JPH07165580A - 医薬用錠剤 - Google Patents

医薬用錠剤

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JPH07165580A
JPH07165580A JP6251705A JP25170594A JPH07165580A JP H07165580 A JPH07165580 A JP H07165580A JP 6251705 A JP6251705 A JP 6251705A JP 25170594 A JP25170594 A JP 25170594A JP H07165580 A JPH07165580 A JP H07165580A
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Shunichi Ito
俊一 伊藤
Kenichiro Kiyoshima
健一郎 清島
Masahiko Kurihara
正日呼 栗原
Mitsutaka Isobe
光孝 磯部
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】有効成分の分解が抑えられ、経日安定性に優れ
た医薬用錠剤を提供する。 【構成】式(I)で表される化合物またはその塩を含有
し、素錠の密度を1.2ないし1.4mg/mm3に調整
してなる医薬用錠剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬用錠剤に関する。
【0002】
【従来の技術】錠剤は薬物の投与形態として一般的であ
るが、錠剤化の過程において重要なことは薬物の安定性
をいかに保持するかである。しかし、固体状態では温
度、湿度などに対して安定である結晶性薬物であって
も、他成分を配合した製剤処方で錠剤化した場合、製造
過程における造粒あるいは加圧成形の際に加えられる圧
力、摩擦、熱等により結晶の歪みが生じることがある。
例えば、高血圧症などの治療薬として有望視されている
抗AII作用を有するベンズイミダゾール−7−カルボン
酸またはその誘導体(例えば、EP公開第520423
号公報など)は、単独で固体状態では、温度、湿度に対
して安定であるが、他成分を配合した製剤処方で錠剤化
した場合、製造過程における造粒あるいは加圧成形の際
に加えられる圧力、摩擦、熱等により結晶の歪みが生じ
ることがあり、経日的な含量低下が加速されることが見
いだされている。従来、有効成分を製剤中で安定化させ
る方法としては、増仕込みや極端な低水分化等が採用さ
れてきたが、とかくコストアップにつながっており、コ
スト面でも十分実用性のある安定化方法が待望されてい
た。製剤の安定化により製品の品質保証期間をより長く
することができ、製品価値を高めることが要望されてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、式(I):
【化2】 (式中、R1は水素またはヘテロ原子を介して結合して
いてもよい炭化水素残基を示し、R2は水素または置換
基を有していてもよい炭化水素残基を示し、R3は陰イ
オンを形成しうる基またはそれに変じ得る基を示し、X
はフェニレン基とフェニル基が直接または原子鎖2以下
のスペーサーを介して結合していることを示し、nは1
または2を示し、環AはCOOR2で表される基以外に
さらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示す)で
表される化合物またはその塩を含有し、素錠の密度を
1.2ないし1.4mg/mm3に調整してなる、安定性
を高く維持しかつ保存性に優れた医薬用錠剤を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な事情を考慮し、式(I)で表される化合物またはその
塩を含有する錠剤の安定化を図るべく汎用的な安定化手
段を種々試みたが、十分実用性のある安定化効果は見い
だせなかった。さらに種々検討を加えたところ、意外に
も錠剤の密度あるいは破断面積に対する硬度を特定する
と式(I)で表される化合物またはその塩の安定性がよ
くなること、さらに金属セッケンを配合すると顕著に有
効成分の分解が抑えられ安定な錠剤が製造面の問題もな
く得られることを見いだし、さらに検討を重ねて、本発
明を完成するに至った。すなわち本発明は、(1)式
(I):
【化3】 (式中、R1は水素またはヘテロ原子を介して結合して
いてもよい炭化水素残基を示し、R2は水素または置換
基を有していてもよい炭化水素残基を示し、R3は陰イ
オンを形成しうる基またはそれに変じ得る基を示し、X
はフェニレン基とフェニル基が直接または原子鎖2以下
のスペーサーを介して結合していることを示し、nは1
または2を示し、環AはCOOR2で表される基以外に
さらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示す)で
表される化合物またはその塩(以下、有効成分Aと称す
ることがある)を含有し、素錠の密度を1.2ないし
1.4mg/mm3に調整してなる医薬用錠剤、(2)素
錠の直径方向における破断面積あたりの硬度が0.1な
いし0.4kg/mm2である上記(1)記載の医薬用錠
剤、および(3)炭素数12ないし22の金属セッケン
を含有してなる上記(1)記載の医薬用錠剤に関するも
のである。
【0005】前記式(I)において、R3としての陰イ
オンを形成しうる基(プロトン として遊離しうる水素
原子を有する基)またはそれに変じ得る基としては、
N,S,Oのうちの1個または2個以上を含む5〜7員
(好ましくは5〜6員)の単環状の置換されていてもよ
い複素環残基(好ましくは、脱プロトン化しうる水素原
子を有する含窒素複素環残基)または生体内でそれに変
じ得る基が挙げられる。例えば、
【化4】
【0006】などが挙げられ、また、式R3で表される
基と該基が結合するフェニル基との結合は、上記に示す
ような炭素−炭素結合だけでなく、上記式中g=−NH
−を示す時などは複数個存在する窒素原子の1つを介し
て結合していてもよい。例えば、
【化5】
【化6】 >=Z,>=Z' および>=Z'' はそれぞれカルボニ
ル基,チオカルボニル基または酸化されていてもよい硫
黄原子(例、S,S(O),S(O)2など)(好ましく
はカルボニルまたはチオカルボニル基、さらに好ましく
はカルボニル基)を示し、mは0,1または2の整数を
示し、R5は水素原子または置換されていてもよい低級
アルキル基(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロ
ピル,ブチル,sec-ブチル,t-ブチルなどの低級(C
1-4)アルキルなど)を示す。〕
【0007】上記複素環残基としては、例えば、2,5
−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾー
ル環残基、2,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,
4−オキサジアゾール環残基または2,5−ジヒドロ−
5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール環残基のよう
なプロトンドナーとしての−NHや−OH基とプロトン
アクセプターとしてのカルボニル基、チオカルボニル基
またはスルフィニル基などを同時に有する基などが好ま
しい。また、R3で示される複素環残基は、環状の置換
基が結合して縮合環を形成していてもよいが、R3とし
ては、5−6員環さらに5員環残基が好ましい。また、
これらの基が置換されていてもよい低級アルキル基また
はアシル基などで保護されていてもよく、生物学的すな
わち生理的条件下(例えば、生体内酵素などによる酸
化、還元あるいは加水分解などの生体内反応など)で、
または化学的に陰イオンを形成しうる基またはそれに変
じ得る基であればいずれでもよい。
【0008】R3としては、式
【化7】 〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>C=
O,>C=Sまたは>S(O)mを示し、mは0,1ま
たは2を示す〕で示される基(なかでも、2,5−ジヒ
ドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3
−イル、2,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,4
−オキサジアゾール−3−イル、2,5−ジヒドロ−5
−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)が
好ましい。R3の置換位置としては、オルト、メタ、パ
ラのいずれの位置でもよいが、なかでもオルト位が好ま
しい。
【0009】また、上記複素環残基(R3)は下記に示
すように互変異性体が存在する。例えば、
【化8】 のようなa,bおよびcの3つの互変異性体が存在する
が式
【化9】 で示される複素環残基は上記のa,bおよびcのすべて
を含むものである。
【0010】Xは隣接するフェニレン基とフェニル基が
直接または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合して
いること(好ましくは直接結合)を示し、原子鎖2以下
のスペーサーとしては、直鎖部分を構成する原子数が1
または2である2価の鎖であればいずれでもよく、側鎖
を有していてもよい。具体的には低級(C1-4)アルキ
レン、−CO−,−O−,−S−,−NH−,−CO−
NH−,−O−CH2−,−S−CH2−,−CH=CH
−などが挙げられる。nは1または2の整数(好ましく
は1)を示す。上記したR3,Xおよびnで示される式
【化10】 としては
【化11】 で表されるものが好ましい。
【0011】式(I)に関して、R1としての炭化水素
残基としては、例えばアルキル基,アルケニル基,アル
キニル基,シクロアルキル基,アリール基,アラルキル
基などが挙げられるが、なかでもアルキル基,アルケニ
ル基およびシクロアルキル基が好ましい。該炭化水素残
基は、ヘテロ原子を介してベンズイミダゾール環に結合
していてもよい。R1としてのアルキル基は、炭素数1
〜8程度の低級アルキル基で直鎖状、分枝状のいずれで
もよく、例えばメチル,エチル,プロピル,イソプロピ
ル,ブチル,イソブチル,sec−ブチル,t−ブチル,ペ
ンチル,i−ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル
などが挙げられる。R1としてのアルケニル基は、炭素
数2〜8程度の低級アルケニル基で直鎖状、分枝状のい
ずれでもよく、例えばビニル,プロペニル,2−ブテニ
ル,3−ブテニル,イソブテニル,2−オクテニルなど
が挙げられる。R1としてのアルキニル基は、炭素数2
〜8程度の低級アルキニル基で直鎖状、分枝状のいずれ
でもよく、例えばエチニル,2−プロピニル,2−ブチ
ニル,2−ペンチニル,2−オクチニルなどが挙げられ
る。R1としてのシクロアルキル基は、炭素数3〜6程
度の低級シクロアルキル基が挙げられ、例えばシクロプ
ロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシ
ルなどが挙げられる。
【0012】上記したアルキル基,アルケニル基,アル
キニル基またはシクロアルキル基は、水酸基,置換され
ていてもよいアミノ基(例、アミノ,N−低級
(C1-4)アルキルアミノ,N,N−ジ低級(C1-4)ア
ルキルアミノなど),ハロゲン,低級(C1-4)アルコ
キシ基,低級(C1-4)アルキルチオなどで置換されて
いてもよい。R1としてのアラルキル基は、例えばベン
ジル,フェネチルなどのフェニル−低級(C1-4)アル
キルが挙げられ、R1としてのアリール基としては、例
えばフェニルが挙げられる。上記したアラルキル基また
はアリール基はそのベンゼン環上の任意の位置に、例え
ばハロゲン(例、F,Cl,Brなど)、ニトロ、置換さ
れていてもよいアミノ基(例、アミノ,N−低級(C
1-4)アルキルアミノ,N,N−ジ低級(C1-4)アルキ
ルアミノなど)、低級(C1-4)アルコキシ(例、メト
キシ,エトキシなど)、低級(C1-4)アルキルチオ
(例、メチルチオ,エチルチオなど)、低級(C1-4
アルキル(例、メチル,エチルなど)などを有していて
もよい。上記した中でもR1としては、置換されていて
もよいアルキル,アルケニルまたはシクロアルキル基
(例、水酸基,アミノ基,ハロゲンあるいは低級(C
1-4)アルコキシ基で置換されていてもよい低級
(C1-5)アルキル、低級(C2-5)アルケニルまたは低
級(C3-6)シクロアルキル基など)が好ましい。ま
た、上記したR1はヘテロ原子{例えば、酸素、硫黄
(−S(O)m−(mは0,1または2を示す))また
は窒素(−N(R4)−(式中、R4は水素または低級
(C1-4)アルキルを示す)など}を介して結合してい
てもよく、その中でも、ヘテロ原子を介して結合するア
ルキル,アルケニルまたはシクロアルキル基(例、メチ
ルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、プロペニル
アミノ、イソプロピルアミノ、アリルアミノ、ブチルア
ミノ、イソブチルアミノ、ジメチルアミノ、メチルエチ
ルアミノ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ、プロペニルオキシ、アリルオキシ、ブトキシ、
イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、2−ブ
テニルオキシ、3−ブテニルオキシ、イソブテニルオキ
シ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキシルオキシ、メ
チルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、アリルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−
ブチルチオ、t−ブチルチオ、2−ブテニルチオ、3−
ブテニルチオ、イソブテニルチオ、ペンチルチオ、イソ
ペンチルチオ、ヘキシルチオなど)が好ましく、さらに
好ましくは、低級(C1-4)アルコキシ(例、メトキ
シ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキ
シ,イソブトキシ,sec-ブトキシ,tert-ブトキシな
ど)が挙げられる。
【0013】一般式(I)中、R2としての炭化水素残
基としては、例えばアルキル基,アルケニル基,アルキ
ニル基,シクロアルキル基などが挙げられるが、なかで
もアルキル基およびアルケニル基が好ましい。R2とし
てのアルキル基は、炭素数1〜8程度の低級アルキル基
で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例えばメチル,エ
チル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,
sec−ブチル,t−ブチル,ペンチル,i−ペンチル,ヘ
キシル,ヘプチル,オクチルなどが挙げられる。R2
してのアルケニル基は、炭素数2〜8程度の低級アルケ
ニル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例えばビニ
ル,プロペニル,2−ブテニル,3−ブテニル,イソブ
テニル,2−オクテニルなどが挙げられる。R2として
のアルキニル基は、炭素数2〜8程度の低級アルキニル
基で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例えばエチニ
ル,2−プロピニル,2−ブチニル,2−ペンチニル,
2−オクチニルなどが挙げられる。R2としてのシクロ
アルキル基は、炭素数3〜6程度の低級シクロアルキル
基が挙げられ、例えばシクロプロピル,シクロブチル,
シクロペンチル,シクロヘキシルなどが挙げられる。上
記したアルキル基,アルケニル基,アルキニル基または
シクロアルキル基は、置換されていてもよい水酸基,置
換されていてもよいアミノ基(例、アミノ,ジメチルア
ミノ,ジエチルアミノ,ピペリジノ,モルホリノな
ど),ハロゲン,低級(C1-6)アルコキシ基,低級
(C3-6)シクロアルキル,低級(C1-6)アルキルチオ
あるいはジオキソレニル(例、5−メチル−2−オキソ
−1,3−ジオキソレン−4−イルなど)などで置換さ
れていてもよい。
【0014】上記した中でも、R2としての置換基を有
していてもよい炭化水素残基としては、例えば、水酸
基,置換されていてもよいアミノ(例、アミノ、ジメチ
ルアミノ、ジエチルアミノ、ピペリジノ、モルホリノな
ど),ハロゲン,低級(C1-6)アルコキシ,低級(C
3-6)シクロアルコキシ,低級(C1-6)アルキルチオあ
るいは置換されていてもよいジオキソレニル(例、5−
メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル
など)で置換されていてもよい低級(C1-6)アルキル
基、または式−CH(R6)−OCOR5〔式中、R6
水素、炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキ
ル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、炭素数2−6
の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基または炭素数
3−8のシクロアルキル基(例、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなど)を示し、R5 は炭素
数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキル基(例、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、炭素数2−6
の直鎖もし くは分枝状の低級アルケニル基、炭素数3
−8のシクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されてい
てもよいフェニルなどのアリール基で置換された炭素数
1−3の低級アルキル基(例、ベンジル、p−クロロベ
ンジル、フェネチル、シクロペンチル メチル、シクロ
ヘキシルメチルなど)、炭素数3−8のシクロアルキル
もしくは置換されていてもよいフェニルなどのアリール
基で置換されていてもよい炭素数2−3の低級アルケニ
ル基(例、シンナミル等のビニル、プロペニル、アリ
ル、イソプロペニルなどのアルケニル部を持つものな
ど)、置換されていてもよいフェニルなどのアリール基
(例、フェニル、p−トリル、ナフチルなど)、炭素数
1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルコキシ基(例、
メトキシ、エトキシ、n −プロポキシ、イソプロポキ
シ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−
ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、
ネオペンチルオキシなど)、炭素数2−8の直鎖もしく
は分枝状の低級アルケニロキシ基(例、アリロキシ、イ
ソブテニロキシなど)、炭素数3−8のシクロアルキル
オキシ基(例、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシル
オキシ、シクロヘプチルオキシなど)、炭素数3−8の
シクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよ
いフェニルなどのアリール基で置換された炭素数1−3
の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フェネチロキ
シ、シクロペンチルメトキシ、シクロヘキシルメトキシ
などのメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロ
ポキシなどのアルコキシ部を持つものなど)、炭素数3
−8のシクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていて
もよいフェニルなどのアリール基で置換された炭素数2
−3の低級アルケニロキシ基(例、シンナミロキシ等の
ビニロキシ、プロペニロキシ、アリロキシ、イソプロペ
ニロキシなどのアルケニロキシ部を持つものなど)、置
換されていてもよいフェノキシなどのアリールオキシ基
(例、フェノキシ、p−ニトロフェノキシ、ナフトキシ
など)を示す〕で表される基などが挙げられる。
【0015】置換基R2の例としては、水素、メチル、
エチル、t−ブチル、プロピル、ピバロイルオキシメチ
ル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エ
チル、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン
−4−イルメチル、アセトキシメチル、プロピオニロキ
シメチル、n−ブチリロキシメチル、イソブチリロキシ
メチル、1−(エトキシカルボニロキシ)エチル、1−
(アセトキシ)エチル、1−(イソブチリロキシ)エチ
ル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、ベンゾイ
ルオキシメチル、シンナミル、シクロペンチルカルボニ
ロキシメチルなどが挙げられる。一般式(I)中のR2
としては、水素、または水酸基,アミノ,ハロゲン,低
級(C2-6)アルカノイルオキシ(例、アセチルオキ
シ,ピバロイルオキシなど),低級(C4-7)シクロア
ルカノイルオキシ,(低級(C1-6)アルコキシ)カル
ボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ,エトキ
シカルボニルオキシなど),(低級(C3-6)シクロア
ルコキシ)カルボニルオキシ(例、シクロヘキシルオキ
シカルボニルオキシなど),低級(C1-6)アルコキシ
あるいは低級(C3-6)シクロアルコキシで置換されて
いてもよい低級(C1-4)アルキルが好ましく、さらに
好ましくは、水素またはシクロヘキシルオキシカルボニ
ルオキシで置換された低級(C1-4)アルキルが挙げら
れる。
【0016】一般式(I)中、環AはCOOR2で表さ
れる基以外にさらに置換基を有していてもよく、例え
ば、ハロゲン(例、F,Cl,Br など),シアノ, ニ
トロ,低級(C1-4)アルキル,低級(C1-4)アルコキ
シ,置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ,N−
低級(C1-4)アルキルアミノ(例,メチルアミノな
ど),N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノ(例,
ジメチルアミノなど),N−アリールアミノ(例、フェ
ニルアミノなど)、脂環式アミノ(例、モルホリノ、ピ
ベリジノ、ピペラジノ、N−フェニルピペラジノなど)
など)、式 −CO−D′〔式中、D′は水酸基または
アルキル部分が水酸基,低級(C1-4)アルコキシ,低
級(C2-6)アルカノイルオキシ(例、アセトキシ,ピ
バロイルオキシなど)あるいは低級(C1-6)アルコキ
シカルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ,
エトキシカルボニルオキシなど),低級(C3-6)シク
ロアルコキシカルボニルオキシ(例、シクロヘキシルオ
キシカルボニルオキシなど)で置換されていてもよい低
級(C1-4)アルコキシを示す〕で表わされる基,また
は低級(C1-4)アルキルもしくはアシル(例、低級
(C2-5)アルカノイル、置換されていてもよいベンゾ
イル など)で保護されていてもよいテトラゾリル基、
トリフルオロメタンスルホン酸アミド基、リン酸基ある
いはスルホン酸基などが挙げられ、好ましくは、低級
(C1-4) アルキル,ハロゲンなどである。これらの置
換基が環状の任意の位置に1〜2個同時に置換されてい
てもよい。
【0017】上記(I)式で表される化合物の中でも、
【化12】 〔式中、環AはCOOR2で表わされる基以外にさらに
1または2個の置換基を有していてもよいベンゼン環を
示し、R1は水素または低級(C1-6)アルコキシ(好ま
しくは、低級(C1-4)アルコキシ)を示し、R2は水素
または水酸基,アミノ,ハロゲン,低級(C2-6)アル
カノイルオキシ(例、アセチルオキシ、ピバロイルオキ
シなど),低級(C4-7)シクロアルカノイルオキシ,
(低級(C1-6)アルコキシ)カルボニルオキシ(例、メ
トキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシな
ど),(低級(C3-7)シクロアルコキシ)カルボニルオ
キシ(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシな
ど)あるいは低級(C1-4)アルコキシで置換されてい
てもよい低級(C1-4)アルキルを示し、R3は、置換さ
れていてもよい低級(C1-4)アルキル(例、メチル,
トリフェニルメチル,メトキシメチル,アセチルオキシ
メチル,メトキシカルボニルオキシメチル,エトキシカ
ルボニルオキシメチル,1−(シクロヘキシルオキシカ
ルボニルオキシ)エチル,ピバロイルオキシメチルな
ど)あるいはアシル基(例、低級(C2-5)アルカノイ
ル,ベンゾイルなど)で保護されていてもよい、式
【化13】 〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>C=
O,>C=Sまたは>S(O)mを示し、mは0,1また
は2を示す〕で表される基を示し、nは1または2(好
ましくは1)を示す〕で表わされる化合物(I')また
はその塩が好ましい。
【0018】式(I')において、環AのCOOR2で表
わされる基以外の置換基としては、ハロゲン(例、F,
Cl,Br など),低級(C1-4)アルキル,低級(C
1-4)アルコキシ,ニトロ,式 −CO−D′[式中、
D′は水酸基またはアルキル部分が水酸基,低級(C
1-4)アルコキシ,低級(C2-6)アルカノイルオキシ
(例、アセチルオキシ,ピバロイルオキシなど)あるい
は低級(C1-6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メ
トキシカルボニルオキシ,エトキシカルボニルオキシ,
シクロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)で置換さ
れていてもよい低級(C1-4)アルコキシを示す]で表
わされる基,または低級(C1-4)アルキルで置換され
ていてもよいアミノなど(好ましくは、低級(C1-4
アルキル,ハロゲンなど)が挙げられるが、環Aとして
は、式COOR2で表わされる基以外に置換基を有して
いないベンゼン環がより好ましい。とりわけ上記式
(I)中、R1はエトキシを示し、R2は水素を示し、環
Aは式COOR2で表される基以外は置換基を有してい
ないベンゼン環を示し、R3は2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルを示
し、nは1を示し、Xは結合手を示す化合物、すなわち
2−エトキシ−1−〔〔2'−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビ
フェニル−4−イル〕メチル〕−1H−ベンズイミダゾ
ール−7−カルボン酸(以下、化合物Tと称することが
ある)が好ましく用いられる。
【0019】式(I)で表される化合物としては、EP
520423の実施例に挙げられたものが挙げられる。
式(I)で表される化合物またはその塩は、例えばEP
520423などで開示されているか、またはこれら公
報の開示にしたがって製造することができる。また、式
(I)で表される化合物またはその塩としては、好まし
くは融点が120〜250℃、さらに好ましくは150
〜250℃、特に好ましくは180〜220℃であるも
のが挙げられる。
【0020】例えば、一般式(I)で表される化合物と
しては、下記のようなものが挙げられる。2−エトキシ
−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル
−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボ
ン酸、メチル 2−エトキシ−1−[[2’−(2,5
−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾー
ル−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズ
イミダゾール−7−カルボキシラート、メチル 2−ブ
チル−1−[[2’−(2−オキソ−3H−1,2,
3,5−オキサチアジアゾール−4−イル)ビフェニ
ル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラー
ト、メチル 2−エトキシ−1−[[2’−(2−オキ
ソ−3H−1,2,3,5−オキサチアジアゾール−4
−イル)ビフェニル]メチル]ベンズイミダゾール−7
−カルボキシラート、1−(シクロヘキシルオキシカル
ボニルオキシ)エチル 2−エトキシ−1−[[2’−
(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサ
ジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチ
ル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート、2−
ブチル−1−[[2’−(2,3−ジヒドロ−2−オキ
ソ−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル)ビフェ
ニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カ
ルボン酸、メチル 2−ブチル−1−[[2’−(2,
3−ジヒドロ−2−オキソ−1,3,4−オキサジアゾ
ール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベン
ズイミダゾール−7−カルボキシラート、アセトキシメ
チル 1−[[2’−(4−アセトキシメチル−4,5
−ジヒドロ−5−オキソ−4H−1,2,4−オキサジ
アゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]
−2−エトキシベンズイミダゾール−7−カルボキシラ
ート、アセトキシメチル 2−エトキシ−1−[[2’
−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチ
ル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート、1−
[[2’−(4−アセトキシメチル−4,5−ジヒドロ
−5−オキソ−4H−1,2,4−オキサジアゾール−
3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−2−エト
キシベンズイミダゾール−7−カルボン酸、
【0021】1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−2−
オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビ
フェニル−4−イル]メチル]−2−プロピルベンズイ
ミダゾール−7−カルボン酸、メチル 1−[[2’−
(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサ
ジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチ
ル]−2−プロピルベンズイミダゾール−7−カルボキ
シラート、2−エチル−1−[[2’−(2,5−ジヒ
ドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3
−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダ
ゾール−7−カルボン酸、2−シクロプロピル−1−
[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,
4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イ
ル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸、メ
チル 2−シクロプロピル−1−[[2’−(2,5−
ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール
−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイ
ミダゾール−7−カルボキシラート、2−ブチル−1−
[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,
4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イ
ル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸、1
−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,
2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4
−イル]メチル]−2−プロピルチオベンズイミダゾー
ル−7−カルボン酸、メチル 1−[[2’−(2,5
−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾー
ル−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−2−
プロピルチオベンズイミダゾール−7−カルボキシラー
ト、1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル
−4−イル]メチル]−2−メトキシベンズイミダゾー
ル−7−カルボン酸、メチル 1−[[2’−(2,5
−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾー
ル−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−2−
メトキシベンズイミダゾール−7−カルボキシラート、
【0022】1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビ
フェニル−4−イル]メチル]−2−プロポキシベンズ
イミダゾール−7−カルボン酸、メチル 1−[[2’
−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチ
ル]−2−プロポキシベンズイミダゾール−7−カルボ
キシラート、2−エチルチオ−1−[[2’−(2,5
−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾー
ル−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズ
イミダゾール−7−カルボン酸、メチル 2−エチルチ
オ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル
−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボ
キシラート、1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビ
フェニル−4−イル]メチル]−2−メチルチオベンズ
イミダゾール−7−カルボン酸、メチル 1−[[2’
−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチ
ル]−2−メチルチオベンズイミダゾール−7−カルボ
キシラート、2−エトキシ−1−[[2’−(5−オキ
シド−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフ
ェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−
カルボン酸 ジカリウム塩、2−エトキシ−1−
[[2’−(5−オキシド−1,2,4−オキサジアゾ
ール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベン
ズイミダゾール−7−カルボン酸 ジナトリウム塩、メ
チル 2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒド
ロ−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾー
ル−7−カルボキシラート、2−エトキシ−1−
[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,
4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イ
ル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸、
【0023】メチル 2−エトキシ−1−[[2’−
(2,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチ
ル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート、メチ
ル 2−ブチル−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−
5−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾー
ル−7−カルボキシラート、2−ブチル−1−[[2’
−(2,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,4−オ
キサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メ
チル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸、メチル
2−ブチル−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフ
ェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−
カルボキシラート、2−ブチル−1−[[2’−(2,
5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾー
ル−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズ
イミダゾール−7−カルボン酸、メチル 2−エチル−
1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,
2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−
イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラ
ート、2−エチル−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ
−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾー
ル−7−カルボン酸、メチル 2−エチル−1−
[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,
2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4
−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシ
ラート、メチル 1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−
5−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル]メチル]−2−プロピルベ
ンズイミダゾール−7−カルボキシラート、メチル 1
−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,
2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−
イル]メチル]−2−プロピルベンズイミダゾール−7
−カルボキシラート、
【0024】1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフ
ェニル−4−イル]メチル]−2−メトキシベンズイミ
ダゾール−7−カルボン酸、1−[[2’−(2,5−
ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−2−プロ
ポキシベンズイミダゾール−7−カルボン酸、1−
[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,
4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イ
ル]メチル]−2−メチルベンズイミダゾール−7−カ
ルボン酸、2−シクロプロピル−1−[[2’−(2,
5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾー
ル−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズ
イミダゾール−7−カルボン酸。
【0025】上記塩としては、薬学的に許容される塩が
挙げられ、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、
無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ
酸との塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例
としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアル
カリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアル
カリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウ
ム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例とし
ては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、
ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミ
ン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩
が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例え
ば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が
挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば
ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ
酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ
酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジ
ン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸と
の塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グル
タミン酸などとの塩が挙げられる。
【0026】また本発明における医薬用錠剤としては、
上記式(I)で表される化合物またはその塩以外の薬物
(以下、有効成分Bと称することがある)が添加されて
いてもよく、該薬物としては、特に限定されないが、例
えば中枢神経系薬物として、ジアゼパム、イデベノン、
アスピリン、イブプロフェン、パラセタモール、ナプロ
キセン、ピロキシカム、ジクロフェナック、インドメタ
シン、スリンダック、ロラゼパム、ニトラゼパム、フェ
ニトイン、アセトアミノフェン、エテンザミド、ケトプ
ロフェン等が、循環器系薬物としては、モルシドミン、
ビンポセチン、プロプラノーロル、メチルドパ、ジピリ
ダモール、フロセミド、トリアムテレン、ニフェジピ
ン、アテノロール、スピロノラクトン、メトプロロー
ル、ピンドロール、カプトプリル、硝酸イソソルビド等
が、呼吸器系薬物としては、アムレキサノクス、デキス
トロメトルファン、テオフィリン、プソイドエフェドリ
ン、サルブタモール、グアイフェニシン等が、消化器系
薬物としては、ランソプラゾール、オメプラゾール等の
ベンツイミダゾール系薬物、シメチジン、ラニチジン、
パンクレアチン、ビサコジル、5−アミノサリチル酸等
が、抗生物質及び化学療法剤としては、セファレキシ
ン、セファクロール、セフラジン、アモキシシリン、ピ
バンピシリン、バカンピシリン、ジクロキサシリン、エ
リスロマイシン、エリスロマイシンステアレート、リン
コマイシン、ドキシサイクリン、トリメトプリム/スル
ファメトキサゾール等が、代謝系薬物としては、セラペ
プターゼ、塩化リゾチーム、アデノシントリフォスフェ
ート、グリペンクラミド、塩化カリウム等が、ビタミン
系薬物としては、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB
6、ビタミンC、フルスルチアミン等が、また制酸剤等が
挙げられる。
【0027】本発明における素錠とは、i)医薬品をそ
のまま又は賦形剤,結合剤,崩壊剤もしくはその他の適
当な添加剤を加えて均等に混和したものを、適当な方法
で顆粒状とした後、滑沢剤などを加え圧縮成型する、i
i)医薬品をそのまま又は賦形剤,結合剤,崩壊剤もし
くはその他の適当な添加剤を加えて均等に混和したもの
を、直接圧縮成型して製造するか、またはあらかじめ製
造した顆粒に医薬品をそのままもしくは適当な添加剤を
加えて均等に混合した後、圧縮成型して製造した状態の
ものをいう。本発明でいう素錠の密度とは、素錠の重量
を体積で除したものであり、本発明における素錠の密度
は、1.2〜1.4mg/mm3、好ましくは1.20〜
1.40mg/mm3である。この密度は有効成分の含有
率や処方化する際の添加剤の種類と量によっても異なる
が打錠時の圧力により規制され、本発明においては、
1.0〜6.5トン/cm2、好ましくは1.0〜4.0ト
ン/cm2で打錠することが好ましい。密度が1.14mg
/mm3以下の場合、素錠の空隙が大きくなり素錠として
の姿を成さないか成形されても次工程等で素錠が破損す
る。一方、1.45mg/mm3以上の場合、素錠が硬く
なりすぎ崩壊時間が遅くなり、また有効成分の溶出性が
劣る。本発明の医薬用錠剤は上記のようにその密度で特
定することを特徴とするが、さらに特定の範囲の硬度を
有するように調製することが望ましい。ここでいう硬度
とは、素錠の直径方向における破断面積あたりの硬度を
いい、〔図1〕のように素錠の直径方向に圧を加えたと
きに得られた硬度を破断する面の面積で除したものであ
り、本発明における素錠の直径方向における破断面積あ
たりの硬度は、0.1〜0.4kg/mm2で、好ましく
は0.10〜0.40kg/mm2である。このような硬
度範囲に調製することによって素錠の破損性が少なく、
服用後の崩壊時間が適度であって有効成分の溶出性に優
れた錠剤が得られる。一般的に破断面積に対する硬度は
素錠密度と連動するが、絶対値は錠剤組成により異な
る。
【0028】次に本発明における金属セッケンは、炭素
数12〜22の脂肪族モノカルボン酸(例、ラウリン
酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸など)
の金属塩が好ましく、例えばアルミニウムセッケン、カ
ルシウムセッケン、マグネシウムセッッケン、亜鉛セッ
ケンなどが挙げられ、単体あるいは混合物として使用で
きる。本発明の医薬用錠剤において、金属セッケンは素
錠あたり0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜
5重量%、さらに好ましくは0.1〜2重量%含有され
る。また、金属セッケンの添加率が10重量%以上の場
合、打錠時にキャッピング等の打錠障害が発生するので
好ましくないことが多い。一方、有効成分の添加率は有
効成分の薬効、打錠性および要求される錠剤の大きさに
よるが、本発明の医薬用錠剤において、有効成分は、有
効成分Aのみからなる場合、素錠あたり0.01〜9
9.99重量%、好ましくは0.05〜50重量%、さ
らに好ましくは0.1〜30重量%含有され、有効成分
AおよびBからなる場合、素錠あたり0.01〜99.
98重量%、好ましくは0.5〜50重量%含有され
る。
【0029】また、有効成分以外の添加物としては、組
成物を製造する際に一般に配合される添加剤が挙げら
れ、例として賦形剤(例、乳糖、コーンスターチ、ショ
糖、タルク、結晶セルロース、マンニトール、軽質無水
ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、L−シス
ティン、多孔性物質等)、結合剤[例、アルファー化デ
ンプン、部分アルファー化デンプン、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、プルラン、デキストリン、アラビアゴム、ヒドロキ
シプロピルセルロース(以後HPCと記載することもあ
る)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(以後HP
MCと記載することもある)等]、崩壊剤[カルボキシ
メチルセルロースカルシウム、デンプン類、クロスカル
メロース、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピ
ルセルロース(以後L−HPCと記載することもある)
等]、さらには、コーティング剤(例、HPC、HPM
C、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、
ポリオキシエチレングリコール、ツイーン80、プルロ
ニックF68、ヒマシ油、セルロースアセテートフタレ
ート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネー
ト、アクリル酸コーポリマー、カルボキシメチルエチル
セルロース、ポリビニルアセタルジエチルアミノアセテ
ート、セラック、ワックス類等)、着色剤(酸化チタ
ン、ベンガラ、タール色素等)、マクロゴール類などが
挙げられ、これらの2種以上を用いてもよい。
【0030】本発明の医薬用錠剤の製造において、金属
セッケンを素錠に添加する方法は、特に定まった方法は
なく通常の方法でよく、例えば有効成分とともに金属セ
ッケンを直接混合後打錠する乾式法、有効成分等を水等
の溶媒で造粒後に他の成分と金属セッケンを混合後打錠
する湿式法、さらには造粒時に金属セッケンを添加して
もよい。造粒に用いる機械は一般的な転動造粒機、撹拌
造粒機、流動造粒機、遠心転動造粒機及び転動流動造粒
機、さらにはローラーコンパクターのような加圧造粒機
や機械的な衝撃によるオーダードミクスチャーのような
ボールミル、ハンマーミル及び転動圧密タイプの機械が
用いられる。混合に用いる機械には前述の造粒機を用い
てもよく、特にタンブル型またはダブルコーン型の転動
タイプが望ましい。打錠に用いる機械は静圧タイプ及び
動圧タイプのいずれでもよく動圧タイプにはストローク
式及びロータリィ式の打錠機がある。さらに、本発明の
医薬用錠剤は、その素錠において、水溶性、pH依存性
及びpH非依存性の被覆剤で被覆することが可能で、一
般的な糖衣機、通気型のコーティング機及び流動造粒機
等が使用される。本発明の医薬用錠剤は、哺乳動物(例
えば、ヒト,イヌ,ウサギ,ラット,マウスなど)の医
薬として安全に利用することができる。ある特定の患者
の投与量は、年齢,体重,一般的健康状態,性別,食
事,投与時間,排泄速度,薬物の組み合わせなどを考慮
し、また患者のその時に治療を行っている病状の程度に
応じて決められるが、有効成分Aとして、一日投与量約
0.05〜500mg、好ましくは0.1〜100mg
である。また、有効成分Bについては、薬物の種類に応
じた公知の使用法に準じて決めればよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の医薬用錠剤は安価に製造するこ
とができ、有効成分の分解などが抑えられ、日を経ても
なお有効成分の高い含量を維持できる。したがって、製
剤を安定化して製品の価値を高めることができる。
【0032】
【実施例】次に実施例、参考例及び実験例を挙げて本発
明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。 実施例1 化合物T〔2−エトキシ−1−((2'−(2,5−ジヒ
ドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3
−イル)ビフェニル−4−イル)メチル)−1H−ベン
ズイミダゾール−7−カルボン酸〕を10g、ステアリ
ン酸マグネシウムを0.1gとり軽く混合後、混合末の
250mgを杵径9.0mmφ平面でオートグラフ(島
津製作所製:AG−5000B)により3トン/cm2
打錠圧で錠剤を製造した。錠剤は、厚み3.2mm、硬
度8kgで、密度は1.23mg/mm3、断面積当りの硬度
は0.28kg/mm2あった。
【0033】実施例2 高速撹拌造粒機(パウレック社製:バーチカルグラニュ
レータ、FM−G25)に化合物Tを100g、乳糖を
540g、コーンスターチを230g、HPCを30g
入れ、精製水を200g添加して5分間練合し、その練
合物を40℃真空にて10時間乾燥して取り出した後、
整粒機(昭和化学機械製:パワーミル、P−3S、1.
5mmφパンチングスクリーン)にて粉砕し整粒末(化
合物T末1)845gを得た。化合物T末1を810
g、L−HPCを85.5g、ステアリン酸マグネシウ
ムを4.5gとりタンブル型混合機(昭和化学機械製:
タンブラーミキサー、TM−15)にて1分間混合し
た。混合末をロータリィ打錠機(菊水製作所製:コレク
ト19K、杵6.5mmφ・9.0R、打錠圧2.9ト
ン/cm2)を用いて打錠し、7800錠の重量100m
g、厚み2.8mm、硬度5kg、崩壊時間4分のレン
ズ型の素錠を得た(崩壊時間の測定は日本薬局方(XII)
一般試験法(43)崩壊試験法に基づいて行った。以下の場
合も同様である)。錠剤の密度は1.37mg/mm3、断面
積当りの硬度は0.32kg/mm2であった。さらに、素錠
4000錠をとり、あらかじめ調製しておいた下記の組
成の水性フィルム液を用い、通気型コーティング機(フ
ロイント社製:ミニハイコータ)を用いてドラム回転数
を約20rpm、給気温度約70℃、注液速度1.7g
/分で錠剤が4mg被覆されるまでコーティングした。
得られたフィルム錠は、重量104mg、直径6.7m
mφ、厚み2.9mm、崩壊時間4分のピンクのレンズ
型の錠剤であった。 [水性フィルム液] HPMC 29.94g マクロゴール6000 6.0 g 酸化チタン 4.0 g ベンガラM 0.06g 精製水 380ml
【0034】実施例3 化合物Tを5g及び乳糖100gをポリ袋に入れ振り混
ぜて混合後48メッシュ丸篩で篩過、さらに篩過品をポ
リ袋に入れ乳糖200g追加し振り混ぜて混合後48メ
ッシュで再篩過した。再篩過品305g、乳糖2745
g、コーンスターチ1300g、HPCを150gと
り、実施例2に準じて整粒末4380gを得た。得られ
た整粒末3600g、L−HPCを380g、ステアリ
ン酸マグネシウム20gとり、実施例2に準じて混合し
た混合末を打錠して36000錠の錠剤を得た。得られ
た錠剤の重量は100mg、厚み2.8mm、硬度4k
g、崩壊は2分であった。錠剤の密度は1.37mg/m
m3、断面積に対する硬度は0.26kg/mm2であった。さ
らに錠剤を35000錠とり、あらかじめ調製しておい
た下記の組成の水性フィルム液を用い、通気型コーティ
ング機(パウレック社製:ドリアコータ−500)にて
ドラム回転数を約8rpm、給気温度約75℃、注液速
度15g/分で錠剤が4mg被覆されるまでコーティン
グした。得られたフィルム錠は、重量104mg、直径
6.7mmφ、厚み2.9mm、崩壊時間3分のピンク
のレンズ型の錠剤であった。 [水性フィルム液] HPMC 149.7 g マクロゴール6000 30.0 g 酸化チタン 20.0 g ベンガラM 0.3 g 精製水 1900 ml
【0035】実施例4 流動造粒機(パウレック社製:ニュウスピードドライヤ
ー、FD−3S)に化合物Tを10g、乳糖を590
g、コーンスターチを260g、ステアリン酸マグネシ
ウムを10g入れ、給気温度約70℃、品温約40℃に
コントロールしながら、予め調製しておいたHPCを3
0g溶解した水溶液を600g噴霧し造粒した、規定量
の噴霧が終了した時点で噴霧をやめそのまま乾燥を3分
間行なった。その後、整粒機(昭和化学機械製:パワー
ミル、P−3S、1.5mmφパンチングスクリーン)
を用いて粉砕し整粒末(化合物T末1)860gを得
た。化合物T末1を810g、L−HPCを80g、ス
テアリン酸マグネシウムを10gとりタンブル型混合機
(昭和化学機械製:タンブラーミキサー、TM−15)
にて1分間混合した。混合末をロータリィ打錠機(菊水
製作所製:コレクト19K、杵6.5mmφ・平面、打
錠圧2.4トン/cm2)を用いて打錠し、7500錠の
重量100mg、厚み2.5mm、硬度3kg、崩壊時
間2分の錠剤を得た。錠剤の密度は1.21mg/mm3、断
面積当りの硬度は0.18kg/mm2であった。
【0036】参考例1 実施例1の錠剤を打錠圧7トン/cm2で成形し錠剤を製
造した。錠剤は厚み2.7mm、硬度は12kgであっ
た。錠剤の密度は1.46mg/mm3、断面積に対する硬度
は0.49kg/mm2であった。 参考例2 実施例3で得た混合末を打錠圧1トン/cm2で実施例3
と同じ装置で成形したが錠剤の形にはならなかった。 参考例3 実施例3で得た混合末を打錠圧8トン/cm2で実施例3
と同じ装置で成形し、得られた錠剤の重量は100m
g、厚み2.6mm、硬度7kg、崩壊は10分であっ
た。錠剤の密度は1.51mg/mm3、断面積に対する硬度
は0.49kg/mm2であった。 参考例4 実施例2の方法において、ステアリン酸マグネシウムの
かわりにタルク4.5gを用いて錠剤を製した。錠剤
は、厚み2.8mm、硬度5kgであった。錠剤の密度
は1.37mg/mm3、断面積に対する硬度は0.32kg/m
m2であった。
【0037】実験例1 金属セッケンとしてステアリン酸マグネシウムを使用し
た、実施例1、実施例3、参考例1、参考例3、及びこ
れらの打錠前の検体をそれぞれガラス瓶にいれ、60℃
の条件で2週間保存後、化合物Tの含量を高速クロマト
グラフで定量した。保存前の含量に対する残存率を下式
で求め、結果を〔表1〕に示す。 残存率(%)=60℃保存後の含量×100/保存前の
含量
【表1】 検体 密度 断面積当り硬度 60℃2週 60℃4週 mg/mm 3 kg /mm 2 実施例1 1.23 0.28 100 98 実施例3 1.37 0.26 98 95 参考例1 1.46 0.49 94 90 参考例3 1.51 0.49 90 85 打錠前の検体 実施例1 101 98 実施例3 99 97 参考例1 99 101 参考例3 99 99 この〔表1〕により、本発明の医薬用錠剤は、化合物T
が安定であるのに比べ、錠剤密度の高い参考例1及び参
考例3は含量が著しく低下していることが分かる。さら
に打錠前の検体がいずれも安定であることから化合物T
は打錠により安定性が劣化することも分かる。このこと
から本発明の製剤は打錠による結晶の歪みを生じ経日的
な安定性の劣化の加速を防止するというすぐれた性質を
有していることが分かる。
【0038】実験例2 錠剤密度1.36mg/mm3、単位面積当りの硬度0.38
kg/mm2の同じ特性である実施例2及び参考例4の検体を
それぞれガラス瓶にいれ、60℃の条件で2及び4週間
保存後、実験例1と同じ評価を行い、結果を〔表2〕に
示す。
【表2】 検体 滑沢剤 60゜2週 60 ゜4週 実施例2 ステアリン酸マグネシウム 99% 98% 参考例4 タ ルク 95% 93% この〔表2〕により本発明の医薬用錠剤は化合物Tが安
定であるのに比べ、金属セッケンの代わりにタルクを添
加した参考例4の検体は含量が著しく低下している。こ
れから金属セッケンの添加による効果が分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は硬度を求めるための概略図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/53 47/12 J C07D 413/10 235 417/10 235 //(C07D 413/10 235:00 271:00) (72)発明者 磯部 光孝 大阪府吹田市山田西2丁目8番A8−812 号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): 【化1】 (式中、R1は水素またはヘテロ原子を介して結合して
    いてもよい炭化水素残基を示し、R2は水素または置換
    基を有していてもよい炭化水素残基を示し、R3は陰イ
    オンを形成しうる基またはそれに変じ得る基を示し、X
    はフェニレン基とフェニル基が直接または原子鎖2以下
    のスペーサーを介して結合していることを示し、nは1
    または2を示し、環AはCOOR2で表される基以外に
    さらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示す)で
    表される化合物またはその塩を含有し、素錠の密度を
    1.2ないし1.4mg/mm3に調整してなる医薬用錠
    剤。
  2. 【請求項2】素錠の直径方向における破断面積あたりの
    硬度が0.1ないし0.4kg/mm2である請求項1記
    載の医薬用錠剤。
  3. 【請求項3】式(I)で表される化合物またはその塩の
    融点が120ないし250℃である請求項1記載の医薬
    用錠剤。
  4. 【請求項4】炭素数12ないし22の金属セッケンを含
    有してなる請求項1記載の医薬用錠剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11506433A (ja) * 1995-05-17 1999-06-08 大正製薬株式会社 結腸送達のための多重腸溶性ポリマーコーティングを有するビサコジル投与形態
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