JPH0716692U - 入浴用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホテル等において入浴する場合でも、豊かに
石鹸の泡を立てて身体を洗うことができると共に背中も
適度な摩擦を持って洗うことができものである。 【構成】 石鹸１の一面にスポンジ、ヘチマ、麻、身体
を洗うたわし、表面の荒い布地等の洗身具３を固着し、
これに紐２の中央部を固着したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、入浴時に身体を石鹸で洗う入浴用具、特にホテル等においての入浴 時に用いる入浴用具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来からホテルの客室内の浴室に置かれている石鹸は、８０×３５×１０ｍｍ 程度の極めて小型のものであり、一方、この浴室内で使用されるべく室内に備え られているタオルは、比較的に厚い生地のものである。

【０００３】 このような石鹸とタオルは、ホテルの室内に設けられた浴室での入浴に際して 、欧米人が浴槽内の湯に石鹸を溶かし込み、この湯を泡立てて身体を洗うための ものであるが、日本人にはこのような習慣はなく、石鹸を身体に塗り付けて洗う かタオル塗り付けて身体を洗うのが一般である。

【０００４】 そして、日本の一般家庭や温泉、或いは銭湯等において日本人の入浴に適する ように、石鹸を塗り付けた場合に泡立ちが良く、かつ、両端を手で持って、背中 等の身体を洗うのに適するように、石鹸の泡立ちし易い材料のスポンジ等を細長 い帯状の布等に縫い付けた洗身具あるいは表面が荒い薄手の布地が市販されてい る。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

前述のように、ホテルにおいて入浴用として提供される石鹸とタオルは、石鹸 で身体を洗うべく、タオルに石鹸を塗り付けても、石鹸が小型でタオルの生地が 厚いためにタオル全面に石鹸を行き渡らせるのが困難で、タオルの泡立ちが少な く、気持ち良く身体を洗うことはできなかった。

【０００６】 また、この問題を解決すべくホテル室内の浴室に身体を洗う前記した入浴用具 を置いておくと、客がホテルから提供されたものと勘違いして持ち帰ってしまう 恐れが多く、これを補給するためにホテル経費が増加してしまう。

【０００７】 さらに、ホテル以外の温泉旅館、銭湯等の大勢の人が入浴する場所においては 、前述のようなスポンジ、或いはこれを縫い付けた細長い帯状の洗身具が置いて ある場合もあるが、その数は限りがあるため、何時でも必ず使えるとは限らず、 しかも不特定多数の人が使うので、非衛生的である欠点があった。

【０００８】 この点を解決するために、前述のような洗身具を、入浴時に自ら持参すること は、持ち運ぶ着替え、入浴具の多さを一層多くすることになり、さらに、帰宅す る時にはこの洗身具が濡れているため、濡れては困るものも濡らしてしまう恐れ を生ずる問題が生じてしまう。

【０００９】 本考案は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、 特に、ホテルでの前述の入浴時の入浴用具の問題点を解決し、日本人がホテルに おいて入浴する場合でも、豊かに石鹸の泡を立てて身体を洗うことができると共 に他人の使った入浴用具を使用する非衛生的な問題点を解決し、携帯便利な入浴 用具を提供することを目的とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案の入浴用具は前記した目的を達成せんとするもので、その手段は、石鹸 の一面にスポンジ、ヘチマ、麻、身体を洗うたわし、あるいは表面が荒い布地等 の洗身具を固着し、これに紐の中央部を固着したものである。

【００１１】 また、スポンジ、ヘチマ、麻、身体を洗うたわし、あるいは表面が荒い布地等 の洗身具内に石鹸層を形成しあるいは石鹸を含浸させ、これに紐の中央部を固着 してもよい。

【００１２】

【作用】 本考案の入浴用具は、入浴時にこれを湯に付けることによってスポンジ、ヘチ マ、麻、身体を洗うたわし、麻等の洗身具の一面に固着され、もしくはその内部 の内蔵され、または、含浸された石鹸を溶解することにより洗身具に浸透される ので、その洗身具を持って手の届く範囲を、あるいは、紐の両端を持って洗身具 で背中を擦る。

【００１３】 すると、洗身具によって身体のすみずみにまで石鹸が行き渡って身体を洗うこ とができ、かつ、適当な摩擦抵抗によって背中をも綺麗に洗うことができ、入浴 が気持ち良く行えるものである。

【００１４】

【実施例】

次に、本考案の第１の実施例を図１、図２に基づいて、以下に説明する。 この実施例において用いられる石鹸１としては、前述のホテルで提供される８ ０×３５×１０ｍｍ程度の大きさの石鹸１であるが、その大きさとしてはこれよ りも大きいものを使用しても差し支えない。

【００１５】 この石鹸１の一面に接着剤を塗布して、その上に２本の紐２を２ｃｍ程度の間 隔を置いて並べて接着した後、この石鹸１と略同じ大きさのスポンジ、ヘチマ、 麻、身体を洗うたわし、表面の荒い布地等の洗身具３を前記の接着剤により石鹸 の一面に固着したものであるが、洗身具３の大きさとしてはこれに限定されるも のではなく、石鹸１よりも大きい形状として、身体を摩擦する面積を増大させる ことも可能である。

【００１６】 この入浴用具を浴室内で湯に付けると石鹸１が溶解し、その溶解した石鹸液が 洗身具３に浸透するので、この入浴用具、あるいは、紐の両端を持って、手の届 く範囲および背中を摩擦すれば、石鹸が泡立つ。

【００１７】 この泡立った石鹸による表面張力の減少によって石鹸が身体のすみずみにまで 行き渡り、身体の汚れを落とすことができるもので、従来のホテルで提供される 小型の石鹸と、厚手のタオルとでは出来なかった豊かな泡立ちによる身体の洗浄 と摩擦が気持ち良く行える。

【００１８】 そして、この入浴用具は前記洗身具３と紐２とを石鹸１に接着するだけなので 、部品費としては洗身具３、紐２が加わるのみで、石鹸１に対するコストアップ は極めて僅少であり、ホテル等において、客に提供するためのコストアップが多 額になって提供が困難になることはない。

【００１９】 次に本考案の第２の実施例を、図３に基づいて以下に説明する。 この実施例においては、スポンジ、ヘチマ、麻、身体を洗うたわし、表面が荒 い布地等の洗身具４の内部に空間を形成すると共にこの空間内に石鹸１を収納し 、あるいは、洗身具４を濃厚な石鹸溶液に浸漬し、次いで、これを乾燥させるこ とにより石鹸液が含浸された洗身具４を形成する。次に、この洗身具４に紐５が 挿通して接着剤等によって固着する。

【００２０】 この実施例における入浴用具においても、前実施例と同様に湯に付けることに よって、石鹸が溶解し洗身具４が溶解された石鹸によって満たされ、身体を洗う ことができとる共に背中も紐５を使用して摩擦効果を得ながら洗うことができる 。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は前記したように、従来のホテルで提供されていた小型の石鹸と、厚手 のタオルとによる入浴時の泡立ち不良に基づく身体の洗浄不充分を解消して、洗 身具による石鹸の充分な泡立ちに基づいて、身体をすみずみまで洗うことができ る。

【００２２】 また、これに取り付けられている紐を持って、従来のタオルでは洗うことが思 うように行えなかった背中をも摩擦することができ、気持ち良く入浴できるばか りでなく、携帯にも便利なものである。

【００２３】 さらに、従来のホテルで提供していた小型の石鹸に比して、コストが著しくア ップすることがないので、ホテルばかりでなく一般の温泉旅館においても提供す る石鹸に代えて用いることができ、従って、銭湯や温泉旅館において各客に提供 することにより、不特定多数の他人の使った洗身具を洗浄不充分なまま、再び使 用する不衛生さをなくすことができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る入浴用具の第１の実施例を示す側
面図である。

【図２】同上の平面図である。

【図３】本考案の第２の実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 石鹸 ２ 紐 ３ 洗身具 ４ 洗身具 ５ 紐

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 石鹸の一面にスポンジ、ヘチマ、麻、身
   体を洗うたわし、あるいは表面が荒い布地等の洗身具を
   固着し、これに紐の中央部を固着したことを特徴とする
   入浴用具
2. 【請求項２】 スポンジ、ヘチマ、麻、身体を洗うたわ
   し、あるいは表面が荒い布地等の洗身具内に石鹸層を形
   成しあるいは石鹸を含浸させ、これに紐の中央部を固着
   したことを特徴とする入浴用具。