JPH07217654A - 電力貯蔵装置およびその運転方法 - Google Patents

電力貯蔵装置およびその運転方法

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JPH07217654A
JPH07217654A JP5175367A JP17536793A JPH07217654A JP H07217654 A JPH07217654 A JP H07217654A JP 5175367 A JP5175367 A JP 5175367A JP 17536793 A JP17536793 A JP 17536793A JP H07217654 A JPH07217654 A JP H07217654A
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JP
Japan
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permanent magnet
flywheel
storage device
power storage
superconductor
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JP5175367A
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English (en)
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Hiromasa Higasa
博正 樋笠
Shoichi Yokoyama
彰一 横山
Noriyoshi Yabuuchi
賀義 藪内
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Shikoku Research Institute Inc
Shikoku Electric Power Co Inc
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Shikoku Research Institute Inc
Shikoku Electric Power Co Inc
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率が良く実用性の高い電力貯蔵装置および
その運転方法を提供することを目的としている。 【構成】 永久磁石2とこの永久磁石に対向配置された
超電導体部3とを有する超電導磁気軸受、および球面ス
ラスト軸受6によりフライホイ−ル1が支持されるもの
である。また、上記電力貯蔵装置の運転に際して、超電
導磁気軸受と球面スラスト軸受の回転損失の和が最小に
なるように、高温超電導体部と永久磁石間の距離または
初期冷却時の上記高温超電導体部の位置を設定するもの
である。また、永久磁石はフライホイ−ルに固定されて
おり、高温超電導体部を移動させることにより上記永久
磁石との距離を調節して上記フライホイールの支持力を
得るように構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温超電導磁気軸受を
用いたフライホイ−ル型電力貯蔵装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高温超電導体を用いた超電導磁気軸受に
よる電力貯蔵装置装置については、例えば図23(第4
9回1993年度春季低温工学・超電導学会予稿集A2
−15)のような装置が試作されている。図において、
1は電力を回転エネルギ−として蓄積するためのフライ
ホイ−ル、2はフライホイ−ル1に取り付けられた永久
磁石、3は液体窒素で冷却された直方体形状の超電導体
を複数配置した超電導体部、4はフライホイ−ル1を回
転・減速するための発電電動機であり、4aは固定子、
4bは回転子である。5はフライホイ−ルを上下駆動す
るためのハンドル、6aは回転軸の振動を抑えるための
エア軸受である。
【0003】ここで、超電導磁気軸受を用いた電力貯蔵
装置のしくみを説明する。高温超電導体3は約−200
℃で抵抗がゼロすなわち超電導状態となる。この状態で
磁界勾配を有するたとえば永久磁石2などを近づけると
超電導体3内に磁界を遮蔽するように誘導電流が流れ
る。この誘導電流と永久磁石2のつくる磁界により両者
には反発力が生じる。超電導状態では抵抗がゼロである
ので、誘導電流は減衰しない。従って、この反発力は半
永久的に持続する。高温超電導体3はある磁界(下部臨
界磁界Hc1)を越えると超電導体3内に磁束が侵入しは
じめる。しかしピンニング力によりこの磁束を拘束する
特徴があるため上部臨界磁界Hc2まで超電導状態を保ち
続ける。従って、永久磁石2を更に近づけるとHc2に近
づかない限り反発力は一般的に増加する。いったん侵入
した磁束は上記のように拘束され、超電導体3内には永
久磁石2をその位置で固定するような誘導電流が流れ、
永久磁石2は浮上する。例えば、リング状の永久磁石の
場合、周方向には磁界が一定であるので、浮上し固定さ
れている状態でも磁界が均一な方向には移動すなわち回
転が可能であり、非接触の軸受が構成できるので、回転
損失が極めて小さく、能動型磁気軸受のような位置制御
系が不要である。このような回転損失が小さい軸受によ
りフライホイ−ル1を支持し、回転エネルギ−を蓄積す
ることにより理想的な電力貯蔵が行える。しかし現時点
の技術や安全性を考慮すると機械軸受等を併用する可能
性が高くいかに併用する軸受の損失を低減するかという
検討が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような電力貯蔵
装置では、超電導軸受の他にエア軸受6aを併用してお
りエア軸受6aの回転損失やエアを送るための動力損失
が大きいという問題があった。また、フライホイ−ル
1、永久磁石2、発電電動機4の回転子4bが一体とな
っており、浮上力を発生させるために重量、体積が大き
い回転体を移動しなければならず、移動距離により発電
電動機4の固定子4a、回転子4bの磁気中心がずれる
ため発電電動機4にアンバランス力が生じるという問題
があった。また、一般の断熱支持材では熱収縮により軸
受部のギャップが変化するという問題があった。また、
高温超電導体の形状が直方体もしくは円柱状のものを複
数配置し超電導体部3を構成しているため、円状に配置
した場合に、超電導体の占積率が低く無駄が多くなると
いう問題があった。
【0005】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたものであり、効率が良く実用性の高い
電力貯蔵装置およびその運転方法を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の発明
に係わる電力貯蔵装置は、永久磁石とこの永久磁石に対
向配置された超電導体部とを有する超電導磁気軸受、お
よび球面スラスト軸受によりフライホイ−ルが支持され
るものである。
【0007】また、請求項2の発明に係わる電力貯蔵装
置の運転方法は、上記請求項1において、超電導磁気軸
受と球面スラスト軸受の回転損失の和が最小になるよう
に、高温超電導体部と永久磁石間の距離または初期冷却
時の上記高温超電導体部の位置を設定するものである。
【0008】また、請求項3の発明に係わる電力貯蔵装
置は、永久磁石はフライホイ−ルに固定されており、高
温超電導体部を移動させることにより上記永久磁石との
距離を調節して上記フライホイールの支持力を得るよう
に構成したものである。
【0009】また、請求項4の発明に係わる電力貯蔵装
置は、上記請求項3において、起動時にフライホイ−ル
の回転軸上部に差し込まれる芯出し冶具を備えたもので
ある。
【0010】また、請求項5の発明に係わる電力貯蔵装
置は、上記請求項3において、起動時にフライホイ−ル
を収納している真空容器の側面から回転体の軸心を固定
する支持冶具を3本以上備えたものである。
【0011】また、請求項6の発明に係わる電力貯蔵装
置は、超電導体部と永久磁石間の距離およびフライホイ
ールの振動を測定する変位計を上記超電導体部に備えた
ものである。
【0012】また、請求項7の発明に係わる電力貯蔵装
置は、超電導体部は線膨張の絶対値が0.05%以下の
断熱支持材により支持されているものである。
【0013】また、請求項8の発明に係わる電力貯蔵装
置は、超電導磁気軸受の負荷荷重を測定するのに、バイ
アス荷重を加えた荷重計を超電導体部の支持材に取付け
たものである。
【0014】また、請求項9の発明に係わる電力貯蔵装
置は、超電導磁気軸受の負荷荷重を測定する荷重計を真
空中に配置したものである。
【0015】また、請求項10の発明に係わる電力貯蔵
装置は、超電導体部を3×n(nは整数)角形に成形さ
れた複数個の超電導体片を互いに密着させて組み合わせ
て構成したものである。
【0016】また、請求項11の発明に係わる電力貯蔵
装置は、反永久磁石側の超電導体部の低温容器との接触
面に冷却溝を設けたものである。
【0017】また、請求項12の発明に係わる電力貯蔵
装置は、超電導体部の冷媒と接触している面に冷却フィ
ンを設けたものである。
【0018】また、請求項13の発明に係わる電力貯蔵
装置は、上記請求項10において、隣接する超電導体片
間に熱良導部材を介在させたものである。
【0019】また、請求項14の発明に係わる電力貯蔵
装置は、超電導体部に穴を設けると共に、この穴を貫通
して低温容器の永久磁石対向側上板と反永久磁石対向側
底板を固定する支持材を備えたものである。
【0020】また、請求項15の発明に係わる電力貯蔵
装置は、超電導体部の永久磁石との対向面に溝を設ける
と共に低温容器の永久磁石対向側上板に上記溝に嵌合す
る梁を設けたものである。
【0021】また、請求項16の発明に係わる電力貯蔵
装置は、低温容器の反永久磁石対向側底面に反超電導体
部方向に突出した放射状の梁を設けたものである。
【0022】また、請求項17の発明に係わる電力貯蔵
装置は、低温容器の反永久磁石対向側底板における超電
導体部との接触面に冷媒流通用の溝を設けたものであ
る。
【0023】また、請求項18の発明に係わる電力貯蔵
装置は、低温容器の反永久磁石対向側底板と超電導体部
との間に熱良導部材を介在させたものである。
【0024】また、請求項19の発明に係わる電力貯蔵
装置は、上記請求項18において、熱良導部材の冷媒と
の接触部に冷却フィンを設けたものである。
【0025】また、請求項20の発明に係わる電力貯蔵
装置は、上記請求項19において、熱良導部材は電気絶
縁材料で形成されているものである。
【0026】また、請求項21の発明に係わる電力貯蔵
装置は、上記請求項18または19において、熱良導部
材が短冊状であり各短冊が電気絶縁されて放射状に配置
されているものである。
【0027】また、請求項22の発明に係わる電力貯蔵
装置は、超電導体部を冷凍機により伝導冷却するように
構成したものである。
【0028】また、請求項23の発明に係わる電力貯蔵
装置は、低温容器内に封入された冷媒を冷凍機を用いて
伝導冷却して超電導体部を冷却するように構成したもの
である。
【0029】また、請求項24の発明に係わる電力貯蔵
装置は、永久磁石は周方向に少なくとも一ヶ所の発生磁
界の10分の1以下の磁界不均一を生じる部分を有する
ものである。
【0030】また、請求項25の発明に係わる電力貯蔵
装置は、請求項24において、永久磁石がリング形状で
あり少なくとも一ヶ所半径方向に延びる隙間を設けたも
のである。
【0031】また、請求項26の発明に係わる電力貯蔵
装置は、上記請求項24において、永久磁石の超電導体
部との対向面に少なくとも一ヶ所半径方向に延びる溝ま
たは突起を設けたものである。
【0032】また、請求項27の発明に係わる電力貯蔵
装置は、上記請求項24において、永久磁石表面に少な
くとも一ヶ所半径方向に延びる磁性体の帯を設けたもの
である。
【0033】また、請求項28の発明に係わる電力貯蔵
装置は、上記請求項24ないし27において、永久磁石
は複数ヶ所の磁界不均一部分を有し、これらの磁界不均
一部分が周方向に均等に分布するように配置されている
ものである。
【0034】また、請求項29の発明に係わる電力貯蔵
装置の運転方法は、起動時に、所定の運転時間経過後ま
たは所定の永久磁石と超電導体部間の距離時に運転を停
止すると共に上記距離を変更し、再運転するものであ
る。
【0035】また、請求項30の発明に係わる電力貯蔵
装置の運転方法は、起動運転中に、所定の時間間隔で超
電導体部と永久磁石間の距離を変化させるものである。
【0036】また、請求項31の発明に係わる電力貯蔵
装置は、永久磁石の周囲を高張力繊維で固定したもので
ある。
【0037】また、請求項32の発明に係わる電力貯蔵
装置は、フライホイ−ルと永久磁石とで構成される回転
体の半径方向の変位を少なくとも3ヶ所で測定するよう
に構成したものである。
【0038】
【作用】請求項1の発明における電力貯蔵装置は、永久
磁石とこの永久磁石に対向配置された超電導体部とを有
する超電導磁気軸受、および球面スラスト軸受によりフ
ライホイ−ルが支持されるので、低回転損失の軸受が構
成でき、フライホイ−ル浮上状態すなわち球面スラスト
軸受の負荷荷重がゼロの状態でラジアル方向に振動が生
じても球面スラスト軸受が支持できる。また、超電導体
の超電導状態が破壊してもスラスト軸受が球面のため直
ちに荷重を支持できる。
【0039】請求項2の発明における電力貯蔵装置の運
転方法は、上記請求項1において、超電導磁気軸受と球
面スラスト軸受の回転損失の和が最小になるように、高
温超電導体部と永久磁石間の距離または初期冷却時の上
記高温超電導体部の位置を設定するので、低回転損失の
電力貯蔵装置の運転が実現できる。
【0040】請求項3の発明における電力貯蔵装置は、
永久磁石はフライホイ−ルに固定されており、高温超電
導体部を移動させることにより上記永久磁石との距離を
調節して上記フライホイールの支持力を得るように構成
したので、体積の大きい回転体を移動する必要がなく、
回転体の機械的な位置が変化しないので、回転体に組み
込まれている発電電動機の位置が一定になりアンバラン
ス力を生じる心配がない。
【0041】請求項4の発明における電力貯蔵装置は、
上記請求項3において、起動時にフライホイ−ルの回転
軸上部に差し込まれる芯出し冶具を備えたので、冷却時
および超電導体移動時に回転軸中心と磁気軸中心がずれ
ることがなく、また回転体が倒れないので、超電導体内
の磁化が周方向に均一になり回転損失を低減できる。
【0042】請求項5の発明における電力貯蔵装置は、
上記請求項3において、起動時にフライホイ−ルを収納
している真空容器の側面から回転体の軸心を固定する支
持冶具を3本以上備えたので、重量のある回転体を支持
しやすい。
【0043】請求項6の発明における電力貯蔵装置は、
超電導体部と永久磁石間の距離およびフライホイールの
振動を測定する変位計を上記超電導体部に備えたので、
回転体の振動および超電導磁気軸受のギャップを直接測
定でき信頼性が向上する。
【0044】請求項7の発明における電力貯蔵装置は、
超電導体部は線膨張の絶対値が0.05%以下の断熱支
持材により支持されているので、超電導体部を冷却した
際に超電導体部と永久磁石間の距離に変化を生じないの
で超電導磁気軸受けの負荷荷重や回転体の機械的位置を
一定に保てる。
【0045】請求項8の発明における電力貯蔵装置は、
超電導磁気軸受の負荷荷重を測定するのに、バイアス荷
重を加えた荷重計を超電導体部の支持材に取付けたの
で、超電導磁気軸受に引っ張り荷重が加わったとしても
荷重計に引っ張り荷重が加わらず正確に測定ができる。
【0046】請求項9の発明における電力貯蔵装置は、
超電導磁気軸受の負荷荷重を測定する荷重計を真空中に
配置したので、真空シ−ルの摩擦またはベロ−ズ等のバ
ネ定数を含まず、また、真空圧による引っ張り荷重が加
わらないので、正確な測定ができる。
【0047】請求項10の発明における電力貯蔵装置
は、超電導体部を3×n(nは整数)角形に成形された
複数個の超電導体片を互いに密着させて組み合わせて構
成したので、超電導体の占積率が高く、例えば円筒状の
永久磁石に対応した形状の超電導体部を作りやすい。
【0048】請求項11の発明における電力貯蔵装置
は、反永久磁石側の超電導体部の低温容器との接触面に
冷却溝を設けたので、超電導体に発熱が生じても温度が
上昇しにくく、初期冷却時間も短縮できる。
【0049】請求項12の発明における電力貯蔵装置
は、超電導体部の冷媒と接触している面に冷却フィンを
設けたので、超電導体に発熱が生じても温度が上昇しに
くく、初期冷却時間も短縮できる。
【0050】請求項13の発明における電力貯蔵装置
は、上記請求項10において、隣接する超電導体片間に
熱良導部材を介在させたので、超電導体に発熱が生じて
も温度が上昇しにくく、初期冷却時間も短縮できる。
【0051】請求項14の発明における電力貯蔵装置
は、超電導体部に穴を設けると共に、この穴を貫通して
低温容器の永久磁石対向側上板と反永久磁石対向側底板
を固定する支持材を備えたので、真空中でも低温容器の
永久磁石対向側上板が膨らみにくくなり板厚を薄くする
ことができ、超電導体部と永久磁石間の距離を小さくす
ることができる。
【0052】請求項15の発明における電力貯蔵装置
は、超電導体部の永久磁石との対向面に溝を設けると共
に低温容器の永久磁石対向側上板に上記溝に嵌合する梁
を設けたので、真空中でも低温容器の永久磁石対向側上
板が膨らみにくくなり板厚を薄くすることができ、超電
導体部と永久磁石間の距離を小さくすることができる。
【0053】請求項16の発明における電力貯蔵装置
は、低温容器の反永久磁石対向側底面に反超電導体部方
向に突出した放射状の梁を設けたので、冷却時の熱収縮
による歪や超電導体に加わる荷重による歪を避けること
ができる。
【0054】請求項17の発明における電力貯蔵装置
は、低温容器の反永久磁石対向側底板における超電導体
部との接触面に冷媒流通用の溝を設けたので、超電導体
に発熱が生じても温度が上昇しにくく、初期冷却時間も
短縮できる。
【0055】請求項18の発明における電力貯蔵装置
は、低温容器の反永久磁石対向側底板と超電導体部との
間に熱良導部材を介在させたので、超電導体に発熱が生
じても温度が上昇しにくく、初期冷却時間も短縮でき
る。
【0056】請求項19の発明における電力貯蔵装置
は、上記請求項18において、熱良導部材の冷媒との接
触部に冷却フィンを設けたので、超電導体に発熱が生じ
ても温度が上昇しにくく、初期冷却時間も短縮できる。
【0057】請求項20の発明における電力貯蔵装置
は、上記請求項19において、熱良導部材は電気絶縁材
料で形成されているので、超電導体に発熱が生じても温
度が上昇しにくく、初期冷却時間も短縮し、運転時に永
久磁石の磁界が変動しても渦電流が熱良導部材に流れな
いので、磁界変動による温度上昇がない。
【0058】請求項21の発明における電力貯蔵装置
は、上記請求項18または19において、熱良導部材が
短冊状であり各短冊が電気絶縁されて放射状に配置され
ているので、超電導体に発熱が生じても温度が上昇しに
くく、初期冷却時間も短縮でき、運転時に永久磁石の磁
界が変動しても渦電流が熱良導部材に流れないので、磁
界変動による温度上昇が小さい。
【0059】請求項22の発明における電力貯蔵装置
は、超電導体部を冷凍機により伝導冷却するように構成
したので、外部より冷媒を供給する必要がなく安定な冷
却が行える。
【0060】請求項23の発明における電力貯蔵装置
は、低温容器内に封入された冷媒を冷凍機を用いて伝導
冷却して超電導体部を冷却するように構成したので、ヒ
−トパイプのような効率の良い冷却が可能である。
【0061】請求項24の発明における電力貯蔵装置
は、永久磁石は周方向に少なくとも一ヶ所の発生磁界の
10分の1以下の磁界不均一を生じる部分を有するの
で、磁束の変動により超電導体における磁束クリ−プの
エネルギ−低下分を補給でき、浮上力の低下を緩和する
ことができる。
【0062】請求項25の発明における電力貯蔵装置
は、上記請求項24において、永久磁石がリング形状で
あり少なくとも一ヶ所半径方向に延びる隙間を設けたの
で、請求項24と同様の効果が得られる。
【0063】請求項26の発明における電力貯蔵装置
は、上記請求項24において、永久磁石の超電導体部と
の対向面に少なくとも一ヶ所半径方向に延びる溝または
突起を設けたので、請求項24と同様の効果が得られ
る。
【0064】請求項27の発明における電力貯蔵装置
は、上記請求項24において、永久磁石の超電導体部と
の対向面に少なくとも一ヶ所半径方向に延びる磁性体の
帯を設けたので、請求項24と同様の効果が得られる。
【0065】請求項28の発明における電力貯蔵装置
は、上記請求項24ないし27において、永久磁石は複
数ヶ所の磁界不均一部分を有し、これらの磁界不均一部
分が周方向に均等に分布するように配置されているの
で、不均一磁界による超電導磁気軸受における周方向の
浮上力のアンバランスが集中すること無く均一化でき、
振動が抑制できる。
【0066】請求項29の発明における電力貯蔵装置の
運転方法は、起動時に、所定の運転時間経過後または所
定の永久磁石と超電導体部間の距離時に運転を停止する
と共に上記距離を変更し、再運転するので、磁束クリ−
プによる超電導体部と永久磁石の接触を防止でき、再起
動時に超電導磁気軸受特性を回復することができる。
【0067】請求項30の発明における電力貯蔵装置の
運転方法は、起動運転中に、所定の時間間隔で超電導体
部と永久磁石間の距離を変化させるので、磁束クリ−プ
による超電導体部と永久磁石の接触を防止でき、電力貯
蔵装置を停止させることなく超電導磁気軸受の特性を維
持できる。
【0068】請求項31の発明における電力貯蔵装置
は、永久磁石の周囲を高張力繊維で固定したので、遠心
力による応力を高張力繊維が支持するので永久磁石が破
壊しにくくフライホイ−ルに埋め込まなくてもよくなり
フライホイ−ルの最高回転数が上昇する。
【0069】請求項32の発明における電力貯蔵装置
は、フライホイ−ルと永久磁石とで構成される回転体の
半径方向の変位を少なくとも3ヶ所で測定するように構
成したので、複雑な構成の回転体における各部の振動を
確認することができる。
【0070】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図をもとに説明
する。図1はこの発明の一実施例による電力貯蔵装置全
体の断面構成図である。また図2は請求項1、4、5、
6、7に記載された発明の一実施例を示す要部断面図で
ある。図において、1は電力を回転エネルギ−として蓄
積するためのフライホイ−ル、2はホルダー2aにより
フライホイ−ル1に取り付けられた永久磁石、3は液体
窒素で冷却された超電導体部、4はフライホイ−ル1を
回転・減速するための発電電動機、6はフライホイ−ル
1の荷重の一部を支持する球面スラスト軸受、7は超電
導体部3を上下に移動するための駆動装置、8は超電導
体部3の冷却および超電導磁気軸受荷重変化時の回転体
の同軸度を保つためにフライホイール1の回転軸上部に
設けられた差込み式の芯出し治具すなわちセンタ−ピ
ン、9は超電導体部3の冷却および超電導磁気軸受荷重
変化時の回転体の同軸度を保つためのフライホイ−ル1
を支える支持治具すなわち支持棒、10は超電導体部3
に設けられた非接触の変位計、11は超電導体3を支持
するための断熱支持材、14はフライホイ−ル1を真空
雰囲気にするための真空容器、15は断熱支持材11を
駆動しかつ真空を保つためのベロ−ズ、16は超電導体
3を冷却するための冷媒である液体窒素のタンクであ
る。なお、図2では超電導体部3を支持している断熱支
持材11を1本しか描いていないが実際には複数本、例
えば3本で支持している。
【0071】次に動作について説明する。図1および2
に示すようにフライホイ−ル1は球面スラスト軸受6に
より支持され、センタ−ピン8および支持棒9により軸
心を固定している。超電導体部3は例えば約10mm程度、
永久磁石2の表面から離されている。この状態で、タン
ク16に液体窒素を投入し超電導体部3を冷却する。超
電導体部3が十分冷却されたのちに、後述の実施例4で
詳細に説明するように、駆動装置7により超電導体部3
を永久磁石2に近づけることにより浮上力が発生し一方
球面スラスト軸受6の荷重は減少する。実施例2で詳し
く説明するが、所定の負荷荷重の位置すなわち永久磁石
2と超電導体部3間の距離で超電導体部3を固定してセ
ンタ−ピン8および支持棒9を外し、発電電動機4によ
りフライホイ−ル1を回転し電力を貯蔵する。電力を回
生するためには、発電電動機4を発電に切り替えること
によりフライホイ−ル1は減速し電力を取り出す。
【0072】上記の電力貯蔵装置において、フライホイ
−ル1を支持する軸に超電導磁気軸受と球面スラスト軸
受6を併用している。現在の超電導磁気軸受ではラジア
ル方向の振動に対して十分なバネ定数が得られていない
ため、球面スラスト軸受6を併用することによりたとえ
球面スラスト軸受6の荷重がゼロであっても軸受部が球
面のためラジアル方向の振動が抑えられる。
【0073】実施例2.図3は請求項2に記載の発明の
一実施例による軸受損失と超電導磁気軸受のギャップと
の関係を示す計算結果例である。なお、電力貯蔵装置の
構成は実施例1の場合と同様である。超電導磁気軸受と
球面スラスト軸受6において、超電導磁気軸受は低回転
損失であるが、永久磁石2の磁界不均一性やフライホイ
−ル1の振動により超電導体3の損失が発生する。図3
で分かるように、特に超電導体3を永久磁石2に近づけ
ると変位の3〜4乗に比例して損失が増加する、一方球
面スラスト軸受6の損失は負荷荷重の1乗に比例してお
り上述の変位に対し2乗以下に比例する。従って、この
ように超電導磁気軸受と球面スラスト軸受6を併用する
と、低損失化の最適値が存在する。そこで、請求項2に
述べたように、高温超電導体部3と永久磁石2間の距離
または初期冷却時の高温超電導体部3の位置を変えるこ
とにより超電導磁気軸受の負荷荷重を変化させて超電導
磁気軸受と球面スラスト軸受6の回転損失の和が最小に
なるような条件下で運転することにより、電力貯蔵装置
の効率が向上する。
【0074】実施例3.なお、上記実施例1では、超電
導磁気軸受と球面スラスト軸受6を併用したが、図2に
示したように球面スラスト軸受6の下部に従来のボ−ル
ベアリング等のベアリング31を配置すれば、球面スラ
スト軸受6の相対回転数が減らせるのでさらなる回転損
失低減が期待できる。
【0075】実施例4.請求項3に記載の発明の一実施
例を図1をもとに説明する。超電導体部3を冷却後回転
体を浮上させるために上方に動かす。これまでは体積が
大きく重量のあるフライホイ−ル1等の回転体を移動し
ていたので、駆動装置が大がかりであった。また、一般
に電力貯蔵装置においても発電電動機により回転、減速
を行うので、この発電電動機4の固定子と回転子の位置
が軸方向に変化することは軸方向のアンバランス力が発
生し望ましくない。従って、本実施例では超電導体部3
が移動し、フライホイ−ル1等の回転体の機械的な位置
は固定されるので、発電電動機4の軸方向のアンバラン
ス力は発生しない。また超電導体部3は静止体であるの
で、移動を行い易く体積も前述の図1に示すようにフラ
イホイ−ル1に比べて大変小さい。
【0076】実施例5.請求項4の発明の一実施例を図
1および図5の要部断面図をもとに説明する。図5にお
いて、1aはフライホイ−ル1に取り付けられた回転
軸、8は回転軸1a上部に差し込まれる芯出し冶具すな
わちセンターピンである。次に動作について説明する。
図1においてフライホイ−ル1の荷重は超電導体部3の
冷却前では、球面スラスト軸受6により支持されてい
る。球面スラスト軸受6は荷重を1点で支持しているの
で、フライホイ−ル1はコマと同様にある程度回転しな
いと自立しないので、冷却前は超電導体部3の面と永久
磁石2の面は平行でない。従って、超電導体に対する磁
界は均一に加わっていない。この状態で冷却を行うと、
超電導体内に不均一磁界が閉じこめられ、さらに永久磁
石2に近づけると超電導体内の磁界の不均一度が増加す
る。この超電導体内の不均一磁界により磁石に加わる力
が不均一になり回転に対し磁気的な摩擦となり、また振
動が生じ回転損失は増大する。そこで、図5に示すよう
にセンタ−ピン8により冷却時に回転軸1aを回転中心
に固定することにより超電導体部3と永久磁石2を平行
に維持できるので、超電導体内の磁界が不均一に閉じこ
められることがなくなる。そして、このセンタ−ピン8
を設置したまま超電導体部3を駆動することにより均一
な浮上力を得るので、所定の荷重を超電導体部3が支持
した状態でセンタ−ピン8を外してもフライホイ−ル1
は自立したままである。
【0077】実施例6.請求項5の発明の一実施例を図
2をもとに説明する。上記実施例5ではフライホイ−ル
1の固定に回転軸1aを固定するセンタ−ピン8を用い
たが、図2のように真空容器14の側面からフライホイ
−ル1を直接支持する支持棒9を用いても同様の効果を
奏し、さらに上記実施例5ではセンタ−ピンの取付精度
によりフライホイ−ル1の同軸度が決まるが、この実施
例では支持棒9によるフライホイ−ル1の支持を3点で
行うことにより軸位置の調整が可能になるという効果も
ある。なお、センタ−ピン8と支持棒9を併用できるの
は言うまでもない。
【0078】実施例7.次に、請求項6の発明の一実施
例について図2をもとに説明する。超電導体部3を移動
させる場合、超電導体部3と永久磁石2間の距離すなわ
ちギャップとフライホイ−ル1の振動を計測するには、
一般的には真空容器14に超電導体部3の移動距離測定
用の変位計とフライホイ−ル1の振動測定用の変位計を
別々に取り付けることが考えられるが、この実施例のよ
うに変位計10を超電導体部3に直接取り付けることに
よりギャップと振動を同時に測定でき、さらに実施例
4、5で述べた超電導体3と永久磁石2の平行度も測定
できる。なお、この実施例では変位計10には渦電流式
変位計を用いた。これは超電導体部3が液体窒素で冷却
されるために例えばレ−ザ−干渉型変位計を用いると低
温状態で発振しないので使えないからであるが、渦電流
式に限るものではなく、容量式、差動トランス式、機械
式等、液体窒素温度で使用できるものであればよい。
【0079】実施例8.なお、上記実施例7において、
変位計10を超電導体部3に取り付ける際に銅やアルミ
ナ等の熱良導材料を介して取付けることにより、超電導
体部3の冷却時に変位計3内の温度差を少なくできるの
で、熱歪を受けにくくなり、変位計10の特性が安定す
るという効果がある。
【0080】実施例9.次に、請求項7の発明の一実施
例について図2をもとに説明する。超電導体部3を支持
する断熱支持材11は室温部から低温部にわたり荷重を
支持しさらに断熱しなければならない。このような断熱
支持の材料としては一般にステンレス鋼やGFRPがよ
く用いられる。しかし、これらの材料の室温から液体窒
素温度(−200℃)の線膨張はステンレス鋼で−0.
27%、一般のGFRP(ガラス繊維強化樹脂)では−
0.17%である。熱侵入を考慮すると支持材の長さを
長くしなければならない。例えば、熱侵入量を10W程
度にするために支持材の長さを200mmとした場合の
熱収縮は、ステンレス鋼を用いると約0.3mm、GF
RPで約0.2mmの収縮になる。運転時の超電導磁気
軸受のギャップが1mm程度であるので、この熱収縮に
より超電導磁気軸受の荷重負荷が10%以上変化してし
まう。そこで、熱伝導率が低く線膨張の小さいクオ−ツ
ガラス繊維を用いたFRPを支持材に適用した。このク
オ−ツガラス繊維を用いたFRPは線膨張が+0.01
%程度であるので、上記のギャップにほとんど影響しな
い。
【0081】実施例10.上記実施例9では断熱支持材
11にクオ−ツガラス繊維を用いたFRPを適用した
が、クオ−ツガラスにかかわらずグラファイトでもよく
同様の効果を奏する。グラファイトの場合、室温から液
体窒素温度までの線膨張が−0.05%程度である。
【0082】実施例11.次に、請求項8の発明の一実
施例について図4をもとに説明する。図において、12
は超電導体部3の負荷荷重を測定するための荷重計であ
り、13は荷重計12にバイアス荷重を加えるための圧
縮負荷冶具である。また、図において断熱支持材11や
圧縮負荷冶具13等は各々1本しか描かれていないが実
際には各々3本で構成している。超電導体部3の負荷荷
重を測定するための荷重計12は断熱支持材11を介し
て取り付けられる。荷重計12は圧縮力測定用である。
【0083】次に動作について説明する。超電導体3は
実施例1で説明したように、超電導体3に磁束が侵入し
た場合外部の磁界を下げようとしても磁束を閉じこめて
いる状態を保とうとする。従って、永久磁石2に外力を
加え超電導体部3に近づけ超電導体に磁束を侵入させた
のちにこの外力を減少させても元の位置に戻らない。元
の位置に戻すためにはさらに引っ張り力を加える必要が
ある。従って、この荷重計12には引っ張り力が加わる
ので測定ができない。また、圧縮、引っ張りの両用の荷
重計を使用した場合でも荷重計の取付軸の遊びすき間に
より圧縮から引っ張りに変わる変極点で測定の誤差が生
じる。そこで、荷重計12に圧縮負荷冶具13により圧
縮力のバイアス荷重を加え常に圧縮力が加わるようにし
た。特に荷重計を大気中に設置した場合には、先の超電
導磁気軸受の引っ張り力に加え、真空圧が加わり引っ張
り力が付加されるので、この圧縮負荷冶具13が有効で
ある。
【0084】実施例12.なお、上記実施例11におい
ては、圧縮負荷冶具13は荷重計12の両端部を棒状の
もので接続して圧縮荷重を加えているが、この冶具がお
もりであってもよく同様の効果を奏する。また、上記の
ような圧縮負荷冶具13の場合は荷重に対して引っ張り
力が一定でない場合があるが、おもりを用いることによ
り一定圧力が加わるので、荷重計12の出力が負荷荷重
に比例して得られるという効果もある。
【0085】実施例13.請求項9に記載の発明の一実
施例を図6をもとに説明する。この例では、複数の荷重
計12が真空容器14内に設置されており、これらの荷
重計12の出力の合計が超電導体部3に加わる荷重を示
す。このように荷重計12を真空容器14内に設置する
ことにより、真空シ−ルの摩擦や図1で示すベロ−ズ1
5等のバネ定数を含まず、また、上記実施例11で述べ
たような真空による引っ張り力は荷重計12に加わらな
い。従って、超電導磁気軸受の荷重を直接測定できるの
で、正確な荷重測定ができる。なお、図では荷重計12
が複数の場合について述べたが真空容器14内で断熱支
持材11を一つにまとめ、その荷重を測定してもよい。
【0086】実施例14.請求項10に記載の発明の一
実施例を図7の超電導体部の上面図をもとに説明する。
図において、3aは超電導体片であり、3bはこの超電
導体3aを真空中で低温に冷却するための低温容器であ
る。3cは支持材、3dは低温容器底板に設けられた梁
であり、これらについては後の実施例で詳述する。
【0087】図1で示したように、超電導体部3はリン
グ状の永久磁石2と対向して形成されるので、永久磁石
2と同様の形状が必要であるにもかかわらず、特性の良
い酸化物超電導体は現在のところ30mmから70mm
程度の大きさである。従って、超電導体を加工し組み合
わせて超電導体部を構成している。対向する永久磁石2
がリング状であるので、超電導体部もこの形状に即した
構成にする必要がある。この場合、図7に示す本実施例
のように六角形に加工された超電導体片3aを密着させ
て組み合わせることにより効率よく配置できるので、超
電導体片3aの占積率をほぼ100%にすることができ
る。また、各超電導体片3aを密着させているので、超
電導体の作る磁界が周方向に均一であり、永久磁石2に
渦電流が生じにくくなるので回転損失が低減できる。
【0088】なお、図7では6角形に加工された超電導
体片3aを用いたが、例えば3角形に加工された超電導
体片を6個組み合わせて6角形としたものを用いてもよ
く、上記実施例と同様の効果が得られる。
【0089】実施例15.請求項11に記載の発明の一
実施例を図8をもとに説明する。図8の左半分は超電導
体部の断面図であり、右半分は低温容器の一部を破断し
て示す側面図である。図において、3gは反永久磁石側
の超電導体3aの低温容器3bとの接触面に設けられた
冷媒が通るための冷却溝であり、この図では明確ではな
いが、例えば図7に3dで示す梁のように放射状に設け
られている。このように超電導体3aに溝3gを施すこ
とにより、低温容器3bに取り付けられた面にも、例え
ば液体窒素のような冷媒が入り込むので、超電導体3a
の初期冷却時において冷却時間が短くなる。また、超電
導体3aに発熱が生じた場合でも、冷却効率がよいの
で、超電導体3aの温度上昇が小さい。さらに、本実施
例では超電導体部の外周部と内周部を溝3gにより貫通
するので、内周部にも冷媒が満たされ、なお一層冷却効
率が良くなる。なお、図8において、3eは請求項15
に係わり後の実施例で説明する低温容器3bの永久磁石
対向側上板に設けられた梁である。
【0090】実施例16.請求項12に記載の発明の一
実施例を超電導体部の左側断面を示す図9をもとに説明
する。図において、18は超電導体3aの冷媒との接触
面に取り付けられた冷却フィンである。このように超電
導体3aの表面に冷却フィンを設けているので、冷却の
表面積を2倍以上にすることができ、冷却効率を2倍以
上向上できる。なお、図9では冷却フィン18が水平の
ものについて示したが、垂直のものにすれば対流により
冷却が促進されるので、なお一層冷却効率が向上する。
【0091】実施例17.請求項13に記載の発明の一
実施例を超電導体部の断面を示す図10をもとに説明す
る。図において、3hは超電導体片3aの組み立てにお
いて隣接する超電導体片3a間に介在させた熱良導部材
であり、例えば銅や銀の高熱伝導率の金属である。酸化
物超電導体は熱伝導率がステンレスより低いので、初期
冷却時や超電導体に発熱が生じた場合に冷却が悪い。そ
こで、本実施例のように超電導体片3a間に高熱伝導率
の金属3hを挟み込ことにより、超電導体片3aの平均
熱伝導率が向上し冷却効率が向上する。銅や銀の熱伝導
率は酸化物超電導体に比べ約4桁大きいので、30mm
程度の超電導体片3aの場合に0.3mmの金属板3h
を挟むだけで冷却熱量が2桁近く向上する。なお、図1
0において、3fは請求項17の実施例として後述する
低温容器3bの反永久磁石対向側底板における超電導体
部3との接触面に設けられた冷媒流通用の溝である。
【0092】実施例18.なお、上記実施例17におい
ては熱良導部材3hとして高熱伝導率の金属を用いた
が、一般に銅や銀などは電気抵抗も低い。従って、図1
に示したように永久磁石2が回転し変動磁界がこの金属
3hに加わった場合、渦電流が金属3hに発生し渦電流
損失が生じる。そこで、この金属3hが大きなル−プを
作らないように一部を切断することにより渦電流を切れ
ばよい。
【0093】実施例19.また、上記実施例18におい
ては熱良導部材3hとして高熱伝導率の金属を用いその
一部を切断したが、渦電流損失をゼロにすることは困難
である。そこで、金属の変わりに高熱伝導率のセラミッ
ク例えば酸化マグネシウムや窒化アルミを用いれば、こ
れらの材料は電気的に絶縁材であるので、渦電流は生じ
ない。
【0094】実施例20.請求項14に記載の発明の一
実施例を図7および図11をもとに説明する。図におい
て、3cは超電導体3aに設けられた穴を貫通して低温
容器3bの永久磁石対向側上板と反永久磁石対向側底板
を固定する支持材である。図1に示したように、超電導
磁気軸受においては超電導体部3と永久磁石2の有効ギ
ャップをできるだけ大きく取るためには、上記低温容器
3bの上板を薄くしなければならない。しかし、この超
電導磁気軸受は真空中で使用しているので、低温容器3
bの内圧がたとえ大気圧であっても低温容器3bの上板
には差圧が1気圧加わっている。従って、上板はこの圧
力によりたわみを生じ上記の有効ギャップが減ってしま
う。また、この応力が許容値を越えれば低温容器3bは
破壊してしまう。そこで、超電導体3aに穴加工を施
し、この穴を貫通して低温容器3bの上板と底板をつな
ぐ支持材3cを設置する。例えば実験によれば、低温容
器3bに1ヶ所支持材3cを設置することにより支持材
が無い場合に比べたわみ量が半分以下になった。
【0095】実施例21.請求項15に記載の発明の一
実施例を図8をもとに説明する。図において、3eは低
温容器3bの永久磁石対向側上板に半径方向に放射状に
設けた複数の梁である。上記実施例20では支持材3c
を用いたが、本実施例では超電導体3aの永久磁石との
対向面に溝加工を施し、これらの溝に嵌合する梁3eを
低温容器3bの上板に設けた。この例のように、梁3e
を6ヶ所設けることにより上板のたわみ量が梁3eが無
い場合に比べ2分の1以下になった。なお、この例では
梁3eを6ヶ所設けた場合について説明したが、例えば
1ヶ所であっても効果があるのは言うまでもない。
【0096】実施例22.請求項16に記載の発明の一
実施例を図7および図8をもとに説明する。図におい
て、3dは低温容器3bの反永久磁石対向側底面に反超
電導体部方向に突出して設けられた放射状の複数本の梁
である。低温容器3bの底板は上記実施例21の上板に
比べて寸法上の制約が無いが、例えば低温容器にステン
レスを用いた場合、板厚を厚くすると熱歪のため変形が
生じてしまう。すなわちステンレスは熱伝導率が悪いた
め、初期冷却時において、液体窒素を直接低温容器3b
に投入した場合に底板の内壁と真空側で大きな温度勾配
がついてしまう。この温度勾配により熱歪を受け低温容
器3b全体が反り返ってしまう。この変形により図1の
超電導体部3と永久磁石2間のギャップが変化し超電導
体3aに加わる永久磁石2の磁界分布が変化するので、
回転損失が増える。このような低温容器3bの熱歪を回
避するために、底板をできるだけ薄くし半径方向に放射
状に複数の梁3dを設けた。これにより初期冷却時にお
ける底板の温度分布が緩和され変形量が極めて小さくな
った。
【0097】実施例23.請求項17に記載の発明の一
実施例を図10をもとに説明する。図において、3fは
低温容器3bの反永久磁石対向側底板における超電導体
部3との接触面に設けられた冷媒流通用の溝であり、例
えば図7に示す梁3dのように放射状に複数本設けられ
ている。このように低温容器3bに冷媒流通用の溝3f
を設けることにより上記実施例15で示したように超電
導体3aを加工する必要がなく、同様の効果が得られ
る。酸化物超電導体は一般にセラミック材であり機械加
工には不適当である。従って、この実施例のように低温
容器3bを加工する方が望ましい。
【0098】実施例24.請求項18に記載の発明の一
実施例を図12をもとに説明する。図において、19は
超電導体3aと低温容器3bの反永久磁石対向側底板の
間に介在させた熱良導部材であり、例えば銅などの金属
で形成されている。上記実施例23では低温容器3bに
冷媒流通用の溝3fを設けたが、先に述べたように超電
導体3aは熱伝導率が低いので、さらに冷却効率を向上
させるために、本実施例のように超電導体3aの底面全
体を冷却するように高熱伝導率の部材19を施す。ま
た、このように超電導体3aの底面に高熱伝導率の部材
19を施すことにより、初期冷却時や発熱時に超電導体
3aの温度が均一化されるので、例えば超電導体3aを
低温容器3bに固着しても超電導体3aに熱歪が加わり
にくくなり熱サイクルによる超電導特性の劣化が生じに
くくなる。
【0099】実施例25.請求項19に記載の発明の一
実施例を図13をもとに説明する。図において、20は
熱良導部材19の冷媒との接触部に設けられた冷却フィ
ンである。この冷却フィン20により、上記実施例の効
果に加え、限られた低温容器3b内のスペ−スで熱良導
部材19を十分に冷却することができるという効果が得
られる。
【0100】実施例26.請求項20に記載の発明の一
実施例について説明する。上記実施例24および25で
は熱良導部材19として銅などの金属を用いたが、先に
も述べた渦電流損失を生じないように高熱伝導率でかつ
電気絶縁材である酸化マグネシウムや窒化アルミなどの
セラミック系の材料を用いても同様の効果を奏し、さら
に運転時に永久磁石の磁界が変動しても渦電流が高熱伝
導率の部材に流れないので、渦電流による損失が無くな
るという効果がある。
【0101】実施例27.請求項21に記載の発明の一
実施例を図14をもとに説明する。例えば永久磁石2の
周方向の磁界不均一がある状態で回転した場合に、熱良
導部材19が周方向に短絡していれば渦電流が流れ損失
となる。そこで、本実施例では図のように熱良導部材1
9が短冊状であり各短冊19が電気絶縁されて放射状に
配置されているので、電流は各短冊内で流れ周方向に一
周するような電流は流れない。すなわち、電流のパス幅
が小さくなり電流パスの抵抗が大きくなるので、渦電流
損失が軽減できる。
【0102】実施例28.請求項22に記載の発明の一
実施例を図15をもとに説明する。図において、17は
超電導体部3を伝導冷却する小型冷凍機、23は超電導
体部3に密着支持する熱良導性の支持材である。このよ
うに超電導体部3を直接小型冷凍機17で冷却している
ので、冷媒を供給する必要がなく、図1に示した液体窒
素タンク16のような冷媒を蓄えておく容器が不要にな
るので、構造が簡単になる。また、連続運転が可能にな
り本装置の信頼性が向上する。
【0103】さらに、小型冷凍機17の冷凍能力が定常
時熱侵入量より大きい場合には、所定の温度以下に保つ
ことができるので、超電導体部3を所定の温度で初期冷
却し超電導磁気軸受を動作させた後に、超電導体部3の
温度をさらに冷却することにより、磁束クリ−プを緩和
することができる。これは、磁束をトラップさせた際の
磁束のピンニングポテンシャルが低温にすることにより
向上し、さらに温度が低いので、熱擾乱が小さくなるた
めである。このように過冷却にする事により超電導磁気
軸受の剛性が高くなり振動に対して強くなる効果もあ
る。それは、低温にすることにより超電導体の臨界電流
密度が向上するので、磁束変化に対するロ−レンツ力が
増加するためである。
【0104】なお、本実施例では小型冷凍機17の本体
が超電導体部3とともに移動するような構成であるが、
冷凍機本体を固定し、小型冷凍機17に連結された低温
ステ−ジと超電導体部3の支持材23を銅の編素線のよ
うな可動材を用いてつないだ構成でも実現できる。
【0105】実施例29.請求項23に記載の発明の一
実施例について説明する。超電導体部3を収納する低温
容器を備え、この低温容器に液体窒素などの冷媒を封入
することによりヒ−トパイプのような効率の良い冷却が
可能である。
【0106】実施例30.請求項24および25に記載
の発明の一実施例を図16および図17をもとに説明す
る。図16は永久磁石の超電導体部との対向面を示す平
面図である。また、図17は請求項24に記載の発明の
一実施例を説明するための永久磁石の周方向の磁界分布
を示す特性図である。図16において、2aは永久磁石
のホルダ−、2b〜2eはこのホルダ−2aに納めら
れ、リング形状をした各々1層目から4層目の永久磁
石、30は永久磁石の周方向に磁界不均一部分を生じさ
せるために設けられた半径方向に延びる隙間である。図
17において横軸θは周方向位置、縦軸Bは永久磁石の
作る磁界、ΔBは磁界変化分をΔθはこのΔBの生じる
周方向分を示している。図16のように各磁石2b〜2
eは半径方向に少なくとも一ヶ所隙間30を設けてお
り、磁界は図17のように変化する。実施例29で述べ
たように、定常状態においては磁束クリ−プが生ずるの
でトラップしていた磁束が緩和してしまい、超電導体内
のエネルギ−が低下してしまう。そこで図1に示したよ
うに永久磁石2は超電導体部3と対向して回転してお
り、図17のような磁界変化ΔBを超電導体が受けると
超電導体に起電力が生じエネルギ−が再注入される。し
たがって、この起電力と磁束クリ−プによる損失が釣り
合ったところで、見かけの磁束クリ−プが無くなり永久
磁石2と超電導体部3のギャップは一定値を保ったまま
となる。しかし、この磁界変化は起電力に加えヒステリ
シス損失や局部的な渦電流損失を生じさせる。これらの
損失は回転損失になるだけではなく超電導体の温度上昇
を生じさせる。したがって、この磁界変化は磁束クリ−
プを緩和する程度に抑えなければならない。磁界変化の
最適値は超電導体の磁束ピンニングポテンシャルと許容
損失で決まるが、損失を重視する電力貯蔵装置では発生
磁界の10%すなわち10分の1以下が望ましい。
【0107】実施例31.請求項26に記載の発明の一
実施例を図18をもとに説明する。図18はホルダーを
1部破断して永久磁石を示す側面図であり、図の上方が
超電導体部との対向面である。図において、2fはリン
グ状永久磁石2bの超電導体部との対向面に設けられた
半径方向に延びる溝である。これは上記実施例30が図
16で示したように永久磁石2bに隙間30を設けたの
に対し溝2fを設けたものである。隙間30の場合は永
久磁石2を回転させた場合に遠心力で分離し偏重心量が
増加するので、回転体の振動を増加させる可能性が大き
い。そこで、本実施例のように溝2fを設けることによ
り同様の効果が得られ、永久磁石2bは一体であるの
で、遠心力に対しても強いものが得られる。
【0108】実施例32.このように上記実施例31で
は永久磁石2bの超電導体部との対向面に溝2fを設け
たが、遠心力に対しては突起を設けることによりさらに
強くなり同様の効果が得られる。また、突起にすること
により突起部が超電導体に近づくので、同程度の磁界変
化において溝に比べ突起部の形状は小さくできる。
【0109】実施例33.請求項27に記載の発明の一
実施例を図19をもとに説明する。図において、2gは
永久磁石2bの超電導体との対向面に設けられた半径方
向に延びる磁性体の帯である。このように磁性体の帯2
gを埋め込むことにより磁界変化の影響が大きくなるの
で、上記実施例31、32と同程度の磁界変化に対し磁
性体2gの形状を小さくできる。
【0110】実施例34.図16は請求項28に記載の
発明の一実施例を図16をもとに説明する。図のように
リング状の永久磁石2b〜2eに設けた複数の隙間30
である磁界不均一部分をできるだけ周方向の対称位置に
分布するように配置した場合、この磁界不均一部分によ
り浮上力の不均一が生じても回転体のアンバランス力は
最小になり回転振動への影響は小さくなる。なお、この
実施例では、隙間30による磁界不均一部分について述
べたが、実施例32、33で述べたように永久磁石に施
した複数の溝2fや突起、および複数の磁性体の帯2g
についても同様に対称位置に分布するように配置するこ
とにより同様の効果を奏する。
【0111】実施例35.図20は請求項29に記載の
発明の一実施例を運転パタ−ンを示すブロック図である
図20をもとに説明する。このように超電導体部と永久
磁石からなる超電導磁気軸受において、初期の運転開始
時において超電導体部を冷却したのちに超電導体部と永
久磁石のギャップを縮めて浮上力を得、フライホイ−ル
を回転させ、所定の運転時間に達するとフライホイ−ル
を停止し超電導体部と永久磁石部のギャップを大きくし
たのちに超電導体部を昇温する。そして、再冷却を行い
初期の運転時と同様に超電導体部と永久磁石のギャップ
を縮めフライホイ−ルを回転させる。
【0112】超電導体に磁界を加え続けると上述のよう
に磁束クリ−プにより超電導体部と永久磁石のギャップ
がさらに縮まり、ついにはギャップがゼロとなり接触し
てしまう。これを防止するために運転を一担停止し、超
電導体を昇温、再冷却することにより超電導体の超電導
特性が初期値に戻る。この状態で、初期と同じ状態で運
転ができる。
【0113】なお、この実施例では、所定時間において
停止、昇温、再冷却、再起動を行うとしたが、超電導体
部と永久磁石のギャップを測定し、所定の値において上
記と同様に停止、昇温、再冷却、再起動を行ってもよ
い。
【0114】実施例36.上記実施例では、昇温、再冷
却により超電導特性の回復を計ったが、実際には上記手
段における運転停止後、超電導体と永久磁石のギャップ
を超電導体の当初の磁化曲線に復帰できる一定値以上変
化させるだけでもほぼ同様の効果がある。すなわち、超
電導体の当初の磁化曲線における最外周つまり臨界電流
値の値を再現すればよいので、超電導体内の磁界を一定
量変化させることにより可能である。従って、本実施例
においては上記実施例における昇温、再冷却を省略でき
る。
【0115】実施例37.請求項30に記載の発明の一
実施例について説明する。上記実施例35では、停止、
昇温、再冷却により超電導特性の回復を計ったが、例え
ば図1のように超電導磁気軸受と球面スラスト軸受6の
ような他の軸受を併用した場合には、運転を継続しなが
ら超電導体部3と永久磁石2間の距離すなわちギャップ
を変化させるだけで超電導特性の回復ができる。すなわ
ち他の軸受6に回転体の荷重を負荷させ、その間に超電
導体の特性回復を行うのである。このことにより、磁束
クリ−プ対策において電力貯蔵装置を停止させる必要が
なくなる。
【0116】実施例38.請求項31に記載の発明の一
実施例を図21をもとに説明する。図において、2aは
フライホイ−ル1に取り付けられた例えばカ−ボン繊維
等の高張力繊維を用いた永久磁石ホルダ−であり、リン
グ形状をした永久磁石2bはこの永久磁石ホルダ−2a
に納められている。このように永久磁石2bをカ−ボン
繊維で締め付け接着剤で固定した永久磁石ホルダ−2a
に収納したので、永久磁石2bの遠心力による応力をカ
−ボン繊維が支持し、破壊しにくくなる。すなわち、永
久磁石2bは引っ張り応力が非常に低く、例えば粉末焼
結の永久磁石が5kgf/mm2程度であるのに対し鉄
類が50kg/mm2程度と約1桁小さい。したがっ
て、永久磁石には回転の遠心力に対するサポ−トが必ず
必要になる。図1においてはフライホイ−ル1の中に永
久磁石2を埋め込む形状にしたが、この場合フライホイ
−ル1に永久磁石2の遠心力の応力が加わるので、この
フライホイ−ル1の最高回転数が単体に比べ低下する。
また、フライホイ−ル1に永久磁石2を埋め込むために
フライホイ−ル1を溝加工するので、この溝のエッヂ部
分に応力が集中し繰り返し運転を行う際の疲労進展を考
慮するとさらに最高回転数が低下する。本実施例では引
っ張り応力が約200kgf/mm2であるカ−ボン繊
維を用いた磁石ホルダ−2aに永久磁石2bを配置した
ので、永久磁石2bの遠心力の応力は磁石ホルダ−2a
で支持でき、フライホイ−ル1の中に埋め込む必要がな
くなりフライホイ−ルの最高回転数が上昇するという効
果がある。
【0117】実施例39.図22は請求項32に記載の
発明の一実施例を図22をもとに説明する。図におい
て、21a〜21cはフライホイ−ル1の半径方向の振
動を測定するための変位計である。このようにフライホ
イ−ル1が複雑な形状をしているので、振動モ−ドも複
雑になる。特に図のような回転軸に細い部分が存在する
と半径の大きい部分の振動モ−ドに加え細い部分の振動
モ−ドが負荷する。したがって、全ての回転における振
動をモニタ−するためには各振動モ−ド位置での変位計
が必要である。本実施例では回転体の半径方向の変位を
少なくとも軸方向の3ヶ所で測定するので、複雑な構成
の回転体における各部の振動を確認することができる。
【0118】なお、上記実施例1〜13をもとに説明し
た請求項1〜9の発明は超電導磁気軸受と球面スラスト
軸受によりフライホイ−ルが支持される場合について示
したが、請求項3〜9の発明は球面スラスト軸受により
フライホイ−ルが支持される場合にも適用できるもので
ある。また、請求項10〜29および請求項31,32
の発明についても同様である。
【0119】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、永久磁石とこの永久磁石に対向配置された超電導体
部とを有する超電導磁気軸受、および球面スラスト軸受
によりフライホイ−ルが支持されるので、低回転損失の
軸受が構成でき、フライホイ−ル浮上状態すなわち球面
スラスト軸受の負荷荷重がゼロの状態でラジアル方向に
振動が生じても球面スラスト軸受が支持できる。また、
超電導体の超電導状態が破壊してもスラスト軸受が球面
のため直ちに荷重を支持できるという効果がある。
【0120】また、請求項2の発明によれば、上記請求
項1において、超電導磁気軸受と球面スラスト軸受の回
転損失の和が最小になるように、高温超電導体部と永久
磁石間の距離または初期冷却時の上記高温超電導体部の
位置を設定するので、低回転損失の電力貯蔵装置の運転
が実現できるという効果がある。
【0121】また、請求項3の発明によれば、永久磁石
はフライホイ−ルに固定されており、高温超電導体部を
移動させることにより上記永久磁石との距離を調節して
上記フライホイールの支持力を得るように構成したの
で、体積の大きい回転体を移動する必要がなく、回転体
の機械的な位置が変化しないので、回転体に組み込まれ
ている発電電動機の位置が一定になりアンバランス力を
生じる心配がないという効果がある。
【0122】また、請求項4の発明によれば、上記請求
項3において、起動時にフライホイ−ルの回転軸上部に
差し込まれる芯出し冶具を備えたので、冷却時および超
電導体移動時に回転軸中心と磁気軸中心がずれることが
なく、また回転体が倒れないので、超電導体内の磁化が
周方向に均一になり回転損失を低減できるという効果が
ある。
【0123】また、請求項5の発明によれば、上記請求
項3において、起動時にフライホイ−ルを収納している
真空容器の側面から回転体の軸心を固定する支持冶具を
3本以上備えたので、重量のある回転体を支持しやすい
という効果がある。
【0124】また、請求項6の発明によれば、超電導体
部と永久磁石間の距離およびフライホイールの振動を測
定する変位計を上記超電導体部に備えたので、回転体の
振動および超電導磁気軸受のギャップを直接測定でき信
頼性が向上するという効果がある。
【0125】また、請求項7の発明によれば、超電導体
部は線膨張の絶対値が0.05%以下の断熱支持材によ
り支持されているので、超電導体部を冷却した際に超電
導体部と永久磁石間の距離に変化を生じないので超電導
磁気軸受けの負荷荷重や回転体の機械的位置を一定に保
てるという効果がある。
【0126】また、請求項8の発明によれば、超電導磁
気軸受の負荷荷重を測定するのに、バイアス荷重を加え
た荷重計を超電導体部の支持材に取付けたので、超電導
磁気軸受に引っ張り荷重が加わったとしても荷重計に引
っ張り荷重が加わらず正確に測定ができるという効果が
ある。
【0127】また、請求項9の発明によれば、超電導磁
気軸受の負荷荷重を測定する荷重計を真空中に配置した
ので、真空シ−ルの摩擦またはベロ−ズ等のバネ定数を
含まず、また、真空圧による引っ張り荷重が加わらない
ので、正確な測定ができるという効果がある。
【0128】また、請求項10の発明によれば、超電導
体部を3×n(nは整数)角形に成形された複数個の超
電導体片を互いに密着させて組み合わせて構成したの
で、超電導体の占積率が高く、例えば円筒状の永久磁石
に対応した形状の超電導体部を作りやすいという効果が
ある。
【0129】また、請求項11の発明によれば、反永久
磁石側の超電導体部の低温容器との接触面に冷却溝を設
けたので、超電導体に発熱が生じても温度が上昇しにく
く、初期冷却時間も短縮できるという効果がある。
【0130】また、請求項12の発明によれば、超電導
体部の冷媒と接触している面に冷却フィンを設けたの
で、超電導体に発熱が生じても温度が上昇しにくく、初
期冷却時間も短縮できるという効果がある。
【0131】また、請求項13の発明によれば、上記請
求項10において、隣接する超電導体片間に熱良導部材
を介在させたので、超電導体に発熱が生じても温度が上
昇しにくく、初期冷却時間も短縮できるという効果があ
る。
【0132】また、請求項14の発明によれば、超電導
体部に穴を設けると共に、この穴を貫通して低温容器の
永久磁石対向側上板と反永久磁石対向側底板を固定する
支持材を備えたので、真空中でも低温容器の永久磁石対
向側上板が膨らみにくくなり板厚を薄くすることがで
き、超電導体部と永久磁石間の距離を小さくすることが
できるという効果がある。
【0133】また、請求項15の発明によれば、超電導
体部の永久磁石との対向面に溝を設けると共に低温容器
の永久磁石対向側上板に上記溝に嵌合する梁を設けたの
で、真空中でも低温容器の永久磁石対向側上板が膨らみ
にくくなり板厚を薄くすることができ、超電導体部と永
久磁石間の距離を小さくすることができるという効果が
ある。
【0134】また、請求項16の発明によれば、低温容
器の反永久磁石対向側底面に反超電導体部方向に突出し
た放射状の梁を設けたので、冷却時の熱収縮による歪や
超電導体に加わる荷重による歪を避けることができると
いう効果がある。
【0135】また、請求項17の発明によれば、低温容
器の反永久磁石対向側底板における超電導体部との接触
面に冷媒流通用の溝を設けたので、超電導体に発熱が生
じても温度が上昇しにくく、初期冷却時間も短縮できる
という効果がある。
【0136】また、請求項18の発明によれば、低温容
器の反永久磁石対向側底板と超電導体部との間に熱良導
部材を介在させたので、超電導体に発熱が生じても温度
が上昇しにくく、初期冷却時間も短縮できるという効果
がある。
【0137】また、請求項19の発明によれば、上記請
求項18において、熱良導部材の冷媒との接触部に冷却
フィンを設けたので、超電導体に発熱が生じても温度が
上昇しにくく、初期冷却時間も短縮できるという効果が
ある。
【0138】また、請求項20の発明によれば、上記請
求項19において、熱良導部材は電気絶縁材料で形成さ
れているので、超電導体に発熱が生じても温度が上昇し
にくく、初期冷却時間も短縮し、運転時に永久磁石の磁
界が変動しても渦電流が熱良導部材に流れないので、磁
界変動による温度上昇がないという効果がある。
【0139】また、請求項21の発明によれば、上記請
求項18または19において、熱良導部材が短冊状であ
り各短冊が電気絶縁されて放射状に配置されているの
で、超電導体に発熱が生じても温度が上昇しにくく、初
期冷却時間も短縮でき、運転時に永久磁石の磁界が変動
しても渦電流が熱良導部材に流れないので、磁界変動に
よる温度上昇が小さいという効果がある。
【0140】また、請求項22の発明によれば、超電導
体部を冷凍機により伝導冷却するように構成したので、
外部より冷媒を供給する必要がなく安定な冷却が行える
という効果がある。
【0141】また、請求項23の発明によれば、低温容
器内に封入された冷媒を冷凍機を用いて伝導冷却して超
電導体部を冷却するように構成したので、ヒ−トパイプ
のような効率の良い冷却が可能であるという効果があ
る。
【0142】また、請求項24の発明によれば、永久磁
石は周方向に少なくとも一ヶ所の発生磁界の10分の1
以下の磁界不均一を生じる部分を有するので、磁束の変
動により超電導体における磁束クリ−プのエネルギ−低
下分を補給でき、浮上力の低下を緩和することができる
という効果がある。
【0143】また、請求項25の発明によれば、上記請
求項24において、永久磁石がリング形状であり少なく
とも一ヶ所半径方向に延びる隙間を設けたので、請求項
24と同様の効果が得られる。
【0144】また、請求項26の発明によれば、上記請
求項24において、永久磁石の超電導体部との対向面に
少なくとも一ヶ所半径方向に延びる溝または突起を設け
たので、請求項24と同様の効果が得られる。
【0145】また、請求項27の発明によれば、上記請
求項24において、永久磁石表面に少なくとも一ヶ所半
径方向に延びる磁性体の帯を設けたので、請求項24と
同様の効果が得られる。
【0146】また、請求項28の発明によれば、上記請
求項24ないし27において、永久磁石は複数ヶ所の磁
界不均一部分を有し、これらの磁界不均一部分が周方向
に均等に分布するように配置されているので、不均一磁
界による超電導磁気軸受における周方向の浮上力のアン
バランスが集中すること無く均一化でき、振動が抑制で
きるという効果がある。
【0147】また、請求項29の発明によれば、起動時
に、所定の運転時間経過後または所定の永久磁石と超電
導体部間の距離時に運転を停止すると共に上記距離を変
更し、再運転するので、磁束クリ−プによる超電導体部
と永久磁石の接触を防止でき、再起動時に超電導磁気軸
受特性を回復することができるという効果がある。
【0148】また、請求項30の発明によれば、起動運
転中に、所定の時間間隔で超電導体部と永久磁石間の距
離を変化させるので、磁束クリ−プによる超電導体部と
永久磁石の接触を防止でき、電力貯蔵装置を停止させる
ことなく超電導磁気軸受の特性を維持できるという効果
がある。
【0149】また、請求項31の発明によれば、永久磁
石の周囲を高張力繊維で固定したので、遠心力による応
力を高張力繊維が支持するので永久磁石が破壊しにくく
フライホイ−ルに埋め込まなくてもよくなりフライホイ
−ルの最高回転数が上昇するという効果がある。
【0150】また、請求項32の発明によれば、フライ
ホイ−ルと永久磁石とで構成される回転体の半径方向の
変位を少なくとも3ヶ所で測定するように構成したの
で、複雑な構成の回転体における各部の振動を確認する
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による電力貯蔵装置の全体
の構成を示す断面図である。
【図2】請求項1,4,5,6,7の発明の一実施例に
よる電力貯蔵装置の要部を示す断面図である。
【図3】請求項2の発明の一実施例を説明するための超
電導磁気軸受のギャップと軸受損失との関係を示すグラ
フである。
【図4】請求項8の発明の一実施例による電力貯蔵装置
の要部を示す断面図である。
【図5】請求項4の発明の一実施例による電力貯蔵装置
の要部を示す断面図である。
【図6】請求項9の発明の一実施例による電力貯蔵装置
の要部を示す断面図である。
【図7】請求項10,14,16の発明の一実施例によ
る電力貯蔵装置の超電導体部を示す平面図である。
【図8】請求項11,15,16の発明の一実施例によ
る電力貯蔵装置の超電導体部を一部破断して示す断面図
である。
【図9】請求項12の発明の一実施例による電力貯蔵装
置の超電導体部の一部を示す断面図である。
【図10】請求項13,17の発明の一実施例による電
力貯蔵装置の超電導体部を示す断面図である。
【図11】請求項14の発明の一実施例による電力貯蔵
装置の超電導体部を示す断面図である。
【図12】請求項18の発明の一実施例による電力貯蔵
装置の超電導体部の一部を示す断面図である。
【図13】請求項19の発明の一実施例による電力貯蔵
装置の超電導体部の一部を示す断面図である。
【図14】請求項21の発明の一実施例による電力貯蔵
装置の超電導体部を示す平面図である。
【図15】請求項22,23の発明の一実施例による電
力貯蔵装置を示す断面図である。
【図16】請求項24,25,28の発明の一実施例に
よる電力貯蔵装置の永久磁石を示す平面図である。
【図17】請求項24の発明を説明するための永久磁石
の周方向磁界分布を示すグラフである。
【図18】請求項26の発明の一実施例による電力貯蔵
装置の永久磁石を一部破断して示す側面図である。
【図19】請求項27の発明の一実施例による電力貯蔵
装置の永久磁石を一部破断して示す側面図である。
【図20】請求項29の発明の一実施例を説明するため
の運転手順を示すブロック図である。
【図21】請求項31の発明の一実施例による電力貯蔵
装置の要部を示す断面図である。
【図22】請求項32の発明の一実施例による電力貯蔵
装置を示す断面図である。
【図23】従来の超電導磁気軸受を用いた電力貯蔵装置
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 フライホイ−ル 1a 回転軸 2 永久磁石 2a 永久磁石ホルダ− 2b〜e リング状永久磁石 2f 溝 2g 磁性体 3 超電導体部 3a 超電導体片 3b 低温容器 3c 支持材 3d 低温容器底板の梁 3e 低温容器上板の梁 3f 低温容器の溝 3g 超電導体の溝 3h 熱良導体 4 発電電動機 6 球面スラスト軸受 6a エア軸受 7 駆動装置 8 センタ−ピン 9 支持棒 10 軸方向の変位計 11 断熱支持棒 12 荷重計 13 圧縮負荷冶具 14 真空容器 16 液体窒素タンク 17 小型冷凍機 18、20 冷却フィン 19 熱良導体 21a〜c 半径方向の変位計 23 熱良導性支持材 30 隙間 31 ベアリング
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正内容】
【0094】実施例20.請求項14に記載の発明の一
実施例を図7および図11をもとに説明する。図におい
て、3cは超電導体3aに設けられた穴を貫通して低温
容器3bの永久磁石対向側上板と反永久磁石対向側底板
を固定する支持材である。図1に示したように、超電導
磁気軸受においては超電導体部3と永久磁石2の有効ギ
ャップをできるだけ大きく取るためには、上記低温容器
3bの上板を薄くしなければならない。しかし、この超
電導磁気軸受は真空中で使用しているので、低温容器3
bの内圧がたとえ大気圧であっても低温容器3bの上板
には差圧が1気圧加わっている。従って、上板はこの圧
力によりたわみを生じ上記の有効ギャップが減ってしま
う。また、この応力が許容値を越えれば低温容器3bは
破壊してしまう。そこで、超電導体3aに穴加工を施
し、この穴を貫通して低温容器3bの上板と底板をつな
ぐ支持材3cを設置する。例えば実験によれば、低温容
器3bの半径方向に1ヶ所支持材3cを設置することに
より支持材が無い場合に比べたわみ量が半分以下になっ
た。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0110
【補正方法】変更
【補正内容】
【0110】実施例34.求項28に記載の発明の一
実施例を図16をもとに説明する。図のようにリング状
の永久磁石2b〜2eに設けた複数の隙間30である磁
界不均一部分をできるだけ周方向の対称位置に分布する
ように配置した場合、この磁界不均一部分により浮上力
の不均一が生じても回転体のアンバランス力は最小にな
り回転振動への影響は小さくなる。なお、この実施例で
は、隙間30による磁界不均一部分について述べたが、
実施例32、33で述べたように永久磁石に施した複数
の溝2fや突起、および複数の磁性体の帯2gについて
も同様に対称位置に分布するように配置することにより
同様の効果を奏する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0111
【補正方法】変更
【補正内容】
【0111】実施例35.求項29に記載の発明の一
実施例を運転パタ−ンを示すブロック図である図20を
もとに説明する。このように超電導体部と永久磁石から
なる超電導磁気軸受において、初期の運転開始時におい
て超電導体部を冷却したのちに超電導体部と永久磁石の
ギャップを縮めて浮上力を得、フライホイ−ルを回転さ
せ、所定の運転時間に達するとフライホイ−ルを停止し
超電導体部と永久磁石部のギャップを大きくしたのちに
超電導体部を昇温する。そして、再冷却を行い初期の運
転時と同様に超電導体部と永久磁石のギャップを縮めフ
ライホイ−ルを回転させる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 彰一 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内 (72)発明者 藪内 賀義 長崎市丸尾町6番14号 三菱電機株式会社 長崎製作所内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ルを備
    える電力貯蔵装置において、永久磁石とこの永久磁石に
    対向配置された超電導体部とを有する超電導磁気軸受、
    および球面スラスト軸受により上記フライホイ−ルが支
    持されることを特徴とする電力貯蔵装置。
  2. 【請求項2】 超電導磁気軸受と球面スラスト軸受の回
    転損失の和が最小になるように、高温超電導体部と永久
    磁石間の距離または初期冷却時の上記高温超電導体部の
    位置を設定することを特徴とする請求項第1項記載の電
    力貯蔵装置の運転方法。
  3. 【請求項3】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、お
    よび永久磁石とこの永久磁石に対向配置された超電導体
    部とを有し上記フライホイールを荷重支持する超電導磁
    気軸受を備える電力貯蔵装置において、上記永久磁石は
    上記フライホイ−ルに固定されており、上記高温超電導
    体部を移動させることにより上記永久磁石との距離を調
    節して上記フライホイールの支持力を得るように構成し
    たことを特徴とする電力貯蔵装置。
  4. 【請求項4】 起動時にフライホイ−ルの回転軸上部に
    差し込まれる芯出し冶具を備えたことを特徴とする請求
    項第3項記載の電力貯蔵装置。
  5. 【請求項5】 起動時にフライホイ−ルを収納している
    真空容器の側面から回転体の軸心を固定する支持冶具を
    3本以上備えたことを特徴とする請求項第3項または第
    2項記載の電力貯蔵装置。
  6. 【請求項6】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、お
    よびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの永
    久磁石に対向配置された超電導体部とを有し上記フライ
    ホイ−ルを荷重支持する超電導磁気軸受を備える電力貯
    蔵装置において、上記超電導体部と永久磁石間の距離お
    よび上記フライホイールの振動を測定する変位計を上記
    超電導体部に備えたことを特徴とする電力貯蔵装置。
  7. 【請求項7】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、お
    よびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの永
    久磁石に対向配置された超電導体部とを有し上記フライ
    ホイールを荷重支持する超電導磁気軸受を備える電力貯
    蔵装置において、上記超電導体部は線膨張の絶対値が
    0.05%以下の断熱支持材により支持されていること
    を特徴とする電力貯蔵装置。
  8. 【請求項8】 真空中にてエネルギ−を蓄えるフライホ
    イ−ル、およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁
    石とこの永久磁石に対向配置された超電導体部とを有し
    上記フライホイールを荷重支持する超電導磁気軸受を備
    える電力貯蔵装置において、上記超電導磁気軸受の負荷
    荷重を測定するのに、バイアス荷重を加えた荷重計を上
    記超電導体部の支持材に取付けたことを特徴とする電力
    貯蔵装置。
  9. 【請求項9】 真空中にてエネルギ−を蓄えるフライホ
    イ−ル、およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁
    石とこの永久磁石に対向配置された超電導体部とを有し
    上記フライホイールを荷重支持する超電導磁気軸受を備
    える電力貯蔵装置において、上記超電導磁気軸受の負荷
    荷重を測定する荷重計を真空中に配置したことを特徴と
    する電力貯蔵装置。
  10. 【請求項10】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置された超電導体部とを有し上記フラ
    イホイールを荷重支持する超電導磁気軸受を備える電力
    貯蔵装置において、上記超電導体部を3×n(nは整
    数)角形に成形された複数個の超電導体片を互いに密着
    させて組み合わせて構成したことを特徴とする電力貯蔵
    装置。
  11. 【請求項11】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置され低温容器に収納された超電導体
    部とを有し上記フライホイールを荷重支持する超電導磁
    気軸受を備える電力貯蔵装置において、反永久磁石側の
    上記超電導体部の上記低温容器との接触面に冷却溝を設
    けたことを特徴とする電力貯蔵装置。
  12. 【請求項12】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置され冷媒が供給される低温容器に収
    納された超電導体部とを有し上記フライホイールを荷重
    支持する超電導磁気軸受を備える電力貯蔵装置におい
    て、上記超電導体部の冷媒と接触している面に冷却フィ
    ンを設けたことを特徴とする電力貯蔵装置。
  13. 【請求項13】 隣接する超電導体片間に熱良導部材を
    介在させたことを特徴とする請求項第10項記載の電力
    貯蔵装置。
  14. 【請求項14】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置され低温容器に収納された超電導体
    部とを有し上記フライホイールを荷重支持する超電導磁
    気軸受を備える電力貯蔵装置において、上記超電導体部
    に穴を設けると共に、この穴を貫通して上記低温容器の
    永久磁石対向側上板と反永久磁石対向側底板を固定する
    支持材を備えたことを特徴とする電力貯蔵装置。
  15. 【請求項15】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置され低温容器に収納された超電導体
    部とを有し上記フライホイールを荷重支持する超電導磁
    気軸受を備える電力貯蔵装置において、上記超電導体部
    の永久磁石との対向面に溝を設けると共に上記低温容器
    の永久磁石対向側上板に上記溝に嵌合する梁を設けたこ
    とを特徴とする電力貯蔵装置。
  16. 【請求項16】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置され低温容器に収納された超電導体
    部とを有し上記フライホイールを荷重支持する超電導磁
    気軸受を備える電力貯蔵装置において、上記低温容器の
    反永久磁石対向側底面に反超電導体部方向に突出した放
    射状の梁を設けたことを特徴とする電力貯蔵装置。
  17. 【請求項17】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置され低温容器に収納された超電導体
    部とを有し上記フライホイールを荷重支持する超電導磁
    気軸受を備える電力貯蔵装置において、上記低温容器の
    反永久磁石対向側底板における上記超電導体部との接触
    面に冷媒流通用の溝を設けたことを特徴とする電力貯蔵
    装置。
  18. 【請求項18】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置され低温容器に収納された超電導体
    部とを有し上記フライホイールを荷重支持する超電導磁
    気軸受を備える電力貯蔵装置において、上記低温容器の
    反永久磁石対向側底板と上記超電導体部との間に熱良導
    部材を介在させたことを特徴とする電力貯蔵装置。
  19. 【請求項19】 熱良導部材の冷媒との接触部に冷却フ
    ィンを設けたことを特徴とする請求項第18項記載の電
    力貯蔵装置。
  20. 【請求項20】 熱良導部材は電気絶縁材料で形成され
    ていることを特徴とする請求項第18項または第19項
    記載の電力貯蔵装置。
  21. 【請求項21】 熱良導部材が短冊状であり各短冊が電
    気絶縁されて放射状に配置されていることを特徴とする
    請求項第18項または第19項記載の電力貯蔵装置。
  22. 【請求項22】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置された超電導体部とを有し上記フラ
    イホイールを荷重支持する超電導磁気軸受を備える電力
    貯蔵装置において、上記超電導体部を冷凍機により伝導
    冷却するように構成したことを特徴とする電力貯蔵装
    置。
  23. 【請求項23】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置され低温容器に収納された超電導体
    部とを有し上記フライホイールを荷重支持する超電導磁
    気軸受を備える電力貯蔵装置において、上記低温容器内
    に封入された冷媒を冷凍機を用いて伝導冷却して上記超
    電導体部を冷却するように構成したことを特徴とする電
    力貯蔵装置。
  24. 【請求項24】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置された超電導体部とを有し上記フラ
    イホイールを荷重支持する超電導磁気軸受を備える電力
    貯蔵装置において、上記永久磁石は周方向に少なくとも
    一ヶ所の発生磁界の10分の1以下の磁界不均一を生じ
    る部分を有することを特徴とする電力貯蔵装置。
  25. 【請求項25】 永久磁石がリング形状であり少なくと
    も一ヶ所半径方向に延びる隙間を設けたことを特徴とす
    る請求項第24項記載の電力貯蔵装置。
  26. 【請求項26】 永久磁石の超電導体部との対向面に少
    なくとも一ヶ所半径方向に延びる溝または突起を設けた
    ことを特徴とする請求項第24項記載の電力貯蔵装置。
  27. 【請求項27】 永久磁石表面に少なくとも一ヶ所半径
    方向に延びる磁性体の帯を設けたことを特徴とする請求
    項第24項記載の電力貯蔵装置。
  28. 【請求項28】 永久磁石は複数ヶ所の磁界不均一部分
    を有し、これらの磁界不均一部分が周方向に均等に分布
    するように配置されていることを特徴とする請求項第2
    4項ないし第27項の何れかに記載の電力貯蔵装置。
  29. 【請求項29】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置された超電導体部とを有し上記フラ
    イホイールを荷重支持する超電導磁気軸受を備える電力
    貯蔵装置の運転方法において、起動時に、所定の運転時
    間経過後または所定の上記永久磁石と上記超電導体部間
    の距離時に運転を停止すると共に上記距離を変更し、再
    運転することを特徴とする電力貯蔵装置の運転方法。
  30. 【請求項30】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ルを
    備え、このフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置された超電導体部とを有する超電導
    磁気軸受を含む複数の軸受により上記フライホイールを
    荷重支持する電力貯蔵装置の運転方法において、起動運
    転中に、所定の時間間隔で上記超電導体部と上記永久磁
    石間の距離を変化させることを特徴とする電力貯蔵装置
    の運転方法。
  31. 【請求項31】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置された超電導体部とを有し上記フラ
    イホイールを荷重支持する超電導磁気軸受を備える電力
    貯蔵装置において、上記永久磁石の周囲を高張力繊維で
    固定したことを特徴とする電力貯蔵装置。
  32. 【請求項32】 エネルギ−を蓄えるフライホイ−ル、
    およびこのフライホイ−ルに設けられた永久磁石とこの
    永久磁石に対向配置された超電導体部とを有し上記フラ
    イホイールを荷重支持する超電導磁気軸受を備える電力
    貯蔵装置において、上記フライホイ−ルと上記永久磁石
    とで構成される回転体の半径方向の変位を少なくとも3
    ヶ所で測定するように構成したことを特徴とする電力貯
    蔵装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5747426A (en) * 1995-06-07 1998-05-05 Commonwealth Research Corporation High performance magnetic bearing systems using high temperature superconductors
CN103427538A (zh) * 2013-08-27 2013-12-04 三峡大学 飞轮电池磁悬浮支承装置
CN104299748A (zh) * 2014-08-12 2015-01-21 北京航空航天大学 一种高温超导磁悬浮储能飞轮用杜瓦系统
JP2021110384A (ja) * 2020-01-09 2021-08-02 日本製鉄株式会社 超電導軸受

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