度で)、好ましくは連続的に、第2ステー
ジに給送するのが好ましい。粒状石炭チャーを反応器か
ら第1炉ステージに連続的に給送するのに、スクリュー
給炭機または加圧ガスを用いることができる。石炭チャ
ーの給送は、反応器および第2ステージのいずれかを除
く滞留時間をできるだけ小さくし、それによって反応器
と第2ステージの間にあるときの温度の低下をできるだ
け少なくするように行うのが好ましい。
【0019】さて、この発明による方法および装置を、
添付図面を参照しながら、実施例によって説明する。
【0020】図面中、図1について説明すると、COR
EX法を実施する2ステージ炉が示してある。炉は、こ
の発明による方法の第1ステージを形成する上方の直立
高炉2および、この発明による方法の第2ステージを形
成する下方の溶融−ガス化装置4を含んでいる。要する
に、高炉2および溶融−ガス化装置4の操作は次のよう
に行う。測定量の塊状、ペレット状または焼結鉄鉱石、
石灰およびドロマイトを、入口3から炉2の頂部に直接
装入する。同時に、一酸化炭素および水素を含む高温の
還元ガスを中間領域から炉2内に吹き込む。還元ガスは
鉄鉱石の下降流と衝突するように炉2の頂部に向かって
上昇し、そこから排出される。石灰およびドロマイト
は、高温ガス中を下降する間に、か焼され、鉄鉱石は海
綿鉄に還元される。スクリューコンベア8を使用して、
海綿鉄を高炉4底部から、所望の速度で取り出し、取り
出した海綿鉄は、重力によって、直接、ガス化−溶融装
置4内に落下させる。ガス化−溶融装置4は、底部の炉
床(図示せず)、石炭チャー充填層(図示せず)、該充
填層の上方の流動層(図示せず)、および最上部のフリ
ーボード帯域を有するような装置である。酸素または酸
素富化空気を、導管5から羽口(図示せず)を経て、ガ
ス化−溶融装置4の流動層領域中に吹き込み、それによ
って石炭をガス化する。得られた還元ガスを取り出し
て、分配される還元ガスから粒子を分離するために、サ
イクロン10に通す。分流の一部は主炉に還元ガスを供
給する。炉2からガス化−溶融装置4の流動層領域内に
重力で落下した海綿鉄は溶融する。液状の鉄およびスラ
グ(後者は石炭灰、石灰およびドロマイトを含む)は炉
床に流下し、重い鉄と軽いスラグとの密度差によって自
然に2層に分離する。こうして、液状鉄はガス化−溶融
装置4の底部から流出口7を経て取り出され、液状スラ
グは流出口9を経て取り出される。
【0021】この発明によれば、ガス化−溶融装置4内
で用いられる石炭はすべて、上流の反応器6内でチャー
に転化される。
【0022】この発明により、図示したプラントを操作
するには、粒状炭、工業的に純粋な酸素およびリサイク
ル還元ガスを反応器6内に導入する。典型的には、平均
粒径が12mmから50mmの範囲にあり、かつ典型的
には、通常の粗粒炭粉砕法によって生成する粒状炭を、
入口12を経て反応器6内に給送する。石炭は、典型的
には、中性または還元性雰囲気もしくは、大気中であっ
ても、空気移送を含む通常の方法で入口12に運ぶこと
ができる。石炭は、反応器6内で、入口14から供給さ
れる酸素流と混合される。酸素流は必ずしも純粋である
必要はない。しかし、酸素のモル分率が少なくとも0.
85であるのが好ましい。石炭は、また、反応器6内
で、入口16から反応器6内に導入される実質的に、一
酸化炭素、二酸化炭素および水蒸気より成る還元ガス流
とも混合される。必要な場合には、反応器6内にすすを
生成させないように入口17から水蒸気をさらに添加す
ることができる。反応器6は、好ましくは、600℃か
ら1000℃の範囲の温度に保ち、反応器6に入れる石
炭、酸素および還元ガスの相対量を、石炭の部分酸化が
起こるように選択する。反応器6内では多数の種々の化
学反応が起こる。主反応には、揮発性炭化水素の発生;
固体炭素の二酸化炭素への酸化;揮発した炭化水素の二
酸化炭素および水蒸気への酸化;炭素による二酸化炭素
の一酸化炭素への還元;ならびに一酸化炭素および水素
を生成する水蒸気と炭素との反応がある。さらに、二酸
化炭素および水素を生成する一酸化炭素と水蒸気の間の
可逆反応も起こる。これら諸反応は下記諸式で表され
る。
【0023】
【表1】 元素状炭素があずかる諸反応は、その他の反応よりも、
はるかに緩慢に進行する。主反応は炭化水素の発生なら
びに水素、一酸化炭素および二酸化炭素を生成する該炭
化水素の酸化である。硫化水素およびアンモニアのよう
な少量の種々のガス状不純物が生成することもある。乾
燥量基準の典型的な組成は次の通りである。
【0024】
【表2】 この流れの組成は重要なものではない。
【0025】反応器6は、多数の種々の形式の1つを採
用することができる。新入石炭の部分酸化は層内で行わ
せるのが好ましい。典型的には、層から流出する部分酸
化のガス状生成物は、得られたチャーの極微粒子を飛び
出させる。該粒子の粒径は典型的には0.1mm未満で
ある(後述するように、該粒子は還元高炉から隔離して
おく)。石炭チャーの比較的粗い粒子の残りの部分はこ
うして層内に留まり、好ましくは連続的にそこから取り
出すことができる。
【0026】反応器6内に形成される粒状チャー層は流
動層が好ましい。反応器6内で起こるチャー自体のガス
化の量をできるだけ少なく保つために、反応器6は、層
内におけるチャーの滞留時間を比較的短くするように仕
向けるような形状が好ましい。流動層は未流動層の容積
の僅か10ないし40%しか拡張しないのが好ましく、
また流動層は噴出口のある層またはクレーター層のよう
なものであるか、ないしは層内にガスおよび粒子をリサ
イクルさせることができるのが好ましい。
【0027】熱発生ガス流を、約750℃の温度で、出
口18を経て、反応器6頂部から取り出して、その先で
2つのガス流と混合する。該ガス流の1つは出口22か
ら溶融−ガス化装置4の頂部を出る還元ガス流である。
還元ガス流は、実質的に、一酸化炭素および水素より成
り、さらに、少量の二酸化炭素、アンモニア、窒素およ
び硫化水素を含有する。還元ガス流は、また、粒子を多
量含み、典型的には1000℃から1300℃の範囲の
温度で溶融−ガス化装置4を出る。前記ガスに、高炉2
において還元剤として用いるための下地をつくるために
は、まず該ガスから、粒子をほとんどすべて除去するこ
とが必要である。還元ガスからの粒子の除去は、サイク
ロン10内で、好ましくは800℃から900℃の範囲
の温度で行う。溶融−ガス化装置4からの還元ガスと熱
発生ガスとの混合は還元ガスの温度を低下させるのに役
立つ。しかし、還元ガスの温度は、主に、還元ガスを、
生成法をあとで述べる急冷ガスと混合することによって
低下する。実質的に一酸化炭素および水素より成るガス
混合物は、800℃から900℃の範囲の温度で、入口
24からサイクロン10に入る。サイクロン10内でガ
ス混合物から粒状物が除去され、得られた粒子は、導管
26を経て溶融−ガス化装置の頂部に戻される。粒子を
実質的に含まない還元ガス流は出口28からサイクロン
10を出て、2つの部分に分配される。1つの部分は入
口30から還元高炉2内に導入されて、前述のように酸
化鉄を鉄に還元する。還元ガスの残りは入口34から急
冷塔32内に送られる。還元ガスのこの部分は塔32内
で水との直接接触により急冷される。還元ガスの急冷し
た部分は頂部の出口36から塔32を出る。該ガスは、
凝縮によって、水蒸気を、急冷ガスから分離するのが効
果的な凝縮器37に通す。水蒸気が激減した生成ガス混
合物の一部は、溶融−ガス化装置4からの出口22とサ
イクロン10との中間で高温還元ガスと混合される急冷
ガスを形成する。凝縮器37からのガス混合物の残りは
サイクロン10から溶融−ガス化装置4へ微粒子を輸送
するのに用いられる。水は出口38を経て、スクラバー
32の底部から排出される。
【0028】前記のように、入口30から炉2に入る還
元ガスは、内部の鉄鉱石を海綿鉄に還元する。水素と酸
化鉄との反応は水蒸気の生成をもたらし、一酸化炭素と
酸化鉄との反応は二酸化炭素の生成をもたらす。したが
って、頂部の出口40から還元高炉2を出る高温ガス
は、入口30から炉に入る対応するガスよりも、典型的
には、二酸化炭素および水蒸気に富んでいる。高温ガス
は、典型的には、300℃から350℃の範囲の温度
で、出口40から炉2を出る。高温ガスは第2スクラバ
ー42内で、水と接触して冷却される。スクラバー42
は、また、還元炉2を出るガスから粒子を除去するのに
役立つ。スクラビングされて生じた130℃程度の温度
のガスは、出口44からスクラバー42の頂部を出る。
水蒸気は典型的には、凝縮器(図示せず)内での凝縮に
よってこのガスから除かれる。水蒸気が激減した生成ガ
スの一部は、出口46を経て図面に示すプラントから外
部に送出され、燃料ガスとして用いることができる。そ
の他の部分は入口16から反応器6に導入される還元ガ
スを形成する。粒子の水性スラリーは出口48を経てス
クラバー42の底部から排出され、急冷塔底部から排出
される水と混合される。
【0029】図1を参照しながら、先に述べた方法およ
び装置によって、従来のCOREX法に勝る数々の利点
が与えられる。第1に、石炭の全般的な消費量を大幅に
低減させることができる。第2に、工業的に純粋な酸素
の全般的な消費量も減少する。第3に、溶融−ガス化装
置4内で生じる石炭破砕化の量が減少するため、装置に
かかるダスト負荷が減少し、かつ溶融−ガス化装置4内
のチャー層の粒径が増大し、それによって、前記操業利
点が得られると思われる。
【0030】さて、図2について説明すると、図2に示
す装置およびその操作は、2つの相異点を除いては、図
1に示す装置およびその操作と実質的に同じである。第
1の相異点は、反応器6から発生する熱発生ガスが図2
に示す装置から外部に送出されて、溶融−ガス化装置4
と炉2の中間で還元ガスと混合されないということであ
る(図1に示す装置と比較のこと)。第2の相異点は、
図2に示す装置を操作する場合に、入口14からチャー
反応器6に供給する材料が、要すれば、酸素の代わり
に、空気または酸素富化空気でよいということである
(図1に示す装置の操作と比較のこと)。図1を参照し
ながら先に概略述べた利点はすべて得ることができる。
さらに、反応器6中の反応物として空気を用いる場合に
は、酸素消費量の顕著な低減を可能とすることができ
る。
【0031】図1に示すプラントのさらに別の態様(図
示せず)では、反応器6内で生成した熱発生ガスをすべ
て、高温の石炭チャーとともに溶融−ガス化装置4の頂
部に給送する。このように、熱発生ガスは、溶融−ガス
化装置4自体の中で石炭チャーと分離する。この方法
は、溶融−ガス化装置4の頂部におけるかなりの滞留時
間の間に、石炭から発生した揮発物に1000℃程度の
温度を加える結果として、該揮発物の一酸化炭素および
水素への転化を促進するという利点を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄鉱石から鉄をつくる第1のプラントの簡単な
略工程系統図である。
【図2】鉄鉱石から鉄をつくる第2のプラントの簡単な
略工程系統図である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1ステージにおいて、還元ガスとの反
    応によって、鉄鉱石を鉄に還元し、第2ステージにおい
    て、鉄を溶融するだけでなく、固体炭素質物質をガス化
    する諸工程を含み、該固体炭素質物質のガス化が第1ス
    テージで使用する還元ガスを生成させる鉄の製造法にお
    いて、該固体炭素質物質の少なくとも25重量%が、第
    1および第2ステージとは別個の反応器内における石炭
    の部分酸化によって生成した粒状石炭チャーを含むこと
    を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記炭素質物質の少なくとも75重量%
    が前記石炭チャーを含むことを特徴とする請求項1の方
    法。
  3. 【請求項3】 石炭チャーが反応器から第2ステージに
    高温で給送されることを特徴とする請求項1または請求
    項2の方法。
  4. 【請求項4】 石炭が500ないし1000℃の範囲内
    の温度で、部分酸化されることを特徴とする前記請求項
    中いずれか1つの項の方法。
  5. 【請求項5】 反応器内の温度を適度にするために、第
    1ステージからの還元ガスを反応器に通すことを特徴と
    する前記請求項中いずれか1つの項の方法。
  6. 【請求項6】 硫化水素を対応するアルカリ土金属また
    はアルカリ金属硫化物に転化させるために、アルカリ土
    金属またはアルカリ金属の酸化物もしくは炭酸塩を、反
    応器内に導入することを特徴とする前記請求項中いずれ
    か1つの項の方法。
  7. 【請求項7】 反応器内のすすの生成を防止するため
    に、水蒸気を反応器内に導入することを特徴とする前記
    請求項中いずれか1つの項の方法。
  8. 【請求項8】 反応器内で、粒状炭の部分酸化を行わせ
    るために、純酸素または酸素富化空気または空気を反応
    物として使用することを特徴とする前記請求項中いずれ
    か1つの項の方法。
  9. 【請求項9】 反応器内で生成した熱発生ガスを、第1
    および第2ステージの中間領域において、第2ステージ
    内で生成した還元ガスの少なくとも一部と混合するか、
    または製品として取り出すことを特徴とする前記請求項
    中いずれか1つの項の方法。
  10. 【請求項10】 粒状炭の部分酸化を流動層内で行わせ
    ることを特徴とする前記請求項中いずれか1つの項の方
    法。
  11. 【請求項11】 還元ガスの反応によって、鉄鉱石を鉄
    に還元する第1炉ステージ、鉄を溶融し、かつ還元ガス
    を生成させるために、固体炭素質物質をガス化する第2
    炉ステージを含む鉄の製造装置において、該装置が、さ
    らに、粒状炭を部分酸化して、石炭チャーを生成させる
    第1および第2ステージとは別個の反応器ならびに該石
    炭チャーを前記第2炉ステージに給送する手段を含み、
    なお、固体炭素質物質の少なくとも25重量%を第2炉
    ステージに供給するように反応器が使用されることを特
    徴とする装置。
JP6307444A 1993-12-13 1994-12-12 鉄を製造する方法および装置 Pending JPH07228910A (ja)

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