JPH07226270A - 自動設定接続ピン付き多国用汎用電源プラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 選択可能な電気接続を実現するために、異な
る構成の差込み口を有するコンセントに選択的に挿入可
能な電気プラグを提供する。 【構成】 複数の接触プロングが、ハウジングの外部に
突出する伸張位置を有する。これらのプロングの適切な
サブセットの各プロングが、選択されたコンセントの適
合する差込み口を検出して進入するように自動的に適応
される。残りのプロングは、挿入時に、選択されたコン
セントの差込み口付近の表面と接触してその表面に対し
て相対的に移動することによってハウジングの内部に押
し込まれ、サブセットのプロングは適合する差込み口に
進入するときにその伸張位置にロックされる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は各国の異なる壁コンセン
ト規格に適合させることが可能な電源プラグに関し、一
般的には、プラグを壁コンセントまたはその他のコンセ
ントに差し込むときに、各国の規格構成に合わせて適切
な接続ピンの構成を自動的に選択する電源プラグに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】電気コードを電源に直接接続できるよう
にする汎用電源プラグは、電気コードを電源と結合する
アダプタより明らかに好ましい。アダプタは紛失の可能
性がある。また、アダプタは大部分の国において、電気
器具を電源に合わせて補正する方式として受け入れられ
ない。汎用プラグは、ラップトップ・コンピュータなど
電源コンセントの規格が異なる国の間でユーザによって
移動される製品、またはそれらの国々に販売される製品
を軽量化できることが望ましい。最後に、各国共通に適
合する電源プラグを使用すれば、異なるプラグ構成の種
類が減少し、したがって国際的に販売される製品の必要
在庫量も減少する。

【０００３】これまでに汎用電源プラグまたはアダプタ
の多くの構成が提案されてきた。本出願者が知り、本発
明に最も関係があると考えられる従来の技術を構成する
ものは次のとおりである。

【０００４】ＰＣＴ ＷＯ９３年第１１５８８号は、１
つの国の規格に準拠する接続ピン付き電源プラグを、別
の国の規格に準拠して配置された電源コンセントの差込
み口に差し込むことができる構成の電気アダプタを開示
している。接続ピンまたはプロングは、ピン・ハウジン
グにある細長い穴にスライド可能に保持されている。回
転式セレクタ・プレートによって、選択した国の規格に
適合する接続ピンの覆いを取り、保持穴から引き出し
て、手動で穴の外側の端付近にあるねじ穴にねじ止めす
ることができる。ピン・ハウジングを囲むカウリング
は、ドイツ規格で定められているように、通常は接続ピ
ンを覆うようにばねで片寄せしてある。しかし、アダプ
タを壁コンセントに差し込むとき、このカウリングはば
ねで押し戻されて片寄り、接続ピンを露出させる。

【０００５】米国特許第４６２６０５２号は、複数の摺
動キャリヤを含むマルチピン・アダプタを開示してい
る。各キャリヤは、各国の規格に適合する接続ピンの配
列を保持している。適切なキャリヤをスライドさせるこ
とにより、適切なピンの配列が伸張され、ロックされ
る。ピンは突起を押して移動止めを解除するまで伸張さ
れたままになっている。移動止めを解除するとキャリヤ
を手動で引っ込めることができ、それによってピン配列
を引っ込めることができる。

【０００６】米国特許第４５４３６２４号は、１対の２
部構成接続ピンを示している点で興味深い。各ピンは偏
平な前部と円筒形の後部を持ち、後部はその軸を中心に
して定位置回転する。これにより、米国のコンセントの
場合は平行になり、オーストラリア／ニュージーランド
のコンセントの場合は角度をなすように前部を回転させ
ることができる。

【０００７】本発明に関係するとみなされるが他の電源
プラグまたはアダプタ構造を示しているその他の従来技
術としては、米国特許第４８１５９８３号、第４５１８
２１２号、ならびに第３０２５４８６号、および英国特
許ＧＢ２０９７２０２Ａがある。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】

（ｉ）プラグを壁コンセントまたはその他のコンセント
に差し込んだときに適切な接触プロングの構成を検出し
て自動的に選択し、（ｉｉ）手動による選択やねじ止め
の必要がなく、（ｉｉｉ）コンパクトで従来型の英国電
源プラグより大きな体積を必要とせず、（ｉｖ）米国、
ヨーロッパ、英国、ドイツ、およびオーストラリア／ニ
ュージーランドの規格コンセントに適合することができ
る汎用電源プラグが必要である。

【０００９】

【課題を解決するための手段】選択可能な電気接続を実
現するために、異なる構成の差込み口を持つコンセント
に選択的に差し込み可能な電源プラグが提供される。複
数の接触プロングが、ハウジングの外部に突出する伸張
位置を有する。これらのプロングの適切なサブセットの
各プロングが、選択されたコンセントの適合する差込み
口を検出して進入するように自動的に適応され、残りの
プロングが、選択されたコンセントの差込み口付近の表
面に接触しそれと相対的に移動することにより、ハウジ
ング内部に移動し、その結果、サブセットのプロングの
少なくとも一部が、差込み口に進入する際に伸張位置で
ラッチされる。１個のボタンを定位置から別の位置まで
手動で押すと、すべての接触プロングが同時に拘束から
解放され、伸張位置に復帰することができる。

【００１０】接触プロングには、向かい合って長手方向
に延びる半円筒形の溝を有する１対の方形プロングと、
その溝にスライド可能に収容される１対の半円筒形プロ
ングとが含まれる。方形プロングと半円筒プロングを一
緒にラッチすると英国型プロングが構成されるが、方形
プロングは半円筒プロングに対して長手方向にハウジン
グ手段の内部に移動して、ヨーロッパ型プロングを構成
することができる。

【００１１】このプラグは、ハウジングから延びる１対
のブレード状固定電源プロングと、ハウジングの外部に
突出する伸張位置を有する１対の長手方向にスライド可
能な接地プロングを含むことができる。接地プロング
は、選択されたコンセントの適合する差込み口を自動的
に検出して進入するか、あるいは適合する差込み口がな
い場合は、選択されたコンセントの表面に接触しその表
面に対して相対的に移動することによって、ハウジング
の内部に移動する。

【００１２】このプラグは、ハウジングの外部に突出す
る伸張位置を有する１対のプロングを備えることができ
る。この１対のプロングのそれぞれは、平常は整列して
いる２枚の方形ブレード部材と、この２つの部材を一方
が他方に対してねん回できるように相互に接続する要素
とを備える。どちらの部材も、相互に平行になるそれぞ
れの位置に片寄せされ、選択されたコンセントにある平
行な差込み口にねん回せずに進入するように適応されて
いる。選択されたコンセントにある角度をなす差込み口
への進入時に検出と同時ねん回が容易になるように、ど
ちらの部材も面取りされた差込み口検出端を有する。

【００１３】

【実施例】本明細書および特許請求の範囲で使用する場
合、「プロング」という用語は、丸型接続ピン、（従来
型米国プラグの並列電源コンタクトのような）平型ブレ
ード・コンタクト、または複数の国の規格のいずれかに
準拠して構成された電源コンセントもしくは接地コンセ
ントに差し込み可能な多様な形状のプロングもしくはそ
の他の接続部材を総称的に意味する。

【００１４】図１に図示するように、本発明を実施する
汎用電源プラグ１０はハウジング上部１２とハウジング
下部１４を含む。図示するように、ハウジング下部１４
はコード１８によって電源（図示せず）に接続されてい
る電源部１６と一体に構成されている。電源部１６は、
ＩＢＭ部品番号０９Ｇ１２４６のような、パルス幅検出
を使用してプラグを接続するコンセントの電圧および周
波数に適合する電圧および周波数を自動的に供給するタ
イプの市販ＡＣアダプタが好ましい。この電源部１６は
好ましくは、以前に提案されている接地接続が確立され
ていないときに点灯する赤色光などのインジケータの機
能も含む。ただし、それが好ましいなら、このプラグを
電源部から分離することもできる。

【００１５】図の通り平常は上部１２は下部１４と垂直
方向に整列しており、米国、英国、およびヨーロッパ構
成の並列する軸方向可動接触プロング２０、２２、２４
の各対が上部の前面２６から前方に延びている。上部１
２の向かい合う両側面と一体となり突出している翼状突
起２８が、プロング２０、２２、２４と平行に前面２６
から後方に短く延びている。上部１２は、下部１４（お
よび電源部を使用する場合は電源部１６）について図１
で見て左側に、プロング２０、２２、２４と重なって覆
い隠す前方の位置まで手動でスライドさせることができ
る。これにより、プラグ１０をドイツで使用されている
タイプの翼状突起２８を受け入れる対応スロットを有す
る埋め込み型プラグ・ソケットに挿入することができ
る。米国構成の接地プロング３０および英国構成接地プ
ロング３２は、平常はハウジング下部１４の前方に延び
ているが、ハウジング下部１４に対して軸方向にスライ
ドさせることができる。

【００１６】図２および図４に最もよく図示されている
ように、米国の接地プロング３０の内腔にプランジャ３
４をスライドさせることができ、英国の接地プロング３
２の内腔にプランジャ３６をスライドさせることができ
る。プランジャ３４、３６は両方とも平常はそれぞれの
上向きバイアス板ばね３８、４０のフィンガ３８ａ、４
０ａによって、図の伸張位置に片寄せされている。

【００１７】プランジャ３４、３６は、カム面３４ａ、
３６ａとして機能する先細の端部を有することに留意さ
れたい。ばねのフィンガ３８ａ、４０ａは図４で示され
ている位置まで上方に片寄せされ、プランジャ３４、３
６がそれぞれプロング３０、３２に対して右方へ移動す
るのを妨げる。プランジャ３４、３６は、それぞれ停止
肩３０ａ、３２ａと終端キャップ３０ｂ、３２ｂの間で
プロング３０、３２内に保持される。板ばね３８、４０
は互いに平行になっており、凹部４４（図１）に挿入さ
れている外部接地ストラップ４２（図４）との接続によ
り、接地ピンとして機能していることにも留意された
い。

【００１８】図２および図５に最もよく図示されている
ように、各米国型プロング２０は薄い方形のブレードま
たはストリップである。各英国型プロング２２には半円
筒形の長手方向に延びた溝があり、それに対応する半円
筒形のヨーロッパ型プロング２４がこの溝に収まる。ヨ
ーロッパ型プロング２４は英国型プロング２２と一体と
なって動くことができ、それによって英国型プロング２
２の一部を形成するが、ヨーロッパ型プロングが必要な
ときは、英国型プロングに対して軸方向にスライドされ
る。

【００１９】図４および図５に最もよく図示されている
ように、ほぼＵ字形のばね金属板製部材４６には、突出
した先端に２対の上向きのタブまたはフランジ４６ａ、
４６ｂが付いている。この部材は他端の５０で、２本の
平行したばね金属板製ストリップ５２の一端に固定され
ている。このばね金属板ストリップにはすり接触フィン
ガ５４が付いていて選択されたプロングとの電気接続を
提供し、横断絶縁ストリップ５６によって電気絶縁され
ている。

【００２０】円筒形プランジャ５８はハウジング上部１
２にある開口部内でスライド可能で、絶縁ストリップ５
６をボタン６０のようなプロング解放部材に固定する。
螺旋ばね６２がプランジャ５８の周囲を囲んでハウジン
グ上部１２の肩に据え付けられており、ボタン６０を上
方に寄せ、それによってばねストリップ５２および接地
ばねフィンガ３８ａ、４０ａが図４に示す位置をとるこ
とができる。ばね６２およびボタン６０をプランジャ５
８に固定するねじ６４は、外部接地ストラップ４２と電
気的に接続されており、ヨーロッパ型接触プロング２４
のアースの機能を果たす。

【００２１】プランジャ５８と平行するもう１つの円筒
形プランジャ６６もハウジング上部１２にある開口部内
でスライド可能である。ボタン６０を押すと、プランジ
ャ６６がＵ字形のばね部材４６を押し下げ、タブ４６
ａ、４６ｂを下げて、ピボット移動止め６８を解放す
る。これにより、プロング２０、２２、２４は重力また
はユーザが（体温計を振るように）手首を振ることによ
って、図１、図３、および図４に示す位置まで延びるこ
とができる。このピボット移動止め６８は、以下で述べ
る方法でタブ４０ａ、４０ｂを適切な位置に付けること
ができ、ヨーロッパ型プロング２４と英国型プロング２
２とを一緒に固定し英国型プラグとして一体となった動
きができるようにする。移動止め６８はまた、異なる壁
ソケット構成の下で動作して、米国型プロング２０、英
国型プロング２２、またはヨーロッパ型プロング２４を
選択的に引っ込んだ位置にロックすることができる。

【００２２】タブ４６ａはタブ４６ｂよりさらに後方に
突出しているが（図５に見える）、両方のタブが同じ高
さであることに留意されたい。また、ヨーロッパ型プロ
ング２４の底部には長手方向に延びた凹部２４ａがあ
り、米国型プロング２０はプロング２２、２４よりわず
かに短い。短絡を防止するために、プロング２０、２
２、２４、３０、３２の突出端の先端はプラスチックな
どの絶縁材製であるかまたは絶縁材で被覆されており、
プランジャ３４、３６は全体がそのような絶縁材で形成
されていることが好ましい。

【００２３】操作に際しては、ボタン６０を押した状態
ですべてのプロング２０、２２、２４、３０、３２およ
びプランジャ３４、３６が図１、図３、および図４に示
すように延びており、その後でボタン６０を離すものと
想定されたい。

【００２４】Ａ．英国型プラグとしての使用法 英国型壁コンセントでは、米国型プロング２０および接
地プロング３０を受け入れる開口部がある。

【００２５】操作時には、壁との接触によりプロング２
０が内部に押し込まれてタブ４６ａを押す。これによ
り、プロングは図３において矢印で示されるように、移
動止め６８を対応するヨーロッパ型プロング２４の背後
の位置までピボット回転させることができ、それによっ
てプロング２４がハウジング内に引き込まれるのを防
ぐ。同時に、Ｕ字形ばね部材４６の各タブ４６ｂが米国
型プロング２０の端からプロング２２の背後の位置に落
ちる。その結果、プロング２２および２４が一体となっ
て動き、いっしょに壁内に差し込まれ、移動止め６８お
よびプロング２０、２２、２４が図７に示す位置にく
る。

【００２６】一方、英国型接地プロング３２が壁コンセ
ントの開口部内に入っていくとき、フィンガ４０ａは板
ばね４０によって上方に片寄せされ、プロング３２およ
びそのプランジャ３６を伸張位置に保持する。しかし、
米国型接地プロング３０のプランジャ３４は壁に突き当
たると内部に押し込まれる。これによって、カム面３４
ａがばね３８を固定ピン３０ｃの下まで下方に動かし、
接地プロング３０を解放して接地プロング３０およびプ
ランジャ３４がハウジング１４内に押し込まれるように
する。ピン３０ｃはプロング３０およびプランジャ３４
を上反りしないように案内する役割をする。

【００２７】これで各種プロングおよびスプリング３
８、４０は図６および７に示す位置になり、汎用プラグ
１０を英国規格プラグとして構成する。

【００２８】Ｂ．ヨーロッパ型プラグとしての使用法 ヨーロッパ型壁コンセントでは、プロング２０、２２お
よび接地プロング３０を受け入れる開口部はない。操作
時に、プロング２２はそれより短い米国型プロング２０
よりわずかに先に壁と接触することにより中に引き込ま
れる。その結果、プロング２０が引き込まれる前に、プ
ロング２２が移動止め６８をヨーロッパ型プロング２４
の背後の位置までピボット回転させる。板ばね４６上の
タブ４６ｂはプロング２０の端からプロング２２の背後
の位置まで落ちることができないため、プロング２２は
完全にハウジング１２の中に引っ込むことができる。

【００２９】米国型接地プロング３０は内部に引き込ま
れ、英国型接地プロング３２は上記Ａで述べた動作と同
様の動作により、伸張されたままになる。ただし、プロ
ング３２の接地が外部接地ストラップ４２との電気接続
によって実現される。

【００３０】これで各種構成部品は図８および図９に示
す位置になり、汎用プラグ１０をヨーロッパ規格プラグ
として構成する。

【００３１】Ｃ．米国型プラグとしての使用法 米国型コンセントでは、プロング２２、２４または接地
プロング３２を受け入れる開口部がない。プロング２
２、２４は壁と接触すると、図３で見て上方に進み、移
動止め６８がピボット回転するのを妨げる。これによ
り、プロング２０は伸張位置にロックされる。この移動
の間、プロング２２、２４は上反りしないように固定ピ
ン７０によって案内され、タブ４６ｂの上に重なる。こ
のときタブ４６ａは何の機能も果たさない。

【００３２】一方、米国型接地プロング３０およびプラ
ンジャ３４は、カム面３４ａおよび肩３０ａを通してプ
ロング３０に作用するばね３８ａによって、伸張位置に
保持される。しかし、プランジャ３６およびそれに付随
するプロング３２は内部に引き込まれ、ばね４０のフィ
ンガ４０ａを下方に動かす。

【００３３】これで各種構成部品は図１０および１１に
示す位置になり、汎用プラグ１０を米国規格プラグとし
て構成する。

【００３４】Ｄ．ドイツ型プラグとしての使用法 ハウジング上部１２を手動でハウジング下部１４の前方
に移動させて、まず電気プロング２０、２２、２４を覆
う。翼状突起２８を埋込み型ドイツ規格コンセントの対
応開口部と位置揃えする。次にハウジング上部１２は壁
に向かって移動するに従って後方に押しやられ、プロン
グ２０、２２、２４を露出させる。その後は、汎用プラ
グ１０の構成部品は、Ｂ項でヨーロッパ型プラグ構成に
ついて述べたのと同様の方法で動作する。

【００３５】Ａ項ないしＤ項で述べたプラグ構成用に使
用した後、プラグ１０をコンセントから引き抜く。ボタ
ン６０を押すだけで、プロングはすべて伸張位置に設定
し直すことができ、異なる構成のプラグ用として調整す
ることができる。ボタン６０を押すと、プランジャ５８
は絶縁クロス・ストリップ５６を介して作用して、フィ
ンガ５４をプロング２０、２２、２４とのすり接触から
下げ、それぞれバネ３８、４０のフィンガ３８ａ、４０
ａをピン３０ｃ、３２ｃの下に下げる。それと同時に、
ボタン６０はプランジャ６６を介して作用し、Ｕ字形の
バネ４６を押し下げ、それによってそのタブ４６ａ、４
６ｂを下げてピボット移動止め６８を解除する。これに
より、プロング２０、２２、２４、３０、および３２は
重力またはユーザの手首の振りによりそれぞれの伸張位
置まで延びることができる。

【００３６】次にボタン６０を離すと、ボタン６０はば
ね６２によって上方に寄る。接触フィンガ５４が再びプ
ロング２０、２２、２４とすり接触し、これらのプロン
グを摩擦によって保持する。タブ４６ａ、４６ｂは上方
に移動する。バネ３８、４０はフィンガ３８ａ，４０ａ
を介して接地プロング３０、３２およびそれらのプラン
ジャ３４、３６を伸張位置に保持する。これで各種構成
部品は再び図１ないし図４に示す位置にくる。

【００３７】Ｅ．変形例 本発明の自明な変形例として、プロング２０、２２、２
４、３０、３２の一部を除去したり、残しておいたプロ
ングの一部を伸張位置から引き込み不能にすることもで
きる。たとえば、プロング２２、２４およびヨーロッパ
型接地プロング３２を除去し、米国型プロング２０を固
定し、米国型接地プロング３２およびそのプランジャ３
６を引き込み可能にし、前述の方法と同じように操作可
能にすることができる。この場合、プラグは接地接続を
有する壁コンセントまたはその他のコンセントと接地接
続のないコンセントのいずれにも差し込み可能になる。

【００３８】上記では説明を簡明にするために、プロン
グ２０を薄い方形のブレードまたはストリップとして示
した。しかし、平行した差込み口を有する米国型コンセ
ットと角度のある差込み口を有するオーストラリア／ニ
ュージーランド型コンセントとの間で選択的に使用する
ようにプラグを適応させたい場合は、プロング２０をプ
ロング１００で置き換えることもできる。図１２および
図１３に示すように、各プロング１００は２枚の隣接す
る薄い方形ブレードまたはストリップ１０２、１０４を
含む。このブレードまたはストリップには整列した中央
に位置する孔１０２ａ、１０４ａが、隣接する両端から
内側に相当な長さに延びている。孔１０２ａ、１０４ａ
の中にはトーション・バー１０６が延び、その両端付近
はねじ１０８などによりストリップ１０２、１０４に適
切に固定されている。各プロング１００のストリップ１
０４は、（プロング２０同様に）長手方向に移動可能だ
が回転はできない。しかし、各ストリップ１０２はトー
ション・バー１０６の抵抗により、対応するストリップ
１０４と平行な位置から対応するストリップに対して角
度をなす位置まで回転可能である。ストリップ１０２の
外側の端は１１０ａ、１１０ｂのように斜めに逆方向に
面取りされており、オーストラリア／ニュージーランド
型コンセントの角度をなす差込み口に差し込まれるとき
にストリップ１０２がそれに対応するストリップ１０４
についてトーション・バー１０６によって整列進入およ
び同時ねん回が容易になっている。角度をなす差込み口
から引き抜くと、トーションバー１０６のねじりモーメ
ントが解放され、各ストリップ１０２が対応するストリ
ップ１０４と平行する整列位置に寄せられる。

【００３９】本発明を示し、その好ましい実施例につい
て説明してきたが、本発明の教示から外れることなく様
々な変更を加えることができることを理解されたい。し
たがって、本発明は特許請求の範囲によって排除されて
いる範囲を除き、限定されているとはみなされないもの
とする。

【００４０】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。

【００４１】（１）選択可能な電気接続を実現するため
に、異なる構成の差込み口を有するコンセントに選択的
に差し込み可能な電源プラグであって、ハウジング手段
と、ハウジング手段の外部に突出する伸張位置を有する
複数の接触プロングとを備え、上記プロングの適切なサ
ブセットが、選択されたコンセントの適合する差込み口
を検出して進入するように自動的に適応され、残りのプ
ロングが、進入時に、選択されたコンセントの差込み口
付近の面に接触しそれと相対的に移動することにより、
ハウジング内部に移動することを特徴とする、電源プラ
グ。 （２）上記プロングのサブセットの少なくとも一部が適
合する差込み口に進入するときに、それらのプロングが
伸張位置にラッチするように、残りのプロングの少なく
とも１本が内部に移動することによって条件付けされる
手段をハウジング手段内に含む、（１）に記載のプラ
グ。 （３）すべての接触プロングを同時に拘束から解放して
伸張位置に復帰できるようにするために定位置から別の
位置に手動操作可能な１個の解放手段を含む、（１）に
記載のプラグ。 （４）上記の解放手段が定位置に戻るとき、上記の接触
プロングを摩擦により伸張位置に保持するための手段を
含む、（３）に記載のプラグ。 （５）上記プロングの一部が上記プロングのうちの他の
プロングにスライド可能に収容されて、上記一部のプロ
ングと他のプロングが長手方向に整列するかそれとも長
手方向にずれるかに応じて異なるプロング構成を構成す
ることを特徴とする、（１）に記載のプラグ。 （６）上記接触プロングには、向かい合って長手方向に
延びる半円筒形の溝を有する１対の方形プロングと、そ
の溝にスライド可能に収容される１対の半円筒形プロン
グとが含まれ、方形プロングと半円筒形プロングを一緒
にラッチして英国型プロングを構成する手段を含み、上
記方形プロングが、上記半円筒形プロングに対して長手
方向にハウジング手段の内側に移動してヨーロッパ型プ
ロングを構成できることを特徴とする、（１）に記載の
電源プラグ。 （７）上記プロングのうちの２本が、それぞれ平常は整
列している２枚の方形ブレード部材と、それらのブレー
ド部材を一方の部材が他方の部材に対してねん回できる
ように相互に接続する要素とを備え、各一方の部材が面
取りされた差込み口検出端を有して、角度をなす差込み
口への進入時に差込み口の検出および２枚のブレード部
材の同時ねん回を容易にすることを特徴とする、（１）
に記載のプラグ。 （８）上記の各一方の部材が、平常はそれに対応する他
方の部材と平行に整列するようにねじり力によって片寄
せされることを特徴とする、（７）に記載のプラグ。 （９）上記２本のプロングが、それぞれ２枚の平常は平
行に整列し実質的に突合せで接し中央に細長い孔を有す
る方形ブレード部材を含み、そのブレード部材の一方は
回転しないように拘束され、孔中にトーション・バーが
配置されその端付近が上記ブレード部材のそれぞれに、
他方のブレード部材が一方のブレード部材に対してねん
回できるように固定され、他方のブレード部材は面取り
された差込み口検出端を有して、角度をなす差込み口へ
の進入時に差込み口の検出およびブレード部材の同時ね
ん回を容易にすることを特徴とする、（１）に記載のプ
ラグ。 （１０）上記ハウジング手段が、１つの位置で少なくと
も一部のプロングを覆い別のハウジング部分の前方に延
びている１部分を有し、上記１部分が埋め込みコンセン
トに挿入可能かつコンセントの上記表面とのかみ合いに
より他方のハウジング部分に対して後方にスライド可能
であり、差込み口に上記プロングのサブセットが進入す
るに従って次第にそのサブセットのプロングを露出させ
ることを特徴とする、（１）に記載のプラグ。 （１１）手動で押し下げてユーザの手首を振ることによ
りすべての接続ピンをその伸張位置に復帰させることが
できる解放手段を含む、（１）に記載のプラグ。 （１２）選択可能な電気接続を実現するために異なる構
成の差込み口を有するコンセントに選択的に挿入可能な
電源プラグであって、ハウジング手段と、ハウジング手
段の外部に突出する伸張位置を有する複数の接触プロン
グであって、上記プロングの適切なサブセットが、選択
されたコンセントの適合する差込み口を検出して進入す
るように自動的に適応され、残りのプロングが、進入時
に、選択されたコンセントの差込み口付近の面に接触し
それと相対的に移動することにより、ハウジング内部に
移動する接触プロングと、上記サブセットが適合する差
込み口に進入するときにそれらを伸張位置にラッチする
ためのハウジング手段内の手段と、残りのプロングがハ
ウジング手段の内部に押し込まれるときにそれらを案内
する手段と、すべての接触プロングを拘束から同時に解
放して伸張位置に復帰させるための手動操作可能な解放
手段とを備える電源プラグ。 （１３）選択可能な電気接続を実現するために異なる構
成の差込み口を有するコンセントに選択的に挿入可能な
電源プラグであって、ハウジング手段と、ハウジング手
段から延びる１対の固定電源プロングと、ハウジング手
段の外部に突出する伸張位置を有する１対の長手方向に
スライド可能な接地プロングとを含む複数の接触プロン
グとを備え、電源プロングが選択されたコンセントに差
し込まれるとき、上記接地プロングがコンセントにある
整列した適合する差込み口を自動的に検出して進入する
か、あるいは適合した差込み口がない場合はコンセント
の上記表面に接触してその表面に対して相対的に移動す
ることによって、ハウジング手段の内部に移動するよう
に動作する、電源プラグ。 （１４）選択可能な電気接続を実現するために異なる構
成の差込み口を有するコンセントに選択的に挿入可能な
電源プラグであって、ハウジング手段と、ハウジング手
段の外部に突出する伸張位置を有する１対のプロングを
含む複数の接触プロングとを備え、その１対のプロング
のそれぞれが、平常は整列している２枚の方形ブレード
部材と、それらの部材を一方が他方に対してねん回でき
るように相互に接続する要素とを備え、一方の部材は相
互に平行になるそれぞれの位置に片寄せされ、選択され
たコンセントにある平行な差込み口にねん回せずに進入
するように適応され、この一方の部材が選択されたコン
セントにある角度をなす差込み口への進入時に検出と同
時ねん回が容易になるように面取りされた差込み口検出
端を有することを特徴とする、電源プラグ。 （１５）パルス幅検出を利用して選択されたコンセント
に適合するように電圧を自動的に調節する電源装置を含
み、その電源装置と一体に形成された、（１）に記載の
プラグ。

【図面の簡単な説明】

【図１】図示するように電源部と一体に構成されてい
る、本発明を実施する汎用電源プラグの等角投影図であ
る。

【図２】図１に示す電源プラグ部分を拡大した前端面図
である。

【図３】図２の線３−３の縦断面図である。

【図４】図２の線４−４の垂直断面図である。

【図５】プラグの各種接触プロングに電気接続を提供す
る、図４に示すばね金属板部品の等角投影図である。

【図６】英国型プラグとして構成されたプラグを示す、
図２と同様の端面図および図６の線６−６の水平断面図
である。

【図７】英国型プラグとして構成されたプラグを示す、
図２と同様の端面図および図６の線６−６の水平断面図
である。

【図８】ヨーロッパ型プラグとして構成されたプラグを
示す、図２と同様の端面図および図８の線７−７の水平
断面図である。

【図９】ヨーロッパ型プラグとして構成されたプラグを
示す、図２と同様の端面図および図８の線７−７の水平
断面図である。

【図１０】米国型プラグとして構成されたプラグを示
す、図２と同様の端面図および図１０の線８−８の水平
断面図である。

【図１１】米国型プラグとして構成されたプラグを示
す、図２と同様の端面図および図１０の線８−８の水平
断面図である。

【図１２】本発明の変更実施例として使用できる接触プ
ロングの縦断面図および端面図である。

【図１３】本発明の変更実施例として使用できる接触プ
ロングの縦断面図および端面図である。

【符号の説明】

１２ ハウジング上部 １４ ハウジング下部 ２０ 米国型プロング ２２ 英国型プロング ２４ ヨーロッパ型プロング ２８ 翼状突起 ３０ 米国型接地プロング ３２ 英国型接地プロング

フロントページの続き (72)発明者 ウィリアム・マーヴィン・ダイヤー アメリカ合衆国95123 カリフォルニア州 サンノゼ ノヨ・ドライブ 190

Claims (15)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】選択可能な電気接続を実現するために、異
   なる構成の差込み口を有するコンセントに選択的に差し
   込み可能な電源プラグであって、 ハウジング手段と、 ハウジング手段の外部に突出する伸張位置を有する複数
   の接触プロングとを備え、上記プロングの適切なサブセ
   ットが、選択されたコンセントの適合する差込み口を検
   出して進入するように自動的に適応され、残りのプロン
   グが、進入時に、選択されたコンセントの差込み口付近
   の面に接触しそれと相対的に移動することにより、ハウ
   ジング内部に移動することを特徴とする、電源プラグ。
2. 【請求項２】上記プロングのサブセットの少なくとも一
   部が適合する差込み口に進入するときに、それらのプロ
   ングが伸張位置にラッチするように、残りのプロングの
   少なくとも１本が内部に移動することによって条件付け
   される手段をハウジング手段内に含む、請求項１に記載
   のプラグ。
3. 【請求項３】すべての接触プロングを同時に拘束から解
   放して伸張位置に復帰できるようにするために定位置か
   ら別の位置に手動操作可能な１個の解放手段を含む、請
   求項１に記載のプラグ。
4. 【請求項４】上記の解放手段が定位置に戻るとき、上記
   の接触プロングを摩擦により伸張位置に保持するための
   手段を含む、請求項３に記載のプラグ。
5. 【請求項５】上記プロングの一部が上記プロングのうち
   の他のプロングにスライド可能に収容されて、上記一部
   のプロングと他のプロングが長手方向に整列するかそれ
   とも長手方向にずれるかに応じて異なるプロング構成を
   構成することを特徴とする、請求項１に記載のプラグ。
6. 【請求項６】上記接触プロングには、向かい合って長手
   方向に延びる半円筒形の溝を有する１対の方形プロング
   と、その溝にスライド可能に収容される１対の半円筒形
   プロングとが含まれ、方形プロングと半円筒形プロング
   を一緒にラッチして英国型プロングを構成する手段を含
   み、上記方形プロングが、上記半円筒形プロングに対し
   て長手方向にハウジング手段の内側に移動してヨーロッ
   パ型プロングを構成できることを特徴とする、請求項１
   に記載の電源プラグ。
7. 【請求項７】上記プロングのうちの２本が、それぞれ平
   常は整列している２枚の方形ブレード部材と、それらの
   ブレード部材を一方の部材が他方の部材に対してねん回
   できるように相互に接続する要素とを備え、各一方の部
   材が面取りされた差込み口検出端を有して、角度をなす
   差込み口への進入時に差込み口の検出および２枚のブレ
   ード部材の同時ねん回を容易にすることを特徴とする、
   請求項１に記載のプラグ。
8. 【請求項８】上記の各一方の部材が、平常はそれに対応
   する他方の部材と平行に整列するようにねじり力によっ
   て片寄せされることを特徴とする、請求項７に記載のプ
   ラグ。
9. 【請求項９】上記２本のプロングが、それぞれ２枚の平
   常は平行に整列し実質的に突合せで接し中央に細長い孔
   を有する方形ブレード部材を含み、そのブレード部材の
   一方は回転しないように拘束され、孔中にトーション・
   バーが配置されその端付近が上記ブレード部材のそれぞ
   れに、他方のブレード部材が一方のブレード部材に対し
   てねん回できるように固定され、他方のブレード部材は
   面取りされた差込み口検出端を有して、角度をなす差込
   み口への進入時に差込み口の検出およびブレード部材の
   同時ねん回を容易にすることを特徴とする、請求項１に
   記載のプラグ。
10. 【請求項１０】上記ハウジング手段が、１つの位置で少
    なくとも一部のプロングを覆い別のハウジング部分の前
    方に延びている１部分を有し、上記１部分が埋め込みコ
    ンセントに挿入可能かつコンセントの上記表面とのかみ
    合いにより他方のハウジング部分に対して後方にスライ
    ド可能であり、差込み口に上記プロングのサブセットが
    進入するに従って次第にそのサブセットのプロングを露
    出させることを特徴とする、請求項１に記載のプラグ。
11. 【請求項１１】手動で押し下げてユーザの手首を振るこ
    とによりすべての接続ピンをその伸張位置に復帰させる
    ことができる解放手段を含む、請求項１に記載のプラ
    グ。
12. 【請求項１２】選択可能な電気接続を実現するために異
    なる構成の差込み口を有するコンセントに選択的に挿入
    可能な電源プラグであって、 ハウジング手段と、 ハウジング手段の外部に突出する伸張位置を有する複数
    の接触プロングであって、上記プロングの適切なサブセ
    ットが、選択されたコンセントの適合する差込み口を検
    出して進入するように自動的に適応され、残りのプロン
    グが、進入時に、選択されたコンセントの差込み口付近
    の面に接触しそれと相対的に移動することにより、ハウ
    ジング内部に移動する接触プロングと、 上記サブセットが適合する差込み口に進入するときにそ
    れらを伸張位置にラッチするためのハウジング手段内の
    手段と、 残りのプロングがハウジング手段の内部に押し込まれる
    ときにそれらを案内する手段と、 すべての接触プロングを拘束から同時に解放して伸張位
    置に復帰させるための手動操作可能な解放手段とを備え
    る電源プラグ。
13. 【請求項１３】選択可能な電気接続を実現するために異
    なる構成の差込み口を有するコンセントに選択的に挿入
    可能な電源プラグであって、 ハウジング手段と、 ハウジング手段から延びる１対の固定電源プロングと、
    ハウジング手段の外部に突出する伸張位置を有する１対
    の長手方向にスライド可能な接地プロングとを含む複数
    の接触プロングとを備え、電源プロングが選択されたコ
    ンセントに差し込まれるとき、上記接地プロングがコン
    セントにある整列した適合する差込み口を自動的に検出
    して進入するか、あるいは適合した差込み口がない場合
    はコンセントの上記表面に接触してその表面に対して相
    対的に移動することによって、ハウジング手段の内部に
    移動するように動作する、電源プラグ。
14. 【請求項１４】選択可能な電気接続を実現するために異
    なる構成の差込み口を有するコンセントに選択的に挿入
    可能な電源プラグであって、 ハウジング手段と、 ハウジング手段の外部に突出する伸張位置を有する１対
    のプロングを含む複数の接触プロングとを備え、その１
    対のプロングのそれぞれが、平常は整列している２枚の
    方形ブレード部材と、それらの部材を一方が他方に対し
    てねん回できるように相互に接続する要素とを備え、一
    方の部材は相互に平行になるそれぞれの位置に片寄せさ
    れ、選択されたコンセントにある平行な差込み口にねん
    回せずに進入するように適応され、この一方の部材が選
    択されたコンセントにある角度をなす差込み口への進入
    時に検出と同時ねん回が容易になるように面取りされた
    差込み口検出端を有することを特徴とする、電源プラ
    グ。
15. 【請求項１５】パルス幅検出を利用して選択されたコン
    セントに適合するように電圧を自動的に調節する電源装
    置を含み、その電源装置と一体に形成された、請求項１
    に記載のプラグ。