JPH07193498A - 原子時計及び原子時計のマイクロ波発生源の制御方法 - Google Patents

原子時計及び原子時計のマイクロ波発生源の制御方法

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JPH07193498A
JPH07193498A JP22319892A JP22319892A JPH07193498A JP H07193498 A JPH07193498 A JP H07193498A JP 22319892 A JP22319892 A JP 22319892A JP 22319892 A JP22319892 A JP 22319892A JP H07193498 A JPH07193498 A JP H07193498A
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】原子時計の確度を向上する。 【構成】空洞18においてセシウム・ビーム16に発振
器27からのマイクロ波を印加し、所望の成分ビーム電
流を検出器22で検出する。マイクロ波の周波数を変調
して4つの周波数に於ける検出出力から発振器27の出
力の中心周波数と共鳴周波数のさをもとめ、マイクロ波
の振幅を変調して検出出力から適正振幅からのずれをも
とめ、それらを(周波数)加算器30と振幅変調器24
にそれぞれ帰還してサーボ制御する。マイクロ波振幅の
変動の影響とラビ・プリングの影響が除かれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は周波数標準に関し、特に
例えばセシウム・ビーム管を使用した原子時計に関す
る。
【0002】
【従来の技術と問題点】最近の多くの技術上の用途では
精密な周波数標準、すなわちクロックが必要である。例
えば、極めて精密な航行基準は著しく精度が高いクロッ
クに準拠している。原子周波数標準即ち原子時計はこの
ような多くのシステムの基礎となっている。広範に採用
されている原子時計である原子ビーム標準の一つの形式
はセシウム・ビーム管を使用している。現在、周波数及
び時間の国内標準のほとんどがセシウム・ビーム装置を
ベースにしている。これらの標準は約1013分の1の確
度である。
【0003】セシウム・ビーム標準はセシウム原子の基
底状態の核磁気超微細構造から生ずる量子効果を利用し
たものである。通常利用される遷移は電子スピンと原子
核のスピンとの相互作用によって生起する。この遷移は
電界や磁界のような外部からの影響を比較的受けにく
い。この遷移がマイクロ波領域スペクトルの周波数を
9,192,631,770Hzに規定する。基本的
に、セシウム・ビーム管は管にエネルギを供給するマイ
クロ波の発生源の周波数に対して極めて敏感な出力を発
する。マイクロ波の発生源は管の出力が最大になるよう
に同調される。この条件が満たされると、マイクロ波源
の周波数は公知の態様で前述の遷移周波数と相関する。
【0004】理想的なセシウム・ビーム管は次のように
動作する。セシウム原子の視準ビームが第1のエネルギ
状態のセシウム原子を選択する磁気状態選択器を通過せ
しめられる。次に選択された原子がマイクロ波空洞を横
切り、その内部で原子はマイクロ波発生源からのエネル
ギを吸収し、又はマイクロ波発生源にエネルギを付与す
る。吸収又は供給されたエネルギによって原子の一部が
第2のエネルギ状態に遷移する。次に遷移した原子の数
が分析器で決定される。マイクロ波発生源の周波数は分
析器の出力が最高になるように継続的にサーボ・ループ
内で調整される。
【0005】従来型のビーム基準はこの理想的なシステ
ムとは異なっている。第1に、最適化されたシステムが
適正に機能するため、マイクロ波発生源の周波数が管の
最大出力を探索してシフトする際に、空洞内のマイクロ
波放射の振幅は一定に保たれなければならない。マイク
ロ波空洞は空洞の物理的構造に応じて共振する。これら
の共振は周波数がシフトすると空洞内のマイクロ波信号
の振幅を変化させる周波数準拠フィルタの共振と等価で
ある。更に、マイクロ波発生源の強度の僅かな変動は完
全に除去することが困難である。例えば、このような変
動はマイクロ波空洞を励振するRF鎖内の感熱成分によ
って発生することがある。このような変動は更にセシウ
ム・ビーム管からの信号の振幅を変化させることがあ
る。マイクロ波信号の強度の変化に起因するセシウム・
ビーム管出力の変化はサーボ・ループによって発振器周
波数のシフトと誤認されることがある。この場合、サー
ボ・ループはマイクロ波周波数をシフトすることによっ
て周波数シフトを修正しようとし、それによってマイク
ロ波周波数に誤差を誘発する。
【0006】従来型のセシウム・ビーム管の第2の問題
点は“ラビ・プリング”と呼ばれている。最適化された
システムはマイクロ波空洞に入る原子の全てが同じエネ
ルギ状態にあるものと想定している。実際には、幾つか
の原子状態にある原子がある。所望の遷移のスペクトル
線の近傍のスペクトル線を有する状態の原子は所望のス
ペクトル線の領域内にバックグラウンド信号を生起す
る。このパックグラウンド信号の周波数は一定ではな
い。従って、この信号は所望のスペクトル線の形状を歪
ませる。この歪みによって、マイクロ波周波数の関数と
しての管の出力の最大位置がシフトされ、ひいては周波
数標準に第2の誤差の原因が発生する。
【0007】
【発明の目的】広義には本発明の目的は改良型の原子ビ
ーム標準を提供することである。本発明の別の目的はマ
イクロ波空洞内のマイクロ波放射の周波数を有する、強
度の変化に影響され難い原子ビーム標準を提供すること
である。本発明の更に別の目的は従来型の原子ビーム標
準よりもラビ・プリングに影響され難い原子ビーム標準
を提供することである。
【0008】
【発明の概要】本発明は改良型の原子ビーム・クロック
装置と、これを制御する方法とから成っている。本発明
の好ましい実施例はセシウム原子の視準ビームを発生す
るためのセシウム発生源と、所定の状態のセシウム原子
を選択するための第1選択器とを備えている。選択され
たセシウム原子は次に、その周波数が前記装置内の制御
器によって制御されるマイクロ波発生源からのマイクロ
波放射を受ける。第2選択器が所定の状態のセシウム原
子を選択し、選択された原子を、そこに入射するセシウ
ム原子の数に関する信号を発生する検出器へと誘導す
る。制御器は4つの所定の周波数の各々で検出器の定常
状態出力を測定し、マイクロ波周波数に加えられる周波
数補正を計算する。
【0009】本発明の好ましい実施例では、4つの周波
数は2対の周波数から成り、各々の対は中心周波数を中
心にして対称に間隔を隔てられてある。各々の対の一つ
の周波数は検出器によって生成された信号のマイクロ波
周波数の関数として、応答曲線の正の傾斜領域に位置
し、各々の対の別の周波数は応答曲線の負の傾斜領域に
位置している。本発明の好ましい実施例では、各周波数
における検出器の定常出力は2つの異なるマイクロ波入
力の振幅で測定される。各々の周波数対でのマイクロ波
振幅に加えられる振幅補正は振幅測定によって行われ
る。
【0010】
【発明の実施例】本発明に従ったセシウム・ビーム周波
数標準装置の主要な機構の構成図が図1の装置10に示
されている。装置10はセシウム・ビーム管11と、電
圧制御周波数発生器13と、制御器26とを備えてい
る。セシウム・ビーム管11は次のように動作する。セ
シウム発生源12がセシウム原子の視準ビームを発生す
る。このような原子ビーム発生源は専門家には公知であ
るので、ここでは詳細には説明しない。本発明を説明す
るにはセシウム原子の合成ビーム15が多くの異なるエ
ネルギ状態の原子を含んでいることを述べるだけで充分
である。所定の状態の原子を選択するために磁気状態選
択器14が使用される。選択されたセシウム原子はC磁
界と呼ばれる小さな磁界を有する室17を通過する。室
17は選択されたセシウム原子が通過するマイクロ波空
洞18をも備えている。空洞18はセシウム原子のラム
ゼイ共鳴を付与する2つの分岐を有している。
【0011】ラムゼイ共鳴が好ましい理由はセシウム・
ビームが空洞18の分岐を通過する室17の領域の磁界
を入念に制御するだけでよいからである。マイクロ波に
よってセシウム原子の一部がエネルギ状態を変化せしめ
られる。従って、室17が励振されると、セシウム・ビ
ーム16は多くの異なるエネルギ状態の原子を有する。
所望のエネルギ状態の原子が第2磁気分析器20を用い
て選択される。第2磁気分析器20の出力は検出器22
によって定量化され、その出力は制御器26によって読
み取られる。
【0012】周波数発生器13は空洞18内に誘導され
るマイクロ波を供給する。マイクロ波の周波数は制御器
26により制御される電圧制御水晶発振器27によって
制御される。発振器27は10MHz発振器である場合
が多い。ビーム管11に必要なマイクロ波周波数を生成
するため、発振器27の出力は周波数逓倍器28によっ
て逓倍される。後に詳述するように、制御器26はマイ
クロ波の周波数と振幅を僅かだけ変化させることができ
なければならない。これはミキサ及び振幅変調器24か
ら構成された加算器30を備えることによって達成され
る。
【0013】図2は空洞18に放射されたマイクロ波の
周波数の関数としての検出器22の出力を示している。
図2に示したスペクトルは3つの遷移、すなわち40で
示した所望の遷移と、42と44で示した2つの隣接す
る遷移とに対応する3つの出力を含んでいる。サーボ戦
略の目標は33のピークに対応する原子が検出器に入射
するように発振器27を同調することである。この目標
が達成された時、発振器27の出力は標準周波数にあ
る。この出力はスプリッタ32と絶縁増幅器34とを介
してユーザーに供給される。隣接する遷移からのスペク
トルは所望の遷移に対応するスペクトルの領域内に延び
る、45と46で示した尾部を有していることに留意さ
れたい。一般に、これらの尾部は対称ではない。従っ
て、その結果として生ずるバックグラウンドは傾斜す
る。前述のラビ・プリングを発生させるのはこの傾斜し
たバックグラウンドである。
【0014】標準装置の基本を説明してきたが、次に制
御器26が発振器27の周波数を制御する態様をより詳
細に説明する。制御器26はマイクロ波周波数を4つの
周波数間で変化させる。検出器22の出力は各周波数で
測定され、発振器周波数の誤差の見積りを計算するため
に利用される。制御器26は検出器の出力が以下の近似
計算に基づくことを想定している。 出力=A(1+cos(πf/△f))+Bf−−−−(1)
【0015】ここにfは共振するマイクロ波周波数に対
する空洞へのマイクロ波入力の周波数偏位である。A及
びBはセシウム・ビーム管の物理特性に応じた定数であ
り、△fは中心ピークでの電力半値幅である。ラビ・プ
リングがない場合はB=0である。共振は4つの選択さ
れた周波数増分にて順次マイクロ波信号を周波数変調す
ることによって探索される。図1に示した加算器30は
マイクロ波周波数を増分又は減分するために使用され
る。中心周波数が僅かな偏位dfだけ共振周波数と異な
っている場合は、選択された周波数の好ましい値に関す
る検出器の定常状態出力を以下の表1に記載する。
【0016】
【表1】
【0017】周波数誤差を決定するため、マイクロ波周
波数は便利な順序で上記の偏位だけ変調される。各サイ
クル中に出力信号を見積もるための定められた標本抽出
期間で検出器の出力を積分する前に、検出器の出力を確
定するための充分な時間が許容されなければならない。
出力信号の完全な順序が測定された後、制御器26は以
下の数式に従って周波数誤差Eの概算値を計算する。 E=(S2-S3)+(S4-S1)/3=8Aπdf/(3△f)−−−−(2)
【0018】ここに(S1-S4)はサイクル1- 4間のの
それぞれの検出器出力である。方程式(2)から誤差の
見積りはバックグラウンドの傾斜Bには左右されないこ
とが判る。従って、本発明はラビ・プリングを一次補正
する。
【0019】方程式(1)により高次のバックグラウン
ド項を含めることによって、より高次の補正が可能であ
ることが専門家には明らかであろう。このような高次の
補正モデルでは周波数が多数の付加的な偏位で変調され
る必要があろう。更に、変調偏位の他の選択も用いるこ
とができることが明らかであろう。周波数偏位に対する
セシウム・ビーム管の正確な応答が分かれば、方程式
(2)の代わりに応答関数を利用することができ、誤差
の見積りを計算するために別の周波数偏位を利用するこ
とができよう。しかし、当該の正確な応答関数は一般に
は分からない。基本的にはこれを各管について測定する
ことはできるが、現在達成すべき性能に必要な精度は達
成可能である精度よりも高い。残念ながら、この応答関
数は時間とともに変化する。従って、定期的に測定する
必要がある。このような定期的な測定には周波数標準シ
ステムのサービスを停止する必要がある。従って、この
ような校正に基づくシステムは好ましいものではない。
【0020】本発明は応答関数が共振周波数の回りの周
波数に関して偶関数あるものと想定している。この仮定
がなされると、次の条件の下で2対の偏位から成る4つ
の変調偏位を利用することができる。すなわち、各々の
対の偏位が共振周波数に対して対称に位置しており、各
々の対の一点が応答関数の正の傾斜の領域に位置してい
なければならず、別の対の対応する点(高又は低周波
数)が負の傾斜領域に位置していなければならない。こ
れらの条件が満たされると、種々の変調偏位におけるセ
シウム管出力の合計と差から誤差の見積りを計算するこ
とができ、その結果の誤差の見積りは第3次補正迄ラビ
・プリングには左右されない。
【0021】前述したように、セシウム・ビーム管の出
力はマイクロ波周波数が一定に保たれていてもマイクロ
波振幅と共に変化する。共振周波数からの任意の所定の
マイクロ波周波数偏位について、最大のセシウム・ビー
ム管の出力を生成するマイクロ波振幅がある。マイクロ
波振幅の関数としてのセシウム・ビーム管の代表的な応
答曲線の一部が図3に50で示されている。図面から省
略されているより高い振幅の別の最大値があることに留
意されたい。これらの最大値は第1の最大値よりも劣る
性能が劣るので用いられない。図面を簡略にするために
これらの付加的な最大値は図3では省略してある。
【0022】サーボ・ループが応答曲線の傾斜部分の振
幅を利用するならば、マイクロ波振幅の僅かな変化でも
セシウム・ビーム管の出力の変化を誘発するであろう。
例えば、マイクロ波振幅が図の52に示した値の間で変
化すべき場合は、セシウム・ビーム管の出力は図の53
に示した量だけ変化するであろう。しかし、サーボ・ル
ープが応答曲線の最大値のマイクロ波振幅を用いる場合
は、54で示したマイクロ波振幅の同じ変化によって、
セシウム・ビーム管の出力には変化が僅かしか、あるい
は全く生じないであろう。マイクロ波振幅のある程度の
変化はほとんど常に生ずるので、サーボ・ループを応答
曲線のピークのルイクロ波振幅で動作することが有利で
ある。従って、本発明の好ましい実施例では振幅が常に
振幅応答曲線の最大値に近いようにマイクロ波の振幅を
制御する。
【0023】前述のように、振幅応答曲線は異なるマイ
クロ波周波数で異なることがある。振幅応答曲線は共振
周波数と、セシウム・ビーム管の出力が測定される周波
数との周波数差に左右される。前述したように、本発明
の好ましい実施例はセシウム・ビーム管の出力を2対の
周波数にて測定する。この対はマイクロ波周波数の関数
としてのセシウム・ビーム管の応答曲線60の拡大図で
ある図4に示されている。61と62で示した第1の周
波数の対は共振のピークの最大点の半分の地点にある。
63と64で示した第2の周波数対は隣接するピークの
最大点の半分の地点にある。 各々の周波数対は共振周
波数fo から同じ偏位した位置にある。従って、振幅は
各々の対毎に別個に調整されなければならない。
【0024】次に振幅が調整される態様を図5を参照し
て説明する。図5は代表的なサーボ・サイクル中にセシ
ウム・ビーム管に供給される周波数とマイクロ波振幅を
示している。サーボ・ループの期間中、周波数は前述の
4つの周波数値の間で変化せしめられる。最初に、マイ
クロ波振幅A1 を用いてセシウム・ビーム管の出力が第
1の周波数対にて測定される。次にマイクロ波振幅A3
を用いてセシウム・ビーム管の出力が第2の周波数対に
て測定される。次に、マイクロ波振幅A2 を用いてセシ
ウム・ビーム管の出力が再度第1の周波数対にて測定さ
れる。最後に、マイクロ波振幅A4 を用いてセシウム・
ビーム管の出力が再度第2の周波数対にて測定される。
【0025】振幅A1 とA2 は第1の対の周波数値、す
なわち、 A1 =M1-δM、A2 =M1+δM−−−−−(3) に対応してマイクロ波振幅M1 から僅かに偏位してい
る。同様にして、振幅A3 とA4 は第2の対の周波数
値、すなわち、 A3 =M2-δM、A4 =M2+δM−−−−−(4) に対応してマイクロ波振幅M2 から僅かに偏位してい
る。
【0026】M1 が第1対のマイクロ波周波数について
のマイクロ波振幅の関数としてセシウム・ビーム管の応
答曲線の最大値の地点に位置している場合は、A1 とA
2 で行われた測定でのセシウム・ビーム管の出力の差は
ゼロとなろう。差がゼロではない場合は、M1 で調整が
行われる。同様に、M2 が第2対のマイクロ波周波数に
ついてのマイクロ波振幅の関数としてセシウム・ビーム
管の応答曲線の最大値の地点に位置している場合は、A
3 とA4 で行われた測定でのセシウム・ビーム管の出力
の差はゼロとなろう。差がゼロではない場合は、M2 で
調整が行われる。振幅変調の大きさδMは応答曲線の最
大値を決定する際の誤差を生ずる原因となる第3位の作
用を回避するため、システムのノイズと同様にできるだ
け小さくする必要がある。
【0027】方程式(1)に示された定数Bはセシウム
・ビーム管内の空洞へのマイクロ波のパワーに左右され
ることに留意されたい。従って、M1 がM2 と等しくな
い場合は、Bはもはや定数ではなく、誤差の見積りは方
程式(2)から算出される値とは異なる。次により一般
的なケースで誤差信号が算出される態様を説明する。前
述のように、マイクロ波周波数の関数としてのセシウム
・ビーム管の応答は知られておらず、関数は時間と共に
シフトする。ラビ・プリングが存在しない場合は、マイ
クロ波周波数曲線はGe (f)で表される偶関数である
ことが分かり、ここにfは原子共振周波数とマイクロ波
周波数との差異である。Ge (f)は偶関数であるの
で、Ge (f)=Ge(- f)である。
【0028】ラビ・プリングが存在する場合は、セシウ
ム・ビーム管内の検出器からのビーム管電流:I(f)
は次の数式によって算出される。 I=Ge(f)+B(p)f −−−(5) ここにB(p)はラビ・プリングのパワーに左右される
係数である。
【0029】前述のように、本発明は周波数サーボ・ル
ープ内のマイクロ波周波数を中心にした2対の変調偏位
周波数△f1 及び△f2を利用することが好ましい。マイ
クロ波周波数が僅かな周波数偏位εだけ共振周波数と異
なる場合は、 I-1= Ge(- △f1+ ε)+B1 (- △f+ε)≒Ge(- △f1)+ε(G’e (- △f1)+B1 )−B1 △f1 I+1= Ge(△f1+ ε)+B1 (△f+ε)≒Ge(△f1)+ε(G’e(△f1 )+B1 )+B1 △f1 I-2= Ge(- △f2+ ε)+B2 (- △f2+ ε)≒Ge(- △f2)+ε(G’ e(- △f2)+B2 )- B2 △f2 I+2= Ge(△f2+ ε)+B2 (△f2+ ε)≒Ge(△f2)+ε(G’e(△ f2)+B2 )+ B2 △f2 −−−−(6)
【0030】ここにI-1とI+1はそれぞれ変調偏位であ
る- △f1及び+△f1におけるビーム管電流であり、I-2
とI+2は- △f2及び+△f2におけるビーム管電流であ
る。B1 とB2 は周波数がそれぞれ△f1及び△f2だけ偏
位した場合に用いられるマイクロ波のパワーに対応する
係数である。G’e(△f2)は△f1にて見積もられたG
e(f)の導関数である。Ge(f)は偶関数であるの
で、G’e(- △f1)=- G’e(△f1)である。
【0031】 C1=I+1- I-1〜2εG’e(△f1)+ 2B1 △f1 C2=I+2- I-2〜2εG’e(△f2)+ 2B2 △f2 −−−−−−(7) とする。
【0032】誤差信号発生器の目標はC1 とC2 を結合
してB1 及びB2 に左右されない誤差信号を得ることで
ある。C=C1+αC2 とすると( ここにαは決定される
べき数値である) 、次にになる。 C=2ε(G’e(△f1)+ αG’e( △f2))+2(B
1 △f1+αB2 △f2)−−−−(8) ε=0の場合にCが消え、CがB1 とB2 には左右され
ない条件を満たすためには第 2項は消去されなければな
らない。従って、 α= B1 △f1 /(B2 △f2 )−−−−−−(9)
【0033】定義により、B1 ,B2, △f1 及び△f
2 は全て負である。誤差検出信号Cが可能な最大の利得
を有することが有利である。従って、εの係数は最大の
絶対値を有するように選択される。この状態はG’e(
△f1)及び、G’e( △f2)が最大になるように△f1
と△f2 とが選択された場合に生じ、G’e( △f1)と
G’e( △f2)の符合は逆である。方程式(1)に関連
して前述したGe(f)=cos(πf/△f)の特別
の場合は、(ここに△fは線幅)これらの条件は△f1
=1/2△f及び△f2 = 3/2△fである場合に満た
される。この場合、 α=−B1 /(3B2 )−−−−−−(10)。 △f1 用のの最適なパワーが△f2 用のパワーと等しい
場合は、α=- 1/3であり、この値は方程式(1)と
方程式(2)に関連して前述した誤差補正に用いられる
値である。
【0034】方程式(9)で示した一般的なケースで
は、△f1 及び△f2 は導関数G’e(△f1 )及び
G’e△f2 の絶対値が最大になるように選択される。
この場合は、これは次のように表すことができる。 B1 /B2 =P1 /P2 −−−−−−(11) ここにP1 及びP2 は△f1 と△f2 のそれぞれにおい
て応答を最大にするのに必要であるマイクロ波のパワー
である。マイクロ波連鎖の出力にて振幅変調器を校正す
ることによって、P1 及びP2 の優れた近似値が得られ
る。P1 /P2の測定誤差によってラビ・プリングの相
殺は不完全になるが、実際の場合はプリングを大幅に縮
減することができる。振幅サーボの機能は周波数変調と
結びついた何らかの振幅変調に起因する周波数シフトを
第1位に除去することである。このように、本発明の4
点周波数変調機構に加えて従来の2点周波数変調機構に
おいても本発明の振幅変調機構を極めて有利に利用する
ことができる。
【0035】マイクロ波振幅が任意の周波数偏位でビー
ム電流が最大になるように設定された場合、セシウム・
ビーム管内の検出器からのビーム電流は二次のマイクロ
波振幅成分にのみ左右され、任意のコヒレント振幅の一
次の効果は除去されることが分かる。最大振幅変調用の
マイクロ波振幅を変調周波数偏位に設定することがコヒ
レント振幅変調に起因する周波数プリングを軽減するた
めの最適な方法である。コヒレント振幅変調の主要な原
因には温度や、通常は時間と共に変化するマイクロ波空
洞の離調と、マイクロ波発生器自体での振幅と周波数の
相互依存性が含まれる。
【0036】従来型の機構ではマイクロ波振幅が有効に
制御されない。従来型の制御機構にはその値を保持する
ための初期調整に依存しているだけのものがある。別の
従来型の機構は空洞内で直接マイクロ波のレベルを検出
し、コヒレントな変調を軽減するために従来の水平化技
術を利用している。別の従来型の機構は周波数変調のな
いゼロ周波数偏位で管の電流が最大になるようにマイク
ロ波のレベルを設定する。最初の2種類の従来型の機構
は明らかに本発明で用いられる機構よりも劣っている。
最後の従来型の機構はレベルを最適な値に設定せず、従
ってこれも劣っている。
【0037】ビーム電流を最大にするためのサーボは周
波数サーボと同時に動作しなければならないことに留意
されたい。振幅サーボはマイクロ波信号の僅かな方形波
変調によって達成され、各レベルの方形波は整数の完全
な周波数変調サイクルを占めているので、振幅変調の周
波数Famは次の数式によって得られる。 Fam=Ffm/(2N)−−−−−−−(12) ここにFfmは周波数変調の周波数であり、Nは>0の整
数である。
【0038】本発明は周波数変調に起因する信号を同期
的に検出し、周波数サーボを閉じると共に、振幅変調を
同期的に検出し、振幅サーボを閉じるために周波数偏位
に対するビーム管電流の偶対称性を利用するものであ
る。これらのサーボは振幅誤差と周波数誤差の双方をゼ
ロにする。
【0039】同じ技術がラビ・プリングを縮減するため
の4つの周波数技術の各々の周波数対にも利用される。
この場合は、2つの振幅サーボが利用される。すなわち
一つは内側の周波数対用に利用され、もう一つは外側の
周波数対用に利用される。この場合は周波数サーボを含
む3つのサーボがあり、これらの全ては振幅誤差と周波
数誤差をゼロにまで減少させるように機能する。前述の
ようにマイクロ波パワーが正確に知れれば、ラビ・プリ
ングは必然的に除去される。
【0040】各々が同じ値の正と負の周波数偏位を含む
周波数偏位を対で処理することによって、本発明はビー
ム管を励振するマイクロ波信号スペクトルが対称である
という条件で(僅かな相対論的効果とブロッホ・ジーゲ
ルト効果を除いて)保証される共振線の対称な特性にの
み依存するものである。任意の偏位を利用する場合は、
共振線の実際の詳細が線の中心と同じ精度(約107
の1)で把握されなければならない。この線は時間によ
って一定ではなく、この精度を達成するパワーを備えて
いないので、必要な精度を得るための適正な測定を行う
ことができない。従って、任意の周波数変調に基づく周
波数標準は本発明の好ましい実施例により達成される周
波数標準よりも劣っている。
【0041】更に、本発明で利用される振幅サーボはマ
イクロ波周波数をサーボするために正弦波周波数(すな
わち位相)変調を利用する従来型のシステムには有効で
はないことに留意されたい。このような機構の場合は、
最適なRF振幅は変調サイクル全体で平均化された最大
ビーム電流(もしくは最大の第2高調波振幅)、又は、
偏位又は周波数変調がない最大ビーム電流を生成する振
幅ではない。
【0042】本発明の前述の実施例はセシウム原子を選
択するための磁気選択器を使用しているが、別の形式の
選択器をも利用できることが専門家には明らかであろ
う。例えば、選択プロセスは光学式ポンピングによって
も達成できる。本発明をこれまでセシウム・ビーム管に
関して説明してきたが、本発明の方法と装置は別の原子
時計システムでも利用できることが専門家には明らかで
あろう。
【0043】
【発明の効果】本発明の好ましい実施例では、4つのマ
イクロ波周波数は2対の周波数から成り、各々の対は中
心周波数を中心にして対称に間隔を隔てられてある。各
々の周波数に対する検出器の出力から、高次の周波数補
正信号が得られ、サーボ制御によって中心周波数の補正
が行われる。また、マイクロ波振幅変調にたいする検出
器出力から、マイクロ波振幅に加えられる振幅補正信号
が得られ、振幅の補正がおなわれる。
従って、マイクロ波振幅の変動に
鈍感でラビ・プリングを生じにくい新規な制御方法によ
り、管の老化をも補正する確度の高い原子時計がえられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明するためのセシウム・
ビーム周波数装置のブロック図である。
【図2】マイクロ波周波数の関数としてセシウム・ビー
ム管の出力をあらわしたグラフである。
【図3】与えられた周波数のマイクロ波の振幅の関数と
してセシウム・ビーム管の応答をあらわしたグラフであ
る。
【図4】本発明の一実施例における周波数変調点を説明
するためマイクロ波周波数の関数としてセシウム・ビー
ム管の出力をあらわしたグラフである。
【図5】本発明の一実施例におけるマイクロ波周波数と
振幅のサイクリング(繰り返し)説明するためのグラフ
である。
【符号の説明】
10 セシウム・ビーム周波数装置の主要部 11 セシウム・ビーム管 12 セシウム発生源 13 電圧制御周波数発生器 14 磁気状態選択器(第1磁気分析器) 15 合成ビーム 16 セシウム・ビーム 17 C磁界を有する室 18 空洞 20 第2磁気分析器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後記(イ)乃至(ヘ)から成る原子時計。
    (イ)原子ビームを発生するための発生源、(ロ)前記
    原子ビームから原子を受取り、第一の状態の原子を選択
    するための第一の選択手段、(ハ)周波数制御信号に応
    答して、前記第一の状態の原子に前記周波数制御信号に
    よって決定された周波数のマイクロ波を印加するための
    マイクロ波注入手段、(ニ)第二の状態の原子を選択す
    るための第二の選択手段、(ホ)前記第二の状態の原子
    を受取り、該原子の数に関連した信号を出力するための
    検出手段、(ヘ)第一、第二、第三、第四の周波数の前
    記マイクロ波の各々に対する前記検出手段の前記出力の
    各々の定常値を測定するための手段と前記定常値の各々
    に関連した周波数補正を決定するための手段とを含み、
    前記周波数補正に応答した前記周波数制御信号を発生す
    るための制御手段。
  2. 【請求項2】前記第一、第二の周波数は第一の中心周波
    数の上下に等間隔を隔て対をなし、前記第三、第四の周
    波数は第二の中心周波数の上下に等間隔を隔て対をなす
    ようにした請求項1記載の原子時計。
  3. 【請求項3】原子ビームにマイクロ波を印加するため
    の、該マイクロ波の周波数の調整手段を有する、マイク
    ロ波発生源と、前記マイクロ波の印加後に前記原子ビー
    ムにおいて所定の状態にある原子の数に関連した信号を
    出力するための検出手段とを有する原子時計において、
    前記マイクロ波発生源を制御するための後記(イ)乃至
    (ロ)のステップを含む原子時計のマイクロ波発生源の
    制御方法。(イ)第一、第二、第三、第四の周波数の前
    記マイクロ波の各々に対する前記検出手段の前記出力の
    各々の定常値を決定するステップ、(ロ)前記周波数の
    調整手段に印加するための周波数補正を決定するステッ
    プ。
  4. 【請求項4】原子ビームにマイクロ波を印加するため
    の、該マイクロ波の振幅の調整手段を有する、マイクロ
    波発生源と、前記マイクロ波の印加後に前記原子ビーム
    において所定の状態にある原子の数に関連した信号を出
    力するための検出手段とを有する原子時計において、前
    記マイクロ波発生源を制御するための後記(イ)乃至
    (ロ)のステップを含む原子時計のマイクロ波発生源の
    制御方法。(イ)前記マイクロ波の第一の振幅におい
    て、第一、第二、第三、第四の周波数の前記マイクロ波
    の各々に対する前記検出手段の前記出力の各々の第一の
    定常値を決定するステップ、(ロ)前記マイクロ波の第
    二の振幅において、第一、第二、第三、第四の周波数の
    前記マイクロ波の各々に対する前記検出手段の前記出力
    の各々の第二の定常値を決定するステップ、(ロ)前記
    第一、第二の定常値から前記前記第一、第二の振幅に施
    す振幅補正を決定するステップ。
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