JPH07180503A - ガスタービン - Google Patents
ガスタービンInfo
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- JPH07180503A JPH07180503A JP32768693A JP32768693A JPH07180503A JP H07180503 A JPH07180503 A JP H07180503A JP 32768693 A JP32768693 A JP 32768693A JP 32768693 A JP32768693 A JP 32768693A JP H07180503 A JPH07180503 A JP H07180503A
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- turbine
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 タービン入口ガス温度を十分に高温化すると
共に、最終段動翼を無冷却化する、または冷却用の空気
量を充分に低減する。 【構成】 最終段動翼6は、長繊維強化ガラスセラミッ
クス製の翼有効部7と、この翼有効部7が植込まれた金
属製の植込部8とから構成される。長繊維強化ガラスセ
ラミックスは、強化繊維としてSiC製の長繊維を使用
し、母材としてリチウムアルミノシリケイトガラスを使
用する。長繊維強化ガラスセラミックス製の翼有効部7
は、耐熱温度が約1000°Cであるのでタービン入口
ガス温度を充分に高温化することができると共に、比重
が3〜4程度であるため、遠心力も小さくなる。また、
SiC製の長繊維によって引張り荷重に対する強度も向
上する。
共に、最終段動翼を無冷却化する、または冷却用の空気
量を充分に低減する。 【構成】 最終段動翼6は、長繊維強化ガラスセラミッ
クス製の翼有効部7と、この翼有効部7が植込まれた金
属製の植込部8とから構成される。長繊維強化ガラスセ
ラミックスは、強化繊維としてSiC製の長繊維を使用
し、母材としてリチウムアルミノシリケイトガラスを使
用する。長繊維強化ガラスセラミックス製の翼有効部7
は、耐熱温度が約1000°Cであるのでタービン入口
ガス温度を充分に高温化することができると共に、比重
が3〜4程度であるため、遠心力も小さくなる。また、
SiC製の長繊維によって引張り荷重に対する強度も向
上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスタービンに係り、
特に動翼にセラミックス材料を使用したガスタービンに
関する。
特に動翼にセラミックス材料を使用したガスタービンに
関する。
【0002】
【従来の技術】図3は一般的なガスタービンの構成を示
したもので、ガスタービンは大別すると、圧縮機1と燃
焼器2とタービン3とから構成され、この圧縮機1はタ
ービン3と同軸に配置され、タービン3は、複数段の静
翼4及び動翼5とを有する。圧縮機1によって圧縮され
た圧縮空気は、燃焼器2に送られ、この燃焼器2におい
て燃料を燃焼する。燃焼器2からの燃焼ガスは、各段の
静翼4を通って動翼5に流入し、タービンを回転駆動す
る。
したもので、ガスタービンは大別すると、圧縮機1と燃
焼器2とタービン3とから構成され、この圧縮機1はタ
ービン3と同軸に配置され、タービン3は、複数段の静
翼4及び動翼5とを有する。圧縮機1によって圧縮され
た圧縮空気は、燃焼器2に送られ、この燃焼器2におい
て燃料を燃焼する。燃焼器2からの燃焼ガスは、各段の
静翼4を通って動翼5に流入し、タービンを回転駆動す
る。
【0003】この燃焼ガスは、タービン熱効率の向上の
ために高温化が図られ、タービン入口温度が約1100
°Cに達するため、複数段の静翼4及び動翼5は、耐熱
性超合金材料(耐熱温度、例えば850°C)を使用す
ると共に、特に高温ガスに晒される上流側、例えば1〜
2段の静翼4及び動翼5は圧縮機1から抽気される空気
によって冷却される。
ために高温化が図られ、タービン入口温度が約1100
°Cに達するため、複数段の静翼4及び動翼5は、耐熱
性超合金材料(耐熱温度、例えば850°C)を使用す
ると共に、特に高温ガスに晒される上流側、例えば1〜
2段の静翼4及び動翼5は圧縮機1から抽気される空気
によって冷却される。
【0004】ところが、圧縮機1はタービン3の駆動力
によって得られた動力によって駆動されるため、上述の
圧縮機1から抽気される空気の量が増大すると、ガスタ
ービン全体としての効率が低下する。近年は、省エネル
ギーの為にタービン熱効率の向上が強く要求され、ター
ビン入口ガス温度の高温化、即ち、1300〜1500
°Cへの高温化が望まれている。このようなタービン入
口ガス温度の高温化に伴い、最下流側、即ち最終段の動
翼も空気冷却する必要が発生してきている。これを詳述
すると、例えば、50MW級のガスタービン(圧縮比1
8、回転数6000rpm、圧縮機17段、タービン3
段)の場合は、タービン入口ガス温度を1500°Cに
すると、タービン最終段、即ち3段部分のガス温度は、
900°C程度となり、この最終段動翼のメタル温度も
約800°になる。複数段の動翼は、下流側の動翼ほど
半径が大きくなり、最終段の動翼には非常に大きな遠心
力が作用するため、高温でのクリープ強度を考慮する
と、最終段動翼も冷却を必要とする。
によって得られた動力によって駆動されるため、上述の
圧縮機1から抽気される空気の量が増大すると、ガスタ
ービン全体としての効率が低下する。近年は、省エネル
ギーの為にタービン熱効率の向上が強く要求され、ター
ビン入口ガス温度の高温化、即ち、1300〜1500
°Cへの高温化が望まれている。このようなタービン入
口ガス温度の高温化に伴い、最下流側、即ち最終段の動
翼も空気冷却する必要が発生してきている。これを詳述
すると、例えば、50MW級のガスタービン(圧縮比1
8、回転数6000rpm、圧縮機17段、タービン3
段)の場合は、タービン入口ガス温度を1500°Cに
すると、タービン最終段、即ち3段部分のガス温度は、
900°C程度となり、この最終段動翼のメタル温度も
約800°になる。複数段の動翼は、下流側の動翼ほど
半径が大きくなり、最終段の動翼には非常に大きな遠心
力が作用するため、高温でのクリープ強度を考慮する
と、最終段動翼も冷却を必要とする。
【0005】この最終段動翼の冷却は、上流側の動翼の
冷却に比べて著しい効率の低下を招来する。即ち、上流
側動翼の冷却の場合には、上流側動翼を冷却した空気は
最終段動翼を回転するためのエネルギーとして有効に活
用されるのに対して、最終段動翼の冷却の場合には、最
終段動翼を冷却した空気は、その後になんら仕事をする
ことなく排気されてしまう。そこで、このような動翼の
冷却に伴うタービン効率の低下を回避するために、特開
昭59ー119001号公報や特開昭59ー16001
号公報には、耐熱性超合金材料の代りにセラミックス材
料を使用したガスタービンが開示されている。このセラ
ミックス材料は耐熱性超合金材料よりも耐熱性に優れて
いるので、冷却空気量を低減しまたは無冷却とすること
ができる。
冷却に比べて著しい効率の低下を招来する。即ち、上流
側動翼の冷却の場合には、上流側動翼を冷却した空気は
最終段動翼を回転するためのエネルギーとして有効に活
用されるのに対して、最終段動翼の冷却の場合には、最
終段動翼を冷却した空気は、その後になんら仕事をする
ことなく排気されてしまう。そこで、このような動翼の
冷却に伴うタービン効率の低下を回避するために、特開
昭59ー119001号公報や特開昭59ー16001
号公報には、耐熱性超合金材料の代りにセラミックス材
料を使用したガスタービンが開示されている。このセラ
ミックス材料は耐熱性超合金材料よりも耐熱性に優れて
いるので、冷却空気量を低減しまたは無冷却とすること
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、最終段の動
翼には上述のように非常に大きな遠心力が作用するた
め、大きな引張り荷重が作用する。他方、セラミックス
材料は一般に圧縮荷重に対しては強度的に極めて優れて
いるが、しかしながら引張り荷重に対しては必ずしも強
度的に充分でない。
翼には上述のように非常に大きな遠心力が作用するた
め、大きな引張り荷重が作用する。他方、セラミックス
材料は一般に圧縮荷重に対しては強度的に極めて優れて
いるが、しかしながら引張り荷重に対しては必ずしも強
度的に充分でない。
【0007】従って、従来のガスタービンは、大きな遠
心力が作用する少なくとも最終段の動翼には、強度的に
セラミックス材料を使用することができず、耐熱性超合
金材料を使用せざるを得ないため多量の冷却空気を必要
とし、ガスタービン効率の低下を招来するといった問題
がある。そこで、本発明の目的は、タービン入口ガス温
度を充分に高温化すると共に、最終段動翼を無冷却化す
る、または冷却用の空気量を充分に低減することができ
るガスタービンを提供することにある。
心力が作用する少なくとも最終段の動翼には、強度的に
セラミックス材料を使用することができず、耐熱性超合
金材料を使用せざるを得ないため多量の冷却空気を必要
とし、ガスタービン効率の低下を招来するといった問題
がある。そこで、本発明の目的は、タービン入口ガス温
度を充分に高温化すると共に、最終段動翼を無冷却化す
る、または冷却用の空気量を充分に低減することができ
るガスタービンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、圧縮機と、この圧縮機からの圧縮空気で燃
料を燃焼する燃焼器と、この燃焼器からの燃焼ガスによ
って回転駆動される複数段の動翼を有するタービンとを
具備するガスタービンにおいて、上記複数段の動翼のう
ちの最終段動翼はその翼有効部が、強化繊維としてのセ
ラミックス系長繊維と母材としてのセラミックスとを含
むセラミックス系長繊維複合材料から構成されることを
特徴とするものである。この構成にあっては、上記セラ
ミックス系長繊維はSiC長繊維であり、上記母材とし
てのセラミックスはリチウムアルミノシリケイトガラス
であることが望ましい。また、上記セラミックス系長繊
維はSiC長繊維であり、上記母材としてのセラミック
スはSiCセラミックスであることが好ましい。上記最
終段動翼よりも一段上流側の動翼も、その翼有効部が上
記セラミックス系長繊維複合材料から構成されることが
望ましい。上記セラミックス系長繊維は、動翼の軸方向
及びこの軸方向にほぼ垂直方向に夫々配向され、上記軸
方向の配向比率は、上記垂直方向の配向比率よりも高い
ことが好ましい。
に本発明は、圧縮機と、この圧縮機からの圧縮空気で燃
料を燃焼する燃焼器と、この燃焼器からの燃焼ガスによ
って回転駆動される複数段の動翼を有するタービンとを
具備するガスタービンにおいて、上記複数段の動翼のう
ちの最終段動翼はその翼有効部が、強化繊維としてのセ
ラミックス系長繊維と母材としてのセラミックスとを含
むセラミックス系長繊維複合材料から構成されることを
特徴とするものである。この構成にあっては、上記セラ
ミックス系長繊維はSiC長繊維であり、上記母材とし
てのセラミックスはリチウムアルミノシリケイトガラス
であることが望ましい。また、上記セラミックス系長繊
維はSiC長繊維であり、上記母材としてのセラミック
スはSiCセラミックスであることが好ましい。上記最
終段動翼よりも一段上流側の動翼も、その翼有効部が上
記セラミックス系長繊維複合材料から構成されることが
望ましい。上記セラミックス系長繊維は、動翼の軸方向
及びこの軸方向にほぼ垂直方向に夫々配向され、上記軸
方向の配向比率は、上記垂直方向の配向比率よりも高い
ことが好ましい。
【0009】
【作用】最終段の動翼は、金属に比較して耐熱性が高い
セラミックス系長繊維複合材料から構成されているた
め、冷却を必要とせず、またはたとえ冷却を必要として
も冷却空気の量が従来に比べて充分に低減される。ま
た、セラミックス系長繊維複合材料は比重が小さいた
め、最終段の動翼に作用する遠心力が小さくなる。更
に、最終段の動翼はセラミックス系長繊維によって引張
り強度が向上する。
セラミックス系長繊維複合材料から構成されているた
め、冷却を必要とせず、またはたとえ冷却を必要として
も冷却空気の量が従来に比べて充分に低減される。ま
た、セラミックス系長繊維複合材料は比重が小さいた
め、最終段の動翼に作用する遠心力が小さくなる。更
に、最終段の動翼はセラミックス系長繊維によって引張
り強度が向上する。
【0010】
【実施例】以下に、本発明によるガスタービンの一実施
例を図1及び図2を参照して説明する。図1は3段ター
ビンの最終段動翼6を示したもので、この最終段動翼6
は、長繊維強化ガラスセラミックス製の翼有効部7と、
この翼有効部7が植込まれた金属製の植込部8とから構
成される。翼有効部7の長繊維強化ガラスセラミックス
材料は、強化繊維としてSiC製の長繊維を使用し、母
材としてリチウムアルミノシリケイトガラス(LAS)
を使用しており、耐熱温度が約1000°Cであり、比
重が3〜4程度である。また、植込部8はNi基超合金
であり、作動ガス流体に晒されるプラットフォーム部に
はジルコニアの耐熱コーティング9が被覆されている。
例を図1及び図2を参照して説明する。図1は3段ター
ビンの最終段動翼6を示したもので、この最終段動翼6
は、長繊維強化ガラスセラミックス製の翼有効部7と、
この翼有効部7が植込まれた金属製の植込部8とから構
成される。翼有効部7の長繊維強化ガラスセラミックス
材料は、強化繊維としてSiC製の長繊維を使用し、母
材としてリチウムアルミノシリケイトガラス(LAS)
を使用しており、耐熱温度が約1000°Cであり、比
重が3〜4程度である。また、植込部8はNi基超合金
であり、作動ガス流体に晒されるプラットフォーム部に
はジルコニアの耐熱コーティング9が被覆されている。
【0011】図2は最終段動翼6の翼有効部7の強化繊
維の配向方向を示したもので、SiC製の長繊維7aは
翼有効部7の軸方向Xとこれにほぼ垂直な方向、即ち流
線方向Yとの2方向に配向されている。翼有効部7はこ
のように2方向に配向された強化繊維を平織りしたもの
を重ね合せることで、翼形状を作り出している。また、
軸方向Xの配向比率は、上記垂直方向Yの配向比率より
も高くなるように選定されている。
維の配向方向を示したもので、SiC製の長繊維7aは
翼有効部7の軸方向Xとこれにほぼ垂直な方向、即ち流
線方向Yとの2方向に配向されている。翼有効部7はこ
のように2方向に配向された強化繊維を平織りしたもの
を重ね合せることで、翼形状を作り出している。また、
軸方向Xの配向比率は、上記垂直方向Yの配向比率より
も高くなるように選定されている。
【0012】次に、この実施例の作用を説明する。ター
ビン入口ガス温度が約1500°Cであると、3段動
翼、即ち最終段動翼6のガス温度は約900°Cにな
る。しかしながら、長繊維強化ガラスセラミックス製の
翼有効部7の耐熱温度は、約1000°Cであるので、
充分に無冷却で使用することができる。翼有効部7は上
述のように比重が3〜4程度と軽量であるので、遠心力
が金属製に比べて大幅に低減されるので、翼有効部7に
作用する引張り荷重が非常に小さくなる。また、SiC
製の長繊維7aは軸方向Xに沿って配向され、かつこの
軸方向の配向比率は、上記垂直方向の配向比率よりも高
くなるように選定されているので、翼有効部7は引張り
荷重に対する強度が充分に向上している。また、最終段
動翼6は、翼有効部7が金属製の植込部8に植込まれる
組合せ構造であるため、翼有効部7は板厚変化の少ない
比較的に単純な形状にすることができ、熱応力を小さく
抑えることができる。
ビン入口ガス温度が約1500°Cであると、3段動
翼、即ち最終段動翼6のガス温度は約900°Cにな
る。しかしながら、長繊維強化ガラスセラミックス製の
翼有効部7の耐熱温度は、約1000°Cであるので、
充分に無冷却で使用することができる。翼有効部7は上
述のように比重が3〜4程度と軽量であるので、遠心力
が金属製に比べて大幅に低減されるので、翼有効部7に
作用する引張り荷重が非常に小さくなる。また、SiC
製の長繊維7aは軸方向Xに沿って配向され、かつこの
軸方向の配向比率は、上記垂直方向の配向比率よりも高
くなるように選定されているので、翼有効部7は引張り
荷重に対する強度が充分に向上している。また、最終段
動翼6は、翼有効部7が金属製の植込部8に植込まれる
組合せ構造であるため、翼有効部7は板厚変化の少ない
比較的に単純な形状にすることができ、熱応力を小さく
抑えることができる。
【0013】更に、粒子分散複合材やウイスカー分散複
合材等を含む従来のモノリシック系セラミックスの動翼
は、燃焼ガスに混入した異物がモノリシック系セラミッ
クス材料に衝突すると、この衝突部分から大きく割れて
しまうといった飛翔体衝突の問題が存在していた。しか
しながら、本実施例は、セラミックス系、具体的にはS
iC長繊維複合材料を使用しているので、飛翔体衝突に
対する衝撃強度に優れ、飛翔体衝突によって円錐状の貫
通孔が生じてもこの衝突部分から大きな割れが生じるこ
とがない。また、最終段動翼6は、最下流であるので、
飛翔体衝突によって万一長繊維強化ガラスセラミックス
製の翼有効部7が飛散した場合にも、その破片は他の部
品に損傷を与えることなく、排気系に流出するだけであ
る。
合材等を含む従来のモノリシック系セラミックスの動翼
は、燃焼ガスに混入した異物がモノリシック系セラミッ
クス材料に衝突すると、この衝突部分から大きく割れて
しまうといった飛翔体衝突の問題が存在していた。しか
しながら、本実施例は、セラミックス系、具体的にはS
iC長繊維複合材料を使用しているので、飛翔体衝突に
対する衝撃強度に優れ、飛翔体衝突によって円錐状の貫
通孔が生じてもこの衝突部分から大きな割れが生じるこ
とがない。また、最終段動翼6は、最下流であるので、
飛翔体衝突によって万一長繊維強化ガラスセラミックス
製の翼有効部7が飛散した場合にも、その破片は他の部
品に損傷を与えることなく、排気系に流出するだけであ
る。
【0014】なお、上記実施例は、最終段動翼6の材料
として長繊維強化ガラスセラミックスを使用した。しか
しながら、本発明はこれに限るものではなく、例えば強
化繊維をしてSiC長繊維を用い、母材としてSiCセ
ラミックスを用いた長繊維複合セラミックスを使用する
こともできる。このような長繊維複合セラミックスは、
耐熱温度が約1200°Cと、長繊維強化ガラスセラミ
ックスよりも高いので、タービン入口ガス温度を更に高
温化することができる。更に、本発明は最終段よりも上
流側の動翼にも適用することができ、例えば、2段目の
動翼の翼有効部7をセラミックス系長繊維複合材料から
構成することができる。この場合には、2段目の動翼は
タービン入口ガス温度に応じて、動翼全体を無冷却とす
ることもできるし、または金属製の植込部のみを空冷す
る必要が生ずる場合もある。
として長繊維強化ガラスセラミックスを使用した。しか
しながら、本発明はこれに限るものではなく、例えば強
化繊維をしてSiC長繊維を用い、母材としてSiCセ
ラミックスを用いた長繊維複合セラミックスを使用する
こともできる。このような長繊維複合セラミックスは、
耐熱温度が約1200°Cと、長繊維強化ガラスセラミ
ックスよりも高いので、タービン入口ガス温度を更に高
温化することができる。更に、本発明は最終段よりも上
流側の動翼にも適用することができ、例えば、2段目の
動翼の翼有効部7をセラミックス系長繊維複合材料から
構成することができる。この場合には、2段目の動翼は
タービン入口ガス温度に応じて、動翼全体を無冷却とす
ることもできるし、または金属製の植込部のみを空冷す
る必要が生ずる場合もある。
【0015】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、複数段の動翼のうちの最終段動翼はその翼有効
部が、強化繊維としてのセラミックス系長繊維と母材と
してのセラミックスとを含むセラミックス系長繊維複合
材料から構成されるので、耐熱温度が金属製に比べ向上
し、比重も大幅に小さくなり、かつ引張り荷重に対する
強度も向上し、タービン入口ガス温度を十分に高温化す
ることができると共に、最終段動翼を無冷却化、または
冷却用の空気量を充分に低減することができる。
よれば、複数段の動翼のうちの最終段動翼はその翼有効
部が、強化繊維としてのセラミックス系長繊維と母材と
してのセラミックスとを含むセラミックス系長繊維複合
材料から構成されるので、耐熱温度が金属製に比べ向上
し、比重も大幅に小さくなり、かつ引張り荷重に対する
強度も向上し、タービン入口ガス温度を十分に高温化す
ることができると共に、最終段動翼を無冷却化、または
冷却用の空気量を充分に低減することができる。
【図1】(a)は本発明によるガスタービンの実施例の
最終段動翼を一部断面で示した正面図。(b)は最終段
動翼を示した側面図。(c)は図1(b)のA−A線に
沿った断面図。
最終段動翼を一部断面で示した正面図。(b)は最終段
動翼を示した側面図。(c)は図1(b)のA−A線に
沿った断面図。
【図2】(a)は最終段動翼の翼有効部の強化繊維の配
向方向を示した図1(c)のB−Bに沿った断面図。
(b)は、図1(c)のC−C線に沿った断面図。
(c)は、図1(b)のA−A線に沿った断面図。
向方向を示した図1(c)のB−Bに沿った断面図。
(b)は、図1(c)のC−C線に沿った断面図。
(c)は、図1(b)のA−A線に沿った断面図。
【図3】一般的なガスタービンの構成を示した断面図。
1 圧縮機 2 燃焼器 5 動翼 6 最終段の動翼 7 翼有効部 7a 長繊維
Claims (5)
- 【請求項1】圧縮機と、この圧縮機からの圧縮空気で燃
料を燃焼する燃焼器と、この燃焼器からの燃焼ガスによ
って回転駆動される複数段の動翼を有するタービンとを
具備するガスタービンにおいて、上記複数段の動翼のう
ちの最終段動翼はその翼有効部が、強化繊維としてのセ
ラミックス系長繊維と母材としてのセラミックスとを含
むセラミックス系長繊維複合材料から構成されることを
特徴とするガスタービン。 - 【請求項2】上記セラミックス系長繊維はSiC長繊維
であり、上記母材としてのセラミックスはリチウムアル
ミノシリケイトガラスであることを特徴とする請求項1
に記載のガスタービン。 - 【請求項3】上記セラミックス系長繊維はSiC長繊維
であり、上記母材としてのセラミックスはSiCセラミ
ックスであることを特徴とする請求項1に記載のガスタ
ービン。 - 【請求項4】上記最終段動翼よりも一段上流側の動翼
も、その翼有効部が上記セラミックス系長繊維複合材料
から構成されることを特徴とする請求項1に記載のガス
タービン。 - 【請求項5】上記セラミックス系長繊維は、動翼の軸方
向及びこの軸方向にほぼ垂直方向に夫々配向され、上記
軸方向の配向比率は、上記垂直方向の配向比率よりも高
いことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32768693A JPH07180503A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | ガスタービン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32768693A JPH07180503A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | ガスタービン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07180503A true JPH07180503A (ja) | 1995-07-18 |
Family
ID=18201847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32768693A Pending JPH07180503A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | ガスタービン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07180503A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005240797A (ja) * | 2004-02-23 | 2005-09-08 | General Electric Co <Ge> | タービンエンジン部品用のSiC/SiCセラミック複合材の特性を改良するバイアス織物の使用 |
WO2013054798A1 (ja) * | 2011-10-14 | 2013-04-18 | 株式会社Ihi | セラミックス基複合部材およびその製造方法 |
CN104903546A (zh) * | 2013-01-11 | 2015-09-09 | 株式会社Ihi | 纤维强化后的涡轮零部件 |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP32768693A patent/JPH07180503A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005240797A (ja) * | 2004-02-23 | 2005-09-08 | General Electric Co <Ge> | タービンエンジン部品用のSiC/SiCセラミック複合材の特性を改良するバイアス織物の使用 |
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JP2013087663A (ja) * | 2011-10-14 | 2013-05-13 | Ihi Corp | セラミックス基複合部材およびその製造方法 |
US9752443B2 (en) | 2011-10-14 | 2017-09-05 | Ihi Corporation | Ceramic matrix composite member and method of manufacturing the same |
CN104903546A (zh) * | 2013-01-11 | 2015-09-09 | 株式会社Ihi | 纤维强化后的涡轮零部件 |
CN104903546B (zh) * | 2013-01-11 | 2016-06-15 | 株式会社Ihi | 纤维强化后的涡轮零部件 |
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