JPH072128B2 - パイルカーペツトおよびその製造方法 - Google Patents
パイルカーペツトおよびその製造方法Info
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- JPH072128B2 JPH072128B2 JP1070799A JP7079989A JPH072128B2 JP H072128 B2 JPH072128 B2 JP H072128B2 JP 1070799 A JP1070799 A JP 1070799A JP 7079989 A JP7079989 A JP 7079989A JP H072128 B2 JPH072128 B2 JP H072128B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は新規な構造のパイルカーペツトに関するもので
ある。更に詳しくは、バインダー樹脂を使用しなくても
形態安定性がよく、パイル繊維の抜けが防止でき、外
観、触感の良好な、かつ軽量パイルカーペツトに関する
ものであり、バインダー樹脂を使用した場合には、カー
ペツトに更に高い繊維立毛密度、復元性、高弾力性を与
えることができるというものである。
ある。更に詳しくは、バインダー樹脂を使用しなくても
形態安定性がよく、パイル繊維の抜けが防止でき、外
観、触感の良好な、かつ軽量パイルカーペツトに関する
ものであり、バインダー樹脂を使用した場合には、カー
ペツトに更に高い繊維立毛密度、復元性、高弾力性を与
えることができるというものである。
〈従来の技術〉 従来、パイルカーペツトには織地あるいは編地の基布に
パイル繊維を植え込んだもの、または織り込みあるいは
編み込みで得たもの、更にそれらの裏面をラテツクスな
どで裏打ちし、必要に応じて、太い紡績糸の平織布を裏
打ちしたものである。
パイル繊維を植え込んだもの、または織り込みあるいは
編み込みで得たもの、更にそれらの裏面をラテツクスな
どで裏打ちし、必要に応じて、太い紡績糸の平織布を裏
打ちしたものである。
〈発明が解決しようとする課題〉 従来の繊維植え込み法で製造するパイルカーペツトは、
織地あるいは編地を芯基布とし、そこにパイル繊維を植
え込む。その場合、パイル繊維密度を高いものとしよう
として、パイル繊維に太い繊維束を使用すると、繊維の
植え込み抵抗が大きくなつて、良好な植え込みができな
いとか、パイル繊維の抜けが生じていた。また、パイル
繊維密度の高いものが作り難いために崇高性と圧縮弾性
が不足し、外観、触感の良好なパイルカーペツトを得る
ことが難しい。
織地あるいは編地を芯基布とし、そこにパイル繊維を植
え込む。その場合、パイル繊維密度を高いものとしよう
として、パイル繊維に太い繊維束を使用すると、繊維の
植え込み抵抗が大きくなつて、良好な植え込みができな
いとか、パイル繊維の抜けが生じていた。また、パイル
繊維密度の高いものが作り難いために崇高性と圧縮弾性
が不足し、外観、触感の良好なパイルカーペツトを得る
ことが難しい。
本発明は、バインダー樹脂を使用しなくても形態安定性
がよく、パイル繊維の抜けが防止された外観、触感の良
好な、かつ軽量なパイルカーペツトであり、更にバイン
ダー樹脂を使用することによつて、一層のパイル繊維立
毛密度が高く、崇高性と高圧縮弾性を兼ね備えて、復元
性、弾力性のよいパイルカーペツトを提供するにある。
がよく、パイル繊維の抜けが防止された外観、触感の良
好な、かつ軽量なパイルカーペツトであり、更にバイン
ダー樹脂を使用することによつて、一層のパイル繊維立
毛密度が高く、崇高性と高圧縮弾性を兼ね備えて、復元
性、弾力性のよいパイルカーペツトを提供するにある。
＜課題を解決するための手段＞ 本発明は、織地あるいは編地芯基布の少なくとも一面に
動摩擦係数0.35以下の繊維を主体とした繊維の絡合体が
積層されてなる基布にパイル繊維が植え込まれてなるパ
イルカーペツトである。
動摩擦係数0.35以下の繊維を主体とした繊維の絡合体が
積層されてなる基布にパイル繊維が植え込まれてなるパ
イルカーペツトである。
また、本発明は、織地あるいは編地芯基布の少なくとも
一面に、繊維油剤を付与した動摩擦係数0.35以下の繊維
を主体とした繊維で作られた繊維ウエブを積層し、繊維
の絡合処理を施した後、熱処理を行い、パイル繊維を植
え込み、必要に応じてバインダー樹脂による裏打ちおよ
び／または熱処理することを特徴とするパイルカーペツ
トの製造方法である。
一面に、繊維油剤を付与した動摩擦係数0.35以下の繊維
を主体とした繊維で作られた繊維ウエブを積層し、繊維
の絡合処理を施した後、熱処理を行い、パイル繊維を植
え込み、必要に応じてバインダー樹脂による裏打ちおよ
び／または熱処理することを特徴とするパイルカーペツ
トの製造方法である。
すなわち、本発明のパイルカーペツトの芯基布となる織
地あるいは編地は、例えば、ボリエステル繊維、ポリア
ミド繊維、ポリオレフイン繊維、ポリ塩化ビニル系繊
維、ポリアクリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維
などの合成繊維、アセテート繊維、再生セルロース繊
維、植物繊維、動物繊維などの群から選ばれた通常の短
繊維あるいは長繊維を製織あるいは製編して得た編織
布、またはポリエステルあるいはポリプロピレンなどポ
リマーフイルムを割裂して作つたテープヤーンを製織し
て得た織布、あるいは合成繊維のスパンボンド不織布の
繊維を固定処理して得た基布を芯基布として用いる。ま
た、芯基布の少なくとも一面に積層する繊維ウエブは、
例えば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレ
フイン繊維、ポリアクリル系繊維、ポリビニルアルコー
ル系繊維、再生セルロース繊維などの化学繊維の群から
選ばれた少なくとも１種類の短繊維あるいは長繊維で作
った繊維ウエブ、または上記化学繊維に植物繊維、動物
繊維などを混織して作つた繊維ウエブでも良いし、更
に、収縮性繊維および／またはバインダー繊維を混織
し、最終製品化までの過程において不織布に収縮を付与
するとか、バインダー繊維で繊維の交点の一部分を接着
固定しておくこともカーペツトとしての膨らみ感や圧縮
弾性感がえられ、パイル繊維の抜けが防止できるので好
ましい。また、本発明で使用する繊維ウエブは織維／金
属間の動摩擦係数0.35以下、好ましくは繊維／金属間お
よび繊維／繊維間の動摩擦係数とも0.35以下の繊維を主
体として構成したものである。動摩擦係数が0.35を越え
て大きな動摩擦係数の繊維ではパイル植え込み時の貫通
抵抗が大きくなつて、良好なパイル繊維の植え込みが出
来ないとか、パイル繊維が抜けやすくもなる。繊維の動
摩擦係数を低下させる最も簡単な方法は繊維油剤を繊維
に付与することである。その繊維油剤の付与手段は例え
ば、紡糸時のオイリング、延伸・捲縮時のオイリングな
ど繊維の製造時に付与する、繊維ウエブの製造に先立つ
て繊維に油剤をスプレーする、繊維絡合処理に先立つて
繊維ウエブに油剤をスプレーするなどのいずれかの方法
で、あるいはそれらを組み合わせて付与する方法で付与
することができる。繊維油剤としては、繊維構成重合体
の種類によつて選択されるが、例えば、ケイ素含有油
剤、特にシリコン系活性剤、シリコン変成油、フツ素変
成油などの群から選ばれた少なくとも１種類の油剤であ
る。また他の油剤、例えば、脂肪酸エステル、アルキレ
ンオキサイド付加ノニオン系活性剤、ノニオン系活性
剤、リン酸エステルなどを配合した油剤組成物であつて
もよい。そして、繊維に付与する油剤は溶剤系あるいは
水系エマルジヨン液で使用するが、好ましくは水系エマ
ルジヨン液である。また、油剤の付着量は繊維の構成重
合体の種類によつて異なるが、湯剤の有効成分量とし
て、繊維に対して0.05〜１重量％の範囲である。油剤の
付着量が少ないと摩擦係数が低下しないが、油剤の付着
量を多くしても油剤付着量に応じて摩擦係数が低下する
ものではないし、油剤も付着量にむらを生じ、不織布の
形成に部分的なばらつきを生ずる。従つて、所望する摩
擦係数が得られる範囲の油剤付着量であればよい。
地あるいは編地は、例えば、ボリエステル繊維、ポリア
ミド繊維、ポリオレフイン繊維、ポリ塩化ビニル系繊
維、ポリアクリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維
などの合成繊維、アセテート繊維、再生セルロース繊
維、植物繊維、動物繊維などの群から選ばれた通常の短
繊維あるいは長繊維を製織あるいは製編して得た編織
布、またはポリエステルあるいはポリプロピレンなどポ
リマーフイルムを割裂して作つたテープヤーンを製織し
て得た織布、あるいは合成繊維のスパンボンド不織布の
繊維を固定処理して得た基布を芯基布として用いる。ま
た、芯基布の少なくとも一面に積層する繊維ウエブは、
例えば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレ
フイン繊維、ポリアクリル系繊維、ポリビニルアルコー
ル系繊維、再生セルロース繊維などの化学繊維の群から
選ばれた少なくとも１種類の短繊維あるいは長繊維で作
った繊維ウエブ、または上記化学繊維に植物繊維、動物
繊維などを混織して作つた繊維ウエブでも良いし、更
に、収縮性繊維および／またはバインダー繊維を混織
し、最終製品化までの過程において不織布に収縮を付与
するとか、バインダー繊維で繊維の交点の一部分を接着
固定しておくこともカーペツトとしての膨らみ感や圧縮
弾性感がえられ、パイル繊維の抜けが防止できるので好
ましい。また、本発明で使用する繊維ウエブは織維／金
属間の動摩擦係数0.35以下、好ましくは繊維／金属間お
よび繊維／繊維間の動摩擦係数とも0.35以下の繊維を主
体として構成したものである。動摩擦係数が0.35を越え
て大きな動摩擦係数の繊維ではパイル植え込み時の貫通
抵抗が大きくなつて、良好なパイル繊維の植え込みが出
来ないとか、パイル繊維が抜けやすくもなる。繊維の動
摩擦係数を低下させる最も簡単な方法は繊維油剤を繊維
に付与することである。その繊維油剤の付与手段は例え
ば、紡糸時のオイリング、延伸・捲縮時のオイリングな
ど繊維の製造時に付与する、繊維ウエブの製造に先立つ
て繊維に油剤をスプレーする、繊維絡合処理に先立つて
繊維ウエブに油剤をスプレーするなどのいずれかの方法
で、あるいはそれらを組み合わせて付与する方法で付与
することができる。繊維油剤としては、繊維構成重合体
の種類によつて選択されるが、例えば、ケイ素含有油
剤、特にシリコン系活性剤、シリコン変成油、フツ素変
成油などの群から選ばれた少なくとも１種類の油剤であ
る。また他の油剤、例えば、脂肪酸エステル、アルキレ
ンオキサイド付加ノニオン系活性剤、ノニオン系活性
剤、リン酸エステルなどを配合した油剤組成物であつて
もよい。そして、繊維に付与する油剤は溶剤系あるいは
水系エマルジヨン液で使用するが、好ましくは水系エマ
ルジヨン液である。また、油剤の付着量は繊維の構成重
合体の種類によつて異なるが、湯剤の有効成分量とし
て、繊維に対して0.05〜１重量％の範囲である。油剤の
付着量が少ないと摩擦係数が低下しないが、油剤の付着
量を多くしても油剤付着量に応じて摩擦係数が低下する
ものではないし、油剤も付着量にむらを生じ、不織布の
形成に部分的なばらつきを生ずる。従つて、所望する摩
擦係数が得られる範囲の油剤付着量であればよい。
繊維ウエブの製造法について、短繊維を使用したウエブ
を乾式法で製造する場合の使用繊維は、織度３〜10dr.
の細織度の繊維、あるいは該繊維と該繊維よりも太い織
度６〜15dr.の繊維の混合繊維であり、繊維長としては3
0〜130mmの繊維である。そして繊維ウエブは通常の乾式
法でランダムウエブ、クロスラツプウブあるいはパラレ
ルウエブとする。また湿式法で製造する場合の使用繊維
は織度３〜15dr.、繊維長５〜35mmの繊維で通常の抄紙
法でランダムウエブとする。そして、繊維ウエブの重量
は40〜500g/m2の範囲であり、パイル繊維長の短い場合
には少なく、パイル繊維長の長い場合には多い繊維ウエ
ブを使用する。
を乾式法で製造する場合の使用繊維は、織度３〜10dr.
の細織度の繊維、あるいは該繊維と該繊維よりも太い織
度６〜15dr.の繊維の混合繊維であり、繊維長としては3
0〜130mmの繊維である。そして繊維ウエブは通常の乾式
法でランダムウエブ、クロスラツプウブあるいはパラレ
ルウエブとする。また湿式法で製造する場合の使用繊維
は織度３〜15dr.、繊維長５〜35mmの繊維で通常の抄紙
法でランダムウエブとする。そして、繊維ウエブの重量
は40〜500g/m2の範囲であり、パイル繊維長の短い場合
には少なく、パイル繊維長の長い場合には多い繊維ウエ
ブを使用する。
次に、繊維ウエブは芯基布の表面および／または裏面に
積層し、ニードルパンチング法および／または細噴射水
流処理法によつて繊維を絡合させる。絡合条件はニード
ルパンチング法の場合、針刺し密度は20〜400パンチ／c
m2の範囲であり、細噴射水流処理法の場合２〜５工程の
範囲である。この絡合処理が多くなると得られた不織布
の密度が高くなり、硬いものとなつてパイル繊維の植え
込み時の貫通抵抗が大きく、好ましくないものとなる。
積層し、ニードルパンチング法および／または細噴射水
流処理法によつて繊維を絡合させる。絡合条件はニード
ルパンチング法の場合、針刺し密度は20〜400パンチ／c
m2の範囲であり、細噴射水流処理法の場合２〜５工程の
範囲である。この絡合処理が多くなると得られた不織布
の密度が高くなり、硬いものとなつてパイル繊維の植え
込み時の貫通抵抗が大きく、好ましくないものとなる。
芯基布と不織布とを一体化して得た基布は熱処理を施し
て基布の形態安定化を行う。また収縮性繊維を混織した
不織布あるいはバインダー繊維を混織した不織布では、
熱処理を行うことによつて不織布の収縮を発現させて不
織布に崇高性を付与する、あるいはバインダー繊維によ
る繊維の接着を行わしめて不織布の形態を安定化させ
る。基布の熱処理温度は繊維の種類によつて決まるが、
一般には100〜160℃の範囲である。処理温度が低いと十
分な形態安定化ができない。一方、処理温度が高いと好
ましくない収縮や変形を生ずる。また熱処理方法はトン
ネル式の加熱機で連続的に行うことが好ましいが、他の
非連続的熱処理機で行うことでもよい。
て基布の形態安定化を行う。また収縮性繊維を混織した
不織布あるいはバインダー繊維を混織した不織布では、
熱処理を行うことによつて不織布の収縮を発現させて不
織布に崇高性を付与する、あるいはバインダー繊維によ
る繊維の接着を行わしめて不織布の形態を安定化させ
る。基布の熱処理温度は繊維の種類によつて決まるが、
一般には100〜160℃の範囲である。処理温度が低いと十
分な形態安定化ができない。一方、処理温度が高いと好
ましくない収縮や変形を生ずる。また熱処理方法はトン
ネル式の加熱機で連続的に行うことが好ましいが、他の
非連続的熱処理機で行うことでもよい。
次に、熱処理した基布にパイル繊維の植え込みを行う。
パイル繊維はポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリ
アクリル系繊維などの合成繊維、再生セルロース繊維、
羊毛などの動物繊維、、あるいは植物繊維などから選ば
れた少なくとも１種類のステープル繊維あるいはフイラ
メント繊維を用いる。使用するパイル繊維の総織度は15
00〜6000dr.のパイル糸である。また、パイル繊維の長
さ、植え込みパイル繊維密度などは、所望する製品から
決められるが、一般に、パイル繊維長５〜30mm、パイル
繊維の植え込み密度30〜150本／in2の範囲である。ま
た、パイル繊維に基布を構成する不織布の繊維と同じ繊
維を使用すると、パイルカーペットとした後に、染色で
同一色相に染色することができる。
パイル繊維はポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリ
アクリル系繊維などの合成繊維、再生セルロース繊維、
羊毛などの動物繊維、、あるいは植物繊維などから選ば
れた少なくとも１種類のステープル繊維あるいはフイラ
メント繊維を用いる。使用するパイル繊維の総織度は15
00〜6000dr.のパイル糸である。また、パイル繊維の長
さ、植え込みパイル繊維密度などは、所望する製品から
決められるが、一般に、パイル繊維長５〜30mm、パイル
繊維の植え込み密度30〜150本／in2の範囲である。ま
た、パイル繊維に基布を構成する不織布の繊維と同じ繊
維を使用すると、パイルカーペットとした後に、染色で
同一色相に染色することができる。
パイル繊維を植え込んだ基布は、必要に応じて整毛処理
などの仕上げ処理を行つて製品とする。更に、パイル繊
維を植え込んだ基布の裏面にラテツクスを塗布し、また
はラテツクスを塗布した後、裏地の布帛を張り合わせ、
次いで乾燥およびキユアーして製品とする。あるいは、
パイル繊維を植え込んだ基布を再度100〜150℃の温度で
熱処理することによつて、植え込んだパイル繊維の固定
化と、パイル繊維に膨らみ感を付与した製品とすること
ができる。また、不織布および／または基布には抗菌
剤、防虫剤、帯電防止剤、難燃化剤などの処理剤を付与
しておくことも好ましい。
などの仕上げ処理を行つて製品とする。更に、パイル繊
維を植え込んだ基布の裏面にラテツクスを塗布し、また
はラテツクスを塗布した後、裏地の布帛を張り合わせ、
次いで乾燥およびキユアーして製品とする。あるいは、
パイル繊維を植え込んだ基布を再度100〜150℃の温度で
熱処理することによつて、植え込んだパイル繊維の固定
化と、パイル繊維に膨らみ感を付与した製品とすること
ができる。また、不織布および／または基布には抗菌
剤、防虫剤、帯電防止剤、難燃化剤などの処理剤を付与
しておくことも好ましい。
次に、本発明のパイルカーペツトを図面で説明する。第
１図および第２図は本発明のパイルカーペツトの断面構
造の模式図であり、第１図は芯基布の表面側に不織布を
積層した断面構造の模式図であり、第２図は芯基布の両
面に不織布を積層した断面構造の模式図である。１は芯
基布、２は繊維絡合不織布、３はパイル繊維、４は裏打
ち材、５は接着剤である。
１図および第２図は本発明のパイルカーペツトの断面構
造の模式図であり、第１図は芯基布の表面側に不織布を
積層した断面構造の模式図であり、第２図は芯基布の両
面に不織布を積層した断面構造の模式図である。１は芯
基布、２は繊維絡合不織布、３はパイル繊維、４は裏打
ち材、５は接着剤である。
本発明の新規な構造のパイルカーペツトは、形態安定性
がよく、パイル繊維の抜けが防止され、繊維立毛密度が
高く、外観、触感が良好であつて、復元性、弾力性のよ
い製品である。更に、洗濯が可能で、洗濯しても収縮を
生じたり、また風合いの変化を生じたりすることが殆ど
無いものである。また、積層不織布の量を多くすること
によつて弾力性がよくなると共に、防音性、制振性の効
果を高めることができる。
がよく、パイル繊維の抜けが防止され、繊維立毛密度が
高く、外観、触感が良好であつて、復元性、弾力性のよ
い製品である。更に、洗濯が可能で、洗濯しても収縮を
生じたり、また風合いの変化を生じたりすることが殆ど
無いものである。また、積層不織布の量を多くすること
によつて弾力性がよくなると共に、防音性、制振性の効
果を高めることができる。
〈実施例〉 次に、本発明の実施態様を具体的に実施例で説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の部および％はことわりのない限り、重
量に関するものである。又、摩擦係数はＲder法によ
つて測定した値である。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の部および％はことわりのない限り、重
量に関するものである。又、摩擦係数はＲder法によ
つて測定した値である。
実施例１〜４ ポリエチレンテレフタレートテープヤーン（平均繊度10
00dr.）を用い、経糸15本、緯糸15本の織り密度の織布
を作り芯基布とした。一方、シリコン系油剤とリン酸エ
ステル系油剤との混合油剤を付与したステープル繊維
１、２および３〔摩擦係数は、繊維／金属間の摩擦係数
μｄ（動摩擦係数）＝0.32、μｓ（静摩擦係数）＝0.1
8、繊維／繊維間の摩擦係数μｄ＝0.34、μｓ＝0.41）
を次の表１に示した繊維組成として用いた。
00dr.）を用い、経糸15本、緯糸15本の織り密度の織布
を作り芯基布とした。一方、シリコン系油剤とリン酸エ
ステル系油剤との混合油剤を付与したステープル繊維
１、２および３〔摩擦係数は、繊維／金属間の摩擦係数
μｄ（動摩擦係数）＝0.32、μｓ（静摩擦係数）＝0.1
8、繊維／繊維間の摩擦係数μｄ＝0.34、μｓ＝0.41）
を次の表１に示した繊維組成として用いた。
ステープル繊維1;繊度10dr、繊維長76mmの非収縮性ポリ
エチレンテレフタレート繊維。
エチレンテレフタレート繊維。
ステープル繊維2;繊度6dr、繊維長51mmの収縮性ポリエ
チレンテレフタレート繊維（130℃の乾熱時の収縮率約2
0％）。
チレンテレフタレート繊維（130℃の乾熱時の収縮率約2
0％）。
ステープル繊維3;繊度4dr、繊維長51mmのポリエステル
系芯鞘型複合繊維（バインダー繊維）。
系芯鞘型複合繊維（バインダー繊維）。
ステープル繊維はランダムウエバーで平均重量90g/m2の
ランダムウエブとし、芯基布の一面に載置し、針番手＃
36のニードルで針刺し密度120パンチ／cm2、突刺し深さ
12mmの条件でニードルパンチを行い、ウエブ繊維の絡合
と芯基布との一体化を行つた。次いで、温度130℃の加
熱帯で５分間熱処理してヒートセツトし、同時に収縮性
繊維を含むものにあつては繊維の収縮を発現させて崇高
性を付与し、またバインダー繊維を含むものにあつては
繊維の融着による固定を行い、パイル植え付け用の基布
を得た。
ランダムウエブとし、芯基布の一面に載置し、針番手＃
36のニードルで針刺し密度120パンチ／cm2、突刺し深さ
12mmの条件でニードルパンチを行い、ウエブ繊維の絡合
と芯基布との一体化を行つた。次いで、温度130℃の加
熱帯で５分間熱処理してヒートセツトし、同時に収縮性
繊維を含むものにあつては繊維の収縮を発現させて崇高
性を付与し、またバインダー繊維を含むものにあつては
繊維の融着による固定を行い、パイル植え付け用の基布
を得た。
次に、単糸繊度10dr.のポリエチレンテレフタート繊維
の紡績糸（総繊度約2000dr.）をパイル繊維として用
い、植え込み密度10×10本／in2、パイル繊維長7mmの条
件でパイル繊維を基布に植え込んだ後、再度、温度130
℃の加熱帯で熱処理を行つた。得られたパイルカーペツ
トは、更に抗菌剤および防虫剤処理などの仕上げ処理を
施して製品とした。
の紡績糸（総繊度約2000dr.）をパイル繊維として用
い、植え込み密度10×10本／in2、パイル繊維長7mmの条
件でパイル繊維を基布に植え込んだ後、再度、温度130
℃の加熱帯で熱処理を行つた。得られたパイルカーペツ
トは、更に抗菌剤および防虫剤処理などの仕上げ処理を
施して製品とした。
その結果、各実施例ともパイル繊維の植え込み時の貫通
抵抗が小さく、良好な植え込み状態であつて、パイル繊
維の抜けがなく、崇高性で十分に高い圧縮弾性を有して
いた。
抵抗が小さく、良好な植え込み状態であつて、パイル繊
維の抜けがなく、崇高性で十分に高い圧縮弾性を有して
いた。
又、芯基布に積層する繊維ウエブを形成するステープル
繊維として、実施例１および２のポリエチレンテレフタ
レート繊維のステープルステープル繊維１および２に、
通常の紡績油剤を付与し、平均摩擦係数が繊維／金属間
の摩擦係数μｄ＝0.38、μｓ＝0.23、繊維／繊維間の摩
擦係数μｄ＝0.64、μｓ＝0.68のステープル繊維を得、
このステープル繊維を用いて実施例１、２と同様にして
パイルカーペツトを作つた。その結果、パイル繊維の植
え込み時の貫通抵抗が大きくてパイル繊維の植え込み性
が悪く、従つてパイルは抜けを生じ、外観上も良いもの
ではなかつた。これらの実施例及び比較例の製品の評価
を表２に示した。
繊維として、実施例１および２のポリエチレンテレフタ
レート繊維のステープルステープル繊維１および２に、
通常の紡績油剤を付与し、平均摩擦係数が繊維／金属間
の摩擦係数μｄ＝0.38、μｓ＝0.23、繊維／繊維間の摩
擦係数μｄ＝0.64、μｓ＝0.68のステープル繊維を得、
このステープル繊維を用いて実施例１、２と同様にして
パイルカーペツトを作つた。その結果、パイル繊維の植
え込み時の貫通抵抗が大きくてパイル繊維の植え込み性
が悪く、従つてパイルは抜けを生じ、外観上も良いもの
ではなかつた。これらの実施例及び比較例の製品の評価
を表２に示した。
表２から明らかなように実施例の製品は良好な外観と膨
らみ感のある触感であるのに対し、比較例の製品は膨ら
み感に乏しく、パイルの抜けが有り、外観的にも見劣り
のするものであつた。
らみ感のある触感であるのに対し、比較例の製品は膨ら
み感に乏しく、パイルの抜けが有り、外観的にも見劣り
のするものであつた。
実施例５ 実施例１の芯基布面に載置する繊維ウエブとして、シリ
コン系油剤を主体した油剤組成液を付与した繊度6dr.、
繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート繊維のステー
プル繊維（繊維／金属間の摩擦係数μｄ＝0.29、μｓ＝
0.16、繊維／繊維間の摩擦係数μｄ＝0.31、μｓ＝0.3
9）をランダムウエバーで平均重量120g/m2のランダムウ
エブを作り、芯基布の両面に積層し、針番手＃36のニー
ドルで両面からおのおの針刺し密度70パンチ／cm2、突
刺し深さ13mmの条件でニードルパンチを行い、繊維の絡
合と芯基布とを一体化した後、温度130℃の加熱帯で５
分間の熱処理してパイル植え付け用の基布を得た。
コン系油剤を主体した油剤組成液を付与した繊度6dr.、
繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート繊維のステー
プル繊維（繊維／金属間の摩擦係数μｄ＝0.29、μｓ＝
0.16、繊維／繊維間の摩擦係数μｄ＝0.31、μｓ＝0.3
9）をランダムウエバーで平均重量120g/m2のランダムウ
エブを作り、芯基布の両面に積層し、針番手＃36のニー
ドルで両面からおのおの針刺し密度70パンチ／cm2、突
刺し深さ13mmの条件でニードルパンチを行い、繊維の絡
合と芯基布とを一体化した後、温度130℃の加熱帯で５
分間の熱処理してパイル植え付け用の基布を得た。
次に、単糸繊度8dr.のポリエチレンテレフタレート繊維
85部、単糸繊度20dr.のポリエチレンテレフタレート繊
維15部を混繊して得た総繊度約3000dr.の紡績糸をパイ
ル繊維として用い、植え込み密度８×８本／in2、パイ
ル繊維長15mmの条件でパイル繊維を基布に植え込み、次
いで裏面に合成ゴムラテツクスを固形分量として約100g
/m2の量を塗布し、温度130℃の加熱帯で乾燥とキユアー
を行い、更に仕上げ処理を施してパイルカーペツト製品
とした。
85部、単糸繊度20dr.のポリエチレンテレフタレート繊
維15部を混繊して得た総繊度約3000dr.の紡績糸をパイ
ル繊維として用い、植え込み密度８×８本／in2、パイ
ル繊維長15mmの条件でパイル繊維を基布に植え込み、次
いで裏面に合成ゴムラテツクスを固形分量として約100g
/m2の量を塗布し、温度130℃の加熱帯で乾燥とキユアー
を行い、更に仕上げ処理を施してパイルカーペツト製品
とした。
このパイルカーペツト製造に際しては、パイル繊維の植
え込み時の貫通抵抗が小さく、良好な植え込み状態であ
つて、崇高性と圧縮弾性に優れ、外観、触感の良好なも
のであつた。
え込み時の貫通抵抗が小さく、良好な植え込み状態であ
つて、崇高性と圧縮弾性に優れ、外観、触感の良好なも
のであつた。
〈発明の効果〉 本発明の新規な構造のパイルカーペツトは、形態安定性
がよく、パイル繊維の抜けが防止できた、繊維立毛密度
の高い製品であつて、立毛部分の崇高性および圧縮弾性
に優れているために復元性、弾力性の良い、外観、触感
の良好なパイルカーペツトである。更に、洗濯を行つて
も収縮および風合いの変化が殆ど生ぜず、また、積層不
織布の量を変更することによつて防音性、制振性の効果
を高めることができる。
がよく、パイル繊維の抜けが防止できた、繊維立毛密度
の高い製品であつて、立毛部分の崇高性および圧縮弾性
に優れているために復元性、弾力性の良い、外観、触感
の良好なパイルカーペツトである。更に、洗濯を行つて
も収縮および風合いの変化が殆ど生ぜず、また、積層不
織布の量を変更することによつて防音性、制振性の効果
を高めることができる。
また、本発明のパイルカーペツト製造において、パイル
繊維の植え込み時の貫通抵抗が小さいため、能率よく良
好なパイル繊維の植え込みが出来る。
繊維の植え込み時の貫通抵抗が小さいため、能率よく良
好なパイル繊維の植え込みが出来る。
第１図および第２図は本発明のパイルカーペツトの断面
構造の模式図である。 １……芯基布、２……繊維絡合不織布、３……パイル繊
維、４……裏打ち材、５……接着剤。
構造の模式図である。 １……芯基布、２……繊維絡合不織布、３……パイル繊
維、４……裏打ち材、５……接着剤。
Claims (2)
- 【請求項１】織地あるいは編地芯基布の少なくとも一面
に動摩擦係数0.35以下の繊維を主体とした繊維の絡合体
が積層されてなる基布にパイル繊維が植え込まれてなる
パイルカーペツト。 - 【請求項２】織地あるいは編地芯基布の少なくとも一面
に繊維油剤を付与した動摩擦係数0.35以下の繊維を主体
とした繊維で作られた繊維ウエブを積層し、繊維の絡合
処理を施した後、熱処理を行い、パイル繊維を植え込
み、必要に応じてバインダー樹脂による裏打ちおよび／
または熱処理することを特徴とするパイルカーペツトの
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1070799A JPH072128B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-03-22 | パイルカーペツトおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1070799A JPH072128B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-03-22 | パイルカーペツトおよびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02249512A JPH02249512A (ja) | 1990-10-05 |
| JPH072128B2 true JPH072128B2 (ja) | 1995-01-18 |
Family
ID=13441954
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1070799A Expired - Fee Related JPH072128B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-03-22 | パイルカーペツトおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH072128B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2572503B2 (ja) * | 1992-04-23 | 1997-01-16 | 住江織物株式会社 | 撥水性カーペットの製造方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5139316U (ja) * | 1974-09-18 | 1976-03-24 | ||
| JPS5463050U (ja) * | 1977-10-05 | 1979-05-02 | ||
| JPS5964990U (ja) * | 1982-10-20 | 1984-04-28 | 旭化成株式会社 | タフテツドカ−ペツト |
-
1989
- 1989-03-22 JP JP1070799A patent/JPH072128B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02249512A (ja) | 1990-10-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |