JPH0721593A - 光記録媒体用基板製造用原盤の製造方法 - Google Patents

光記録媒体用基板製造用原盤の製造方法

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JPH0721593A
JPH0721593A JP18337293A JP18337293A JPH0721593A JP H0721593 A JPH0721593 A JP H0721593A JP 18337293 A JP18337293 A JP 18337293A JP 18337293 A JP18337293 A JP 18337293A JP H0721593 A JPH0721593 A JP H0721593A
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resin material
mask
manufacturing
master
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JP18337293A
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Hitoshi Yoshino
斉 芳野
Toshiya Yuasa
俊哉 湯浅
Hisanori Hayashi
久範 林
Takashi Kai
丘 甲斐
Osamu Shikame
修 鹿目
Hirofumi Kamitakahara
弘文 上高原
Naoki Kushida
直樹 串田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂材料層の厚さの均一な光記録媒体用原盤
の製造方法を提供する。 【構成】 光ビームの照射によつて光学特性を変化させ
て情報の記録・再生を行なう情報記録媒体用基板製造用
原盤の製造方法において、平板1上に必要に応じてプラ
イマーまたはアンカーコート剤2を塗布した後、熱成形
性を有しかつ紫外線または電子線などの放射線の照射で
硬化性を有する樹脂材料層3を形成する工程、該樹脂材
料層3に記録すべき情報に対応した凹凸パターンが形成
されたマスク4の凹凸パターン面を加圧・加熱して樹脂
材料層を軟化させて凹凸パターン5の転写を行なう工
程、樹脂材料層3を加圧したまま凹凸パターン5の形状
を保持できる温度まで冷却を行なう工程、樹脂材料層3
からマスク4を剥離する工程、紫外線または電子線を照
射して前記樹脂材料層を硬化させる工程からなる光記録
媒体用基板製造用原盤の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的に情報の記録・
再生を行なう光記録媒体の透明基板の製造用原盤の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種情報の記録には、磁気テー
プ、磁気ディスク等の磁気メモリー材料、各種半導体メ
モリー等が主として用いられてきた。この様な磁気メモ
リー、半導体メモリーは情報の書き込みおよび読みだし
が容易に行なえるという利点はあるが、反面、情報の内
容を容易に改ざんされたり、また高密度記録ができない
という問題点があった。かかる問題点を解決するため
に、多種多様の情報を効率良く取り扱う手段として、光
記録媒体による光学的情報記録方法が提案され、そのた
めの光学的情報記録担体、記録再生方法、記録再生装置
が提案されている。
【0003】かかる情報記録担体としての光記録媒体
は、一般にレーザー光を用いて情報記録担体上の光記録
層の一部を揮散させるか、反射率の変化を生じさせる
か、あるいは変形を生じせて、光学的な反射率や透過率
の差によって情報を記録し、あるいは再生を行なってい
る。この場合、光記録層は情報を書き込み後、現像処理
などの必要がなく、「書いた後に直読する」ことのでき
る、いわゆるDRAW(ダイレクト リード アフター
ライト)媒体であり、高密度記録が可能であり、また
追加書き込みも可能であることから、情報の記録・保存
媒体として有効である。
【0004】図2は、従来の光記録媒体(光ディスク、
光カード、光テープなど)の模式的断面図である。同図
において、図2(a)は光ディスクを示し、微細な凹凸
を有するトラック溝12を形成した透明樹脂基板11の
上に光記録材料層13を設け、その上にスペーサー14
を介して保護基板16を積層してなるものである。ま
た、図2(b)は光カードを示し、微細な凹凸を有する
トラック溝12を形成した透明樹脂基板11の上に光記
録材料層13を設け、その上に接着剤層15を設けて保
護基板16を貼合わせてなるものである。図2の記録・
再生は、トラック溝12の微細な凹凸を利用してレーザ
ー光の位相差により位置決めをしながら行なっている。
【0005】一般的な光記録媒体では、熱可塑性樹脂で
あるポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリル樹脂
を、トラックや情報に対応する凹凸パターンが記録され
ているスタンパーを用いて、その凹凸パターンを転写し
てトラック溝12を形成している。
【0006】スタンパーの製造方法としては一般的に、
図3に示す様に、平面性良く研磨されたガラスなどの平
板1の上にレジストや感光性樹脂材料層3を設け、樹脂
材料層樹に所定の深さに凹凸パターンを形成した後に
(図3(a)参照)、導電化層21を形成して導電化し
(図3(b)参照)、次いで所定の厚さまで電鋳を行な
って電鋳層22を形成し、導電化層21と電鋳層22を
剥離して金属スタンパーを得ている(図3(c)参
照)。
【0007】基板や原盤を製造するのに、紫外線硬化樹
脂を用いてレプリカを取ってを行なう方法も用いられて
いる。(特開昭53−33244号公報、同53−86
756号公報、同53−116105号公報、同55−
152028号公報、同55−160338号公報、同
57−47625号公報、同58−173623号公
報、同61−42612号公報、同61−148033
号公報、特開平1−176517号公報、同1−176
518号公報、同1−176519号公報)しかしなが
ら、上記した様な従来のビデオディスク、オーディオデ
ィスクなどの方法と異なって、光ディスク・光カード・
光テープなどの光記録媒体では、オーディオディスクな
どよりもパターンの精度が微細であるために、基板成形
に用いるスタンパーの厚み精度、平面度は極力小さくし
なければ凹凸パターンの転写ムラや成形樹脂に歪みが残
ってしまう。
【0008】原盤の成形に紫外線硬化樹脂を用いる場
合、紫外線硬化樹脂を凹凸パターンの形成されたマスク
と、平らな板の間に挟んでから硬化させて、凹凸パター
ンを樹脂に転写して原盤を得ている。電鋳・研磨の工程
を経てスタンパーを形成するときに、スタンパーの厚み
精度を十分に出すためには、樹脂材料層の厚さを均一に
しなければならない。紫外線硬化樹脂で原盤を製作する
方法としては、マスクまたは平板のどちらかまたは両方
に樹脂を塗布してから、両者を重ね合わせる方法が広く
行われているが、重ね合わせの工程で気泡を樹脂に巻き
込んだり、樹脂が不均一に広がったりして、また一般に
紫外線硬化樹脂は最低でも6%以上の硬化収縮が有るた
め、平板とマスクを機械的に固定していると、硬化時に
硬化収縮で樹脂面が凹凸になってしまうため、樹脂材料
層の厚み精度を十分に得られないという問題点がある。
【0009】硬化収縮を緩和できるようにマスクと平板
を機械的に自由にすれば、硬化中の振動や取扱いで平板
がマスクとずれたり、樹脂材料層の傾きを生じてしまっ
て樹脂材料層の厚さを均一にできないという問題点も生
じている。
【0010】液晶の製造に多く用いられている真空注入
方法も紫外線硬化樹脂の製造にも用いることができる
が、硬化収縮により樹脂材料層が不均一になるという問
題点は解決されていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決する目的でなされたものであり、光ビームの照射に
よって、光学特性を変化させて、情報の記録・再生を行
なう情報記録媒体において、記録すべき情報に対応した
凹凸パターンが形成されたマスクと平板を用いて、必要
に応じて平板にプライマーまたはアンカーコート剤を塗
る工程、熱成形性を有してかつ紫外線または電子線など
の放射線の照射で硬化性を有する樹脂材料層を平板上に
形成する工程、前記樹脂材料層を形成した平板を前記マ
スクの凹凸パターン面に加圧・加熱して樹脂材料層を軟
化させて凹凸パターンの転写を行なう工程、樹脂材料層
を加圧したまま凹凸パターンの形状を保持できる温度ま
で冷却を行なう工程、樹脂材料層からマスクを剥離する
工程、紫外線または電子線を照射して前記樹脂材料層を
硬化させる工程からなる一連の工程によって製造するこ
とによって、樹脂材料層の厚さの均一な光記録媒体用基
板製造用原盤の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、光ビー
ムの照射によつて光学特性を変化させて情報の記録・再
生を行なう情報記録媒体用基板製造用原盤の製造方法に
おいて、平板上に熱成形性を有しかつ紫外線または電子
線などの放射線の照射で硬化性を有する樹脂材料層を形
成する工程、該樹脂材料層に記録すべき情報に対応した
凹凸パターンが形成されたマスクの凹凸パターン面を加
圧・加熱して樹脂材料層を軟化させて凹凸パターンの転
写を行なう工程、樹脂材料層を加圧したまま凹凸パター
ンの形状を保持できる温度まで冷却を行なう工程、樹脂
材料層からマスクを剥離する工程、紫外線または電子線
を照射して前記樹脂材料層を硬化させる工程からなるこ
とを特徴とする光記録媒体用基板製造用原盤の製造方法
である。
【0013】本発明においては、平板上にプライマーま
たはアンカーコート剤を塗布した後、熱成形性を有しか
つ紫外線または電子線などの放射線の照射で硬化性を有
する樹脂材料層を形成するのが好ましい。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
製造方法を用いることによって、樹脂材料層形成時の厚
みムラをなくすことができ、さらに、凹凸パターン転写
時にマスクと原盤を加熱・加圧することによって樹脂材
料層の厚みを均一に管理できて、凹凸パターン転写後に
は樹脂が冷却して半固化状態であるため、マスクを剥離
して、機械的に自由な状態で樹脂材料層を硬化すること
で、硬化収縮による樹脂の厚みやムラやヒケなどの発生
を防止して均一な厚さの樹脂材料層を形成することがで
きる。
【0015】図1は本発明の光記録媒体用基板製造用原
盤の製造方法の実施態様を示す工程図である。図に示す
ように、平板1の上にアンカー材料層2を形成して(図
1(a)参照)、該アンカー材料層2の上に熱成形性を
有してかつ紫外線または電子線などの放射線の照射で硬
化する樹脂材料層3を形成する(図1(b)参照)。マ
スク4と平板1を重ね合わせて、樹脂材料層3とマスク
4を密着させる。両者を密着させたまま加熱・加圧して
マスク4の凹凸パターン5を樹脂材料層3に転写する
(図1(c)参照)。両者を密着させたまま冷却して樹
脂材料層3を固化してからマスク4を剥離する(図1
(d)参照)。その後で紫外線または電子線を照射して
樹脂材料層3を硬化させる(図1(e)参照)。
【0016】本発明において、平板1は、平面性が良
く、十分な強度と耐熱性を持つ材料であれば、いづれの
材料でも用いることができる。例えば、ガラス,有機高
分子化合物,金属,金属化合物、合金、金属合金、セラ
ミクスなどの中から必要に応じて選択して用いることが
できる。平板1の厚さは、樹脂の塗布、成形、剥離など
の、用いる加工方法に必要な機械的強度、耐久性が得ら
れる厚さにする。用いる範囲としては10μm〜20m
mが好ましく、特に0.1〜10mmが好ましい。
【0017】マスク4は、凹凸パターン5が形成されて
いて、平面性が良く、十分な強度と耐熱性を持つ材料で
あれば、平板1と同じような材料の中から、いずれの材
料でも自由に選択して用いることができる。一般に用い
られるフォトマスク、スタンパーなどを用いることがで
きる。凹凸パターン5は一般的なフォトリソ工程を経て
形成することができる。マスク4の厚さは平板1と同じ
範囲の中から自由に選択して用いることができる。必要
に応じてマスク4の表面に窒化チタンなどの硬化膜を形
成したり、シリコン材料などで保護層や離型層を形成す
ることもできる。また必要に応じてマスク4の裏面に裏
打ちをすることも可能である。
【0018】樹脂材料層3に用いる樹脂は、常温では固
体で、平板1の上に均一な薄膜として形成できて、熱成
型性を持つと同時に紫外線または電子線によって硬化す
る樹脂であれば、いずれの材料でも用いることができ
る。このような材料としては、次のようなラジカル重合
性不飽和基を有する熱成型型物質がある。 (1)ガラス転移温度が0〜250℃のポリマー中に、
ラジカル重合性不飽和基を有するもの。より具体的に
は、ポリマーとしては以下の化合物〜を重合もしく
は共重合させたものに対し、後述する方法(a)〜
(d)によりラジカル重合性不飽和基を導入したもの。
【0019】 水酸基を有する単量体:N−メチルア
クリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒド
ロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシン、3−
フェノキシブチルアクリレート、3−フェノキシブチル
メタクリレートなど。 カルボキシル基を有する単量体:アクリル酸、メタ
クリル酸、アクロイルオキシエチルモノサクシネートな
ど。
【0020】 エポキシ基を有する単量体:グリシジ
ルメタクリレートなど。 アジリジニル基を有する単量体:2−アジリジニル
エチルメタクリレート、2−アジリジニルオウロピオン
酸アリルなど。 アミノ基を有する単量体:アクリルアミド、メタク
リルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタ
クリレートなど。
【0021】 スルフォン基を有する単量体:2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸など。 イソシアネート基を有する単量体:2,4−トルエ
ンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリレー
トの1モル対1モル付加物などのジイソシアネートと活
性水素を有するラジカル重合性単量体の付加物など。
【0022】 さらに、上記共重合体のガラス転移点
を調整したり、硬化膜の物性を調整したりするために、
上記化合物と、この化合物と共重合可能な以下のような
単量体と共重合させることもできる。このような共重合
可能な単量体としては、たとえばメチルメタクリレー
ト、メチルアクリレート、エチルアクリレート、エチル
メタクリレート、プロピルアクリレート、ブチルメタク
リレート、ブチルアクリレート、イソブチルメタクリレ
ート、イソブチルアクリレート、t-ブチルメタクリレー
ト、t-ブチルアクリレート、イソアミルメタクリレー
ト、イソアミルアクリレート、シクロヘキシルアクリレ
ート、シクロヘキシルメタクリレート、N−メチロール
メラミンアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレートなどが挙げられ
る。
【0023】次に、上述のようにして得られた重合体を
以下に述べる方法(a)〜(d)により反応させ、ラジ
カル重合性不飽和基を導入することによって、本発明に
係わる材料を得ることができる。
【0024】(a)水酸基を有する単量体の重合体、ま
たは共重合体の場合には、アクリル酸、メタクリル酸な
どのカルボキシル基を有する単量体を縮合反応させる。 (b)カルポキシル基、スルフォン基を有する単量体の
重合体、または共重合体の場合には、前述の水酸基を有
する単量体を縮合反応させる。 (c)エポキシ基、イソシアネート基、あるいはアジリ
ジニル基を有する単量体の重合体または共重合体の場合
には、前述の水酸基を有する単量体もしくはカルボキシ
ル基を有する単量体を付加反応させる。 (d)水酸基あるいはカルボキシル基を有する単量体の
重合体または共重合体の場合にはエポキシ基を有する単
量体あるいはアジリジニル基を有する単量体、あるいは
ジイソシアネート化合物と水酸基含有アクリル酸エステ
ル単量体の1モル対1モルの付加物を付加反応させる。
上記の反応を行なうには微量のハイドロキノンなどの重
合禁止剤を加え、乾燥空気を送りながら行なうことが好
ましい。
【0025】(2)熱成型性を有する樹脂として、本発
明に使用可能な別な材料は、融点が0〜250℃で、ラ
ジカル重合性不飽和基を有する化合物である。具体的に
は、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレー
ト、トリアクリルイソシアヌレート、シクロヘキサンジ
オールジアクリレート、シクロヘキサンジオールジメタ
クリレート、スピログリコールジメタクリレート、スピ
ログリコールジアクリレートなどが挙げられる。
【0026】また、本発明においては、前述の(1)、
(2)を混合して用いることもできる。更に、それに対
してラジカル重合性不飽和単量体を加えることもでき
る。
【0027】このようなラジカル重合性不飽和単量体
は、電離放射線照射の際、架橋密度を向上させ耐熱性を
向上させるものであって、前述の単量体の他にエチレン
グリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタ
クリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、
ポリエチレングリコールジメタクリレート、ヘキサンジ
オールジアクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロー
ルプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジ
メタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタ
クリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル
ジアクリレート、エチレングリコールジグリシジルエー
テルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジグリ
シジルエーテルジアクリレート、ポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテルジメタクリレート、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、ポリ
プロピレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリ
レート、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ルジメタクリレート、ソルビトールテトラジグリシジル
エーテルアクリレート、ソルビトールテトラジグリシジ
ルエーテルメタクリレートなどを用いることができ、前
述した共重合体混合物の固形分100重量部に対して、
0.1〜100重量部の割合で用いることが好ましい。
【0028】また、上記のものは電子線により十分に硬
化可能であるが、紫外線によって硬化させる場合には、
増感剤としてベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾインメ
チルエーテルなどのベンゾインエーテル類、ハロゲン化
アセトフェノン類、ピアチル類などの紫外線照射により
ラジカルを発生するものも用いることができる。
【0029】平板1と樹脂材料層3の密着性を高めるた
めに、必要に応じてアンカー材料層2を設ける。用いる
アンカー材料は一般的に用いられているアクリル系樹
脂、シリコン系樹脂などの材料の中から自由に選択して
用いることができる。
【0030】樹脂材料またはアンカー材料層の塗布方法
は公知の方法を用いることができる。たとえば、ロール
コート、ナイフコート、バーコート、グラビアコート、
スクリーン印刷などを用いることができる。
【0031】樹脂材料層3に加熱・加圧して凹凸パター
ンを転写する条件としては、加熱温度は、用いる樹脂に
適当な範囲であれば、いづれの温度でも用いることがで
きる。好ましい加熱温度は50〜300℃、より好まし
くは80〜150℃である。加える圧力は0.1kg/
cm2 以上であれば凹凸パターンの転写が良く、好まし
くは1.0kg/cm2 以上が良い。凹凸パターンの転
写後のマスクの剥離は、樹脂のTg温度以下まで冷却し
てから行なうのが好ましい。
【0032】前記原盤から型、スタンパを形成すること
ができる。形成方法は一般に用いられている方法、例え
ば導電性処理と電鋳する方法、紫外線硬化樹脂などでレ
プリカを形成する方法、などから自由に選択して用いる
ことができる。また、必要に応じて原盤を直接型にする
ことも可能である。本発明の原盤を用いて基板を形成す
る方法としては、プレス成型法、射出成型法、押し出し
成型法、紫外線硬化樹脂法などの、一般に用いられてい
る基板成形方法から自由に選択して用いることができ
る。
【0033】
【作用】本発明の光記録媒体用基板製造用原盤の製造方
法は、熱成形型を有し、かつ紫外線または電子線などの
放射線の照射で硬化性を有する樹脂材料層を用いて、マ
スクの凹凸パターンを加熱・加圧して凹凸パターンを樹
脂材料層に転写した後、マスクを剥離して樹脂材料層を
機械的に自由な状態で硬化させるため、樹脂材料の厚さ
が均一で平面性が良い光記録媒体用基板製造用原盤を得
ることができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではな
い。
【0035】実施例1 厚さ5mm、外形350×300mmでトラックピッチ
12μm、溝幅2.8μm、深さ3000Åの光カード
標準パターンが面内に12個形成されたフォトマスク
(HOYA社)と、厚さ10mm、外形340×300
mmで平面度、平行度10μmの精度に研磨されたガラ
ス板(旭ガラス社製)を用いて、研磨ガラス板の片面に
アンカー材として、1,1,1,3,3,3−ヘキサメ
チルジシラザン(東京化成社製)を2μm厚に塗布して
から80℃の状態で1時間加熱してプライマー層を形成
した。
【0036】このプライマー層の上に、スクリーン印刷
法を用いて、N−メチロールアクリルアミド重合体にア
クリル酸を反応させて得られた化合物を厚さ20μmに
塗布して樹脂材料層とした。この樹脂材料層の形成され
た研磨ガラスとマスクを密着させてから、温度110
℃、圧力1kg/cm2 の条件で3分間加熱・加圧し
て、マスクの凹凸パターンを樹脂材料層に転写した。マ
スクを密着させたまま50℃まで冷却して樹脂材料層を
固定させた。マスクを剥離してから、5KWの紫外線ラ
ンプ(ウシオ電気社製)を用いて、80W/cm、距離
10cmの条件で紫外線照射を行なって樹脂材料層を硬
化させて原盤を製作した。
【0037】得られた原盤を測定すると、樹脂材料層の
厚さは18〜19μmで十分に均一な厚さであった(ミ
ツトヨ、マイクロメーター)。原盤の平面度は研磨ガラ
スの樹脂材料層の形成されていない側を基準にして、最
大で10μmで十分に平坦であった(カールツァイス、
三次元測定機)。凹凸パターンの線幅およびトラックピ
ッチの転写は100%であった(テーラーホブソン、タ
リステップ)。また、溝深さの転写率は98%であっ
た。
【0038】前記原盤をスパッターでニッケルを厚さ1
000Åにつけて導電化した後で、電鋳装置(日化エン
ジニアリング)を用いて厚さ200μmのスタンパーを
得た。スタンパーを原盤と同じ方法で測定すると、厚み
は200μm±10μmで十分に均一であった。平坦度
は最大で10μmで十分成形が行なえる値であった。凹
凸パタ−ンの線幅、トラックピッチの転写率は100%
で、溝深さの転写率は100%であった。
【0039】前記スタンパーを、表面に10μmの厚さ
にクロムメッキして0.1Sの精度で研磨した、外形3
00mm、長さ400mmの鉄製の成形ロールに取りつ
けて押し出し成型機(日立造船、SHT90−32DV
G)を用いて、4.0m/分の速度で、ダイ温度は29
5℃、成形ロール温度160℃の条件で、ポリカーボネ
ート(帝人化成、L−1225)を0.4mm厚さに押
し出し成形を行なって基板を得た。
【0040】基板を原盤と同じ方法で測定すると、厚み
は0.4±0.01μmで十分に均一であった。凹凸パ
タ−ンの線幅、トラックピッチの転写率は100%で、
溝深さの転写率は95%でそれぞれ十分な値であった。
【0041】実施例2 実施例1と同じマスク、研磨ガラスを用いて、実施例1
と同じようにアンカー材料層を形成した。N−メチロー
ルメラミンとアクリル酸を反応させて得られたN−メチ
ロールメラミンアクリレートを実施例1と同じ方法で同
じ厚さに塗布した。この樹脂材料層とマスクを密着させ
て、実施例1と同じ条件でマスクの凹凸パターンを樹脂
材料層に転写した。実施例1と同じように樹脂材料層を
冷却・固化してからマスクを剥離した。実施例1と同じ
ように紫外線を照射して樹脂材料層を硬化させて原盤を
製作した。
【0042】得られた原盤を実施例1と同じ方法で測定
すると、樹脂材料層の厚さは18〜19μmで十分に均
一な厚さであった。原盤の平面度は最大で10μmで十
分に平坦であった。凹凸パターンの線幅およびトラック
ピッチの転写は100%であった。また、溝深さの転写
率は98%であった。
【0043】実施例3 実施例1と同じマスク、研磨ガラスを用いて、実施例1
と同じようにアンカー材料層を形成した。ブチルメタク
リレートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートの3:
7の共重合物に、2,4−トルエンジイソシアネートを
付加させて得られた化合物を実施例1と同じ方法で同じ
厚さに塗布した。この樹脂材料層とマスクを密着させ
て、実施例1と同じ条件でマスクの凹凸パターンを樹脂
材料層に転写した。実施例1と同じように樹脂材料層を
冷却・固化してからマスクを剥離した。電子線を200
KeV、10Mradの条件で照射して樹脂材料層を硬
化させて原盤を製作した。
【0044】得られた原盤を実施例1と同じ方法で測定
すると、樹脂材料層の厚さは18〜19μmで十分に均
一な厚さであった。原盤の平面度は最大で10μmで十
分に平坦であった。凹凸パターンの線幅およびトラック
ピッチの転写は100%であった。また、溝深さの転写
率は98%であった。
【0045】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の光記録媒体
用基板製造用原盤の製造方法を用いると以下のような効
果がある。 (1)樹脂層は常温では固体であるので、平板の上に均
一な厚さに塗布すれば、樹脂材料の厚さを一定にするこ
とができる。 (2)凹凸パターン転写時はマスクと樹脂材料層を密着
させて加圧・加熱するため、樹脂材料層の厚さムラを管
理し易い。 (3)凹凸パターン転写後に、冷却・固化してからマス
クを剥離するため、硬化前の半硬化工程が不要であり、
かつ樹脂材料層は、硬化時に機械的に自由な状態である
ため、樹脂材料層の硬化収縮によるヒケや厚みムラを発
生しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体用基板製造用原盤の製造方
法の実施態様を示す工程図である。
【図2】従来の光記録媒体の一般的な断面図である。
【図3】従来のスタンパーの製造方法を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
1 基板 1 平板 2 アンカー材料層 3 樹脂材料層 4 マスク 5 凹凸パターン 6 紫外線源又は電子線源 11 透明樹脂基板 12 トラック溝 13 光記録材料層 14 スペーサー 15 接着剤層 16 保護基板 21 導電化層 22 電鋳層
フロントページの続き (72)発明者 甲斐 丘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鹿目 修 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 上高原 弘文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 串田 直樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームの照射によつて光学特性を変化
    させて情報の記録・再生を行なう情報記録媒体用基板製
    造用原盤の製造方法において、平板上に熱成形性を有し
    かつ紫外線または電子線などの放射線の照射で硬化性を
    有する樹脂材料層を形成する工程、該樹脂材料層に記録
    すべき情報に対応した凹凸パターンが形成されたマスク
    の凹凸パターン面を加圧・加熱して樹脂材料層を軟化さ
    せて凹凸パターンの転写を行なう工程、樹脂材料層を加
    圧したまま凹凸パターンの形状を保持できる温度まで冷
    却を行なう工程、樹脂材料層からマスクを剥離する工
    程、紫外線または電子線を照射して前記樹脂材料層を硬
    化させる工程からなることを特徴とする光記録媒体用基
    板製造用原盤の製造方法。
  2. 【請求項2】 平板上にプライマーまたはアンカーコー
    ト剤を塗布した後、熱成形性を有しかつ紫外線または電
    子線などの放射線の照射で硬化性を有する樹脂材料層を
    形成する請求項1記載の光記録媒体用基板製造用原盤の
    製造方法。
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