JPH07187241A - 運搬用衝撃緩和袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製品の大きさ、サイズ、形状にあわせて適合
できる運搬用容器を提供する。 【構成】 空気を通さない柔軟な材質で作られた袋状の
本体１の口部分にジッパー２が取り付けられ、ジッパー
２は携帯用機器の出し入れの際に開閉される。本体１の
一部分には、空気導入口３が設けられ携帯機器を収納後
空気を入れることで携帯用機器のサイズに適合させる。
運搬が終了したときには、空気導入口から逆に空気を出
す。付属品として空気導入用ポンプ４があり、本体１に
空気を入れるときに用いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は各種製品特に携帯用機器
の運搬時の衝撃から機器を保護する容器である運搬用衝
撃緩和袋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】電子機器の小型化に伴って携帯できる機
器の種類と数が増加している。その携帯できる大きさや
重さは、携帯時に装置が故障することとは無関係で、む
しろ運搬時に機器を破損する危険性が高い。たとえばノ
ートタイプのパーソナルコンピュータの場合内部には補
助記録用の固定ディスクを内蔵していることが多い。こ
の装置は円盤状の板上に微細な磁気ヘッドを浮遊した状
態で接近させて磁気記録データを読み書きするもので、
構造上衝撃に対して弱い。また携帯性を高めるために、
容積を少なく重量を軽くする必要がある。しかし、この
ことは機器の耐衝撃性をむしろ低下させる結果になって
いる。このためわずかな力で機器の外形が変形、破損す
ることも多い。このような運搬時の機器破損を防止する
ため、運搬用のバッグやかばんが商品化されている。こ
れらのバッグやかばんは外壁にスポンジなどを埋め込ん
だり、硬質の金属、プラスチックで変形を防止する構成
をとっている。

【０００３】工業生産品を販売会社、小売店、消費者に
送り届ける場合、段ボールの箱の内部に製品の形状大き
さにあわせて、発泡スチロールなどの梱包材を専用に作
成している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】以上に述べたように、
携帯用機器の大きさ、サイズ、容積、形状は一律ではな
く各種各様である。このため従来のバッグやかばんのよ
うに決められた大きさでは、全ての携帯機器に対応でき
ない。すなはちバッグやかばんが小さすぎれば機器を入
れることはできないし、大きすぎればバッグやかばんの
なかで機器が固定できないので十分な耐衝撃性を確保で
きない。望ましい効果を発揮するためには、たて、よ
こ、高さのすべての寸法が必要な余裕をもって機器寸法
に一致させる必要がある。しかし携帯機器の大きさ、サ
イズ、容積、形状は多種多様であって、統一しにくいも
のであるため無数の大きさのバッグやかばんを作ること
は不可能であり、特定の携帯機器に適したバッグを得る
ことが困難であった。

【０００５】また携帯用機器を持っている人のほとんど
は、通常のバッグやかばんを所有しており携帯用機器専
用にバッグやかばんを用意することは資源、資金、保管
場所の点で損失になる。従って通常のバッグやかばんに
携帯機器が収納でき、運搬時の衝撃から保護できること
が望ましい。

【０００６】さらにこれまで、工業生産品を消費者に送
り届ける場合には、発泡スチロールなどの梱包材を専用
に作成する場合が多かったが、地球資源の保存と有効活
用の観点から、再利用しにくい発泡スチロールを減らし
ていく必要がある。従って再活用可能な新しいパッケー
ジが必要になっている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の運搬用衝撃緩和袋は、空気を通さない材質
で袋形状でその内側に収納領域を有し、袋状の内部に空
気を外部より入れて、前記袋状の形状を変化させるとと
もに、前記収納領域の大きさを変化させ、前記収納領域
に納められた物体の大きさに適合させる。

【０００８】

【作用】収納袋中に入れる空気の量を変えて大きさを変
えるとき、全体が同じ圧力になるので携帯機器のサイズ
にあわせて収納袋がサイズを自動調整する。このことか
ら、従来に比べてはるかに柔軟にサイズの差を吸収でき
ることになる。収納袋は、あまり厚くなっては都合が悪
く、その上部や底部などは「まち」の量を多くして少な
い空気量で圧力が高くなるようにし、一方側面のように
携帯機器のサイズにあわせて伸び縮みさせる部分は「ま
ち」を少なくすることで、必要な場所の寸法を効果的に
変化させる事ができる。また本発明の収納袋（運搬用衝
撃緩和袋）は、使うときだけ空気を入れればよいので保
管が容易であり、通常のバッグ、かばんを簡単に携帯機
器用のバッグ、かばんに転用することができる。また工
業生産品を消費者に送り届ける場合にも段ボールの内部
にいれることで、再利用可能なパッケージとして利用で
きる。

【０００９】

【実施例】これまでの携帯機器用のバッグ、かばんがプ
ラスチック、布、金属製であったのに対して、本発明の
収納袋の場合はビニールなどの柔軟で空気を通さない材
質を用いる。この収納袋はこのままで、持ち運ぶもので
はなく通常のバッグ、かばん段ボールに入れるものであ
るため、表面を頑丈に作る必要はない。用途によっては
表面を頑丈に作って、この収納袋だけで運搬可能にする
ことも可能である。

【００１０】図１に本発明の一実施例の斜視図であり、
以下この図を参照しながら本実施例について説明する。

【００１１】空気を通さない柔軟な材質で作られた袋状
の本体１の口部分にジッパー２が取り付けられ、ジッパ
ー２は携帯用機器の出し入れの際に開閉される。本体１
の一部分には、空気導入口３が設けられ携帯機器を収納
後空気を入れることで携帯用機器のサイズに適合させ
る。運搬が終了したときには、空気導入口から逆に空気
を出す。付属品として空気導入用ポンプ４があり、本体
１に空気を入れるときに用いる。ここでは本体１には空
気導入口３のみが設けれた場合を説明したが、スキーブ
ーツや一部の運動靴にみられるように空気導入ポンプを
内蔵する事が可能である。ポンプはコンパクトにまとめ
られており、携帯機器に不用な圧迫は与えない。なお本
発明の収納袋は、通常のバッグ、かばんに入れる前に空
気を入れてもよいし、バッグ、かばんに入れてから空気
を入れてもよい。バッグ、かばんに入れてから空気を入
れることでより完全に携帯用機器とバッグ、かばんを一
体化でき耐衝撃性が向上する。本発明の収納袋は耐水性
にすることができる。ジッパー部分を二重構造にするな
どして耐水性にすれば（二重構造にするだけで空気を入
れたときに互いに押し付けられるので耐水化される）、
全体の耐水性を確保することができ、雨や汗などから保
護することができる。

【００１２】図２に空気の入れ方で横方向の寸法が変え
られる様子を説明する。図２において、上部に空気を少
なめに入れた場合の断面を示し、下部に空気を多めに入
れた場合の断面を示す。収納袋の上面、底面は「まち」
が多目に設けられているので、空気を少なめに入れても
多目に入れてもそれほど厚みは変わらない。一方、側面
は「まち」がすくないので空気を入れれば入れるほど膨
らみ、側面を圧迫する。その結果横方向の寸法を変える
ことができる。

【００１３】収納袋本体の材質は、空気を通さない材質
であれば用いることができるが、伸縮性の材質（たとえ
ばゴム）を用いれば柔軟性が向上するし、アルミニウム
などの積層ラミネートを用いれば紫外線、赤外線を反射
する性質をもたすことができる。また、材質は用途や価
格から決めることができる。

【００１４】

【発明の効果】本発明の収納袋により、収納物の大きさ
に柔軟に対応でき再利用可能な運搬用衝撃緩和袋が実現
できる。使わない時は空気を抜いて容積を少なくできる
ので収納が容易である。専用の発泡スチロール梱包材が
不用になる。専用の携帯機器用バッグ、かばんが不用で
通常のバッグ、かばんが利用できるなどの利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の斜視図

【図２】本発明の実施例で空気量に応じて寸法が調整さ
れる様子を説明するための図

【符号の説明】

１ 本体 ２ ジッパ ３ 空気導入口 ４ 空気導入用ポンプ ５ まち

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 空気を通さない材質で袋形状でその内側
   に収納領域を有し、袋状の内部に空気を外部より入れ
   て、前記袋状の形状を変化させるとともに、前記収納領
   域の大きさを変化させ、前記収納領域に納められた物体
   の大きさに適合させることを特徴とする運搬用衝撃緩和
   袋。