JPH07189102A - 硬質ボードおよびその製造方法 - Google Patents
硬質ボードおよびその製造方法Info
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- JPH07189102A JPH07189102A JP5350167A JP35016793A JPH07189102A JP H07189102 A JPH07189102 A JP H07189102A JP 5350167 A JP5350167 A JP 5350167A JP 35016793 A JP35016793 A JP 35016793A JP H07189102 A JPH07189102 A JP H07189102A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 作業環境などに悪影響を与えることなく製造
できる、難燃性を有する硬質ボードとその好適な製法を
提供する。 【構成】 反毛綿などに結着剤などを混合して成形され
てなる硬質ボードにおいて、微細に分割されたセピオラ
イトを難燃材としてその全体に略均等に含ませる。反毛
綿などに結着剤を添加してフリースとし、次いでこのフ
リースを熱間加圧成形することにより、硬質ボードを製
造する方法で、反毛綿に微細に分割されたセピオライト
を混合することにより難燃性を付与する。
できる、難燃性を有する硬質ボードとその好適な製法を
提供する。 【構成】 反毛綿などに結着剤などを混合して成形され
てなる硬質ボードにおいて、微細に分割されたセピオラ
イトを難燃材としてその全体に略均等に含ませる。反毛
綿などに結着剤を添加してフリースとし、次いでこのフ
リースを熱間加圧成形することにより、硬質ボードを製
造する方法で、反毛綿に微細に分割されたセピオライト
を混合することにより難燃性を付与する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗用車のドアや天井な
どの断熱材や防音材として使用される難燃性を有する硬
質ボードおよびその製造方法に関する。
どの断熱材や防音材として使用される難燃性を有する硬
質ボードおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の難燃性を有する硬質ボー
ド(以下、単にボードともいう)は、麻、綿、ポリエス
テル繊維などの反毛綿、若しくはウッドチップを粉砕な
いし破砕して繊維状や粉状にしたもの、又はこれらの混
合物に不燃材である石綿やガラス繊維を適量、混合して
難燃性を付与し、そして、フェノール樹脂などの熱硬化
性樹脂等の結着剤(バインダー)を添加して均等に混合
(紡)し、さらに開繊するなどして所定の厚さのフリー
スとし、これを加熱してその外(表)面付近のみ結着さ
せて嵩高で未硬(固)化の成形用フェルト(以下、単に
フェルトともいう)とした後、次工程において熱間加圧
成形することにより製造していた。
ド(以下、単にボードともいう)は、麻、綿、ポリエス
テル繊維などの反毛綿、若しくはウッドチップを粉砕な
いし破砕して繊維状や粉状にしたもの、又はこれらの混
合物に不燃材である石綿やガラス繊維を適量、混合して
難燃性を付与し、そして、フェノール樹脂などの熱硬化
性樹脂等の結着剤(バインダー)を添加して均等に混合
(紡)し、さらに開繊するなどして所定の厚さのフリー
スとし、これを加熱してその外(表)面付近のみ結着さ
せて嵩高で未硬(固)化の成形用フェルト(以下、単に
フェルトともいう)とした後、次工程において熱間加圧
成形することにより製造していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
ては、石綿やガラス繊維を難燃材(剤)として使用して
いたために、次のような問題があった。すなわち、石綿
についてはその有害性(発癌性)により使用に制約があ
る。またガラス繊維については、その微細な粉末や繊維
が取扱い作業者の皮膚に刺さるなど、取扱いにおける難
点があるために公害性が指摘され、したがって製造環境
や作業環境を整備する必要があるなどより、生産性の低
下や製造コストの上昇が避けられないといった問題があ
った。そして、こうした問題点があるために、使用過程
における安全性も疑問視されていた。
ては、石綿やガラス繊維を難燃材(剤)として使用して
いたために、次のような問題があった。すなわち、石綿
についてはその有害性(発癌性)により使用に制約があ
る。またガラス繊維については、その微細な粉末や繊維
が取扱い作業者の皮膚に刺さるなど、取扱いにおける難
点があるために公害性が指摘され、したがって製造環境
や作業環境を整備する必要があるなどより、生産性の低
下や製造コストの上昇が避けられないといった問題があ
った。そして、こうした問題点があるために、使用過程
における安全性も疑問視されていた。
【0004】こうした中、本願発明者は、反毛綿に結着
剤などを混合して成形されてなる嵩高の成形用フェルト
および硬質ボードの製造にあたり、種々の物質を添加し
て試験を繰返したところ、セピオライト(海泡石)を微
細に分割して、適量を混合してなるものにおいては、上
記した石綿やガラス繊維における問題もなく、しかも難
燃性が極めて高いことがわかった。
剤などを混合して成形されてなる嵩高の成形用フェルト
および硬質ボードの製造にあたり、種々の物質を添加し
て試験を繰返したところ、セピオライト(海泡石)を微
細に分割して、適量を混合してなるものにおいては、上
記した石綿やガラス繊維における問題もなく、しかも難
燃性が極めて高いことがわかった。
【0005】本発明は、硬質ボードの難燃材としての石
綿やガラス繊維のもつ上記した従来の問題点を解決すべ
く、かかる知見に基づいて案出したものであって、コス
トの上昇を招くことなく難燃性に優れた硬質ボードを得
る技術を提供することをその目的とする。
綿やガラス繊維のもつ上記した従来の問題点を解決すべ
く、かかる知見に基づいて案出したものであって、コス
トの上昇を招くことなく難燃性に優れた硬質ボードを得
る技術を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、反毛綿に結着剤などを混合して成形さ
れてなる硬質ボードにおいて、微細に分割されたセピオ
ライトをその全体に略均等に含ませたことにある。この
場合、セピオライトは、要求される難燃性に応じて適宜
の割合で混合すればよいが、好ましくは、反毛綿100
重量部に対し、10〜60重量%とするとよく、とくに
好ましくは、20〜50重量%含めるとよい。なお、反
毛綿は、綿、麻、或いはポリエステル等の合成繊維を主
材料とする繊維屑(縫製屑)をチップ化や細分化などし
た後、反毛処理したものが好ましいが、本発明にいう反
毛綿は、前記反毛綿と均等若しくは類似の性状を有する
ものや、ウッドチップをパルプ状や絡み合い性を持つよ
うに繊維状に処理したものや粉体としたもの、或いは、
おがくず、さらにはこれらの混合物でもよい。そして、
セピオライトは、適宜の大きさのその塊を粉砕機や反毛
機で処理して、粉体や繊維状などに微細に分割されたも
のを用いる。この場合、粉体としては粒径をなるべく小
さくし、繊維状のものとしては線径(太さ)が0.1〜
2mm程度、長さが1〜100mm程度のものが好まし
い。繊維状として微細に分割する場合には、反毛綿との
絡み合い性のある樹枝状構造がよい。
めに、本発明は、反毛綿に結着剤などを混合して成形さ
れてなる硬質ボードにおいて、微細に分割されたセピオ
ライトをその全体に略均等に含ませたことにある。この
場合、セピオライトは、要求される難燃性に応じて適宜
の割合で混合すればよいが、好ましくは、反毛綿100
重量部に対し、10〜60重量%とするとよく、とくに
好ましくは、20〜50重量%含めるとよい。なお、反
毛綿は、綿、麻、或いはポリエステル等の合成繊維を主
材料とする繊維屑(縫製屑)をチップ化や細分化などし
た後、反毛処理したものが好ましいが、本発明にいう反
毛綿は、前記反毛綿と均等若しくは類似の性状を有する
ものや、ウッドチップをパルプ状や絡み合い性を持つよ
うに繊維状に処理したものや粉体としたもの、或いは、
おがくず、さらにはこれらの混合物でもよい。そして、
セピオライトは、適宜の大きさのその塊を粉砕機や反毛
機で処理して、粉体や繊維状などに微細に分割されたも
のを用いる。この場合、粉体としては粒径をなるべく小
さくし、繊維状のものとしては線径(太さ)が0.1〜
2mm程度、長さが1〜100mm程度のものが好まし
い。繊維状として微細に分割する場合には、反毛綿との
絡み合い性のある樹枝状構造がよい。
【0007】また、この硬質ボードの好適な製造方法と
しては、反毛綿に結着剤などを添加してフリースとし、
次いでこのフリースを熱間加圧成形することにより、硬
質ボードを製造する方法において、前記反毛綿に、微細
に分割されたセピオライトを混合することにより難燃性
を付与するとよい。なお、セピオライトは、反毛綿の反
毛工程において、セピオライト塊を投入し、その工程と
同時に微細に分割させかつ略均一に混合することもでき
る。
しては、反毛綿に結着剤などを添加してフリースとし、
次いでこのフリースを熱間加圧成形することにより、硬
質ボードを製造する方法において、前記反毛綿に、微細
に分割されたセピオライトを混合することにより難燃性
を付与するとよい。なお、セピオライトは、反毛綿の反
毛工程において、セピオライト塊を投入し、その工程と
同時に微細に分割させかつ略均一に混合することもでき
る。
【0008】
【作用】本発明に係る硬質ボードにおいては、その不燃
材であるセピオライトが石綿やガラス繊維のような公害
問題をもたないことから、硬質ボードの使用に際しても
安全性が確保される。また、その製造においては、石綿
やガラス繊維を取り扱う場合のように作業環境を害する
ことがないから、その分、効率よく難燃性を有する硬質
ボードを製造することができ、製造コストの著しい低減
が期待される。
材であるセピオライトが石綿やガラス繊維のような公害
問題をもたないことから、硬質ボードの使用に際しても
安全性が確保される。また、その製造においては、石綿
やガラス繊維を取り扱う場合のように作業環境を害する
ことがないから、その分、効率よく難燃性を有する硬質
ボードを製造することができ、製造コストの著しい低減
が期待される。
【0009】
【実施例】本発明を具体化した実施例について、図1お
よび図2を参照して詳細に説明する。まず、綿や麻など
からなる繊維屑を、図示しないカット機などで適宜の小
片にカット(裁断)する。そして、このものを図示しな
い前切反毛機又はガーネット機に投入して開繊し、繊維
を十分に解きほぐして長、短繊維の集合からなる反毛綿
(綿状)とする。この中に、粉体状ないし繊維状をなす
など、予め微細に分割されてなるセピオライト(以下、
単にセピオライト粉ともいう)を添加(投入)して、均
等に混合する。ただし、本例では、セピオライトは、反
毛綿100重量部に対し、約35重量%となるように設
定されている。なお、小片にカットされた繊維屑等を前
切反毛機又はガーネット機に投入して反毛綿とするとき
に、適宜の大きさのセピオライト塊を投入し、繊維屑の
反毛と同時にセピオライトを微細に分割し、かつ均等に
混合することもできる。
よび図2を参照して詳細に説明する。まず、綿や麻など
からなる繊維屑を、図示しないカット機などで適宜の小
片にカット(裁断)する。そして、このものを図示しな
い前切反毛機又はガーネット機に投入して開繊し、繊維
を十分に解きほぐして長、短繊維の集合からなる反毛綿
(綿状)とする。この中に、粉体状ないし繊維状をなす
など、予め微細に分割されてなるセピオライト(以下、
単にセピオライト粉ともいう)を添加(投入)して、均
等に混合する。ただし、本例では、セピオライトは、反
毛綿100重量部に対し、約35重量%となるように設
定されている。なお、小片にカットされた繊維屑等を前
切反毛機又はガーネット機に投入して反毛綿とするとき
に、適宜の大きさのセピオライト塊を投入し、繊維屑の
反毛と同時にセピオライトを微細に分割し、かつ均等に
混合することもできる。
【0010】次いで、こうして得られた反毛綿とセピオ
ライト粉との混合物(以下、単に混合物ともいう)1
を、図2に示すホッパーフィーダー11内に供給して製
造ラインにのせる。これにより、混合物すなわち、セピ
オライト粉を均等に含む反毛綿1は、ホッパーフィーダ
ー11内で開繊され、その混合物1が搬送機12上に所
定量づつ排出されて次工程に送られる。ただし、本例で
はその中間におけるホッパー13に、結着剤(本例では
粉体(末)のフェノール樹脂)2が収容されており、適
量づつ混合物1の上に略均等に振掛けられるように設定
されている。なお、結着剤2の量は、本例では、反毛綿
とセピオライト粉の合計100重量部に対し、約30重
量%に設定されている。なお、硬質ボードの緻密性ない
し硬度は、結着剤の量や熱間加圧条件に依存するので、
この結着剤の量は、硬質ボードごと適宜に設定される
が、一般には20〜60%の範囲とされる。
ライト粉との混合物(以下、単に混合物ともいう)1
を、図2に示すホッパーフィーダー11内に供給して製
造ラインにのせる。これにより、混合物すなわち、セピ
オライト粉を均等に含む反毛綿1は、ホッパーフィーダ
ー11内で開繊され、その混合物1が搬送機12上に所
定量づつ排出されて次工程に送られる。ただし、本例で
はその中間におけるホッパー13に、結着剤(本例では
粉体(末)のフェノール樹脂)2が収容されており、適
量づつ混合物1の上に略均等に振掛けられるように設定
されている。なお、結着剤2の量は、本例では、反毛綿
とセピオライト粉の合計100重量部に対し、約30重
量%に設定されている。なお、硬質ボードの緻密性ない
し硬度は、結着剤の量や熱間加圧条件に依存するので、
この結着剤の量は、硬質ボードごと適宜に設定される
が、一般には20〜60%の範囲とされる。
【0011】そして、結着剤2が含まれた混合物1をフ
リース製造機14内へ供給して一層均等に混合されるよ
うに十分に混紡(合)する。フリース製造機14内で
は、さらに細かく開繊されるとともに、セピオライト粉
や結着剤などがより均一に混合され、均等厚さのフリー
ス3として搬送機22上に排出され、所定の速度で搬送
される。
リース製造機14内へ供給して一層均等に混合されるよ
うに十分に混紡(合)する。フリース製造機14内で
は、さらに細かく開繊されるとともに、セピオライト粉
や結着剤などがより均一に混合され、均等厚さのフリー
ス3として搬送機22上に排出され、所定の速度で搬送
される。
【0012】こうして反毛綿は均質な難燃性が付与され
たフリース3となり、設定された加圧ローラー15間を
通され、所定の厚さとなって加熱炉16内に搬送機32
により通される。加熱炉16内では、熱風(170〜2
50℃)により、フリース3は、それに混合されている
結着剤がフリース3両面の外面付近のみが溶融、固化し
て繊維を結合させながら、連続的に適宜の速度により搬
送され、難燃性を有するいわゆる嵩高の成形用フェルト
4となって排出される。この加熱段階では、ハンドリン
グできる程度に表面の繊維のみ結着させ、フリース3の
内側は未固化、または未可塑の状態としておく。
たフリース3となり、設定された加圧ローラー15間を
通され、所定の厚さとなって加熱炉16内に搬送機32
により通される。加熱炉16内では、熱風(170〜2
50℃)により、フリース3は、それに混合されている
結着剤がフリース3両面の外面付近のみが溶融、固化し
て繊維を結合させながら、連続的に適宜の速度により搬
送され、難燃性を有するいわゆる嵩高の成形用フェルト
4となって排出される。この加熱段階では、ハンドリン
グできる程度に表面の繊維のみ結着させ、フリース3の
内側は未固化、または未可塑の状態としておく。
【0013】次に、このフェルト4を用途に応じ適宜の
形状、大きさに裁断し、200〜280℃で所定の熱間
加圧(プレス)成形機でもって加圧成形する。かくし
て、自動車の内装部材などに用いられる難燃性を有する
硬質ボードを得る。なお、こうした製造過程では、石綿
やガラス繊維が使用されていないので、作業環境が害さ
れることもない。
形状、大きさに裁断し、200〜280℃で所定の熱間
加圧(プレス)成形機でもって加圧成形する。かくし
て、自動車の内装部材などに用いられる難燃性を有する
硬質ボードを得る。なお、こうした製造過程では、石綿
やガラス繊維が使用されていないので、作業環境が害さ
れることもない。
【0014】なお、こうして得られた硬質ボード4の難
燃性能を次のようにして試験した。まず、本例における
反毛綿に対するセピオライト粉の量が30重量%の試験
片試料No 1(大きさ;縦30cm、横5cm、厚さ3
mm)を10個つくり、縦長にして吊るして下縁にガス
バーナーの炎を約15秒間当てた後、除去した。そし
て、この場合において自己(自然)消火までに燃焼した
面積(試料10個の略平均比率)を測定した。
燃性能を次のようにして試験した。まず、本例における
反毛綿に対するセピオライト粉の量が30重量%の試験
片試料No 1(大きさ;縦30cm、横5cm、厚さ3
mm)を10個つくり、縦長にして吊るして下縁にガス
バーナーの炎を約15秒間当てた後、除去した。そし
て、この場合において自己(自然)消火までに燃焼した
面積(試料10個の略平均比率)を測定した。
【0015】結果は表1に示した通りである。ただし、
比較例(試料No 2、No 3)は、難燃材をガラス繊
維、石綿(反毛綿に対する重量比はともに30重量%)
とした点を除き、本例と同様に製造して得たものであ
る。
比較例(試料No 2、No 3)は、難燃材をガラス繊
維、石綿(反毛綿に対する重量比はともに30重量%)
とした点を除き、本例と同様に製造して得たものであ
る。
【0016】
【表1】 本例のもの(試料No 1)は、いずれの試料において
も、フラッシング(瞬間的に燃焼)はするが、ガスバー
ナー(炎)の除去後、いずれも3秒以内に自己消化し、
面積にして1〜3%ほど表面が燃え(焦げ)た。これに
対して、比較例(試料No2,3とも)も、ガスバーナ
ーの除去後、いずれも3秒以内に自己消化し、面積にし
て1〜3%ほど燃えた。この結果からも実証されるよう
に、本例においては、従来のガラス繊維や石綿を難燃材
とした場合に比べ、同等の難燃性を保持していることが
解る。
も、フラッシング(瞬間的に燃焼)はするが、ガスバー
ナー(炎)の除去後、いずれも3秒以内に自己消化し、
面積にして1〜3%ほど表面が燃え(焦げ)た。これに
対して、比較例(試料No2,3とも)も、ガスバーナ
ーの除去後、いずれも3秒以内に自己消化し、面積にし
て1〜3%ほど燃えた。この結果からも実証されるよう
に、本例においては、従来のガラス繊維や石綿を難燃材
とした場合に比べ、同等の難燃性を保持していることが
解る。
【0017】次に、反毛綿に対するセピオライト粉の含
有比率を、5〜60重量%において適宜変えた試料を1
0個づつつくり、上記したのと同様にして難燃性を試験
した。結果は表2に示した通りである。
有比率を、5〜60重量%において適宜変えた試料を1
0個づつつくり、上記したのと同様にして難燃性を試験
した。結果は表2に示した通りである。
【0018】
【表2】 この結果からも解るが、セピオライトの含有比率が5重
量%の場合には、試験片は60秒近く燃焼して消化した
が、25〜30%(面積)が燃焼してしまった。これに
対し、10重量%の場合では、試験片は燃焼後いずれも
30秒以内に自己消火し、その一部(10〜20%)が
燃焼しただけである。また、20重量%の場合には、炎
の除去後、いずれも10秒以内に自己消火し、表面積に
して5〜10%ほど燃えたのみであった。そして、40
〜60重量%の場合には、炎の除去後、いずれも3秒以
内に自己消火し、表面積にして1〜3%燃え(焦げ)た
のみであった。セピオライトの量は、製品の用途ごとに
要求される難燃度(設定値)に応じて選定すればよい。
前記したように、10〜60重量%の範囲が適当であ
り、好ましくは20〜50重量%である。なお、自動車
のエンジン付近の防音材として使用される場合には、3
0〜60重量%が適当であり、自動車のドアや天井のイ
ンナーパネルとして使用される場合には、10〜30重
量%でよい。
量%の場合には、試験片は60秒近く燃焼して消化した
が、25〜30%(面積)が燃焼してしまった。これに
対し、10重量%の場合では、試験片は燃焼後いずれも
30秒以内に自己消火し、その一部(10〜20%)が
燃焼しただけである。また、20重量%の場合には、炎
の除去後、いずれも10秒以内に自己消火し、表面積に
して5〜10%ほど燃えたのみであった。そして、40
〜60重量%の場合には、炎の除去後、いずれも3秒以
内に自己消火し、表面積にして1〜3%燃え(焦げ)た
のみであった。セピオライトの量は、製品の用途ごとに
要求される難燃度(設定値)に応じて選定すればよい。
前記したように、10〜60重量%の範囲が適当であ
り、好ましくは20〜50重量%である。なお、自動車
のエンジン付近の防音材として使用される場合には、3
0〜60重量%が適当であり、自動車のドアや天井のイ
ンナーパネルとして使用される場合には、10〜30重
量%でよい。
【0019】なお、難燃性の付与は、セピオライトが石
綿やガラス繊維のような取り扱い上や環境上の問題がな
いため、上記実施例において、ホッパーフィーダー11
から排出されフリース製造機14内への供給前における
反毛綿に、セピオライト粉を均等に振掛けることでも差
支えない。また、フリース3の状態において、均等に振
り掛けることで難燃処理を施すこともできる。さらに、
セピオライトは、結着剤に所定の割合で混合して混合体
としておき、この混合体を適量づつ反毛綿の上に略均等
に振掛けることでも、難燃性を付与できる。すなわち、
結着剤の付与と共に、難燃処理を同時にすることもでき
る。
綿やガラス繊維のような取り扱い上や環境上の問題がな
いため、上記実施例において、ホッパーフィーダー11
から排出されフリース製造機14内への供給前における
反毛綿に、セピオライト粉を均等に振掛けることでも差
支えない。また、フリース3の状態において、均等に振
り掛けることで難燃処理を施すこともできる。さらに、
セピオライトは、結着剤に所定の割合で混合して混合体
としておき、この混合体を適量づつ反毛綿の上に略均等
に振掛けることでも、難燃性を付与できる。すなわち、
結着剤の付与と共に、難燃処理を同時にすることもでき
る。
【0020】難燃材は、上記実施例ではセピオライトの
みとしたが、本発明においては、これ以外に、硬質ボー
ドの用途によっては、無機系、リン系、臭素系など、粉
体の難燃剤(不燃剤)として使用されているものが、適
宜、混合されていてもよい。なお、結着剤としては、フ
ェノール樹脂以外の熱硬化性樹脂、或いは熱可塑性樹脂
を用いることができる。なお、本発明における硬質ボー
ドは、建材などとしても適用できることはいうまでもな
い。
みとしたが、本発明においては、これ以外に、硬質ボー
ドの用途によっては、無機系、リン系、臭素系など、粉
体の難燃剤(不燃剤)として使用されているものが、適
宜、混合されていてもよい。なお、結着剤としては、フ
ェノール樹脂以外の熱硬化性樹脂、或いは熱可塑性樹脂
を用いることができる。なお、本発明における硬質ボー
ドは、建材などとしても適用できることはいうまでもな
い。
【0021】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
に係る硬質ボードにおいては、難燃材が石綿やガラス繊
維の場合に比べ、難燃性の低下を招くことなく、しかも
公害問題をもたないことから、安全性の高い難燃性硬質
ボードとなすことができる。
に係る硬質ボードにおいては、難燃材が石綿やガラス繊
維の場合に比べ、難燃性の低下を招くことなく、しかも
公害問題をもたないことから、安全性の高い難燃性硬質
ボードとなすことができる。
【0022】また、上記の製法においては、反毛綿にセ
ピオライト粉を混合するだけで難燃性が付与できるが、
この際、石綿やガラス繊維の場合と比べ作業環境上など
の問題が少ないから格別の難燃処理工程を要せず、難燃
性を有する硬質ボードを製造することができるので、製
造コストの低減が期待される。
ピオライト粉を混合するだけで難燃性が付与できるが、
この際、石綿やガラス繊維の場合と比べ作業環境上など
の問題が少ないから格別の難燃処理工程を要せず、難燃
性を有する硬質ボードを製造することができるので、製
造コストの低減が期待される。
【図1】本発明に係る製法の工程を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】本発明に係る製法を説明する難燃処理後、成形
用フェルト製造までの製造ラインの説明図である。
用フェルト製造までの製造ラインの説明図である。
1 反毛綿 2 結着剤の粉体 3 フリース 4 成形用フェルト 11 ホッパーフィーダー 12,22,32 搬送機 13 ホッパー 14 フリース製造機 15 加圧ローラー 16 加熱炉
Claims (3)
- 【請求項1】 反毛綿に結着剤などを混合して成形され
てなる硬質ボードにおいて、微細に分割されたセピオラ
イトをその全体に略均等に含んでいることを特徴とする
硬質ボード。 - 【請求項2】 前記セピオライトが、反毛綿100重量
部に対し、10〜60重量%である請求項1記載の硬質
ボード。 - 【請求項3】 反毛綿に結着剤などを添加してフリース
とし、次いでこのフリースを熱間加圧成形することによ
り、硬質ボードを製造する方法において、前記反毛綿
に、微細に分割されたセピオライトを混合することによ
り難燃性を付与することを特徴とする硬質ボードの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5350167A JPH07189102A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 硬質ボードおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5350167A JPH07189102A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 硬質ボードおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07189102A true JPH07189102A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18408681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5350167A Pending JPH07189102A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 硬質ボードおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07189102A (ja) |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5350167A patent/JPH07189102A/ja active Pending
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