JPH07189816A - Egr装置の還流ガス量制御装置及びこれに適した磁気式ストローク検出センサ - Google Patents

Egr装置の還流ガス量制御装置及びこれに適した磁気式ストローク検出センサ

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JPH07189816A
JPH07189816A JP5352532A JP35253293A JPH07189816A JP H07189816 A JPH07189816 A JP H07189816A JP 5352532 A JP5352532 A JP 5352532A JP 35253293 A JP35253293 A JP 35253293A JP H07189816 A JPH07189816 A JP H07189816A
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container
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Toshitaka Tanabe
敏孝 田辺
Hiroyuki Saito
弘之 齊藤
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Sensor Technology Co Ltd Japan
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 EGRバルブの構造が簡単で小型化でき、か
つバルブの開度の検知精度を高めることができるEGR
装置の還流ガス量制御装置及びこれに適した磁気式スト
ローク検出センサを提供する。 【構成】 容器2と、この容器2を区切って負圧室3を
形成する可動板4と、この可動板4に接続され容器外に
摺動自在に突設する弁棒6と、この弁棒6が離着座する
弁座7aと、前記弁棒6を着座する方向に付勢する付勢
手段38と、前記弁座7aが設けられエンジンの排気通
路と給気通路とを連通するEGR通路11、12とを備
えてなり、前記弁棒6の開度を制御することによりエン
ジンへの還流排気ガスを制御するEGR装置の還流ガス
量制御装置であって、前記弁棒6の負圧室側の延長線上
に着磁体33を取り付け、この着磁体33に対する距離
検出用の磁気センサ34を容器2側に取り付けたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用エンジンに排
気ガスを還流させるEGR装置の還流ガス量制御装置に
関し、特にEGRバルブの開度を検出するセンサの改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用EGR装置は、排気ガスの一部
をエンジンの給気系に再循環させてNOx を低減させる
装置である。このEGR装置では、EGRバルブの開度
を制御することにより還流排気ガス量の制御を行うよう
にしている。そしてこの場合、EGRバルブの弁棒の軸
方向移動量をセンサで検出し、これによりフィードバッ
ク制御するのが一般的である。このような弁棒の移動量
を検出するセンサとして、摺動抵抗方式、磁気ヘッド方
式等のセンサが用いられている。そして、摺動抵抗方式
には摺動摩耗による信頼性の問題がある(特開平4─2
40504号公報、特開平5─34104号公報参
照)。
【0003】つぎに、磁気ヘッド方式によるセンサを用
いた従来のEGR装置の具体例を図12により説明す
る。図12において、1はEGR装置のEGRバルブで
あり、円筒状の下部ハウジング7と段付き円筒状の上部
ハウジング(容器)2が一体的に取り付けられ、さらに
その上面に検出ユニット28が取り付けられた構造のも
のである。
【0004】下部ハウジング7の内部はEGR連通室3
0を形成し、この連通室30には排気導入口7bが開口
しており、この排気導入口7bは排気導入パイプ(EG
R通路)11を介して排気マニホールド(排気通路)2
3に接続されている。また、連通室30には排気供給口
7cが開口しており、この排気供給口7cは排気供給パ
イプ(EGR通路)12を介して給気管(給気通路)2
1のスロットルバルブ22の下流側に接続されている。
この給気管21の下流端は図示されないエンジンの給気
ポートに、上記マニホールド23の上流端は排気ポート
にそれぞれ接続されている。
【0005】上部ハウジング2の大径部にはダイヤフラ
ム式可動板4が配設されており、この可動板4により上
部ハウジング2は負圧室3とEGR連通室に連通する下
部室5に区切られている。負圧室3には負圧通路3aが
開口しており、この通路3aは負圧導入パイプ19を介
して上記吸入管21のスロットルバルブ22付近に接続
されている。また、負圧導入パイプ19の途中には負圧
アクチュエータ20が配設されており、このアクチュエ
ータ20は負圧導入パイプを開閉するよう構成されてい
る。
【0006】上部ハウジング2内には弁棒6が、両ハウ
ジング2、7を貫通して軸受17により軸方向に摺動自
在に配設されており、この弁棒6の下端6aは、EGR
連通室の排気導入口7bに設けられた弁座7aに離着座
して該排気導入口7bを開閉するように構成されてい
る。また、弁棒6の上端は可動板4に接続されており、
さらに可動板4には検知シャフト9が弁棒6の軸方向に
上部ハウジング2を貫通して検出ユニット28内に延在
して設けられるとともに、軸受18により摺動自在とな
っている。そして、上記弁棒6は可動板4と負圧室3の
上面との間に配設された圧縮バネ8及び検知シャフト上
端に配設された圧縮バネ25により排気導入口7bを閉
塞する方向に付勢されている。
【0007】検出ユニット28の内部には検出室27が
形成されている。そして、検知シャフト9は非磁性鋼材
等からなり、この検知シャフト9の検出室27に位置す
る部分に磁気ストライプ9aが形成されている。そし
て、検出ユニット27のこの磁気ストライプ9aに臨む
部分に磁気ヘッド14が配設され、この磁気ヘッド14
は信号処理回路が搭載されたプリント基板26に接続さ
れており、プリント基板26はリード線24、コネクタ
15を介して制御回路16に接続されている。
【0008】この制御回路16は、信号処理回路13で
パルス化された磁気ヘッド14からの信号をカウントす
ることによって弁棒6の移動距離を算出し、この移動距
離と目標とするEGRガス量とを比較して、この目標ガ
ス量となるようにアクチュエータ20を介して弁棒6を
駆動してその開度を設定することにより、EGRガス量
を制御するように構成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
EGR装置の還流ガス量制御装置は、弁棒6のストロ
ーク検出部の構造が複雑である、検知シャフト9と磁
気ヘッド14との距離が変化すると磁気ヘッド14の出
力電圧が変動し、弁棒6のストローク検知性能に影響を
与える、磁気ヘッド14自身が巻線構造であるため、
EGRバルブの小型化に限界がある等の問題点を有して
いた。また、前提条件として、所定の動作速度、精度、
及び低コストであること等が要求される。
【0010】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、EGRバルブの構造が簡単で小型化でき、かつ
バルブの開度の検知精度を高めることができるEGR装
置の還流ガス量制御装置及びこれに適した磁気式ストロ
ーク検出センサを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明におけるEGR装置の還流ガス量制御装置
は、容器と、この容器を区切って負圧室を形成する可動
板と、この可動板に接続され容器外に摺動自在に突設す
る弁棒と、この弁棒が離着座する弁座と、前記弁棒を着
座する方向に付勢する付勢手段と、前記弁座が設けられ
エンジンの排気通路と給気通路とを連通するEGR連通
室とを備えてなり、前記弁棒の開度を制御することによ
りエンジンへの還流排気ガスを制御するEGR装置の還
流ガス量制御装置であって、前記弁棒の負圧室側の延長
線上に着磁体を取り付け、この着磁体に対する距離検出
用の磁気センサを容器側に取り付けたものである。
【0012】また、上記EGR装置の還流ガス量制御装
置への使用に適した磁気式ストローク検出センサとし
て、着磁部を有する被検出体と、前記着磁部が形成する
磁気の強さを検出する磁気センサとを備え、この磁気の
強さを前記磁気センサから着磁部までの距離に変換する
演算手段とを備え、この距離の変化により被検出体のス
トロークを検出するよう構成した磁気式ストローク検出
センサであって、前記演算手段は、前記磁気センサから
の入力を、磁気の強さと前記距離との近似式を用いてア
ナログ電気回路により前記距離に変換するもの、又は、
前記磁気センサからのアナログ入力を所定単位量のデジ
タル量に変換する変換手段と、前記デジタル量に変換さ
れた磁気の強さをデータ検索用のアドレス情報として、
予め求めた磁気の強さと前記距離との変換データを記憶
する記憶手段と、前記変換手段からの入力に基づき前記
記憶手段の変換データを用いて磁気の強さに対応する前
記距離を出力する出力手段とを備えてなるものとするこ
とができる。
【0013】
【作用】弁棒の延長線上に取り付けた着磁体による磁気
の強さ(磁束密度、磁界の強さ等)を容器側に取り付け
た磁気センサで検出して両者間の距離に換算することに
より弁棒の開度を検出する。
【0014】また、磁気の強さと磁気センサから着磁体
までの距離との関係は非線型であるが、磁気センサから
の入力を距離に変換するのに、近似式を用いたアナログ
電気回路で行えば、高演算速度が得られ、一方、デジタ
ル化して予め記憶させた磁気の強さと距離との変換デー
タを入力に応じて出力することにより行えば、精度及び
高演算速度の両方が得られる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。まず第1実施例を図1乃至図6に基づき
説明する。図1は本発明のEGR装置の還流ガス量制御
装置の要部の構成を示す断面図、図2は磁気センサの検
出信号を距離に換算する信号処理回路のブロック図、図
3はホール素子の使用方法を示す回路図、図4は磁束密
度とホール電圧との関係を示すグラフ図、図5は磁束密
度又は磁界の強さと距離との関係を測定する配置図、図
6は距離と磁束密度との関係を示すグラフ図である。な
お、図1において図12と同様の作用を有する部分には
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0016】まず、図1に基づき構成を説明する。図1
において、図12と異なる点は、弁棒6のストローク検
出手段として、図12の検知シャフト9と磁気ヘッド1
4に代えて、磁石(着磁体)33とホール素子(磁気セ
ンサ)34を用い、これに伴い図12の検出ユニット2
8が廃止され、かつ弁棒6の付勢用バネが、図12の負
圧室3に配設された圧縮バネ8に代えて、下部室5に配
設された引っ張りバネ38となっている点である。すな
わち、可動板4の負圧室3側の弁棒6の延長線上に磁石
33が取り付けられ、同じく弁棒6の延長線上の磁石3
3から所定間隔の位置にホール素子34が、プリント基
板36に取り付けられて配置されている。このプリント
基板36は、支柱32により上部ハウジング2に固定さ
れており、またプリント基板36はリード線24でコネ
クタ15に接続されている。そして、ホール素子34の
検出信号を距離に換算する信号処理回路63を介して制
御回路16に接続されている。なお、上記磁石33とホ
ール素子34との間隔は、例えば支柱32にネジによる
長さ調整機構を設ける等により微調整可能となってお
り、これによって弁棒6の最大ストローク以上の適値に
設定される。また、上記磁石33に代えて、可動板を磁
性体で構成し弁棒6の延長部のみ又は全部を着磁しても
よい。
【0017】このように、磁石33とホール素子34か
らなる検出部は、従来のように検知シャフトを必要とせ
ず、両素子33、34自体も小さいためEGRバルブ3
1が小型化される。また、図12の検出ユニット(負圧
室と連通している)がない分、負圧室の容積が小さくな
り、負圧アクチュエータの駆動能力を減らすことがで
き、制御装置全体のコストが低減されるとともに、消費
電力も低減される。また、両素子33、34自体の消費
電力も小さい。さらに、ホール素子34、プリント基板
36等の検出部をモジュール化でき、モジュール単体で
性能及び特性を評価できるため信頼性が高い。
【0018】つぎに、図1の磁石33とホール素子34
とによる両者間の距離Lの測定原理を図3〜図6に基づ
き説明する。ホール素子42の駆動方法として、図3
(a)に示すように定電流源51により制御電流を一定
として出力Vを得る方法と、図3(b)に示すように定
電圧源52により制御電圧を一定として出力Vを得る方
法のいずれを用いることもできる。図4に制御電流が5
mA一定の場合のホール素子の出力特性の測定例を示す
が、図示するようにホール素子の出力電圧Vは磁束密度
Bに比例する。また、図5に示すように直径4mm×厚
み2mmの磁石80から距離L離れてサイズ1.5mm
×1.5mm×厚み0.6mmのホール素子42を配置
し、空間磁束密度の変化を測定した数値例を図6に示す
が、このように、磁石による磁束密度Bは磁石からの距
離Lが大きくなると非線型的に減少する。そして、図4
と図6から磁石を検知体であるホール素子から移動させ
ていった場合には、ホール素子の出力電圧Vは図6と相
似形となることがわかる。
【0019】つぎに、このホール素子の出力電圧から磁
石とホール素子との間の距離Lを求める近似式について
説明する。磁石の空間磁束密度Bとホール素子の出力電
圧Eとの関係は、比例定数をK0 とすると、 E=K0 B・・・ である。また、磁石の空間磁束密度Bと、磁石とホール
素子との間の距離Lとの関係はつぎの式で近似され
る。 loge B=K1 2 +K2 L+K3 ・・・(loge は自然対数) 従って、ホール素子の出力電圧Eをパラメータとすると
式は式より、 loge (E/K0 )=K1 2 +K2 L+K3 ・・・ となり、距離Lの2次式である。なお、係数K1
2 、K3 は磁石の着磁の強さ及び磁石の大きさ、厚さ
等で決まる定数であり、符号はプラス、マイナスのいず
れかをとる。式をLについて解くと、 L=K2 /2K1 ±((K2 /2K1 2 −(K3 −loge (E/K0 ) )/K1 1/2 ・・・ となる。式の係数をさらにKA =K2 /2K1 、KB
=K3 /K1 、KC =1/K1 とおけば、 L=KA ±(KA 2 −KB +KC ・loge (E/K0 ))1/2 ・・・ となるが、( )1/2 の項については、KA >(KA 2
−KB +KC ・loge(E/K0 ))1/2 であるため
マイナス値しかとらず、 L=KA −(KA 2 −KB +KC ・loge (E/K0 ))1/2 ・・・ となる。
【0020】つぎに、上記近似式を用いてホール素子
からの出力電圧Eを磁石との距離Lに換算して出力する
図1の信号処理回路63の構成を図2に基づき説明す
る。図2において、ホール素子34の出力電圧はICか
らなるアナログ演算回路(アナログ電気回路)である信
号処理回路63に入力され、信号処理された後、電圧V
0 として出力される。ホール素子34の出力電圧は作動
増幅回路43で増幅され、電圧─電流変換回路43で変
換されて演算量Eとなる。除算回路45でこのEと定数
0 からB=E/K0 を算出する。対数演算回路46で
このBの対数loge Bを算出する。乗算回路47でこ
のloge Bと定数KC の積KC ・loge Bを算出す
る。
【0021】一方、自乗回路48で定数KA の自乗KA
2 を算出する。第1減算回路49でこのKA 2 から定数
B を減算しKA 2 −KB を算出する。加算回路50で
このKA 2 −KB に上記KC ・loge Bを加算しKA
2 −KB +KC ・loge Bを算出する。ルート演算回
路51でこのKA 2 −KB +KC ・loge Bの1/2
乗(KA 2 −KB +KC ・loge B)1/2 を算出す
る。第2減算回路52で上記定数KA からこの(KA 2
−KB +KC ・loge B)1/2 を減算してL=KA
(KA 2 −KB +KC ・loge B)1/2 を算出し、こ
の演算量を増幅回路53で増幅した後、電圧V0 として
出力する。
【0022】上記近似式を用いてホール素子からの出
力電圧Eを磁石との距離Lに換算するには、通常、信号
処理回路にマイコンを用いて、プログラムで解くことが
考えられるが、そのようにプログラムで解くと演算実行
に時間を要し、高速応答に不適であり、仮に高速応答な
ように対応させると非常に高価なマイコンを必要とす
る。そこで、このように、アナログ演算回路を用いる
と、電気的に演算するので高速で演算することができ、
高速応答が可能であり、従って図1の弁棒6のストロー
ク検出動作を高速で行うことが可能である。
【0023】つぎに、この還流ガス量制御装置の弁棒の
ストローク検出動作を図1により説明する。図1におい
て、還流ガス量制御装置がオンされると、磁石33によ
る空間磁束密度をホール素子34が検出し、その出力が
信号処理回路63で磁石33とホール素子36との距離
Lに換算され、制御回路16に出力される。そして、制
御回路16でこの距離Lの変化を検出することにより弁
棒6のストロークが検出される。そして制御回路16は
このストロークに基づき弁棒6の開度をフィードバック
制御する。なお、磁石33に異状が発生した場合、出力
信号の異状変化により容易に診断が可能である。
【0024】つぎに、第2実施例を図7に基づき説明す
る。図7は着磁体及び磁気センサ取り付け位置の他の実
施例を示す断面図である。図7において、図1と異なる
点は、磁石33が弁棒6の延長方向に延在し可動板4に
配設された支柱57の上端に取り付けられ、ホール素子
34がプリント基板34を介して上部ハウジング2の上
面に取り付けられ、弁棒6の付勢用バネが負圧室3に配
設された圧縮バネ59となっている点である。このよう
な構成としても上記と同様の効果を奏する。
【0025】つぎに、第3実施例を図8乃至図10に基
づき説明する。第3実施例は、磁気の強さから距離への
変換を、磁気センサからの入力をデジタル化し、予め記
憶させた磁気の強さと距離との変換データを入力に応じ
て出力することにより行う場合の信号処理回路の実施例
である。図8は、本実施例の信号処理回路の構成を示す
ブロック図、図9は本実施例の効果を示す検出誤差要因
図、図10は図5の配置による磁界の強さとホール素子
と磁石の距離との関係の測定例を示すグラフ図である。
【0026】まず、構成を図8に基づき説明する。図8
において、図2と実質的に異なる点は、図2のICから
なるアナログ演算回路である信号処理回路63に代え
て、ROM又はメモリからなるデジタル記憶データ出力
回路である信号処理回路81とした点である。すなわ
ち、信号処理回路81は、作動増幅回路43と、作動増
幅回路43からのアナログ入力を所定単位量のデジタル
量に変換するアナログ/デジタル(以下A/Dと略す)
変換回路82と、予め求めた磁束密度と距離との変換デ
ータを記憶するメモリ84と、A/D変換回路82のA
/D変換のタイミングと、メモリ84からデータを出力
するタイミングを制御するクロック回路86とからな
る。
【0027】A/D変換回路82は、作動増幅回路43
からのアナログ入力電圧をnbitのデジタル量に変換
する。例えば10bitとすれば1024個、12bi
tとすれば4096個のデータ量となる。
【0028】メモリ84には、理論式から導出された距
離(図1の着磁体33とホール素子34との距離)の変
換データが、上記nbitのデジタル量に変換されて記
憶されており、かつ、そのデジタル量に変換された磁束
密度をアドレス情報としてデータを検索できるようにな
っている。
【0029】クロック回路83は、A/D変換回路82
のA/D変換のタイミングと、メモリ84からデータを
出力するタイミングを制御するための回路であり、A/
D変換回路82がA/D変換中はメモリ84からの出力
を禁止し、A/D変換終了時にメモリ84からの出力を
許可する働きをする。
【0030】つぎに、作動を説明する。ホール素子34
で検出された磁気は電圧に変換され、作動増幅回路43
で増幅された後、アナログ/デジタル変換回路82によ
ってnbitのデジタル量に変換される。そして、クロ
ック回路83により、メモリ84のこの変換されたデジ
タル量に相当するアドレス上に記憶させられている距離
データ(VO )がメモリ84から出力され、このnbi
tの距離データVO は図示されない次段のインターフェ
イスを介して図1の制御回路16に出力される。
【0031】つぎに、効果を図9及び図10により説明
する。図9(a)は図2のアナログ演算回路による場合
の誤差要因図、図9(b)は本実施例のデジタル記憶デ
ータ出力回路による場合の誤差要因図である。図9
(b)において、図9(a)と比較すると、マグネッ
ト、ホール素子、及び作動増幅回路による誤差要因は共
通して存在するが、近似式を用いることによる誤差要因
91、92が無くなり、逆にA/D変換による誤差要因
93が加わる。
【0032】図10において、図5に示す磁石とホール
素子の配置によるホール素子表面の磁界の強さH(所定
の換算により磁束密度に等価)と距離Lとの関係の計算
値を示す。実線89が上述の近似式を、点線90が理
論式を数値解析して得られた結果を示す。これによれ
ば、L<0.8mm、L>7.6mm の範囲では近似
式は、誤差が大きく発生しており精度が劣化する。す
なわち、信号処理回路に、展開可能な近似式あるいはマ
イコンで演算処理容易な形の近似式を用いると精度上か
ら測定距離が限定される(磁石の能力範囲内において
も)可能性を持つようになる。この点、本実施例によれ
ば、A/D変換誤差のみに注目すればよく、このA/D
変換誤差は、上述のbit数を適宜選択することにより
実用上十分に高精度の結果が得られる。例えば、A/D
変換誤差は10bitとすれば1/1024(単位デジ
タル量)、12bitとすれば1/4096となる。ま
た、予め記憶された変換データを入力に応じて出力する
ので、プログラムでその都度解く場合のように信号処理
に時間を要することはなく、高速処理が可能である。さ
らに、アナログ演算回路でICを用いるのに比べて、低
速のデジタル回路処理で済み、コスト面でも有利であ
る。
【0033】つぎに、第4実施例を図11に基づき説明
する。図11は図8の第3実施例の変形例を示す。図1
1において、図8と異なる点は、信号処理回路85に、
メモリ84から出力されたnbitのデータを距離デー
タをアナログデータに戻すデジタル/アナログ変換回路
87が付加され、この出力がインピーダンス変換回路8
8を介して外部に出力されるようになっている点であ
る。このような構成とすると、伝送線路の本数やコスト
に制約があるシステムに適したものとなる。なお、出力
0 の出力範囲に制約(例えば1〜3Vスケールである
等)がある場合は、メモリ84のデータは出力範囲に応
じた値にさらに演算処理されたものとされる。
【0034】なお、上述の第3及び第4実施例におい
て、本発明に係る信号処理回路をEGR装置の還流ガス
量制御装置に組み込んだ場合を説明したが、当該信号処
理回路及び図1の着磁体33、ホール素子34等を含む
部分は、磁気式ストローク検出センサとして独立して他
の用途に適用することが可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明のEGR装置の還流ガス量制御装
置は上述のように、弁棒の負圧室側の延長線上に着磁体
を取り付け、この着磁体に対する距離検出用の磁気セン
サを容器側に取り付けたものであるので、従来のように
検知シャフトを必要とせず又距離検出用素子自体も小さ
いためEGRバルブを小型・軽量化することが可能であ
り、また構造が単純であるため安価でかつ信頼性が高
い。そして、弁棒の移動方向の距離を検出するため、弁
棒に軸ガタがあっても弁棒のストローク検出性能に大き
な影響を与えることはなく、その直線性が良好である。
【0036】また、上記EGR装置の還流ガス量制御装
置への使用に適した本発明の磁気式ストローク検出セン
サは、被検出体の着磁部が形成する磁気の強さを磁気セ
ンサで検出し、該磁気の強さを演算により距離に変換し
て被検出体のストロークを検出するよう構成した磁気式
ストローク検出センサであって、前記演算を、近似式を
用いたアナログ電気回路により、又はデジタル化して予
め記憶させた磁気の強さと距離との変換データを入力に
応じて出力することにより行うので、前者の場合は、高
演算速度を得ることが可能であり、後者の場合は、精度
及び高演算速度の両方を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のEGR装置の還流ガス量
制御装置の要部の構成を示す断面図である。
【図2】第1実施例のEGR装置の還流ガス量制御装置
の信号処理回路のブロック図である。
【図3】ホール素子の使用方法を示す回路図である。
【図4】磁束密度とホール電圧との関係を示すグラフ図
である。
【図5】磁束密度又は磁界の強さと距離との関係を測定
する配置図である。
【図6】磁石からの距離と空間磁束密度との関係を示す
グラフ図である。
【図7】第2実施例の着磁体及び磁気センサ取り付け位
置を示す断面図である。
【図8】第3実施例の信号処理回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】本実施例の効果を示す検出誤差要因図である。
【図10】磁界の強さとホール素子と磁石の距離との関
係の測定例を示すグラフ図である。
【図11】第3実施例の信号処理回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図12】従来のEGR装置の還流ガス量制御装置の構
成を示す断面図である。
【符号の説明】
2 上部ハウジング(容器) 3 負圧室 4 可動板 6 弁棒 7a 弁座 11 排気導入パイプ(EGR通路) 12 排気供給パイプ(EGR通路) 33 磁石(着磁体) 34 ホール素子(磁気センサ) 38 引っ張りバネ(付勢手段) 63 信号処理回路(演算手段) 81 信号処理回路(演算手段) 82 アナログ/デジタル変換回路(変換手段) 84 メモリ(記憶手段) 83 クロック回路(出力手段) 85 信号処理回路(演算手段)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器と、この容器を区切って負圧室を形
    成する可動板と、この可動板に接続され容器外に摺動自
    在に突設する弁棒と、この弁棒が離着座する弁座と、前
    記弁棒を着座する方向に付勢する付勢手段と、前記弁座
    が設けられエンジンの排気通路と給気通路とを連通する
    EGR通路とを備えてなり、 前記弁棒の開度を制御することによりエンジンへの還流
    排気ガスを制御するEGR装置の還流ガス量制御装置で
    あって、 前記弁棒の負圧室側の延長線上に着磁体を取り付け、こ
    の着磁体に対する距離検出用の磁気センサを容器側に取
    り付けたことを特徴とするEGR装置の還流ガス量制御
    装置。
  2. 【請求項2】 着磁部を有する被検出体と、前記着磁部
    が形成する磁気の強さを検出する磁気センサとを備え、
    この磁気の強さを前記磁気センサから着磁部までの距離
    に変換する演算手段とを備え、この距離の変化により被
    検出体のストロークを検出するよう構成した磁気式スト
    ローク検出センサであって、前記演算手段は、前記磁気
    センサからの入力を、磁気の強さと前記距離との近似式
    を用いてアナログ電気回路により前記距離に変換するも
    のであることを特徴とする磁気式ストローク検出セン
    サ。
  3. 【請求項3】 着磁部を有する被検出体と、前記着磁部
    が形成する磁気の強さを検出する磁気センサとを備え、
    この磁気の強さを前記磁気センサから着磁部までの距離
    に変換する演算手段とを備え、この距離の変化により被
    検出体のストロークを検出するよう構成した磁気式スト
    ローク検出センサであって、前記演算手段は、前記磁気
    センサからのアナログ入力を所定単位量のデジタル量に
    変換する変換手段と、前記デジタル量に変換された磁気
    の強さをデータ検索用のアドレス情報として、予め求め
    た磁気の強さと前記距離との変換データを記憶する記憶
    手段と、前記変換手段からの入力に基づき前記記憶手段
    の変換データを用いて磁気の強さに対応する前記距離を
    出力する出力手段とを備えてなることを特徴とする磁気
    式ストローク検出センサ。
JP5352532A 1993-11-19 1993-12-29 Egr装置の還流ガス量制御装置及びこれに適した磁気式ストローク検出センサ Pending JPH07189816A (ja)

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