JPH07165932A - ポリビニルアルコール系多孔質シートの製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系多孔質シートの製造方法

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JPH07165932A
JPH07165932A JP5343987A JP34398793A JPH07165932A JP H07165932 A JPH07165932 A JP H07165932A JP 5343987 A JP5343987 A JP 5343987A JP 34398793 A JP34398793 A JP 34398793A JP H07165932 A JPH07165932 A JP H07165932A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリビニルアルコール、気孔形成材、架橋剤及
び架橋触媒からなる反応液を、所定温度に加熱したベル
トコンベヤ1上に連続的に供給する。該反応液を加熱し
て架橋反応させることを特徴とする。 【効果】PVA系多孔質シートを効率よく連続して製造
することができる。製造設備面積当たりの生産量を大幅
に増大することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シート状をしたポリビ
ニルアルコール系多孔質体を効率よく連続して製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコール系多孔質シート
は、気孔率の高い連続気孔構造体であり、親水性に優れ
且つ湿潤時に好ましいゴム弾性を有するという特長を生
かして、例えば吸水材、拭浄材、濾過材等の各種用途に
広く使用されている。
【0003】従来、ポリビニルアルコール系多孔質シー
トは、概略次のようにして製造されている。即ち、ポリ
ビニルアルコール(以下、「PVA」と略記する)水溶
液に気孔形成材としての澱粉、架橋剤としてのアルデヒ
ド類、架橋触媒としての酸類を加えて、これを所定の型
枠に注型したのち、温度50〜70℃に加熱し架橋反応
させて反応生成物となし、次いで水洗により気孔形成材
を除去しブロック状の多孔質体となし、これを所望の厚
さにスライスしてシート状にする方法である。
【0004】ところで、上述の方法は、架橋反応に15
〜25時間を要し、シート状物を得るまでには、通常2
日以上の日数を必要とし、極めて生産効率の悪いもので
あった。そこで、生産効率を向上するために、架橋反応
の温度を上げて反応時間を短縮しようとすると、確かに
反応時間は短縮されるが、得られる多孔質体は気孔径分
布が均一でなくなり、中心部と外周部との気孔の大きさ
に大きな差を生じるという問題点があり、また場合によ
っては反応生成物が離型し、熱収縮する傾向が見受けら
れる。
【0005】更に従来法では、ブロック状の多孔質体を
シート状にスライスするため、ブロック状の多孔質体は
シート状の製品に利用されない部分が周辺部に多く発生
し、製品歩留りが悪いとうい問題点があった。また、型
枠ごとにバッチで反応させるため、生産量が増加すれ
ば、反応浴槽のスペースを広くしなければ対応できず、
限られた設備において大量生産するには問題があり、生
産効率の悪い方法であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上述の
問題点に鑑み鋭意研究した結果、加熱したベルトコンベ
ヤを用いることで、PVA系多孔質シートを連続して製
造することができ、上記問題点の解消されることを見い
だし、本発明を完成したものである。本発明の目的は、
PVA系多孔質シートを効率よく連続して製造すること
ができると共に、製造設備面積当たりの生産量を大幅に
増大しうる、PVA系多孔質シートの製造方法を提供す
るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成する本
発明の第一の方法は、PVA、気孔形成材、架橋剤及び
架橋触媒からなる反応液を、所定温度に加熱したベルト
コンベヤ上に連続的に供給し、該反応液を加熱して架橋
反応させることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の第二の方法は、PVA、気
孔形成材、架橋剤及び架橋触媒からなる反応液を、所定
温度に加熱したベルトコンベヤ上に連続的に供給し、該
反応液を加熱し一次架橋反応(以下、「一次反応」と略
記することがある)を施し、次いで得られた一次反応物
を湯浴中に連続的に移送し、該湯浴中で加熱し二次架橋
反応(以下、「二次反応」と略記することがある)させ
ることを特徴とするものである。更に本発明の第三の方
法は、第二の方法におけるベルトコンベヤ上での架橋反
応を蒸気雰囲気下で施すことを特徴とするものである。
【0009】本発明の方法においてPVAは、平均重合
度1500〜3800の完全ケン化物(ケン化度98%
以上)を単独で用いるのが好ましいが、平均重合度50
0〜1500の完全ケン化物または部分ケン化物に前記
完全ケン化物を例えば10〜50重量%の割合で混合し
たものを用いてもよい。完全ケン化PVAは部分ケン化
PVAよりも、架橋反応時間が短くなる傾向にあるた
め、本発明の目的には完全ケン化PVAを用いることが
好ましい。
【0010】本発明に用いる気孔形成材としては、澱粉
やその他の有機物の微粉末を用いることができるが、好
ましくは植物から抽出される澱粉粒である。由来となる
植物としては、例えば米,麦,トウモロコシ等の穀類、
馬鈴薯,甘薯,タロイモ等の芋類等が挙げられる。澱粉
粒は植物の種類によって粒径が異なるので、使用する澱
粉の種類は所望する気孔径に応じて適宜選択すればよ
い。気孔形成材の種類や量を変えることで、多孔質体の
気孔径、気孔率を調節することができる。
【0011】本発明に用いる架橋剤は、アルデヒド類で
あり、例えばホルムアルデヒド,アセトアルデヒド,ブ
チルアルデヒド,アクリルアルデヒド等の脂肪族アルデ
ヒド類、グリオキザール等の脂肪族ジアルデヒド類、ベ
ンズアルデヒド等の芳香族アルデヒド類等を挙げること
ができる。
【0012】本発明に用いる架橋触媒は、酸類であり、
例えば硫酸,塩酸,燐酸,マレイン酸等の無機酸あるい
は有機酸を挙げることができるが、本発明においては硫
酸が好適である。
【0013】本発明に用いるベルトコンベヤは、金属板
または透水性をもたない耐熱性の織布にフッ素樹脂もし
くは耐熱耐酸性の樹脂でコーティングしたものが好まし
い。樹脂でコーティングすることにより、強酸性の反応
液による腐食を防止すると共に、反応生成物の離型性を
高めることができる。
【0014】本発明の第一の方法は、例えば図1〜図3
に示すような装置によって実施することができる。図1
は第一の方法に適用される装置の一例を示す構成説明図
であり、図2はこの装置のベルトコンベヤ部の構造を示
す平面説明図であり、図3はこの装置のベルトコンベヤ
部を示す要部拡大断面説明図である。
【0015】この装置は、回転するベルトコンベヤ1
と、該ベルトコンベヤ1に反応液を流し込む反応液吐出
部2と、ベルトコンベヤ1を張架すると共にベルトコン
ベヤ1に回転力を与える回転ドラム3a,3b,3c
と、ベルトコンベヤ1を水平に支持すると共にベルトコ
ンベヤ1を加熱する多数の加熱ローラー4と、ベルトコ
ンベヤ1を加熱する加熱ドラム5と、ベルトコンベヤ1
を水洗するための水洗装置6と、ベルトコンベヤ1の表
面の濡れを拭き取る吸水ローラー7とを備えている。ま
た、ベルトコンベヤ1は、耐熱性の織布1aの表面をフ
ッ素樹脂1bでコーティングしており、ベルトコンベヤ
の表面両側端部付近には反応液がこぼれ落ちないように
反応液の流延を限定するための突起部8をベルトコンベ
ヤの全周に渡り突設している。
【0016】上述の装置を用いて本発明の第一の方法
で、PVA系多孔質シートを製造するには、例えば次の
ようにすればよい。まず、PVAを温水に溶解し、10
〜20重量%程度のPVA水溶液を調製する。そこへ気
孔形成材たる澱粉を水に分散した液を投入し、更に架橋
剤と架橋触媒とを加えた後、十分に攪拌混合し、均一ス
ラリー状反応液となす。この反応液のPVA濃度は、反
応液重量に対し好ましくは6〜10重量%に調製され
る。上記反応液は例えば1000〜3000cps程度
の粘度を有する粘稠液が好ましい。
【0017】この反応液を、反応液吐出部2から回転す
るベルトコンベヤ1の上面に連続的に流下供給する。供
給された反応液は、自然流延してシート状に展延する。
ベルトコンベヤ上の反応液は、加熱されたベルトコンベ
ヤ1で加熱され、架橋反応が進行し、やがて反応液は徐
々に流動性を失ってベルトコンベヤ上でシート状をした
反応生成物となる。該ベルトコンベヤ1は、加熱ドラム
5により予め70〜95℃に加熱され、更に加熱ローラ
ー4によって追加加熱されている。得られる反応生成物
シートの厚さは、反応液の吐出量やベルトコンベヤの回
転速度等を加減することで変えることが可能である。な
お、各加熱ローラー4は、それぞれ個々に温度設定がで
きるようにしてもよい。
【0018】上記ベルトコンベヤは、例えば毎分数十セ
ンチメートルから1メートル程度の速さで動き、ベルト
コンベヤ上での反応時間は、ベルトコンベヤの温度,反
応液の供給量等により変動するが、通常、10〜20分
間程度で十分である。上述のようにして得られたシート
状の反応生成物31は、該ベルトコンベヤから剥離さ
れ、冷却後水洗により、気孔形成材が除去されて、湿潤
状態でゴム弾性を有するPVA系多孔質シートとされ
る。
【0019】シート状の反応生成物を剥離したベルトコ
ンベヤ1は、水洗装置6により残存付着する未反応原
料,架橋触媒等の付着物が洗い流され、表面がきれいに
洗浄され、次いで吸水ローラー7によって付着した洗浄
水が拭き取られたのち、引き続き上記架橋工程を繰り返
すことになる。
【0020】本発明の第二の方法は、ベルトコンベヤに
より一次反応を施した後、引き続き得られた一次反応物
32を湯浴槽内に連続的に移送し、熱水に浸漬して二次
反応を施すものである。この方法は、例えば図4に示す
ような装置によって実施することができる。この装置は
図1に示す装置に引き続き、湯浴槽10を接続したもの
である。この湯浴槽10は、複数の回転ドラム12を互
いちがいに設けると共に、湯浴槽内を熱水11で満たし
ている。更に、二次反応を終了したシート状の反応生成
物を取り出すための回転ドラム13を湯浴槽10の外部
に配設している。二次反応を施して得られたシート状の
反応生成物31は、第一の方法と同様に冷却後水洗によ
り、気孔形成材が除去されて、湿潤状態でゴム弾性を有
するPVA系多孔質シートとされる。
【0021】この方法で使用される湯浴槽の熱水の温度
は、80〜100℃、好ましくは90〜100℃に設定
される。湯浴中での二次反応に要する時間は一次反応物
32の厚さにもよるが、通常5分程度で十分である。二
次反応中のシートは高温により活性化しているので強い
テンション(張力)が負荷されると組織の破壊、気孔の
閉塞、気孔率の減少を引き起こす可能性が高いので、湯
浴槽内においてはなるべく強いテンションのかからない
状態でシート状物を保持し、移動せしめることが好まし
い。なお、本発明における上記熱水は、前記架橋剤や架
橋触媒を含むものであってもよい。
【0022】また、上記第二の方法では、湯浴中で架橋
反応を進めることができるため、ベルトコンベヤによる
架橋反応(一次反応)は、反応液の流動性がなくなり且
つ二次反応工程に必要とされる強度を有する程度に進行
させればよいため、ベルトコンベヤによる反応時間を例
えば2〜8分間程度に短くすることができる。したがっ
て、ベルトコンベヤの長さを第一の方法よりも短くする
ことができ、製造装置全体をより小型化することが可能
となる。そして、一次反応と二次反応とを合わせた反応
時間も5〜15分程度で十分である。
【0023】上述の第一及び第二の方法で得られるPV
A系多孔質シートは、その内部構造が三次元網目状連続
気孔構造でその気孔率も高いものであるが、表面層は気
孔が少なく且つ開孔度も低い皮膜状の構造となり易い。
このようなPVA系多孔質シートは、例えば化粧用のパ
フなどに好適なものである。
【0024】次に、本発明の第三の方法は、上述の第二
の方法においてベルトコンベヤによる架橋反応を蒸気雰
囲気下で行うものである。この方法は、例えば図5,図
6に示すような装置によって実施することができる。図
5は、本発明の第三の方法に適用される装置の一例を示
す構成説明図であり、図6はこの装置のベルトコンベヤ
部の構造を示す要部拡大断面説明図である。この装置は
図4に示す装置のベルトコンベヤ1の上方に箱体20を
配設するものである。箱体20は、底部をベルトコンベ
ヤ1に向けて開放し、一次反応せしめる部分全体を覆う
ように設けている。箱体20の内部上方には、蒸気が噴
出する多数のノズル21を設けた蒸気射出用パイプ22
を配設している。ノズル21より箱体20の内部に蒸気
を供給することにより、箱体内部は蒸気で満たされるこ
とになる。
【0025】また、箱体20は内部を仕切り板23によ
って仕切っている。箱体内部を仕切ることにより、箱体
内部は仕切られた各部屋ごとに温度管理をすることが可
能となる。ただし、箱体内部を特に細かく温度管理をす
る必要のない場合には、仕切り板は設置しなくてもよ
い。
【0026】本発明の第三の方法によれば、反応液はベ
ルトコンベヤ1により下面が加熱されると共に、蒸気に
より上面からも加熱されるため、反応液は上下両面から
加熱されることになり、架橋反応がより速く均一に進行
する。このため、ベルトコンベヤ1に流延する反応液の
厚さにもよるが、一次反応に要する時間が1〜5分程度
まで短縮され、一次反応と二次反応とを合わせた反応時
間も5〜10分程度と極めて短時間で十分である。ま
た、反応液はその表面に蒸気が接触しているため、皮膜
層の形成が防止され、表面層は気孔率が高く且つ開孔率
の高い多孔質構造となる。このため得られるPVA系多
孔質シートは、吸水性に優れたものである。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法によれば、反応液がベルト
コンベヤ上に流延しシート状に展延した状態で加熱して
連絡的に架橋反応を施すため、PVA系多孔質シートを
連続して製造することができると共に、架橋反応時間を
従来法に比べ飛躍的に短縮することができる。また、従
来法で必要としていたスライス工程を省略することがで
きるため、PVA系多孔質シートの生産効率が著しく向
上し、更に製品歩留りも著しく向上するものである。更
に、同じ生産量の場合、生産設備に占める面積を従来法
に比べ大幅に小さくすることができるため、工業上極め
て有用である。
【0028】また、本発明の第二の方法では、架橋反応
をベルトコンベヤによる一次反応と湯浴中での二次反応
とに分けて施すため、架橋反応に要する時間をより短縮
することができ、生産効率がより向上し、生産設備を更
に小型化することが可能となる。
【0029】更に、本発明の第三の方法では、ベルトコ
ンベヤによる一次架橋反応を蒸気雰囲気下で行うため、
一次反応に要する時間を更に短縮することが可能とな
り、生産効率が一層向上するものである。また、蒸気の
作用により表面に皮膜層が形成されないため、気孔率が
高く表面開孔度の大きい、吸水性に優れたPVA系多孔
質シートを安定して得ることができる。
【0030】
【実施例】
実施例1 平均重合度1500の完全ケン化PVA400gを水に
投入し、全量を2000mlとし、これを加熱してPVA
を完全に溶解した。次いで、水を加えて全量を3100
mlにし、攪拌しながら冷却し温度84℃のPVA水溶液
を用意した。次に、トウモロコシ澱粉150gを500
mlの水に分散し12℃に調製した分散液を、先に用意し
たPVA水溶液に加え、全体が均一になるまで十分に攪
拌混合した。
【0031】上記PVAと澱粉との混合液が50℃まで
冷却した時点で、37%ホルムアルデヒド水溶液500
mlと50%硫酸900mlとを加え、均一に攪拌混合し、
これを反応液とした。
【0032】次に、図1に示すような装置を使用し、得
られた反応液を、80℃に加熱したベルトコンベヤ1上
に流し込んだ。反応液はベルトコンベヤ1上にシート状
に流延した。該反応液をベルトコンベヤ上で10分間加
熱して架橋反応を施し、シート状をした反応生成物を得
た。引き続き、得られた反応生成物をベルトコンベヤか
ら剥離し、十分に水洗し澱粉等を除去してPVA系多孔
質シートとなした。得られたPVA系多孔質シートは、
厚さ5mmで、気孔径40〜50mμの連続気孔を有する
均質な多孔質構造体であり、湿潤時に好ましいゴム弾性
を有するものであった。
【0033】実施例2 図4に示すような装置を使用し、PVA系多孔質シート
を製造した。反応液として実施例1で用いたのと同様の
ものを使用し、この反応液を80℃に加熱したベルトコ
ンベヤ1上に流し込んだ。反応液はベルトコンベヤ1上
にシート状に流延した。該反応液をベルトコンベヤ上で
5分間加熱して一次架橋反応を施し、シート状をした一
次反応物を得た。引き続き、得られた一次反応物をベル
トコンベヤ1から剥離し、湯浴槽10に連続的に移送
し、90〜100℃の温度に設定した熱水11中を通過
させ5分間加熱して、二次架橋反応を施し、シート状の
反応生成物となした。引き続き、この反応生成物を湯浴
槽10から取り出し、十分に水洗し澱粉等を除去してP
VA系多孔質シートを得た。得られたPVA系多孔質シ
ートは、厚さ5mmで、気孔径40〜50mμの連続気孔
を有する均質な多孔質構造体であり、湿潤時に好ましい
ゴム弾性を有するものであった。
【0034】実施例3 図5,図6に示すような装置を使用し、PVA系多孔質
シートを製造した。反応液として実施例1で用いたのと
同様のものを使用し、この反応液を80℃に加熱したベ
ルトコンベヤ1上に流し込んだ。反応液はベルトコンベ
ヤ1上にシート状に流延した。該反応液をベルトコンベ
ヤ1と箱体20内に充満した蒸気とによって3.5分間
加熱して一次架橋反応を施し、シート状をした一次反応
物を得た。引き続き、得られた一次反応物をベルトコン
ベヤから剥離し、湯浴槽10に連続的に移送し、90〜
100℃の温度に設定した熱水中で5分間加熱して、二
次架橋反応を施し、シート状の反応生成物となした。
【0035】引き続き、この反応生成物を湯浴槽10か
ら取り出し、十分に水洗し澱粉等を除去してPVA系多
孔質シートを得た。得られたPVA系多孔質シートは、
厚さ5mmで、気孔径40〜50mμの連続気孔を有する
均質な多孔質構造体であり、湿潤時にゴム弾性を有する
ものであった。また、表面層の気孔構造も内部構造同様
に気孔率が高く且つ開孔度の大きいものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一の方法に適用される装置の一例を示
す構成説明図である。
【図2】図1の装置のベルトコンベヤ部を示す平面説明
図である。
【図3】図1の装置のベルトコンベヤ部を示す要部拡大
断面説明図である。
【図4】本発明第二の方法に適用される装置の一例を示
す構成説明図である。
【図5】本発明第三の方法に適用される装置の一例を示
す構成説明図である。
【図6】図5の装置のベルトコンベヤ部を示す要部拡大
断面説明図である。
【符号の説明】
1 ベルトコンベヤ 1a 耐熱製織布 1b フッ素樹脂 2 反応液吐出部 3a,3b,3c 回転ドラム 4 加熱ローラー 5 加熱ドラム 6 水洗装置 7 吸水ローラー 8 突起部 10 湯浴槽 11 熱水 12,13 回転ドラム 20 箱体 21 ノズル 22 蒸気射出用パイプ 30 反応液 31 反応生成物 32 一次反応物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコール、気孔形成材、架
    橋剤及び架橋触媒からなる反応液を、所定温度に加熱し
    たベルトコンベヤ上に連続的に供給し、該反応液を加熱
    して架橋反応させることを特徴とするポリビニルアルコ
    ール系多孔質シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコール、気孔形成材、架
    橋剤及び架橋触媒からなる反応液を、所定温度に加熱し
    たベルトコンベヤ上に連続的に供給し、該反応液を加熱
    して一次架橋反応を施し、次いで得られた一次反応物を
    湯浴中に連続的に移送し、該湯浴中で加熱して二次架橋
    反応させることを特徴とするポリビニルアルコール系多
    孔質シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアルコール、気孔形成材、架
    橋剤及び架橋触媒からなる反応液を、所定温度に加熱し
    たベルトコンベヤ上に連続的に供給し、蒸気雰囲気下で
    該反応液を加熱して一次架橋反応を施し、次いで得られ
    た一次反応物を湯浴中に連続的に移送し、該湯浴中で加
    熱して二次架橋反応させることを特徴とするポリビニル
    アルコール系多孔質シートの製造方法。
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