JPH0717973Y2 - 砲 身 - Google Patents

砲 身

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JPH0717973Y2
JPH0717973Y2 JP1988056670U JP5667088U JPH0717973Y2 JP H0717973 Y2 JPH0717973 Y2 JP H0717973Y2 JP 1988056670 U JP1988056670 U JP 1988056670U JP 5667088 U JP5667088 U JP 5667088U JP H0717973 Y2 JPH0717973 Y2 JP H0717973Y2
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JP
Japan
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liner
barrel
breech
outer cylinder
gun
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正 水野
鉄平 富樫
政彦 高杉
弘宣 小林
幸蔵 若木
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Japan Steel Works Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F41WEAPONS
    • F41AFUNCTIONAL FEATURES OR DETAILS COMMON TO BOTH SMALLARMS AND ORDNANCE, e.g. CANNONS; MOUNTINGS FOR SMALLARMS OR ORDNANCE
    • F41A21/00Barrels; Gun tubes; Muzzle attachments; Barrel mounting means
    • F41A21/02Composite barrels, i.e. barrels having multiple layers, e.g. of different materials
    • F41A21/04Barrel liners
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F41WEAPONS
    • F41AFUNCTIONAL FEATURES OR DETAILS COMMON TO BOTH SMALLARMS AND ORDNANCE, e.g. CANNONS; MOUNTINGS FOR SMALLARMS OR ORDNANCE
    • F41A21/00Barrels; Gun tubes; Muzzle attachments; Barrel mounting means
    • F41A21/12Cartridge chambers; Chamber liners

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Toys (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、砲弾等の投射体あるいはロケット等の飛翔体
を発射する銃砲類の砲身に関するものである。
(従来の技術) 一般に、銃砲類の砲身は、長い円柱状の砲身鋼を中ぐり
することによって形成されている。その砲身の後端部内
面には薬室が形成され、その薬室の先端から砲身の先端
までの内面に沿って砲弾等が移動するようにされてい
る。そして、施条砲の場合には、その砲弾等が移動する
砲身内面に、ゆるやかな螺旋スプライン状の施条が施削
されている。その施条の起端は、薬室の先端に位置する
ものとなっている。また、滑空砲の場合には、その砲身
内面が、薬室の先端に起端を有する滑らかな砲腔内面と
されている。
ところで、砲身の内部には、砲弾等の発射の際に、推進
薬の燃焼による高温高圧のガスが発生する。そのガスは
腐食性の強いものである。そのために、砲身の内面には
焼食が生じやすい。また、砲弾等の発射時には、砲弾の
外面、あるいはその砲弾の外面に取り付けられた導環の
外周面と砲身内面とが摺接する。したがって、砲身内面
は摩耗しやすい。
そこで、従来は、砲身の先端から後端にまでわたって、
その内面にクロムめっきあるいは窒化処理等を施すよう
にしていた。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、クロムめっきや窒化処理では、十分な耐
熱性は得られない。すなわち、砲弾等の発射時には、砲
身内部のガス温度が瞬間的に2500〜3000℃程度にまで達
する。したがって、砲身の内面が非常な高温となり、そ
の内面と砲身の肉厚内部との間に大きな温度差が生じる
ことになる。そのために、砲身の冷却過程において、砲
身内面にヒートチェックが生じてしまう。砲身内面にク
ロムめっきや窒化処理を施しただけでは、このようなヒ
ートチェックが生じることは避けられない。そして、そ
のようなヒートチェックが生じると、次弾の発射時に、
そのヒートチェック部から高温高圧の腐食性ガスが侵入
することになる。その結果、砲身内面に剥離が生じてし
まう。
また、特に施条起端あるいは砲腔起端付近は、砲弾等の
発射の際に、3000気圧以上もの高圧を受ける。クロムめ
っきや窒化処理を施しただけでは摩擦係数が十分には低
減されないので、このような高温高圧を受ける部分は摩
擦抵抗が大きいものとなる。その結果、その部分が溶融
し、焼食が生じやすくなってしまう。
このように砲身内面に剥離や焼食が生じると、砲弾の移
動によってその内面が著しく摩耗し、砲弾の初速が低下
して、命中精度が悪くなる。そして、そのように摩耗し
た砲身は廃却せざるを得ない。すなわち、従来のように
内面にクロムめっきや窒化処理を施した砲身では、十分
な寿命を得ることはできないものとなっていた。
このような問題を解決するために、例えば実開昭59−16
3797号公報に示されているように、砲身の内面全体にセ
ラミックス層を被着結合させることが考えられている。
しかしながら、そのようなものでは、セラミックス層の
一部が損傷した場合、その損傷部のみに再度セラミック
ス層を被着結合させようとすると、その部分の結合度が
不十分となってしまう。したがって、部分補修は事実上
不可能である。
また、実開昭55−8520号公報に示されているように、砲
身を構成する金属外筒の内面にセラミックスからなるラ
イナを焼きばめあるいは鋳ぐるみなどの手段によって装
着することも考えられている。しかしながら、砲身の口
径に比べてその長さが極めて長いので、一体のライナで
は、はめ込み長さが長くなりすぎて、圧入作業が著しく
困難となる。一方、鋳ぐるむ方法では、凝固時にライナ
が収縮してその外径が小さくなるので、外筒との間にす
きまが生じ、ライナの強度上不利になるという問題があ
る。
本考案は、このような問題に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、耐熱性、耐焼食性、及び耐摩耗性に優
れ、部分補修も容易で寿命の長い砲身を得ることであ
る。
(課題を解決するための手段) この目的を達成するために、本考案では、砲身鋼からな
る円筒状の外筒の内面に、先端側から砲尾側に向かって
内径が段階的に大径となる複数の嵌合部を連続的に形成
し、その各嵌合部の内径に対応する外径を有する複数個
のライナをそれらの嵌合部に順次はめ込んで、各嵌合部
において外筒と一体的に結合するようにしている。各ラ
イナはそれがはめ込まれる嵌合部の長さと等しい長さを
有するものとされ、その先端が隣接する嵌合部間に形成
される段部に係合するようにされる。また、各ライナの
内径は、砲尾部に位置するものを除いてすべて等しい一
定の大きさとされる。したがって、各ライナの肉厚は、
砲尾側のものほど厚くなっている。砲尾部に位置するラ
イナには、より内径の大きい薬室が設けられている。そ
して、これらの各ライナは、少なくともその内面がセラ
ミックスによって形成されている。
(作用) このように構成することにより、砲腔内面、砲腔起端、
及び薬室内面は、いずれもセラミックスによって形成さ
れることになる。施条砲の場合には、その施条及び施条
起端もセラミックスによって形成される。そして、セラ
ミックスは、耐熱性、耐焼食性、及び耐摩耗性に極めて
優れている。したがって、この砲身は、推進薬の燃焼に
伴って発生する高温高圧の腐食性ガスによっても剥離や
焼食を生じることがなく、摩耗の極めて少ないものとな
る。また、砲身に加わるガス圧力は、砲身鋼からなる外
筒によっても支持される。したがって、その強度が不足
することもない。
そして、比較的短くて外径の異なる複数個のライナを用
いることにより、その外筒へのはめ込み作業が容易とな
るとともに、ライナが損傷したときにも、その損傷した
ライナのみを交換すればよいことになる。
(実施例) 以下、図面を用いて本考案の実施例を説明する。
図中、第1〜3図は本考案による砲身を施条砲に適用し
た一実施例を示すもので、第1図はその砲身の縦断面図
であり、第2図はその砲身を砲尾側から見た背面図、第
3図はその砲身の砲尾部分の拡大断面図である。
第1,2図から明らかなように、砲身1は、外筒2と、そ
の外筒2の内面にはめ込まれたライナ集合体3とにより
構成されている。外筒2は砲身鋼よりなる円筒状のもの
で、その後端部外周面には、砲身1を砲尾環(図示せ
ず)に取り付けるためのねじ4が形成されている。
外筒2の内面には、先端の小径部5と、その小径部5か
ら後端にまでわたり内径が段階的に変化する複数個の嵌
合部、すなわち嵌合面61,62,…6nとが設けられてい
る。その嵌合面61,62,…6nは、後端側、すなわち砲尾
側ほど内径が大きいものとされている。
ライナ集合体3は、端面が互いに接触するようにして軸
方向に配列される複数個のライナ71,72,…7nによって
形成されている。これらのライナ71,72,…7nは、全体
がセラミックスからなる円筒状のもので、その外径は、
外筒2の嵌合面61,62,…6nの各内径にそれぞれ対応す
る大きさとされている。また、ライナ71,72,…7nの長
さは、対応する各嵌合面61,62,…6nの長さに等しいも
のとされている。そして、各ライナ71,72,…7nは、対
応する嵌合面61,62,6nに、その各嵌合面間に形成され
る段部に先端が係合するようにして焼きばめされ、外筒
2に一体的に固定されている。
砲尾部に位置するライナ7nの後端部内面は比較的大径と
され、それによって薬室8が形成されている。第3図に
示されているように、この薬室8の先端部はテーパ面と
されている。そして、その薬室8の先端からライナ7n
先端までの間の内面の内径は、薬室8の内径よりも小さ
い一定のものとなっている。
一方、砲尾部のライナ7nを除くライナ71,72,…7n-1
内径は、いずれも等しい一定の大きさとされている。し
かも、その内径は、砲尾部のライナ7nの先端側部分の内
径に等しいものとされている。
こうして、ライナ集合体3の内面は、薬室8の先端から
最先端のライナ71の先端まで、一定の内径とされ、それ
によって、砲弾9が移動する砲腔10が形成されている。
この砲腔10の内面には、第2図に示されているようなス
プライン状の溝、すなわち施条11が形成されている。第
3図に示されているように、この施条11は、薬室8の先
端に起端11aを有し、その起端11aから徐々に高さを増し
て、一定の高さとなるものとされている。また、この施
条11は、砲身1の軸方向に沿って徐々にねじれるゆるや
かな螺旋状のものとされている。
外筒2の先端小径部5の内径は、施条11の谷部の内径よ
りも大きく、最先端の嵌合面61の内径よりも小さいもの
とされている。したがって、その小径部5と嵌合面61
の間には、段部12が形成されている。
このように構成された砲身1には、その砲尾側、すなわ
ち薬室8側から、第3図に示されているように砲弾9が
装填される。その砲弾9には、定心部、すなわち重心位
置の外面に銅合金からなる導環13が一体に取り付けられ
ている。その導環13の外径は、施条11の谷部の内径とほ
ぼ等しいものとされている。したがって、砲弾9を装填
したときには、第3図に示されているように、砲弾9の
外面が施条11の山部に接し、その導環13が施条起端11a
に係合した状態となる。そして、薬莢14が薬室8に嵌合
された状態となる。
この状態で、薬莢14に取り付けられた火管を打撃し、あ
るいはそれに通電して発火させると、薬莢14内の推進薬
が燃焼し、薬室8内に高温高圧のガスが発生する。そし
て、薬室8は導環13と薬莢14とによって密閉されている
ので、そのガス圧によって砲弾9は後面から押され、砲
腔10内を高速で前方へと移動する。この間において、導
環13は施条11の山部によって削り取られ、その施条11に
嵌合する形状となって、その施条11により案内される。
したがって、砲弾9にはスピンが与えられる。
ところで、このように推進薬が燃焼することによって発
生するガスは、腐食性の強いものである。しかも、その
ガスは、砲弾9の発射とともに砲腔10内を吹き抜ける。
したがって、砲身1の内面は、全体が高温高圧の腐食性
ガスにさらされることになる。しかしながら、この砲身
1の場合には、砲身1の内面、すなわち施条11、施条起
端11a、及び薬室8の内面がすべてセラミックスによっ
て形成されている。そして、セラミックスは、耐熱性、
耐焼食性が極めて高い。したがって、そのような高温高
圧の腐食性ガスによっても、砲身1の内面に溶融や剥離
が生ずることはない。また、セラミックスは摩擦係数が
小さいので、砲身1の内面は耐摩耗性にも優れたものと
なる。
このように砲弾9が砲腔10を移動するとき、ライナ71
72,…7nには、その砲弾9及び導環13との摩擦と砲腔10
内のガス圧力とによって、砲身1の軸方向へ移動させよ
うとする力が働く。しかしながら、最先端のライナ71
外筒2の先端部に設けられた段部12に係合し、以下のラ
イナ72,73,…7nが隣接する嵌合面61,62,…6n間の段
部に係合しているので、それらのライナ71,72,…7n
ずれたり外筒2から脱落したりするようなことはない。
また、これらのライナ71,72,…7nには、砲腔10内に発
生する高圧のガス圧力が加えられるが、そのガス圧力
は、セラミックス製のライナ71,72,…7nのみでなく、
砲身鋼よりなる外筒2によっても支持される。したがっ
て、砲身1の強度は十分に確保される。しかも、高温高
圧が加えられる砲尾側ほどライナ71,72,…7nの肉厚が
厚いものとなっているので、それらのライナ71,72,…
7nが破壊することも軽減される。
このような砲身1を形成するときには、あらかじめ嵌合
面61,62,…6nが形成された外筒2に、ライナ71,72
…7nを、その施条11が合致するようにして、外径の小さ
いものから順に圧入していけばよい。その場合、それぞ
れの圧入長さは小さいので、その圧入作業は容易とな
る。
また、使用中、ライナ71,72,…7nのいずれかが損傷し
た場合には、その損傷したライナのみを交換すればよ
い。ライナ71,72,…7nは比較的短く着脱が容易である
ので、その場合の交換作業も容易に行うことができる。
第4,5図は本考案による砲身を滑空砲に適用した実施例
を示すもので、第4図はその砲身の縦断面図であり、第
5図はその砲身を砲尾側から見た背面図である。
この砲身21の場合にも、砲身鋼からなる円筒状の外筒22
の内面に、ライナ集合体23がはめ込まれている。外筒22
の後端部外周面には、砲身21を砲尾環に取り付けるため
のねじ24が形成されている。
外筒22の内面には、先端の小径部25と、その小径部25か
ら砲尾側に向かって内径が段階的に大きくなる嵌合面26
1,262,…26nとが設けられている。
一方、ライナ集合体23は、複数個の円筒状のセラミック
ス製ライナ271,272,…27nによって形成されている。
これらのライナ271,272,…27nは、外径が外筒22の各
嵌合面261,262,…26nの内径に対応する大きさとされ
るとともに、その長さが各嵌合面261,262,…26nの長
さにそれぞれ等しいものとされている。そして、これら
のライナ271,272,…27nが、その端面が互いに接触す
るようにして、対応する嵌合面261,262,…26nにそれ
ぞれ焼きばめされ、外筒22に一体的に固定されている。
砲尾部に位置するライナ27nの後端部内面には、比較的
大径の薬室28が形成されている。また、そのライナ27n
の薬室28より先端側の部分の内径は、薬室28の内径より
小さい一定の大きさとされている。そして、砲尾部のラ
イナ27nを除くライナ271,272,…27n-1の内径は、砲尾
部のライナ27nの先端側部分の内径に等しい一定の大き
さとされている。
こうして、ライナ集合体23の内面には、薬室28の先端か
ら最先端のライナ271の先端までの間に、砲弾29が移動
する一定内径の砲腔30が形成されている。この砲身21の
場合には、その砲腔30の内面、すなわち砲腔内面31は滑
らかな円筒面とされている。その砲腔内面31の起端、す
なわち砲腔起端31aは、薬室28の先端に一致するものと
なっている。
外筒22の先端小径部25の内径は、砲腔30の内径よりも大
きく、最先端の嵌合面261の内径よりも小さいものとさ
れている。したがって、その小径部25と嵌合面261との
間には段部32が形成されている。
この砲身21に装填される砲弾29にも、その外面に導環33
が取り付けられている。この導環33は砲腔30の内径とほ
ぼ等しい外径を有するもので、砲弾29の移動時、砲腔内
面31と摺接するようになっている。そして、砲身21から
発射された後、砲弾29から外れるようになっている。砲
弾29の後部には翼が取り付けられており、空中におい
て、空気流により砲弾29にスピンが与えられるようにな
っている。
このように構成された砲身21においても、砲弾29を装填
して、薬莢34内の推進薬を燃焼させると、薬室28内に高
温高圧のガスが発生し、そのガス圧力によって砲弾29が
発射される。そして、そのガスは、砲弾29の発射ととも
に砲腔30内を吹き抜ける。したがって、砲身21の内面全
体が高温高圧の腐食性ガスにさらされることになるが、
その砲身21の内面、すなわち砲腔内面31、砲腔起端31
a、及び薬室28の内面はすべてセラミックスによって形
成されているので、耐熱性、耐焼食性、及び耐摩耗性が
高く、溶融摩耗や剥離摩耗等が生ずることはない。
また、砲弾29の発射時には、その導環33の外周面が砲腔
内面31を摺動することになるが、その砲腔内面31を形成
するライナ271,272,…27nは、外筒22の先端部に設け
られている段部32及び隣接する嵌合面261,262,…26n
間の段部にそれぞれ係合しているので、それらのライナ
271,272,…27nが軸方向にずれるようなことはない。
更に、砲腔30内に発生するガスの圧力は外筒22によって
も支持されるので、ライナ271,272,…27nが破損する
ことも軽減される。
そして、各ライナ271,272,…27nは比較的短いものと
なり、しかもそれらの外径がそれぞれ異なっているの
で、その圧入作業及び損傷したときの交換作業も容易と
なる。
第6図は、本考案による砲身の更に異なる実施例を示す
縦断面図である。なお、この実施例において、砲身の基
本的構造は上述した第1〜3図の実施例と同様であるの
で、対応する部分には同一の符号を付すことにより、そ
の説明は省略する。
この実施例の場合には、ライナ371,372,…37nとし
て、円筒状の金属材に、その内周面及び両端面にのみコ
ーティングによりセラミックス層37aを形成した、金属
とセラミックスとの複合材からなるライナを用いるよう
にしている。施条11及び施条起端11aは、その内周面側
のセラミックス層37aによって形成されている。その他
の構成は、第1〜3図のものと全く同様である。
このように構成された砲身1においても、その内面をな
す施条11、施条起端11a、及び薬室8の内面は、いずれ
もセラミックスによって形成されるので、第1〜3図の
実施例と同様の効果を得ることができる。
そして、この砲身1の場合には、外筒2にライナ371,3
72,…37nを焼きばめしたとき、それらが金属どうしで
接触することになる。したがって、その間の焼きばめ応
力を十分に大きくすることができ、それによる自緊作用
を働かせて、砲身1の強度の向上を図ることが可能とな
る。
また、このように端面にもセラミックス層37aが設けら
れているライナ371,372,…37nを用いることにより、
隣接するライナ371,372,…37nはそのセラミックス層3
7aを介して互いに接触することになるので、ライナ3
71,372,…37n相互間の接触面に焼食や摩耗が生ずるこ
とも防止される。
この第6図の実施例は、施条砲に適用した例を示すもの
であるが、同様に円筒状金属材の内周面及び両端面にセ
ラミックスをコーティングした複合材からなるライナ
を、第4,5図のような滑空砲に用いることもできる。
このような複合材からなるライナとしては、そのほか、
第7図に示されているように、円筒状の金属材の内周面
にのみセラミックス層47aをコーティングした複合材ラ
イナ47や、第8図に示されているように、円筒状金属材
の全表面にセラミックス層57aをコーティングした複合
材ライナ57を用いることもできる。そのような場合に
も、施条砲であれば、その施条及び施条起端がセラミッ
クス層47aあるいは57aによって形成されるようにする。
このようなライナ47,57を用いた場合にも、上述の第1
〜3図あるいは第4,5図で説明した実施例と同様の作用
効果を得ることができる。また、そのライナ47,57を外
筒2,22に圧入したとき、その間に焼きばめ応力による自
緊作用を働かせることもできる。第7図に示されている
ようなライナ47とすれば、焼きばめ応力を十分大きくす
ることができるとともに、ライナを安価なものとするこ
とができる。
なお、上記実施例においては、いずれも、ライナを外筒
の先端部から砲尾部までにわたって全体にはめ込むもの
としているが、このライナを、特に焼食の著しい砲尾側
の部分にのみ取り付けるようにすることもできる。
また、上記実施例においては、各ライナの外径が個々に
は一定であるものとしているが、各ライナの外周面を、
砲尾側に向かって径が拡大するテーパ面とすることもで
きる。その場合には、それらのライナが嵌合される外筒
の嵌合面も、それに対応するテーパ面とする。そのよう
にすれば、ライナの圧入や交換作業がより容易となる。
その場合、ライナのテーパを大きくしすぎると、ライナ
に加わる圧力によってライナが破損する恐れが生じる。
実験の結果、そのテーパを3/1000程度とすれば、ライナ
の破損が防止され、その圧入及び引き抜きも容易となる
ことが確認された。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案によれば、砲身
の内面をセラミックスによって形成するようにしている
ので、砲弾の発射時に生ずる高温高圧の腐食性ガスによ
っても、砲腔内面や砲腔起端、施条、施条起端等に焼食
や摩耗が生ずることはなくなる。したがって、耐久性の
高い砲身とすることができる。
また、そのように高温高圧に耐え得るものとなるので、
発射ガスをより高温高圧化することができ、砲弾の初速
を一層高速化して、飛距離の増大を図ることも可能とな
る。
更に、少なくとも内面がセラミックスによって形成され
た外径の異なる複数個のライナを用いるようにしている
ので、それらのライナを外筒にはめ込むことによって容
易に砲身の内面にセラミックス層を形成することができ
るとともに、そのライナのはめ込み作業も容易に行うこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案による砲身の、施条砲に適用した一実
施例を示す縦断面図、 第2図は、その砲身を砲尾側から見た背面図、 第3図は、その砲身の砲尾部分の拡大縦断面図、 第4図は、本考案による砲身の、滑空砲に適用した他の
実施例を示す縦断面図、 第5図は、第4図の砲身を砲尾側から見た背面図、 第6図は、本考案による砲身の更に異なる実施例を示す
縦断面図、 第7図は、本考案による砲身に用いられるライナの他の
例を示す縦断面図、 第8図は、本考案による砲身に用いられるライナの更に
異なる例を示す縦断面図である。 1…砲身、2…外筒 3…ライナ集合体 61〜6n…嵌合面 71〜7n…ライナ 8…薬室、9…砲弾 11…施条、11a…施条起端 21…砲身、22…外筒 23…ライナ集合体 261〜26n…嵌合面 272〜27n…ライナ 28…薬室、29…砲弾 31…砲腔内面、31a…砲腔起端 371〜37n…ライナ 37a…セラミックス層 47…ライナ、47a…セラミックス層 57…ライナ、57a…セラミックス層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 高杉 政彦 神奈川県相模原市淵野辺1丁目18番32号 防衛庁合同宿舎B―405 (72)考案者 小林 弘宣 広島県広島市安芸区船越南1丁目6番1号 株式会社日本製鋼所内 (72)考案者 若木 幸蔵 広島県広島市安芸区船越南1丁目6番1号 株式会社日本製鋼所内 (56)参考文献 特開 昭60−238475(JP,A) 特開 昭55−8520(JP,A) 実開 昭59−163797(JP,U)

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】砲身鋼からなり、内面に、内径が先端側か
    ら砲尾側に向かって段階的に大径となる複数の嵌合部が
    連続的に形成されている円筒状の外筒と、 その外筒の各嵌合部の内径に対応する外径とその各嵌合
    部の長さに等しい長さとをそれぞれ有し、先端が前記嵌
    合部間に形成される段部に係合するようにして前記外筒
    の内面に順次はめ込まれ、その外筒の各嵌合部において
    一体的に固定される複数個のライナと、により構成さ
    れ、 前記各ライナの内径が、砲尾部に位置するライナを除い
    て等しい大きさとされるとともに、 砲尾部のライナには内径のより大きい薬室が形成されて
    おり、 これら各ライナの少なくとも内面が、セラミックスによ
    って形成されていることを特徴とする、 砲身。
  2. 【請求項2】前記各ライナの端面がセラミックスによっ
    て形成されている、 請求項1記載の砲身。
  3. 【請求項3】前記各ライナ全体がセラミックスによって
    形成されている、 請求項1記載の砲身。
  4. 【請求項4】前記砲尾部に位置するライナを除く各ライ
    ナの内面に、スプライン状の施条が形成されるととも
    に、 砲尾部に位置するライナの内面に、前記施条に一致する
    施条と、その施錠の起端とが、前記薬室から連続するよ
    うに形成されている、 請求項1ないし3のいずれか記載の砲身。
  5. 【請求項5】前記砲尾部に位置するライナを除く各ライ
    ナの内面が滑らかな砲腔内面として形成されるととも
    に、 砲尾部に位置するライナの内面に、前記砲腔内面に一致
    する砲腔内面と、その砲腔内面の起端とが、前記薬室か
    ら連続するように形成されている、 請求項1ないし3のいずれか記載の砲身。
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