JPH07215969A - テトラヒドロベンズイミダゾール又はベンズイミダゾール誘導体 - Google Patents

テトラヒドロベンズイミダゾール又はベンズイミダゾール誘導体

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JPH07215969A
JPH07215969A JP1267794A JP1267794A JPH07215969A JP H07215969 A JPH07215969 A JP H07215969A JP 1267794 A JP1267794 A JP 1267794A JP 1267794 A JP1267794 A JP 1267794A JP H07215969 A JPH07215969 A JP H07215969A
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JP
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compound
formula
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carbonyl
chemical
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Withdrawn
Application number
JP1267794A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Ota
光昭 太田
Takeshi Suzuki
健師 鈴木
Shinya Nagashima
信也 永嶋
Keiji Miyata
桂司 宮田
Yasushi Saito
裕史 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(I)で示されるテトラヒドロベ
ンズイミダゾール誘導体又はベンズイミダゾール誘導
体。 【化28】 【化29】 1及びW2の他方、並びに、W3及びW4は、同一又は異
なって、−CH2−、−CH(OH)−、又は−C(=
O)−を意味する。 【効果】 本発明化合物は5−HT3 拮抗作用を持ち、
シスプラチンなどの制癌剤及び放射線による嘔吐を抑制
し、偏頭痛、複合頭痛、三叉神経痛、不安症状、胃腸運
動障害、消化性潰瘍、過敏性腸症候群等の予防・治療に
有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、5−HT3拮抗作用を
示し、医薬として有用なテトラヒドロベンズイミダゾー
ル誘導体又はベンズイミダゾール誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、5−HT3 アンタゴニストとして
は、特開昭59−36675号及び特開昭59−672
84号に記載のアザビシクロ化合物、特開昭60−21
4784号に記載のテトラヒドロカルバゾール化合物、
特開昭61−275276号に記載のアザビシクロ化合
物等が知られていたが、本発明者等は先に下記一般式で
示されるテトラヒドロベンズイミダゾール誘導体が更に
高い5−HT3受容体拮抗作用を有することを見出し、
特許出願した(特開平3−223278号)。
【0003】
【化5】
【0004】(式中、Hetはヘテロ環基を意味し、この
ヘテロ環基は低級アルキル基、低級アルケニル基、低級
アルキニル基、シクロアルキル−低級アルキル基、アラ
ルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基、水酸基、低級
アルコキシカルボニル基及びハロゲン原子からなる群か
ら選ばれた1〜3ケの基及び/又は原子によって置換さ
れていてもよい。Xは単一結合または−NH−であっ
て、ヘテロ環の炭素原子または窒素原子と結合する。)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、種々の研
究がなされてきたにもかかわらず、現在においてもなお
優れた新規5−HT3受容体拮抗薬の創製は、医療上の
重要な課題である。こうした背景のもと、本発明者等は
鋭意研究を重ねた結果、前記テトラヒドロベンズイミダ
ゾール誘導体の酸化型代謝産物が、テトラヒドロベンズ
イミダゾール誘導体と同様に、5−HT3受容体拮抗作
用を示すことを見出し、本発明を完成した。
【0006】医薬品は一般に、生体内で酸化、還元、加
水分解、抱合等によって代謝を受け、不活化(無毒化)
されるのが通常であるが、本発明化合物は、前記テトラ
ヒドロベンズイミダゾール誘導体が有するテトラヒドロ
ベンズイミダゾール環が酸化された代謝物及びその誘導
体であるにも拘わらず、テトラヒドロベンズイミダゾー
ル誘導体と同様に5−HT3受容体拮抗作用を示したこ
とは、本発明により初めて得られた全く意外な知見であ
った。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記一
般式(I)で示されるテトラヒドロベンズイミダゾール
誘導体又はベンズイミダゾール誘導体に関する。
【0008】
【化6】
【0009】但し、上記一般式(I)の記号は、下記の
意味を有する。
【0010】
【化7】
【0011】
【化8】
【0012】
【化9】
【0013】本発明化合物(I)は、ベンズイミダゾー
ル骨格がカルボニル基と結合し、このカルボニル基が更
にインドール骨格と結合するものであり、より具体的に
は、ベンズイミダゾール骨格の5位又は6位の炭素が、
(1−メチル−1H−インドール−3−イル)カルボニ
ル基に結合する。このベンズイミダゾール骨格は、飽和
であっても不飽和であってもよい。
【0014】本発明化合物(I)は、X及びYの種類に
よって、3つの場合に大別される。
【0015】まず、Xが下記式(IIa)で示される第
1の場合、Yはカルボニル基(−C(=O)−)、又
は、メチン炭素(−CH=)である。
【0016】
【化10】
【0017】この第1の場合において、例えば、W1
下記式(IIIa)で示されるとき、本発明化合物は化
合物(Ia)を包含する。化合物(Ia)は、例えば、
実施例5で得られた化合物を包含する。
【0018】
【化11】
【0019】
【化12】
【0020】次に、第2の場合では、Xが下記式(II
b)で示されて、Yがカルボニル基(−C(=O)−)
である。
【0021】
【化13】
【0022】この第2の場合において、例えば、W1
下記式(IIIb)で示されるとき、本発明化合物は化
合物(Ib)を包含する。化合物(Ib)は、例えば、
実施例3で得られた化合物Bを包含する。なお、第2の
場合において、W1ではなく、W2が上記式(IIIb)
で示されてもよいことはいうまでもない。
【0023】
【化14】
【0024】
【化15】
【0025】最後に、Xが上記式(IIb)で示され
て、Yがメチン炭素(−CH=)である第3の場合を説
明する。この第3の場合では、W1及びW2のいずれか一
方が上記式(IIIa)で示される。例えば、W1が上
記式(IIIa)で示されるとき、本発明化合物は化合
物(Ic)及び化合物(Id)を包含する。
【0026】
【化16】
【0027】第3の場合では、W1及びW2の他方がメチ
レン基(−CH2−)、ヒドロキシメチン基(−CH
(OH)−)、及びカルボニル基(−C(=O)−)の
いずれかであって、W1及びW2のいずれかがメチレン基
であるか否かで、W3及びW4について、更に二つに場合
分けされる。
【0028】W1及びW2のいずれかがメチレン基である
場合aとは、例えば、W1が上記式(IIIa)で示さ
れるとき、W2がメチレン基である下記に示す化合物
(Ie)を包含する。化合物(Ie)は、実施例1、
2、3(化合物C及びD)、並びに4で得られた化合物
を包含する。
【0029】
【化17】
【0030】一方、W1及びW2のいずれかがヒドロキシ
メチン基(−CH(OH)−)、及びカルボニル基(−
C(=O)−)のいずれかである場合bとは、例えば、
1が上記式(IIIa)で示され、W2がヒドロキシメ
チン基(−CH(OH)−)であるとき、下記に示す化
合物(If)を包含する。また、W1が上記式(III
a)で示され、W2がカルボニル基(−C(=O)−)
であるとき、下記に示す化合物(Ig)を包含する。
【0031】
【化18】
【0032】なお、第3の場合、即ち、場合a及び場合
bのいずれでも、W1ではなく、W2が上記式(III
a)で示されてもよいことはいうまでもない。また、こ
の第3の場合においては、W1及びW2のいずれかがメチ
レン基であって、かつ、W3及びW4の両者がメチレン基
であるときが除かれている。
【0033】さらに、本発明化合物(I)は、酸と塩を
形成するものを包含する。例えば、塩酸、硫酸、硝酸、
リン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等の無機酸塩、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、
クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有
機酸塩、グルタミン酸、アスパラギン酸などの酸性アミ
ノ酸との塩を挙げることができる。
【0034】また、置換基の種類によっては、薬学的に
許容されるアルカリ金属又はアルカリ土類金属(例え
ば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、又はカルシ
ウム)との塩、エチルアミン、プロピルアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミン、モルホリン、ピペリジ
ン、N−エチルピペリジン、ジエタノールアミン、シク
ロヘキシルアミン等の有機塩基との塩、リジン、オルニ
チン等の塩基性アミノ酸との塩、アンモニア塩等を形成
することができる場合がある。
【0035】本発明化合物は、置換基の種類により、不
斉炭素原子を有する場合があり、係る化合物には、不斉
炭素原子に基づく光学異性体が存在し、2以上の不斉炭
素原子を有するときは、更に、ジアステレオ異性体が存
在する。また、本発明化合物は、カルボニル酸素に基づ
くケト−エノール互換異性体も包含する。更に本発明に
は、これらの各種異性体の単離されたもの及びこれら異
性体の混合物が含まれる。
【0036】また、場合により、各種の水和物、各種溶
媒和物、結晶多形等も存在するが、本発明化合物には、
これら化合物の単離されたもの及びその混合物全ての化
合物が含まれる。
【0037】(製造法)以下に、本発明化合物の製造法
について具体的に説明する。 製造法1:テトラヒドロベンズイミダゾール環の酸化
【0038】
【化19】
【0039】(W1、W2、W3、W4、X、Y、及びn
は、前記の意味を有する。) テトラヒドロベンズイミダゾール環の酸化は、光酸化反
応、酸素ラジカルによる酸化反応、一重項酸素による酸
化反応、白金等の金属による酸化反応等の酸化反応、又
は、「Oxidation in Organic Chemistry」(Milos Hudli
cky; ACS Monograph 186, American Chemical Society,
1990年)中の例えば、表1(296頁)、表2(2
97頁)、表6(301頁)等に記載の酸化反応によっ
て行うことができる。
【0040】光酸化反応の具体例としては、5−[(1
−メチル−1H−インドール−3−イル)カルボニル]
−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダ
ゾール・塩酸塩を固体のまま用いて、例えば、300〜
400nmの光を照射することが挙げられる。反応温度
は、室温が好ましいが、必要に応じて、加温下又は冷却
下で行ってもよい。反応時間は、反応が実質的に終了す
るまででよいが、約1カ月間に渡って反応させることも
ある。雰囲気は、大気が好ましいが、酸素ガス中で行っ
てもよい。
【0041】酸素ラジカルによる酸化反応の具体例とし
ては、5−[(1−メチル−1H−インドール−3−イ
ル)カルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1
H−ベンズイミダゾールを、適当な溶媒中にて、アゾイ
ソブチロニトリル(AIBN)等のラジカル発生剤の存
在下にて、酸素ガス等の酸化ガスを通気することが挙げ
られる。溶媒としては、アセトニトリル等のラジカル反
応に関与しない有機溶媒が好ましい。反応温度は、室温
乃至環流下に行われる。
【0042】一重項酸素による酸化反応の具体例として
は、5−[(1−メチル−1H−インドール−3−イ
ル)カルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1
H−ベンズイミダゾールの水溶液を、メチレンブルー存
在下に光照射しながら、酸素ガス等の酸化ガスを通気す
ることが挙げられる。反応は、冷却下で行うことが好ま
しい。この酸化反応は、H. H. Warrerman、Tetrahedro
n、Vol.37、Supplement No.1、191〜200ページ、1981)
を参考にすることができる。
【0043】製造法2:本発明化合物間の相互変換
【0044】
【化20】
【0045】(mは、0、1又は2であり、X、Y、及
びnは、前記の意味を有する。) (a)カルボニル基の還元 本発明化合物であって、W1、W2、W3、及びW4の何れ
かがカルボニル基であるとき、そのカルボニル基を選択
的に還元して、ヒドロキシ基とすることができる。例え
ば、上記式(IVa)で示される化合物を還元して、上
記式(IVb)で示される化合物とすることができる。
この還元反応では、ベンズイミダゾール骨格とインドー
ル骨格とを結合するカルボニル基を還元することなく、
ベンズイミダゾール骨格のカルボニル基を選択的に還元
することになるが、この選択的還元は、テトラヒドロホ
ウ素ナトリウム等の適切な還元剤を用いることによって
行うことができる。
【0046】反応溶媒は、エタノール、メタノール等の
アルコール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、エ
ーテル等の反応に関与しない有機溶媒を用いる。冷却
下、室温乃至溶媒の沸点以下の温度で反応を行う。
【0047】(b)ヒドロキシ基の酸化 また、この還元反応の逆反応により、本発明化合物を得
ることができる。本発明化合物であって、W1、W2、W
3、及びW4の何れかがヒドロキシメチン基であるとき、
そのヒドロキシ基を酸化して、カルボニル基とすること
ができる。例えば、上記式(IVb)で示される化合物
を酸化して、上記式(IVa)で示される化合物とする
ことができる。この酸化反応は、二酸化マンガン等の金
属による酸化反応、上記した「Oxidation in Organic C
hemistry」中の、例えば、表8(303ページ)、表9
(304ページ)に記載の酸化反応によって行うことが
できる。
【0048】反応溶媒は、テトラヒドロフラン、エーテ
ル等の反応に関与しない有機溶媒を用いる。また、冷却
下、室温乃至溶媒の沸点以下の温度で反応を行う。この
ようにして製造された本発明化合物は、公知の方法、例
えば、抽出、沈澱分画クロマトグラフィー、分別結晶
化、再結晶等により、単離・精製することができる。ま
た、本発明化合物の塩には、通常の造塩反応に付すこと
により所望の塩に導くことができる。
【0049】
【発明の効果】本発明化合物は麻酔ラットにおいてセロ
トニンによる一過性の徐脈を特異的に抑制したことから
5−HT3 拮抗作用を持つものと考えられる。従って、
本発明化合物はシスプラチンなどの制癌剤及び放射線に
よる嘔吐を抑制し、偏頭痛、複合頭痛、三叉神経痛、不
安症状、胃腸運動障害、消化性潰瘍、過敏性腸症候群等
の予防・治療に有用であると考えられる。
【0050】本発明化合物の薬理効果は、次の様にして
確認されたものである。 5−HT3 受容体拮抗作用:生後9週令のウイスター(W
istar)系雄性ラットをウレタン1g/kgの腹腔内投与
により麻酔し、人工呼吸下、血圧及び心拍数を測定し
た。セロトニンあるいは5−HT3 の選択的作動薬であ
る2−メチルセロトニンを静脈内投与することにより起
こる一過性の心拍数の減少及び血圧の下降を5−HT3
受容体を介した反応の指標とした(Bezold-Jarish 反
射;Paintal.A.S.Pysiol.Rev.,53,159,(1973))。
【0051】本発明化合物は、セロトニン及び2−メチ
ルセロトニン投与の10分前に静脈内投与あるいは60
分前に経口投与することにより、セロトニン及び2−メ
チルセロトニンによる心拍数の減少及び血圧の下降を用
量依存的に抑制した。
【0052】本発明化合物の1種または2種以上を有効
成分として含有する製剤は、通常用いられる製剤用の担
体や賦形剤、その他の添加剤を用いて錠剤、散剤、細粒
剤、カプセル剤、丸剤、液剤、注射剤、坐剤、軟膏、貼
付剤等に調製され、経口的(舌下投与を含む)または非
経口的に投与される。
【0053】製剤用の担体や賦形剤としては、固体又は
液体状の非毒性医薬用物質が挙げられる。これらの例と
しては、たとえば乳糖、ステアリン酸マグネシウム、ス
ターチ、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビア
ゴム、オリーブ油、ゴマ油、カカオバター、エチレング
リコール等やその他常用のものが例示される。本発明化
合物の臨床的投与量は、適用される患者の症状、体重、
年令や性別等を考慮して適宜決定され、1回であるいは
数回に分けて投与する。
【0054】(実施例1)
【0055】
【化21】
【0056】(−)−(R)−5−〔(1−メチル−1
H−インドール−3−イル)カルボニル〕−4,5,
6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール・塩
酸塩3.0gを厚さ約0.5cm程度になるようにシャ
ーレに分散させた。この周囲をアルミニウム箔でおお
い、化合物の表面約50cm上方から波長300〜40
0nmの光線を出す近紫外線蛍光灯にて、1ケ月間照射
した(この間、1日に1回化合物をかき混ぜた)。こう
して得られた反応混合物を、酢酸エチル1000ml及
び水300mlの混液に加え、撹拌した。分離した水層
に1N水酸化ナトリウム水溶液30mlを加えた後、ク
ロロホルムにて洗浄した。この水層をオクタデシルシリ
ル化シリカゲルカラムに付し、水洗することにより脱塩
した後、メタノールにて有機物を溶出させた。このメタ
ノール溶液を減圧下に乾固し、TLC(Kieselgel 60
254 、厚さ0.5mm、20cm×20cm:展開溶
媒;酢酸エチル−メタノール−飽和アンモニア水(7
5:25:1))にて処理し、Rf値0.27の分画を
分取することにより、4−ヒドロキシ−5−〔(1−メ
チル−1H−インドール−3−イル)カルボニル〕−
4,5,6,7−1H−テトラヒドロベンズイミダゾー
ル10.3mgを得た。
【0057】質量分析値(FAB,Pos.)(m/
z):296(M++1) 核磁気共鳴スペクトル(CD3OD,TMS内部標
準): δ:2.06(m,1H),2.16(m,1H),
2.66(m,1H),2.81(m,1H),3.5
5(m,1H),3.90(s,3H),5.18
(d,J=7.9Hz),7.26(m,1H),7.
31(m,1H),7.47(d,J=7.9Hz),
7.66(s,1H),8.22(s,1H),8.3
1(d,J=7.9Hz)。
【0058】(実施例2)
【0059】
【化22】
【0060】(R)−5−〔(1−メチル−1H−イン
ドール−3−イル)カルボニル〕−4,5,6,7−テ
トラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール・塩酸塩31.
58gを水500mlに溶解した。この水溶液を炭酸カ
リウムにてpHを9以上に調整し、ジクロロメタン−エ
タノール(4:1)の混液600mlにて抽出し、次い
で400mlにて抽出した。こうして抽出した有機層を
乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣にアセトニトリ
ル300mlを加え、減圧下に溶媒を留去、乾固した。
この残渣をアセトニトリル500mlに溶解させ、アゾ
ビスイソブチロニトリル(AIBN)0.5gを加えた
後、この溶液に酸素ガスを吹き込みながら10時間還流
させた。1晩室温に放置した後、AIBN1.5gを加
え、酸素ガスを吹き込みながら更に12時間還流させた
後、減圧下に溶媒を留去した。得られた残渣をカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル:中性Kieselgel 60,
溶出溶媒:クロロホルム−メタノール)で処理し、次い
でアセトニトリルで洗浄することにより、(+)−
(S)−6−〔(1−メチル−1H−インドール−3−
イル)カルボニル〕−4,5,6,7−テトラヒドロ−
1H−ベンズイミダゾール−4−オン(化合物A)1.
35gを得た。これ以外に化合物A、B及びCの混合物
3.9gも得た。
【0061】融点 237〜239℃ 施光度 〔α〕D 20=+17.8°(C=1.04,DMF) 元素分析値 (C171532・0.15H2Oとし
て) 質量分析値(FAB,Pos.)(m/z):294
(M++1)。
【0062】(実施例3)実施例2で得た化合物A,B
及びCの混合物2.0gをエタノール40mlに加え、
この懸濁液を5℃以下に保ちながら水素化ホウ素ナトリ
ウム0.16gを2回に分けて加えた。30分後に、1
N塩酸20mlを加え、次いで1N水酸化ナトリウム水
溶液20mlを加えた後、クロロホルム100mlを加
えた。有機層を乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣
をカラムクロマトグラフィー処理(シリカゲル:中性Ki
eselgel 60,溶出溶媒:クロロホルム−メタノール)
し、次いでエタノール−アセトニトリル中、塩酸塩処理
することにより、(−)−(4S,6S)−4−ヒドロ
キシ−6−〔(1−メチル−1H−インドール−3−イ
ル)カルボニル〕−4,5,6,7−テトラヒドロ−1
H−ベンズイミダゾール・塩酸塩(化合物D)407m
gを得た。上記カラムクロマトグラフィー処理によって
化合物B及びCの混合物0.7gが得られ、これを更に
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル:中性Kieselge
l 60,溶出溶媒:酢酸エチル−メタノール−濃アンモ
ニア水)で処理することにより、5−〔(1−メチル−
1H−インドール−3−イル)カルボニル〕−ベンズイ
ミダゾール−2−オン(化合物B)70mg及び5−
〔(1−メチル−1H−インドール−3−イル)カルボ
ニル〕−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンズ
イミダゾール−4−オン(化合物C)155mgを得
た。
【0063】
【化23】
【0064】5−〔(1−メチル−1H−インドール−
3−イル)カルボニル〕−ベンズイミダゾール−2−オ
ン(化合物B) 融点 300℃以上で分解 質量分析値(FAB,Pos.)(m/z):292
(M++1)。
【0065】
【化24】
【0066】5−〔(1−メチル−1H−インドール−
3−イル)カルボニル〕−4、5、6、7−テトラヒド
ロ−1H−ベンズイミダゾール−4−オン(化合物C) 融点 242〜244℃/EtOH−AcOEt洗 質量分析値(FAB,Pos.)(m/z):294
(M++1)。
【0067】
【化25】
【0068】(−)−(4S,6S)−4−ヒドロキシ
−6−〔(1−メチル−1H−インドール−3−イル)
カルボニル〕−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−
ベンズイミダゾール・塩酸塩(化合物D) 融点 188〜192℃/EtOH−CH3CN 施光度 〔α〕D 20=−28.2°(C=0.73,MeOH) 元素分析値 (C171732・HCl・H2Oとし
て) 質量分析値(FAB,Pos.)(m/z):296
(M++1)。
【0069】(実施例4)
【0070】
【化26】
【0071】実施例3で得られた化合物(化合物D)1
08mgを1N塩酸2mlに加え、封管にて70℃で8
時間撹拌した。冷却後、結晶を濾取し、アセトニトリ
ル、エタノール−アセトニトリル、次いでエタノールで
洗浄することにより、(−)−(4R,6S)−4−ヒ
ドロキシ−6−〔(1−メチル−1H−インドール−3
−イル)カルボニル〕−4,5,6,7−テトラヒドロ
−1H−ベンズイミダゾール・塩酸塩60mgを得た。
【0072】融点 209〜211℃/EtOH洗 施光度 〔α〕D 20=−41.5°(C=1.00,MeOH) 元素分析値 (C171732・HCl・0.75H2Oとして) C(%) H(%) N(%) Cl(%) 理論値 59.13 5.69 12.17 10.27 実験値 59.08 5.35 12.17 10.39 質量分析値(FAB,Pos.)(m/z):296
(M++1) (実施例5)
【0073】
【化27】
【0074】5−〔(1−メチル−1H−インドール−
3−イル)カルボニル〕−4,5,6,7−テトラヒド
ロ−1H−ベンズイミダゾール・塩酸塩(2.00g)
とメチレンブルー(4mg)の水溶液(350ml)
に、氷冷下、酸素を通気して、10時間、高圧水銀灯に
て光照射した。反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液で中
和し、減圧下濃縮した。残渣のメタノール−クロロホル
ム(2:10)可溶分を濾過し、濃縮後、シリカカラム
クロマトグラフィー(50g)に付した。メタノール−
クロロホルム(2:10)で溶出し、クロロホルムによ
り結晶化させ、濾取した結晶をクロロホルムで3回洗浄
して、1,6−ジヒドロキシ−3−〔(1−メチル−1
H−インドール−3−イル)カルボニル〕−8−オキソ
−7,9−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノナン(2種
の光学異性体が約1:1の混合化合物)を42mg得
た。
【0075】融点 215〜222℃/CHCl3 質量分析値(FAB,Pos.)(m/z):330
(M++1),312,294,270,158 核磁気共鳴スぺクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準): δ:1.45−1.59(1H,m),1.60−1.
86(2H,m),1.90−2.00(1H,m),
2.03−2.15(1H,m),3.16−3.25
(1H,m),3.87(0.5H,s),3.88
(0.5H,s),4.98(0.5H,s),5.0
4(0.5H,s),5.61(0.5H,s),5.
64(0.5H,s),6.83−6.91(2H,
m),7.20−7.31(2H、m),7.53(1
H,d),8.20(1H,d),8.33(0.5
H,s),8.38(1H,s)。
【0076】(実施例6)5−〔(1−メチル−1H−
インドール−3−イル)カルボニル〕−4,5,6,7
−テトラヒドロ−1H−ベンズイミダゾール・塩酸塩
(10.0g)とメチレンブルー(30mg)の水溶液
(1150ml)を、氷冷下、酵素を通気して23時
間、高圧水銀灯にて光照射した。水銀灯に付着した結晶
を集め、クロロホルムで洗浄して、ほぼ単一の光学異性
体である、1,6−ジヒドロキシ−3−〔(1−メチル
−1H−インドール−3−イル)カルボニル〕−8−オ
キソ−7,9−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノナンを
0.50g得た。
【0077】融点 195〜201℃/CHCl3 質量分析値(FAB,Pos.)(m/z):330
(M++1),312,294,280,270,15
8 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準): δ:1.46−1.54(1H,m),1.65(1
H,t),1.69−1.79(2H,m),1.93
−1.95(1H,m),2.13(1H,d),3.
17−3.25(1H,m),3.88(3H,s),
5.04(1H,s),5.61(1H,s),6.8
4(1H,s),6.86(1H,s),7.23(1
H,t),7.28(1H,t),7.53(1H,
d),8.20(1H,d),8.33(1H,s)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/415 ACP AED //(C07D 403/06 209:12 235:06) (C07D 403/06 209:12 235:26) (72)発明者 宮田 桂司 茨城県つくば市吾妻4丁目15番地の5 パ ストラルライフ101 (72)発明者 斉藤 裕史 静岡県藤枝市高州1丁目2番地22 サンラ イフ池田203号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示されるテトラヒド
    ロベンズイミダゾール誘導体又はベンズイミダゾール誘
    導体。 【化1】 但し、上記一般式(I)の記号は、下記の意味を有す
    る。 【化2】 【化3】 【化4】
JP1267794A 1994-02-04 1994-02-04 テトラヒドロベンズイミダゾール又はベンズイミダゾール誘導体 Withdrawn JPH07215969A (ja)

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