JPH0721242A - 配線経路決定方法および配線経路決定装置 - Google Patents

配線経路決定方法および配線経路決定装置

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JPH0721242A
JPH0721242A JP5157267A JP15726793A JPH0721242A JP H0721242 A JPH0721242 A JP H0721242A JP 5157267 A JP5157267 A JP 5157267A JP 15726793 A JP15726793 A JP 15726793A JP H0721242 A JPH0721242 A JP H0721242A
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JP
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wiring
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JP5157267A
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English (en)
Inventor
Yoichi Shiraishi
洋一 白石
Junya Sakami
淳也 酒見
Kazuyuki Fukuda
和幸 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi ULSI Engineering Corp
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi ULSI Engineering Corp
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 数理計画法を用いて全配線要求に対する概略
配線径路を同時に決定し、その概略配線径路を基に詳細
配線を決定する配線経路決定方法およびその配線経路決
定方法を好適に実施する配線経路決定装置に関する。 【構成】 配線問題入力部2と、配線問題を解いて概略
配線経路を決定する概略配線経路決定部3と、概略配線
経路を保存しこれを基に詳細配線を決定する概略配線経
路保存詳細配線部4と、これで詳細配線を決定できなか
った場合に概略配線経路を無視して詳細配線を決定する
概略配線経路無視詳細配線部5と、無視しても決定でき
なかった場合に既配線の一部を引き剥がして配線できな
かった部分の配線を決定し次いで先に引き剥がした部分
の配線を再決定する引き剥がし再配線部6と、決定した
配線線分データを出力する配線線分データ出力部7と、
ユーザとの対話で各部の動作を制御するための操作制御
部8,表示装置9,操作装置10とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配線経路決定方法およ
び配線経路決定装置に関し、さらに詳しくは、数理計画
法を用いて全配線要求に対する概略配線径路を同時に決
定し,その概略配線径路を基に詳細配線を決定する配線
経路決定方法およびその配線経路決定方法を好適に実施
する配線経路決定装置に関する。特に、集積回路の配線
設計に有用である。
【0002】
【従来の技術】数理計画法を用いて全配線要求に対する
概略配線径路を同時に決定し,その概略配線径路を基に
詳細配線を決定する配線経路決定方法の従来技術は、例
えば「アイイーイーイー、トゥランザァクションズ、オ
ン、コンピュータ、エイディデゥ、ディザァイン、フォ
ァ、サァークゥィッツ、エンドゥ、スゥィスゥティム
ズ、10巻、2号、193ページから203ページ、2
月、1991年(AnthonyVannelli, “An Adaptation
of the Interior Point Method for Solving theGlobal
Routing Problem” IEEE Transactions on Computer-A
ided Design forCircuits and Systems, Vol.10, N
o.2, pp.193-203, February 1991)」に記載されて
いる。この従来の配線経路決定方法は、各配線要求毎に
複数個の配線径路を予めパターンとして独立に登録して
おき、目的関数を最適化するようにそれらのパターンの
どれかを選択することによって概略配線径路を決定す
る。そして、その概略配線径路を基に詳細配線を決定す
るものである。
【0003】また、従来の配線経路決定方法では、配線
ディレイ最小化,クロックスキュー最小化等の集積回路
の動作特性の最適化のために配線長に関する制約が与え
られた場合には、その配線長制約を与えられた配線要求
の概略配線径路を先に決定し、次に配線長制約を与えら
れない配線要求の概略配線径路を決定している。
【0004】また、従来の配線経路決定方法では、詳細
配線を決定できない配線要求が発生した場合には、全体
の配線領域を拡大し,改めて概略配線経路を決定し,そ
れを基に詳細配線を決定している。あるいは、詳細配線
を決定できない配線要求に対応する部分配線領域を拡大
し,改めて詳細配線を決定している。
【0005】なお、他の関連する従来技術は、「レイア
ウト、エンドゥ、ヴェリフィケーション、エルゼヴィ
ア、サァイエンス、パァブリシャズ、ビーヴィー、ノー
スホォランド、169ページから198ページ、198
6年( E.S.Kuh and M.Marek-Sadowska“Global Routi
ng”Chapter 5,Layout and Verification,T.Ohtsuki
(Editor), Elsevier Science Publishers, B.V.
(North-Holland) pp.169-198,1986)」に記載されて
いる。また、「数理計画法の応用<実際編>;講座・数
理計画法11;産業図書;198〜216ページ」に記
載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術には、次
のような問題点がある。 (1)数理計画問題を解くのに処理時間がかかるため、
大規模問題に適用することが困難である。 (2)配線長制約を与えられた配線要求の概略配線径路
を先に決定し固定してしまうため、これらが後の配線要
求の配線にとって障害となり、概略配線経路を決定でき
ない配線要求の発生を増大させる。 (3)隣接する部分配線領域間の境界を通過可能な配線
本数を配線容量としているが、それでは部分配線領域内
部の配線通過可能本数を正確に表わすことが出来ないの
で、配線容量のずれを生じる。この配線容量のずれのた
めに、部分配線領域の内部での詳細配線を決定できず、
詳細配線を決定できない配線要求の発生を増大させる。 (4)詳細配線を決定できない配線要求が発生した場合
に、全体の配線領域を拡大し,改めて概略配線経路を決
定し,それを基に詳細配線を決定する従来方法では、処
理時間を大幅に増大させる。また、詳細配線を決定でき
ない配線要求に対応する部分配線領域を拡大し,改めて
詳細配線を決定する従来方法では、独立して部分配線領
域を拡大するため、結果として全体の配線領域を無駄に
増大させる。
【0007】そこで、本発明の第1の目的は、数理計画
問題の規模を縮小することで処理時間を短縮できるよう
にした配線経路決定方法を提供することにある。また、
本発明の第2の目的は、配線長制約を与えられた配線要
求とそうでない配線要求とを同時に調和させて取り扱う
ことができる配線経路決定方法を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、配線容量のずれに起因し
て詳細配線を決定できない配線要求の発生を縮小できる
ようにした配線経路決定方法を提供することにある。ま
た、本発明の第4の目的は、処理時間を短縮できると共
に、全体の配線領域の拡大を必要最小限にできる配線経
路決定方法を提供することにある。さらに、本発明の第
5の目的は、上記配線経路決定方法を好適に実施できる
配線経路決定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
は、与えられた配線要求と制約条件とを満足する配線経
路を計算機を利用して決定する配線経路決定方法におい
て、全体の配線領域を部分配線領域に分割し、前記各部
分配線領域を頂点で表すと共に隣接する部分配線領域の
頂点を辺で結び,各辺にはその辺に対応する隣接部分配
線領域間の距離を配線長として付加し且つその辺に対応
する隣接部分配線領域の境界上を通過可能な配線本数を
配線容量として付加した配線経路グラフを作成し、前記
配線経路グラフに基づいて前記配線要求と前記制約条件
とを定式化し且つ目的関数を定式化し、その際、始点・
終点が同一の配線要求を纏めて,元の本数分の量を持つ
1本の配線要求と見做し,その纏めた配線要求に対応す
る配線径路が始点・終点間の頂点で元の配線要求に戻る
ように分岐することを許して,前記定式化における変数
の種類を減らし、その後、問題を解いて概略配線経路を
決定し、その概略配線経路から詳細配線経路を決定する
ことを特徴とする配線経路決定方法を提供する。
【0009】第2の観点では、本発明は、与えられた配
線要求と制約条件とを満足する配線経路を計算機を利用
して決定する配線経路決定方法において、全体の配線領
域を部分配線領域に分割し、前記各部分配線領域を頂点
で表すと共に隣接する部分配線領域の頂点を辺で結び,
各辺にはその辺に対応する隣接部分配線領域間の距離を
配線長として付加し且つその辺に対応する隣接部分配線
領域の境界上を通過可能な配線本数を配線容量として付
加した配線経路グラフを作成し、前記配線経路グラフに
基づいて前記配線要求と前記制約条件とを定式化し且つ
目的関数を定式化し、配線要求に対して前記配線経路グ
ラフ上の始点・終点間の最短距離を求め,その最短距離
を基にして閾値を定め,その閾値を超える配線径路を探
索範囲から除外し、その後、問題を解いて概略配線経路
を決定し、その概略配線経路から詳細配線経路を決定す
ることを特徴とする配線経路決定方法を提供する。
【0010】第3の観点では、本発明は、与えられた配
線要求と制約条件とを満足する配線経路を計算機を利用
して決定する配線経路決定方法において、配線長制約が
与えられた配線要求に対しては、(a)配線後の配線長
を、指定配線長との超過,不足の両方の配線長を同時に
最小化し、可能な限り指定配線長に一致させる、(b)
配線後の配線長が指定配線長を超えることを許すが、指
定配線長との超過の配線長を最小化する、(c)配線後
の配線長が指定配線長を超えない範囲で、指定配線長と
の不足の配線長を最小化する、のいずれかで定式化し、
配線長制約が与えられない配線要求に対しては、(d)
配線長合計を最小化する、で定式化し、その後、問題を
解いて概略配線経路を決定し、その概略配線経路から詳
細配線経路を決定することを特徴とする配線経路決定方
法を提供する。
【0011】第4の観点では、本発明は、与えられた配
線要求と制約条件とを満足する配線経路を計算機を利用
して決定する配線経路決定方法において、先に決定した
概略配線径路を基に詳細配線を決定する際に、概略配線
径路に従った詳細配線を探索しても他の配線要求に対す
る詳細配線が障害となって詳細配線を決定できない配線
要求が発生すると、当該配線要求に指定されていた概略
配線径路を無視して配線領域全体を対象に当該配線要求
に対する詳細配線を探索し、それでも詳細配線を決定で
きない配線要求が残ると、その配線要求にとって障害と
なっている詳細配線を引き剥がし、配線領域全体を対象
に前記配線要求に対する詳細配線を探索し、それで前記
配線要求に対する詳細配線が決定できると、前記引き剥
がした配線要求に対する詳細配線を再び探索し、これを
繰り返して全ての詳細配線を決定することを特徴とする
配線経路決定方法を提供する。
【0012】第5の観点では、本発明は、与えられた配
線要求と制約条件とを満足する配線経路を計算機を利用
して決定する配線経路決定方法において、全体の配線領
域を部分配線領域に分割し、前記各部分配線領域を頂点
で表すと共に隣接する部分配線領域の頂点を辺で結び,
各辺にはその辺に対応する隣接部分配線領域間の距離を
配線長として付加し且つその辺に対応する隣接部分配線
領域の境界上を通過可能な配線本数を配線容量として付
加した配線経路グラフを作成し、前記配線経路グラフに
基づいて前記配線要求と前記制約条件とを定式化し且つ
目的関数を定式化し、その後、定式化した問題を解いて
概略配線経路を探索しても全ての配線要求に対する概略
配線経路が決定できない場合に、前記配線経路グラフの
頂点に対応する部分配線領域の垂直方向長と水平方向長
とを付加し、全体の配線領域の垂直サイズを決定する部
分配線領域の集合と水平サイズを決定する部分配線領域
の集合とをそれぞれ求め、部分配線領域を拡大すること
より該辺に対応する隣接部分配線領域境界を通過可能な
配線の本数を増大できない辺に対しては該辺を通過する
配線本数合計が該辺に与えられた配線容量を超えないと
いう制約条件を付し、増大できる辺に対しては前記制約
条件を付さず、前記垂直サイズを決定する部分配線領域
の集合に含まれる頂点に付された前記垂直方向長および
辺を通過する配線本数の合計と、前記水平サイズを決定
する部分配線領域の集合に含まれる頂点に付された前記
水平方向長および辺を通過する配線本数の合計と、配線
長合計とをそれぞれ最小化するように、各配線要求の概
略配線経路を決定することを特徴とする配線経路決定方
法を提供する。
【0013】第6の観点では、本発明は、配線問題(配
線領域,配線要求,制約条件)を入力する配線問題入力
部と、上記第1の観点から第3の観点および第5の観点
の配線経路決定方法により配線問題を解いて概略配線経
路を決定する概略配線経路決定部と、概略配線経路に従
って詳細配線を決定する概略配線経路保存詳細配線部
と、概略配線経路を基に詳細配線を決定できなかった場
合に決定できなかった概略配線経路を無視して対応する
詳細配線を決定する概略配線経路無視詳細配線部と、概
略配線経路を無視しても詳細配線を決定できなかった場
合に既配線の一部を引き剥がして前記配線できなかった
配線要求の配線を決定し次いで先に引き剥がした部分の
配線を再決定する引き剥がし再詳細配線部と、決定した
配線線分データを出力する配線線分データ出力部と、ユ
ーザとの対話により前記各部の動作を制御するための操
作制御部,表示装置,操作装置とを具備してなることを
特徴とする配線経路決定装置を提供する。
【0014】
【作用】上記第1の観点による配線経路決定方法では、
配線経路グラフ上で始点・終点が一致する配線要求を纏
めて1つの配線要求(但し、任意の頂点で分岐を許す)
とするから、数理計画問題の変数の個数を削減でき、数
理計画問題の規模を縮小できるので、処理時間を短縮で
きる。
【0015】上記第2の観点による配線経路決定方法で
は、ある配線要求に対する探索範囲を限定するが、これ
は探索範囲外の辺に対応する数理計画問題の変数の値を
“0”に固定することに対応するから、値を決定すべき
数理計画問題の変数の個数を削減でき、数理計画問題の
規模を縮小できるので、処理時間を短縮できる。
【0016】上記第3の観点による配線経路決定方法で
は、配線長制約がある配線要求はその配線長制約を定式
化し、配線長制約がない配線要求は目的関数として定式
化し、同時に最適化する。このため、配線長制約を与え
られた配線要求とそうでない配線要求とを同時に調和さ
せて取り扱うことができる。
【0017】上記第4の観点による配線経路決定方法で
は、全ての配線要求に対して概略配線径路に従った詳細
配線を決定できない場合に、決定できない配線要求に対
応する概略配線径路を無視して詳細配線を探索する。こ
れは、配線容量のずれを吸収することを可能にし、配線
容量のずれに起因して詳細配線を決定できない配線要求
の発生を縮小できる。さらに、それでも決定できない配
線要求が残った場合にのみ、引き剥がし再詳細配線を実
行する。これは、処理時間が大きい引き剥がし再詳細配
線の実行を最小にするので、処理時間の短縮を可能とす
る。
【0018】上記第5の観点による配線経路決定方法で
は、配線領域の垂直サイズ,水平サイズを最小化する制
約を付加するので、配線領域の拡大を必要最小限に留め
ることが出来る。
【0019】上記第6の観点による配線経路決定装置で
は、上記第1の観点から第3の観点および第5の観点に
より概略配線経路を決定する構成および上記第4の観点
により詳細配線を決定する構成を備えているので、上記
第1の観点から第5の観点の配線経路決定方法を好適に
実施できる。
【0020】
【実施例】以下、図に示す実施例により本発明を詳細に
説明する。なお、これにより本発明が限定されるもので
はない。
【0021】−第1実施例− 図1は、本発明の配線経路決定装置の一実施例のブロッ
ク図である。この配線経路決定装置1は、配線問題入力
部2と、概略配線経路決定部3と、概略配線経路保存詳
細配線部4と、概略配線経路無視詳細配線部5と、引き
剥がし再詳細配線部6と、配線線分データ出力部7と、
操作制御部8と、表示装置9と、操作装置10とを具備
している。
【0022】配線問題入力部2は、配線問題(配線領
域,配線要求,制約条件)を記述したファイルDinを読
み込む。概略配線経路決定部3は、与えられた配線問題
を解いて概略配線経路を決定する。概略配線経路保存詳
細配線部4は、概略配線経路を保存し、その概略配線経
路を基に詳細配線を決定する。概略配線経路無視詳細配
線部5は、概略配線経路を基に詳細配線を決定できなか
った場合に、その概略配線経路を無視して詳細配線を決
定する。引き剥がし再詳細配線部6は、概略配線経路を
無視しても詳細配線を決定できなかった場合に、既配線
の一部を引き剥がし、前記配線できなかった部分の配線
を決定し、次いで先に引き剥がした部分の配線を再決定
する。配線線分データ出力部7は、決定した配線線分デ
ータをファイルDout へ出力する。操作制御部8,表示
装置9,操作装置10は、ユーザとの対話により前記各
部の動作を制御する。
【0023】図2に、上記配線経路決定装置1によって
実施される配線決定処理の全体のフロー図を示す。ステ
ップ301では、配線問題(配線領域,配線要求,制約
条件)を入力する。ステップ302では、概略配線径路
を決定する。この概略配線径路決定処理については後で
詳細に説明する。
【0024】ステップ303では、概略配線径路を保存
し、詳細配線径路を決定する。ステップ304では、概
略径路保存詳細配線処理303で決定できなかった配線
要求があるか判定する。決定できなかった配線要求があ
れば、ステップ305に進む。決定できなかった配線要
求がないなら、ステップ308に進む。ステップ305
では、決定できなかった配線要求に対しての概略配線径
路を無視し、探索範囲を配線領域全体に拡大し、決定で
きなかった配線要求の詳細配線径路を決定する。
【0025】ステップ306では、概略径路無視詳細配
線処理305でも決定できなかった配線要求があるか判
定する。決定できなかった配線要求があれば、ステップ
307に進む。決定できなかった配線要求がないなら、
ステップ308に進む。ステップ307では、決定でき
なかった配線要求に対して障害となっている既配線を抽
出し、それらを引き剥がす。次に、前記決定できなかっ
た配線要求の詳細配線径路を決定する。その後、先に引
き剥がした配線要求を再配線する。この再配線時に、引
き剥がし再詳細配線を、再帰的に実行してもよい。全て
を配線できた時,予め定めた回数分の引き剥がし再詳細
配線を終了した時,引き剥がし再詳細配線をこれ以上実
行しても未配線をなくせないと予想された時に、引き剥
がし再詳細配線を終了する。ステップ308では、決定
された詳細配線径路を配線線分データとして出力する。
【0026】図3に、前記概略配線径路決定処理302
のフロー図を示す。ステップ601では、概略配線問題
(配線領域,配線要求,制約条件)を入力する。
【0027】ステップ602では、配線領域を部分領域
に分割する。この部分配線分割処理602を、図4〜図
7により、具体的に説明する。図4は、階層レイアウト
モデルをもとにしたチップ(407A)で、ボンディン
グパッド(404)を周囲に配置し、その残りの領域に
集積回路をレイアウトする。レイアウトでは、RAM
(401),ROM(403),人手ブロック(40
6)などの部品と、自動生成した部品(405)とを配
置し、それら部品間の配線領域(402)に配線(40
8)を通す。その際、各部品内のレイアウトは完成され
たものとして、各部品内の空き領域を探索し、その空き
領域にも部品間の配線を通すことを許す。図5は、図4
の配線領域を部分配線領域に分割した結果である。階層
レイアウトモデルでは、部分配線領域は、ブロック上8
01と、ブロック間802,803からなる。
【0028】図6は、一括レイアウトモデルをもとにし
たチップ(407B)で、ROM(403)以外の部分
にブロックより小規模のセルと呼ぶ機能部品(501)
を配置し、それらセル間の配線領域に配線(408)を
通す。図7は、図6の配線領域を部分配線領域に分割し
た結果である。一括レイアウトモデルでは、配線領域を
格子(901)によって分割し、格子で囲まれた最小矩
形領域を部分配線領域とする。
【0029】図3に戻り、ステップ603では、部分領
域の隣接関係を抽出する。ステップ604では、配線径
路グラフを作成する。以後、概略配線径路の探索は、配
線径路グラフ上で行なう。この配線径路グラフ作成処理
604を図8のフロー図により説明する。ステップ70
1では、各部分配線領域を頂点で表し、隣接する部分配
線領域の頂点を辺で結び、無向グラフを作成する。ステ
ップ702では、隣接する部分配線領域の各境界を通過
可能な配線の本数を配線層別に計算し、各配線層の本数
を各境界ごとに合計し、その合計を各境界に対応する無
向グラフの辺に配線容量βijとして付加する。
【0030】ステップ703では、隣接する部分配線領
域の重心間のチップ座標系での距離rijを計算する。ス
テップ704では、配線領域重心間距離rijをその隣接
関係に対応する無向グラフの辺に付加する。この無向グ
ラフが、配線径路グラフである。図9に、図5の部分配
線領域から作成された配線径路グラフを示す。この配線
径路グラフでは、チップの上下左右の外側の領域をそれ
ぞれ頂点101として追加している。各辺には、配線容
量βijと配線領域重心間距離rijが付加されている。
【0031】図3に戻り、ステップ605では、多ピン
配線要求を2ピン配線要求に分解する。すなわち、一般
的に、入力した配線要求は始終点の2ピン以上からなる
多ピン配線要求であるが、これを2ピン配線要求に分解
する。ステップ606では、制約条件と問題とを定式化
する。この制約条件と問題の定式化処理606を、図1
0により、説明する。説明を簡単化するため、図10に
示す12頂点,24辺からなる配線径路グラフを想定す
る。この配線径路グラフは、無向グラフの各辺を互いに
逆向きの一対の有向辺に分解して有向グラフとしたもの
である。無向グラフの辺は両方向に通行可能であるが、
有向辺は矢印方向のみに通過可能とする。また、各有向
辺の対には、配線容量βijと配線領域重心間距離rijと
が付加されている。そして、この配線径路グラフに対
し、頂点5から頂点11への配線要求P1=(v5,v
11)と,頂点9から頂点4への配線要求P2=(v
9,v4)とが与えられたとする。さらに、「配線要求
P2の配線長合計を値gにできるだけ一致させること」
という配線長制約が指定されたとする。
【0032】まず、配線径路グラフの各有向辺に、その
有向辺を通るか否かを表わす変数Xij k,Xji kを対応さ
せる。変数Xij k は、頂点iから頂点jへ向かう有向辺
を配線要求kの配線径路が通るか否かを表す。変数Xji
k は、頂点jから頂点iへ向かう有向辺を配線要求kの
配線径路が通るか否かを表す。変数Xij k,Xji kの値
は、通るとき“1”,通らないとき“0”をとる。
【0033】次に、制約条件を定式化する。第1の制約
条件は、「配線要求P2の配線長合計を値gにできるだ
け一致させること」という配線長制約であり、(数1)
式のようになる。
【0034】
【数1】
【0035】(数1)式の第1項は、配線要求P2の総
配線長を表わす。第2項は配線長指定値gからの総配線
長の不足値、第3項は同超過値を表わす。不足値,超過
値は、“0”または正の値である。この配線長制約は、
後述する(数5)式の目的関数と合せると、「配線後の
配線長を、指定配線長との超過,不足の両方の配線長を
同時に最小化し、可能な限り指定配線長に一致させる」
ということになる。
【0036】なお、上記の外に、「配線後の配線長が指
定配線長を超えることを許すが、指定配線長との超過の
配線長を最小化する」や「配線後の配線長が指定配線長
を超えない範囲で、指定配線長との不足の配線長を最小
化する」といった配線長制約を加えることも可能であ
る。これらの配線長制約が加えられない配線要求に対し
ては、後述するように「配線長合計を最小化する」で定
式化することになる。
【0037】第2の制約条件は、配線要求P1,P2の
配線長合計値であり、(数2)式のようになる。
【0038】
【数2】
【0039】(数2)式の第1項は、配線要求P1の総
配線長を表わす。第2項は、配線要求P2の総配線長を
表わす。第3項は配線長指定値hからの総配線長の不足
値、第3項は同超過値を表わす。不足値,超過値は、
“0”または正の値である。但し、配線長指定値hの指
定はないので、hは任意の値である。
【0040】第3の制約条件は、頂点iが始点か,終点
か,通過点かによる制約条件であり、(数3)式のよう
になる。
【0041】
【数3】
【0042】(数3)式の上側の式は、頂点iに入って
くる配線要求P1の配線径路数と出てゆく配線経路数の
合計を意味する。下側の式は、頂点iに入ってくる配線
要求P2の配線径路数と出てゆく配線経路数の合計を意
味する。
【0043】第4の制約条件は、頂点iと頂点jの間の
有向辺の対を通る合計の配線径路数がその有向辺の対の
配線容量βij以下であるという制約条件であり、(数
4)式のようになる。
【0044】
【数4】
【0045】次に、目的関数を定式化する。目的関数
は、(数5)式のようになる。
【0046】
【数5】
【0047】この目的関数R(di +,di -) は、上記
(数1)式の制約条件に対応する第1項と上記(数2)
式の制約条件に対応する第2項の加重和で定義される。
w2,w3は、重みである。第1項は、先述のように配
線長指定値gに対する不足値,超過値を共に最小化すべ
きことを表している。第2項は、上記(数2)式のhが
任意であるから、不足値を最大化し,超過値を最小化す
べきことを表している。
【0048】図3に戻り、ステップ607では、同一始
終点を持つ配線要求をグループ化し、纏めて1本の配線
要求と見做し、概略配線問題の定式化における変数の個
数を減らす。この同一始終点配線要求のグループ化処理
607を図11〜図14により説明する。図11は、頂
点101から頂点102への配線要求が3本(水平ハッ
チング線1001,斜ハッチング線1002,太線10
03)あることを示す。これら同一始終点の3本の配線
要求を纏めて1本の配線要求があると見做し、その配線
の幅は“3”とする。これにより変数の個数を削減して
処理を高速化できる。なお、得られる配線径路は、任意
の頂点で分岐することを許す。例えば、頂点1004
で、配線要求1001と1002とが分岐することを許
す。また、頂点1005で、配線要求1001および1
002の組と配線要求1003とが分岐することを許
す。分岐する位置は、全配線要求の概略配線径路の同時
決定処理609で決定する。次に、図12に示す12頂
点,24辺からなる配線径路グラフを想定し、この配線
径路グラフに対し、頂点4から頂点9への2つの配線要
求が与えられたとする。同一始終点配線要求のグループ
化処理607をしない場合の制約式および目的関数は、
図13のようになり、式の個数は48,変数の個数は4
8である。これに対し、同一始終点配線要求のグループ
化処理607をして2つの配線要求を1つに纏めた場合
の制約式および目的関数は、図14のようになり、式の
個数は36,変数の個数は24である。従って、処理時
間を実用上2倍以上節約できる。
【0049】図3に戻り、ステップ608では、配線要
求に対して前記配線経路グラフ上の始点・終点間の最短
距離を求め,その最短距離を基にして閾値を定め,その
閾値を超える配線径路を探索範囲から除外し、配線要求
の探索範囲を限定して、一部の変数の値を“0”にす
る。この配線経路探索範囲制限処理608を、図15に
より、説明する。図15では、頂点203と頂点202
間の配線要求が与えられた時に、径路探索領域(20
1)に含まれる部分グラフ上で配線径路を探索すること
を示す。これにより、径路探索領域外の部分グラフの辺
に対応する変数の値を“0”に固定することが可能にな
り、決定すべき変数の個数を削減し、探索範囲を制限し
て、処理を高速化できる。
【0050】図3に戻り、ステップ609では、上記ス
テップ607,608により規模が削減された概略配線
問題について全配線要求の概略配線径路を同時に決定す
る。具体的には、制約条件の下で目的関数を最小化する
変数Xij k,Xji kの値(“0”または“1”)を、例え
ば単体法により決定する。ステップ610では、配線容
量が不足して概略配線径路を決定できない配線要求があ
るか判定する。決定できない配線要求があれば、ステッ
プ611に進む。決定できない配線要求がなければ、ス
テップ612に進む。ステップ611では、必要最小限
の配線領域を拡大し、前記ステップ602に戻る。ステ
ップ612では、概略配線経路を出力する。
【0051】−第2実施例− 第2実施例は、未配線をなくすために配線サイズ(チッ
プサイズ)を必要最小限拡大することを許可した場合の
実施例である。
【0052】配線経路グラフ作成処理604において、
図8に示す処理701〜704に加えて、垂直方向の配
線サイズを決める可能性をもつ部分配線領域の集合を求
める処理と,水平方向の配線サイズを決める可能性をも
つ部分配線領域の集合を求める処理とを行う。例えば、
図16に示す部分配線領域の場合、垂直方向の配線サイ
ズ137を決める可能性をもつ部分配線領域の集合は、
集合V1{131,132,133}および集合V2
{134,135,136,138,139}の2集合
である。これらの集合V1,V2をも表現した配線経路
グラフは、図17に示すようになる。また、例えば、図
18に示す部分配線領域の場合、水平方向の配線サイズ
156を決める可能性をもつ部分配線領域の集合は、集
合H1{151,157,153}と,集合H2{15
1,157,158,154}と,集合H3{152,
159,154}と,集合H4{152,158,15
5}の4集合である。これらの集合H1,H2,H3,
H4を表現した配線経路グラフは、図19に示すように
なる。
【0053】次に、配線経路グラフの辺を、通過可能な
配線本数を増大できる辺と,増大できない辺とに分類す
る。すなわち、配線経路グラフにおいて、サイズを変更
できない部分配線領域がある。例えば、内部のレイアウ
トを終了したブロックは、そのサイズを変更できない。
また、一部の部分配線領域に、サイズを固定する指定が
される場合もある。従って、通過可能な配線本数を増大
できる辺と増大できない辺とに配線経路グラフの辺を分
類する。
【0054】次に、制約条件と問題の定式化処理606
において、第1実施例の制約条件の定式化に加えて、上
記各集合の配線サイズ制約を定式化した制約条件を付加
する。例えば、上記集合V1の配線サイズ制約を定式化
すると、 (頂点131に対応する部分配線領域の垂直方向長)+
(辺132を通過する配線本数)+(頂点133に対応
する部分配線領域の垂直方向長)+(集合V1について
の不足値−集合V1についての超過値)=垂直サイズ となる。次に、第1実施例の目的関数に、上記各集合に
ついての(不足値−超過値)の加重和の項を付加する。
以上の外は、第1実施例の処理と同じである。
【0055】−本発明の評価例− トランジスタ数:約7万個、ブロック数:20個、配線
要求本数:2387本、チップ面積:14.4mm×1
5.0mmのチップモデルの配線問題に本発明の配線経
路決定方法を適用した結果、処理時間:83分、決定で
きない配線要求の本数:0本、処理時間83分のうちで
概略配線経路決定の処理時間は28分、であった。な
お、配線長指定はなされていない。これに対し、従来の
配線経路決定方法では、同じ配線問題に対して、配線要
求のグループ化と配線径路探索領域の制限を実施しない
場合、概略配線経路決定の処理時間が約1000分と推
定され、実用範囲を超える。配線要求のグループ化のみ
の場合は、変数の個数を25分の1に削減し、配線径路
探索領域の制限で値を決定すべき変数の個数を8分の1
に削減し、トータルで変数の個数を200分の1に削減
した。
【0056】
【発明の効果】本発明の配線経路決定方法および配線経
路決定装置によれば、次の効果が得られる。 (1)数理計画問題の規模を縮小するので、処理時間を
短縮できる。 (2)配線長制約を与えられた配線要求とそうでない配
線要求とを同時に調和させて取り扱うことができるの
で、概略配線経路を決定できない配線要求の発生を縮小
できる。 (3)配線容量のずれに起因して詳細配線を決定できな
い配線要求の発生を縮小できる。 (4)全体の配線領域の拡大を必要最小限にし、処理時
間を短縮して、詳細配線を決定できない配線要求の発生
を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線経路決定装置の一実施例のブロッ
ク図である。
【図2】本発明の配線経路決定方法の一実施例のフロー
図である。
【図3】概略配線経路決定処理のフロー図である。
【図4】階層レイアウトモデルをもとにしたチップの説
明図である。
【図5】図4の配線領域を部分配線領域に分割した結果
の説明図である。
【図6】一括レイアウトモデルをもとにしたチップの説
明図である。
【図7】図6の配線領域を部分配線領域に分割した結果
の説明図である。
【図8】配線経路グラフ作成処理のフロー図である。
【図9】図5の部分配線領域から作成された配線径路グ
ラフの説明図である。
【図10】12頂点,24辺からなる配線径路グラフの
説明図である。
【図11】同一始終点配線要求のグループ化処理の説明
図である。
【図12】12頂点,24辺からなる配線径路グラフの
説明図である。
【図13】同一始終点配線要求のグループ化処理を実施
しない場合の制約式と目的関数の例示図である。
【図14】同一始終点配線要求のグループ化処理を実施
した場合の制約式と目的関数の例示図である。
【図15】配線経路探索範囲制限処理の説明図である。
【図16】垂直サイズを決定する部分配線領域の集合を
示す説明図である。
【図17】垂直サイズを決定する部分配線領域の集合を
配線経路グラフ上に表現した説明図である。
【図18】水平サイズを決定する部分配線領域の集合を
示す説明図である。
【図19】水平サイズを決定する部分配線領域の集合を
配線経路グラフ上に表現した説明図である。
【符号の説明】
1 配線経路決定装置 2 配線問題入力部 3 概略配線経路決定部 4 概略配線経路保存詳細配線部 5 概略配線経路無視詳細配線部 6 引き剥がし再詳細配線部 7 配線線分データ出力部 8 操作制御部 6 表示装置 10 操作装置 301 配線問題入力処理 302 概略配線径路決定処理 303 概略径路保存詳細配線処理 305 概略径路無視詳細配線処理 307 引き剥がし再詳細配線処理 308 配線線分データ出力処理。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒見 淳也 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 福田 和幸 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 日 立超エル・エス・アイ・エンジニアリング 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 与えられた配線要求と制約条件とを満足
    する配線経路を計算機を利用して決定する配線経路決定
    方法において、 全体の配線領域を部分配線領域に分割し、 前記各部分配線領域を頂点で表すと共に隣接する部分配
    線領域の頂点を辺で結び,各辺にはその辺に対応する隣
    接部分配線領域間の距離を配線長として付加し且つその
    辺に対応する隣接部分配線領域の境界上を通過可能な配
    線本数を配線容量として付加した配線経路グラフを作成
    し、 前記配線経路グラフに基づいて前記配線要求と前記制約
    条件とを定式化し且つ目的関数を定式化し、その際、始
    点・終点が同一の配線要求を纏めて,元の本数分の量を
    持つ1本の配線要求と見做し,その纏めた配線要求に対
    応する配線径路が始点・終点間の頂点で元の配線要求に
    戻るように分岐することを許して,前記定式化における
    変数の種類を減らし、 その後、問題を解いて概略配線経路を決定し、 その概略配線経路から詳細配線経路を決定することを特
    徴とする配線経路決定方法。
  2. 【請求項2】 与えられた配線要求と制約条件とを満足
    する配線経路を計算機を利用して決定する配線経路決定
    方法において、 全体の配線領域を部分配線領域に分割し、 前記各部分配線領域を頂点で表すと共に隣接する部分配
    線領域の頂点を辺で結び,各辺にはその辺に対応する隣
    接部分配線領域間の距離を配線長として付加し且つその
    辺に対応する隣接部分配線領域の境界上を通過可能な配
    線本数を配線容量として付加した配線経路グラフを作成
    し、 前記配線経路グラフに基づいて前記配線要求と前記制約
    条件とを定式化し且つ目的関数を定式化し、 配線要求に対して前記配線経路グラフ上の始点・終点間
    の最短距離を求め,その最短距離を基にして閾値を定
    め,その閾値を超える配線径路を探索範囲から除外し、 その後、問題を解いて概略配線経路を決定し、 その概略配線経路から詳細配線経路を決定することを特
    徴とする配線経路決定方法。
  3. 【請求項3】 与えられた配線要求と制約条件とを満足
    する配線経路を計算機を利用して決定する配線経路決定
    方法において、 配線長制約が与えられた配線要求に対しては、 (a)配線後の配線長を、指定配線長との超過,不足の
    両方の配線長を同時に最小化し、可能な限り指定配線長
    に一致させる (b)配線後の配線長が指定配線長を超えることを許す
    が、指定配線長との超過の配線長を最小化する (c)配線後の配線長が指定配線長を超えない範囲で、
    指定配線長との不足の配線長を最小化する のいずれかで定式化し、 配線長制約が与えられない配線要求に対しては、 (d)配線長合計を最小化する で定式化し、 その後、問題を解いて概略配線経路を決定し、 その概略配線経路から詳細配線経路を決定することを特
    徴とする配線経路決定方法。
  4. 【請求項4】 与えられた配線要求と制約条件とを満足
    する配線経路を計算機を利用して決定する配線経路決定
    方法において、 先に決定した概略配線径路を基に詳細配線を決定する際
    に、概略配線径路に従った詳細配線を探索しても他の配
    線要求に対する詳細配線が障害となって詳細配線を決定
    できない配線要求が発生すると、当該配線要求に指定さ
    れていた概略配線径路を無視して配線領域全体を対象に
    当該配線要求に対する詳細配線を探索し、それでも詳細
    配線を決定できない配線要求が残ると、その配線要求に
    とって障害となっている詳細配線を引き剥がし、配線領
    域全体を対象に前記配線要求に対する詳細配線を探索
    し、それで前記配線要求に対する詳細配線が決定できる
    と、前記引き剥がした配線要求に対する詳細配線を再び
    探索し、これを繰り返して全ての詳細配線を決定するこ
    とを特徴とする配線経路決定方法。
  5. 【請求項5】 与えられた配線要求と制約条件とを満足
    する配線経路を計算機を利用して決定する配線経路決定
    方法において、 全体の配線領域を部分配線領域に分割し、 前記各部分配線領域を頂点で表すと共に隣接する部分配
    線領域の頂点を辺で結び,各辺にはその辺に対応する隣
    接部分配線領域間の距離を配線長として付加し且つその
    辺に対応する隣接部分配線領域の境界上を通過可能な配
    線本数を配線容量として付加した配線経路グラフを作成
    し、 前記配線経路グラフに基づいて前記配線要求と前記制約
    条件とを定式化し且つ目的関数を定式化し、 その後、定式化した問題を解いて概略配線経路を探索し
    ても全ての配線要求に対する概略配線経路が決定できな
    い場合に、 前記配線経路グラフの頂点に対応する部分配線領域の垂
    直方向長と水平方向長とを付加し、全体の配線領域の垂
    直サイズを決定する部分配線領域の集合と水平サイズを
    決定する部分配線領域の集合とをそれぞれ求め、部分配
    線領域を拡大することより該辺に対応する隣接部分配線
    領域境界を通過可能な配線の本数を増大できない辺に対
    しては該辺を通過する配線本数合計が該辺に与えられた
    配線容量を超えないという制約条件を付し、増大できる
    辺に対しては前記制約条件を付さず、 前記垂直サイズを決定する部分配線領域の集合に含まれ
    る頂点に付された前記垂直方向長および辺を通過する配
    線本数の合計と、前記水平サイズを決定する部分配線領
    域の集合に含まれる頂点に付された前記水平方向長およ
    び辺を通過する配線本数の合計と、配線長合計とをそれ
    ぞれ最小化するように、各配線要求の概略配線経路を決
    定することを特徴とする配線経路決定方法。
  6. 【請求項6】 配線問題(配線領域,配線要求,制約条
    件)を入力する配線問題入力部と、請求項1から請求項
    3および請求項5の配線経路決定方法により配線問題を
    解いて概略配線経路を決定する概略配線経路決定部と、
    概略配線経路に従って詳細配線を決定する概略配線経路
    保存詳細配線部と、概略配線経路を基に詳細配線を決定
    できなかった場合に決定できなかった概略配線経路を無
    視して対応する詳細配線を決定する概略配線経路無視詳
    細配線部と、概略配線経路を無視しても詳細配線を決定
    できなかった場合に既配線の一部を引き剥がして前記配
    線できなかった配線要求の配線を決定し次いで先に引き
    剥がした部分の配線を再決定する引き剥がし再詳細配線
    部と、決定した配線線分データを出力する配線線分デー
    タ出力部と、ユーザとの対話により前記各部の動作を制
    御するための操作制御部,表示装置,操作装置とを具備
    してなることを特徴とする配線経路決定装置。
JP5157267A 1993-06-28 1993-06-28 配線経路決定方法および配線経路決定装置 Pending JPH0721242A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012198695A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Fujitsu Ltd 配線設計支援装置、配線設計支援方法、及びプログラム
JP2014135035A (ja) * 2013-01-11 2014-07-24 Fujitsu Ltd 設計支援装置、設計支援方法および設計支援プログラム

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