JPH0717693B2 - ポリオレフインの製造方法 - Google Patents

ポリオレフインの製造方法

Info

Publication number
JPH0717693B2
JPH0717693B2 JP23929385A JP23929385A JPH0717693B2 JP H0717693 B2 JPH0717693 B2 JP H0717693B2 JP 23929385 A JP23929385 A JP 23929385A JP 23929385 A JP23929385 A JP 23929385A JP H0717693 B2 JPH0717693 B2 JP H0717693B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
aluminum
ethyl
ether
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP23929385A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62100506A (ja
Inventor
哲男 林
英太郎 朝枝
順一 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP23929385A priority Critical patent/JPH0717693B2/ja
Publication of JPS62100506A publication Critical patent/JPS62100506A/ja
Publication of JPH0717693B2 publication Critical patent/JPH0717693B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規な触媒系でオレフィンの製造方法に関
し、特に分子量分布が広く、成形性に優れたポリオレフ
ィンを提供するものである。
(従来技術およびその問題点) 従来、ポリオレフィンの製造方法については、周期律表
第IV b〜VI b族の遷移金属のハロゲン化物と周期律表第
I〜III族の有機金属化合物とから成る触媒を用いて、
オレフィンを重合すると好適であることが知られてい
る。また、種々の担体に遷移金属化合物を担持した触媒
成分を用いると、遷移金属化合物当りの触媒活性が向上
することが知られている。
しかしながら、これらの触媒系を用いてオレフィンを重
合すると、得られるポリオレフィンは一般にその分子量
分布が狭く、フイルム成型、押出成型及び中空成型用等
には難点を持つ場合が多い。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、かかる難点がポリオレフィンの高い立体
規則性と広い分子量分布を与えることにより解消出来る
ことに着目し、種々研究を重ねて来た。その結果、新規
な触媒系を発見し、本発明を完成し提案するに至った。
即ち、本発明は、(A)チタン化合物 (B)一般式 RnAlX3-n (ただし、式中のRは炭素数1〜20のアルキル基、Xは
ハロゲン原子または水素原子、1<n≦3) (C)一般式 R1kR2lAlYm (ただし、式中のR1およびR2は、それぞれ水素原子また
は炭素数1〜12の炭化水素残基、Yはアルミニウム原子
に直接結合していないヘテロ原子を1つ以上有する基、
0<m≦2,0≦k≦2,0≦1≦2,k+l=3−mを表わ
す) で示される有機アルミニウム化合物 (D)電子供与性化合物 以上の(A),(B),(C)及び(D)よりなる触媒
の存在下にオレフィンを重合することを特徴とするポリ
オレフィンの製造方法である。
上記の(A)チタン化合物として、一般に好適に使用さ
れるチタン含有触媒成分を具体的に示せば、例えばTiCl
4、TiBr4、TiI4、CH3OTiCl3、C2H5OTiCl3、C6H5OTiC
l3、C2H5TiCl3、C6H5TiCl3、(C2H5O)2TiCl2、(C3H
7O)2TiCl2、(C5H52TiCl2、(C2H5O)3TiCl、(C
4H94Ti、(C2H5O)4Ti、(C4H9O)4Ti、(CH3OC2H
4O)4Tiなどの4価のチタン化合物;TiCl3、TiBr3、Ti
I3、CH3TiCl2、CH3OTiCl2、C2H5OTiCl2、C4H9OTiCl2、C
6H5TiCl2、(C2H5O)2TiCl、(C3H7O)2TiBr、(C2H
5O)3Ti、(C4H9O)3Tiなどの3価チタン化合物;TiC
l2、TiBr2、TiI2などの2価チタンハロゲン化物等であ
る。
上記したような(A)チタン化合物は、2種以上をチタ
ン含有触媒成分として用いてもよい。また、(A)チタ
ン化合物のうち特に三ハロゲン化チタンなどのチタンの
ハロゲン化物が好ましく用いられ、該三ハロゲン化チタ
ンとしては四ハロゲン化チタンを水素、金属アルミニウ
ム、金属チタン、有機アルミニウム化合物等の化合物で
還元して得られたもの、例えばδ型、α型およびγ型の
三ハロゲン化チタンが特に好ましい。
さらに、上記の(A)チタン化合物は重合活性か重合体
の立体規則性を高めるために、電子供与性化合物によっ
て処理して使用することが有効である。このような電子
供与性化合物としては、例えばアルコール(一般式R3O
H)、エーテル(R3−O−R4)、エステル(R3COOR4)、
アルデヒド(R3CHO)、脂肪酸(R3COOH)、ケトン(R3C
OR4)、ニトリル(R3CN)、アミン(R3nNH3-n)(n=
0,1,2,3)、イソシアネート(R3NCO)、アゾ化合物(R3
−N=N−R5)、ホスフィン(R3nPH3-n)(n=0,1,2,
3)、ホスファイト(P(OR3)、ホスフィナイト
(R3P(R4)、チオエーテル(R3nSR4)、チオアル
コール(R3SH)など(但し上記一般式中R3,R4及びR5
それぞれ同種又は異種の水素原子;アルキル基,アリル
基等の炭化水素残基を示す)の公知のものが使用出来
る。
これらの電子供与性化合物の具体例としては、次のよう
な化合物が好適に使用される。アルコールとしてはメタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペン
タノール、ヘキサノール、オクタノール、フェノール、
キシレノール、エチルフェノール、ベンジルアルコー
ル、フェネチルアルコールなどであり、エーテルとして
はジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−
n−ブチルエーテル、ジ(イソアシル)エーテル、ジ−
n−ペンチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジ
−n−オクチルエーテル、ジイソオクチルエーテル、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、アニソール、ジフェニルエーテルなどで、有機酸
エステルとしては酢酸エチル、ギ酸ブチル、酢酸アミ
ル、酢酸ビニル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、
安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸エチルヘ
キシル、トリイル酸メチル、トリイル酸エチル、トリイ
ル酸2−エチルヘキシル、アニス酸メチル、アニス酸エ
チル、アニス酸プロピル、ケイヒ酸エチル、ナフトエ酸
メチル、ナフトエ酸エチル、ナフトエ酸プロピル、ナフ
トエ酸ブチル、ナフトエ酸2−エチルヘキシル、フェニ
ル酢酸エチルなどがある。アルデヒドとしてはアセトア
ルデヒド、ベンズアルデヒドなどがあり、脂肪酸として
は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、修酸、こはく
酸、アクリル酸、マレイン酸、安息香酸、などがある。
ケトンとしてはメチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、ベンゾフェノンなどがある。ニトリルとしては
アセトニトリルなどがあり、アミンとしてはメチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノー
ルアミン、ピリジン、アニリン、ジメチルアニリンなど
がある。イソシアネートとしてはフェニルイソシアネー
ト、トルイルイソシアネートなどがあり、アゾ化合物と
してはアゾベンゼンなどがある。ホスフィンとしてはエ
チルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリn−ブチ
ルホスフィン、トリn−オクチルホスフィン、トリフェ
ニルホスフィンなどがあり、ホスファイトとしてはジメ
チルホスファイト、ジn−オクチルホスファイト、トリ
−n−ブチルホスファイトなどがあり、ホスフィナイト
としてはエチルジチルジエチルホスフィナイト、エチル
ジブチルホスフィナイト、フェニルジフェニルホスフィ
ナイトなどがある。チオエーテルとしてはジエチルチオ
エーテル、ジフェニルチオエーテル、メチルフェニルチ
オエーテル、エチルンサルファイド、プロピレンサルフ
ァイド等があり、チオアルコールとしてはエチルチオア
ルコール、n−プロピルチオアルコールなどがある。
次に本発明で用いる触媒成分は(B)一般式RnAlX3-n
(但し、式中Rは炭素数1〜20のアルキル基、Xはハロ
ゲン原子又は水素原子;1<n≦3を表わす;以下本明細
書において同じ)で表わされる有機アルミニウム化合物
もオレフィンの重合用アルミニウム含有触媒成分として
公知のものが特に限定されず、一般に好適に使用される
ものを例示すれば次のような化合物を示すことができ
る。即ち、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルア
ルミニウムクロリド、ジ−n−プロピルアルミニウムク
ロリド、ジ−n−ブチルアルミニウムクロリド、ジ−イ
ソブチルアルミニウムクロリド、ジ−n−ヘキシルアル
ミニウムクロリド、ジ−(2−エチルヘキシル)アルミ
ニウムクロリド、ジ−n−ドデシルアルミニウムクロリ
ド、メチルイソブチルアルミニウムクロリド、エチルイ
ソブチルアルミニウムクロリド、メチルアルミニウムセ
スキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イ
ソブチルアルミニウムセスキクロリド、ジエチルアルミ
ニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムアイオダイド
及びその混合物とEt1.3AlCl1.7、やBu2.4AlCl0.6のよう
な平均的な組成を持ったハロゲン化アルキルアルミニウ
ム化合物が挙げられる。またトリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニ
ウム、トリ−イソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブ
チルアルミニウム、トリ−イソブチルアルミニウム、ト
リ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルア
ルミニウム、トリ−n−ドデシルアルミニウム、トリ−
ヘキサデシルアルミニウム、等のトルアルキルアルミニ
ウム化合物及びこれらの混合物も使用できる。更にまた
ジエチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニ
ウムヒドリド、ジオクチルアルミニウムヒドリド、ジ−
n−ブチルアルミニウムヒドリド、等の化合物及びEt
1.5AlH1.5のような平均的な組成を持った化合物等のア
ルキルアルミニウムヒドリドも使用出きる。以上の化合
物のうち、特に好ましい例はジエチルアルミニウムクロ
ライド、トリエチルアルミニウム、ジイソブチルアルミ
ニウムヒドリド、Et2.5AlCl0.5等の化合物である。
オレフィンの重合に用いる触媒組成中において、上記し
た(A)チタン含有触媒成分のチタン原子と(B)一般
式RnAlX3-nで示される有機アルミニウム化合物のAl原子
とのモル比は10:1から1:200の広範囲から選択できる
が、好ましくは2:1から1:100の範囲で用いると好適であ
る。
本発明においては、上記した(A)および(B)よりな
るオレフィンの重合用触媒成分に、(C)一般式R1kR2l
AlYm(式中のR1およびR2はそれぞれ水素原子または炭素
原子数1〜12の炭化水素残基,Yはアルミニウム原子に直
接結合していないヘテロ原子を1以上有する基で、0≦
k≦2,0≦l≦2,0<m≦2,k+l=3−mを表わす)で
示される有機アルミニウム化合物を加えて用いること
が、目的とする分子量分布を広いポリオレフィンを得る
ために極めて重要である。この(C)有機アルミニウム
化合物の上記した一般式において、炭化水素残基とはア
ルキル基,アルケニル基,アルキニル基,脂環式炭化水
素基,芳香族炭化水素基を意味し一般にはアルキル基で
あり、また置換基Yのヘテロ原子としてはO,S,N,P,Si,S
e,As,Hg等があるが、O,S,N,P及びSi原子が本発明に用い
て好ましく、特に好ましくはO,N,Si原子である。このよ
うな一般式R1kR2lAlYmで示される有機アルミニウム化合
物の具体的な例としては、ビス(3−ジエチルアルミノ
プロピル)エーテル、ビス(3−ジイソブチルアミノプ
ロピル)エーテル、(3−(p−アニス)プロピル)ジ
プロピルアルミニウム、(2−(p−アニス)エチル)
ジオクチルアルミニウム、(3−(p−アニス)プロピ
ル)メチルアルミニウムヒドリド、3−ジイソブチルア
ミノプロポキシアニソール、(3−(3,4−ジメトキシ
フェニル)プロピル)ジイソブチルアルミニウム、ビス
(3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピル)エチル
アルミニウム、(3−(3,4−メチレンジオキフェニ
ル)プロピル)ジペンチルアルミニウム、(3−グリシ
ジロキシプロピル)ジイソブチルアルミニウム、(3−
ジエチルアミノプロピル)ジエチルマロネート、(3−
(トリエトキシシリル)プロピル)エチルアルミニウム
ヒドリド、(2−(トリメトキシシリル)エチル)オク
チルアルミニウムヒドリド、(3−(トリメチルシリ
ル)プロピル)ジイソブチルアルミニウム、(3−(ト
リエチルシリル)プロピル)ジメチルアルミニウム、ビ
ス(3−ジエチルアルミノプロピル)ジメチルシラン、
ビス(3−ジメチルアルミノプロピル)アリルメチルシ
ラン、1,3−ビス(2−(ジイソブチルアルミノ)エチ
ル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビス(3
−ジエチルアルミノプロピル)スルフィド、ビス(3−
ジイソブチルアルミノプロピル)エチルホスフィン、ビ
ス(2−ジイソブチルアルミノエチル)ビニルホスフィ
ン、メチルフォスフォン酸ビス(3−ジエチルアルミノ
プロピル)、(2−(4−ピリジル)エチル)ジイソブ
チルアルミニウム、(2−(4−ピリジル)エチル)ヘ
キシルアルミニウムヒドリド、(3−ジエチルアルミノ
プロピル)モルフォリンなどが挙げられれる。
これらの(C)一般式R1kR2lAlYmで示される有機アルミ
ニウム化合物の内、2種類以上を混合して本発明の該
(C)成分として用いる方法も、場合によってはさらに
分子量分布を広げる効果がある。また、(C)一般式R1
kR2lAlYmで示される有機アルミニウム化合物と前記した
オレフィン重合用触媒成分の(B)一般式RnAlX3-nで示
される有機アルミニウム化合物とを、あらかじめ混合,
熟成してから、平均組成を持つ有機アルミニウム化合物
として重合に用いることも可能である。この例として、
ジエチルアルミニウムクロライドとジイソブチル(3−
(3,4−ジメトキシフェニル)プロピル)アルミニウム
をモル比で0.75:0.25の割合で混合した を挙げることができる。
本発明で用いる(C)一般式R1kR2lAlYmで示される有機
アルミニウム化合物の使用量は、一般に(A)チタン化
合物のチタン原子と(B)一般式R1kR2lAlYmで示される
有機アルミニウム化合物のアルミ原子のモル比が10:1か
ら1:200の範囲で選択できるが、好ましくは2:1から1:50
の範囲で用いることが好適である。
上記の(C)一般式R1kR2lAlYmで示される有機アルミニ
ウム化合物の合成法としては、ハロゲン化有機アルミニ
ウム化合物とグリニャール試薬の反応を用いる方法と、
一般式Z−CH=CH2(式中、Zはヘテロ原子を一つ以上
有する基)で示されるアルケニル化合物と一般式R6 3-iA
lHi(式中、R6は炭素数1〜12の炭化水素残基で一般に
はアルキル基,1≦i≦2を表わす)で示される水素化有
機アルミニウム化合物の反応を用いる方法が公知であ
る。両者の合成法を比較すると、後者の合成法の方が合
成操作が簡単であり不活性炭化水素溶媒中で反応を行な
うことができる利点を有している。なお、反応時の水素
化有機アルミニウム化合物と一般式Z−CH=CH2で示さ
れるアルケニル化合物のモル比、両者の反応による生成
物及び未反応物の種類と性質によっては、蒸留を行なわ
ずに反応物をそのまま、あるいは不活性な炭化水素溶媒
で適当な濃度に希釈して重合に用いることも可能であ
る。また、不活性炭化水素溶媒中で上記の合成反応を行
った後、得られた反応生成物の不活性炭化水素の溶液を
そのまま重合に用いた場合に、蒸留等の操作によりR1kR
2lAlYmを分離して用いる場合と同等のあるいはよりすぐ
れた分子量分布を広げる効果が得られることもある。こ
こで、反応時の水素化有機アルミニウム化合物と一般式
Z−CH=CH2で示されるアルケニル化合物のモル比は特
に限定されないが、蒸留等の操作で一般式R1kR2lAlYmで
示される反応生成物を分離しないで重合に用いる場合、
5:1から1:10の範囲が好ましく、特に好ましくは2:1から
1:3の範囲である。
本発明は触媒成分として、さらに(D)電子供与性化合
物を用いることが必要である。このような(D)電子供
与性化合物としてはオレフィンの重合用触媒の一成分と
して公知のものが特に限定されず用いられるが、一般に
特に好適に使用されるのは酸素、チッ素、リン、あるい
はイオウを含有する有機化合物で、例えば水、アルコー
ル、エーテル、エステル、アルテヒド、脂肪酸、ケト
ン、ニトリル、アミン、イソシアネート、アゾ化合物、
ホスフィン、ホスフィナイト、ホスホルアミド、チオエ
ーテル、チオアルコール、酸アミドなどがある。(D)
電子供与性化合物として好適に使用されるものをより具
体的に示せば、アルコールとしてはメタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキ
サノール、オクタノール、フェノール、キシレノール、
エチルフェノール、ベンジルアルコール、フェネチルア
ルコールなどがある。またエーテルとしてはジエチルエ
ーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエ
ーテル、ジ(イソアミル)エーテル、ジ−n−ペンチル
エーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジ−n−オクチ
ルエーテル、ジイソオクチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、アニソール、2,3−ジヒドロフランの他
にビニルエチルエーテル、アリルエチルエーテル、アネ
トール、p−メトキシスチレン、サフロール、フェニル
p−アリルフェニルエーテル、p−スチリルアニソール
等のビニル置換基を有するエーテル類である。更にまた
エステルとしては酢酸エチル、ギ酸ブチル、酢酸アミ
ル、シュウ酸ブチル、酢酸ビニル、安息香酸エチル、安
息香酸プロピル、安息香酸オクチル、安息香酸エチルヘ
キシル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイ
ル酸エチル、トルイル酸2−エチルヘキシル、アニス酸
メチル、アニス酸エチル、アニス酸プロピル、ケイヒ酸
エチル、ナフトエ酸メチル、ナフトエ酸プロピル、ナフ
トエ酸ブチル、フェニル酢酸エチル等の他に含複素環化
合物のエステルとして、チオフエン−2−カルボン酸エ
チル、2−ピリジンカルボン酸メチル、ピロール−2−
カルボン酸エチル、N−カルボエトキシピロール、2−
チェニル酢酸メチル等が好適に使用できる。更にまたア
ルデヒドとしてはアセトアルデヒド、ベンズアルデヒド
などがある。更にまた脂肪酸としてはギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸、酪酸、修酸、コハク酸、アクリル酸、マレイ
ン酸、安息香酸などがある。更にまたケトンとしてはメ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ベンゾフ
ェノン、N−ビニルピロリドン、アセチルアセトンなど
がある。更にまたニトリルとしてはアセトニトリルなど
があり、アミンとしてはメチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピリジ
ン、4−ビニルピリジン、アニリン、N,N−ジエチルア
ニリン、などがある。更にまたイソシアネートとしては
フェニルイソシアネート、トルイルイソシアネートなど
があり、アゾ化合物としてはアゾベンゾンなどがある。
更にまたホスフィンとしてはエチルホスフィン、トリエ
チルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−
n−オクチルホスフィン、トリフェニルホスフィンなど
があり、ホスファイトとしてはジメチルホスファイト、
ジ−n−オクチルホスファイト、トリ−n−ブチルホス
ファイトなどがある。更にまたホスフィナイトとしては
エチルジエチルホスフィナイト、エチルジブチルホスフ
ィナイト、フェニルジフェニルホスフィナイト等があ
り、ホスホルアミドとしてはヘキサメチルホスホリツク
トリアミドなどがある。更にまたチオエーテルとしては
ジエチルチオエーテル、ジフェニルチオエーテル、メチ
ルフェニルチオエーテル、エチレンサルファイド、プロ
ピレンサルファイド等があり、チオアルコールとしては
エチルチオアルコール、n−プロピルチオアルコールな
どがある。更にまた酸アミドとしてはホルムアミド、ア
セトアミド、アクリルアミド、ジメチルホルムアミド、
ベンゾイルアミド、フタロイルアミド等がある。
以上挙げた(D)電子供与性化合物のうち2種以上の化
合物を選んで、前記(A),(B),(C)の各成分と
ともに用いてよい。(D)電子供与性化合物の使用量
は、一般に(A)チタン含有触媒成分のチタン原子に対
して0.001モルから100モルの範囲で用いることができる
が、0.01モルから5モルの範囲で用いることが好まし
い。
本発明の触媒系は前記(A),(B),(C)及び
(D)の各成分を組み合せたものが好適に使用される
が、上記(A),(B),(C)及び(D)成分に更に
亜鉛、リチウム、マグネシウム、ホウ素から選ばれた元
素の有機金属化合物を加えた触媒はしばしば更に好適に
使用される。上記亜鉛、リチウム、マグネシウム及びホ
ウ素から選ばれる元素の有機金属化合物としては特に限
定されないが、一般には次の化合物を使用するとよい。
例えば亜鉛の有機金属化合物としてはジアルキル亜鉛、
アルキル亜鉛ハライド、アルキル亜鉛アルコキシド等で
あり、具体的にはジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛、エチル
亜鉛クロライド、エチル亜鉛ブロマイド、エチル亜鉛エ
トキシド、メチル亜鉛イソプロポキシド、エチル亜鉛n
−ブトキシド等の化合物が好適に使用できる。またマグ
ネシウムの有機化合物としてはジアルキルマグネシウ
ム、アルキルマグネシウムハライド、アルキルマグネシ
ウムアルコキシド等であり、具体的にはジ−n−ブチル
マグネシウム、エチルマグネシウムクロリド、ジ−n−
オクチルマグネシウム、イソブチルマグネシウムクロラ
イド、n−ブチルマグネシウムアイオダイド、n−プロ
ピルマグネシウムエトキシド等の化合物が好適に使用で
きる。さらにまた、リチウムの有機化合物としてはn−
ブチルリチウムであり、ホウ素の有機化合物としてはト
リエチルホウ素がある。以上挙げた化合物のうちで特に
好ましい化合物は亜鉛の有機金属化合物である。
上記の亜鉛、マグネシウム、リチウム、ホウ素から選ば
れる元素の有機金属化合物の使用量は、一般にチタン含
有触媒成分のチタン原子に対して0.001モルから100モル
の範囲で用いることができるが、0.01モルから20モルの
範囲で用いることが好ましい。
(D)電子供与性化合物と亜鉛、リチウム、マグネシウ
ム及びホウ素から選ばれる元素の有機金属化合物を前記
(A),(B),(C)及び(D)の各成分とともに用
いることも、ポリオレフィンの分子量分布をさらに広げ
るためには有効な方法である。この際、亜鉛、リチウ
ム、マグネシウム及びホウ素から選ばれる有機金属化合
物と(D)電子供与性化合物のチタン含有触媒成分のチ
タン原子に対する使用量は、それぞれ単独で本発明の触
媒系に加えた場合と同じ範囲で用いることができる。ま
た、(D)電子供与性化合物及び亜鉛、リチウム、マグ
ネシウム及びホウ素から選ばれる元素の有機金属化合物
は、予め前記の(B)一般式RnAlX3-nで表わされる有機
アルミニウム化合物と混合してから重合に用いてもよ
く、予め前記の(B)一般式R1kR2lAlYmで表わされる有
機アルミニウム化合物と混合してから重合に用いてもよ
く、さらに予め(B)一般式RnAlX3-nで表わされる有機
アルミニウム化合物と(C)一般式R1kR2lAlYmで表わさ
れる有機アルミニウム化合物の双方と混合してから重合
に用いてもよい。
本発明の触媒成分は、予めそれぞれを触媒の存在下又は
不存在下に混合して調整してもよく、またこれらの触媒
成分を直接重合槽へ添加してもよい。後者の場合は、触
媒成分の添加順序は全く制限なく如何なる順序で添加し
てもよい。
本発明で使用するオレフィンは特に限定されず、前記触
媒で重合可能なものが使用出来るが一般にはエチレン、
プロピレン、ブテン、ペンテン等の炭素原子数2〜10の
オレフィンが好適に使用される。また、前記定義したよ
うにオレフィン間の或いはオレフィンと他の共重合可能
な単量体とを混合して用いることも出来る。共重合可能
な単量体は特に限定されず、オレフィンと共重合可能で
あることが公知の単量体を使用することが出来る。
また、オレフィンの重合に際して、得られるポリオレフ
ィンの分子量を調節するために、公知の分子量調節剤例
えば水素、ハロゲン化炭化水素等を使用することも出来
る。
本発明におけるオレフィンの重合方法は特に限定され
ず、公知の重合又は共重合方法がそのまま採用出来る。
例えば、通常のスラリー重合、液体モノマー中でのバル
ク重合、および気相重合が好適に採用出来る。なお、ス
ラリー重合ではヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエ
ン、シクロヘキサン等の不活性炭化水素が溶媒として用
いられる。また、重合方式としてはバッチ式、連続式ど
ちらも可能であり、さらに重合を反応条件の異なる2段
階以上に分けて行うこともできる。さらにまた、(A)
チタン含有触媒成分と(B)一般式RnAlX3-nで表わされ
る有機アルミニウム化合物の存在下、必要ならば(C)
一般式R1kR2lAlYmで表わされる有機アルミニウム化合
物、(D)電子供与性化合物及び亜鉛、リチウム、マグ
ネシウム、ホウ素から選ばれる有機金属化合物の存在下
で、(A)チタン含有触媒成分1gあたり0.2g〜50gのオ
レフィンを好ましくは0.5gから20gのオレフィンを不活
性炭化水素を溶媒として予備重合させて得たスラリーを
チタン化合物として用いることも好ましい態様である。
一般に重合は0〜200℃の範囲で行うことが可能である
が、通常は室温から100℃の範囲で行うことが好まし
い。また重合圧力は特に制限はないが大気圧ないし100k
g/cm2、好ましくは1kg/cm2〜50kg/cm2の範囲が好まし
い。
〔実施例〕
本発明をさらに具体的に説明するため、以下に実施例を
示すが、本発明はこれらの実施例に限定されない。な
お、実施例中において用いられる沸とうn−ヘプタン抽
出残渣(以下、I.Iと略す)は、ポリオレフィンの沸と
うn−ヘプタンにより5時間抽出した時の不溶分を意味
する。また、w/nは分子量分布の指数であり、重量
平均分子量wと数平均分子量nとの比でGPC(ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー)法により測定し
た。w/nが大きい程ポリマーの分子量分布が広いこ
とになる。
実施例1 (1) ビス(3−ジエチルアルミノプロピル)エーテ
ルの合成 200mlのフラスコをチッ素置換した後、乾燥n−ヘプタ
ン50mlとイソブチルアルミニウムヒドリド50mmolを秤取
し、撹拌しながらフラスコへ、ジアリルエーテル75mmol
を1時間で滴下した。この操作の間、発熱があるのでフ
ラスコを水冷した。次に80〜85℃で4時間撹拌した後、
10時間放冷した。得られた溶液から、減圧蒸留によりビ
ス(3−ジエチルアルミノプロピル)エーテルを単離し
た後、n−ヘプタンで希釈し1mmol/mlのn−ヘプタン溶
液を調製した。
(2) プロピレンの重合 室内で内容積2のステンレス製オートクレーブをチッ
素で置換した後、液体プロピレン430gを加えた。次に、
オートクレーブを撹拌しながらジエチルアルミニウムク
ロライド1.96mmolを加え、続いて水素を1kg/cm2の分圧
になるよう添加した後、65℃まで昇温した。昇温後、上
記(1)で調製したビス(3−ジエチルアルミノプロピ
ル)エーテルを0.30mmol及びp−アニス酸エチルを0.2m
molを添加した。ついで5分間撹拌した後、δ型三塩化
チタン(東洋ストファーケミカル(株)社製)を0.196m
molを添加しプロピレンの重合を開始した。重合開始120
分後に、撹拌を停止するとともにプロピレンをパージし
て重合を終了し、オートクレーブをチッ素で置換した。
触媒残はプロピレンオキサイド4mlを加えて不活性化を
行った。
上記の操作で得られたポリプロピレンを40℃で12時間真
空乾燥秤量すると162gであった。得られたポリプロピレ
ンをn−ヘプタンで抽出したところIIは94.4%であっ
た。チタン化合物1g当りのポリプロピレンの収量(以下
βと略す)は、4630であった(βはg−ポリプロピレン
/g−チタン化合物で表わされる)。得られたポリプロピ
レンのw/nは1.08で分子量分布の広いポリプロピレ
ンを得ることができた。
比較例1 ビス(3−ジエチルアルミノプロピル)エーテルとp−
アニス酸エチルを使用せず、他は実施例1の(2)と同
様な方法でプロピレンを重合した。得られたポリプロピ
レンは192.5gであり、βは5500、IIは96.3%、w/n
は7.5であった。
比較例2 ビス(3−ジエチルアルミノプロピル)エーテルを使用
せず、他は実施例1の(2)と同様な方法でプロピレン
を重合した。得られたポリプロピレンは175gであり、β
は5000、IIは96.1%、w/nは7.9であった。
実施例2 (1) 予備重合触媒スラリーの調製 50℃に加温した1のステンレス製オートクレーブをチ
ッ素置換し、乾燥n−ヘプタン250mlとジエチルアルミ
ニウムクロライド8.94mmol及びジエチレングリコールジ
メチルエーテル0.11mmolを加えた。次にδ型三塩化チタ
ンを11.2mmolを加え、10分間撹拌したのち、オートクレ
ーブ内のチッ素をプロピレンで置換し重合を開始した。
以後、プロピレンを平均して178ml/minの流速でオート
クレーブ内に導入し、1時間経過後プロピレンの導入を
止め系内をチッ素で十分に置換した。さらに、上記の操
作で得られた予備重合触媒スラリーを回収した後、150m
lのn−ヘプタンで希釈し、5g−TiCl3/l−ヘプタンの予
備重合触媒スラリー濃度に調製し重合に用いた。
(2) プロピレンの重合 δ型三塩化チタンのかわりに、上右(1)で調製した予
備重合触媒スラリー7mlを使用した他は、実施例1の
(2)と同様な方法でプロピレンを重合した。得られた
ポリプロピレンは178gであり、βは5090、IIは95.1%、
w/nは11.0であった。
比較例3 ビス(3−ジエチルアルミノプロピル)エーテルを使用
せず、他は実施例2の(2)と同様な方法でプロピレン
を重合した。得られたポリプロピレンは195gであり、β
は5570、IIは96.8%、w/nは7.7であった。
実施例3 (1) ビス(3−ジエチルアルミノプロピル)エーテ
ルの合成 ジアリルエーテル25mmolを滴下した他は実施例1と同様
の方法で合成反応を行った。但し、蒸留は行なわず、反
応後の溶液をそのまま重合に用いた。
(2) プロピレンの重合 ビス(3−ジエチルアルミノプロピル)エーテルのかわ
りに上記(1)の方法で得た反応後の溶液をアルミニウ
ム濃度で0.59mmol加えた他は、実施例1の(2)と同様
な方法で行った。得られたポリプロピレンは168gであ
り、βは4800、IIは94.1%、w/nは10.7であり、分
子量分布が広くなっている。
実施例4 (1) 予備重合触媒スラリーの調製 ジエチレングリコールジメチルエーテルを加えない他
は、実施例2の(1)と同様な方法で予備重合触媒スラ
リーを調製した。
(2) プロピレンの重合 実施例1の(2)と同様の方法でプロピレンを430gジエ
チルアルミニウムクロライドを1.96mmol加え、続いて水
素を1.2kg/cm2の分圧になるよう加えた後、65℃に昇温
した。次に、実施例3の(1)の方法で得た溶液をアル
ミニウム濃度で0.59mmol、安息香酸ベンジルを0.20mmol
加えた。チタン化合物は上記(1)の方法で調製した予
備重合触媒スラリーを7ml加えた後は、実施例1の
(2)に従ってプロピレンの重合を行った。174gのポリ
プロピレンが得られ、βは4970、IIは95.0%で、w/
nは11.8となり分子量分布が広くなっている。
実施例5 (1) (3−トリメチルシリル)プロピル)ジイソブ
チルアルミニウムの合成 200mlのフラスコをチッ素置換した後、n−ヘプタン50m
lとイソブチルアルミニウムヒドリド50mmolを秤取し、
撹拌しながらフラスコへアリルトリメチルシラン50mmol
を1時間で滴下した。次に、90〜95℃で8時間撹拌した
後、室温になるまで放冷した。得られた溶液から、減圧
蒸留によりジイソブチル(3−トリメチルシリル)プロ
ピル)アルミニウムを単離した後、n−ヘプタンで希釈
し1mmol/mlの濃度のヘプタン溶液を調製した。
(2) プロピレンの重合 室内で内容積2のステンレス製オートクレーブをチッ
素置換した後、液体プロピレン430gをオートクレーブに
導入した。次に、オートクレーブを撹拌しながらジエチ
ルアルミニウムクロライド1.96mmolを加え、続いて水素
を1.2kg/cm2の分圧になるよう添加した後65℃まで昇温
した。上記(1)で調製した(3−(トリメチルシリ
ル)プロピル)ジイソブチルアルミニウムを0.78mmolp
−アニス酸エチルを0.2mmolを添加した。ついで、5分
間撹拌した後、実施例2の(1)で調製した予備重合触
媒スラリー7ml(チタンに換算して0.196mmol)を添加
し、プロピレンの重合を開始した。重合開始120分後、
重合停止以後の処理を実施例1の(2)と同様に行っ
た。その結果、183gのポリプロピレンが得られ、βは52
30、IIは97.2%、w/nも11.0と分子量分布が広くな
っている。
実施例6 一般式R1kR2lAlYmで示される有機アルミニウム化合物と
して、実施例5の(1)で得られた反応後の溶液をその
ままアルミニウム濃度で0.59mmol加えて重合に用いた他
は、実施例5の(2)と同様の方法でプロピレンを重合
した。187gのポリプロピレンが得られ、βは5340、IIは
96.5%、w/nも10.3と分子量分布の広く得られた。
実施例7〜12 実施例5の(1)と同様の方法で、水素化有機アルミニ
ウム化合物と一般式Z−CH=CH2で示されるアルケニル
化合物の反応を行った。反応温度は60〜95℃、反応時間
は3〜6時間の間を選んだ。実施例6と同様得られた反
応後の溶液をそのままアルミニウム濃度で0.59mmol加え
重合に用いた他は、実施例5の(2)と同じ方法で重合
を行った。なお、電子供与性化合物には、p−アニス酸
エチルをTiに対して等モル用いた。水素化有機アルミニ
ウム化合物及びZ−CH=CH2で示されるアルケニル化合
物の種類と重合結果を第1表に示す。
実施例13 安息香酸ベンジルの他にフタル酸ジメチルを用いた他
は、実施例4の(2)と同様の方法でプロピレンを重合
した。101.5gのポリプロピレンが得られ、βは2900であ
った。IIは96.5%であり、w/n=1.33の分子量分布
の広いポリプロピレンが得られた。
実施例14 予備重合触媒スラリーを添加する直前に0.098mmolのジ
エチル亜鉛を添加した他は、実施例8と同様の方法でプ
ロピレンの重合を行った。112gのポリプロピレンが得ら
れ、βは3200であった。IIは95.1%であり、w/n=
12.8の分子量分布の広いポリプロピレンが得られた。
実施例15 p−アニス酸エステルを0.59mmol(Tiに対して3倍モ
ル)加えた他は、実施例8と同様の方法でプロピレンの
重合を行った。103gのポリプロピレンが得られ、βは29
40、IIは97.0%、w/n=12.3の分子量分布が広くな
っている。
実施例16 δ−TiCl3(東洋ストファーケミカル(株)社製)のか
わりに、TiCl3−AA(東邦チタニウム(株)社製)を用
いた他は、実施例1の(2)と同様の方法でプロピレン
を重合した。74gのポリプロピレンが得られ、βは211
0、IIは94.1%、w/nは10.7で分子量分布が広くな
っている。
実施例17 ジイソブチルアルミニウムヒドリドとアリルグリシジル
エーテルを実施例5の(1)と同様の方法で反応させて
得られた溶液の添加量をアルミニウム濃度で0.39mmolと
して用いた他は、実施例8と同様の方法でプロピレンの
重合を行った。その結果、βは4900、IIは96.8%であ
り、w/nが10.8の分子量分布の広いポリプロピレン
が得られた。
実施例18 一般式R1kR2lAlYmで示された有機アルミニウム化合物と
してジイソブチルアルミニウムヒドリドと1−アリル−
(3,4−ジメトキシ)ベンゼンを実施例5の(1)と同
様の方法で反応させて得られた溶液をそのままアルミニ
ウム濃度で0.15mmol、及びジイソブチルアルミニウムヒ
ドリドとアリルグリシジルエーテルを実施例5の(1)
と同様の方法で反応させて得られた溶液をそのままアル
ミニウム濃度で0.45mmolを加え重合に用いた。他の条件
は実施例5の(2)と同様にしてプロピレンの重合を行
った。その結果、128gのポリプロピレンが得られ、βは
3660、IIは96.7%、w/n=12.9の分子量分布の広い
ポリプロピレンが得られた。
実施例19 実施例1の(2)と同様の方法でプロピレン430gをオー
トクレーブに導入した後、ジエチルアルミニウムクロラ
イドと(3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピル)
ジイソブチルアルミニウムを3:1の割合で混合し、熟成
して調製したヘプタン溶液をアルミニウム濃度で2.55mm
ol加えた。水素を1.2kg/cm2の分圧になるよう加えた
後、65℃に昇温し、順にp−アニス酸エチル0.20mmol、
実施例2の(1)で調製した予備重合触媒スラリー7ml
を加え、実施例1の(2)と同様の方法で重合開始以後
の操作を行った。その結果、58gのポリプロピレンが得
られ、βは1660であった。IIは95.1%であり、w/n
=12.5の分子量分布の広いポリプロピレンが得られた。
実施例20 実施例1の(2)と同様の方法でエチレンを380g、トリ
エチルアルミニウムを2.0mmol、続いて水素を1.0kg/cm2
の分圧になるように加えた。65℃に昇温後、実施例3の
実施例(1)で得られた溶液をアルミニウム濃度で059m
mol加えた。次に、安息香酸エチルを0.18mmol加え、5
分間撹拌した。実施例2の(1)で調製した予備重合触
媒スラリー6mlを加えて重合を開始した。後は、実施例
1の(2)と同様の方法でエチレンを重合した。その結
果、180gのポリエチレンが得られ、βは6000であった。
w/は14.2であり、分子量分布の広いポリエチレンが
得られた。
実施例21 実施例1の(2)と同様の方法でプロピレンを400g、ジ
エチルアルミニウムクロライドを2.0mmol、続いて水素
を1.2kg/cm2の分圧になるよう加えた。65℃に昇温後、
気相部のエチレン濃度が1.5%になるまでエチレンを導
入した。イソブチルアルミニウムヒドリドとサフロール
を実施例5の(1)の方法で反応して得られた溶液をア
ルミニウム濃度で0.60mmol、p−アニス酸エチルを0.17
mmol加え5分間撹拌した。実施例2の(1)で調製した
予備重合触媒スラリー7mlを加えて重合を開始した。後
は、実施例1(B)と同様の方法でプロピレンとエチレ
ンの共重合を行った。その結果、205gのプロピレン−エ
チレン共重合体が得られ、βは5860であった。IIは92.8
%であり、共重合体のエチレン含量は1.8wt%であっ
た。w/は9.8であり分子量分布が広くなっている。
比較例4 イソブチルアルミニウムヒドリドとサフロールを反応さ
せて得られた溶液を加えない他は、実施例19と同様の方
法でエチレンとプロピレンの共重合体を行った。その結
果、230gのプロピレン−エチレン共重合体が得られ、β
は65%であった。IIは93.1%であり共重合体のエチレン
含量は17.5wt%、エチレン−プロピレン共重合体のMw/M
nは6.0である。
実施例22 一般式R1kR2lAlYmで示される有機アルミニウム化合物と
して、ジイソブチルアルミニウムヒドリド50mmolとトリ
アリルアミン17mmolを実施例5の(1)と同様の方法で
反応させて得られた溶液をそのままアルミニウム濃度で
0.59mmol加え重合に用いた。他の条件は実施例5の
(2)と同様にしてプロピレンの重合を行った。その結
果、134gのポリプロピレンが得られ、βは3830、IIは9
2.7%、Mw/Mnは10.4であった。
【図面の簡単な説明】
図−1は本発明における触媒の調製及び重合に関するフ
ローチャート図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)チタン化合物 (B)一般式 RnAlX3-n (ただし、式中のRは炭素数1〜20のアルキル基、Xは
    ハロゲン原子または水素原子、1<n≦3である) (C)一般式 R1kR2lAlYm (ただし、式中のR1およびR2は、それぞれ水素原子また
    は炭素数1〜12の炭化水素残基、Yはアルミニウム原子
    に直接結合していないヘテロ原子を1つ以上有する基、
    0<m≦2,0≦k≦2,0≦1≦2,k+l=3−mを表わ
    す) で示される有機アルミニウム化合物 (D)電子供与性化合物 以上の(A),(B),(C)及び(D)よりなる触媒
    の存在下にオレフィンを重合することを特徴とするポリ
    オレフィンの製造方法
JP23929385A 1985-10-28 1985-10-28 ポリオレフインの製造方法 Expired - Lifetime JPH0717693B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23929385A JPH0717693B2 (ja) 1985-10-28 1985-10-28 ポリオレフインの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23929385A JPH0717693B2 (ja) 1985-10-28 1985-10-28 ポリオレフインの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62100506A JPS62100506A (ja) 1987-05-11
JPH0717693B2 true JPH0717693B2 (ja) 1995-03-01

Family

ID=17042576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23929385A Expired - Lifetime JPH0717693B2 (ja) 1985-10-28 1985-10-28 ポリオレフインの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0717693B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2538811B2 (ja) * 1990-10-19 1996-10-02 出光石油化学株式会社 線状α―オレフィンの製造方法
CN102471352A (zh) 2009-07-01 2012-05-23 三井化学株式会社 有机金属化合物及其制造方法
US10059788B2 (en) 2016-04-29 2018-08-28 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Organoaluminum activators on clays
WO2017189120A1 (en) * 2016-04-29 2017-11-02 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Organoaluminum activators on clays
JP7381464B2 (ja) * 2017-12-29 2023-11-15 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 末端保護された双頭型有機アルミニウム組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62100506A (ja) 1987-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
USRE31099E (en) Catalysts and catalyst components for polymerizing olefins
US4159965A (en) Catalyst useful for polymerizing olefins
KR100205525B1 (ko) 올레핀 중합 촉매 및 그를 사용하는 알파-올레핀 중합체 제조방법
US4431568A (en) Catalyst for polymerization of olefins and polymerization process employing such catalyst
RU2087485C1 (ru) Катализатор полимеризации пропилена
US4159963A (en) Catalyst for producing polyolefins
PL79992B1 (ja)
JPH0674292B2 (ja) エチレン重合用触媒成分の製造法
AU738471B2 (en) Novel electron donor containing compositions
US4496660A (en) Catalyst prepared from organo-magnesium compound; oxygen- or nitrogen-containing compound; halide source; transition metal compound and reducing agent
KR950007986B1 (ko) 에틸렌 및 α-올레핀의 (공)중합을 위한 고체 성분의 촉매
JPH07650B2 (ja) オレフィン重合用触媒成分の製造方法
JPH0717693B2 (ja) ポリオレフインの製造方法
US4339560A (en) Process for polymerizing olefins
EP0016582A1 (en) Ziegler-type catalyst composition
JPH0717692B2 (ja) ポリオレフインの製造方法
US4419269A (en) Transition metal containing catalyst
JPH062778B2 (ja) ポリ1−ブテンの製造法
EP0004481B1 (en) Catalyst compositions containing a trialkyl aluminium co-catalyst and the use for the polymerization of olefins
JPH062773B2 (ja) ポリオレフインの製造方法
US6462153B1 (en) Method of polymerizing vinyl chloride monomer
EP0320145B1 (en) Process for the production of olefin polymerisation catalysts
JPH0717694B2 (ja) ポリオレフインの製造方法
US4552937A (en) Polymerization catalyst system
SU207839A1 (ru) Способ получения полиолефинов