JPH07202533A - 高温超伝導マイクロ波帯域通過フィルタおよびその製造方法 - Google Patents

高温超伝導マイクロ波帯域通過フィルタおよびその製造方法

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JPH07202533A
JPH07202533A JP28096994A JP28096994A JPH07202533A JP H07202533 A JPH07202533 A JP H07202533A JP 28096994 A JP28096994 A JP 28096994A JP 28096994 A JP28096994 A JP 28096994A JP H07202533 A JPH07202533 A JP H07202533A
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temperature superconducting
dielectric substrate
high temperature
bandpass filter
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Koyon Kyo
光▲ヨン▼ 姜
Soretsu Ri
相烈 李
Tetsushoku In
▲哲▼植 尹
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KANKOKU DENSHI TSUSHIN KENKYUSHO
Electronics and Telecommunications Research Institute ETRI
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KANKOKU DENSHI TSUSHIN KENKYUSHO
Electronics and Telecommunications Research Institute ETRI
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は情報通信用受動素子、特に高周波領域
で性能が優秀な帯域通過フィルタの製造方法に関する。 【構成】 酸化物高温超伝導体のエピタクシャル薄膜を
形成する。そして、該薄膜に対し、フォトリソグラフィ
ック工程および混合蝕刻工程を適用することで、YBC
O/MgO/Cr/Cu/AuまたはYBCO/LaA
103/Cr/Cr/Cu/Au構造の高周波用帯域通
過フィルタを製造する。 【効果】 基板上に形成する回路パターンの精密度及び
鋭利度をはるかに高めることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温超伝導マイクロ波
帯域通過フィルタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、移動通信及び衛星通信が飛躍的に
発展しつつある。このような通信は、既に一部には実用
化されているものの、まだ広く普及するには至っていな
い。
【0003】
【解決しようとする課題】移動通信及び衛星通信をより
広く普及させるためには、大容量の情報を、高速、に、
且つ、特定周波領域の狭帯域でより雑音なくきれいに、
処理及び通信可能な情報・通信システムが必要となる。
そして、そのためには、これらのシステムを構成する高
周波部分品、特に、移動通信及び衛星通信用送受信シス
テムの核心要素の中の一つであるマイクロ波帯域通過フ
ィルタの特性向上が必要となる。
【0004】本発明の目的は、より小型軽量で、かつ、
より高性能な高温超伝導マイクロ波帯域通過フィルタお
よびその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】なお、本明細書中に用いている”蝕刻”と
いう用語は、”エッチング”に相当するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものでありその第1の態様として
は、平行結合線(1)と、該平行結合線(1)を外部回
路に接続するための入出力端(3)と、上記平行結合線
(1)よりも線幅の広い連結線(4)とを、含んで構成
される平行結合線方式のマイクロ波帯域通過フィルター
の回路パターンを、マイクロ波フィルター設計理論とマ
イクロ波部品開発用ソフトウエアを利用し、誘電体基板
の種類および基板の厚さを考慮して設計及び最適化する
第1の段階と、所定の誘電体基板(2)の上に、高温超
伝導体YBCOのエピタキシャル薄膜(5)をパルスレ
ーザ蒸着法を利用して蒸着する第2の段階と、上記平行
結合線(1)と、上記入出力端(3)と、上記連結線
(4)とを、上記設計された回路パターンに従って上記
蒸着された高温超伝導体YBCOのエピタキシャル薄膜
(5)の上に形成する第3の段階と、上記誘電体基板
(2)の裏面に、複数の金属層からなる接地平面を形成
する第4の段階と、を含んで構成される高温超伝導マイ
クロ波帯域通過フィルターの製造方法が提供される。
【0007】上記誘電体基板(2)は、MgO単結晶ま
たは、LaAlO3単結晶であることが好ましい。
【0008】上記誘電体基板(2)上に上記高温超伝導
体YBCOのエピタキシャル薄膜(5)を蒸着する前
に、上記誘電体基板(2)の被蒸着面の平滑化処理を行
うことが好ましい。この平滑化処理は、ECRイオンミ
リング装置を用いて行うこと、がより好ましい。ECR
イオンミリング装置による上記平滑化処理は、1mA/
cm2のイオンビーム電流で、10分間処理を行うもの
であってもよい。
【0009】上記接地平面は、Cr層/Cu層/Au層
の3層構造を有するものであり、該接地平面の形成は、
上記誘電体基板(2)の裏面に、Cr,Cu,Auを順
次、重ねて蒸着することによりなされることが好まし
い。
【0010】本発明の第2の態様としては、MgO単結
晶またはLaAlO3単結晶からなる誘電体基板(2)
と、上記誘電体基板(2)の表面側に形成された、高温
超伝導体YBCOのエピタキシャル薄膜(5)からなる
平行結合線(1)と、上記誘電体基板(2)の表面側に
形成された、高温超伝導体YBCOのエピタキシャル薄
膜(5)からなる連結線(4)と、上記誘電体基板
(2)の表面側に形成された、金からなる入出力端
(3)と、上記誘電体基板(2)の裏面側に形成され
た、Cr層/Cu層/Au層の3層構造からなる接地平
面と、を含んで構成されたことを特徴とする高温超伝導
マイクロ波帯域通過フィルターが提供される。
【0011】上記接地面を構成するCr層の厚さ10n
mであり、Cu層の厚さは1μmであり、Au層の厚さ
は200nmであることが好ましい。
【0012】
【作用】第1段階において、マイクロ波フィルター設計
理論とマイクロ波部品開発用ソフトウエアを利用し、誘
電体基板の種類および基板の厚さを考慮して設計及び最
適化する。
【0013】多成分体である高温超伝導体を利用して超
伝導電子素子を製作するには、良質のエピタキシャル薄
膜を製造することが必要となる。そこで、第2段階にお
いては、パルスレーザ蒸着(PLD)システムを使用す
ることで、高温超伝導体(例えば、YBCO)の良質な
エピタキシャル薄膜を得ている。膜製造用基板として
は、誘電体であるMgO単結晶、あるいは、ABO3
電体であるLaAlO3単結晶を使用している。
【0014】上記高温超伝導体YBCOのエピタキシャ
ル薄膜(5)を蒸着する前に、誘電体基板(2)の被蒸
着面の平滑化処理を行うようにしてもよい。この平滑化
処理をECRイオンミリング装置によって行う場合に
は、1mA/cm2のイオンビーム電流で、10分間処
理を行う。
【0015】第3段階においては、高温超伝導体YBC
Oからなる平行結合線(1)と、金の入出力端(3)
と、高温超伝導体YBCOからなる連結線(4)とを、
第1段階で設計された回路パターンに従って形成する。
【0016】マイクロ波帯域通過フィルタでは、平行結
合線(parallel coupled line
s)即ち信号伝播用チャンネルの長さが正確でなければ
ならない。平行結合線(1)および連結線(4)につい
ては、半導体製造技術(例えば、電子線マスクを使用し
たフォトリソグラフィ技術、混合蝕刻を利用することで
正確に形成することができる。
【0017】入出力端子(3)も、シャドーマスク(s
hadow mask)を用いた蒸着によって、正確に
形成できる。
【0018】第4段階では、誘電体基板(2)の裏面
に、複数の金属層からなる接地平面を形成する。接地平
面を、例えば、Cr層/Cu層/Au層の3層構造とす
る場合には、Cr,Cu,Auを順次、重ねて蒸着する
ことで形成できる。Cr層の厚さ10nm、Cu層の厚
さは1μm、Au層の厚さは200nmとするのが良
い。
【0019】
【実施例】以下図面を参照しながら本発明の実施例を説
明する。
【0020】本明細書においては、高温超伝導体
【0021】を、”YBCO”と略記する。
【0022】以下において述べる実施例では、EEso
f,MDS等の高周波部分品開発用ソフトウエア(so
ftware)を利用して、回路パターンの設計を行っ
た。この様なソフトウエアを利用して設計を行えば、設
計した素子を実際に製造してみなくても、部品としての
適合性をあらかじめ点検して最適な設計を行うことが出
来る。例えば、設計時に考慮しなければならない多くの
工程変数(例えば、結合線の線幅及び厚さ、使用する基
板の誘電常数及び厚さ、導体の線幅と厚さ及び伝導度
等)を変更しながら、回路の理論的高周波応答等をあら
かじめ察することが出来る。そのため、実際の製造工程
での試行錯誤を大きく減らすことが出来る。
【0023】本発明の第1の実施例を図1、図2を用い
て説明する。
【0024】図1は以上の方式に依って設計されたマイ
クロ波素子の回路パターンを示したものである。図1
(A)は、MgO単結晶基板の厚さが0.5mmの場合
の最適回路パターン、図1(B)は、MgO単結晶基板
の厚さが1.0mmの場合の最適回路パターンである。
図1において、参照番号1を付したのは平行結合線(pa
ralled coupled line)である。同様に、参照番号2は
MgO単結晶基板、3は入出力端、4は上記MgO単結
晶基板(2)と上記入出力端(3)とを連結する連結線
(matching network)である。
【0025】マイクロ波帯域通過フィルタは、基本的
に、入出力端と、λ/2(λ:入射信号の波長)の平行
結合線共振器(resonator)と、で構成され
る。この場合、特に平行結合線を設計通りに正確に製作
するのがもっとも重要である。この様な点を考慮して設
計した本発明によるマイクロ波帯域通過フィルタの回路
パターン特徴は以下のとおりである。
【0026】 回路パターンにおける最小線幅は、基
板の厚さに従って異なる。MgO基板の厚さが0.5m
mの場合の最小線幅は0.066mmとした。基板の厚
さが1.0mmの場合には、最小線幅を0.069mm
とした。
【0027】 平行結合線から成るマイクロ波帯域通
過フィルタは、2極帯域通過フィルタとした。
【0028】 入出力端(3)および連結線(4)の
線幅を、平行結合線(1)より広くした。これは、高周
波ハウジング(図示されない)に付着されたSMAコネ
クターピンと平行結合線(1)との整合を良くするため
である。
【0029】 回路パターンの高周波応答は、中心周
波数を10GHzとし、信号が通過する帯域幅は800
MHz(8%)となるように設計した。これは、高周波
ハウジングの応答特性まで考慮したためである。回路パ
ターンは、薄板製造用単結晶基板の種類と、基板の厚さ
とに応じて、少しずつ異なるように設計した。
【0030】以上の様に設計された本発明のマイクロ波
用高温超伝導帯域通過フィルタの製造方法を、図2を用
いて説明する。
【0031】ここでは、誘電常数(ε)とが9.6であ
るMgO基板(2)を用いた。
【0032】[工程 1]先ず、ECR蝕刻装置によっ
て、市販のMgO基板をミリング(milling)す
ることで、その表面をより平滑にした。具体的には、約
1mA/cm2のイオンビ−ム電流で約10分間程度処
理した。このような処理を行うのは、予め基板表面を平
滑にしておくことで、より良質の高温超伝導薄膜を得ら
れるからである。なお、ECRイオンミリング装置を使
用しても、同様の処理を行うことができる。
【0033】[工程 2]次に、表面処理が完了したM
gO基板の上に、PLD(pulsed laser
deposition)法によって、高温超伝導エピタ
キシャル薄膜(5)を形成する。高温超伝導体として
は、上述のYBCOを用いた。薄膜(5)の厚さは、3
50mm程度である。
【0034】[工程 3]フォトリソグラフィック(p
hotolithographic)技術を用いて、電
子線マスクに形成されているパターンの回路を上記の高
温超伝導薄膜(5)の上に作成する。
【0035】電子線マスクには、上述のソフトウエアに
よって得られた回路パターン(図2(B)参照)が転写
されているものを使用した。フォトレジストとしては、
AZ4521を使用した。上記高温超伝導薄膜へのフォ
トレジストの塗布は、回転塗布(spin coati
ng)方式によって(ここでは、回転速度4000RP
M、約30秒間)、均一になるように行った。フォトレ
ジストを塗布した試料を、紫外線に約5分間程度さらす
ことで露光した。該露光後、A2 350現像液(de
veloper)に10秒間程度入れて、塗布したフォ
トレジストを現像した。その後、約5分間ハードベイキ
ング(hard baking)した。
【0036】[工程4]ECR蝕刻装置によって、現れ
た超伝導薄膜と、フォトレジストとを、約30分間ミリ
ングすることで大体的な回路パターンを形成した。これ
により、1次的回路パターンが形状化される。
【0037】[工程5]EDTA溶液の混式蝕刻によっ
て、回路パターンの鋭利度(sharpness)を高
めた。
【0038】[工程6]さらに、残りのフォトレジスト
を完全に除去するために試料をアセトン溶液の中に入れ
た。
【0039】[工程7]試料表面の有機物またはその他
の不純物を除去するために、高純度のアセトンで試料を
洗浄した。以上の工程1〜工程7により図2(A)の高
温超伝導マイクロ波帯域通過フィルターのパターンの薄
膜(5)が得られた。
【0040】[工程8]高温超伝導薄膜(5)を蒸着す
る際に、基板(2)を固定するために使用した基板背面
の銀ペースト(Ag−paste)を除去した。
【0041】[工程9]基板(2)の裏面(接地平面が
形成される側の面)をポリシング(polishin
g)する。
【0042】ポリシングには、電磁場の拡散および漏え
い電流(leakage current)を極小化す
るために特別製作された固定具を利用して行った。な
お、ポリシングは、基板(2)の前面に形成されたパタ
ーンが損傷されない様に細心な注意を払いながら行うこ
とが必要である。
【0043】[工程10]接地平面を形成する。
【0044】接地平面は、基板(2)のポリシングされ
た背面に、金属(Cr,Cu,Au)の膜を順次蒸着す
ることで形成した(図2(A)参照)。Cr膜(6)の
厚さは約10nm程度、Cu膜(7)の厚さは1μm程
度、Au膜(8)の厚さは20nm程度とした。
【0045】この様に、金属膜(Cr膜(6)、Cu膜
(7)、Au膜(8))を多層に蒸着する理由は次の通
りである。金(Au)は高周波特性が優秀であり、ま
た、Auめっきされた高周波ハウジング(図示されな
い)底との良好な接続および整合を得るためには、接地
平面もAuで形成することが好ましい。しかし、Auは
高価である。そのため、Cu膜(7)を下地として形成
することで、Auの使用量は少なくしている。また、C
u膜(7)を形成することで、低温高周波を測定する際
の、熱の分散を良くすることができる。Cr膜(6)
は、MgO基板(2)とCu膜(7)の接着を良くし、
基板(2)背面の平滑度を高めるために蒸着されるもの
である。
【0046】[工程10]入出力端(3)を形成する。
【0047】入出力端(3)は、shadow mas
kを使用して電子線蒸着器によって形成した。入出力端
(3)を形成した位置は、連結線(4)の縁である。ま
た、入出力端(3)を構成する材料には、Auを使用し
た。Auを使用したのは、高周波ハウジングのSMA型
コネクターピンと連結線(4)との優秀な接触及び整合
を得るためである。これにより高周波特性の精密測定が
可能となる。なお、Auを蒸着する際には、既に形成さ
れた回路パターンが損傷されないように細心の注意が必
要である。
【0048】以上述べた工程1〜工程10によって、回
路パターンの鋭利度が高いマイクロ波(10GHz)用
高温超伝導帯域通過フィルタが製造される。
【0049】次に第2の実施例を説明する。
【0050】この実施例2では、単結晶基板(2’)の
材料として、誘電常数(ε)がg4であるLaAlO3
単結晶基板を用いている。該実施例2のマイクロ波素子
の回路パターンを図3に示した。図3(A)は、LaA
lO3単結晶基板の厚さが0.5mmである場合の最適
回路パターンを、図3(B)は、LaAlO3単結晶基
板の厚さが1.0mmである場合の最適回路パターンで
ある。また、該設計に基づいて作成された、マイクロ波
用高温超伝導帯域通過フィルタの平面図及び断面図を図
4に示した。
【0051】回路パターンにおける最小線幅は、基板の
厚さに準じて異なる。LaAlO3基板の厚さが0.5
mmの場合の最小線幅は0.097mmとなるように設
計している。基板の厚さが1.0mmの場合は0.10
3mmとなるように設計した。これ以外の諸事項は第1
実施例と同一である。製造方法も、実施例1と同様であ
る。
【0052】実施例1,2で製作したマイクロ波素子の
高周波特性を測定した結果、低温(77K近方)では既
存の金属薄膜型高周波受動素子より性能が優秀であるこ
とが確認された。
【0053】以上説明した実施例1,2によれば、高温
超伝導体の良質なエピタキシャル薄膜を得ることができ
るため、高温超伝導体を含んで構成される、高周波受動
素子および高周波能動素子を製造することが出来る。高
温超伝導薄膜で製作した高周波部分品は、従来の高周波
部分品に比べて、信号対雑音比のみならず大きさ、重さ
及び性能面ではるかに優れる。従って、上述の実施例で
製作された高温超伝導マイクロ波帯域通過フィルタを情
報通信用送受信システムに適用すれば、特定高周波領域
の狭帯域で大容量の情報を、損失と雑音なく高速に通信
することが可能となる。本発明では、酸化物高温超伝導
体および誘電体基板に、従来使用されたことのなかった
材料を使用したことで特にその性能が優れている。
【0054】本発明は、上述の実施例で示したフィルタ
の回路パターンの形状、大きさ等に限定されるものでは
ない。
【0055】さらには、このような製造工程と関連した
装置(例えば蝕刻装置)と素材産業(例えば蝕刻用ガ
ス、基板材料等)の活性化も期待される。
【0056】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、高
温超伝導体を含んで構成される高周波素子素子を製造す
ることが出来る。本発明における高温超伝導薄膜で製作
した高周波部分品は、従来の高周波部分品に比べて、信
号対雑音比のみならず大きさ、重さ及び性能面ではるか
に優れる。従って、情報通信産業、特に、移動体通信等
の分野の発達に寄与すると思われる。例えば、本発明に
よって製作された高温超伝導マイクロ波帯域通過フィル
タを情報通信用送受信システムに適用すれば、特定高周
波領域の狭帯域で大容量の情報を、損失と雑音なく高速
に通信することが可能となる。
【0057】また、本発明を基礎として新しい超伝導素
子製造工程を開発することができる。高温超伝導体が持
つ半導体、金属及び絶縁体との優秀な接合特性等を考慮
すると、次世代の高性能ハイブリットMMIC(例えば
混合機、発振機等)の開発においても、本発明は大きな
役割を果たすものと期待される。
【0058】さらには、このような製造工程と関連した
装置(例えば蝕刻装置)と素材産業(例えば蝕刻用ガ
ス、基板材料等)の活性化も期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である高温超伝導帯域通過
フィルタの回路パターンを示すずである。
【図2】第1の実施例のマイクロ波用帯域通過フィルタ
の、(A)断面図,(B)平面図である。
【図3】本発明の第2実施例である高温超伝導帯域通過
フィルタの回路パターンを示す図である。
【図4】第2の実施例のマイクロ波用帯域通過フィルタ
の、(A)断面図,(B)平面図である。
【符号の説明】
1 … 平行結合線 2 … 単結晶基板(MgO) 2′… 単結晶基板(LaAlO3) 3 … 入出力端 4 … 連結線 5 … 高温超伝導体YBCOの薄膜 6 … Cr薄膜 7 … Cu薄膜 8 … Au薄膜

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平行結合線(1)と、該平行結合線(1)
    を外部回路に接続するための入出力端(3)と、上記平
    行結合線(1)よりも線幅の広い連結線(4)とを、含
    んで構成される平行結合線方式のマイクロ波帯域通過フ
    ィルターの回路パターンを、マイクロ波フィルター設計
    理論とマイクロ波部品開発用ソフトウエアを利用し、誘
    電体基板の種類および基板の厚さを考慮して設計及び最
    適化する第1の段階と、 所定の誘電体基板(2)の上に、高温超伝導体YBCO
    のエピタキシャル薄膜(5)をパルスレーザ蒸着法を利
    用して蒸着する第2の段階と、 上記平行結合線(1)と、上記入出力端(3)と、上記
    連結線(4)とを、上記設計された回路パターンに従っ
    て上記蒸着された高温超伝導体YBCOのエピタキシャ
    ル薄膜(5)の上に形成する第3の段階と、 上記誘電体基板(2)の裏面に、複数の金属層からなる
    接地平面を形成する第4の段階と、 を含んで構成される高温超伝導マイクロ波帯域通過フィ
    ルターの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の高温超伝導マイクロ波帯域
    通過フィルターの製造方法において、 上記誘電体基板(2)は、MgO単結晶またはLaAl
    3単結晶からなるものであること、 を特徴とする高温超伝導マイクロ波帯域通過フィルター
    の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の高温超伝導マイクロ波帯域
    通過フィルターの製造方法において、 上記誘電体基板(2)上に上記高温超伝導体YBCOの
    エピタキシャル薄膜(5)を蒸着する前に、上記誘電体
    基板(2)の被蒸着面の平滑化処理を行うこと、 を特徴とする高温超伝導マイクロ波帯域通過フィルター
    の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の高温超伝導マイクロ波帯域
    通過フィルターの製造方法において、 上記平滑化処理は、ECRイオンミリング装置を用いて
    行うこと、 を特徴とする高温超伝導マイクロ波帯域通過フィルター
    の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の高温超伝導マイクロ波帯域
    通過フィルターの製造方法において、 上記ECRイオンミリング装置による上記平滑化処理
    は、1mA/cm2のイオンビーム電流で、10分間処
    理を行うものであること、 を特徴とする高温超伝導マイクロ波帯域通過フィルター
    の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の高温超伝導マイクロ波帯域
    通過フィルターの製造方法において、 上記接地平面
    は、Cr層/Cu層/Au層の3層構造を有するもので
    あり、該接地平面の形成は、上記誘電体基板(2)の裏
    面に、Cr,Cu,Auを順次、重ねて蒸着することに
    よりなされること、 を特徴とする高温超伝導マイクロ波帯域通過フィルター
    の製造方法。
  7. 【請求項7】MgO単結晶またはLaAlO3単結晶か
    らなる誘電体基板(2)と、 上記誘電体基板(2)の表面側に形成された、高温超伝
    導体YBCOのエピタキシャル薄膜(5)からなる平行
    結合線(1)と、 上記誘電体基板(2)の表面側に形成された、高温超伝
    導体YBCOのエピタキシャル薄膜(5)からなる連結
    線(4)と、 上記誘電体基板(2)の表面側に形成された、金からな
    る入出力端(3)と、 上記誘電体基板(2)の裏面側に形成された、Cr層/
    Cu層/Au層の3層構造からなる接地平面と、 を含んで構成されたことを特徴とする高温超伝導マイク
    ロ波帯域通過フィルター。
  8. 【請求項8】請求項7記載の高温超伝導マイクロ波帯域
    通過フィルターにおいて、 上記接地面を構成するCr層の厚さ10nmであり、C
    u層の厚さは1μmであり、Au層の厚さは200nm
    であること、 を特徴とする高温超伝導マイクロ波帯域通過フィルタ
    ー。
JP28096994A 1993-11-16 1994-11-15 高温超伝導マイクロ波帯域通過フィルタおよびその製造方法 Pending JPH07202533A (ja)

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KR93-24332 1993-11-16
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