JPH07188659A - 土質改良用配合物 - Google Patents

土質改良用配合物

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JPH07188659A
JPH07188659A JP34681793A JP34681793A JPH07188659A JP H07188659 A JPH07188659 A JP H07188659A JP 34681793 A JP34681793 A JP 34681793A JP 34681793 A JP34681793 A JP 34681793A JP H07188659 A JPH07188659 A JP H07188659A
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JP
Japan
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soil
water
particles
mixed
soil improvement
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Application number
JP34681793A
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English (en)
Inventor
Takayuki Nakajima
孝之 中島
Koji Matoba
康治 的場
Yoshio Iwasaki
善雄 岩崎
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Kowa Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kowa Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 土質改良のため土に混合する配合物。 【構成】 芯材の表面に水溶性樹脂を被覆した粒子を他
の固体粒子に混合分散させた混合物からなる土質改良用
配合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は土質を改良する目的で、
土に混合するための配合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、土質を改良するための手段は種々
行われている。すなわち植物栽培土壌では堆肥、バーク
堆肥あるいは下水処理より生ずるスラッジ等の有機物を
主とするものを土壌に混入している。これらは土壌中で
微生物等の活動を盛んにし、植物の育成に役立ってい
る。しかし、これらの有機質の混入は往々にして地面の
軟弱化をもたらす。また庭土においてはマサ土のように
粗粒の土を使用したり、多孔質の石の破砕物を混入して
いる。これによって地面に多孔性を付与できるが、土が
細粒化することによって多孔性は徐々に失われてくる。
【0003】グランド、テニスコートや公園の遊歩道に
おいてはクレー舗装と呼ばれる粘土質を主とした土、例
えば荒木田土、赤土等で固められるが、降雨によって軟
弱化しやすい。また一般に土は乾燥により細粒化がおこ
り、土が流失しやすく土埃りがたちやすくなる欠点があ
る。このような場合の対策として、一般には塩化カルシ
ウムが散布混入している。塩化カルシウムは強吸湿性の
ため土に湿りを与え土埃りがたちにくく、さらに凍結緩
和、締め固めなどの効果がある。しかし、降雨時にはそ
の強吸湿性のために地面が軟弱化しやすく、乾燥が遅く
地面の硬度回復が遅い。さらに塩化カルシウムは水に溶
けやすいため流失によりその効果の持続性が小さく、か
つ塩化カルシウムが流出すると塩素イオンが植物に害を
与え金属には腐食などの問題を生ずる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
土質改良における諸問題を解決するとともに、取扱が容
易でかつ効率的な作業ができる土質改良用配合物を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、アスファルト、天然樹脂、合成樹脂、天然
ゴム、合成ゴム等の適用環境温度で粘着性のある物質
(以下アスファルト等という)を芯材とし、水溶性樹脂
を表面に被覆した粒子(以下表面被覆粒子という)と他
の固体粒子との混合物からなる土質改良用配合物からな
るものである。本発明の配合物を土に混入すると、土中
の水分により粒子表面の水溶性樹脂が溶け、ついでその
使用環境温度では芯材は粘着性があるので、芯材が土粒
子と結合し土を団粒化する。このようにして団粒化した
土粒子は、その結合がアスファルト等の粘着力によるも
のであるため水や乾燥で解離することなく長期に団粒化
状態を維持する。このように土の団粒化状態が維持さ
れ、土中に空隙が生じる。その結果、水・空気の流通を
高め植物の根の伸展を良くするとともに土の透水性及び
含水能力が高くなり、地面の軟弱化が軽減され、地表面
乾燥が早くなる効果がある。また土が団粒化して土の微
粉が減少するため、地面が乾燥しても土埃がたちにくい
という効果もある。
【0006】表面被覆粒子を直接処理しようとする土に
混合しても、土を団粒化して土質を改良することができ
る。しかし、通常表面被覆粒子は土に比べ比重が小さく
均一に混合分散することが困難である。また処理しよう
とする土に水分を含むときは、その水分で表面被覆粒子
の被覆材が溶け、表面被覆粒子だけが塊となって土中に
均一に分散させることが困難である。本発明の土質改良
用配合物は表面被覆組成物は他の固体粒子との均一な混
合物となっているため、水分を含む土に供給しても、表
面被覆粒子同志が付着して塊となるようなことは起ら
ず、表面被覆粒子が均一に分散され、効率良く作業をす
ることができる。
【0007】本発明の方法に使用する表面被覆粒子の粒
径は特に制限はないが、1ミリメートル以下であり、好
ましくは500ミクロン以下、10ミクロン以上であ
る。
【0008】表面被覆にもちいる水溶性樹脂としては、
例えばアラビアゴム、ゼラチン、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロー
ス、さらにポリ酢酸ビニル又はバーサチック酸ビニル−
酢酸ビニル共重合物の部分鹸化物など成膜性があり、か
つ再び水に溶解することができるものが使用できる。
【0009】表面被覆粒子の芯材としてはアスファル
ト、石油樹脂及び各種合成樹脂、ロジンなどの天然樹
脂、天然ゴムあるいは合成ゴム等が使用できる。この芯
材は使用する環境温度で粘着性のあるものが望ましい。
芯材が粘着性をもつ物質であると、表面の被覆材が溶解
することによってそれで溶着するだけでなく、内部の芯
材の粘着力によって適用箇所の土や砂を固着し、しかも
これは固着後も結合が強固である。水溶性樹脂だけによ
る溶着では、そのまま乾燥した時は固着しているが降雨
などにより水溶性樹脂が溶けて流失し、固着能力を失う
ので不利である。
【0010】表面被覆粒子としては、前記の特性を有し
ているものであれば、どのような製造方法によって製造
されたものでもよい。しかし、現段階における入手の容
易さや効果の優秀性から本出願人が既に特許出願してい
るアスファルト粒子を芯材としてカプセル体の製造に関
する「アスファルト粉末粒子の製造方法」(特願平3−
151158号明細書)や、石油樹脂粒子を芯材とした
カプセル体の製造に関する「石油樹脂粉末及びその製造
方法」(特願平4−78813)の各発明の方法に従っ
て製造される水溶性樹脂を表面に被覆した粉末が好適で
ある。
【0011】芯材に使用されるアスファルトとしては天
然アスファルト、石油精製残渣として得られる石油アス
ファルトなど任意の起源のもので、針入度が高く適用す
る環境温度で粘着性を有するものである。天然樹脂とし
てはガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどの
ロジン誘導体樹脂、α−ピネンもしくはβ−ピネン、ジ
ペンテン、リモネンなどのいずれか、又は混合重合物な
どのポリテルペン樹脂などがある。
【0012】合成樹脂としては脂肪族系、芳香族系、脂
肪族/芳香族共重合系、脂肪族/脂環族共重合系、シク
ロペンタジエン系などの石油樹脂、さらにこれらを水添
した水添系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル、スチレ
ンなどα,β不飽和結合モノマーの単独もしくは共重合
物からなる樹脂などが使用できる。ゴムとしては天然ゴ
ムのほか、スチレン/ブタジエン共重合ゴム、ポリイソ
プレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエンゴム、ポリ
ブテン、ブチルゴムあるいはポリオレフィンゴムなどが
ある。さらにこれら天然もしくは合成ゴムを原料とする
再生ゴムも使用することができる。また、粘着性を高め
るためこれらのゴムあるいは樹脂に混合可能な軟化剤あ
るいはタッキファイヤーを添加して使用することができ
る。
【0013】表面被覆粒子の芯材としてのアスファル
ト、石油樹脂及び各種合成樹脂や、ロジンなどの天然樹
脂、天然ゴムあるいは合成ゴム等は土粒子を結合する目
的から使用される環境温度で粘着性を有する。通常その
物質のガラス転移温度(Tg)以下では粘着性がない
が、タックが0となる臨界タック温度(Tc)について
は、Tc=Tg+20の関係が経験的に提案されてい
る。これによると芯材として使用される物質は、30℃
の環境で効果を示すにはガラス転移温度が10℃以下で
あることが必要であるといわれている。
【0014】本発明の配合物に使用する他の固体粒子と
しては特に限定するものではないが、天然に産する海
砂、川砂、岩石や鉱滓の破砕物、土や汚泥の焼結生成物
あるいはパーライトのように岩石を加熱膨張させて破砕
してものからなる無機質の固体粒子、及び天然又は合成
の樹脂類の粒子からなる有機質の固体粒子(以下、砂等
ともいう)などの単独又は混合したものを使用すること
ができる。塩類が障害になる用途の場合は、海砂は水洗
して塩を除去したのち使用することができる。
【0015】砂等は、表面被覆粒子を均一に土壌中に分
散し、さらに土壌に混合する際に作業が容易かつ効率的
におこなうことができるように配合物中に加えられてい
る。使用する砂等に微粉が多く含まれると、表面被覆粒
子が土の微粉を固粒化する作用効果を低下させるので好
ましくない。100メッシュのふるいを通過するものが
30重量%以下、好ましくは20%以下である。もし1
00メッシュ通過成分が多い場合は篩い分けにより微粉
を少なくして用いることができる。また土に混合使用す
るに支障があるような大きな粒、通常5mmを超えるもの
は除去されてる。
【0016】本発明の配合物で砂等と表面被覆粒子との
混合割合は、表面被覆粒子の割合が多過ぎると配合物中
で分離しやすく、かつ水分の多い土壌に混合する際、表
面被覆粒子の塊ができやすいので好ましくない。砂等の
比重により異なるが砂等の100重量部に対して表面被
覆粒子が40重量部好ましくは30重量部以下が適当で
ある。また本配合物は土に混合するのであるから、砂等
の100重量部に対して少なくとも5重量部以上の表面
被覆粒子を添加しないと実用上効果が小さい。
【0017】本発明の配合物は土に混合するまでは、砂
等と表面被覆粒子とが溶着せず遊離の状態であることが
必要である。従って、本配合物を製造する際に、砂等の
水分は5%以下、好ましくは3%以下になるようにあら
かじめ乾燥したのち、表面被覆粒子と混合する必要があ
る。砂等の水分が多過ぎると、配合物中で表面被覆粒子
と砂等が溶着したり、表面被覆粒子が塊となって、本配
合物を土と混合したときに均一分散を妨げ、また土を結
合団粒化する能力を低下させる。またこの配合物中の表
面被覆粒子が吸湿しても砂等と溶着するので、本配合物
は吸湿しないようにして保管しなければならない。
【0018】表面被覆粒子と砂等とを混合する場合、表
面被覆粒子の芯材は粘着性がありかつ軟らかい物質であ
るので、強い剪断力のかかる方法は適当でなく、Vブレ
ンダー、リボンミキサーなど強い剪断力のかからない方
法により混合することが望ましい。
【0019】このようにして得た本発明の配合物は、通
常土木作業のできる程度の水分の土に対して支障なく混
合分散することができる。土質にもよるがその水分の上
限はほぼ60%程度である。本配合物の土に対する混合
割合は、配合物中の表面被覆粒子の割合によるので一概
にはいえないが、土の乾燥重量100部あたり表面被覆
粒子の0.1重量部添加すると効果が明らかとなる。土
に混合する表面被覆粒子の割合が増加すると、土の団粒
化が進んで土壌中の微粉は減少し、土質改良効果はさら
に大きくなる。しかし、表面被覆粒子が多過ぎて粒子同
士で結合するほどになると土としての機能を損なうおそ
れがあるので、土の乾燥100重量部あたり表面被覆粒
子の20重量部の割合までの混入が望ましい。
【0020】本発明の配合物を土に混合する方法として
は特に限定はない。緑化工事では土壌に肥料、バーク堆
肥、種子等を混合する際に本配合物を添加混入し、エア
ー吹き付け又は敷き均しによって施工する。施工後は地
盤からの水分によって本配合物の効果が出てくるが、乾
燥の著しい季節の工事においては混合時に水を適量添加
して施工するか、施工後水噴霧による散水で施工区域に
水分付与をすることによって効果を早期に確実に発揮す
ることができる。本配合物は土粒子を団粒化することで
効果を示すものであり、これを阻害しないかぎり肥料、
腐葉土等一般に土壌改良あるいは植物生育のための肥料
・助剤など一般に使用されるものを併用することができ
る。
【0021】グランド等のクレー舗装の場合は、対象と
する表層土にあらかじめ所定量の本配合物を混合して所
定の場所に敷き均すか、あるいは、対象とする場所の表
層土の上に本配合物を面積あたり所定の量を散布し、そ
の後対象区画全面を所定の深さまで堀り返し混合する方
法でも施工できる。このようにして本配合物が混合され
た表層土はローラーの転圧などによる所定の圧力により
締め固め仕上げられる。この場合でも石灰その他一般に
土壌改良に用いられる他の土質改良材等の併用が可能で
ある。
【0022】
【作用】本発明の配合物中の表面被覆粒子の個々の粒子
は、土中の水分によって被覆水溶性樹脂が溶けて芯材の
アスファルト等が土微粉と固着し、アスファルト等を中
心として周りに土粒子を付着した団粒となる。この作用
は以下の実施例による粒度分布の変化として把握するこ
とができる。また、この団粒はアスファルト等の粘着に
よって土粒子と固着しているため、乾燥や降雨によって
も崩されたり解離することがなく長期にわたって団粒を
維持することができる。この作用は同じく実施例10の
細粒化試験及び水透過性試験において認められる。
【0023】
【実施例】以下、実施例に従って本発明を具体的に説明
する。しかし本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。 実施例1〜4 あらかじめ乾燥した表1に示す粒度分布の川砂(水分1
%)及び珪砂混合物(分級された珪砂を混合したもの)
にファルセルW(恒和化学工業社製、特願平3−151
158号による水溶性樹脂を表面に被覆した平均粒径7
0ミクロンのアスファルト粉末、アスファルトの針入度
400、以下FWと表記する)を表2のように混合し
た。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】(配合物安定性試験)表2の混合物1kgを
1リットルのガラス瓶にそれぞれ入れ、振とうして川砂
とFWとの分離程度を評価して表3に示した。 (混合試験)黒土7容量部、粗砂3容量部の混合物(水
分35重量%)の154重量部に対して実施例1〜4の
配合物を30重量部添加混合して、混合状態を評価し表
3の結果を得た。
【0027】
【表3】
【0028】このようにFWの添加量が川砂あるいは珪
砂混合物に対して30重量%以下であれば配合物の安定
性及び混合試験で異常がなかった。
【0029】実施例5 黒土の土質改良効果を調べるために、自然環境における
乾燥・降雨による土粒子の変化を摸したモデル実験を行
い、乾湿繰返しによる土の粒子分布の変化を調べた。乾
燥川砂100重量部にファルセルWの20重量部を混合
した配合物Aを用い、黒土に混合した。ただし、黒土に
対する川砂の割合を一定(乾燥重量比で黒土/川砂=6
/4)にするため表4のように乾燥川砂を添加調整し
た。
【0030】
【表4】
【0031】(細粒化試験)これら混合物5−0から5
−3について、自然環境における降雨・乾燥を摸したも
のとしてそれぞれ図1に示す操作を加え、篩分級1及び
篩分級2を得た。図1において、水洗は試料に水200
mlを加えてよくかきまぜたのちろ過し、この操作を3回
繰り返した。また篩分級1にはそれぞれの混合物記号の
あとに−1を、篩分級2には−2を付した。なお元の粒
度分布に近いものとして5−0を80℃で乾燥したもの
(5−00とする)の粒度分布も測定した。これらの粒
度分布は表5に示す。またこれらの分布毎の比較を図2
〜3に示す。
【0032】
【表5】
【0033】表5及び図2〜3にみられるように、元の
土の粒度分布に近い5−00に比べブランクの5−0は
150メッシュ以下の粒子が増加しているが、本発明に
よる配合物を添加混合した5−1〜5−3は150メッ
シュ以下の粒子の増加が減少した。
【0034】(水透過性試験)内径33mm、長さ258
mmのアクリル製円筒の一方に直径8mmのガラス管を通し
たゴム栓をし、これを下方になるように保持する。ゴム
栓の上に不織布一枚、さらにろ紙(A No.1)一枚を敷
き、その上に5−00の篩分級及び各サンプルの篩分級
2について、それぞれの各粒径分級を併せ混合した乾燥
土砂サンプルを130g充填しその上に不織布をのせ
る。これに水を飽和させた後、50mlの水を静かに流し
込み透水量とその所要時間を測定し、ほぼ定常状態にな
ったデータを採用した。また円筒に充填した土砂サンプ
ルの容積から見掛け嵩比重を、透水試験の前後の重量か
らそのサンプルの見掛け含水率を算出した。その結果を
表6〜8に、透水量−時間の関係を図4(5−0−2は
省略)に示す。
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】
【表8】
【0038】表6のように本発明の方法による配合物A
を混合することにより透水に要する時間は短縮し、透水
性が改善された。さらに表7の見掛け嵩比重、表8の見
掛け含水率のデータからも、配合物Aを混合することに
より充填土砂内の空隙が増加していることがわかる。こ
れは本発明の配合物の割合によって土が団粒化している
ことを示している。このように土が団粒化し空隙のある
土質構造になると、透水性が良くなる上に空隙に水を含
むことが出来るので保水性が良いものとなる。
【0039】実施例7〜10 荒木田土、赤土、マサ土の土の種類を変え、乾燥川砂の
混合率を変えて表9に示す混合物を調製し、実施例5で
用いた配合物Aの効果を調べた。これらの土はあらかじ
め4メッシュの篩をとおし約5mm以上の粒子を除去した
のち試験に使用した。
【0040】
【表9】
【0041】実施例6〜9は実施例5と同じような方法
で細粒化試験を行い、表10〜表13のような結果を得
た。またこれらを図5〜図12に示した。
【0042】
【表10】
【0043】
【表11】
【0044】
【表12】
【0045】
【表13】
【0046】表10〜13及び図5〜12の結果からわ
かるように、荒木田土、赤土、マサ土のいずれも黒土よ
り微粒の割合が小さいため細粒化抑制効果は黒土の場合
より目立ちにくいが、配合物Aを添加しないブランクの
篩分級1及び2の粒度分布と比較すると、明らかに添加
したものは大きい粒度のものの割合が増加しており、黒
土の場合と同じような傾向であり、本発明の配合物Aを
添加すると土の細粒化抑制に効果があることを示してい
る。
【0047】実施例10 黒土(水分48%)と川砂を混合したものに、実施例5
の配合物Aを添加し、比較のためポリビニルアルコール
(ゴーセノールKL−05、日本合成化学社製、鹸化度
78〜81%)及び再乳化型粉末エマルジョン(モビリ
スDM−200、ヘキスト社製、酢酸ビニル−ベオバ共
重合系)を配合物AのなかのFWに置き換えて比較して
実施例5と同様な細粒化試験及び水透過性試験をした。
これらの配合を表14に、粒度分布を表15及び図13
〜14に、透水試験の結果を表16〜17に、透水量−
時間の関係を図15に示した。
【0048】
【表14】
【0049】
【表15】
【0050】
【表16】
【0051】
【表17】
【0052】細粒化試験の結果は表15にみられるよう
に、乾湿繰返しのない10−00に比べ、篩分級1及び
篩分級2において無添加の10−0は細粒化現象が明ら
かに認められる。配合物Aを添加した10−1は篩分級
1及び篩分級2いずれでも10−0に比べ細粒が少なく
団粒化の効果があることを示している。配合物(KL-05)
を添加した10−2(比較例)は10−0に比べると細
粒は少ないが、10−1に比べるとその程度は小さく効
果が小さいことを示している。また配合物(DM-200) を
添加した10−3(比較例)は篩分級1では比較的団粒
化の効果があるように見えるが、篩分級2になると10
−1よりも効果が小さくなっている。KL−05はポリ
ビニルアルコールで水溶性であるが、鹸化度が78〜8
1%と完全鹸化のものより低いため、細粒化試験におけ
る水洗によっても一部が残り幾らかの効果を残している
と考えられるが、いずれは効果を失うと予想される。D
M−200は常温では粘着性がないため土粒子を結合す
る力がないためと考えられる。このように本発明の方法
による配合物Aが最も効果があることがわかる。
【0053】水透過性試験の結果の表16(透水量−時
間の関係)によると、配合物A、配合物(KL-05)、配合
物(DM-200) の差はもっとはっきりしている。配合物A
を添加した10−1−2は乾湿繰返しのない10−00
に近い透水時間であるのに対して、配合物(KL-05)と配
合物(DM-200) を添加した10−2−2及び10−3−
2はいずれも無添加の10−0−2の透水時間を大きく
超えており、本発明の方法による配合物Aが最も効果が
あることがわかる。
【0054】実施例11 水100重量部に両親媒性炭酸カルシウム(バイカル
ク、恒和化学社製)15重量部とポリビニルアルコール
5.75重量部とを分散・溶解し、60℃に加熱したこ
の液と、別に150℃に加熱した石油樹脂系混合物(フ
ジコンエース80/100、針入度85、富士興産社
製)100重量部とをほぼ同量づつホモジナイザーに通
して乳化液を得た。この乳化液を噴霧乾燥機により乾燥
して平均粒径100ミクロンの粉体を得た。多孔性真珠
岩パーライト(三井パーライトB、ふるい目2.5mm通
過95〜100重量%、100メッシュ通過25%以
下、三井金属社製)100重量部に前記粉体40重量部
を混合して分離しない安定した配合物Bを得た。これを
表18に示すように黒土に混合し、実施例5と同様に細
粒化試験を行い、表19及び図16〜17を得た。
【0055】
【表18】
【0056】
【表19】
【0057】表19及び図16〜17からわかるよう
に、配合物Bは黒土が団粒化しており、その添加量が大
きくなるとその効果は大きくなっていることが認められ
た。
【0058】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明の配合物に
より土粒子を結合することで土を団粒化して土質改がで
き、しかも土に添加混合する際の取扱が容易でかつ効率
的な作業をすることができる。また、このように本発明
の配合物による土質改良を行うと、土を団粒化するの
で、グランドや公園道路等のクレー舗装部で排水機能を
高め軟弱化を抑制し、乾燥及び硬度回復が早く、さらに
土の流失防止、土埃の軽減に効果がある。また緑化部に
おいては、土の団粒化により表層土の流失防止、植物の
根の伸展を良くし発育を助長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自然環境における降雨・乾燥を摸した処理工程
図。
【図2】実施例5における混合物の粒度分布図。
【図3】実施例5における混合物の粒度分布図。
【図4】実施例5における混合物の透水速度図。
【図5】実施例6における混合物の粒度分布図。
【図6】実施例6における混合物の粒度分布図。
【図7】実施例7における混合物の粒度分布図。
【図8】実施例7における混合物の粒度分布図。
【図9】実施例8における混合物の粒度分布図。
【図10】実施例8における混合物の粒度分布図。
【図11】実施例9における混合物の粒度分布図。
【図12】実施例9における混合物の粒度分布図。
【図13】実施例10における混合物の粒度分布図。
【図14】実施例10における混合物の粒度分布図。
【図15】実施例10における混合物の透水速度図。
【図16】実施例11における混合物の粒度分布図。
【図17】実施例11における混合物の粒度分布図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C09K 103:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性樹脂を芯材の表面に被覆した粒子
    を他の固体粒子に混合分散させた混合物からなる土質改
    良用配合物。
  2. 【請求項2】 水溶性樹脂を表面に被覆した粒子の芯材
    が適用環境温度で粘着性がある物質である請求項1記載
    の土質改良用配合物。
  3. 【請求項3】 水溶性樹脂が、乾燥によって成膜するこ
    とができ、さらに再び水溶化することが出来るものから
    なる請求項1又は2記載の土質改良用配合物。
  4. 【請求項4】 水溶性樹脂を表面に被覆した粒子と混合
    する時の他の固体粒子の水分含有量が5%以下である請
    求項1、2又は3記載の土質改良用配合物。
  5. 【請求項5】 他の固体粒子が天然又は合成の無機質の
    固体粒子からなる請求項1〜4記載の土質改良用配合
    物。
  6. 【請求項6】 水溶性樹脂を表面に被覆した粒子と砂と
    を混合する割合が他の固体粒子100重量部に対して5
    以上40重量部以下である請求項1〜5記載の土質改良
    用配合物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003059544A1 (fr) * 2002-01-17 2003-07-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Procede d'epuration de sols contamines a l'aide d'un micro-organisme
JP2021088871A (ja) * 2019-12-04 2021-06-10 東亜道路工業株式会社 土壌改質材及び土壌
JP2022173638A (ja) * 2021-05-10 2022-11-22 株式会社ワールド・リンク 泥土の改質材及び泥土の改質方法、泥土の改質材の製造方法

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