JPH07206684A - 肝障害抑制剤 - Google Patents
肝障害抑制剤Info
- Publication number
- JPH07206684A JPH07206684A JP29611994A JP29611994A JPH07206684A JP H07206684 A JPH07206684 A JP H07206684A JP 29611994 A JP29611994 A JP 29611994A JP 29611994 A JP29611994 A JP 29611994A JP H07206684 A JPH07206684 A JP H07206684A
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- Japan
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- liver damage
- compound
- hepatopathy
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Abstract
(57)【要約】
【構成】次の式[式中、R1 およびR2 は、同一または
異なって水素原子またはメチル基を示す。]で表される
リン酸ジエステル化合物またはその薬理学的に許容でき
る塩を含有してなる肝障害抑制剤。 【化1】 【効果】本発明の肝障害抑制剤は、GOT値およびGP
T値などの上昇を効果的に抑制するので、急性肝障害、
慢性肝障害および劇症肝障害の予防・治療に有用であ
り、また肝硬変にも有効に使用することができる。ま
た、本発明の肝障害抑制剤は、アルコール摂取による肝
障害やアセトアミノフェンなどの薬物による肝障害にも
有利に使用することができる。さらに、本発明の肝障害
抑制剤は、急性肝内胆汁うっ滞にも有用である。
異なって水素原子またはメチル基を示す。]で表される
リン酸ジエステル化合物またはその薬理学的に許容でき
る塩を含有してなる肝障害抑制剤。 【化1】 【効果】本発明の肝障害抑制剤は、GOT値およびGP
T値などの上昇を効果的に抑制するので、急性肝障害、
慢性肝障害および劇症肝障害の予防・治療に有用であ
り、また肝硬変にも有効に使用することができる。ま
た、本発明の肝障害抑制剤は、アルコール摂取による肝
障害やアセトアミノフェンなどの薬物による肝障害にも
有利に使用することができる。さらに、本発明の肝障害
抑制剤は、急性肝内胆汁うっ滞にも有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有用な肝障害抑制剤に関
する。さらに詳しくは、本発明はアスコルビン酸とトコ
フェロールとのリン酸ジエステル化合物またはその薬理
学的に許容できる塩を含有してなる有用な肝障害抑制剤
に関する。
する。さらに詳しくは、本発明はアスコルビン酸とトコ
フェロールとのリン酸ジエステル化合物またはその薬理
学的に許容できる塩を含有してなる有用な肝障害抑制剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、肝障害抑制剤として使用されてい
るものの中にはSH基を有するものが多く、その代表的
な薬剤としてシステインやグルタチオンなどがある。し
かしながら、これら薬剤はその活性SH基によってその
解毒作用を発揮する一方、同時にその活性SH基によっ
て併用する他の薬剤の薬効を減じるという欠点がある。
るものの中にはSH基を有するものが多く、その代表的
な薬剤としてシステインやグルタチオンなどがある。し
かしながら、これら薬剤はその活性SH基によってその
解毒作用を発揮する一方、同時にその活性SH基によっ
て併用する他の薬剤の薬効を減じるという欠点がある。
【0003】そこで、医薬品分野において、上記のよう
な欠点のない優れた肝障害抑制剤が求められている。
な欠点のない優れた肝障害抑制剤が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下、本
発明者らは、アスコルビン酸とトコフェロールとのリン
酸ジエステル化合物の薬効を鋭意検討するうちに、これ
ら化合物およびその薬理学的に許容できる塩が優れた肝
障害抑制効果を有することを見い出し、この新知見に基
づき本発明を完成した。
発明者らは、アスコルビン酸とトコフェロールとのリン
酸ジエステル化合物の薬効を鋭意検討するうちに、これ
ら化合物およびその薬理学的に許容できる塩が優れた肝
障害抑制効果を有することを見い出し、この新知見に基
づき本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、次
の式[式中、R1 およびR2 は、同一または異なって水
素原子またはメチル基を示す。]で表されるリン酸ジエ
ステル化合物またはその薬理学的に許容できる塩(以
下、本化合物という。)を含有してなる有用な肝障害抑
制剤に関する。
の式[式中、R1 およびR2 は、同一または異なって水
素原子またはメチル基を示す。]で表されるリン酸ジエ
ステル化合物またはその薬理学的に許容できる塩(以
下、本化合物という。)を含有してなる有用な肝障害抑
制剤に関する。
【0006】
【化2】
【0007】本発明の肝障害抑制剤に用いられる本化合
物は、たとえば特公平2−44478号公報や特公平5
−23274号公報記載の方法またはこれらに準じて適
宜合成することができる。
物は、たとえば特公平2−44478号公報や特公平5
−23274号公報記載の方法またはこれらに準じて適
宜合成することができる。
【0008】本発明の肝障害抑制剤に用いられる本化合
物は、抗白内障剤、更年期障害予防・治療剤、美肌作用
を有する化粧品(特公平2−44478号)、抗炎症剤
(特公平1−27004号)、抗潰瘍剤(特開昭63−
270626号)さらに虚血性臓器疾患予防・治療剤
(特開平2−111722号)など種々の用途が既に知
られている。
物は、抗白内障剤、更年期障害予防・治療剤、美肌作用
を有する化粧品(特公平2−44478号)、抗炎症剤
(特公平1−27004号)、抗潰瘍剤(特開昭63−
270626号)さらに虚血性臓器疾患予防・治療剤
(特開平2−111722号)など種々の用途が既に知
られている。
【0009】しかしながら、これら化合物が肝障害抑制
剤の有効成分として有用であることは未だ報告されてい
ない。
剤の有効成分として有用であることは未だ報告されてい
ない。
【0010】本発明の肝障害抑制剤に用いられる本化合
物は、遊離のものであっても、その薬理学的に許容でき
る塩であっても、各種肝障害の予防・治療のため適宜に
使用することができる。その薬理学的に許容できる塩と
しては、たとえばナトリウム塩、カリウム塩などのアル
カリ金属塩やカルシウム塩、マグネシウム塩などのアル
カリ土類金属塩などが例示されるが、これら以外の塩で
あっても薬理学的に許容できる塩であればいずれのもの
であっても適宜に使用することができる。
物は、遊離のものであっても、その薬理学的に許容でき
る塩であっても、各種肝障害の予防・治療のため適宜に
使用することができる。その薬理学的に許容できる塩と
しては、たとえばナトリウム塩、カリウム塩などのアル
カリ金属塩やカルシウム塩、マグネシウム塩などのアル
カリ土類金属塩などが例示されるが、これら以外の塩で
あっても薬理学的に許容できる塩であればいずれのもの
であっても適宜に使用することができる。
【0011】本発明の肝障害抑制剤には、目的と必要に
応じて、本化合物のうち1種または2種以上を適宜組み
合せて含有させることもできる。
応じて、本化合物のうち1種または2種以上を適宜組み
合せて含有させることもできる。
【0012】本発明の肝障害抑制剤に用いられる本化合
物は、毒性がきわめて低く安全性に優れているので、各
種肝障害の予防・治療のため有利に用いることができる
[たとえば、L−アスコルビン酸、DL−α−トコフェ
ロールリン酸ジエステルカリウム(略称:EPC−K)
のLD50:経口投与5g/kg(ラット)以上、静脈注
射100mg/kg(ラット)以上]。
物は、毒性がきわめて低く安全性に優れているので、各
種肝障害の予防・治療のため有利に用いることができる
[たとえば、L−アスコルビン酸、DL−α−トコフェ
ロールリン酸ジエステルカリウム(略称:EPC−K)
のLD50:経口投与5g/kg(ラット)以上、静脈注
射100mg/kg(ラット)以上]。
【0013】本化合物は、肝障害抑制剤として、経口的
にあるいは非経口的に適宜に使用される。製剤の形態と
しては、たとえば錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤など
の固型製剤または注射剤などの液剤のいずれにも公知の
方法により適宜調製することができる。これら製剤には
通常用いられる賦形剤、結合剤、崩壊剤、分散剤、再吸
収促進剤、緩衝剤、界面活性剤、溶解補助剤、保存剤、
等張化剤、安定化剤やpH調整剤などの各種添加剤を適
宜使用してもよい。
にあるいは非経口的に適宜に使用される。製剤の形態と
しては、たとえば錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤など
の固型製剤または注射剤などの液剤のいずれにも公知の
方法により適宜調製することができる。これら製剤には
通常用いられる賦形剤、結合剤、崩壊剤、分散剤、再吸
収促進剤、緩衝剤、界面活性剤、溶解補助剤、保存剤、
等張化剤、安定化剤やpH調整剤などの各種添加剤を適
宜使用してもよい。
【0014】本化合物を肝障害抑制剤として用いる場合
の用量は、本化合物の種類、患者の体重や年齢、適応症
状、その剤型および投与方法などによっても異なるが、
たとえば注射剤の場合成人1日1回約1〜100mg程
度、内服剤の場合は、成人1回量約10〜1000mg
を1日数回程度投与するのがよい。
の用量は、本化合物の種類、患者の体重や年齢、適応症
状、その剤型および投与方法などによっても異なるが、
たとえば注射剤の場合成人1日1回約1〜100mg程
度、内服剤の場合は、成人1回量約10〜1000mg
を1日数回程度投与するのがよい。
【0015】本発明の肝障害抑制剤には、本発明の目的
に反しない限り、グリチルリチン、ウルソデオキシコー
ル酸やアデノシントリホスフェートなどのその他の肝障
害抑制成分および/または別種の薬効成分を適宜含有さ
せてもよい。
に反しない限り、グリチルリチン、ウルソデオキシコー
ル酸やアデノシントリホスフェートなどのその他の肝障
害抑制成分および/または別種の薬効成分を適宜含有さ
せてもよい。
【0016】
【実施例】以下、実施例および製剤実施例を挙げて本発
明をさらに詳細に説明する。
明をさらに詳細に説明する。
【0017】[実施例1]本化合物の慢性肝障害に対す
る効果 本化合物の四塩化炭素による慢性肝障害に対する効果に
ついて試験した。
る効果 本化合物の四塩化炭素による慢性肝障害に対する効果に
ついて試験した。
【0018】1.使用動物:Fisher系雄性ラット
(体重約150g)(日本チャールスリバー株式会社よ
り購入)。
(体重約150g)(日本チャールスリバー株式会社よ
り購入)。
【0019】2.試験物質:L−アスコルビン酸、DL
−α−トコフェロールリン酸ジエステルカリウム(略
称:EPC−K)。
−α−トコフェロールリン酸ジエステルカリウム(略
称:EPC−K)。
【0020】3.試験方法:Fisher系雄性ラット
に20%四塩化炭素(オリーブオイルに溶解)1ml/
kgを週2回(火曜日および金曜日)皮下注射した。試
験物質は、並行して毎日1回5mg/kg腹腔内投与し
た。四塩化炭素および試験物質投与開始後2カ月目に、
ペントバルビタール麻酔下腹部大動脈より採血し、生化
学的検査を行った。対照として、生理食塩液を用いた。
に20%四塩化炭素(オリーブオイルに溶解)1ml/
kgを週2回(火曜日および金曜日)皮下注射した。試
験物質は、並行して毎日1回5mg/kg腹腔内投与し
た。四塩化炭素および試験物質投与開始後2カ月目に、
ペントバルビタール麻酔下腹部大動脈より採血し、生化
学的検査を行った。対照として、生理食塩液を用いた。
【0021】4.結果:その結果を表1に示す。表1か
ら明らかなように、本化合物は、四塩化炭素惹起のラッ
ト慢性肝障害モデルにおいて、肝機能を示す指標である
GOT値およびGPT値の上昇をそれぞれ有意に抑制
し、慢性肝障害に効果があることが判った。
ら明らかなように、本化合物は、四塩化炭素惹起のラッ
ト慢性肝障害モデルにおいて、肝機能を示す指標である
GOT値およびGPT値の上昇をそれぞれ有意に抑制
し、慢性肝障害に効果があることが判った。
【0022】
【表1】 本化合物の慢性肝障害に対する効果 群 GOT GPT 対照群(生理食塩液) 985±695 1402±833 EPC−K 230±212*1 323±294*1 (5mg/kg,i.p.) 正常群 63±7 45±4 各値は、平均±標準偏差(n=6〜8)を示す。 対照群に対する有意差;*1;p<0.05. GOTおよびGPT値の単位は、mU/mlである。
【0023】[実施例2]本化合物の劇症肝障害に対す
る効果 本化合物の劇症肝障害に対する効果について試験した。
る効果 本化合物の劇症肝障害に対する効果について試験した。
【0024】1.使用動物:Wistar系雄性ラット
(8週齢)(日本SLC株式会社より購入)。
(8週齢)(日本SLC株式会社より購入)。
【0025】2.試験物質:EPC−K
【0026】3.試験方法:Wistar系雄性ラット
にフェノバルビタール50mg/2ml/kgを1日1
回4日間腹腔内投与し、その24時間後に四塩化炭素
0.64ml/2ml(オリーブオイル)/kg腹腔内
投与して、ラット劇症肝障害を惹起させた。試験物質
は、劇症肝障害惹起直後と惹起8時間後に、それぞれ5
mg/kg腹腔内投与した。なお、4日目のフェノバル
ビタール投与後は絶食状態とした。劇症肝障害惹起24
時間後に、ペントバルビタール麻酔下腹部大動脈より採
血し、生化学的検査を行った。対照として、生理食塩液
を用いた。
にフェノバルビタール50mg/2ml/kgを1日1
回4日間腹腔内投与し、その24時間後に四塩化炭素
0.64ml/2ml(オリーブオイル)/kg腹腔内
投与して、ラット劇症肝障害を惹起させた。試験物質
は、劇症肝障害惹起直後と惹起8時間後に、それぞれ5
mg/kg腹腔内投与した。なお、4日目のフェノバル
ビタール投与後は絶食状態とした。劇症肝障害惹起24
時間後に、ペントバルビタール麻酔下腹部大動脈より採
血し、生化学的検査を行った。対照として、生理食塩液
を用いた。
【0027】4.結果:その結果を表2に示す。表2か
ら明らかなように、本化合物は、四塩化炭素およびフェ
ノバルビタールを用いて惹起させたラット劇症肝障害モ
デルにおいて、肝機能を示す指標であるGOT値および
GPT値の上昇をそれぞれ有意に抑制し、劇症肝障害に
効果があることが判った。
ら明らかなように、本化合物は、四塩化炭素およびフェ
ノバルビタールを用いて惹起させたラット劇症肝障害モ
デルにおいて、肝機能を示す指標であるGOT値および
GPT値の上昇をそれぞれ有意に抑制し、劇症肝障害に
効果があることが判った。
【0028】
【表2】 本化合物の劇症肝障害に対する効果 群 GOT GPT 対照群(生理食塩液) 15221±3359 15603±5530 EPC−K 10648±2735*2 9695±2671*1 (5mg/kg,i.p.) 各値は、平均±標準偏差(n=8)を示す。 対照群に対する有意差;*1;p<0.05,*2;p
<0.01. GOTおよびGPT値の単位は、mU/mlである。
<0.01. GOTおよびGPT値の単位は、mU/mlである。
【0029】[実施例3]本化合物のビタミンE欠乏ラ
ットにおける急性肝障害に対する効果 本化合物のビタミンE欠乏ラットにおける急性肝障害に
対する効果について試験した。
ットにおける急性肝障害に対する効果 本化合物のビタミンE欠乏ラットにおける急性肝障害に
対する効果について試験した。
【0030】1.使用動物:Wistar系雄性ラット
(4週齢)(日本クレアより購入)。
(4週齢)(日本クレアより購入)。
【0031】2.試験物質:EPC−K
【0032】3.試験方法:Wistar系雄性ラット
を10週間ビタミンE欠乏食で飼育後、本試験に使用し
た。ビタミンE欠乏ラットにグルタチオン(略称:GS
H)合成阻害剤であるDL−ブチオニンスルフォキシミ
ン(略称:BSO)を1mmol/kg1日1回、3日
間腹腔内投与して、ラット肝障害を惹起させた。最終B
SO投与5時間後に、ペントバルビタール麻酔下腹部大
動脈より採血し、生化学的検査を行った。試験物質は惹
起前141mg/5ml/kgを1週間連続経口投与し
た。対照として、蒸留水を用いた。
を10週間ビタミンE欠乏食で飼育後、本試験に使用し
た。ビタミンE欠乏ラットにグルタチオン(略称:GS
H)合成阻害剤であるDL−ブチオニンスルフォキシミ
ン(略称:BSO)を1mmol/kg1日1回、3日
間腹腔内投与して、ラット肝障害を惹起させた。最終B
SO投与5時間後に、ペントバルビタール麻酔下腹部大
動脈より採血し、生化学的検査を行った。試験物質は惹
起前141mg/5ml/kgを1週間連続経口投与し
た。対照として、蒸留水を用いた。
【0033】4.結果:その結果を表3に示す。表3か
ら明らかなように、本化合物はビタミンE欠乏ラットに
おいて、肝機能を示す指標であるGOT値およびGPT
値の上昇をそれぞれ有意に抑制し、ビタミンE欠乏ラッ
トにおける急性肝障害に効果があることが判った。
ら明らかなように、本化合物はビタミンE欠乏ラットに
おいて、肝機能を示す指標であるGOT値およびGPT
値の上昇をそれぞれ有意に抑制し、ビタミンE欠乏ラッ
トにおける急性肝障害に効果があることが判った。
【0034】
【表3】 本化合物のビタミンE欠乏ラットにおける肝障害に対する効果 群 GOT GPT 対照群(蒸留水) 380±64 53±8 EPC−K 122±36*3 16±4*3 (141mg/kg,p.o.) 各値は、平均±標準偏差(n=5)を示す。 対照群に対する有意差;*3;p<0.001. GOTおよびGPT値の単位は、mU/mlである。
【0035】〔実施例4〕本化合物の急性肝内胆汁うっ
滞に対する効果 本化合物の急性肝内胆汁うっ滞に対する効果について試
験した。
滞に対する効果 本化合物の急性肝内胆汁うっ滞に対する効果について試
験した。
【0036】1.使用動物:Fisher系雄性ラット
(体重約150g)(日本チャールスリバー株式会社よ
り購入)。
(体重約150g)(日本チャールスリバー株式会社よ
り購入)。
【0037】2.試験物質:EPC−K
【0038】3.試験方法:Fisher系雄性ラット
にα−ナフチルイソチオシアネート(略称:ANIT)
100mg/5ml(オリーブオイル)/kgを経口投
与して、ラット急性肝内胆汁うっ滞を惹起させた。試験
物質は、惹起直後と惹起8時間後にそれぞれ5mg/k
g腹腔内投与した。急性肝内胆汁うっ滞惹起24時間後
に、ペントバルビタール麻酔下腹部大動脈より採血し
て、血清ビリルビン量、GOT値および総胆汁酸量をそ
れぞれ測定した。対照として、生理食塩液を用いた。
にα−ナフチルイソチオシアネート(略称:ANIT)
100mg/5ml(オリーブオイル)/kgを経口投
与して、ラット急性肝内胆汁うっ滞を惹起させた。試験
物質は、惹起直後と惹起8時間後にそれぞれ5mg/k
g腹腔内投与した。急性肝内胆汁うっ滞惹起24時間後
に、ペントバルビタール麻酔下腹部大動脈より採血し
て、血清ビリルビン量、GOT値および総胆汁酸量をそ
れぞれ測定した。対照として、生理食塩液を用いた。
【0039】4.結果:その結果を表4に示す。表4か
ら明らかなように、本化合物は、肝機能を示す指標であ
る血清ビリルビン量、GOT値および総胆汁酸量の上昇
をそれぞれ有意に抑制し、急性肝内胆汁うっ滞に対し有
意な効果があることが判った。
ら明らかなように、本化合物は、肝機能を示す指標であ
る血清ビリルビン量、GOT値および総胆汁酸量の上昇
をそれぞれ有意に抑制し、急性肝内胆汁うっ滞に対し有
意な効果があることが判った。
【0040】
【表4】 本化合物の急性肝内胆汁うっ滞に対する効果 群 ビリルビン GOT 総胆汁酸 対照群(生理食塩液) 1.79±0.79 366±191 550±276 EPC−K 0.33±0.15*2 133±81*1 53±78*2 (5mg/kg,i.p.) 各値は、平均±標準偏差(n=8)を示す。 対照群に対する有意差;*1;p<0.05.*2;p
<0.01. 各値の単位は、ビリルビン量がmg/dl、GOT値が
mU/ml、総胆汁酸量がnmol/mlである。
<0.01. 各値の単位は、ビリルビン量がmg/dl、GOT値が
mU/ml、総胆汁酸量がnmol/mlである。
【0041】[製剤実施例1]内服錠 EPC−K 100mg 乳糖 75mg デンプン 20mg ポリエチレングリコール6000 5mg 以上の成分を常法により混和し、1錠分の錠剤とする。
必要に応じて糖衣を付してもよい。
必要に応じて糖衣を付してもよい。
【0042】[製剤実施例2]注射剤 EPC−K 100mg マンニトール 5.0g 1N−水酸化ナトリウム 適量 蒸留水 全量 100ml pH6.5 以上の成分を常法により混和し、無菌濾過する。濾液を
無菌的に5mlずつガラスアンプルに充填熔閉し、注射
剤とする。
無菌的に5mlずつガラスアンプルに充填熔閉し、注射
剤とする。
【0043】
【発明の効果】本発明の肝障害抑制剤は、GOT値およ
びGPT値などの上昇を効果的に抑制するので、急性肝
障害、慢性肝障害および劇症肝障害の予防・治療に有用
であり、また肝硬変にも有効に使用することができる。
また、本発明の肝障害抑制剤は、アルコール摂取による
肝障害やアセトアミノフェンなどの薬物による肝障害に
も有利に使用することができる。さらに、本発明の肝障
害抑制剤は、急性肝内胆汁うっ滞にも有用である。
びGPT値などの上昇を効果的に抑制するので、急性肝
障害、慢性肝障害および劇症肝障害の予防・治療に有用
であり、また肝硬変にも有効に使用することができる。
また、本発明の肝障害抑制剤は、アルコール摂取による
肝障害やアセトアミノフェンなどの薬物による肝障害に
も有利に使用することができる。さらに、本発明の肝障
害抑制剤は、急性肝内胆汁うっ滞にも有用である。
Claims (9)
- 【請求項1】 次の式[式中、R1 およびR2 は、同一
または異なって水素原子またはメチル基を示す。]で表
されるリン酸ジエステル化合物またはその薬理学的に許
容できる塩を含有してなる肝障害抑制剤。 【化1】 - 【請求項2】 前記式中、R1 およびR2 がいずれも水
素原子である化合物またはその薬理学的に許容できる塩
を含有してなる請求項1記載の肝障害抑制剤。 - 【請求項3】 前記式中、R1 が水素原子、R2 がメチ
ル基である化合物またはその薬理学的に許容できる塩を
含有してなる請求項1記載の肝障害抑制剤。 - 【請求項4】 前記式中、R1 がメチル基、R2 が水素
原子である化合物またはその薬理学的に許容できる塩を
含有してなる請求項1記載の肝障害抑制剤。 - 【請求項5】 前記式中、R1 およびR2 がいずれもメ
チル基である化合物またはその薬理学的に許容できる塩
を含有してなる請求項1記載の肝障害抑制剤。 - 【請求項6】 GOT値、GPT値、ビリルビン量およ
び総胆汁酸量の上昇を抑制することを特徴とする請求項
1記載の肝障害抑制剤。 - 【請求項7】 治療対象の肝障害が急性肝障害または慢
性肝障害である請求項1記載の肝障害抑制剤。 - 【請求項8】 治療対象の肝障害が劇症肝障害である請
求項1記載の肝障害抑制剤。 - 【請求項9】 治療対象の肝障害が急性肝内胆汁うっ滞
である請求項1記載の肝障害抑制剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29611994A JPH07206684A (ja) | 1993-12-02 | 1994-11-30 | 肝障害抑制剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-302439 | 1993-12-02 | ||
JP30243993 | 1993-12-02 | ||
JP29611994A JPH07206684A (ja) | 1993-12-02 | 1994-11-30 | 肝障害抑制剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07206684A true JPH07206684A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=26560538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29611994A Pending JPH07206684A (ja) | 1993-12-02 | 1994-11-30 | 肝障害抑制剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07206684A (ja) |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP29611994A patent/JPH07206684A/ja active Pending
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