JPH071636A - 車両用天井材及びその製造方法 - Google Patents

車両用天井材及びその製造方法

Info

Publication number
JPH071636A
JPH071636A JP5318519A JP31851993A JPH071636A JP H071636 A JPH071636 A JP H071636A JP 5318519 A JP5318519 A JP 5318519A JP 31851993 A JP31851993 A JP 31851993A JP H071636 A JPH071636 A JP H071636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceiling material
vehicle ceiling
laminated body
resin
thermoplastic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5318519A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Sakai
井 英 男 坂
Koshiro Motai
浩司郎 茂田井
Satoshi Kishi
智 岸
Katsuyuki Morita
田 勝 幸 盛
Hiroshi Tanabe
邉 浩 史 田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP5318519A priority Critical patent/JPH071636A/ja
Publication of JPH071636A publication Critical patent/JPH071636A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のものより軽く、使用する原材料も少
量で済み、剛性が大きく、高品位の製品を安価かつ大量
に供給でき、取扱が容易で、耐蝕性、耐候性に富み、リ
サイクル可能な車両用天井材、及びその製造方法を提供
する。 【構成】樹脂発泡体から成る平板状の芯材の表面又は表
裏両面に、容積含有率で40%以上80%以下の範囲で繊維
を配合した熱可塑性樹脂から成る保護層と、表面材を積
層して成る車両用天井材。容積含有率で40%以上、80%
以下の範囲で繊維を配合した熱可塑性樹脂から成る保護
層の材料シートをその熱可塑性樹脂のガラス転位点以上
に加熱して樹脂発泡体から成る芯材シートと表面材を重
ね、成形型により加圧、賦形することを特徴とする車両
用天井材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用のサンシェード
を含む天井材、並びに、それらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用天井材には、専ら内装に使用され
るものと、サンシェードを構成するものとがある。近年
は、自動車を始めとする各種車両の居住性の改善が重要
な問題となっており、又それらの燃費の向上や、廃車時
の車両部品の再利用も重要なものとなっている。
【0003】このため、内装材にも、軽量で、居住性、
安全性、経済性の向上に寄与することが求められてい
る。而して、従来広く使用されている内装材は、おが屑
やガラス繊維などを熱硬化性樹脂で固めたものや、樹脂
発泡体や、段ボールなどを芯材とし、その表面に化粧用
の表面材を接着したものなどである。
【0004】然しながら、例えば、おが屑を熱硬化性樹
脂で固めたものは、重くて不都合であり、段ボールは軽
量ではあるが、成形に問題がある上、破損し易く、ガラ
ス繊維などを熱硬化性樹脂で固めたものや、樹脂発泡体
を芯材とするものは、熱に対する寸法の変化が大きく、
また強度が充分でなく補強材が必要で製造工程が複雑に
なると言う問題があった。
【0005】又、布や樹脂シートを直接天井に張り、天
井との間にパッキングを入れることもあるが、この方法
は人手を要し、品質管理が不十分となるという問題があ
る。又、サンシェードに就いていうと、これは最近輸送
車両の居住性を高めるため多く使用されているが、従来
使用されて来たものは、熱硬化性樹脂複合材を高圧プレ
スで成形し、それに表面材を接着したものであり、非常
に重く、又、多量の原材料を必要とするものであった。
【0006】又アルミ合金で芯材を組み立て、それに表
面材を貼り付けたものも提案されているが、これにも製
造工程が複雑で、コストが掛かるという問題があった。
又、従来公知の車両用天井材は、車両が廃車になったと
き、リサイクルの困難なものであった。
【0007】
【発明が達成しようとする課題】本発明は叙上の問題点
を解決するためなされたものであり、その目的とすると
ころは、従来のものより軽く、かつ堅牢であり、使用す
る原材料も少量で済み、剛性が大きく、高品位の製品を
安価かつ大量に供給でき、耐蝕性、耐候性に富み、リサ
イクル可能な車両用天井材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】叙上の課題は、樹脂発泡
体から成る芯材の少なくとも一方の表面に、容積含有率
で40%以上、80%の範囲で繊維を配合した熱可塑性
樹脂から成る保護層を積層し、その保護層の表面に薄い
シート状の化粧用表面材を貼着して成る車両用天井材に
よって達成される。
【0009】保護層は芯材の表裏両面の何れか一方又は
双方に設けられ、表面材も同様である。この車両用天井
材は、内装用天井材としても、サンシェードとしても利
用し得る。芯材及び保護層を構成する樹脂としては、何
れもポリプロピレン系樹脂が好ましく、又、保護層に配
合する繊維としては、ガラス繊維が推奨され、さらにそ
の繊維を一方向に配したプリプレグを使用することが望
ましい。
【0010】
【発明を実施するための最良の態様】以下、図面により
本発明の一実施例について詳細に説明する。図1及び図
2は、それぞれ本発明に係る車両用天井材の一実施例を
示す斜視図、図3は両端を折り曲げられた車両用天井材
を示す側面図、図4及び図5は本発明に係る車両用天井
材の製造方法を示す説明図、図6は本発明の一実施例を
示すもので、一面に未発泡層を有する芯材を用いて成形
された車両用天井材の構成を示す一部拡大断面図、図7
は本発明の他の一実施例で未発泡層を有しない芯材を用
いて形成された車両用天井材の構成を示す一部拡大断面
図、図8は図7に示した車両用天井材の細部構成を示す
一部拡大断面図、図9は一面に表面材を有するサンシェ
ードの構成を示す斜視図、図10は両面に表面材を有す
るサンシェードの構成を示す斜視図、図11は両端を折
り曲げたサンシェードを示す側面図、図12は天井材及
びサンシェードのたわみ試験を行っている状態を示す説
明図である。
【0011】而して、図1に示された車両用天井材10
は、樹脂発泡体から成る芯材12の一面に保護層11と
加飾用の表面材13を積層し、一体に接合、成形して成
るものである。このような状態では端部に芯材12や保
護層11が露出しているので、見栄えが悪いが、使用時
にこのような不都合がある場合には、図3に示す天井材
20の如く、端部20a及び20bをそれぞれ芯材側に
折り曲げ加工して、使用することが推奨される。
【0012】図1に示した天井材10は、図4及び図5
に示すように、成形型15及び16の間に、芯材12、
保護層11及び表面材13を重ねて挿入し、加熱、加
圧、して成形することにより製造されるものである。
【0013】更に詳細に説明すると、繊維と熱可塑性樹
脂とから成る保護層の材料シート11をその熱可塑性樹
脂の溶融温度以上に加熱し、高温度で樹脂発泡体から成
る芯材シート12に重ね、さらにその上に表面材13を
重ねて、プレス成形型15、16の間に挟み、加圧、賦
形し、必要に応じて周縁部に処理を施し製品を得る。
【0014】このとき、高温の保護層シートが、樹脂発
泡体から成る芯材の表面に接触するとその芯材の表面が
溶融し、その溶融物が接着剤なって芯材12及び表面材
13が保護層12と一体的に接合される。
【0015】溶融点点以上で加熱された熱可塑性樹脂
は、一般に溶融し流動し得る状態となるが、容積比40
%以上の繊維を含む複合材料では、繊維の格子の中に樹
脂が自由に流動し得ない状態で保持されており、そのた
め、その状態で賦形のための圧力が加えられると、繊維
を骨格として全体の形状が安定な形で定まるので、高精
度の成形品が得られるものである。
【0016】車両用天井材10の細部の構成は図6ない
し図8に示されている。図6に示された天井材は、芯材
12が発泡部12aと不発泡部12bとから成るもので
ある。このように構成すると天井材の裏面が滑らかで、
かつ、耐磨耗性と剛性のある強固なものとなる。
【0017】図7に示された天井材は、芯材12の全体
が発泡体から成るものである。これは図6に示したもの
より軽量であり、裏面に物が触れないような場所でのに
使用に適する。
【0018】芯材12と表面材13の材料が、保護層1
1の熱により溶融するものであるときは、それらの一部
も溶融して保護層11の樹脂と一体化し、図7に示され
るように、均一な接着層17及び18を形成する。
【0019】又、芯材12と表面材13の材料が熱で溶
融しないものである場合は、図8に示す如く、それらの
表面の凹凸によるアンカー効果により両者が保護層11
に強力に接合されることになる。
【0020】天井材の他の実施形態を示したものが図2
である。この天井材は、芯材12の表裏両面に保護層1
1を重ね、室内側の保護層の表面に表面材13を重ね合
わせて一体化したものである。この構成の天井材は図1
のものに比べて面剛性を強くすることができるので、大
型の天井材に適する。
【0021】次に、各構成要素の材料などに就いて説明
する。芯材12、表面材13及び保護層11を構成する
熱可塑性樹脂には特別な限定はなく、例えば、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニール、高密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリレチレンテレフタレート、ポリエーテルサル
フォン、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド(商標:
ULTEM)、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェ
ニレンサルファイドなどが使用できるが、強度、耐磨耗
性、価格や廃棄物となったときの再生の容易さなどの観
点から、最も望ましい樹脂として、ポリプロピレン系樹
脂が推奨される。
【0022】芯材12、表面材13及び保護層11の材
料樹脂は、同系統の樹脂であることが望ましい。又、芯
材12の発泡倍率は2倍以上、60倍以下、望ましくは
10倍以上50倍以下とする。
【0023】発泡倍率を2倍未満の材料を使用しても、
原材料の使用量が増加し、製品が重くなるばかりで、、
得られる利点に見るべきものがなく、又、これを60倍
以上とすると、製品に必要な剛性及び耐磨耗性が得られ
ない。
【0024】而して、保護層11の材料に配合する繊維
としては、アラミド繊維(登録商標「ケプラー」など)
などの合成樹脂繊維、天然の有機質繊維、チタン、ボロ
ン、ステンレスなどの金属繊維、ガラス、炭素、炭化ケ
イ素などの無機繊維が挙げられる。但し、必ずしもこれ
らに限定されるものではなく、充分な強度とを有し、安
価かつ大量に入手できるものであればなんでも良い。
又、これらの繊維に加えて、ワイヤメッシュなどを用い
ることもある。
【0025】この繊維の配合比であるが、これが容積比
で40%未満となると、高温で樹脂の流動性が高まるた
め積層体10の賦形が困難となる上、必要な剛性と耐磨
耗性が得らず、作業中破損することが多くなるが、逆に
80%を越えると、靭性が低下する上、成形加工が困難
となるので、繊維の配合比は40以上、80%以下、望
ましくは45%以上、60%以下とする。
【0026】又、この繊維は、一定方向、即ち、使用中
曲げ応力を受ける方向に揃うようにしておくことが推奨
される。又、この繊維配合層を、横幅方向に繊維を配向
した層と、長手方向に繊維を配向した層との複合体とし
ておくこともあり、又、繊維を平織などにして使用する
ことも推奨されるものである。プリプレグは保護層11
の材料として好適である。プリプレグは特公平02−0
42168号公報に開示されている方法により製造する
ことが出来る。
【0027】又、表面材13を構成する材料としては、
ポリプロピレン、PSなどの発泡又は非発泡シート、P
VC、PZTシートなどの熱可塑性樹脂製品等のほか、
各種繊維から成る織布や不織布など、表面に繊維が出て
いるものが挙げられる。
【0028】次に、図9乃至図11に示されたサンシェ
ードにに就いて説明する。サンシェードは車両の天井に
設けられる開閉窓に取り付けられる遮光用の扉を兼ねた
天井材である。従って、サンシェードは単なる内装専用
の天井材と異なり、内外両面が滑らかで、美麗でなけれ
ばならず、又、耐磨耗性も両面に就いて要求され、更
に、内装材以上の曲げ強度、引張強度、耐衝撃性、耐候
性及び剛性が必要とされるものである。
【0029】そのため、芯材の表裏両面に保護層が必要
であり、この保護層を芯材の両面に接合することによ
り、上記に説明した天井材より強固な部材を得るもので
ある。即ち、図9に示すサンシェード30は、芯材33
の表裏両面に保護層31、32を設け、その一方の保護
層32の表面に表面材34を貼着して成るものである。
【0030】又、図10に示すものは、芯材43の表裏両
面に保護層41、42を設け、さらにそれらの保護層4
1、42の表面に表面材44、45を貼着して成る5層
構造のサンシェード40である。これらの芯材、保護層
及び表面材は前述の天井材のそれらと全く同様のもので
あり、又、その製造方法も同様である。そして、これら
のサンシェード30、40は、その両端部または全周の
縁辺を折り曲げ、図11に示すサンシェード50として
使用することもある。
【0031】これらのサンシェードは、軽量かつ堅牢で
あり、両面が美麗で滑らかで、耐候性、耐蝕性、耐磨耗
性に富み、部品としての精度も高く従って取付けも簡単
であり、長期に渡って軽快に開閉し得るものである。
又、これらのサンシェードは、原材料の使用量が少なく
経済的であり、高品位のものを安価かつ大量に供給で
き、更に、これを取り付けた車両が廃車とされたときも
その樹脂材料のリサイクルが容易なものである。
【0032】更に本発明を具体的な実施例で詳説する。 〔プリプレグの製造〕本実施例で使用するプリプレグ
は、幅200mmのものを特公平02−042168号
公報に開示されている方法で製造した。ガラス繊維の場
合は太さ13μのモノフィラメントの表面をγ−メタク
リロキシ−プロピルトリメトキシシランで処理し、それ
を1800本集束して撚りのないヤーンとし、そのヤー
ンを80本を均一な張力で引張ながら一方向に整列させ
て、樹脂をヤーンに絡ませて、その樹脂を熱ロールでし
ごきながら、ヤーンに含浸させてプリプレグを製造し
た。
【0033】この様にして製造したプリプレグは、繊維
と熱可塑性樹脂の密着性に優れ、繊維含有率も30〜9
0重量%と要求に応じて変えることが出来、厚みも0.
1〜1.0mmで製造することが出来るが、ガラス含有
率は40〜80容量%で、厚さは0.1〜0.6mmの
ところで使用するのが望ましい。
【0034】比較例として用いた不飽和ポリエステルと
ガラス繊維を組み合わせたシートモールディングコンパ
ウンド(SMC)は、三井東圧化学株式会社製の不飽和
ポリエステルエスターML1805 100重量部にt
−ブチルパーオキシベンゾエート1重量部、炭酸カルシ
ウム130重量部、ステアリン酸亜鉛2重量部、酸化マ
グネシウム1重量部を加えた樹脂液を、シートモールデ
ィングコンパウンド製造機を使用し常法により、25m
mに切断したガラス繊維ロービングに含浸させ、ガラス
繊維含有率30重量%に調整し、40℃の雰囲気で24
時間熟成して製造した。実施例及び比較例で使用するた
めに製造したプリプレグ及びSMCの構成は、表1に示
した。
【表1】
【0035】[実施例1]プリプレグAを繊維方向を9
0度変えて2層に重ね合わせた積層体を2枚用意した。
積層体の大きさは一辺が1000mmの正方形とした。
表面材としてトリッコット製の不織布、芯材として30
倍発泡の厚み6mmのポリプロピレンを積層体と同じ大
きさで準備した。プリプレグ2組を、220℃の遠赤外
線を加熱源とする炉中で2分間加熱し、プピプレグのポ
リプロピレン樹脂を溶融状態にさせる。
【0036】次いで、図5に示した様に、トリコット製
の表面材13を60℃に加熱した金型中に挿入し、次ぎ
に加熱した1枚のプリプレグ積層体11を表面材13の
上に載せ、直ちに80℃に加熱した厚さ6mmの発泡体
を芯材12としてプリプレグ積層体の上に載せ、更にに
他の一枚のプリプレグ積層体を、芯材12に接する面の
ガラス繊維配向方向が前記一枚のプリプレグ積層体のそ
れと同方向になるようにして、芯材12の上に載せ、金
型15、16を閉じ、成形品表面積当り0.5kg/c
2 の低圧で1分間加圧し天井材を成形した。金型中に
材料を投入する作業は、プリプレグが溶融状態にある3
0秒以内に行った。この板の厚さ及び重量を測定した。
【0037】この天井材の中心部から、長さ600mm
幅400mmのテストシート60を切り出し、図12に
示したように、500mmのスパンで平行かつ水平に設
けられた一対の指示ロール61、62の上に載せ、その
中心部に直径160mmの木製の円盤63を介して、2
0kgの荷重を加え、板中心部のたわみ量を測定した。
又、長さ200mm、幅20mmの短冊状試験片を切
り出し20℃から150℃の間で熱膨張係数を測定し
た。測定結果は表2に示してある。
【表2】
【0038】[実施例2]プリプレグCを使用しかつ芯
材として30倍の発泡倍率のポリスチレンを使用する以
外は実施例1と同様にして天井材を製造し、厚み、重
量、たわみ量、熱膨張係数を測定した。測定結果を表2
に示した。
【0039】[実施例3]プリプレグBを使用しかつ芯
材として厚さ10mmの15倍発泡のポリプロピレンを
使用する以外は実施例1と同様にして図9に示すサンシ
ェードを成形した。実施例1と同様にして試験板を切り
出し、厚さ、重量、たわみ量を測定した。測定結果を表
2に示した。
【0040】[実施例4]プリプレグDを使用しかつ芯
材として厚さ10mmの15倍発泡のポリスチレンを使
用する以外は実施例1と同様にして図9に示すサンシェ
ードを成形した。実施例1と同様にして試験板を切り出
し、厚さ、重量、たわみ量を測定した。測定結果を表2
に示した。
【0041】[比較例1]繊維屑100重量部にフェノ
ール樹脂30重量部加えた材料を200℃で加熱加圧し
て得た板材に、エポキシ系樹脂接着剤を塗布し、表面材
としてトリコット製の不織布を貼付け従来型の天井材を
製造した。実施例1と同様にして試験板を製造し、厚
さ、重量、たわみ量、熱膨張係数を測定した。結果を表
2に示した。
【0042】[比較例2]ダンボールにエポキシ系樹脂
接着剤を塗布し、表面材としてトリコット製の不織布を
貼付け従来型の天井材を製造した。実施例1と同様にし
て試験板を製造し、厚さ、重量、たわみ量、熱膨張係数
を測定した。結果を表2に示した。
【0043】[比較例3]30倍発泡のマレイン酸変性
された厚さ10mmのポリスチレン発泡体に水エマルジ
ョン系の接着剤を塗布し、表面材としてトリコット製の
不織布を貼付け従来型の天井材を製造した。実施例1と
同様にして試験板を製造し、厚さ、重量、たわみ量、熱
膨張係数を測定した。結果を表2に示した。
【0044】[比較例4]SMCを150℃に加熱され
た金型中に投入し、100kg/cm2の圧力で、5分
間加圧しサンシェードの基板を成形した。このSMC基
板の上に、エポキシ系樹脂接着剤を塗布し、表面材とし
てトリコット製の不織布を貼付け従来型の天井材を製造
した。実施例1と同様にして試験板を製造し、厚さ、重
量、たわみ量を測定した。結果を表2に示した。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る車両用天井材は、芯材が樹
脂発泡体であるため、従来のものより軽く、取扱が容易
で、使用する原材料も少量で済み、かつ、芯材が高い圧
縮強度を有する上、少なくともその一方の面に剛性及び
抗張力が極めて大きい繊維強化合成樹脂から成る保護層
が形成されているため、全体的に剛性及び耐衝撃性が極
めて高く、熱に対する寸法安定性に優れ、耐蝕性、耐候
性に富み、安価で大量に供給でき、リサイクル可能なも
のであるから、本発明を実施すれば、車両の燃費の改
善、安全性及び経済性の向上に有用なものである。
【0046】尚、上記に説明した積層体は、車両用の天
井材以外にも、例えば、建築用や冷凍装置などの保温、
保冷パネルなどとして広く利用し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用天井材の一実施例を示す斜
視図である。
【図2】本発明に係る車両用天井材の一実施例を示す斜
視図である。
【図3】両端を折り曲げられた車両用天井材を示す側面
図である。
【図4】本発明に係る車両用天井材の製造方法を示す説
明図である。
【図5】本発明に係る車両用天井材の製造方法を示す説
明図である。
【図6】本発明の一実施例を示すもので、一面に未発泡
層を有する芯材を用いて成形された車両用天井材の構成
を示す一部拡大断面図である。
【図7】本発明の他の一実施例で未発泡層を有しない芯
材を用いて形成された車両用天井材の構成を示す一部拡
大断面図である。
【図8】図6に示した車両用天井材の細部構成を示す一
部拡大断面図である。
【図9】一面に表面材を有するサンシェードの構成を示
す斜視図である。
【図10】両面に表面材を有するサンシェードの構成を
示す斜視図である。
【図11】両端を折り曲げたサンシェードを示す側面図
である。
【図12】天井材及びサンシェードのたわみ試験を行っ
ている状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10、20・・・・・・・・・・・・車両用天井材 30、40、50・・・・・・・・・・サンシェード 11、31、32、41、42・・・・・・保護層 12、33、43・・・・・・・・・・芯材 13、34、44、45・・・・・・・・表面材 15、16・・・・・・・・・・・・成形型
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項14
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】叙上の課題は、樹脂発泡
体から成る芯材の少なくとも一方の表面に、容積含有率
で20%以上、70%の範囲で繊維を配合した熱可塑性
樹脂から成る保護層を積層し、その保護層の表面に薄い
シート状の化粧用表面材を貼着して成る車両用天井材に
よって達成される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】この繊維の配合比であるが、これが容積比
で20%未満となると、高温で樹脂の流動性が高まるた
め積層体10の賦形が困難となる上、必要な剛性と耐磨
耗性が得らず、作業中破損することが多くなるが、逆に
70%を越えると、靭性が低下する上、成形加工が困難
となるので、繊維の配合比は20以上、70%以下、望
ましくは45%以上、60%以下とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】この様にして製造したプリプレグは、繊維
と熱可塑性樹脂の密着性に優れ、繊維含有率も20〜9
0重量%と要求に応じて変えることが出来、厚みも0.
1〜1.0mmで製造することが出来るが、ガラス含有
率は20〜70容量%で、厚さは0.1〜0.6mmの
ところで使用するのが望ましい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】比較例として用いた不飽和ポリエステルと
ガラス繊維を組み合わせたシートモールディングコンパ
ウンド(SMC)は、三井東圧化学株式会社製の不飽和
ポリエステルエスターML1805 100重量部にt
−ブチルパーオキシベンゾエート1重量部、炭酸カルシ
ウム130重量部、ステアリン酸亜鉛2重量部、酸化マ
グネシウム1重量部を加えた樹脂液を、シートモールデ
ィングコンパウンド製造機を使用し常法により、25m
mに切断したガラス繊維ロービングに含浸させ、ガラス
繊維含有率18容量%に調整し、40℃の雰囲気で24
時間熟成して製造した。実施例及び比較例で使用するた
めに製造したプリプレグ及びSMCの構成は、表1に示
した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 23:00 (72)発明者 盛 田 勝 幸 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 田 邉 浩 史 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂発泡体から成る芯材と、その芯材の少
    なくとも一方の表面に、容積含有率で40%以上、80
    %以下の強化繊維を含み、熱可塑性樹脂が溶融状態にあ
    る時に低圧下で任意の形状に変形し得る繊維補強熱可塑
    性樹脂板を層状に積層してなる積層体と、その積層体の
    表面にシート状の表面材を設けることから成る車両用天
    井材。
  2. 【請求項2】積層体が芯材の表裏両面に、また表面材が
    各積層体の表面に設けられている請求項1に記載の車両
    用天井材。
  3. 【請求項3】積層体が芯材の表裏両面に設けられ、表面
    材が一方の積層体の表面にのみ設けられている請求項1
    に記載の車両用天井材。
  4. 【請求項4】積層体が芯材の一方の表面に設けられ、表
    面材がその積層体の表面に設けられている請求項1に記
    載の車両用天井材。
  5. 【請求項5】車両用天井材が、内装用天井材である請求
    項1ないし4のいずれか一に記載の車両用天井材。
  6. 【請求項6】車両用天井材が、サンシェードである請求
    項1ないし4のいずれか一に記載の車両用天井材。
  7. 【請求項7】芯材及びその表裏の積層体を形成する熱可
    塑性樹脂が、何れもポリプロピレン系樹脂である請求項
    1ないし6のいずれか一に記載の車両用天井材。
  8. 【請求項8】芯材及びその表裏の積層体を形成する熱可
    塑性樹脂が、何れもポリスチレン系樹脂である請求項1
    ないし6のいずれか一に記載の車両用天井材。
  9. 【請求項9】芯材(12)の発泡倍率が2倍以上60倍以下
    である請求項1ないし7のいずれか一に記載の車両用天
    井材。
  10. 【請求項10】積層体を構成する繊維が、ガラス繊維で
    ある請求項1ないし7のいずれか一に記載の車両用天井
    材。
  11. 【請求項11】積層体を構成する繊維が、一方向に配列
    されている請求項1ないし9のいずれか一に記載の車両
    用天井材。
  12. 【請求項12】表面材がポリプロピレン系樹脂からなる
    シートである請求項1ないし10のいずれか一に記載の
    車両用天井材。
  13. 【請求項13】表面材の表面がエンボス加工されている
    請求項1ないし11のいずれか一に記載の車両用天井
    材。
  14. 【請求項14】容積含有率で40%以上、85%以下の
    強化繊維を含み、熱可塑性樹脂が溶融状態にある時に低
    圧下で任意の形状に変形し得る繊維強化熱可塑性樹脂板
    を層状に積層してなる積層体を加熱し、その熱可塑性樹
    脂を溶融状態にして層間に含まれる空気の脱気を行う工
    程と、熱可塑性樹脂が溶融状態にある積層体を、所望の
    外形を有する発泡樹脂体の周囲に配置し、さらに、その
    積層体の表面に表面材を設け、ついで低圧下で、発泡樹
    脂体の表面に積層体と表面材を共に密着、接合させて一
    体化した後、冷却する工程からなる車両用天井材の製造
    方法。
JP5318519A 1992-12-28 1993-12-17 車両用天井材及びその製造方法 Pending JPH071636A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5318519A JPH071636A (ja) 1992-12-28 1993-12-17 車両用天井材及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-348538 1992-12-28
JP34853892 1992-12-28
JP5318519A JPH071636A (ja) 1992-12-28 1993-12-17 車両用天井材及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH071636A true JPH071636A (ja) 1995-01-06

Family

ID=26569388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5318519A Pending JPH071636A (ja) 1992-12-28 1993-12-17 車両用天井材及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH071636A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007030358A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Teijin Dupont Films Japan Ltd 自動車内装材用ポリエステルフィルム
JP2013035245A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Toyota Motor Corp 繊維強化樹脂成形体及びそれを用いた車両用内装材
JP2013035247A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Toyota Motor Corp 繊維強化樹脂成形体及びそれを用いた車両用内装材
JP2019111727A (ja) * 2017-12-22 2019-07-11 日本ポリプロ株式会社 加飾成形体およびその製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007030358A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Teijin Dupont Films Japan Ltd 自動車内装材用ポリエステルフィルム
JP4739846B2 (ja) * 2005-07-27 2011-08-03 帝人デュポンフィルム株式会社 自動車内装材用ポリエステルフィルム
JP2013035245A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Toyota Motor Corp 繊維強化樹脂成形体及びそれを用いた車両用内装材
JP2013035247A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Toyota Motor Corp 繊維強化樹脂成形体及びそれを用いた車両用内装材
JP2019111727A (ja) * 2017-12-22 2019-07-11 日本ポリプロ株式会社 加飾成形体およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5494737A (en) Ceiling material for vehicles and production process thereof
US5725940A (en) Composite molded article and method for making same
US6855652B2 (en) Structurally reinforced panels
AU2012203228B2 (en) Lightweight composite thermoplastic sheets including reinforcing skins
JP5500177B2 (ja) 繊維強化樹脂材とその製造方法
US20230398772A1 (en) High-strength low-heat release composites
KR101407800B1 (ko) 열가소성 플라스틱-연속섬유 혼성복합체의 혼성 와인딩 방법 및 그를 이용한 고압용기 및 그 제조방법
US7482048B2 (en) Composite thermoplastic sheets including an integral hinge
US5604020A (en) Thermoplastic thermoformable composite material and method of forming such material
JP2543743B2 (ja) サンドウィッチ構造体を用いて成形物品を製造する方法
EP1055512B9 (en) Molded article and process for preparing same
US5043127A (en) Method of making a shaped article from a sandwich construction
US20060213137A1 (en) Thermofused reinforced decorative composite material with thermoplastic stiffener core
GB1582696A (en) Method of producing reinforced plastic panels
JPH01226311A (ja) シートモールディングコンパウンドとその製造方法およびその成形品
JPH071636A (ja) 車両用天井材及びその製造方法
KR200228830Y1 (ko) 내장재 적층체
JPH06344477A (ja) 積層成形品及びその製造方法
WO2000006375A1 (en) Laminated liner
US6729676B1 (en) Hybrid composite reinforced door inner panel
JPH06198792A (ja) 繊維強化樹脂成形品及びその製造方法
JPH05147169A (ja) 積層体とその製造方法
JPH0788988A (ja) 積層成形品及びその製造方法
KR19980065475U (ko) 내장재 적층체
JPH06246723A (ja) コンクリート型枠及びその製造方法