JPH07222160A - 動きベクトル検出装置 - Google Patents

動きベクトル検出装置

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JPH07222160A
JPH07222160A JP3408694A JP3408694A JPH07222160A JP H07222160 A JPH07222160 A JP H07222160A JP 3408694 A JP3408694 A JP 3408694A JP 3408694 A JP3408694 A JP 3408694A JP H07222160 A JPH07222160 A JP H07222160A
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JP3408694A
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Hidefumi Ogura
英史 小倉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検出精度を低下させることなく、演算量がよ
り減少され、回路規模の削減がより図れる動きベクトル
検出装置を提供する。 【構成】 基準ブロック及び検索ブロックを小ブロック
化してマッチング処理を行う場合に、基準ブロック及び
候補ブロックの水平方向の画素数をM、ライン数をNと
したとき、小ブロックの大きさを、(M/4)×(N/
4)以下にする。基準ブロック及び検索ブロックの水平
及び垂直射影を使ってマッチング処理を行う場合に、基
準ブロック及び候補ブロックの水平射影をN/A個加算
して1つの要素とし、基準ブロック及び候補ブロックの
垂直射影をM/B個加算して1つの要素とし、M、N
は、M≧8、N≧8で、Aを、(4≦A≦N)、Bを
(4≦B≦M)の範囲とする。1/2画素以下の動きベ
クトルを検出する場合に、簡易型のぎで1画素精度の動
きベクトルを検出してから、完全型のもので1/2画素
以下の精度の動きベクトルを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特に、画像の予測符
号化装置に用いて好適な動きベクトル検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】MPEG(Moving Picture Coding Exper
ts Group) 方式のように、他のフレームとの相関を利用
して画像を符号化する予測符号化方式が知られている。
図16は、このような予測符号化装置の一例である。
【0003】図16において、入力端子101に画像デ
ータが供給される。この画像データは動きベクトル検出
回路102に供給されると共に、減算回路103に供給
される。動きベクトル検出回路102で、連続するフレ
ーム間の動きベトクルが求められる。この動きベクトル
が動き補償回路104に供給される。
【0004】一方、参照フレームの画像データは、フレ
ームメモリ105に蓄えられる。フレームメモリ105
の出力は、動き補償回路104に供給される。動き補償
回路104で、フレームメモリ105からの画像データ
が、動きベクトル検出回路102で求められた動きベク
トルに基づいて、動き補償される。この動き補償された
画像データは、減算回路103に供給されると共に、加
算回路106に供給される。
【0005】減算回路103には、入力端子101から
現フレームの画像テータが供給されると共に、動き補償
回路104で動き補償された参照フレームの画像データ
が供給される。減算回路103で、現フレームの画像デ
ータと、動き補償された参照フレームの画像データとが
減算され、連続するフレーム間の差分データが求められ
る。この差分データが、DCT回路107に供給され
る。DCT回路107でこの差分データがDCT変換さ
れる。DCT回路107の出力が量子化器108に供給
される。量子化器108で、DCT回路107の出力が
量子化される。この量子化器108の出力が出力端子1
09から出力される。
【0006】また、このDCT変換され、量子化された
差分データは、逆量子化器110及び逆DCT回路11
1に供給され、元の差分データに戻され、加算器106
に供給される。加算器106には、動き補償回路104
から参照フレームの画像データが供給される。加算器1
06で、この参照フレームの画像データに、参照フレー
ムと現フレームとの差分データが加算され、現フレーム
の画像データが求められる。求められた現フレームの画
像データは、次の参照フレームとして、フレームメモリ
105に蓄えらる。
【0007】このように、フレーム間予測符号化処理で
は、動きベクトルに基づいて動き補償された参照フレー
ムと、現フレームとの差分データが符号化される。この
ようなフレーム間予測符号化処理において用いられる動
きベクトル検出方法として、ブロックマッチング法が知
られている。
【0008】図17は、このようなブロックマッチング
法を説明するためのものである。図17において、12
1は基準フレームを示し、122は検索フレームを示し
ている。基準フレーム121には基準ブロック123が
設定され、検索フレーム122に検索ブロック124が
設定される。検索フレーム122の検索ブロック124
は、所定の探査範囲内を移動される。そして、基準フレ
ーム121の基準ブロック123と、検索フレーム12
2の検索ブロック124とがどの程度合致しているかが
判断される。基準ブロックに最も合致している検索ブロ
ック124がマッチングブロックとされる。このマッチ
ングブロックから動きベクトルが求められる。
【0009】このようなブロックマッチング法で動きベ
クトルを検出する場合に、基準フレームの基準ブロック
と、検索フレームの検索ブロックとの相関を判断するの
に、従来では、基準ブロックの全画素と検索ブロックの
全画素との差分を求め、この差分の絶対値和(又は2乗
和)を求めるようにしている。このような構成を、以
下、完全型と称する。ところが、完全型の構成では、ブ
ロックの全画素を比較するため、演算量が非常に多くな
り、回路規模が増大する。
【0010】そこで、基準ブロック及び検索ブロックを
更に複数の小ブロックに分割し、各小ブロックの特徴値
を抽出し、基準ブロックの特徴値と、検索ブロックの特
徴値との差分を求め、この差分の絶対値和(又は2乗
和)から、基準フレームの基準ブロックと検索フレーム
の検索ブロックとの相関を判断するようにしたものが提
案されている。また、本願出願人は、基準ブロックの水
平及び垂直射影を求めると共に、検索ブロックの水平及
び垂直射影を求め、基準ブロックの水平及び垂直射影
と、検索ブロックの水平及び垂直射影との差分の絶対値
和(又は2乗和)から、基準フレームの基準ブロックと
検索フレームの検索ブロックとの相関を判断するように
したものを提案している。このような構成を、以下、簡
易型と称する。
【0011】このような簡易型の構成とすることで、基
準ブロックの全画素と検索ブロックの全画素との差分の
絶対値和を求める完全型の構成と比較して、大幅に演算
量の削減を図ることができる。しかしながら、簡易型の
ものは、完全型のものと比較して、検出性能は良くな
い。特に、簡易型のものでは、特徴値や射影の要素数を
減らす程回路規模は縮小できるが、それだけ性能は劣化
すると考えらる。
【0012】このように、動きベクトル検出装置には、
基準ブロックの全画素と検索ブロックの全画素を比較し
てマッチングを行う完全型のものと、特徴抽出や射影を
求めて比較する簡易型のものがある。完全型のものは、
検出精度は高いが、演算量が多く、回路規模が増大する
という問題点を有している。簡易型のものは、回路規模
は縮小できるが、検出性能が劣化するという問題を有し
ている。簡易型のものでは、小ブロックの射影の要素数
を減らす程回路規模は縮小できるが、それだけ検出性能
は劣化すると考えらる。性能が十分に確保でき、然も、
回路規模が十分に削減された動きベクトルを実現するた
めには、小ブロックの射影の要素数をどのくらいにした
ら良いかを、十分に検討する必要がある。
【0013】ところで、このような動きベクトル検出装
置において、1/2画素精度の動きベクトルを検出が要
求される場合がある。1/2画素精度の動きベクトルの
検出は、通常、検索ブロックを1画素単位で移動させて
1画素精度の動きベクトル検出を行ってから、その点と
その点の周辺で1/2画素単位で検索ブロックを移動さ
せて、動きベクトルの検出を行っている。
【0014】従来の1/2画素精度の動きベクトル検出
回路では、図18に示すように、最初に完全型の1画素
精度の動きベクトル検出回路151で1画素精度の動き
ベクトルを求め、1画素精度の動きベクトルが求められ
たら、簡易型の1/2精度の動きベクトル検出回路15
2により、1/2画素精度の動きベクトルを求めるよう
にしている。簡易型の1/2精度の動きベクトル検出回
路152は、例えば特開平4−314290号公報に示
されるように、1画素精度位置のマッチング誤差を用い
て1/2画素ずれた位置のマッチング誤差を予測し、動
きベクトル検出を行うようにしたものである。
【0015】ここで、従来、1画素精度の動きベクトル
検出回路151として完全型のものを用いているのは、
以下の理由による。つまり、1画素精度の動きベクトル
検出回路151として簡易型のものを用いると、求めら
れた動きベクトルが真の動きベクトルと異なってしまう
ことがあり得る。次の1/2画素精度の動きベクトル検
出回路152は、1画素精度の動きベクトル検出回路1
51で求められた動きベクトルの周囲で1/2画素精度
の動きベクトルを検出するので、最初の1画素精度の動
きベクトル検出回路151で求められた動きベクトルが
誤っていると、動きベクトルの検出結果が誤る可能性が
ある。これに対して、1画素精度の動きベクトル検出回
路151として完全型のものを用いれば、最初の1画素
精度の動きベクトル検出回路151で求められた動きベ
クトルが誤ることはない。1画素精度の動きベクトル検
出回路151の検出結果が誤らなければ、簡易型の1/
2精度の動きベクトル検出回路152での動きベクトル
検出が誤っていても、動きベクトル検出結果の誤りは許
容範囲内となる。
【0016】ところが、最終的な動きベクトルの精度
は、1/2精度の動きベクトル検出回路152で決まる
ので、1/2精度の動きベクトル検出回路152が簡易
型のものでは、最終的な動きベクトルの検出精度が上が
らない。勿論、1画素精度の動きベクトル検出回路15
1と、1/2精度の動きベクトル検出回路152とを共
に完全型のものとすれば、動きベクトルの検出精度は良
いが、回路規模が増大する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来の動きベクトル検
出回路では、検出精度が高いもの(完全型)では回路規
模が大きくなり、回路規模が小さいもの(簡易型)では
十分な検出精度を維持することが困難である。
【0018】したがって、この発明の目的は、ブロック
マッチング法で動きベクトルを検出する際に、十分な検
出性能を維持でき、回路規模の削減が図れる動きベクト
ル検出回路を提供することにある。
【0019】従来の1/2以下の精度の動きベクトル検
出回路では、完全型の1画素精度の動きベクトル検出回
路で動きベクトルを検出してから、簡易型の1/2画素
精度の動きベクトル検出回路で1/2画素精度の動きベ
クトルを検出しているので、最終的な動きベクトルの検
出精度が良くないと共に、回路規模が増大する。
【0020】したがって、この発明の他の目的は、1/
2画素精度の動きベクトル検出の場合に、回路規模の削
減が図れると共に、検出精度が劣化しない動きベクトル
検出装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明は、基準フレー
ムに基準ブロックを設定し、基準ブロックを複数の小ブ
ロックに分割し、基準ブロックの各小ブロックから特徴
値を抽出し、検索フレームに検索ブロックを設定、検索
ブロックを複数の小ブロックに分割し、検索ブロックの
各小ブロックから特徴値を抽出し、基準ブロックの各小
ブロックから抽出された特徴値と、検索ブロックの各小
ブロックから抽出された特徴値とを比較して、基準ブロ
ックと検索ブロックとの残差を求め、検索ブロックを所
定の探査範囲で動かし、残差が最小となる検索ブロック
から動きベクトルを検出するようにした動きベクトル検
出装置において、基準ブロック及び検索ブロックの水平
方向の画素数をM、垂直方向のライン数をNとしたと
き、小ブロックの大きさを、(M/4)×(N/4)以
下にするようにした動きベクトル検出装置である。
【0022】この発明は、基準フレームに基準ブロック
を設定し、基準ブロックの水平及び垂直射影を求め、検
索フレームに検索ブロックを設定し、検索ブロックの水
平及び垂直射影を求め、基準ブロックの水平及び垂直射
影と、検索ブロックの水平及び垂直射影とを比較して、
基準ブロックと検索ブロックとの残差を求め、検索ブロ
ックを所定の探査範囲で動かし、残差が最小となる検索
ブロックから動きベクトルを検出するようにした動きベ
クトル検出装置において、基準ブロック及び検索ブロッ
クの水平方向の画素数をM、垂直方向のライン数をNと
したとき、基準ブロック及び検索ブロックの水平射影を
N/A個加算して1つの要素とし、基準ブロック及び検
索ブロックの垂直射影をM/B個加算して1つの要素と
し、M、Nは、M≧8、N≧8で、Aは、4≦A≦N、
Bは、4≦B≦Mとするようにした動きベクトル検出装
置である。
【0023】この発明は、1画素精度の動きベクトルを
検出する第1の動きベクトル検出回路と、1/2画素以
下の精度の動きベクトルを検出する第2の動きベクトル
検出回路とを備え、第1の動きベクトル検出回路は、基
準ブロックの各小ブロックから抽出された特徴値又は射
影と、検索ブロックの各小ブロックから抽出された特徴
値又は射影とを比較して基準ブロックと検索ブロックと
の残差を求めて動きベクトルを検出するものであり、第
2の動きベクトル検出回路は、検索ブロックの探索範囲
内の画素を補間して1/2画素以下ずれた位置での検索
ブロックを求め、各1/2以下画素ずれた検索ブロック
と基準ブロックとを全画素比較して残差を求めて動きベ
クトルを求めるものであり、第1の動きベクトル検出回
路で1画素精度の動きベクトルを検出した後に、第2の
動きベクトル検出回路で1/2画素精度で動きベクトル
の検出するようにした動きベクトル検出装置である。
【0024】
【作用】基準ブロックを複数の小ブロックに分割し、各
小ブロックから特徴値を抽出し、検索ブロックを複数の
小ブロックに分割し、各小ブロックから特徴値を抽出
し、基準ブロックの小ブロックの特徴値と、検索ブロッ
クの小ブロックの特徴値とから残差を求めることで、演
算量が削減され、回路規模の縮小が図れる。この際、小
ブロックの大きさを、所定の条件に従って定めること
で、検出性能を維持できる。
【0025】基準ブロックの水平及び/又は垂直射影を
複数個加算して1つの要素とし、検索ブロックの水平及
び/又は垂直射影を複数個加算して1つの要素とし、基
準ブロックの要素と、検索ブロックの要素を使って残差
を求めることで、残差を求める際の要素数が削減され、
この要素を所定の条件に従って定めることで、検出性能
を維持できる。
【0026】簡易型の1画素精度の動きベクトル検出回
路で動きベクトルを検出してから、完全型の1/2画素
の動きベクトル検出回路で1/2精度の動きベクトルを
検出しているので、最終的な動きベクトルの検出精度が
良くなると共に、回路規模の削減が図れる。
【0027】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。図1は、基準ブロック及び検索ブロッ
クを更に複数の小ブロックに分割し、各小ブロックの特
徴値を抽出し、基準ブロックの特徴値と、検索ブロック
の特徴値との差分を求め、この差分の絶対値和(又は2
乗和)から、基準フレームの基準ブロックと検索フレー
ムの検索ブロックとの相関を判断するようにした動きベ
クトル検出装置の一例である。
【0028】図1において、1は基準フレームの基準ブ
ロックの画素データが供給される入力端子である。2は
検索フレームの検索ブロックの画素データが供給される
入力端子である。基準フレームには、例えば(M×N)
画素からなる基準ブロックが設定される。この基準ブロ
ックの画素データが入力端子1に供給される。入力端子
1からの画素データが小ブロック化回路3に供給され
る。小ブロック化回路3で、基準ブロックが複数の小ブ
ロックに分割され、各小ブロック内の画素が加算され、
各小ブロックから1つの特徴値が求められる。この特徴
値がマッチング回路5に供給される。
【0029】基準フレームと連続する検索フレームに
は、例えば(M×N)画素からなる検索ブロックが設定
される。この検索ブロックは、所定の探査範囲を動かさ
れる。この検索ブロックの画素データが入力端子2に供
給される。入力端子2からの画素データが小ブロック化
回路4に供給される。小ブロック化回路4で、検索ブロ
ックが複数の小ブロックに分割され、各小ブロック内の
画素が加算され、各小ブロックから1つの特徴値が求め
られる。この特徴値がマッチング回路5に供給される。
【0030】マッチング回路5は、基準ブロックの各小
ブロックの特徴値と、検索ブロックの各小ブロックの特
徴値との差分の絶対値和を求めるものである。マッチン
グ回路5の出力が最小値検出回路6に供給される。
【0031】検索ブロックは、所定の探査範囲内を移動
される。そして、マッチング回路5から、基準ブロック
の各小ブロックの特徴値と検索ブロックの各小ブロック
の特徴値との差分の絶対値和から、検索ブロックと基準
ブロックとの相関を示す残差が得られる。最小値検出回
路6で、この残差の最小値が検出される。この残差が最
小となるときの検索ブロックから、動きベクトルが求め
られる。求められた動きベクトルが出力端子7から出力
される。
【0032】このように、基準ブロック及び検索ブロッ
クを更に複数の小ブロックに分割し、各小ブロックの特
徴値を抽出し、基準ブロックの特徴値と、検索ブロック
の特徴値との差分を求め、この差分の絶対値和から、基
準フレームの基準ブロックと検索フレームの検索ブロッ
クとの相関を判断すると、基準ブロックの全画素と検索
ブロックの全画素との間の差分の絶対値和から相関を求
める場合に比べて、演算量が削減される。
【0033】例えば、元のブロックが(16×16)画
素の場合には、全画素比較を行うと、256回の比較演
算が必要になる。これを、図2Aに示すように、(4×
4)画素からなる小ブロックに分割すると、図2Bに示
すように、新たな要素数は(4×4)となり、16回の
比較演算を行えば良くなる。更に、図3Aに示すよう
に、(8×8)画素からなる小ブロックに分割すると、
図3Bに示すように、新たな要素数は(2×2)とな
り、4回の比較演算を行えば良くなり、演算量は更に少
なくなる。このように、小ブロックの大きさを大きくす
ればそれだけ演算量は少なくなり、回路規模は小さくな
るが、それだけ検出精度が低下すると考えられる。
【0034】そこで、本願発明者は、小ブロック化して
マッチングを行ったことに伴う演算量の削減と、動きベ
クトルの検出精度の劣化の関係について調べた。図4及
び図5は、その結果を示すものである。
【0035】図4は、フレーム処理の動きベクトル検出
を行う、MPEG2のアルゴリズムによりNTSC方式
の動画(720×480、信号フォーマット4:2:
2)を6Mbpsのレートでコーディングしたときの、
上述のようにして演算量を削減したことと、それに伴う
演算量の削減及び動きベクトルの検出精度の低下の関係
を示すものである。図5は、フィールド処理の場合であ
る。図4及び図5において、横軸は、フルサーチで全画
素比較で動きベクトルを検出した場合を100%とした
ときの演算量の比率を示し、縦軸は、フルサーチで全画
素比較で動きベクトルを検出した場合に対するS/N比
の劣化を示す。A1〜A8、A11〜A18はその結果
を示し、A1〜A8、A11〜A18に付されている
(a×b)は、小ブロックの大きさを示している。
【0036】図4及び図5に示す結果から、A6及びA
16で示す(4×4)の小ブロックまでは、S/N比の
劣化は大きくならない。したがって、小ブロックの大き
さを(4×4)までに収めれば、実用的である。
【0037】図6は、基準ブロックの水平及び垂直射影
と、検索ブロックの水平及び垂直射影を求め、基準ブロ
ックの水平及び垂直射影と、検索ブロックの水平及び垂
直射影との差分の絶対値和(又は2乗和)から、基準フ
レームの基準ブロックと検索フレームの検索ブロックと
の相関を判断するようにした動きベクトル検出装置の一
例である。
【0038】図6において、21は基準フレームの基準
ブロックの画素データが供給される入力端子である。2
2は検索フレームの検索ブロックの画素データが供給さ
れる入力端子である。
【0039】基準フレームには、(M×N)画素からな
る基準ブロックが設定される。この基準ブロックの画素
データが入力端子21に供給される。入力端子21から
の画素データが基準ブロック水平射影演算回路23に供
給されると共に、基準ブロック垂直射影演算回路24に
供給される。
【0040】基準ブロック水平射影演算回路23で、図
7に示すように、水平方向に並ぶ基準ブロックの画素デ
ータが加算される。これにより、基準ブロックの水平射
影RH(rh1,rh2,rh3,rh4,…)が求め
られる。基準ブロック垂直射影演算回路24で、垂直方
向に並ぶ基準ブロックの画素データが加算される。これ
により、基準ブロックの垂直射影RV(rv1,rv
2,rv3,rv4,…)が求められる。
【0041】基準フレームと連続する検索フレームに
は、例えば(M×N)画素からなる検索ブロックが設定
される。この検索ブロックは、所定の探査範囲を動かさ
れる。この検索ブロックの画素データが入力端子22に
供給される。入力端子22からの画素データが検索ブロ
ック水平射影演算回路27に供給されると共に、検索ブ
ロック垂直射影演算回路28に供給される。検索ブロッ
ク水平射影演算回路27で、基準ブロックの場合と同様
に、水平方向に並ぶ検索ブロックの画素データが加算さ
れ、検索ブロックの水平射影が求められる。また、検索
ブロック垂直射影演算回路28で、基準ブロックの場合
と同様に、垂直方向に並ぶ検索ブロックの画素データが
加算され、検索ブロックの垂直射影が求められる。
【0042】基準ブロック水平射影演算回路23の出力
が要素数削減回路25に供給される。基準ブロック垂直
射影演算回路24の出力が要素数削減回路26に供給さ
れる。要素数削減回路25は、隣接する複数の水平射影
を加算するとにより、1つの要素を抽出して、基準ブロ
ックの水平射影の要素数を削減するものである。例え
ば、図7において、水平射影rh1とrh2、rh3と
rh4、…がそれぞれ加算され、水平射影erh1、e
rh2、…が形成される。これにより、水平射影の要素
数は1/2となる。
【0043】要素数削減回路26は、隣接する複数の垂
直射影を加算するとにより、1つの要素を抽出して、基
準ブロックの垂直射影の要素数を削減するものである。
図7において、例えば、垂直射影rv1とvh2、rv
3とrv4、…がそれぞれ加算され、垂直射影erv
1、erv2a、…が形成される。これにより、垂直射
影の要素数は1/2となる。
【0044】要素数削減回路25の出力がマッチング回
路31に供給される。要素数削減回路26の出力がマッ
チング回路32に供給される。
【0045】検索ブロック水平射影演算回路27の出力
が要素数削減回路29に供給される。検索ブロック垂直
射影演算回路28の出力が要素数削減回路30に供給さ
れる。要素数削減回路29は、基準ブロックの場合と同
様に、複数の水平射影を加算するとにより、1つの要素
を抽出して、検索ブロックの水平射影の要素数を削減す
るものである。要素数削減回路30は、基準ブロックの
場合と同様に、複数の垂直射影を加算するとにより、1
つの要素を抽出して、基準ブロックの垂直射影の要素数
を削減するものである。
【0046】要素数削減回路29の出力マッチング回路
31に供給される。要素数削減回路30の出力マッチン
グ回路32に供給される。
【0047】マッチング回路31は、基準ブロックの水
平射影と、検索ブロックの水平射影との差分の絶対値和
を求めるものである。マッチング回路32は、基準ブロ
ックの垂直射影と、検索ブロックの垂直射影との差分の
絶対値和を求めるものである。マッチング回路31の出
力が加算回路33に供給される。マッチング回路32の
出力が加算回路33に供給される。加算回路33で、基
準ブロックの水平射影と検索ブロックの水平射影との差
分の絶対値和と、基準ブロックの垂直射影と検索ブロッ
クの垂直射影との差分の絶対値和とが加算される。この
加算回路33の出力から基準ブロックと検索ブロックと
の相関を示す残差が得られる。この加算回路33の出力
が最小値検出回路34に供給される。
【0048】検索ブロックは、所定の探査範囲内を移動
される。そして、加算回路33の出力から、検索ブロッ
クと基準ブロックとの相関を示す残差が得られる。最小
値検出回路34で、加算回路33の出力される残差の最
小値が検出される。加算回路33から出力される残差が
最小となるときの検索ブロックから、動きベクトルが求
められる。求められた動きベクトルが出力端子35から
出力される。
【0049】このように、基準ブロックの水平及び垂直
射影を求め、検索ブロックの水平及び垂直射影を求め、
基準ブロックの水平及び垂直射影と、検索ブロックの水
平及び垂直射影との差分の絶対値和から、基準ブロック
と検索ブロックとの間の残差を求めることで、基準ブロ
ックの全画素と検索ブロックの全画素との間の差分の絶
対値和を求める場合に比べて、演算量が削減される。更
に、要素数削減回路25、26、29、30により基準
ブロック及び検索ブロックの水平及び垂直射影の要素数
が削減される。これにより、演算量が更に減らせる。
【0050】なお、説明を簡単とするため、上述の例で
は、基準ブロック及び検索ブロックの水平及び垂直射影
を求めてから隣接する射影を加算して要素数を削減して
いるが、この演算は、隣接する複数の行及び列の全画素
を加算して水平及び垂直射影を求める演算と同じであ
る。すなわち、図8Aに示すように、例えば2行、L1
及びL2、L3及びL4、…に渡る画素を加算すること
で、要素数が1/2とされた水平射影eh1、eh2、
…が求まり、図8Bに示すように、例えば2列、M1及
びM2、M3及びM4、…に渡る画素を加算すること
で、要素数が1/2とされた垂直射影ev1、ev2、
…が求まる。
【0051】隣接する複数の射影を加算して要素数を減
らせば、それだけ演算量は少なくなり、回路規模は小さ
くなる。ところが、要素数を減らせば、それだけ検出精
度が低下すると考えられる。そこで、本願発明者は、要
素数を減らしたときの、それに伴う演算量の削減と、動
きベクトルの検出精度の劣化の関係について調べた。図
9及び図10は、その結果を示すものである。
【0052】図9は、フレーム処理の動きベクトル検出
を行う、MPEG2のアルゴリズムによりNTSC方式
の動画(720×480、信号フォーマット4:2:
2)を6Mbpsのレートでコーディングしたときの、
上述のようにして要素数を削減したことと、それに伴う
演算量の削減及び動きベクトルの検出精度の低下の関係
を示すものである。図10は、フィールド処理の場合で
ある。図9及び図10において、横軸は、フルサーチで
全画素比較で動きベクトルを検出した場合を100%と
してときの演算量の比率を示し、縦軸は、フルサーチで
全画素比較で動きベクトルを検出した場合に対するS/
N比の劣化を示す。B1〜B8、B11〜B18は結果
を示し、B1〜B8、B11〜B18に付されている
(ap−bP)は、水平及び垂直射影をいくつ加算した
かを示している。
【0053】すなわち、B1、B11は、図11A及び
図11Bに示すように、水平方向の1行毎に水平射影を
求め、垂直方向の1列毎に垂直方向の射影を求めた場合
の結果である。つまり、要素数を減らさずに、水平及び
垂直射影を求めた場合の結果である。ブロックの画素数
が(16×16)なら、この場合の要素数は(16+1
6=32)となる。このようにして求められたものが、
(P−P)として示されている。
【0054】B2、B12は、図12A及び図12Bに
示すように、水平方向の1行毎に水平射影を求め、垂直
方向の2列分で垂直射影を求めた場合の結果である。つ
まり、垂直射影の要素数を1/2として、水平及び垂直
射影を求めた場合の結果である。ブロックの画素数が
(16×16)なら、この場合の要素数は(16+8=
24)となる。このようにして求められたものが、(P
−2P)として示されている。
【0055】B3、B13は、図13A及び図13Bに
示すように、水平方向の2行分で水平方向の射影を求
め、垂直方向の1行毎に垂直射影を求めた場合の結果で
ある。つまり、水平射影の要素数を1/2として、水平
及び垂直射影を求めた場合の結果である。ブロックの画
素数が(16×16)なら、この場合の要素数は(8+
16=24)となる。このようにして求められたもの
が、(2P−P)として示されている。
【0056】以下、同様に、B4、B14は(2P−2
P)、B5、B15は(2P−4P)、B6、B16は
(4P−2P)、B7、B17は(4P−4P)、B
8、B18は(8P−8P)としたときの結果である。
ブロックの画素数が(16×16)なら、(2P−2
P)の場合の要素数は(8+8=16)となり、(4P
−2P)の場合の要素数は(8+4=12)となり、
(2P−4P)の場合の要素数は(4+8=12)とな
り、(4P−4P)の場合の要素数は(4+4=8)と
なり、(8P−8P)の場合の要素数は(2+2=4)
となる。
【0057】図9及び図10に示す結果から、S/N比
の劣化は、B7、B17で示す(4P−4P)までは、
性能の劣化ば殆どない。
【0058】また、B2で示す(P−2P)の場合に
は、B1で示す(P−P)の場合とS/N比の劣化は殆
ど同じで、要素数を36から24に減らせる。このこと
から、演算量と精度とを総合的にみた場合、P−2Pと
することが効果的である。
【0059】上述のように、基準ブロック及び検索ブロ
ックを複数の小ブロックに分割する簡易型のものでは、
例えばブロックの大きさが(16×16)の場合には、
小ブロックの大きさを(4×4)以下にすることで、十
分な性能を保てる。また、基準ブロックの水平及び垂直
射影と、検索ブロックの水平及び垂直射影とを求める簡
易型のものでは、(4P−4P)の場合まで、十分性能
を保てる。このことから、以下のような条件が導ける。
【0060】基準ブロック及び検索ブロックを複数の小
ブロックに分割する簡易型の場合には、元のブロックの
水平方向の画素数をM、垂直方向のライン数をNとした
とき、小ブロックの大きさを、 (M/4)×(N/4) 以下にする。
【0061】基準ブロックの水平及び垂直射影と、検索
ブロックの水平及び垂直射影とを求める簡易型のもので
は、元のブロックの水平方向の画素数をM、垂直方向の
ライン数をNとしたとき、水平射影をN/A個加算して
1つの要素とし、垂直射影をM/B個加算して1つの要
素とし、M、Nを、M≧8、N≧8とし、 Aを、 4≦A≦N Bを、 4≦B≦M とする。
【0062】このように、簡易型の構成でも、上述の条
件に従うよにすれば、十分な性能で動きベクトルを検出
できる。このことから、1/2精度を動きベクトルの検
出を行う場合に、最初に、簡易型の1画素精度の動きベ
クトル検出回路により1画素精度の動きベクトルを求
め、1画素精度の動きベクトルが求められたら、完全型
の1/2精度の動きベクトル検出回路により、1/2画
素精度の動きベクトルを求めるような構成がとりえる。
簡易型の1画素精度の動きベクトル検出回路としては、
上述の条件を満たしたものが用いられる。
【0063】上述の条件を満たした簡易型の1画素精度
の動きベクトル検出回路では、十分な精度で動きベクト
ルを検出できることが確認されている。このため、1画
素精度の動きベクトル検出回路で求められた動きベクト
ルが真の動きベクトルと大きく異なることは殆どない。
完全型の1/2精度の動きベクトル検出回路では、1/
2精度の動きベクトルが正確に求まる。最終的な動きベ
クトルの精度は、1/2精度の動きベクトル検出回路で
決まるので、1/2精度の動きベクトル検出回路を完全
型のものとすることで、最終的な動きベクトルの検出精
度は良くなる。
【0064】図14は、このように、1画素精度の動き
ベクトル検出回路を簡易型とし、1/2画素精度の動き
ベクトル検出回路を完全型とした動きベクトル検出回路
の一例である。なお、この例では、1画素精度の動きベ
クトル検出回路として、基準ブロック及び検索ブロック
を複数の小ブロックに分割するような簡易型のものが用
いられている。
【0065】図14において、基準ブロックの画素デー
タが入力端子51に供給される。入力端子51からの画
素データが小ブロック化回路53に供給されると共に、
基準ブロックメモリ58に供給される。小ブロック化回
路53で、基準ブロックが複数の小ブロックに分割さ
れ、各小ブロック内の画素が加算され、各小ブロックか
ら特徴値が求められる。この特徴値がマッチング回路5
5に供給される。
【0066】検索ブロックの画素データが入力端子52
に供給される。入力端子52からの画素データが小ブロ
ック化回路54に供給されると共に、探査範囲メモリメ
モリ59に供給される。小ブロック化回路54で、検索
ブロックが複数の小ブロックに分割され、各小ブロック
内の画素が加算され、各小ブロックから特徴値が求めら
れる。この特徴値がマッチング回路55に供給される。
【0067】なお、小ブロック化回路53及び小ブロッ
ク化回路54で設定される小ブロックの大きさは、上述
の条件を満たしている。
【0068】マッチング回路55は、基準ブロックの各
小ブロックの特徴値と、検索ブロックの各小ブロックの
特徴値との差分の絶対値和を求めるものである。マッチ
ング回路55の出力が最小値検出回路56に供給され
る。
【0069】検索ブロックは、所定の探査範囲内を移動
される。そして、マッチング回路55から、基準ブロッ
クの各小ブロックの特徴値と検索ブロックの各小ブロッ
クの特徴値との差分の絶対値和から、検索ブロックと基
準ブロックとの相関を示す残差が得られる。最小値検出
回路56で、この残差の最小値が検出される。この残差
が最小となるときの検索ブロックから、動きベクトルが
求められる。このようにして、1画素精度の動きベクト
ルが求められる。この1画素精度の動きベクトルは、動
きベクトル発生回路57に供給されると共に、メモリコ
ントローラ61に供給される。
【0070】基準ブロックメモリ58には、基準ブロッ
クの画素データが貯えられており、また、検索範囲メモ
リ59には、検索フレームの検索範囲の画素データが貯
えられている。最小値検出回路56で動きベクトルが求
められると、これに応じて、コントローラ11から基準
ブロックメモリ58及び検索範囲メモリ59にメモリ制
御信号が供給される。メモリ58からは、基準ブロック
の画素データが読み出され、これがマッチング回路62
に供給される。また、検索範囲メモリ59からは、1画
素精度の動きベクトルの近傍の画素データが読み出さ
れ、これが補間回路63に供給される。
【0071】補間回路63は、図15に示すように、1
/2画素精度の画素データを補間により形成するもので
ある。図15において、ハッチングで示す画素は実際の
画素であり、白抜きの画素は補間画素である。補間回路
63の出力がマッチング回路62に供給される。
【0072】補間回路63により1/2画素精度の画素
データを形成することで、検索ブロックが1画素精度の
動きベクトルの近傍を1/2画素毎に移動される。そし
て、マッチング回路62から、基準ブロックの各小ブロ
ックの特徴値と検索ブロックの各小ブロックの特徴値と
の差分の絶対値和から、検索ブロックと基準ブロックと
の相関を示す残差が得られる。最小値検出回路64で、
この残差の最小値が検出される。この残差が最小となる
ときの検索ブロックから、1/2精度の動きベクトル
(x、y方向の値は−1/2〜1/2の範囲)が求めら
れる。この動きベクトルは、動きベクトル発生回路57
に供給される。動きベクトル発生回路57で、1画素精
度の動きベクトルと、1/2画素精度の動きベクトルと
が加算される。求められた動きベクトルは、出力端子6
5から出力される。
【0073】このように、1画素精度の動きベクトルを
簡易型のもので検出し、1/2画素精度の動きベクトル
を完全型のもので検出すると、最終的な動きベクトルの
精度は1/2画素精度の動きベクトル検出回路で決まる
ので、検出精度の向上が図れる。また、このような構成
とすることで、1画素精度の動きベクトルを完全型のも
ので検出し、1/2画素精度の動きベクトルを簡易型も
ので検出する従来の構成に比較して、回路規模の削減が
図れる。
【0074】つまり、完全型の1画素精度の動きベクト
ル検出回路の場合、ブロックの大きさが(16×16)
でフルサーチで全画素比較で動きベクトルを求めると、
1点の検索に、256回の減算、絶対値化と255回の
加算が必要になる。この演算量が各検索点に対して必要
である。例えば、全検索点は1024点とする。この場
合の全計算量は、以下のようになる。 〔256×(減算、絶対値化)+255×(加算)〕×
1024+1023×(比較)…(1)
【0075】簡易型の1画素精度の動きベクトル検出回
路の場合、ブロックの大きさが(16×16)で、基準
ブロック及び検索ブロックの小ブロックの大きさを(2
×2)とし、この2×2の小ブロックから特徴抽出を行
い、動きベクトルを求めると、新たな要素数は64個と
なり、元の要素数は256個であることから、マッチン
グ1回当たりの計算量は、64/256(=1/4)に
削減され、回路規模も約1/4に削減される。
【0076】1/2画素精度の動きベクトルの検出回路
は、8点の補間で求めた検索ブロックが基準ブロックと
マッチングされる。この場合、1点の検索に必要な計算
は、上記の場合も同様であり、これを8点について行
い、マッチング誤差をその8点のものと既に求まってい
る中心の1画素精度の位置の誤差との比較を行う。した
がって、この場合の演算量は、以下のようになる。この
値は、検索範囲によらずに一定である。 補間+〔256×(減算、絶対値化+255×(加
算)〕×8+8×(比較)…(2)
【0077】簡易型の1/2画素精度の動きベクトル検
出回路の場合も、完全型に比べて、回路規模が約1/4
に削減される。
【0078】(1)式と(2)式とを比較すると、完全
型の1画素精度の動きベクトル検出部分の方が、完全型
の1/2画素精度の動きベクトル検出部分より演算量が
圧倒的に大きい。例えば、完全型の1画素精度の動きベ
クトル検出回路を実現するために、約96万ゲート必要
であるのに対して、完全型の1/2画素精度の動きベク
トル検出回路は、約8万ゲートで実現できる。
【0079】したがって、従来のように、完全型の1画
素精度の動きベクトル検出回路と、簡易型の1/2画素
精度の動きベクトル検出回路を用いると、回路規模は、
例えば、 96万ゲート+(8/4)万ゲート=98万ゲート となる。これに対して、簡易型の1画素精度の動きベク
トル検出回路と、完全型の1/2画素精度の動きベクト
ル検出回路を用いると、回路規模は、例えば、 (96/4)万ゲート+8万ゲート=32万ゲート となり、回路規模が大幅に削減できる。
【0080】
【発明の効果】この発明によれば、基準ブロックを複数
の小ブロックに分割し、各小ブロックから特徴値を抽出
し、検索ブロックを複数の小ブロックに分割し、各小ブ
ロックから特徴値を抽出し、基準ブロックの小ブロック
の特徴値と、検索ブロックの小ブロックの特徴値とから
残差を求めることで、演算量が削減され、回路規模の縮
小が図れる。この際、小ブロックの大きさを、所定の条
件に従って定めることで、検出性能を維持できる。
【0081】また、この発明によれば、基準ブロックの
水平及び/又は垂直射影を複数個加算して1つの要素と
し、検索ブロックの水平及び/又は垂直射影を複数個加
算して1つの要素とし、基準ブロックの要素と、検索ブ
ロックの要素を使って残差を求めることで、残差を求め
る際の要素数が削減され、この要素を所定の条件に従っ
て定めることで、検出性能を維持できる。
【0082】更に、この発明によれば、簡易型の1画素
精度の動きベクトル検出回路で動きベクトルを検出して
から、完全型の1/2画素の動きベクトル検出回路で1
/2精度の動きベクトルを検出しているので、最終的な
動きベクトルの検出精度が良くなると共に、回路規模の
削減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の説明に用いる略線図であ
る。
【図3】この発明の一実施例の説明に用いる略線図であ
る。
【図4】この発明の一実施例の説明に用いるグラフであ
る。
【図5】この発明の一実施例の説明に用いるグラフであ
る。
【図6】この発明の他の実施例のブロック図である。
【図7】この発明の他の一実施例の説明に用いる略線図
である。
【図8】この発明の他の実施例の説明に用いる略線図で
ある。
【図9】この発明の一実施例の説明に用いるグラフであ
る。
【図10】この発明の一実施例の説明に用いるグラフで
ある。
【図11】この発明の一実施例の説明に用いる略線図で
ある。
【図12】この発明の一実施例の説明に用いる略線図で
ある。
【図13】この発明の一実施例の説明に用いる略線図で
ある。
【図14】この発明の更に他の実施例のブロック図であ
る。
【図15】この発明の更に他の実施例の説明に用いる略
線図である。
【図16】従来の予測符号化装置の一例のブロック図で
ある。
【図17】従来の動きベクトル検出装置の説明に用いる
略線図である。
【図18】従来の動きベクトル検出装置の一例のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 基準ブロックの入力端子 2 検索ブロックの入力端子 3、4 小ブロック化回路 5 マッチング回路 21 基準ブロックの入力端子 22 検索ブロックの入力端子 23 基準ブロック水平射影演算回路 24 基準ブロック垂直射影演算回路 27 検索ブロック水平射影演算回路 28 検索ブロック垂直射影演算回路 25、26 要素数削減回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準フレームに基準ブロックを設定し、
    上記基準ブロックを複数の小ブロックに分割し、上記基
    準ブロックの各小ブロックから特徴値を抽出し、 検索フレームに検索ブロックを設定、上記検索ブロック
    を複数の小ブロックに分割し、上記検索ブロックの各小
    ブロックから特徴値を抽出し、 上記基準ブロックの各小ブロックから抽出された特徴値
    と、上記検索ブロックの各小ブロックから抽出された特
    徴値とを比較して、上記基準ブロックと上記検索ブロッ
    クとの残差を求め、 上記検索ブロックを所定の探査範囲で動かし、上記残差
    が最小となる検索ブロックから動きベクトルを検出する
    ようにした動きベクトル検出装置において、上記基準ブ
    ロック及び上記検索ブロックの水平方向の画素数をM、
    垂直方向のライン数をNとしたとき、 上記小ブロックの大きさを、(M/4)×(N/4)以
    下にするようにした動きベクトル検出装置。
  2. 【請求項2】 基準フレームに基準ブロックを設定し、
    上記基準ブロックの水平及び垂直射影を求め、 検索フレームに検索ブロックを設定し、上記検索ブロッ
    クの水平及び垂直射影を求め、 上記基準ブロックの水平及び垂直射影と、上記検索ブロ
    ックの水平及び垂直射影とを比較して、上記基準ブロッ
    クと上記検索ブロックとの残差を求め、 上記検索ブロックを所定の探査範囲で動かし、上記残差
    が最小となる検索ブロックから動きベクトルを検出する
    ようにした動きベクトル検出装置において、 上記基準ブロック及び上記検索ブロックの水平方向の画
    素数をM、垂直方向のライン数をNとしたとき、 上記基準ブロック及び上記検索ブロックの水平射影をN
    /A個加算して1つの要素とし、 上記基準ブロック及び上記検索ブロックの垂直射影をM
    /B個加算して1つの要素とし、 上記M、Nは、M≧8、N≧8で、 上記Aは、 4≦A≦N 上記Bは、 4≦B≦M とするようにした動きベクトル検出装置。
  3. 【請求項3】 1画素精度の動きベクトルを検出する第
    1の動きベクトル検出回路と、 1/2画素以下の精度の動きベクトルを検出する第2の
    動きベクトル検出回路とを備え、 上記第1の動きベクトル検出回路は、基準ブロックの各
    小ブロックから抽出された特徴値又は射影と、検索ブロ
    ックの各小ブロックから抽出された特徴値又は射影とを
    比較して上記基準ブロックと上記検索ブロックとの残差
    を求めて動きベクトルを検出するものであり、 上記第2の動きベクトル検出回路は、検索ブロックの探
    索範囲内の画素を補間して1/2画素以下ずれた位置で
    の検索ブロックを求め、各1/2以下画素ずれた検索ブ
    ロックと基準ブロックとを全画素比較して残差を求めて
    動きベクトルを求めるものであり、 上記第1の動きベクトル検出回路で1画素精度の動きベ
    クトルを検出した後に、上記第2の動きベクトル検出回
    路で1/2画素精度で動きベクトルの検出するようにし
    た動きベクトル検出装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008502196A (ja) * 2004-06-04 2008-01-24 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ グローバル動きベクトルの探索方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008502196A (ja) * 2004-06-04 2008-01-24 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ グローバル動きベクトルの探索方法

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