JPH07186030A - 光学レンズの研磨仕上げ方法 - Google Patents

光学レンズの研磨仕上げ方法

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JPH07186030A
JPH07186030A JP6256553A JP25655394A JPH07186030A JP H07186030 A JPH07186030 A JP H07186030A JP 6256553 A JP6256553 A JP 6256553A JP 25655394 A JP25655394 A JP 25655394A JP H07186030 A JPH07186030 A JP H07186030A
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abrasive
polishing
lens
binder
micrometers
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JP6256553A
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English (en)
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Gene O Lindholm
ジーン・オービル・リンドホルム
Robert A Follensbee
ロバート・アレン・フォレンスビー
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3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Publication date
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    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B13/00Machines or devices designed for grinding or polishing optical surfaces on lenses or surfaces of similar shape on other work; Accessories therefor
    • B24B13/01Specific tools, e.g. bowl-like; Production, dressing or fastening of these tools
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24CABRASIVE OR RELATED BLASTING WITH PARTICULATE MATERIAL
    • B24C1/00Methods for use of abrasive blasting for producing particular effects; Use of auxiliary equipment in connection with such methods
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D3/00Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents
    • B24D3/02Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent
    • B24D3/20Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent and being essentially organic
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    • B24GRINDING; POLISHING
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    • B24D3/34Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents characterised by additives enhancing special physical properties, e.g. wear resistance, electric conductivity, self-cleaning properties
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    • B24D3/342Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents characterised by additives enhancing special physical properties, e.g. wear resistance, electric conductivity, self-cleaning properties incorporated in the bonding agent

Abstract

(57)【要約】 【目的】 砥粒を含まない加工液を用いて、レンズ等を
研磨仕上げする方法を提供する。 【構成】 表面あらさRtmが0.35マイクロメートル
以上である表面を有する荒仕上げ加工されたワークピー
スを準備し、その表面を、研磨粒子35がバインダー3
6中に分散された複数個の複合部材34を表面32に備
える研磨材30に接触させて相対移動して、表面あらさ
Rtmを0.30マイクロメートル以下に研磨仕上げす
る。複合材料36は、徐々に摩減して、新しい研磨粒子
35が順次露出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的に高品質である
表面を研磨仕上げする方法に関する。詳しくは、構造的
すなわち三次元的研磨材を用いる方法であって、遊離研
磨粒子スラリーまたはゲルの外部からの供給を必要とし
ない、研磨仕上げ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学的に高品質である表面の研削と研磨
とは、レンズ、プリズム、ミラーなどの光学構成要素の
許容表面を形成する重要な工程である。たとえば、現在
の人口の大多数は、何らかの目の矯正具を必要とし、多
くの人は、矯正具として、眼鏡を使用している。
【0003】サングラスや安全メガネを含め、あらゆる
処方の眼鏡は、特定の顧客に個別に準備されなければな
らない。プラスチックレンズは、研磨される主要な材料
ではあるが、本明細書に開示する工程は、ガラスのよう
な他の光学的に高品質の材料についても適用可能であ
る。エンドユーザーのための光学レンズ、すなわち、メ
ガネレンズを準備する、ある通例の方法は、研削、荒仕
上げ、研磨、ハードコーティングを含むいくつかのステ
ップを備える。各光学レンズは、まず、ブランクレンズ
が加工され、いくつかのステップを経て、所定の曲面が
形成される。
【0004】前述したように、滑らかなレンズ面を形成
する従来の方法は、3つの基本動作を含む。第1のステ
ップは、予め加工された曲面を有する工具を用いて、荒
研削して、曲面を形成する。工具曲面には、ダイヤモン
ド、タングステンカーバイド、その他の所定粒度の超硬
物質が、めっきされ、または、含有されている。この工
具を用いて、レンズ形状に必要な曲率の曲面を形成す
る。でき上がったレンズ面は、通常、必要とされる曲面
に近いものであるが、所定の最終状態まで直接研磨する
のに十分に正確ではなく、また、滑らかでもない。次の
ステップは、“荒仕上げ"ステップと呼ばれており、一
般に、核になる下地面を予備仕上げして、深い掻き傷を
減らして十分に滑らかな面を準備する。もっとも、研磨
面ではない。最後のステップは、“研磨"ステップと呼
ばれ、一般に、滑らかで仕上がった面を与える。すなわ
ち、光学構成要素の場合には、傷防止ハードコーティン
グ、一般的には硬化性重合体コーティングの加工ができ
る光学的に透明な面を与える。本発明は、この研磨仕上
げステップに関する。
【0005】さらに詳しくは、荒仕上げステップでは、
レンズの幾何形状を、正確な所定形状に修正し、表面模
様を十分に滑らかにして、最終段階で、全体が乳白色で
不透明な状態から透明な状態へ、レンズを研磨できるよ
うにする。いつもではないが、必要なときには、荒仕上
げは別個の2工程を含むことが多く、形成された荒い曲
面からできあがったすべての傷を除去して、遊離研磨粒
子スラリーを用いて研磨するのに適した仕上げ面を生成
する。
【0006】荒仕上げ工程で通常用いられる研磨材は、
プラスチックレンズについては、アルミニウムカーバイ
ドまたはシリコンカーバイドを塗布された研磨剤であ
り、ガラス製レンズについては、遊離研磨粒子である。
第1の荒仕上げステップでは、通常、材料に応じて、平
均粒度15〜40マイクロメートルの研磨粒子と、荒加
工である研削ステップで形成された表面仕上とを用い
る。第2の荒仕上げステップは、通常、第1ステップよ
り少なくとも約50%細かい、4〜12マイクロメート
ルの研磨粒子を用いる。2つの荒仕上げステップは、開
始時の表面仕上、研磨粒子寸法、所定仕上がり表面仕上
に応じて、通常、ステップごとに1分から2分かかる。
2つの荒仕上げステップ後のレンズの表面仕上は、どこ
でも、約0.06〜0.13マイクロメートルのRa、0.
40以上〜約0.90マイクロメートルのRtmとするこ
とが、一般に可能である。
【0007】所定表面仕上げを得るのに必要な時間を短
縮し、荒仕上げでの研磨パッドの寿命を伸ばすことが、
種々試みられてきた。たとえば、米国特許第5,014,
468号(ラビパティ氏ほか)には、放射線硬化接着バイ
ンダー中に配置された研磨粒子の表面被覆に形成された
互いに連結されたパターンを備える、メガネに応用する
よう意図されたラップフィルムが、開示されている。
【0008】メガネに応用する他の従来技術の研磨材
は、1ステップの荒仕上げパッドを含む。このパッド
は、単一パッドで荒仕上げステップを実行でき、時間と
費用を削減できるとのことである。たとえば、1ステッ
プ荒仕上げパッドは、カツマレク氏ほかの米国特許第
4,644,703号明細書に開示されている。それによ
ると、0.25マイクロメートルAA(算術平均)を越え
ない表面仕上げのレンズを提供できるという。このAA
は、Raすなわちいわゆる平均あらさの値(AverageRou
ghness Hight value)を意味し、Rtm値でないと考え
られる。Raは、平均線からの表面あらさ曲線のずれの
算術平均であるが、一方、Rtmは、5つの連続する計測
線の5つの別個のあらさ深さの平均と定義される。ここ
で、別個のあらさ深さとは、計測線における最大点と最
低点との間の垂直方向距離をいう。定義から、Raは、
一般の表面あらさ曲線についてのRtmより、一般にずっ
と小さな値である。カツマルク氏他は、その明細書に記
載された工程実行直後に、レンズに傷防止コーティング
をうまく施すことができたとは、どこにも、述べていな
い。
【0009】一方、チャストマン氏ほかの米国特許第
4,773,920号明細書には、研磨材が被覆された便
利なものであるラップフィルムが開示されている。この
ラップフィルムは、遊離基重合によって硬化可能なバイ
ンダー内に研磨材が分散された形式の研磨材である。研
磨粒子は、基材に連続して塗布され、好ましくはグラビ
アロールによって、模様がつけられて、均一な模様、す
なわち、互いに連結した網状の隆起部を形成する。この
隆起部の間には、溝がある。そして、研磨材は、硬化さ
れる。チャストマン氏ほかが実証した研磨材の使用の一
例は、荒仕上げパッドである。荒仕上げステップは、定
義によれば、レンズ表面に所定の表面仕上げを、通例
は、与えない。所定の表面仕上げとは、非常に凹凸の細
かく、鏡状の表面仕上げであり、荒いすなわち深い掻き
傷がレンズワークピースの表面にない。したがって、レ
ンズに傷防止のハードコーティングを施す前に、一般
に、この例では、さらに加工が必要である。
【0010】一方、バツキー氏ほかの米国特許第4,2
55,164号明細書には、ガラス荒仕上げシートが開
示されている。このシートは、被覆塗料として、発泡し
た液状塗料の研磨微粒子を含む。液状塗料は、液状の硬
化可能なバインダーと、荒仕上げ研磨粒子と、硬化配合
物を提供することができる溶剤とを含む。このような被
覆は、使用条件下では制御された速度で荒仕上げ研磨粒
子を放出する気泡質層を提供する。バツキー氏ほかは、
ガラス研磨中に研磨粒子を放出するように、凝集層に荒
仕上げ研磨材を含有させる手段の使用を先行して開示し
ているが、これらの手段は、商業的に成功した手段では
ない。従来の試みは、ステアリン酸、脂肪酸、パラフィ
ンワックスのような潤滑剤の添加によるように、バイン
ダーが、遊離研磨粒子を、分解、溶解または軟化するよ
うにするとも、言われている。しかし、バインダーがあ
まりに急速に分解するときと同様に、これらの従来の試
みは、不十分であり、取り扱いにくい摩擦熱の発生にで
くわすということが問題として生じた。
【0011】また、商業的に市販されている粒状の4マ
イクロメートルの酸化アルミニウム研磨粒子、すなわ
ち、米国ミネソタ州セントポールの、ミネソタマイニン
グアンドマニュファクチュアリングが製造している3M
356M クイックストリップ(商標)荒仕上げパッド
と称されるものは、ポリカーボネイトプラスチックレン
ズに0.44マイクロメートルの表面仕上げ(Rtm)とな
ることが観察された荒仕上げパッドとして使用すること
がよく知られている。一般に、約0.44マイクロメー
トルの表面仕上げ(Rtm)は、研磨面とみなされず、ハー
ドコーティングを施すには不十分なベースである。
【0012】仕上げステップの後、レンズ仕上げ工程に
おける最終ステップは、研磨工程となる。一般に、従
来、研磨は、研磨位置に外部から導かれた研磨材を含有
する遊離スラリーまたはゲルを用いて、行なわれてき
た。この研磨ステップは、残留している深い掻き傷を取
り除き、正確な表面幾何形状を保持するとともに、透明
状態のレンズ表面を保証する。一般の研磨配合物は、水
のような液状媒体中に分散された1〜8マイクロメート
ルの酸化アルミニウム粒子を含む。遊離研磨粒子スラリ
ーを用いて研磨するのに必要な時間は、通常、一つのレ
ンズについて2〜7分であるが、初期表面仕上げ、研磨
粒子寸法、要求される最終表面仕上げによって異なる。
【0013】外部から導入する遊離研磨粒子スラリーを
用いることに関しては、多くの欠点がある。これらの欠
点は、大量のスラリーが必要となり、それを取り扱うこ
とが不便であること、研磨粒子が沈澱しないように撹拌
し、研磨面での研磨粒子濃度を一定にする必要があるこ
と、研磨粒子スラリーを準備し、取り扱い、再び回収
し、リサイクルするための装置が余分に必要となること
を含む。さらに、スラリー自体は、定期的に分析して、
その品質と分散の安定性を確認しなければならず、余分
に多くの工数を必要とする。さらに、ポンプ、ヘッド、
バルブ、供給ライン、研磨ラップ、その他のスラリーが
接触するスラリー供給装置は、最終的には、好ましくな
い摩耗を示すようになる。さらに、使用中において、研
磨工程は、通常は非常に乱雑な工程である。なぜなら、
遊離研磨粒子は、柔らかいパッドに粘性液体として塗布
される、はねかえり易く、容器内に収納するのは難しい
からである。
【0014】用いるのが非常に容易であるので、遊離研
磨粒子スラリー研磨システムに代えて、研磨パッドを用
いるために、従来行なわれてきた試みは、一般に完全に
は成功していないことが分かる。たとえば、ブラウン氏
の米国特許第4,733,502号明細書には、同じ機構
で、レンズを研削して研磨する方法が開示されている。
荒仕上げは、非水溶性基材に固定された荒仕上げ研磨粒
子を有する荒仕上げパッドを用いて実行される。そし
て、研磨パウダーを含む柔軟な水溶性基材を有するパッ
ドを用いて、同じマシンスピンドルで、研磨が実行され
るということである。水流のもとでの研磨中に、研磨研
磨粒子は剥離する。この研磨パッドは、シュクラ氏ほか
の米国特許第4,576,612号明細書に開示されたタ
イプのパッドが好ましいと開示されている。しかし、ブ
ラウン氏は、RaまたはRtmなどの方法によって与えら
れる実際の表面仕上げについては開示していない。ま
た、仕上げられたレンズは、仕上げ工程の後に硬質の保
護ポリマーでうまく被覆することができたとは、ブラウ
ン氏は、開示していない。
【0015】さらに、シュクラ氏ほかは、メガネレンズ
の研磨パッドと、研磨粒子を含むアルコールスラリーと
を開示している。このパッドにおいては、水溶性のポリ
アルキレンオキシド/フェノール樹脂錯体を、アクリル
ラテックスと混合することによって、研磨層が作られ
る。シュクラ氏ほかの研磨層は、繊維基材の上に連続す
る一体層として形成され、あるいはまた、繊維基材の盛
り上がった表面の凹みを完全に覆うかまたは部分的に満
たす層として形成される。
【0016】いわゆる熱硬化性マトリックスすなわちバ
インダーシステムは、ラテックスを含むが、シュクラ氏
ほかが開示したように、研磨中に徐々に溶けて、制御さ
れた方法で研磨粒子を解放し、したがって、許容できる
ガラス除去速度を与えるということである。
【0017】前述したように、研磨後には、普通はレン
ズに傷防止硬質ポリマーを被覆して、使用に供されるの
が、一般的な慣行である。研磨ステップは、レンズの表
面仕上げが、このようなハードコーティングに対して許
容できることを保証しなければならない。もし、荒い掻
き傷すなわち深い掻き傷が、硬質保護コーティングを塗
布する前に、レンズ表面に残っていれば、コーティング
は、その割れ目を埋めることができず、レンズは廃棄さ
れなければならないであろう。さらに、たとえ、ハード
コーティングで、レンズ表面の荒い掻き傷や深い傷が埋
められたとしても、一般には、傷の溝とレンズとの間の
屈折率の組み合わせが悪くなり、レンズの光学特性を悪
化させる。
【0018】したがって、光学構成要素を研磨するため
の、特に、メガネレンズを研磨するための、より容易で
耐久性の優れた方法が必要である。その方法は、外部か
ら研磨スラリーまたはゲルを導入して研磨する技術を用
いることを不要にする。
【0019】
【発明の要旨】本発明は、外部からの研磨スラリーまた
はゲルを用いずに、高品質の光学表面を適切な最終研磨
仕上げまで仕上げる方法に関する。本方法は、硬化する
と硬質の保護被覆となる配合物でうまく被覆できる、光
学的に高品質の研磨面を提供する。
【0020】一実施例として、本発明は、外部から添加
する研磨スラリーまたはゲルを用いずに、高品質の光学
表面を研磨する方法に関し、以下のステップを備えるこ
とを特徴とする。すなわち、(a) 初期Rtm値が0.35
マイクロメートルより大きい第1面を有する光学的に高
品質な表面を準備するステップと、(b) 該第1面を研
磨材に接触させるステップであって、該研磨材は、少な
くともその一面に別個の研磨複合材料が複数個配置され
たシート状構成物を有し、該各複合材料はバインダー中
に分散された複数の研磨粒子を含む、ステップと、(c)
上記接触している第1面と研磨材との少なくとも一方
を、実質的に研磨粒子がない液体の存在下で、所定の方
法で所定時間、互いに、回転及び/または振動移動して
相対移動して、最終のRtm値が0.30マイクロメート
ルまたはそれ以下に上記第1面を研磨仕上げするステッ
プとを、備える。
【0021】さらに、本発明において用いられたあるロ
ットの研磨材について、本発明の方法は、Rtm値が0.
30マイクロメートルよりわずかに大きい値である任意
の個別データ点を与えるかもしれないことが分かった。
しかし、そのあるロットから研磨剤の2以上のサンプル
について試験したとき、(算術)平均Rtm値は、0.30
マイクロメートルまたはそれより小さく、かつ、大部分
のケースにおいて0.30マイクロメートルより平均し
て小さいことが。実験から分かった。“あるロット"と
は、研磨材が、十分な表面領域寸法を有する特大の型内
で形成されて、その研磨材から複数の別個の研磨材のサ
ンプルを、たとえばヒナギク状のものを、得られること
を意味する。各サンプルは、別個のレンズ(おなじタイ
プのレンズ)を研磨するのに用い、このように研磨され
た各レンズについて別個にRtmを計測した。したがっ
て、共通の特大形状の研磨材から取り出された複数のサ
ンプルについては、本発明の方法にしたがってレンズを
研磨することによって達成される平均Rtm値は、0.3
0マイクロメートルまたはそれより小さく、好ましく
は、0.30マイクロメートルより小さい。
【0022】本発明のために、“高品質光学表面"は、
メガネレンズのように、透明な、または、透明状態にす
ることができる面であって、好ましくは、透明硬化可能
コーティングを接着する。“硬化可能コーティング"等
は、室温(約25°C)において、非流動性を与えること
が可能な被覆材料である。
【0023】たとえば、本発明の他の実施例において、
本発明の方法は、硬化可能なポリシロキサンコーティン
グのような、透明な硬化可能なポリマーコーティングを
受け入れて永久結合する高品質の光学面の第1面を提供
する。
【0024】さらに他の実施例において、前述の初期R
tm値は、約0.40〜0.90マイクロメートルである。
本発明のさらに他の実施例において、達成された最終R
tm値は、0.25マイクロメートルより小さい。
【0025】本発明の他の実施例において、本発明によ
って研磨された光学レンズは、ポリカーボネートプラス
チックを含むプラスチック、またはガラスから形成され
る。光学レンズは、一般に透明であり、特に、光学レン
ズがメガネレンズの場合には、本発明の研磨工程の後
に、透明である。このことに関して、本発明の方法にお
いて用いられる光学レンズは、一般に、第1レンズ表面
に対向して第2レンズ表面をさらに備え、第1レンズ面
は、第2レンズ面に対して内側にくぼんだ形状に成形さ
れる。本発明の方法によって研磨されるこの光学レンズ
の形状は、特に制限されることはなく、卵形と、一面凹
状で他面凸状形状と、プラスまたはマイナスまたはフラ
ットのような従来のレンズとを含む。このようなレンズ
は、本発明の方法によって、片面または両面を(順次)研
磨されることが可能である。
【0026】本発明のさらなる実施例において、前述の
シート状構造は、基材層を備え、上記したバインダーは
熱硬化性バインダーを含み、この熱硬化性バインダー
は、付加重合機構、すなわち、遊離重合またはカチオン
重合によって形成され、好ましくは、バインダー工程
は、必要ならば、適切な硬化剤を加えて、放射エネルギ
にさらされることによって重合されて硬化できる。
【0027】たとえば、バインダー工程は、(メタ)アク
リレート化ウレタン、(メタ)アクリレート化エポキシ、
エチレン不飽和コンパウンド、ペンダントα,β-不飽和
カルボニルペンダント基を有するアミノプラスト誘導
体、少なくとも一つのアクリレートペンダント基を有す
るイソシヌレート誘導体、少なくとも一つのアクリレー
トペンダント基を有するイソシアネート誘導体、ビニル
エーテル、エポキシ樹脂、それらの混合物からなるグル
ープから選択することが可能である。
【0028】本発明のさらなる実施例において、バイン
ダー工程は、分子量が500より小さいビニルエーテル
と、カチオン硬化を開始させるのに有効な量の触媒との
混合物を選択する。このビニルエーテル混合物は、重量
割合が100の研磨材およびビニルエーテルに対して、
10〜80の重量割合の研磨粒子を含む。
【0029】本発明のさらに他の実施例において、バイ
ンダーは、熱硬化樹脂と熱硬化可塑剤との混合物であ
る。たとえば、バインダーは、アクリレートモノマーと
ポリエテレングリコールとのブレンドである。
【0030】他の実施例において、前述の研磨粒子は、
約0.05〜約4ミイクロメートルの間の寸法であり、
モーズ硬度は、少なくも8であり、酸化アルミニウム、
炭化ケイ素、クロミア(chromia)、シリカ、アルミナジ
ルコニア、ダイヤモンド、酸化鉄、酸化セリウム、立方
体窒化ホウ素、ホウ素炭化物、ざくろ石、およびそれら
の組み合わせからなるグループから選択される研磨材を
形成する。研磨粒子と熱硬化バインダーとは、それぞ
れ、95:5〜5:95の重量割合の比例した量で提供さ
れる。50〜90の割合の研磨粒子と10〜50の割合
のバインダーが、より好ましい。
【0031】本発明のまた別の実施例において、前述の
配合物が準備されて、実質的に別個の識別可能な境界に
よって形成される正確な形状を有する。そして各配合物
は、互いに他の構成物と連結されていない末端を形成す
る。すなわち、この実施例においては、構成物は、上方
が自由端となっており、別個に研磨動作を実行し、構成
物はその末端では相互に接続された網状構造を形成しな
い。さらなる実施例において、各構成物は、実質的に別
個の識別可能な境界によって形成される正確な幾何形状
を有し、正確な幾何形状は、立方体、多面体、円錐体、
円錐台、角錐、角錐台からなるグループから選択され
る。
【0032】好ましくは、複合材料料は、1cm2あた
り、少なくとも700構成物をその表面に配置された領
域を有する。一つの好ましい実施例においては、構成物
の高さは約200マイクロメートルまでの値とすること
が可能であり、本質的には、25〜約200マイクロメ
ートルである。また、角錐または角錐台形状が構成物の
形状として用いられたとき、ベース面の長さは、一般
に、約100〜500マイクロメートルの長さを有する
ことが可能である。
【0033】本発明の一実施例において、前述のシート
状構造は、重合材フィルム、繊維布、紙、それらの不織
および処理されたものからなるグループから選択された
材料によって構成される基材層である。基材層は、アク
リルラテックスレジンで飽和されて約255〜305マ
イクロメートルの厚さを有する紙層が、好ましい。ま
た、一般に、基材は圧縮性を有することが好ましい。本
発明の研磨材は一般に柔軟であり、容易にラップ手段の
形状に成形可能である。
【0034】本発明の他の実施例において、シート状構
造物は、基材面と、それに対向する前面とを有する基材
層を備える。その後面は、基材層を支持手段すなわちラ
ップ手段に取り付ける手段を含む。この取り付け手段
は、好ましくは、感圧接着剤であるが、もっとも他の方
法も可能である。
【0035】本発明の他の実施例において、外部から導
入される研磨粒子スラリーまたはゲルを用いずに、高品
質の光学表面を研磨する方法であり、以下のステップを
備えることを特徴とする。すなわち、(a) 初期Rtm値
が0.35マイクロメートルより大きい第1面を有する
光学的に高品質な表面を準備するステップと、(b) 該
第1面を研磨材に接触させるステップであって、該研磨
材は、少なくともその一面にバインダー中に分散された
複数の研磨粒子配置されたシート状構成物を有し、該バ
インダーは付加重合レジンを構成するバインダー工程か
ら形成させる、ステップと、(c) 上記接触している第
1面と研磨材との少なくとも一方を、実質的に研磨粒子
がない液体の存在下で、所定の方法で所定時間、互い
に、回転及び/または振動移動して、最終のRtm値が
0.30マイクロメートルまたはそれ以下に上記第1面
を研磨仕上げるステップとを、備える。
【0036】本発明の他の実施例においても、研磨剤
は、0.30マイクロメートルまたはそれ以下の高品質
の光学表面に仕上げられた表面仕上げを提供すると、考
えられる。前述した研磨構成物を形成するのに用いられ
た研磨スラリーが代わりに配置されて、基材上に研磨剤
の相互連結された格子すなわち網状構造を形成する。研
磨材は、複数の細長い三次元形状に形成された不連続に
隆起した模様で基材に接着される。基材は、接着剤のな
い領域を形成する。
【0037】本発明の方法のさらなる実施例において、
外部から導入される研磨粒子スラリーまたはゲルを用い
ずに、レンズ表面仕上げラップ手段に取り付けられた光
学レンズを仕上げる方法であり、以下のステップを備え
ることを特徴とする。すなわち、(a) 初期Rtm値が0.
35マイクロメートルより大きい第1面を有する光学レ
ンズを準備するステップと、(b) それに固定された研
磨粒子を有する第1仕上げパッドをレンズ表面仕上げラ
ップ手段に解除可能に固定するステップと、(c) 該第
1仕上げパッドに光学レンズを接触させ、0.35〜0.
95マイクロメートルの間の上記第1面における第1中
間Rtm値を提供するような方法および時間で、回転及び
/または振動移動するステップと、(d) 上記第1パッ
ドを上記ラップ手段から取り外すステップと、(e) 選
択任意に、上記ステップ(b)(c)(d)を繰り返すステップ
であって、ただし、研磨粒子を有する第2荒仕上げパッ
ドを用いて上記第1面に第2中間あらさRtmを提供し、
その値は、第1中間あらさRtmより小さく0.35〜0.
90マイクロメートルの間の範囲内であるステップと、
(f) ラップ手段に、表面と裏面とを備える二つの対向
する面を有する柔軟なシート状構造物を備える研磨材を
解除可能に固定するステップであって、複数の別個の研
磨構成物は表面に配置され、各構成物はバインダーに分
散された複数の研磨粒子を備え、研磨材の背面には実質
的にラップ手段と接触するように構成された、ステップ
と、(g) 第1面を研磨材に摩擦接触するようにするス
テップと、(h) 実質的に研磨粒子がない液体の存在下
で、第1面を研磨して第1面の最終Rtm値を30マイク
ロメートルまたはそれ以下にするような方法および時間
で、第1面に接触する少なくとも一つを、互いに、回転
および/または振動移動させるステップとを、備える。
【0038】好ましくは、仕上げパッドおよび研磨材
は、感圧接着剤を備える取り付け手段によって、ラップ
手段にそれぞれ解除可能に固定される。他の実施例にお
いて、最終Rtm0.25マイクロメートル以下である。
【0039】また、本発明の他の実施例においては、外
部から導入する研磨粒子スラリまたはゲルを用いること
なく、光学的高品質面を研磨する方法であり、以下のス
テップを備えることを特徴とする。すなわち、(a) 初
期Rtm値が0.35マイクロメートルより大きい第1面
を有する光学的高品質表面を準備するステップと、(b)
該第1面を研磨材に接触させるステップであって、該
研磨材は、少なくともその一面に、複数の別個の研磨構
成物を配置されたシート状の構造物を有し、該構成物は
バインダー中に分散された複数の研磨粒子を有する、ス
テップと、(c) 上記接触している第1面と研磨材との
少なくとも一方を、液体の存在下で、所定の方法で所定
時間、互いに、回転及び/または振動移動して、上記第
1面を研磨仕上げして、該第1面の最終のRtm値を0.
30マイクロメートルまたはそれ以下にするステップ
と、(d) 硬化可能被覆材料を第1面に塗布して、該被
覆材料を固体状態に硬化させるステップとを、備える。
好ましくは、上記被覆材料は、レンズ表面に塗布された
後に固体状態に硬化される硬化性ポリマー被覆である。
【0040】本発明の実施についての、その他の特徴、
利点、さらに詳しい方法は、本発明の特徴と好ましい実
施例についての以下の説明から、より一層理解されるで
あろう。
【0041】
【実施例】以下に、図1〜5に示した本発明の実施例に
係る光学的高品質表面の研磨方法について詳細に説明す
る。
【0042】本発明は、光学レンズを研磨仕上げして、
硬質保護被膜を形成できるようにするステップについ
て、シート形状の研磨材を用いる新規な方法に関する。
この方法は、外部から添加する研磨粒子スラリーまたは
ゲルを用いる必要がない。
【0043】図1,3に示すように、柔軟な研磨ディス
ク10は、研磨材シートを“ヒナギク"形状に打ち抜く
ことによって準備する。研磨ディスクは、舌部11の側
縁を形成する放射状に延在するスロットを備える。この
“ヒナギク"形状によって、研磨ディスク10は、不都
合なしわが寄ったり折り目をつけることなしに、曲面に
びったり沿って固定されることが可能になる。研磨ディ
スクの舌部は任意の個数とすることができるが、通常
は、3〜8個で十分である。
【0044】しかし、本発明の研磨材の形状は、研磨材
を湾曲したラップに容易にぴったり沿わせることが可能
である限り、制限されることはない。その形状は、図1
やその変形例のように、レンズ研磨工程用の従来形状と
することが可能である。ディスクには、スロットまたは
スリットとがあってもよいが、打ち抜き穴を備えてもよ
い。パッドもまた、使用するラップの形状に応じて、長
方形や卵形のような他の形状であってもよい。シート材
もまた、シート材の細長片を伸ばして端部を接して接合
する従来の方法によってエンドレスベルト状に形成され
てもよい。好ましいパッド形状は、パッドの端からその
中央に向かって延在する複数の同心放射状に等間隔に配
置されたスロットを有する。
【0045】図2において、研磨ディスク10は、その
研磨面を外側に向けて、凸形状のラップ手段12上に配
置される。ラップ手段は、光学レンズを磨くのに必要な
湾曲した形状を有する。そして、半完成品であるレンズ
15は、レンズを研磨ディスク10に接触するように配
置することによって、研磨される。レンズ15とラップ
12とは、回転および/または振動運動によって相対移
動し、研磨ディスク10とレンズとの間に摩擦接触が生
じて、レンズ表面が磨かれる。このとき、比較的大量の
清浄水または他の水溶液が、レンズ/シート干渉面に連
続的に供給されている。レンズ15は、レンズブロック
すなわち取り付け具13によって、ラップ手段12に付
勢される。レンズブロック13も、レンズを受け入れる
ための凹み(図示せず)を有する従来のレンズブロックと
することが可能である。レンズ15と取り付け具13と
は、図2に示すように、ラップ12の寸法よりいくらか
小さめに構成されているが、これは、配置を見易くする
ためである。
【0046】図3を参照すると、本発明の研磨材30が
より詳細に描かれている。研磨材30は、基材31を備
える。基材の表面32には、別個の研磨複合材料を複数
個結合されている。基材の裏面33には、感圧接着剤
(図示せず)のような取り付けシステムを有する。研磨複
合材料34は、バインダー36内に分散された複数個の
研磨粒子を備える。層37は、適切な剥離ライナであ
り、剥ぎ取られると、基材31の裏面33を覆う感圧接
着剤層またはテープ38を露出させることができる。
【0047】図4を参照すると、本発明の研磨材40
は、基材31を備える。基材の表面32には、結合組織
47によって、別個の研磨複合材料44が複数個結合さ
れている。基材の裏面33には、感圧接着剤(図示せず)
のような取り付けシステムを有する。研磨複合材料44
は、バインダー36内に分散された複数個の研磨粒子3
5を含む凝集塊である。層37は、適切な剥離ライナで
あり、剥ぎ取られると、基材31の裏面33を覆う感圧
接着剤層またはテープ38を露出させることができる。
【0048】本発明について、“研磨"手段という用語
は、過去の掻き傷を除去して非常に微細な、鏡状の表面
仕上げをもたらして、肉眼で識別できる荒いまたは深い
掻き傷を、レンズのワークピースの表面からなくすこと
を、意味する。本発明の研磨が成功するための他の条件
は、先端半径が0.005mmで計測ストロークが8mmで
あるパーサンM4P粗面計による、研磨されたレンズ表
面のRtm値が、0.30マイクロメートル以下であるこ
とである。この表面仕上げは、レンズの光学特性を悪化
させる可能性のある荒い渦巻き模様と深い掻き傷とがな
いことを保証するために、必要である。本発明の方法で
研磨が成功するための他の条件は、レンズ表面仕上げ
が、最も深い単一掻き傷について、表面計測レンジの標
準横断レンジ内において、2.5マイクロメートル以下
の深さであることである。
【0049】本発明について、研磨複合材料を説明する
ときに使用する“正確に形成された"または同様の表現
は、相対的に滑らかな面によって形成される形状であっ
て、その滑らかな面が、明暸なエッジ長さを有する良好
に形成された鋭いエッジによって境界を接して結合され
て、この種々の面の交差によって、はっきりした末端点
が形成される形状をいう。このように正確に形成された
研磨複合材料は、一般に、研磨粒子の流動性混合物であ
る硬化性バインダーを硬化することによって、形成さ
れ、混合物は、硬化する間に、基材上に形成されるとと
もに、生産工具表面の空隙をふさぐ。
【0050】本発明については、研磨複合材料を定義す
るために用いるときに、“境界"という用語は、各研磨
複合材料の実際の三次元形状を形成してその範囲を定め
る、各複合材料の露出された表面およびエッジを意味す
る。このような境界は、容易に目で見ることができ、本
発明において用いられる研磨複合材料の断面を走査型電
子顕微鏡で観察すると、識別できる。このような境界
は、たとえ、複合材料がベース部で共通する境界に沿っ
て互いに隣接していても、研磨複合材料を他のものから
分離して区別する。相対的に、正確な形状を有さない研
磨複合材料においては、たとえば、研磨複合材料が硬化
が完了する前に垂れるときには、境界とエッジとは、は
っきりしない。
【0051】研磨材基材 本発明の方法において用いられる研磨材について使用可
能である一般的な基材の例としては、高分子フィルム、
下塗りされた高分子フィルム、布、紙、不織布、それら
の処理されたもの、および、それらの組み合わせを含
む。紙または布の基材は、耐水加工を有して、基材が、
研磨工程中に、容易に劣化しないようにする。なぜな
ら、本発明の実施である研磨中に、一般に、水が使用さ
れて、ラップ手段は水浸しになるからである。
【0052】本発明については、圧縮性の基材を用いる
ことが、好ましい。荒仕上げステップから研磨仕上げス
テップへ変わるときのレンズの曲率の変化を相殺するた
めに、比較的圧縮性のある基材が、好ましい。圧縮性の
ある基材ほど、研磨中に研磨材をクッションで支えるの
に役立つことも、理論化されている。このクッション効
果は、相対的に細かい表面仕上げを与えるのに役立つか
もしれない。一般に、基材厚さは、200〜400マイ
クロメートルの範囲であるべきである。本発明にとって
好ましい基材は、10〜12ミル(約225〜305マ
イクロメートル)の厚さの紙であって、アクリルラテッ
クスレジンが含浸されて耐水性を向上されたものであ
る。一般に、基材は平面状であり、エンボス加工されて
いない。
【0053】また、基材は、その裏面に取り付け手段を
有し、既に被覆された接着剤を、支持パッドすなわちバ
ックアップパッドに固定する。この取り付け手段は、感
圧接着剤またはテープ、ホック用のループ織物およびル
ープアタッチメント、または、介在する取り付けシステ
ムとすることが可能であり、たとえば、米国特許第5,
201,101号明細書に開示されており、参照のため
に本明細書に含まれる。感圧接着剤またはテープは、好
ましくは、本発明のメガネレンズの研磨用取り付け手段
として使用される。共通の感圧接着剤の例としては、ア
クリルポリマー、アクリル酸単独重合体、アクリル共重
合体、ビニルエーテル、アルキル接着剤、ゴム接着剤、
それらの混合物を含む。代わりに、これらの接着剤は、
薄い基材層の両面に塗布されて、感圧テープを形成する
ことも可能である。
【0054】研磨複合材料 本発明について用いるのに好ましい研磨材としては、別
個の研磨複合材料を配列してものを用いる。各複合材料
は、バインダー中に分散された研磨粒子の連続する一つ
の層とは対照的な、バインダー組織中に分散された研磨
粒子を含む。複合材料は、三次元形状であり、その作用
面は、一体層の一部分を形成するのではなく、使用中に
他の複合材料から独立した作用研磨面が現れることが好
ましい。本発明において用いられるこのような別個の研
磨複合材料は、粒状タイプの研磨材、または、いわゆる
“構造的研磨材"として、使用することができる。構造
的研磨材とは、別個の正確に形成された複数の複合材料
が基材上にある配列で配置される研磨材をいい、各複合
材料は、バインダー内に分散された研磨粒子を含む。本
発明における“別個"の研磨複合材料の例としては、以
下の米国特許第4,630,266号、第5,219,46
2号、第5,152,917号各明細書中に見い出すこと
ができる。本発明の構造化研磨材の具体例には、バイン
ダー中に分散された研磨粒子の、一体コーティング、ま
たは変形された(たとえば、エンボス加工された、また
は、断続模様が形成された)コーティングを含まない。
【0055】本発明について光学レンズを研磨するとき
に用いられる研磨材を用いるとき、研磨複合材料は、し
だいに、摩減する。この摩減特性は、レンズ表面に微細
な表面仕上げを得るのに役に立つ。この摩減によって、
摩耗した研磨粒子が、新しい研磨粒子を露出するのに十
分な速度で放出される。この摩減速度によって、古い研
磨粒子がレンズ表面に深くて荒い掻き傷を形成すること
ができないものと考えられる。
【0056】この摩減速度は、研磨複合材料の配合と研
磨条件とを含む、多くの要因によって決まる。研磨複合
材料の配合に関しては、研磨粒子のタイプ、研磨粒子の
寸法、バインダーのタイプ、選択任意の添加剤が、独立
して、または、複合して、研磨複合材料の摩減に影響を
与えうる。たとえば、フェノール樹脂のような硬質のバ
インダーは、脂肪族エポキシのような軟質のバインダー
より、摩減しにくい。あるいは、ガラスバブルのような
ある添加剤または充填剤は、研磨複合材料をより摩耗し
やすくする。本明細書の開示において、従来技術は、日
常技術を用いて、でき上がった仕上げ表面を観察するこ
とによって、経験によって満足できる摩減速度が得る。
【0057】柔らかい研磨複合材料は、でき上がった研
磨材がより微細な表面仕上げをワークピースに与えるよ
うにするのに役立つことも、理論化されている。もっと
も、このとき、理論と結合することは必要ではないが、
柔らかい研磨複合材料は、研磨中にクッション効果を与
え、それによって、より微細な表面仕上げに導き、研磨
スラリーを不要とするのに役立つと、考えられる。
【0058】柔らかい研磨複合材料を準備する手段は、
いくつかある。ひつとの手段は、アクリレートモノマ
ー、アクリレートウレタノリゴマー、エポキシ、ビニル
エーテルなどの、相対的に柔らかいバインダーを用いる
ことである。大略、柔らかいバインダーは、ヌープ硬度
が約25より小さく、一般には約20より小さい。この
ように、柔らかいバインダーは、一般に、十分に摩減可
能な複合材料組織を研磨中に与えることができ、必要な
柔らかさを与えるための可塑剤を外部から加える必要が
ない。
【0059】一方、本発明についての柔らかい研磨複合
材料を提供する他の手段は、研磨複合材料中に可塑剤を
含有させることである。可塑剤は、研磨複合材料の摩減
に影響を与え、一般に、摩減性を向上する、可塑剤は、
バインダーとバインダー先駆物とについて、両立可能で
あるべきである。可塑剤はバインダー先駆物中に不均一
に混合されて、研磨スラリーからにじみ出し、また、同
じものの中に凝固する。バインダー先駆物と混合される
可塑剤の重量比は、化合させるバインダー先駆物と可塑
剤とを割合100としたとき、好ましくは、10〜50
の割合の範囲であり、好ましくは、30〜50の割合の
範囲とすることが可能である。好ましくは、バインダー
先駆物は、付加重合を経て硬化されたものであり、本明
細書に開示されている。適切な可塑剤の例としては、オ
ルガノシリコンオイル、グリセロール、ポリエチレング
リコールのような有機材料を含む。好ましいポリエチレ
ングリコールは、平均分子量200〜10,000を有
するポリエチレングリコールである。ポリエチレングリ
コールは、バインダー先駆物としてトリエチロールプロ
パントリアクリレート(TMPTA)と一緒の可塑剤とし
て有効に使用可能である。しかし、可塑剤は、本明細書
において説明しているように、所望の摩減特性を与える
すべてのケースで必要とされる訳ではない。
【0060】研磨粒子 本発明において用いられる研磨粒子の寸法は、複合材バ
インダー内に分散されたときに、約0.01〜5マイク
ロメートルの範囲であり、通常は約0.05〜4マイク
ロメートルの範囲、好ましくは、0.1〜3マイクロメ
ートルの範囲である。研磨粒子のモース硬度は、少なく
とも約8であり、好ましくは、9を越える値である。こ
のような研磨粒子の例としては、溶融酸化アルミニウム
(褐色酸化アルミニウム、熱処理された酸化アルミニウ
ム、白色酸化アルミニウムを含む)、セラミックの酸化
アルミニウム、緑色炭化ケイ素、シリコンカーバイド、
クロミア(chromia)、アルミナジルコニア、ダイアモン
ド、酸化鉄、酸化セリウム、立方体窒化ホウ素、ホウ素
炭化物、ざくろ石、シリカ、それらの組み合わせを含
む。酸化アルミニウムが研磨粒子として好ましい。
【0061】研磨粒子に仕上げ塗りの表面被覆を有する
ことも、本発明の範囲内である。表面被覆は、多くの異
なる機能を有する。たとえば、表面被覆は、バインダー
への接着力を高め、研磨粒子の摩耗特性を変えるなどで
ある。
【0062】研磨複合材料において、希釈粒子が存在し
てもよい。この希釈粒子の粒度は、研磨粒子と同じオー
ダーの大きさでよい。このような希釈粒子の例として
は、石膏、大理石、石灰石、フリント、シリカ、ガラス
バブル、ガラスビード、ケイ酸アルミニウムなどであ
る。一方、前述の種々のタイプの研磨粒子は、研磨中に
本発明の研磨シートとレンズ表面との界面に向けて注が
れる液体の流れの中に含まれるすなわち存在するための
ものではない。
【0063】バインダー 研磨粒子は、研磨複合材料を形成するバインダー内に分
散される。バインダーは、熱硬化性または架橋バインダ
ーであり、好ましくは、付加(連鎖反応)重合によって、
硬化可能なバインダーである。付加機構を経て硬化する
バインダー組織を本発明で用いることは、熱可塑性バイ
ダー組織を凌ぐ著しい利点がある。放射源にさらすこと
によって、フォーマー(former)を高速にかつ制御可能に
硬化することができ、効率よく生産できる一方、研磨複
合材料の極限形状を高度に制御できるからである。熱可
塑性バインダーは、好ましくは、バインダー先駆物質か
ら形成される。
【0064】研磨粒子はバインダー先駆物質と混合され
て、研磨スラリーを形成する。研磨材の製造中に、研磨
スラリーは、バインダー先駆物質の重合または硬化工程
の開始を促進するエネルギー源にさらされる。エネルギ
ー源の例としては、熱エネルギーと放射線エネルギーと
を含み、放射線エネルギーは、電子ビーム、紫外線、可
視光線を含む。
【0065】付加(連鎖反応)機構を経て硬化可能である
適切なバインダー先駆物質の例としては、遊離基機構を
経て、あるいは、その代わりに、カチオン機構を経て重
合させるバインダー先駆物質を含む。“付加"または
“連鎖反応"機構、“遊離基"または“カチオン"機構を
経ての硬化のような用語は、よく知られており、たとえ
ば、ザ・テキストブック・オブ・ポリマー・サイセン
ス、第3版、F.ビルメイヤー、ジュニア、ジョン・ウ
イリー&サンズ、ニューヨーク州、ニューヨーク、19
84年、の中で説明されている。
【0066】さらに詳しくは、遊離基機構を経て重合さ
せる、本発明についての適切なバインダー先駆物質とし
ては、アクリレート化ウレタン、アクリレート化エポキ
シ、エチレン不飽和化合物、α,β-不飽和カルボニルペ
ンダント基を有するアミノプラスト誘導体、少なくとも
一つのアクリレートペンダント基を有するイソシアヌレ
ート誘導体、少なくとも一つのアクリレートペンダント
基を有するイソシアネート誘導体、エポキシ樹脂、それ
らの混合物および併用を含む。アクリレートという用語
は、アクリル酸樹脂およびメタクリレートを含む。
【0067】もしあるビニルエーテルがバインダー先駆
物質として用いられるならば、研磨複合材料に所望の軟
度と摩減特性とを与えるために、可塑剤は不要であるこ
とが、発見された。このようなビニルエーテルは、カチ
オン機構を経て重合させる。一般に、役に立つビニルエ
ーテルには、二官能価であって分子量が約600より小
さいものが含まれる。ビニルエーテルをベースとするバ
インダー樹脂は、カチオン硬化を開始する光触媒の存在
下で、紫外線によって硬化することができる。このよう
なビニルエーテル樹脂は、本明細書において開示したタ
イプの研磨複合材料を60重量%まで添加することがで
きる。この研磨スラリーは、本明細書において開示した
製造工具技術によって、研磨複合材料の配列に形成され
ることが可能である。
【0068】ビニルエーテルモノマーおよびオリゴマー
はブレンドされて、種々の硬化速度、硬化程度、架橋濃
度を達成することが可能であり、したがって、バインダ
ーは異なる摩減特性を有する。ビニルエーテルは、酸素
阻害なくカチオン的に硬化し、かつ、急速に硬化する。
研磨複合材料中にビニルエーテルを基本とするバインダ
ー組織を用いるとき、可塑剤は、所定の摩減特性レベル
に達成する必要がないことが分かった。異なる硬化特性
を有するいくつかの低分子量のビニルエーテルモノマー
およびオリゴマーは、使用中に所望の摩減特性を与える
ことが観察された。役に立つビニルエーテルモノマー
は、ラピカCHVE(登録商標)、ラピカDVE−3(登
録商標)、ラピカPEPC(登録商標)の商品名でISP
から入手可能である。使用可能なオリゴマーの種類に
は、アライドシグナルから市販のベクトマ4020(登
録商標)、ベクトマ4030(登録商標)がある。光触媒
としては、ユニオンカーバイドから市販のシラカUVI
−6990(登録商標)のような、トリアリルスルフォニ
ウム塩が可能である。
【0069】摩減性バインダーのデザインにおいて重要
な2つのファクターは、硬化程度と、硬化した被覆の架
橋濃度である。これら2つのファクターは、摩減するが
研磨中は互いにくっついているバインダーを与えるビニ
ルエーテルモノマーの適切な配合物を選択することによ
って、バランスされることが可能である。たとえば、ラ
ピカCHVE(登録商標)は非常に急速に硬化し、脆く
て、摩減しやすいかもしれないバインダーを形成する。
これに比べ、ラピカDVE−3(登録商標)は、よりゆっ
くりと硬化し、容易に粉々になる柔らかい被覆を形成す
る。しかし、これら両方のモノマーは、硬化中に著しく
収縮し、必ずしも紙によく接着するとは限らない。一
方、ベクトマオリゴマーは、初期分子量が大きく、架橋
濃度を減少させる傾向があり、同様に広く収縮せず、し
たがって、紙への接着を促進する。このようなビニルエ
ーテルモノマーおよびオリゴマーの配合物は、本明細書
において実証されたように、直接法で定式化されること
が可能であり、所望の接着および摩減特性をバランスさ
せることができる。
【0070】遊離基またはカチオン機構を経て硬化可能
であるバインダー先駆物質が好ましいが、本発明につい
ての他の便利な樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア
ホルムアルデヒド、メラニンホルムアルデヒド樹脂のよ
うな縮合硬化樹脂を含む。ある条件において、その熱特
性およびコストから、フェノール樹脂が望ましい。もし
フェノール樹脂が用いられると、ポリエステル樹脂のよ
うに、可塑剤とともにフェノール樹脂の混合物を用いる
のが好ましい。しかし、それらの用途と関連して溶媒放
出が少ないので、遊離基またはカチオン機構を経て硬化
するバインダー先駆物質が好ましいことが多い。
【0071】しかし、とにかく、本発明においては、使
うとしても、可塑剤とともに水溶性状態にバインダーを
キレート化合することは、必要でない。バインダーは、
研磨複合材料を形成するために成形するまたは製造工具
に導入する前に、用いるとしても、可塑剤と単に物理的
に混合されれば、十分である。実際、たとえば、可塑剤
の添加が不要である本発明の実施において、ビニルエー
テルをベースとするバインダー組織は、満足いく摩減特
性すなわち研磨挙動を与えることが、観察された。
【0072】添加剤 研磨スラリーは、たとえば、増量剤(粉砕研磨補助剤を
含む)、繊維、滑剤、湿潤剤、チキソトロープ材料、界
面活性剤、顔料、染料、帯電防止剤、カップリング剤、
可塑剤、沈澱防止剤のような、選択任意の添加剤を、さ
らに含む。このような材料の量を選択して、所望の特性
を与える。
【0073】摩減に影響を与えるためだけに用いられる
充填剤の例としては、限定されないが、ガラスバブル、
アルミナバブル、ポリマー球、クレーバブル、大理石、
泥灰岩、石膏、白亜、サンゴ、コキナ、魚卵状石灰岩を
含む。
【0074】カップリング剤は、バインダー先駆物質と
研磨粒子との間に会合橋を与えることが可能である。カ
ップリング剤の例としては、シラン、イソシアネート、
ジルコアルミネートを含む。また、研磨スラリーは、好
ましくは、約0.01〜3重量%のカップリング剤を含
む。
【0075】沈澱防止剤の例としては、グラム当たり1
50平方メートルより小さい表面領域を有する非晶質シ
リカ粒子があり、これは、“アロシル130"または
“OX−50"の商品名で、デガサコーポレーションか
ら市販されている。
【0076】研磨複合材料形状 各複合材料は、それに対応した正確な形状を有すること
が好ましい。ひとつの実施例において、その形状は、対
応する表面または境界を有し、他の研磨複合材料からあ
る程度間隔を置かれた研磨複合材料となっている。すな
わち、別個の研磨複合材料を形成するために、研磨複合
材料を形成する平面および境界は、その研磨複合材料形
状の上部において、少なくとも末端が、互いに分離され
ていなければならない。
【0077】このような末端は、基材と平行に延在する
仮想共通平面に延在することも、または、互いに別個の
高さを有することも可能である。研磨複合材料の下部す
なわち底部であって、末端を含まない部分は、互いに隣
接することが可能である。本発明の実施例において、研
磨複合材料は、少なくとも異なる複合材料の末端は互い
に連結してはいないという意味で、“別個"である。一
般に、もし研磨複合材料が隣接していても、互いに接触
しているどちらの複合材料についても、複合材料の垂直
方向高さの距離に対して10%を越えない部分しか、物
理的に接触していない。したがって、少なくとも末端
は、ワークピースに対して独立した研磨面となる。この
条件は、分離されてより柔軟となった研磨部材を配置す
ることによって、研磨効果が高められると考えられる。
たとえば、図3を参照すると、隣接する研磨複合材料3
4は上面付近で分離していて、下面付近で隣接してい
る。図4を参照すると、隣接する研磨複合材料44は、
上面と下面との両方付近で完全に分離されている。
【0078】別個の研磨複合材料形状は、三次元形状と
することが可能であるが、円筒、球、角錐、角錐台、円
錐、円錐台、角柱、立方体、すなわち、三角形、正方
形、長方形、六角形、八角形の上面を有する柱状形状な
どの幾何形状が好ましい。また、でき上がった研磨複合
材料は、異なる研磨複合材料形状が混合していてもよ
い。好ましい形状は、角錐または角錐台である。好まし
くは、角錐形状は、角錐台でなければ4面または5面、
角錐台であれば5面または6面を有するが(ベース面を
含めて)、もっとも、もっと多くの面であっても、本発
明の範囲内である。研磨材を横切って一定高さの複合材
料を備えることが好ましいが、高さが種々である複合材
料であっても可能である。複合材料の高さは、約200
マイクロメートルまでの値、特に25〜200マイクロ
メートルとすることが可能である。角錐または角錐台形
状が用いられるとき、ベース面の長さは、一般に約10
0〜500マイクロメートルの長さを有することが可能
である。
【0079】あるいは、別個の研磨複合材料は、図4に
示したように、研磨塊またはビードとして備えられるこ
とも、可能である。このような研磨塊またはビードは、
一般に、米国特許第4,311,489号(クレスナー
氏)、第4,652,275号(ブローチャ氏ほか)、第4,
799,939号(ブローチャ氏ほか)各明細書に開示の
タイプのものである。これらは、参照のため本明細書中
に引用されているが、本発明のために変形され、本明細
書中に開示した方法によって複合材料の摩減を向上して
いる。
【0080】好ましくは、別個の研磨複合材料は、基材
上に平面状に配置されて、1平方センチメートル当た
り、少なくとも700個、好ましくは少なくと1,50
0個、より好ましくは少なくとも3,000個、最も好
ましくは少なくとも4,600個あるべきである。この
ような研磨複合材料の密度は、相対的に高速で切断し、
寿命が長い研磨粒子となるが、また、研磨されるワーク
ピースに相対的に細かい表面仕上げをもたらす。さら
に、研磨複合材料の個数をこのように配置することによ
って、各研磨複合材料には、相対的に低い単位力が作用
する。ある場合には、これによって、研磨複合材料の破
壊は、より優れた、より調和したものとすることが可能
となる。
【0081】あるいは、本発明において用いられる研磨
複合材料は、本明細書に開示されたバインダー内に分散
された研磨粒子の硬化したスラリーの形成のときに、基
材上に相互連結された網状構造として形成されることが
可能であることが予想される。網状構造は、グラビアロ
ールによって印加されるように、回りを囲まれた開口部
には研磨材がない、研磨材料のうねに相互接続された格
子形状とすることが可能である。この実施例において、
研磨材料は基材に不連続に塗布されまたは形成されて、
末端を含めて相互結合された細長いうねを準備する。本
発明のこの実施例は、研磨材の隆起した模様を与える。
たとえば、米国特許第4,773,920号、第5,01
4,468号各明細書に記載された模様を含む。もっと
も、研磨材料は本発明のために、本明細書に開示された
方法で、特に、たとえば、本明細書に開示したように添
加された可塑剤のタイプおよび量によって、または、本
明細書に開示されたビニルエーテルのような軟質バイン
ダーによって、変形されて、摩減しやすい研磨材料を提
供する。
【0082】好ましい研磨材の製造方法 図5は、本発明について用いる好ましい研磨材の製造方
法の略図である。好ましい研磨材を製造する第1ステッ
プは、研磨スラリーを準備するステップである。この研
磨スラリーは、バインダー先駆物質と研磨粒子と選択任
意の添加剤との適当な混合技術によって、組み合わせて
製造される。混合技術の例は、低せん断と高せん断との
混合を含むが、高せん断混合が好ましい。研磨スラリー
中の気泡の量は、混合ステップ中において、真空に引く
ことによって、できるだけ少なくすることが可能であ
る。研磨スラリーのレオロジーについては、よく被覆し
て、研磨スラリーから研磨粒子と他の添加剤が沈澱しな
い点が、重要である。超音波や加熱のような、被覆性を
向上する公知技術を用いることが可能である。
【0083】本発明についての研磨材の製造方法は、ふ
たつの主要な方法がある。第1の、好ましい方法によっ
て、正確な形状の研磨複合材料が、一般にできる。正確
な形状を得るために、研磨スラリーは、製造工具の空隙
に存在するとき、バインダー先駆物質が凝固され、また
は硬化される。第2の方法によって、一般には、不揃い
の形状を有する研磨複合材料となる。
【0084】第2の方法において、研磨スラリーは、球
またはビード、あるいは研磨複合材料に形成され、たと
えば、米国ミネソタ州セントポール、ミネソタマイニン
グアンドマニュファクチュアリングによって製造され、
市販された製品である、3M356M クイックストリ
ップ(商標)荒仕上げパッドがある。ただし、このパッド
は、本発明のために変形されていて、もとの4.0マイ
クロメートルの粒子の代わりに、2.0マイクロメート
ルまたはそれ未満の酸化アルミニウム研磨粒子を用いて
いる。ハードコーティングを受け入れ可能な非常に微細
な表面仕上げを与えるが、研磨に関する他のステップに
おいて遊離研磨スラリーを用いることが不要である、レ
ンズ研磨工程を含む本発明の方法に、荒仕上げパッドと
して商品化された356M クイックストリップ(商標)
を応用できるとは、以前には予想されなかった。
【0085】研磨材を製造して正確な形状の研磨複合材
料を形成する好ましい方法は、複数の空隙を含む製造工
具を用いる。このような空隙は、本質的には、所望の複
合材料に正反対形状である研磨複合材料の形状を形成す
ることができる。空隙の個数によって、単位面積当たり
の複合材料の個数が対応する研磨材となる。このような
空隙は、円筒、ドーム、角錐、角錐台、角柱、立方体、
円錐、円錐台、または、三角形、正方形、長方形、六角
形、八角形などの上面を有する柱状形状のような、幾何
形状を有することが可能である。空隙の寸法は、平方セ
ンチメートル当たりの所望個数の研磨複合材料を達成す
るように、選択する。空隙は、隣接する空隙の間に間隔
を設けて散点模様とすることも、また、空隙が互いに接
するようにすることも可能である。空隙は互いに接する
ことが、好ましい。
【0086】製造工具は、ベルト、シート、連続シート
すなわちウェブ、グラビアロールのような塗りロール、
コーティングロールに取り付けられたスリーブ、または
ダイとすることが可能である。製造工具は、ニッケルめ
っきされた面を含めて、金属、金属合金、セラミック、
プラスチックから構成することが可能である。製造工
具、その製造、金属などについてのさらに詳しい情報
は、参照として本願に引用されている米国特許第5,1
52,917号明細書(ピーパー氏ほか)、および、19
93年1月14日に出願された同時係属中の米国特許出
願第08/004,929号明細書(スプルゲン氏ほか)
を見れば分かる。ひとつの好ましい工具としては、金属
製マスターから型押しされた熱可塑性製造工具である。
【0087】研磨スラリーが熱可塑性バインダー先駆物
質を含むとき、バインダー先駆物質は、硬化すなわち重
合される。この重合は、一般に、エネルギー源にさらさ
れるときに開始される。一般に、エネルギー量は、バイ
ンダー先駆物質化学、研磨スラリーの寸法、研磨粒子の
量とタイプ、選択任意の添加剤の量とタイプのような、
いくつなの要因の影響を受ける。放射エネルギー源は、
電子ビーム、紫外線、可視光線を含む。電子ビーム(電
離線)は、約0.1〜約10Mラド、好ましくは、約0.
1〜約10Mラドのエネルギーレベルとすることが可能
である。紫外線放射は、約200〜約400ナノメート
ル、好ましくは約250〜400ナノメートルの範囲内
の波長を有する非−微粒子状放射線(non-particulate
radiation)である。放射源の好ましい出力は、118〜
263ワット/cmである。可視光線は、約400〜約8
00ナノメートルの範囲内の波長を有し、好ましくは約
400〜約550ナノメートルの範囲内の波長を有する
非−微粒子状放射線である。
【0088】好ましい三次元研磨材は製造する方法は、
図5に示している。基材51は、巻きほどきステーショ
ン52を離れ、同時に製造工具(空隙工具)56はほどき
ステーション55を離れる。製造工具56は、被覆ステ
ーション54によって、研磨スラリーを被覆される。被
覆ステーションは、滴下しごき塗機、ナイフ塗布機、流
し塗機、真空ダイ被覆機、または、ダイ被覆機のよう
な、従来の被覆手段とすることが可能である。好ましい
被覆技術は、真空流体ベアリングダイであり、これは、
米国特許第3,594,865号、第4,959,265
号、第5,077,870号各明細書に開示されたような
タイプのものとすることが可能である。
【0089】製造工具が被覆された後、基材51と研磨
材スラリーとは、任意の手段によって接触させられ、研
磨スラリーが基材の表面を濡らす。図5において、研磨
スラリーは、コンタクトニップロール57によって、基
材に接触するようになる。次に、コンタクトニップロー
ル57は、支持ドラム53に、できた構成物を付勢す
る。次に、本明細書に開示したような、ある形式の放射
エネルギが、エネルギー源63によって、研磨スラリー
に伝達され、少なくとも部分的に、バインダー先駆物質
を硬化する。たとえば、製造工具は、透明材料とし、工
具とスラリーとがロール53を通過するときに、工具の
空隙内に収納されたスラリーに光線を送る。部分的に硬
化とは、バインダー先駆物質が重合されて、研磨スラリ
ーが反転された製造工具から流れないことを、意味す
る。バインダー先駆物質は、製造工具から取り外された
後、エネルギー源によって十分に硬化される。これに続
いて、製造工具はマンドレル59に巻き取られ、製造工
具56は、再び使用できるようにすることが可能とな
る。さらに、研磨材60は、マンドレル61に巻き取ら
れる。もし、バインダー先駆物質が十分に硬化されてい
なければ、バインダー硬化物質は、時間をかけておよび
/またはエネルギー源にさらして、十分に硬化させるこ
とが可能である。
【0090】製造工具を使用し、この好ましい方法にし
たがって研磨材を作ることについて、さらに詳細は、本
出願中に参照として引用されている米国特許第5,15
2,917号(ピーパー氏ほか)と、1993年1月14
日出願の米国特許出願第08/004,929(スパーゲ
オン氏ほか)に開示されている。
【0091】この第1の方法の他の変形において、研磨
スラリーは基材に被覆され、製造工具の空隙内には被覆
されない。そして、研磨スラリーが被覆された基材は製
造工具と接触されて、研磨スラリーが製造工具の空隙内
に流れ込む。研磨材を作る残りのステップは、前述した
のと同じである。この方法に対して、バインダー先駆物
質が放射エネルギーによって硬化することが好ましい。
放射エネルギーは基材を通して、または製造工具を通し
て、送られる。基材または製造工具は、放射エネルギを
容易に吸収すべきではない。さらに、放射エネルギー源
は、基材または製造工具を劣化させることがないように
すべきである。たとえば、紫外線は、ポリエステル基材
を透過することができる。
【0092】あるいは、もし、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポロ(エー
テルスルホン)、ポロ(メチルメタクリレート)、ポリウ
レタン、ポリ塩化ビニール、それらの組み合わせのよう
な、ある熱可塑性材料から、製造工具が製造されている
ならば、紫外線または可視光線が製造工具を透過して研
磨スラリーに達することができる。変形しやすい材料で
あるほど、取り扱いやすくなる。熱可塑性のベースとな
る製造工具について、研磨材を製造する加工条件は、過
度に発熱しないように、設定すべきである。もし過熱状
態となると、それによって熱可塑性成形型が変形したり
溶け出すかもしれない。
【0093】研磨材が製造された後、研磨材が使用され
る前に、ヒナギク状の成形に先立って曲げおよび/また
は湿らせることが可能である。
【0094】研磨材を製造する他の方法は、複数の研磨
塊を基材に結合することである。この研磨塊は、互いに
結合した複数の研磨粒子を含み、第1バインダーによっ
て付形された塊を形成する。そして、でき上がった研磨
塊は、第2バインダー内に分散され、基材上を覆う。第
2バインダー先駆物質は、凝固してバインダーを形成
し、研磨塊は基材に結合される。
【0095】研磨塊は、前述のように、選択任意の添加
剤を含み、好ましくは、可塑剤を含む。研磨塊は、所望
の速度で摩減し、使用中に分解する。また、摩耗速度
は、研磨粒子のタイプ、第1バインダーのタイプ、添加
剤のタイプ、その割合によって、決定される。また、好
ましくは、この研磨塊は、可塑剤を含む。
【0096】研磨塊は、任意の従来の工程によって作ら
れることが可能であり、その詳細は、参照として引用さ
れている米国特許第4,311,486号、第4,652,
275号、第4,799,939号各明細書に説明されて
いる。
【0097】研磨塊は、第2バインダー先駆物質内に分
散されて研磨スラリーを形成する。研磨材を製造する残
りのステップは、本明細書に開示したのと同じである。
あるいは、研磨スラリーは基材上に、ナイフ塗布、ロー
ル塗布、吹き付け塗布、グラビア塗布、しごき塗布、流
し塗布、その他の従来の塗布技術によって、塗布するこ
とも可能である。そして、研磨スラリーはエネルギー源
にさらされて、バインダー先駆物質が硬化されて、研磨
スラリーは研磨材になる。
【0098】ワークピースの研磨仕上げ方法 本発明は、固定された三次元研磨パッドを用いてメガネ
レンズを研磨する方法に関するものであり、遊離した研
磨スラリーやゲルを用いるものではない。本発明につい
てのワークピースは、普通は、プラスチック製のメガネ
レンズであるが、ガラス製のレンズも本発明の範囲内に
含まれる。本発明によって研磨されるプラスチック製の
レンズは、特定のものに限定されることはないが、米国
ペンシルベニア州、ピッツバークのPPGが製造するC
R−39のようなポリカーボネート、ポリエステル、ポ
リウレタン、ポリメチル、メタクリレート、ポリスチレ
ン、その他のこの分野で公知の高指数材料を含む。
【0099】第2または最終の荒仕上げステップ後、従
来の荒仕上げパッドを用いて、約0.06〜0.13マイ
クロメートルのRa、または、0.40〜0.90マイク
ロメートルのRtmが、通常、レンズ表面に得られる。こ
のような表面仕上げのレベルは、研磨ステップの後に
は、ハードコーティングを受け入れることができる表面
とするために、少なくとも0.30マイクロメートルの
Rtmまで小さくされなければならない。したがって、荒
い掻き傷、へらの後、またはくぼみは、不良レンズの原
因となるので、許容されない。
【0100】本発明は、固定された研磨パッド、すなわ
ちラップ手段を適用できるように設計された機械を用い
ることができる。本発明の研磨を実行できるラップ盤の
例としては、オクラホマ州ムスコギのコバーンオプティ
カルインダストリーインコーッポレイテッドからどちら
も市販されている、コバーン5000円筒盤またはコバ
ーン5056円筒盤、その他産業界で公知の機械が、あ
げられる。約0.7〜1.8kg/cm2の単位圧力が本工程
に必要であるが、1.3〜1.5kg/cm2が最も好まし
い。しかし、単位圧力は、通常、使用される研磨装置に
よって部分的に司令される。研磨材の単位圧力は、使用
されている研磨粒子の破壊と摩減を促進すると考えら
れ、これは、研磨粒子のタイプによって異なる。平均し
て、使用される圧力は、使用される装置と、初期研磨粒
子寸法と、レンズの所望の最終表面仕上げによって決ま
る。
【0101】レンズ研磨に要する時間は、通常、30秒
〜6分であるが、2〜3分が最も一般的である。レンズ
研磨に要する実際の時間は、使用される圧力、レンズの
初期表面仕上げ、研磨粒子寸法、レンズの所望の最終表
面仕上げによって決まる。熟練した機械作業員は、所望
のレンズ最終表面仕上げを達成するの必要な正しい時間
と圧力を決定することができるであろう。
【0102】ラップ手段には、本発明の研磨工程中に水
を大量に注がれる。本発明の研磨シートまたはパッドを
用いるときに適用される水流は、好ましくはほとんどが
水であるが、スラリー研磨においてまたは従来の被覆研
磨仕上げにおいて一般に用いられるように、他の配合剤
を含んでもよい。このような添加剤は、水溶性オイル、
乳化オイル、湿潤剤などを含む。水流には、少なくとも
本質的に研磨粒子はなく、好ましくは、研磨粒子は全く
含まれない。
【0103】液体に研磨粒子を全く添加しなくても、研
磨粒子によって研磨が行なわれることが分かっている。
しかし、研磨複合材料は、研磨中に摩耗するので、この
ような研磨複合材料から遊離したある摩耗研磨粒子は、
最初に適用された液体中に存在していなくても、排水さ
れるまでは、当然、研磨作用領域の付近に存在しうる
し、また、存在するであろう。
【0104】研磨シートと研磨されるレンズとの間の境
界面に供給される水流は、相対的に量が多く、研磨仕上
げ面に“大量の水を注ぐ"、すなわち、研磨している境
界面の実質的に全表面を覆うことができる量の水を用い
る。水のホースとノズルとは、境界に向けられ、研磨中
に境界に存在する水を提供する。
【0105】光学レンズが、本発明に従って、0.30
マイクロメートル以下の表面仕上げまで研磨された後、
傷防止のハードコーティングをレンズの研磨仕上げ面に
被覆して、表面仕上げを保護することができる。この傷
防止コーティングは、好ましくは、熱源または光源によ
って照射されると架橋して硬化可能なポリマーである。
このような目的に対してこの技術分野で公知のポリシロ
キサンを用いることが可能である。適したハードコーテ
ィングには、米国ミネソタ州ミネアポリスのウルトラオ
プティックカンパニーが製造するウルトラオプティック
ハードコートのような市販の材料や、米国カリフォルニ
ア州トランスのレンズテクノロジーインコーポレイテッ
ドが製造するTI−325のようなコーティングを含
む。ハードコートは、レンズ表面にスパッターによって
施すことも可能であろう。
【0106】以下の限定されない各実施例は、本発明を
さらに説明する。実施例における、すべての割合、パー
センテージ、比率などは、特に断りのない限り、重量に
よる。
【0107】以下のような略語を用いる。 TMPTA: トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、商品名“SR351"としてサルトマから市販; PEG: ポリエチレングリコール、商品名カーボワック
ス“600"としてユニオンカーバイドより市販; PH2: 2-ベンジル-2-N,N-ジメチルアミノ-1-
(4-モルホリノ-フェニル)-1-ブタノン、チバガイギー
から商品名“イルガカー369"として市販; ASF1: 非晶質シリカフィルター、デグサから商品名
“アエロシル130"として市販; ASF2: 非晶質シリカフィルター、デグサから商品名
“アエロシル812"として市販; WAO: 白色酸化アルミニウム、JISグレード600
0、平均粒度2マイクロメートル、フジミコーポレーシ
ョンから市販; WAB: 凝集白色酸化アルミニウム(平均粒径2マイク
ロメートル)、グレード40/170、170/20
0、200メッシュの混合物; SCA: シランカップリング剤、3-メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、ユニオンカーバイドから商品名
“A−174"として市販; PMR: フェノール樹脂組織、後述する工程で製造; RV: 1,4-シクロヘキサンジメタノールジビニルエー
テル、インターナショナスペシャリティープロダクツ
(ISP)、ニュージャージー州、ウエイン、商品名“ラ
ピカCHVE"として市販; RP: プロピレンカーボネートのプロペニルエーテル、
インターナショナスペシャリティープロダクツ(IS
P)、ニュージャージー州、ウエイン、商品名“ラピカ
PEPC"として市販; RD: トリエチレングリコールジビニルエーテル、イン
ターナショナスペシャリティープロダクツ(ISP)、ニ
ュージャージー州、ウエイン、商品名“ラピカDVE−
3"として市販; RH: ヒドロキシルビニルエーテル、インターナショナ
スペシャリティープロダクツ(ISP)、ニュージャージ
ー州、ウエイン、商品名“ラピカHBVE"として市販; V2: ビニルエーテルを末端基とするエステルモノマ
ー、MW436、粘度430センチポアズ、アライドシ
グナル、ニュージャージー州、モーリストン、から、商
品名“ベクトマ4020"として市販; V3: ビニルエーテルを末端基とするエステルモノマ
ー、粘度75センチポアズ、アライドシグナル、ニュー
ジャージー州、モーリストン、から、商品名“ベクトマ
4030"として市販; IC: カチオン光開始剤、トリアリールスルホニウム、
ユニオンカーバイドから商品名“シラカ UVI−69
90"として市販。
【0108】PMRの準備方法 以下のものを、特定の順序で、全体的に分散した。すな
わち、15.84の割合の脱イオン水、0.72の割合
の、コネチカット州スタンフォードのオリンケミカルか
ら市販の“ポリ-ソルブ"、12.60の割合のアセトン、
5.30の割合のグリコールエーテル溶剤、29.77の
割合のレゾールフェノール樹脂(2〜4%の遊離フェノ
ール、フェノールに対するホルムアルデヒドの比率は
1.8:1、70%の固体)、7.39の割合のPEG、1
4.02の割合の非晶質シリカクレー、12.17の割合
のメチルエチルケトン、0.78の割合の“ベントンS
DI"と0.78の割合のベントン38、共にナショナル
リードカンパニーから市販。
【0109】テスト工程1 テスト工程1は、メガネレンズ研磨についての研磨材を
テストするよう計画された。研磨サンプルは、以下の実
施例に従って製造されるとき、標準ダイで3インチ(約
7.6cm)の直径の“ヒナギク"状に切断された。レンズ
ワークピースは、米国ペンシルベニア州ピッツバークの
ピッツバーグペイント&グラス(PPG)が製造した“C
R−39"プラスチックから作られた。以下の実施例に
おいて、特に示さない限り、それを用いて、カリフォル
ニア州、ペテルナの、ソーラオプティカル、USAから
市販されている半完成品の68mmハード樹脂レンズに加
工される。それは、直径が68mmで、212球状曲面
(2.12ジオプトリー)に予備研削された。テストされ
る研磨材の裏面には感圧接着テープを積層され、ラップ
ブロックに固定された。以下の実施例において特に示さ
ない限り、使用した研磨機は、コバーン5000円筒盤
であった。これは、米国オクラホマ州ムスコギのコバー
ンオプティカルインダストリーズ、インコーポレリテッ
ドから市販されている。この研磨装置は、20ポンド
(約4.5ニュートン)の条件設定で、ラップ手段と研磨
材とをレンズワークピースの表面に付勢する。ラップブ
ロックとレンズとは、研磨中は多量の水が注がれた。す
なわち、連続した水流が接触しているラップブロックと
レンズワークピースとの境界面に噴射された。
【0110】以下の実施例において特に示さない限り、
荒仕上げの2つのステップが、まず実行された。レンズ
は、15マイクロメートルシリコンカーバイド紙で1分
間、次に、4マイクロメートルの酸化アルミニウムビー
ドラップフィルムで2分間、荒仕上げした。15マイク
ロメートルシリコンカーバイド紙は、米国ミネソタ州セ
ントポール、ミネソタマイニングアンドマニュファクチ
ュアリングから市販の3M416Mクイックストリップ
(登録商標)仕上げパッドである。4マイクロメートルの
酸化アルミニウムビードラップフィルムは、米国ミネソ
タ州セントポール、ミネソタマイニングアンドマニュフ
ァクチュアリングから市販の3M356Mクイックスト
リップ(登録商標)仕上げパッドである。そして、実施例
の研磨剤を用いて、以下に示すように、第2荒仕上げス
テップと同じ条件で、2分間レンズを研磨した。
【0111】Rtm Rtmは、研磨の分野で用いられているあらさと共通の意
味である。すなわち、5つの連続する計測長さについて
5つの別個のあらさ深さの平均として、定義される。こ
こで、別個のあらさ深さとは、一つの計測長さにおける
最高点と最低点との間の縦方向の距離である。Rtmは、
ダイヤモンド製の先端針である粗面計プローブで計測さ
れ、結果はマイクロメートルで記録される。一般に、R
tmが小さいほど、表面仕上げは滑らかである。荒仕上げ
された同じレンズ表面について、市販されている異なる
種類の粗面計で計測すると、絶対値のRtm値は、わずか
にばらつくかもしれないが、必ずしもばらつくとは限ら
ない。
【0112】本発明において用いられる研磨材を解析す
るために、Rtm計測値は、粗面計によって決定される。
この粗面計は、独国ゴッチンゲン、ファオンプロフペル
センGMBHから市販のパーテンM4Pであり、先端半
径は0.005mm、計測ストロークは8mmである。
【0113】実施例1および2 実施例1および2の研磨材は、表1に示した研磨スラリ
ー配合から準備された。
【表1】
【0114】実施例1および実施例2の各研磨材は、図
5に大略を示したように、製造される。特に、実施例1
および実施例2のそれぞれについて、研磨スラリーは、
約4.6メートル/分の速度でナイフ塗布機を経て、ポ
リプロピレン製造工具上に、被覆された。この製造工具
は、角錐台タイプの模様を有し、研磨スラリーは工具の
凹みに満たされる。スラリーの量はわずかに過剰であ
り、ニップロール57上の工具類上に過剰スラリーのビ
ードを形成する。これによって、後に製造工具から基材
を容易に分離するのに役立つ。円錐台模様は、隣接する
ベースが、約510マイクロメートルより短い距離で互
いに間隔を設けている。角錐台の高さは、約80マイク
ロメートル(3.15ミル)であり、ベースは、一辺が約
178マイクロメートル(7ミル)であり、上面は一辺が
約51マイクロメートル(2ミル)である。インチ当たり
125ライン(センチメートル当たり約49ライン)で複
合材料が配列されている。厚さ250マイクロメートル
の紙の基材は、ローラによって製造工具に押し付けら
れ、基材の表面を研磨スラリーで濡らされる。研磨材
は、一旦600ワット/インチ(236ワット/インチ)
の“V-バルブ"(フュージョンシステムズカンパニーか
ら市販)を約45.7メートル/分の速度で基材とバイン
ダー先駆物質とともに工具を通過することによって硬化
された。放射は製造工具を通過した。この可視光線によ
って、研磨スラリーは、研磨複合材料に変換され、この
研磨複合材料は、紙の基材に接着される。次に、紙/研
磨複合材料構造物は、製造工具から分離されて、研磨材
を形成する。
【0115】比較例A 比較例Aは、酸化アルミニウムが遊離したスラリーを用
いて研磨することを含む。このスラリーは、2.5マイ
クロメートルの研磨粒子寸法であり、米国ニューヨーク
州ペンヤンのトランセルコカンパニーから、商品名“ミ
クロナルスプレム700"として、市販されている。軟
質パッド上にスラリーがあるようにして、テスト工程1
を実行した。
【0116】下の表2は、研磨前後のレンズの初期およ
び最終のRtm値(マイクロメートル)は、テスト工程1お
よび2に従ってテストしたときの、実施例1および2と
比較例Aとについて、それぞれ、示している。
【表2】
【0117】この結果から分かるように、本発明のシー
ト形状の研磨材を使用すると、遊離研磨スラリーを用い
る比較例ほどは小さくないものの、0.30マイクロメ
ートルより小さい表面仕上げすなわち表面あらさを与
え、傷防止のハードコーティングを受け入れ可能であ
り、面倒で汚れやすい研磨スラリーを用いる必要はな
い。
【0118】実施例3 実施例3は、6.3の割合のWABを、100の割合の
PMRとともに混合することによって、準備した。ここ
で、WABは、1マイクロメートル白色酸化アルミニウ
ムを使用したものに変更した。この研磨スラリーは、実
施例1および2で用いたような250マイクロメートル
の厚さの紙の基材上に、ナイフ塗布した(127マイク
ロメートルのナイフギャップを用いた)。スラリーの製
造と取り扱いとは、実施例1および2について説明した
のと同様である。形成された研磨材とレンズとは、前述
のように、コーバン5000円筒盤で2分間研磨工程で
テストした。表3のRtm−1は、研磨されたレンズのR
tm(マイクロメートル)であって、5個の計測値の代わり
の6〜8個の計測値をパーセンM4Pパーソメータ(Pe
rthmeter)で計測して平均することによって“平均"Rtm
としたものである。計測は、レンズ上でランダム位置に
おいて行なったが、もっとも、各計測は、レンズの縁か
ら略同じ距離離れたのところについて行なった。Rtm−
2は、同じ粗面計を用いて、研磨されたレンズの表面あ
らさを計測したものである。ただし、2つの読み取り値
は、ベースカーブの長手方向を横切って、計測した。第
2の読み取りは、第1の読み取りに対して垂直に行な
い、これらのRtm−2についての2つの読み取り値を表
3に示している。
【表3】
【0119】この結果から分かるように、本発明の方法
は、確かに、0.30マイクロメートルより小さいRtm
値を、研磨されたレンズに渡って形成し、傷防止のハー
ドコーティングを受け入れることをより確実にする。
【0120】実施例4〜7 研磨複合材料内に可塑剤を含まないビニルエーテルベー
スのバインダー組織を用いる研磨パッドとして本発明の
研磨材を用いることを、評価した。
【0121】後述する研磨スラリーは、80マイクロメ
ートルの深さの角錐状空隙を有する製造工具の上面にナ
イフ塗布され、250マイクロメートルの紙基材に接着
される。角錐状空隙のベースは、一辺が約178マイク
ロメートルであり、上面は一辺が約51マイクロメート
ルである。インチ当たり約125ライン(センチメート
ルあたり約49ライン)で複合材料が配列されている。
角錐パターンは、隣接するベースが、互いに約25μm
間隔を設けられるようになっている。
【0122】以下のバインダー先駆物質配合物BP1、
BP2、およびBP3は、表4に示した成分である。重
量割合で示している。
【表4】
【0123】実施例4についての研磨スラリーは、5
3.2の割合のWAOと、44.4の割合のBP1と、
1.4の割合のASF2と、1の割合のSCAとを用い
て準備した。
【0124】実施例5についての研磨スラリーは、実施
例4と同様である。ただし、BP1はBP2に置き換え
られている。
【0125】実施例6についての研磨スラリーは、実施
例4および5と同様である。ただし、BP1およびBP
2はBP3に、それぞれ、置き換えられている。実施例
6は、2倍準備し、2つの別個の運転について、実施例
6Aと実施例6Bとを準備した。実施例6Aは、6メー
トル/分のライン速度で、被覆され、硬化され、実施例
6Bは、23メートル/分のライン速度で、被覆され、
硬化された。
【0126】実施例7について、バインダー先駆物質配
合物BPAは、60の割合のTMPTA、40の割合の
PEGと、1.0の割合のPH2とを用いて準備した。
実施例7について準備された研磨スラリー複合材料は、
49の割合のWAOと、49の割合のBPAと、1.0
の割合のASF1と、1.0の割合のSCAとの混合物
である。すべての割合は、重量割合である。
【0127】以下のパラメータを、図5に大略が示され
たような製造ラインで用いて、実施例4〜7の研磨シー
ト材を形成した。すなわち、被覆および硬化速度は、実
施例4,5,6Aについては6メートル/分、実施例6B
については、23メートル/分である。被覆ステーショ
ンはナイフ塗布機であり、51マイクロメートルのギャ
ップであった。
【0128】マンドレルは、約60°Cまで加熱した。
このバインダー先駆物質硬化は、フュージョンシステム
ズから市販の600W/インチ(236ワット/cm)の
“Dバルブ"を用いて、行なった。
【0129】そして、実施例4〜7は、テスト工程1と
同じ方法で、テストした。ただし、使用した機械は、コ
バーン5056円筒盤であり、レンズは、市販の3M3
56Mクイックストリップ(商標)荒仕上げパッドである
4.0マイクロメートル酸化アルミニウムビードラップ
フィルムを用いて、単一ステップで荒仕上げした。荒仕
上げされたレンズは、平均して、約0.42マイクロメ
ートルのRtmを有し、すべてのケースにおいて0.39
マイクロメートルを越えていた。そして、レンズは、テ
スト工程1に従って、実施例4〜7の研磨材で研磨され
た。2または3の別個のレンズが、2または3の別個の
サンプルで、すなわち、実施例4〜7の各研磨材からそ
れぞれ得られるヒナギク状のもので、研磨された。各サ
ンプルについて、平均値を、表5のように決定した。テ
ストから求めたRtmは、下の表5のようにまとめた。単
位は、マイクロメートルである。
【表5】
【0130】これらの結果から分かるように、可塑剤を
含まないビニルエーテルバインダー組織も、ハードコー
ティングを受け入れることが可能な表面仕上げである
0.30マイクロメートルより小さいRtmとなる研磨特
性を与える研磨複合材料を、提供する。
【0131】実施例8〜11 研磨複合材料内に可塑剤を含まないビニルエーテルベー
スのバインダー組織を用いる研磨パッドをして本発明の
研磨材を用いる、さらなるテストは、以下のように実施
した。
【0132】添加バインダー先駆物質配合物は、表6に
示した成分を用いて準備した。重量割合で示している。
【表6】
【0133】実施例8についての研磨スラリーは、5
3.0の割合のWAOと、44.6の割合のBP4と、
1.4の割合のASF2と、1の割合のSCAとを用い
て準備した。実施例8の研磨スラリーは、15.24メ
ートル/分のライン速度で、被覆および硬化した。
【0134】実施例9についての研磨スラリーは、実施
例8と同様である。ただし、BP4はBP5に置き換え
られている。実施例9の研磨スラリーは、15,24メ
ートル/分のライン速度で、被覆および硬化した。
【0135】実施例10についての研磨スラリーは、実
施例8と同様である。ただし、BP4はBP6に置き換
えられている。実施例9の研磨スラリーは、4.57メ
ートル/分のライン速度で、被覆および硬化した。
【0136】実施例11についての研磨スラリーは、実
施例8と同様である。ただし、BP4はBP7に置き換
えられている。実施例11の研磨スラリーは、15.2
4メートル/分のライン速度で、被覆および硬化した。
【0137】研磨スラリーを、図5に大略が示されたよ
うな製造ラインで用い、実施例8〜11の研磨シート材
を形成した。より詳しくは、実施例8〜11の研磨スラ
リーは、ポリプロリレンの製造工具上に被覆され、25
0マイクロメートルの厚さの紙の上に移した。被覆ステ
ーションはナイフ塗布機であり、51マイクロメートル
のギャップであった。実施例8〜11について用いた製
造工具は、実施例1,2について用いたものと、全く同
じである。
【0138】マンドレルは、約60°Cまで加熱した。
このバインダー先駆物質硬化は、フュージョンシステム
ズから市販の600W/インチ(236ワット/cm)の
“Dバルブ"を用いて、行なった。
【0139】そして、テスト工程1と同様の方法で、実
施例8〜11を試験した。ただし、以下の点を変更して
いる。すなわち、使用した機械は、5056円筒盤であ
り、レンズワークピースは、ミネソタ州、セントクラウ
ドのビジョンイースから市販のポリカーボネートプラス
チック(直径68mm)から製造し、212球状曲面(2.1
2ジオプトリー)に予備研削し、レンズは、ミネソタ州
セントポールの3Mカンパニーから市販のグレード10
00 3M 314 クイックストリップ(商標)荒仕上
げパッド(P1000 A/Oと呼ぶ)を用いて、約0.
98マイクロメートルの表面仕上げまで、1分間、単一
ステップで荒仕上げした。そして、レンズを、実施例8
−11の研磨材で研磨した。実施例8〜11のそれぞれ
の運転のすべての仕上げられたレンズのRtm値(マイク
ロメートル単位)を、下の表7にまとめた。
【0140】2または3個の別個のサンプル、すなわ
ち、表7に示すように、各サンプルの平均値を決定する
ために、各実施例8〜11の研磨材からそれぞれ得られ
る2または3個の別個のヒナギク状サンプルを用いて、
2または3個の別個のレンズを研磨した。テストから得
られたRtmは、マイクロメートル単位で記録して、下の
表7にまとめた。
【表7】
【0141】これらの結果が示すように、可塑剤を含ま
ないビニルエーテルバインダー組織は、ハードコーティ
ングを受け入れることができる表面仕上げである0.3
0マイクロメートルまたはそれより小さいRtmである研
磨特性を与える研磨複合材を提供した。
【0142】実施例12〜14 研磨複合材中に可塑剤を含まないビニルエーテルビーズ
バインダーを用いる研磨パッドとして、本発明の研磨材
を用いてさらに行なったテストを、以下に説明する。
【0143】添加するバインダー先駆物質の配合は、表
8に示した成分である。量は、重量で示している。
【表8】
【0144】実施例12の研磨スラリーは、実施例8と
同じ方法で準備した。ただし、BP4をBP8に替えた
(同じ量)。実施例12の研磨スラリーは、実施例8につ
いて説明したのと同じ方法で形成して、用いた。
【0145】実施例13の研磨スラリーは、実施例8と
同じ方法で準備した。ただし、BP4をBP9に替え
(同じ量)、実施例13で用いたWAO配合物は、53.
0の割合のWAOであり、その寸法は、グレード400
0(3マイクロメートル)に変えた。実施例13の研磨ス
ラリーは、実施例8について説明したのと同じ方法で形
成して、用いた。
【0146】実施例14の研磨スラリーは、実施例8と
同じ方法で準備した。ただし、実施例14で用いたWA
O配合物は、60.0の割合のグレード6000(2マイ
クロメートル)のWAOであり、BP4の代わりにBP
9配合物を、37.6の割合で用いた。実施例14の研
磨スラリーは、実施例8について説明したのと同じ方法
で形成して、用いた。ただし、研磨スラリーは、ライン
速度36.58メートル/分で被覆されて硬化された。
【0147】そして、テスト工程1と同様の方法で、実
施例12〜14を試験した。ただし、以下の点を変更し
ている。すなわち、使用した機械は、5056円筒盤で
あり、レンズワークピースは、シラー(フロリダ州、セ
ントピータースブルグ)から市販の1.60高指数プラス
チックワークピイースから製造した。また、レンズは2
つのステップによって、研削した。すなわち、3M 3
14 クイックストリップ(商標)荒仕上げパッド(P1
000 A/O)を用いて1分間研削し、その後、3M
264 クイックストリップ(商標)荒仕上げパッドフ
ィルム(12μA/O Fine)を用いて2分間研磨し
て、約0.55マイクロメートルの表面仕上げとした。
どちらのパッドも、ミネソタ州セントポールの3Mカン
パニーから市販されている。そして、レンズを、実施例
12〜14の研磨材で研磨した。
【0148】各サンプルの平均値を決定するために、各
実施例12〜14の研磨材からそれぞれ得られる2また
は3個の別個のヒナギク状サンプルを用いて、2または
3個の別個のレンズを研磨した。テストから得られたR
tmは、マイクロメートル単位で記録して、下の表9にま
とめた。
【表9】
【0149】これらの追加の結果が示すように、可塑剤
を含まないビニルエーテルバインダー組織は、ハードコ
ーティングを受け入れ可能な表面仕上げである0.30
マイクロメートルまたはそれより小さいRtmとなる研磨
特性を研磨材に与える。
【0150】なお、本発明の技術的範囲内において、種
々の変形、置換が可能であるが、本発明は上記した各実
施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法で用いる研磨材の平面図であ
る。
【図2】 従来のラップ盤の側面図である。本発明で用
いる研磨シートを載せている。
【図3】 図1の線3−3に沿って切断した研磨材の拡
大断面図である。
【図4】 本発明の方法で用いることができる、他の実
施例の研磨材の拡大断面図である。
【図5】 本発明の方法で用いる研磨材を製造するシス
テムの構成図である。
【符号の説明】
10 研磨ディスク 11 舌部 12 ラップ手段 13 レンズブロック 15 レンズ 30 研磨材 31 基材 32 表面 33 裏面 34 複合材料 35 研磨粒子 36 バインダー 37 剥離ライナ 38 感圧接着剤層 40 研磨材 44 複合材料 47 結合組織 51 基材 52 巻きほどきステーション 53 支持ドラム 54 被覆ステーション 55 ほどきステーション 56 製造工具 57 ニップロール 59 マンドレル 61 マンドレル 63 エネルギー源
フロントページの続き (72)発明者 ロバート・アレン・フォレンスビー アメリカ合衆国55144−1000ミネソタ州セ ント・ポール、スリーエム・センター(番 地の表示なし)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 初期Rtm値が0.35マイクロメー
    トルより大きい第1面を有する光学的高品質表面を準備
    するステップと、 (b) 該第1面を研磨材に摩擦的に接触させるステップ
    であって、該研磨材は、少なくともそのひとつの面に別
    個の研磨複合材料が複数個配置されたシート状構成物を
    備え、該各複合材料は、バインダー中に分散された複数
    の研磨粒子を含む、ステップと、 (c) 実質的に研磨粒子がない液体の存在下で、上記接
    触している第1面および研磨材の少なくとも一方を、所
    定の方法で所定時間、回転および/または振動移動によ
    って相対移動するステップであって、最終Rtm値が0.
    30マイクロメートルまたはそれより小さい表面に上記
    第1面を仕上げる、ステップとを、備えることを特徴と
    する光学的高品質表面を研磨する方法。
  2. 【請求項2】 上記バインダーは、付加重合機構を経て
    硬化されるバインダー先駆物質から成形されることを特
    徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記バインダーは、カチオン硬化を開始
    するのに十分な量のビニルエーテルと触媒との混合物を
    含む硬化バインダー先駆物質の生成物であることを特徴
    とする、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記光学的高品質表面は、プラスチック
    とガラスとからなるグループから選択されることを特徴
    とする、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記各複合材料は、実質的に明瞭かつ識
    別できる境界によって形成される正確な三次元形状を有
    することを特徴とする、請求項1記載の方法。
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