JPH0717075U - カートリッジ式照明具付釣り用餌箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 餌箱内に仕切板を設け、さらに上下回動可能
で且つ着脱自在な照明具等の収納箱を挿着して形成した
ことにより、異なる種類の餌を保管できるとともに夜間
などにおいても明るい光の下で作業を容易に行うことが
できること、照明具等を収納した収納箱を取り外して餌
箱を洗うことが可能で常に餌箱を清潔に保つことができ
ること、また重心の安定した構造により不安定な場所に
置いても滑落や転倒をしないこと等の多くの利点を持つ
餌箱を提供する。 【構成】 開閉自在な蓋３が連接されている餌箱１内に
は透明な仕切板４Ａ，４Ｂが設けられており、別体に設
けられた収納箱２内にはスイッチ６および豆電球７を配
設した箱体５を回動自在に形成し、さらに電池９を収納
するとともに収納箱の両側面には小窓８を形成して、該
収納箱２を該餌箱１に着脱自在に挿着して構成したこと
を特徴とするカートリッジ式照明具付釣り用餌箱であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、特に夜間における魚釣りの際に、餌箱内の釣餌を取り出したり、釣 糸を結んだりする作業が容易となるように工夫された照明具を備えた餌箱の改良 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の照明具付釣り用餌箱は、照明具が餌箱の側端縁などに固定されているの で、餌箱内を照明すること以外の他の作業をする場合などには、釣人の頭部や胸 ポケットなどに別の照明具を装着しなければならなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような従来の照明具付餌箱においては、電球やスイッチ等が餌箱に固定 されているので箱内を洗浄しにくく、且つ錆やすいという問題点があった。 また釣人の頭部に照明具付バンドを装着した場合には、長時間経過すると首や 肩に負担がかかり肩こりや疲労の原因となったり、釣糸などを結ぶ等の作業では 頭の照明具と手の間に距離があるので、手元が暗くて作業が非常に困難であった 。さらにまた胸ポケットなどに照明具を取付ける場合には、釣人が着用する衣服 が必らずしも照明具の取付けに適するように形成されていないので、胸ポケット がなかったり、衣服の生地が照明具の取付けに不適当であったり、胸ポケットが 身体の中心に位置していないので、作業を身体の中心で行うことができない等の 多くの問題点があった。 また餌箱の側端縁に照明具が設けられている場合には、横方向の一方のみから 光を照射するので餌箱内に仕切を設けると餌箱内に光が当らない区画ができるた めに、箱内を分割することができなかった。さらにまた側端縁に電池やスイッチ などが設けられていると全体の重心が不安定となり、岩場やテトラポット等の平 坦でない場所に置くと、滑落や転倒をして餌が散乱したり流失したりすることが あった。 本考案は上記従来の問題点を解決して、照明具を餌箱に着脱自在に挿着し、ま た上下に回動自在に形成することにより、釣糸を結ぶ等他の作業が容易にできる ように、且つ餌箱を常に清潔に保つことができるように工夫され、また仕切板に よって区画された餌箱内部が均等に照射され、さらに全体の重心が餌箱の中心下 部にあるように構成した照明具付釣り用餌箱を提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、開閉可能な蓋３が上面に連接されている 餌箱１内には、適宜間隔を隔てて２枚の透明な仕切板４Ａ，４Ｂが設けられてお り、別体に設けられた収納箱２の上下に区画された収納室の上室には、スイッチ ６と豆電球７が配設された箱体５が支軸１１を支点として回動自在に設けられ、 また下室には電池９が取付けられているとともに、収納箱２の両側面には小窓８ が形成されていて、該収納箱２が上記２枚の仕切板４Ａ，４Ｂ間の収納位置に着 脱自在に挿着されているか、または該収納箱２の上面が分割された蓋３Ａ，３Ｂ 間に露出して挿着されているように構成されたカートリッジ式照明具付釣り用餌 箱を提供しようとするものである。

【０００５】

【作用】

本考案のカートリッジ式照明具付釣り用餌箱は、照明具等を収納した収納箱２ が餌箱中央部の仕切板４Ａ，４Ｂ間に着脱自在に挿着でき、また照明具を回動自 在に形成しているので、収納箱２を収納位置にに挿着した後、餌箱に餌を収納し て釣りに行き、照明が必要になった時点でスイッチ６を入れる。その間に釣糸を 結ぶ等の理由で高い位置の照明が必要になった時点で、収納箱２内の箱体５を上 方に回動させて垂直位置で停止させて作業し、作業が終れば再び箱体５を収納箱 内に収納するようにすれば、胸ポケットなどの照明具は不要である。また餌箱の 蓋を分割して形成している場合には、必要とする餌を収容している方の蓋のみを 開閉して作業することもできるし、蓋３Ａ，３Ｂを開閉せずに照明具の収納され ている収納箱２を取り出して、別の用途に利用することもできる。釣りが終了し た後で収納箱２を餌箱１より取り外して、残った餌や汚物を捨てて餌箱を洗浄す れば、常に清潔な餌箱を使用することができる。

【０００６】

【実施例】

本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。本考案は大別すると餌箱１と収 納箱２と蓋３とにより構成されている。開閉可能な蓋３が蝶番によって連接され ている餌箱１のほぼ中央部には、前側板と後側板の間を差し渡すように仕切板４ Ａ，４Ｂが設けられている。該仕切板４Ａ，４Ｂは、後述する照明具等を収納し た収納箱２が仕切板４Ａ，４Ｂと底板１６で構成された収納位置に着脱自在に挿 着できるように適宜間隔を隔てて形成され、さらに収納箱２を指で挾んで着脱す る際にその着脱が容易となるように、その高さ寸法を収納箱２の高さ寸法より低 くなるように形成されている。また餌箱１内の照明は収納箱２の側面に形成され ている小窓８より採光するので、仕切板４Ａ，４Ｂの材質は透明な合成樹脂等よ り形成されるものである。 なお餌箱１と蓋３との開閉方法は、餌箱前部中央に設けられている掛止具１４ の磁石と蓋３に設けられている鉄片１３とによりなされるが、蓋の開閉方法は他 の適宜方法に変更してもよい。

【０００７】 次に照明具等を収納した収納箱２について説明する。図２〜図４に示すように 収納箱２は上下２室に区画されていて、その上室には上面にスイッチ６が配設さ れ、下面に豆電球７が配設されている箱体５が設けられている。該箱体５は、後 方に設けられている支軸１１を支点として回動自在に構成されていて、餌箱内を 照射する場合は水平状態にしておき、上方の照明が必要になった場合には箱体５ を上方へ回動して垂直状態にして使用するものである。なお箱体５を垂直状態に 回動する際に箱体５の後端部が外方へ突出するので、収納箱２の上部後端縁は切 欠いて形成されている。さらに箱体５の上面には、ゴムなどの被覆部材１５によ って全面を被覆されて、スイッチが露出しないように形成されているが、これは 水分の浸入を防止するためのものである。 また収納箱２の下室には電池９が電池ケースに格納されて収納されている。な お本実施例では電池９を３本使用する例を示したが、電池９の数は限定されるも のではなく、また配線状態は図示しないが、収納箱内で適宜に配線されるものと する。 さらにまた収納箱２の両側面上部には小窓８が形成されている。該小窓８には 透明な合成樹脂などが貼設されていて、豆電球７より発光された光が小窓８を通 して餌箱内を照射するように形成されている。また収納箱２の一方の側面下部に は電池取替などに必要な開口部が設けられていて、開閉自在な扉１０が取付けら れている。 以上のように構成された収納箱２を前記餌箱１内の２枚の仕切板４Ａ，４Ｂ間 の収納位置に挿着して、箱体５を水平にして餌箱内を照射したり、箱体５を上方 へ回動して垂直状態にして、高い位置の照明の下で釣糸を結ぶ等の作業をするも のである。

【０００８】 次に本考案の第２実施例を説明する。本実施例は図５に示すように餌箱１に連 接されている蓋が分割されていて蓋３Ａ，３Ｂ間に収納箱２の上面が露出するよ うに挿着されているものであるが、餌箱内の他の構成は前実施例と同様である。 この実施例では必要な餌が収容されている側の蓋のみを開閉して餌を取り出す ことができるばかりでなく、上方に照明が必要になった場合や緊急に照明が必要 になった場合には、蓋を開閉せずに即座に照明を得ることができる利点がある。 なお本考案の各実施例では、収納箱２内に収納されている箱体５の下面に豆電 球７を配設した例を示したが、該豆電球７を箱体内部に収納して箱体５の下部の 空隙をなくするようにしてもよい。この場合には、収納された豆電球の光が周囲 に拡散できるように考慮するとともに、対応する小窓８の位置や大きさを餌箱内 に光が充分照射できるように配慮して設けられるものとする。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は餌箱内の照明具が上下に回動できるので、通常の場合は餌箱内を照射 させていて、例えば釣糸を結ぶ等の作業をする場合などには照明を上方へ回動さ せて照明のすぐ下で、しかも首に吊り下げた場合などは身体の正面で作業を行う ことができるから、胸ポケットや頭部に別の照明具を装着する必要がなくなると いう大きな特長がある。また蓋を分割して、収納箱の上面を表面に露出させた構 成のものは、必要な餌の収容された側の蓋を開閉させるだけでよいので、他の側 の餌と混同するようなことがない。また上方に照明が必要になった場合や、緊急 に照明が必要になった場合などには、蓋の開閉をせずに即座に照明を得ることが できるので、釣糸を結ぶ等の作業用ばかりでなく、他の用途にも利用できる等の 多大な利点がある。さらにまた仕切板を設けてどちらの区画にも均等に光を照射 できるように構成してあるので、種類の異なる餌を分別して保管することができ 、また電池を中央部の下方に取付けて重心を安定させているので、不安定な足場 の上に置いても滑落や転倒をすることがなく、餌の損失を防ぐことができる。な おまた箱体は取り外し自在なので箱体を取り外した後の餌箱を容易に洗うことが できて、餌箱を常に清潔に保持することができるばかりでなく、箱体の上面をゴ ム製の被覆部材で覆ったので箱体内に水分が浸入するのを防止できる等、本考案 は多くの長所を備えた餌箱を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の餌箱の斜視図である。

【図２】本考案の収納箱の斜視図である。

【図３】本考案の収納箱を仕切板の間に挿着させた状態
の正面断面図である。

【図４】本考案の収納箱の箱体を上方へ回動した状態の
側面断面図である。

【図５】本考案の他の実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１・・・餌箱 ２・・・収納箱 ３Ａ，３Ｂ・・・蓋 ４Ａ，４Ｂ・・・仕切板 ５・・・箱体 ６・・・スイッチ ７・・・豆電球 ８・・・小窓 ９・・・電池 １０・・・扉 １１・・・支軸 １２・・・電池ケース １３・・・鉄片 １４・・・掛止具 １５・・・被覆部材 １６・・・底板

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 開閉可能な蓋（３）が上面に連接されて
   いる餌箱（１）内には、適宜間隔を隔てて２枚の透明な
   仕切板（４Ａ）（４Ｂ）が設けられており、別体に設け
   られた収納箱（２）の上下に区画された収納室の上室に
   は、スイッチ（６）と豆電球（７）が配設された箱体
   （５）が支軸（１１）を支点として回動自在に設けら
   れ、また下室には電池（９）が取付けられているととも
   に、収納箱（２）の両側面には小窓（８）が形成されて
   いて、該収納箱（２）が上記２枚の仕切板（４Ａ）（４
   Ｂ）間の収納位置に着脱自在に挿着されていることを特
   徴とするカートリッジ式照明具付釣り用餌箱。
2. 【請求項２】 開閉可能な蓋（３Ａ）（３Ｂ）を餌箱
   （１）の上面の両側にそれぞれ設けるとともに、餌箱
   （１）内に収納した収納箱（２）の上面を蓋（３Ａ）
   （３Ｂ）間に露出して形成したことを特徴とする請求項
   １に記載のカートリッジ式照明具付釣り用餌箱。