JPH071797U - 携帯用ポケット灰皿 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】灰皿本体と蓋体とを開閉自在に連結する別体の
ヒンジを不要とすると共に、外観を損ねることなくタバ
コの灰入れ及び火種のもみ消しが容易に行える、低コス
トの携帯用ポケット灰皿を提供せしめる。 【構成】有底箱状の灰皿本体１と、該灰皿本体１の上端
開口に開閉自在に装着された蓋体２とを備え、前記灰皿
本体１の底面及び内壁面に耐熱材３，３…を配設せしめ
る。前記灰皿本体１は、開蓋した際に、少なくとも背面
側内壁面が露出するように同灰皿本体１の正面側上端縁
を切り欠いているものであり、その背面側内壁面にもみ
消し部材６を配設する。更に、この灰皿本体１と蓋体２
とはヒンジ５を介して一体成形される。すなわち、この
ヒンジ５は、灰皿本体１と前記蓋体２との一体成形によ
り連設された肉薄部から形成されており、該肉薄部の可
撓力により前記蓋体２を開蓋方向へ付勢せしめる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、開閉蓋を備えた携帯用ポケット灰皿の改良に関し、更に詳しくは、 灰皿本体と蓋体とを開閉自在に連結する別体のヒンジを不要とすると共に、タバ コの灰入れ及び火種のもみ消しが容易に行える低コストの携帯用ポケット灰皿に 存する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、斯かる携帯用ポケット灰皿としては、例えば、図６に示すように、有底 箱状の灰皿本体１と、該灰皿本体１の上端開口に開閉自在に装着された蓋体２と を備え、前記上端開口縁に別体のヒンジ５を固着すると共に、前記蓋体２の一端 側に、前記ヒンジ５の取付部５ａ，５ａと嵌合される係合部２ｃ，２ｃを設け、 互いを同軸状に接合することにより開閉自在に軸止めされていた（実開平昭６０ −１２９７号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した実開昭６０−１２９７号公報に開示された携帯用ポケ ット灰皿にあっては、別体のヒンジを介して前記蓋体２を灰皿本体１に組み付け なければならないことから、手間を要するものであり、また、ピンなどの余分な 部品点数及び組立工数を要することも相俟って、生産コストが高くなってしまう といった欠点を有するものであり、部品点数削減の余地があるものであった。

【０００４】 しかも、前記ヒンジ５が、前記灰皿本体１の外部に段差となるべく露出するこ とから、ポケット灰皿としての美的外観を損ねるものであり、商品価値を低下さ せるものであった。

【０００５】 本考案はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、灰皿本体と蓋体と を開閉自在に連結する別体のヒンジを不要とすると共に、外観を損ねることなく タバコの灰入れ及び火種のもみ消しが容易に行える、低コストの携帯用ポケット 灰皿を提供することを目的としたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述の如き従来の問題点を解決し、所期の目的を達成するため本考案の要旨と する構成は、有底箱状の灰皿本体と、該灰皿本体の上端開口にヒンジを介して開 閉自在に装着された蓋体とを備えてなる灰皿において、前記ヒンジは、前記灰皿 本体と前記蓋体との一体成形により連設された表皮部からなると共に、前記灰皿 本体と前記蓋体との内壁面にそれぞれ耐熱材を配設し、かつ、開蓋した際に、少 なくとも前記灰皿本体の背面側内壁面が露出するように同灰皿本体の正面側上端 縁を切り欠くと共に、露出したその背面側内壁面に耐熱性のもみ消し部材を配設 してなる携帯用ポケット灰皿に存する。

【０００７】

【作用】

このように構成される本考案の携帯用ポケット灰皿は、前記ヒンジが、前記灰 皿本体と前記蓋体との一体成形により連設された表皮部からなることによって、 従来の如き別体のヒンジが不要になり、組み付けが簡素化されることとなる。

【０００８】 また、前記灰皿本体と前記蓋体との内壁面にそれぞれ耐熱材を配設し、かつ、 開蓋した際に、少なくとも前記灰皿本体の背面側内壁面が露出するように同灰皿 本体の正面側上端縁を切り欠くと共に、露出したその背面側内壁面に耐熱性のも み消し部材を配設したことによって、前記灰皿本体内にいくらタバコの灰を入れ ても、同灰皿本体が徒らに加熱することなく消火され、また、開蓋した際、前記 もみ消し部材が大きく現出することとなる。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案の実施の一例を図面を参照しながら説明する。図中Ａは、本考案 に係る携帯用ポケット灰皿であり、この携帯用ポケット灰皿Ａは、図１に示すよ うに、有底箱状の灰皿本体１と、該灰皿本体１の上端開口に開閉自在に装着され た蓋体２とを備えている。

【００１０】 前記灰皿本体１は、上端縁が斜めにカットされたテーパー開口縁１ａを有して おり、底面及び内壁面に耐熱材３，３…が配設されている。

【００１１】 この耐熱材３は、薄手の鉄板（金属シート）からなるものであり、前記灰皿本 体１並びに後述する蓋体２内にワンタッチで嵌入挿着できるように、予め、箱状 に形成しておくのが好ましい。

【００１２】 尚、斯かる耐熱材３は、上述した金属シートに限らず、不燃性の紙材や耐熱性 の合成樹脂材等を用いても良く、延いては、斯かる耐熱材３を不要とすべく前記 灰皿本体１をポリプロピレンやポリエステル等の耐熱性合成樹脂材にて一体成形 できることは云うまでもない。

【００１３】 一方、前記蓋体２は、閉蓋した際、前記灰皿本体１のテーパー開口縁１ａと密 に接合できるように被冠されるものであり、下端縁２ａが前記テーパー開口縁１ ａと整合するテーパー辺になっている。また、該蓋体２の内壁面には、前記灰皿 本体１と同様、耐熱材４，４…が配設されている。

【００１４】 更に、この灰皿本体１と蓋体２とは、ポリプロピレン等の合成樹脂材にて一体 成形されるものであり、ヒンジ５にて開閉自在に連結されている。このヒンジ５ は、灰皿本体１と前記蓋体２との一体成形により連設された薄肉状の表皮部から 形成されており（図４参照）、該表皮部の可撓力により前記蓋体２を開蓋方向へ 付勢せしめている。

【００１５】 他方、前記灰皿本体１内に配設された耐熱材３，３…の所望位置、すなわち、 前記灰皿本体１のテーパー開口縁１ａから突出したその両側面には、凸部３ａ， ３ａが突設されている。この凸部３ａ，３ａは、同蓋体２が、偶発的に或いは前 記表皮部の可撓力により安易に開蓋しないように、前記蓋体２の内壁面に設けら れた凹部２ｂ，２ｂと着脱自在に係合するものである。

【００１６】 また、前記灰皿本体１は、前記テーパー開口縁１ａの形成により、換言すれば 、開蓋した際に、少なくとも灰皿本体１の背面側内壁面が露出するように同灰皿 本体の正面側上端縁を短くして側面を斜めに切り欠いているものであり、その背 面側内壁面にもみ消し部材６が張設してある。

【００１７】 このもみ消し部材６は、金属板等の如き耐熱性材からなるものであり、タバコ の火種を消し易いように表面が凸凹した波板状に成形されている。尚、このもみ 消し部材６は、斯かる波板に限定されるものではなく、例えば、渦巻状に形成し ても良いものであり、更には、タバコの先端（火種）を簡単に落とせるように、 到復自在に配置したカッター孔（図示せず）に成形しても良いものである。

【００１８】 このように構成される本考案のガス携帯用ポケット灰皿は、蓋体２を開蓋すれ ば、前記もみ消し部材６が露出すべく灰皿本体１が大きく開口することから、タ バコの灰が入れ易く、また、火種のもみ消しも容易にできるものであり、しかも 、蓋体２を閉蓋すれば、図５に示すように、ヒンジ５が目立つことなく閉塞され ると共に、灰皿本体１内が気密状態に密閉されるのである。

【００１９】 また、閉蓋時には、蓋体２の凹部２ｂ，２ｂが前記凸部３ａ，３ａに係合する ことから、同蓋体２が偶発的に開蓋してしまうことも阻止できるものである。

【００２０】 尚、本考案のガス携帯用ポケット灰皿は、本実施例に限定されることなく、本 考案の目的の範囲内で自由に設計変更し得るものであり、本考案はそれらの全て を包摂するものである。

【００２１】 例えば、本実施例にあっては、灰皿本体１にテーパー開口縁１ａを形成するこ とにより、開蓋した際に、少なくとも灰皿本体１の背面側内壁面が露出し得るよ うにしているが、このテーパー開口縁１ａに限定されることなく、同灰皿本体１ の正面上端側に、開口縁と連通する矩形若しくは丸形などの切欠部（図示せず） を形成し、該切欠部を、前記蓋体に突設させた同形状の突片（図示せず）にて閉 塞、係合できるようにしても良いものである。

【００２２】

【考案の効果】

本考案は上述のように構成され、前記ヒンジが、前記灰皿本体と前記蓋体との 一体成形により連設された表皮部からなることによって、従来の如き灰皿本体と 蓋体とを開閉自在に連結する別体のヒンジを不要とした、低コストの携帯用ポケ ット灰皿を提供でき、しかも、従来の如き多くの手数を要していたヒンジの組付 作業が不要になることから、部品点数の増加が強いられることもなく、また、螺 子等を使用することもないことも相俟って、簡単に組み立てられるといった効果 を奏するものである。

【００２３】 また、前記灰皿本体と前記蓋体との内壁面にそれぞれ耐熱材を配設し、かつ、 開蓋した際に、少なくとも前記灰皿本体の背面側内壁面が露出するように同灰皿 本体の正面側上端縁を切り欠くと共に、露出したその背面側内壁面に耐熱性のも み消し部材を配設したことにより、前記灰皿本体内にいくらタバコの灰を入れて も、同灰皿本体が徒らに加熱することなく消火され、また、開蓋すると前記もみ 消し部材が露出するため、小さめに形成される灰皿本体であっても、タバコ（火 種）のもみ消しが容易に行えるといった効果を奏するものである。

【００２４】 このように本考案の携帯用ポケット灰皿は、従来の如き、ヒンジが外部に露出 して外観を損ねてしまうといった欠点を解消できると共に、タバコの灰入れ及び 火種のもみ消しが容易に行え、更には、構成が単純であるため大量生産に適し、 価格も低廉なものとして需要者に供給できる等、本考案を実施することはその実 益的価値が甚だ大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る携帯用ポケット灰皿の開蓋状態を
示す斜視図である。

【図２】同携帯用ポケット灰皿の開蓋状態を示す正面図
である。

【図３】同携帯用ポケット灰皿の閉蓋状態を示す側面図
である。

【図４】同携帯用ポケット灰皿のヒンジを示す説明図で
ある。

【図５】図５（ａ）は同携帯用ポケット灰皿の閉蓋状態
を示す側面図、図５（ｂ）は同正面図、図５（ｃ）は同
背面図である。

【図６】従来のポケット灰皿を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 灰皿本体 １ａ テーパー開口縁 ２ 蓋体 ２ａ 下端縁 ２ｂ 凹部 ３ 耐熱材 ３ａ 凸部 ４ 耐熱材 ５ ヒンジ ６ もみ消し部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】有底箱状の灰皿本体と、該灰皿本体の上端
   開口にヒンジを介して開閉自在に装着された蓋体とを備
   えてなる灰皿において、前記ヒンジは、前記灰皿本体と
   前記蓋体との一体成形により連設された表皮部からなる
   と共に、前記灰皿本体と前記蓋体との内壁面にそれぞれ
   耐熱材を配設し、かつ、開蓋した際に、少なくとも前記
   灰皿本体の背面側内壁面が露出するように同灰皿本体の
   正面側上端縁を切り欠くと共に、露出したその背面側内
   壁面に耐熱性のもみ消し部材を配設してなることを特徴
   とする携帯用ポケット灰皿。