JPH0720879A - アクティブ消音装置の制御装置 - Google Patents

アクティブ消音装置の制御装置

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JPH0720879A
JPH0720879A JP5148824A JP14882493A JPH0720879A JP H0720879 A JPH0720879 A JP H0720879A JP 5148824 A JP5148824 A JP 5148824A JP 14882493 A JP14882493 A JP 14882493A JP H0720879 A JPH0720879 A JP H0720879A
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JP
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noise
air flow
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Application number
JP5148824A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Matsuura
哲哉 松浦
Takehiko Hiei
武彦 樋江井
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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  • Duct Arrangements (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気調和機に接続されるダクト1内の空間2
をアクティブ消音する場合に、空気調和機への配線等を
要することなく、アクティブ消音装置を自動的にON/
OFF制御できるようにして、消音装置の稼動時間を短
縮し、省エネルギー化、消音システム不良時の騒音発生
の抑制、システムの高寿命化を図る。 【構成】 ダクト1内の騒音レベルを検出マイクロフォ
ン3で検出して、その平均値を平均値算出回路15で算
出し、その算出された平均値が基準値L1以上になった
ときに、消音装置を作動させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダクト内空間の音波の
伝播通路の非定常的な広帯域の騒音に対して、これとは
逆位相でかつ同振幅の反転音を作用させて消音を行うア
クティブ消音装置の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のアクティブ消音装置
として、例えば適応型FIR(Finite Impulse R
esponse)フィルタを使用し、該適応型FIRフィルタに
よりダクト内等の空間の騒音信号に対して逆位相で同振
幅の反転音信号を生成した後、該反転音信号をスピーカ
に出力して反転音を空間に放射するとともに、この空間
の所定観測点にて騒音と上記スピーカから放射された反
転音との合成音を該観測点に配置したモニタマイクロホ
ンにより検出して、該合成音を低減音レベルとして上記
適応型FIRフィルタにフィードバックし、該低減音レ
ベルを小さくするように適応型FIRフィルタのフィル
タ係数を逐次更新することにより、上記観測点周辺の音
圧レベルを低減するようにしたものが知られている(例
えば電子情報通信学会の技術研究報告の1988年EA
−88−29参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、消音しよう
とする空間が、空気調和機に接続されるダクト内等の空
間で、その内部の騒音低減を目的としたアクティブ消音
では、主に空気調和機がON作動して該空気調和機から
の空調風がダクトを流れるときに騒音が発生する関係か
ら、空気調和機がON作動状態にあれば消音システムを
作動状態にするようにすることが好ましい。こうして消
音システムをこまめにON/OFF制御することで、相
対的に消音システムの稼動時間が短くなり、省エネルギ
ー性を向上できるとともに、システムが作動不良になっ
たときの騒音の発生を防止できる機会が多くなり、さら
にはシステム、特にスピーカの寿命を延ばすことができ
る。
【0004】しかし、そのためには、空気調和機の作動
信号を得るために該空気調和機と消音装置とを信号伝達
可能に配線等で結合する必要があり、その作業が面倒と
なる。
【0005】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記のようにアクティブ消音装置のO
N/OFF制御を行う場合にその起動信号を変更するこ
とにより、ダクトに接続される空気調和機等への配線等
を要することなく、アクティブ消音装置をON/OFF
制御できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、空気調和機等に接続されるダクトの騒
音状態や空気流の状態を検出し、それらが基準レベル以
上になったときにのみアクティブ消音装置を作動させる
ようにした。
【0007】具体的には、請求項1の発明では、図1及
び図2に示すように、ダクト(1)内の空間(2)の騒
音を検出して騒音信号を出力する騒音検出手段(3)
と、該騒音検出手段(3)からの騒音信号に対して逆位
相で同振幅の反転音信号を生成する消音用フィルタ(1
0)と、該消音用フィルタ(10)により生成された反
転音信号を受けて反転音を空間(2)に放射するスピー
カ(4)と、上記空間(2)の所定観測点に配置され、
該観測点の低減音レベルを検出して低減音信号を出力す
るモニタ手段(5)と、該モニタ手段(5)から出力さ
れた低減音信号を用いて上記観測点周辺の音圧レベルを
低減するように上記消音用フィルタ(10)のフィルタ
係数を更新する適応型アルゴリズム演算手段(12)と
を有するアクティブ消音装置が前提である。
【0008】さらに、上記騒音検出手段(3)で検出さ
れた騒音レベルの所定時間当りの平均値を算出する平均
値算出手段(15)と、この平均値算出手段(15)に
より算出された騒音平均値を騒音基準値(L1)と比較
して、騒音平均値が騒音基準値(L1)以上にあるとき
に、アクティブ消音装置を作動させる一方、騒音平均値
が騒音基準値(L1)よりも小さいときには、アクティ
ブ消音装置を作動停止させるように制御する制御手段
(16)とを設ける。
【0009】また、請求項2の発明では、図3及び図4
に示す如く、上記と同様のアクティブ消音装置におい
て、ダクト(1)内を流れる空気流の状態値を検出する
空気流検出手段(18)と、この空気流検出手段(1
8)により検出された空気流の状態値を空気流基準値
(L2)と比較して、空気流の状態値が空気流基準値
(L2)以上にあるときには、アクティブ消音装置を作
動させる一方、空気流の状態値が空気流基準値(L2)
よりも小さいときには、アクティブ消音装置を作動停止
させるように制御する制御手段(16)とを設ける。
【0010】請求項3の発明では、上記請求項1及び2
の発明を組み合わせたものである。すなわち、この発明
では、請求項1記載のアクティブ消音装置の制御装置に
おいて、ダクト(1)内を流れる空気流の状態値を検出
する空気流検出手段(18)を設ける。
【0011】また、制御手段(16)は、平均値算出手
段(15)により算出された騒音平均値を騒音基準値
(L1)と比較するとともに、上記空気流検出手段(1
8)により検出された空気流の状態値を空気流基準値
(L2)と比較し、騒音平均値が騒音基準値(L1)以
上にありかつ空気流の状態値が空気流基準値(L2)以
上にあるときには、アクティブ消音装置を作動させる一
方、騒音平均値が騒音基準値(L1)よりも小さいか又
は空気流の状態値が空気流基準値(L2)よりも小さい
ときには、アクティブ消音装置を作動停止させるように
制御する構成とする。
【0012】請求項4の発明では、上記空気流検出手段
(18)を、ダクト(1)内を流れる空気流の速度を検
出するものとし、請求項5の発明では、空気流検出手段
(18)は、ダクト(1)内の圧力を検出するものとす
る。
【0013】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、アク
ティブ消音装置によるアクティブ消音は基本的に従来と
同様に行われる。すなわち、騒音検出手段(3)により
ダクト(1)内の空間(2)の騒音が検出され、この騒
音検出手段(3)から出力される騒音信号に対し逆位相
で同振幅の反転音信号が消音用フィルタ(10)により
生成され、該反転音信号がスピーカ(4)に出力されて
反転音が空間(2)に放射される。また、空間(2)の
所定観測点の低減音レベルがモニタ手段(5)により低
減音信号として検出され、この低減音信号と上記騒音検
出手段(3)からの騒音信号とに基づいて適応アルゴリ
ズム演算手段(12)により消音用フィルタ(10)の
フィルタ係数が更新されて上記観測点周辺の音圧レベル
が低減される。
【0014】そして、このアクティブ消音装置の作動
は、上記騒音検出手段(3)で検出されたダクト(1)
内騒音の大きさが消音の必要と考えられる基準値以上で
ある場合に行われる。すなわち、上記騒音検出手段
(3)で検出された騒音レベルの信号は平均値算出手段
(15)にも入力され、そこで騒音レベルの所定時間当
りの平均値が算出される。この平均値算出手段(15)
の出力信号は制御手段(16)に入力され、この制御手
段(16)において上記騒音平均値が騒音基準値(L
1)と比較され、騒音平均値が騒音基準値(L1)以上
にあるときには、アクティブ消音装置が作動するが、騒
音基準値(L1)よりも小さいときには、アクティブ消
音装置の作動が停止する。
【0015】このようにダクト(1)内騒音の騒音平均
値が騒音基準値(L1)以上にあるときにのみアクティ
ブ消音装置が作動するので、そのアクティブ消音装置を
常時作動させておく場合に比べ、相対的に作動停止状態
の時間が増えることとなり、逆に言えばアクティブ消音
装置の稼動時間を短縮することができる。その結果、省
エネルギー化を図ることができる。また、アクティブ消
音装置が作動不良になったときにはスピーカ(4)から
の反転音が不良となるので、却って騒音発生状態となる
が、アクティブ消音装置の稼動時間が短縮された分だ
け、その騒音発生を抑制できる。さらには、アクティブ
消音装置の特にスピーカ(4)の寿命を延ばすことがで
きる。
【0016】また、騒音検出手段(3)の出力信号を基
にアクティブ消音装置のON/OFF作動を決定してい
るので、ダクト(1)に接続される空気調和機等に対し
アクティブ消音装置を配線等で結合する必要はなく、そ
の配線等の作業を不要として簡単にアクティブ消音装置
を設置することができる。特に、既存の空気調和機等の
ダクト(1)に消音装置を後付けする場合に極めて有効
である。
【0017】請求項2の発明においては、ダクト(1)
内を流れる空気流の状態値が空気流検出手段(18)に
より検出され、制御手段(16)では、この空気流検出
手段(18)により検出された空気流の状態値が空気流
基準値(L2)と比較され、空気流の状態値が空気流基
準値(L2)以上にあるときにはアクティブ消音装置が
作動し、一方、空気流の状態値が空気流基準値(L2)
よりも小さいときにはアクティブ消音装置の作動が停止
する。従って、このように空気流の状態値が空気流基準
値(L2)以上にあるときにのみアクティブ消音装置が
作動するので、そのアクティブ消音装置を稼動時間が相
対的に短くなるとともに、空気調和機等に対し配線等で
結合する必要もなくなり、よって上記請求項1の発明と
同様の作用効果が得られる。
【0018】請求項3の発明では、ダクト(1)内の騒
音レベルが騒音検出手段(3)で検出され、この騒音検
出手段(3)の出力を受けた平均値算出手段(15)に
より騒音レベルの所定時間当りの平均値が算出される。
また、ダクト(1)内を流れる空気流の状態値が空気流
検出手段(18)により検出される。そして、制御手段
(16)において上記騒音平均値が騒音基準値(L1)
と、また空気流検出手段(18)により検出された空気
流の状態値が空気流基準値(L2)とそれぞれ比較さ
れ、騒音平均値が騒音基準値(L1)以上にありかつ空
気流の状態値が空気流基準値(L2)以上にあるときに
は、アクティブ消音装置が作動する。一方、騒音平均値
が騒音基準値(L1)よりも小さいか、又は空気流の状
態値が空気流基準値(L2)よりも小さいときには、ア
クティブ消音装置が作動停止する。従って、この場合で
も上記と同様の効果が得られる。特に、この発明では、
騒音平均値が騒音基準値(L1)以上にありかつ空気流
の状態値が空気流基準値(L2)以上にあるときにアク
ティブ消音装置を作動させるので、アクティブ消音の必
要な状態を正確に検出でき、アクティブ消音装置のON
/OFF制御の誤動作の発生を抑制することができる。
【0019】請求項4の発明では、上記空気流検出手段
(18)が、ダクト(1)内を流れる空気流の速度を検
出するものであり、請求項5の発明では、空気流検出手
段(18)は、ダクト(1)内の圧力を検出するもので
あるので、上記ダクト(1)内を流れる空気流の状態値
を検出するのに適正な空気流検出手段(18)が具体的
に容易に得られる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
【0021】(実施例1)図1は本発明の実施例1に係
るアクティブ消音装置の全体構成を示し、(1)は内部
に空間(2)を有するダクトで、その図で左端側が図外
の空気調和機に接続されており、空気調和機の作動に伴
いダクト(1)内の空間(2)を空気が右方に向かって
流れる。つまり、この実施例では、ダクト(1)内の空
間(2)は、騒音源としての空気調和機からの騒音音波
の伝播通路となっている。
【0022】(3)は空間(2)における騒音の矢印で
示す伝播方向の上流側に配置された騒音検出手段として
の検出マイクロフォンで、空間(2)の騒音を検出す
る。この検出マイクロフォン(3)の出力信号は平均値
算出回路(15)に入力されている。この平均値算出回
路(15)は平均値算出手段を構成するもので、検出マ
イクロフォン(3)で検出された騒音レベルの所定時間
当りの平均値を算出する。
【0023】(4)は、上記検出マイクロフォン(3)
の騒音伝播方向の下流側に配置されて騒音とは逆位相で
かつ同振幅の反転音をダクト(1)の空間(2)に放射
するための付加音源としてのスピーカである。
【0024】また、空間(2)には、上記スピーカ
(4)の騒音伝播方向下流側の所定観測点にモニタマイ
クロフォン(5)が配置されている。このモニタマイク
ロフォン(5)は、上記スピーカ(4)から放射された
反転音の作用により低減された騒音の低減音レベルをそ
の観測点にて検出するものである。
【0025】上記検出マイクロフォン(3)、平均値算
出回路(15)、モニタマイクロフォン(5)及びスピ
ーカ(4)は、騒音とは逆位相でかつ同振幅の反転音信
号を生成するためのANCコントローラ(6)(アクテ
ィブノイズキャンセラコントローラ)に接続されてい
る。このコントローラ(6)には、上記検出マイクロフ
ォン(3)からのアナログ値の出力信号をデジタル信号
に変換するA/D変換器(7)と、上記平均値算出回路
(15)からの出力信号を入力させるON/OFF制御
用入力ポート(8)と、上記モニタマイクロフォン
(5)からのアナログの出力信号をデジタル信号に変換
するA/D変換器(9)とが設けられている。
【0026】尚、図示しないが、コントローラ(6)に
は、信号のアナログ値とデジタル値との変換に必要なア
ナログ回路からなるアンチエリアシングフィルタ、或い
は検出信号増幅用のアンプやスピーカ(4)駆動用のオ
ーディオアンプが備えられている。
【0027】また、コントローラ(6)には、上記反転
音信号を生成した後にそのスピーカ(4)への出力によ
りスピーカ(4)から放射された反転音がモニタマイク
ロフォン(5)に入力されるのに要する伝播時間だけ検
出マイクロフォン(3)の検出信号を予め所定時間遅延
させる所定の伝達関数を有するFIRフィルタ(図示せ
ず)と、スピーカ(4)から放射された反転音が上記検
出マイクロフォン(3)に伝播してハウリングが発生す
るのを防ぐために所定の伝達関数を有するFIRフィル
タ(図示せず)と、検出マイクロフォン(3)から受け
た騒音信号とは基本的に逆位相で同振幅の反転音信号を
生成する適応型FIRフィルタからなる消音用FIRフ
ィルタ(10)と、この消音用FIRフィルタ(10)
で生成されたデジタルの反転音信号をアナログ信号に変
換してスピーカ(4)に出力するD/A変換器(11)
と、適応制御用のアルゴリズム演算部(12)とが設け
られている。このアルゴリズム演算部(12)は、最小
二乗平均法(LMS;Least Mean Square)に代表
されるような適応アルゴリズム実行手段であって、上記
検出マイクロフォン(3)からFIRフィルタを通して
受ける騒音信号と、モニタマイクロフォン(5)からフ
ィードバックされる低減音信号とに基づいて、ダクト
(1)内の空間(2)の観測点周辺の音圧レベルを低減
するように制御パラメータとしての消音用FIRフィル
タ(10)のフィルタ係数を更新し、その反転音信号を
最適に調整し適応させる。
【0028】この実施例では、上記検出マイクロフォン
(3)、スピーカ(4)、モニタマイクロフォン
(5)、コントローラ(6)におけるA/D変換器
(7),(9)、D/A変換器(11)、FIRフィル
タ、消音用FIRフィルタ(10)、アルゴリズム演算
部(12)等を基本的な構成要素としてアクティブ消音
装置が構成されている。
【0029】上記コントローラ(6)において、アクテ
ィブ消音のON/OFF制御のために行われる信号処理
の手順を図2に基づき概略的に説明する。まず、ステッ
プS1で平均値算出回路(15)からコントローラ
(6)のON/OFF制御用入力ポート(8)に信号を
入力させ、次のステップS2では騒音の平均値レベルが
騒音基準値(L1)よりも低いか否かを判定する。この
判定が「平均値レベル<L1」のYESのときには、ス
テップS3においてアクティブ消音装置の作動を停止さ
せた後、ステップS1に戻る。
【0030】一方、ステップS2で「平均値レベル≧L
1」のNOと判定されたときには、ステップS4に進ん
でアクティブ消音装置を作動させ、適応制御によるアク
ティブ消音を行い、ステップS1に戻る。
【0031】この実施例では、上記ステップS2〜S4
により、平均値算出回路(15)により算出された騒音
レベルの平均値を騒音基準値(L1)と比較し、騒音平
均値が騒音基準値(L1)以上にあるときには、アクテ
ィブ消音装置を作動させる一方、騒音平均値が騒音基準
値(L1)よりも小さいときには、アクティブ消音装置
を作動停止させるように制御する制御手段(16)が構
成される。
【0032】次に、上記実施例の作動について説明す
る。例えば空気調和機の作動状態では検出マイクロフォ
ン(3)がダクト(1)内の空間(2)の騒音レベルを
検出する。この検出マイクロフォン(3)からのアナロ
グ値の検出信号は平均値算出回路(15)に入力され、
該平均値算出回路(15)で騒音レベルの所定時間当り
の平均値が算出され、さらに、この平均値算出回路(1
5)の出力信号はANCコントローラ(6)にON/O
FF制御用入力ポート(8)から入力される。そして、
コントローラ(6)では、上記騒音平均値と騒音基準値
(L1)との大小が比較され、騒音平均値が騒音基準値
(L1)以上にあるときには、アクティブ消音装置が作
動してアクティブ消音が行われる。
【0033】このアクティブ消音は通常行われるのと同
様のもので、ダクト(1)内の空間(2)における騒音
を上記検出マイクロフォン(3)により検出し、このマ
イクロフォンにて検出した騒音信号をA/D変換器
(7)でデジタル値に変換しかつFIRフィルタを経由
させた後、消音用フィルタ(10)に入力させて、該消
音用FIRフィルタ(10)で上記騒音信号とは逆位相
でかつ同振幅の反転音信号を生成させる。この反転音信
号はD/A変換器(11)でアナログ値に変換された
後、スピーカ(4)に出力され、該スピーカ(4)から
反転音がダクト(1)内の空間(2)に放射される。こ
のことによりダクト(1)内の空間(2)の騒音は、ス
ピーカ(4)から放射された反転音と互いに打ち消し合
って良好に低減される。
【0034】さらに、空間(2)の観測点では低減され
た騒音レベルがモニタマイクロフォン(5)により検出
され、その検出信号つまり低減音信号がA/D変換器
(9)を経てコントローラ(6)のアルゴリズム演算部
(12)に入力される。また、アルゴリズム演算部(1
2)には、検出マイクロフォン(3)から出力されてF
IRフィルタで所定時間だけ遅延された騒音信号も入力
され、この騒音信号及び低減音信号に基づいて消音用F
IRフィルタ(10)のフィルタ係数が逐次更新され
る。このことで、消音用FIRフィルタ(10)による
反転音信号の生成が空間(2)の騒音に対して経時的に
精度良く行われ、ダクト(1)内の空間(2)の観測点
周辺の音圧レベルが最も良好に低減される。
【0035】これに対し、上記コントローラ(6)にお
いて騒音平均値が騒音基準値(L1)よりも小さいと判
定されたときには、上記アクティブ消音装置は作動せ
ず、アクティブ消音は実行されない。
【0036】この場合、ダクト(1)内の空間(2)に
おける騒音の平均値が騒音基準値(L1)以上にあると
きにのみアクティブ消音装置が作動するので、通常行わ
れているようにアクティブ消音装置を常時作動させてお
く場合に比べ、相対的にその作動停止状態の時間が増
え、その分、アクティブ消音装置の稼動時間を短縮でき
る。この稼動時間の短縮により、省エネルギー化を図る
ことができるとともに、アクティブ消音装置の寿命、特
にその中でもスピーカ(4)の寿命を延ばすことができ
る。また、アクティブ消音装置が作動不良になったとき
にはスピーカ(4)から出力される反転音が消音に不適
な反転音となり、却って騒音発生状態となるが、こうし
てアクティブ消音装置の稼動時間が短縮された分だけ、
その騒音発生の可能性を低減することができる。
【0037】また、アクティブ消音装置自体で独立し
て、その検出マイクロフォン(3)の出力信号を基にア
クティブ消音装置のON/OFF作動を決定しているの
で、ダクト(1)に接続される空気調和機の作動を判別
するために該空気調和機に対しアクティブ消音装置を配
線等で結合する必要はなく、その配線等の作業を不要と
して簡単にアクティブ消音装置を設置することができ
る。特に、既存の空気調和機用のダクト(1)にアクテ
ィブ消音装置を後付けする場合であっても極めて有効で
ある。
【0038】尚、上記実施例では、検出マイクロフォン
(3)からのアナログの信号を平均値算出回路(15)
に入力してその平均値レベルを算出するようにしている
が、この他、検出マイクロフォン(3)からコントロー
ラ(6)のA/D変換器(7)を経て入力されるデジタ
ル値の検出信号の算術平均や指数平均を基に平均値を算
出するようにすることもでき、同様の効果が得られる。
【0039】(実施例2)図3及び図4は本発明の実施
例2を示す(尚、図1及び図2と同じ部分については同
じ符号を付してその詳細な説明は省略する)。上記実施
例1では、ダクト(1)内の騒音レベルの平均値に基づ
いてアクティブ消音装置のON/OFFを制御するよう
にしているのに対し、ダクト(1)内の空間(2)の空
気流の状態を検出して、同様のON/OFF制御を行う
ようにしたものである。
【0040】すなわち、この実施例では、図3に示す如
く、上記実施例1のような平均値算出回路(15)はな
く、その代わり、例えば検出マイクロフォン(3)とス
ピーカ(4)との間のダクト(1)内に、その部分での
空気流の状態値として風速や圧力を検出するセンサ(1
8)(空気流検出手段)が設けられている。
【0041】そして、上記センサ(18)の出力信号は
ANCコントローラ(6)に入力されており、コントロ
ーラ(6)ではアクティブ消音のON/OFF制御のた
めに図4に示す信号処理を行う。すなわち、ステップT
1でセンサ(18)からコントローラ(6)にセンサ値
(風速又は圧力)の信号を入力させ、次のステップT2
ではそのセンサ値のレベルが基準値(L2)よりも低い
か否かを判定する。この判定が「センサ値<L2」のY
ESのときには、ステップT3においてアクティブ消音
装置の作動を停止させた後、ステップT1に戻る。一
方、ステップT2での判定が「センサ値≧L2」のNO
のときには、ステップT4に進んでアクティブ消音装置
を作動させ、適応制御によるアクティブ消音を行い、ス
テップT1に戻る。
【0042】この実施例では、上記ステップT2〜T4
により、センサ(18)により検出されたダクト(1)
内の風速や圧力のレベルを基準値(L2)と比較し、風
速や圧力のレベルが基準値(L2)以上にあるときに
は、アクティブ消音装置を作動させる一方、基準値(L
2)よりも小さいときには、アクティブ消音装置を作動
停止させるように制御する制御手段(16)が構成され
る。
【0043】この実施例の場合、ダクト(1)内を流れ
る空気流の状態値としての風速や圧力がセンサ(18)
により検出されてコントローラ(6)で基準値(L2)
と比較され、風速や圧力レベルが基準値(L2)以上に
あるときにはアクティブ消音装置が作動する一方、基準
値(L2)未満であるときにはアクティブ消音装置の作
動が停止する。従って、この実施例2でも上記実施例1
と同様の作用効果を奏することができる。
【0044】尚、上記実施例1,2の構成を組み合わせ
ることもできる。すなわち、検出マイクロフォン(3)
に接続される平均値算出回路(15)を設けるととも
に、ダクト(1)内にはセンサ(18)を設け、これら
の出力信号をANCコントローラ(6)に入力させる。
そして、このコントローラ(6)では、平均値算出回路
(15)により算出された騒音平均値を騒音基準値(L
1)と比較するとともに、センサ(18)により検出さ
れた風速又は圧力をその基準値(L2)と比較し、騒音
平均値が騒音基準値(L1)以上にありかつ風速又は圧
力が基準値(L2)以上にあるときに、アクティブ消音
装置を作動させるが、騒音平均値が騒音基準値(L1)
よりも小さいとき、或いは風速もしくは圧力が基準値
(L2)よりも小さいときには、アクティブ消音装置を
作動停止させるように制御する構成とする。
【0045】こうすれば、騒音平均値が騒音基準値(L
1)以上にありかつダクト(1)内の空気流の状態値で
ある風速や圧力が基準値(L2)以上にあるときにアク
ティブ消音装置が作動するので、アクティブ消音の必要
な状態を正確に検出でき、そのON/OFF制御の誤動
作の発生を抑制することができる。例えばダクト(1)
外部から入力される外乱ノイズが比較的大きい場合等で
は、検出マイクロフォン(3)からの信号の平均値だけ
では、騒音レベルの変化を判断し難いことがある。逆
に、ダクト(1)の上流側でダンパ等により風量制御を
行っているときには、風量は少ないものの騒音レベルが
大きくなることもあり、これらの状況下でもON/OF
F制御を正確に行うことができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、空気調和機等に接続されるダクト内の空間の騒音を
消音するアクティブ消音装置において、ダクト内の騒音
レベルを検出し、その平均値が基準値以上になったとき
に、空気調和機等が作動状態であると見做してアクティ
ブ消音を行うようにした。また、請求項2の発明では、
ダクト内の空気流の状態値を空気流検出手段により検出
し、その空気流状態値が基準値以上になったときに、空
気調和機等の作動状態としてアクティブ消音を行うよう
にした。さらに、請求項3の発明では、これらを組み合
わせ、ダクト内の騒音レベルの平均値が基準値以上にな
り、それと同時にダクト内の空気流の状態値も基準値以
上になったときにアクティブ消音を行うようにした。従
って、これらの発明によると、アクティブ消音を常時行
う場合に比べ、相対的にアクティブ消音装置の停止状態
の時間が増えてその稼動時間を短縮でき、省エネルギー
性を向上させることができるとともに、消音装置が作動
不良になったときの騒音発生を可及的に抑制することが
でき、さらには消音装置の特にスピーカの寿命を延ばす
ことができる。特に、請求項3の発明の場合、騒音平均
値及び空気流の状態値の双方が何れも基準値以上にある
ときに消音装置が作動するので、アクティブ消音の必要
な状態を正確に検出でき、そのON/OFF制御の誤動
作の発生を抑制できる。
【0047】また、ダクトに接続される空気調和機等に
対し消音装置を配線等で結合する必要がなくなり、その
配線等の作業を不要として簡単に消音装置を設置するこ
とができ、特に既存の空気調和機等のダクトにアクティ
ブ消音装置を後付けする場合に効果が大きい。
【0048】請求項4の発明では、上記空気流検出手段
を、ダクト内を流れる空気流の速度を検出するものと
し、請求項5の発明では、空気流検出手段は、ダクト内
の圧力を検出するものとした。これらの発明によれば、
上記ダクト内を流れる空気流の状態値を検出するのに適
正な空気流検出手段が具体的に容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるアクティブ消音装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例1においてコントローラでの信号処理手
順を概略的に示すフローチャート図である。
【図3】実施例2を示す図1相当図である。
【図4】実施例2を示す図2相当図である。
【符号の説明】
(1) ダクト (2) 空間 (3) 検出マイクロフォン(騒音検出手段) (4) スピーカ (5) モニタマイクロフォン(モニタ手段) (6) コントローラ (10) 消音用適応型FIRフィルタ (12) 適応型アルゴリズム演算部 (15) 平均値算出回路 (16) 制御手段 (18) センサ(空気流検出手段) (L1) 騒音基準値 (L2) 空気流基準値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F24F 13/02 H 7616−3L G10K 11/16 H03H 17/02 L 8842−5J 21/00 8842−5J

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダクト(1)内の空間(2)の騒音を検
    出して騒音信号を出力する騒音検出手段(3)と、該騒
    音検出手段(3)からの騒音信号に対して逆位相で同振
    幅の反転音信号を生成する消音用フィルタ(10)と、
    該消音用フィルタ(10)により生成された反転音信号
    を受けて反転音をダクト(1)内の空間(2)に放射す
    るスピーカ(4)と、上記空間(2)の所定観測点に配
    置され、該観測点の低減音レベルを検出して低減音信号
    を出力するモニタ手段(5)と、該モニタ手段(5)か
    ら出力された低減音信号を用いて上記観測点周辺の音圧
    レベルを低減するように上記消音用フィルタ(10)の
    フィルタ係数を更新する適応型アルゴリズム演算手段
    (12)とを備えたアクティブ消音装置において、 上記騒音検出手段(3)で検出された騒音レベルの所定
    時間当りの平均値を算出する平均値算出手段(15)
    と、 上記平均値算出手段(15)により算出された騒音平均
    値を騒音基準値(L1)と比較して、騒音平均値が騒音
    基準値(L1)以上にあるときには、アクティブ消音装
    置を作動させる一方、騒音平均値が騒音基準値(L1)
    よりも小さいときには、アクティブ消音装置を作動停止
    させるように制御する制御手段(16)とを備えたこと
    を特徴とするアクティブ消音装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 ダクト(1)内の空間(2)の騒音を検
    出して騒音信号を出力する騒音検出手段(3)と、該騒
    音検出手段(3)からの騒音信号に対して逆位相で同振
    幅の反転音信号を生成する消音用フィルタ(10)と、
    該消音用フィルタ(10)により生成された反転音信号
    を受けて反転音をダクト(1)内の空間(2)に放射す
    るスピーカ(4)と、上記空間(2)の所定観測点に配
    置され、該観測点の低減音レベルを検出して低減音信号
    を出力するモニタ手段(5)と、該モニタ手段(5)か
    ら出力された低減音信号を用いて上記観測点周辺の音圧
    レベルを低減するように上記消音用フィルタ(10)の
    フィルタ係数を更新する適応型アルゴリズム演算手段
    (12)とを備えたアクティブ消音装置において、 上記ダクト(1)内を流れる空気流の状態値を検出する
    空気流検出手段(18)と、 上記空気流検出手段(18)により検出された空気流の
    状態値を空気流基準値(L2)と比較して、空気流の状
    態値が空気流基準値(L2)以上にあるときには、アク
    ティブ消音装置を作動させる一方、空気流の状態値が空
    気流基準値(L2)よりも小さいときには、アクティブ
    消音装置を作動停止させるように制御する制御手段(1
    6)とを備えたことを特徴とするアクティブ消音装置の
    制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のアクティブ消音装置の制
    御装置において、 ダクト(1)内を流れる空気流の状態値を検出する空気
    流検出手段(18)を設け、 制御手段(16)は、平均値算出手段(15)により算
    出された騒音平均値を騒音基準値(L1)と比較すると
    ともに、上記空気流検出手段(18)により検出された
    空気流の状態値を空気流基準値(L2)と比較し、騒音
    平均値が騒音基準値(L1)以上にありかつ空気流の状
    態値が空気流基準値(L2)以上にあるときには、アク
    ティブ消音装置を作動させる一方、騒音平均値が騒音基
    準値(L1)よりも小さいか又は空気流の状態値が空気
    流基準値(L2)よりも小さいときには、アクティブ消
    音装置を作動停止させるように制御するものであること
    を特徴とするアクティブ消音装置の制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載のアクティブ消音装
    置の制御装置において、 空気流検出手段(18)は、ダクト(1)内を流れる空
    気流の速度を検出するものであることを特徴とするアク
    ティブ消音装置の制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3記載のアクティブ消音装
    置の制御装置において、 空気流検出手段(18)は、ダクト(1)内の圧力を検
    出するものであることを特徴とするアクティブ消音装置
    の制御装置。
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