JPH0715577U - フレキシブルコンテナーバッグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フレキシブルコンテナーバッグの充填作業と
排出作業の簡略化と安全性の向上を計る。 【構成】 本体の上部に吊り手を有し、底部に内容物の
排出筒を備えかつ、底部の下側には排出筒の収納部を設
けたフレキシブルコンテナーバッグ。

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

【０００１】 この考案は粒体、粉体等を収容した本体を吊り上げて、底部に設けられた排出 筒を開放して落下排出させるフレキシブルコンテナーバッグに関する。

【０００２】

【従来の技術】

天然繊維、合成繊維あるいはテープヤーン等の編織物によって四角形のバッグ 本体とし、これに吊手と、底部に排出筒を設けてなるものは通常フレキシブルコ ンテナーバッグ（以下、これを単にコンテナーバッグという）と称されよく知ら れている。

【０００３】 この従来のコンテナーバッグの使い方の一例を図２について説明すると、本体 １の底部３には排出筒４が設けられていて、この排出筒４は編織布や厚手の軟質 プラスチックチューブ等からなっていて、排出筒４の一端は底部３に縫着された り接着されたりして底部３に取付けられる。またこの底部３の下面には排出筒４ を本体１内に押し込んだ時に排出筒の部分を閉塞するための外蓋１２が取付けら れる。この外蓋１２は図３にみるように排出筒４の周辺に４枚の三角形片が配さ れ、その一辺で底部３に止着されており、その先端部分にはガイド１３が設けら れる。このガイド１３には外蓋絞りロープ１４が挿通されている。今、本体１に 内容物を収納する時には、排出筒４を排出筒縛りテープ１１で縛り、この排出筒 ４を本体１の内部に押し込め、次いで底部３の下側に付設された外蓋１２に設け られた外蓋絞りロープ１４を絞ることによって４枚の外蓋１２は集まって底部３ の排出筒４の部分は閉塞される。このようにして底部３の排出筒４の部分を閉塞 した上で本体１に内容物を充填する。

【０００４】 このようにして内容物が充填されたコンテナーバッグから内容物を取出し排出 するには、まず、クレーンで吊り手２を吊り上げてコンテナーバッグを上に吊り 上げ、次いで作業員がコンテナーバッグの下に入り、外蓋絞りロープ１４を解き 、外蓋１２を開き、次いで本体１内に押し込められている排出筒４を引き出し、 垂れ下げ、この排出筒４を縛っていた縛りテープ１１を解き放して内容物を、こ の排出筒４を通して落下排出する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

このようなコンテナーバッグにあっては、内容物を充填する時には何も問題は ないがこのものから内容物を排出する時には、作業員がクレーンで吊り上げられ たコンテナーバッグの下に入って、外蓋の解き放しや、排出筒を縛っているロー プの解き放し等の作業をしなければならないので危険であり、時には余りコンテ ナーバッグを高く上げられないで作業員がコンテナーバッグの下に入り難い場合 には、上記した排出のための作業がやり難いものである。 このようなことから排出作業が安全でしかも簡単であるコンテナーバッグを提 供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記した課題を達するため、この考案は本体１の上部に吊り手２を有し、底部 ３に内容物の排出筒４を備え、かつ底部３の下側には排出筒４の収納部５を設け たフレキシブルコンテナーバッグとしたものである。

【０００７】 この考案における排出筒４は編織布や柔軟なプラスチックチューブ等のように 柔軟な材料で作成されていて、内容物を充填する時、排出筒４を収納部５に折り 曲げて容易に収納できるものであることが必要である。

【０００８】 この考案における排出筒４の形状は図示したように円筒形のほかに角筒形であ ってもよく、円筒形の場合には円筒を押し潰して扁平にして収納部５に収納すれ ばよく、角筒形の場合には、ガゼット状に折畳み扁平にして収納部５に収納すれ ばよい。この場合、ガゼット状にして折畳み、扁平にして収納部５に収納した時 、収納部５に接する角筒形の面を、他の３面よりも硬い材料で排出筒４を構成す るのもよい。

【０００９】 この考案では排出筒４には引出しロープ９を付設することにより内容物が充填 されているコンテナーバッフから内容物を落下排出するために、収納部５に収納 されている排出筒４を引き出すのに便利である。またこの引出しロープ９にはマ ジックテープ１０を付設すると共にコンテナーバッグの底面にもマジックテープ １０′を付設して、充填時において排出筒４が収納部５に収納されている時、引 出しロープ９はコンテナーバッグの底部にマジックテープ１０，１０′によって 取り付け固定され、内容物の排出時の作業に際して作業がやり易いようにするの が良い。

【００１０】 この考案では排出筒４を収納する収納部５はコンテナーバッグの底部３の下側 に受板６を垂下して設け、この受板６と底部３との間に排出筒４を収納するのが 良いが、これに限らず、コンテナーバッグを床面に置いた時容易に潰れるような 例えば編織布製の筒をコンテナーバッグの底部の下側に設けるのも良く、要はコ ンテナーバッグを床面に置いた時に、かさばってコンテナーバッグの安定を欠く ようなことがなく、排出筒４を安全に確実に維持する空間を確保できるものであ るならば良い。それ故、受板６とした時、その材料としては編織布によるものが 良い。

【００１１】 この考案ではコンテナーバッグの底部３に排出筒４を設けるには、底部３に排 出筒４の外径と等しい径の孔を穿ち、この孔に排出筒４を挿入して、その一端と 底部３とを縫着したり、接着する等して止着すればよい。

【００１２】

【作用】

排出筒が内容物の充填時に、コンテナーバッグの底部の外側の収納部に収納さ れているから、内容物の排出に際しての排出筒の引出しとロープの解き放しを、 コンテナーバッグの下に作業員が入り込まないで作業が出来、また排出の工程が 短縮できる。

【００１３】

【実施例】

図１は、この考案の実施の一例を示すコンテナーバッグの縦断側面図であり図 ２は従来のコンテナーバッグの縦断側面図である。

【００１４】 図において１はコンテナーバッグの本体であって、この本体１の上部には吊り 手２を有している。３は本体１の底部であって排出筒４を備えている。 このようにされた本体１は従来のものと、この発明のものと異なるところはな く、図２によって従来のものを説明すると、１１は排出筒４に付設された排出筒 縛りテープであり、１２は底部３の下面に設けられた外蓋、１３は外蓋１２に設 けられたガイドであって、このガイド１３には外蓋絞りロープ１４が挿通されて いてこの外蓋絞りロープ１４を絞ることで、４枚の外蓋１２は集まって排出筒４ の部分を閉塞する。

【００１５】 この従来のコンテナーバッグに内容物を充填するには、まず、排出筒縛りテー プ１１で排出筒４を緊縛し、次いで排出筒４を本体１の内部に押し込み、外蓋絞 りロープ１４を絞って外蓋１２を集めて排出筒４が押し込まれた部分を閉塞する 。このようにしてから本体１内に内容物を充填する。 また、充填されたコンテナーバッグから内容物を排出するには、まず、クレー ンで吊り手２を持ち上げて本体１を上方に吊り上げる。次いで外蓋絞りロープ１ ４をほどいて外蓋１２を開けてから本体１内部にある排出筒４を引き出し垂下さ せ、この状態で排出筒縛りテープ１１をほどくことによって内容物は落下、排出 される。この内容物の排出作業にあたっては、外蓋１２の開放や排出筒４の引き 出し垂下作業のために作業員が本体１の下面に入ることが必要となる。

【００１６】 この考案では特にこの排出作業が安全で容易にできるコンテナーバッグを提供 することを目的としてなされたもので、本体１の底部３に排出筒４が垂下して設 けられていることは従来のものと変りはないが、底部３の下側に排出筒４の収納 部５を設けたことを特徴とするもので、この収納部５は例えば受板６を底部３の 下方に間隔を置いて設けて、この空間を収納部５としたり、筒状のものを底部３ の下面に縫着、接着等で設け、この筒の内部を収納部５とするものである。この ため、排出筒４は、編織布による筒や柔軟なプラスチックチューブ等のように、 柔軟な材料で作成され、本体１内に内容物を充填するに先立って、底部３に垂下 している排出筒４を折り曲げて収納部５に収納できるものでなければならない。 ７は排出筒４に設けられた排出筒止着ロープであって、排出筒４を収納部５に収 納した時、本体１の下端に設けられたロープ８と、排出筒止着ロープ７とを結び 合って排出筒４を収納部５に安定して維持する。また９は排出筒４に設けられた 排出筒引出しロープであって、排出筒４が収納部５に収納されている時、収納部 ５の外で底部３の下面にあるのが望ましく、そのため、排出筒引出しロープ９の 一端にマジックテープ１０を、また底部３の下面にマジックテープ１０と係合止 着するマジックテープ１０′を設けて、これらマジックテープ１０，１０′によ って排出筒引出しロープ９を底部３の下面に安定して位置させるのがよい。なお 、排出筒止着ロープ７と排出筒引出しロープ９とは図に示したように１本のロー プを排出筒４に設けてもよく、あるいは別個のロープを取り付けてもよい。

【００１７】 この考案になるコンテナーバッグに内容物を充填し、排出するには次のように される。 まず排出筒４を垂下状態から折り曲げて収納部５に収納する。この時、排出筒 止着ロープ７とロープ８とを結ぶ。この時排出筒引出しロープ９はマジックテー プ１０，１０′によって底部３の下面に安定して維持させる。 この状態で本体１内に内容物を充填する。充填された内容物を排出するには、 まずクレーン等で吊り手２を持ち上げ所望の高さまで本体１を持ち上げる。所望 の高さまで上昇したら、まず排出筒止着ロープ７とロープ８とをほどき、排出筒 引出しロープ９で排出筒４を収納部５から引出し垂下させれば内容物は落下排出 される。

【００１８】 なお、この考案において排出筒４には従来の排出筒と同様に、排出筒４を緊縛 するロープが付設されていてもよい。

【００１９】

【考案の効果】

この考案になるコンテナーバッグは、底部の下面に排出筒の収納部を設けて、 ここに排出筒を収納するようにしたから、内容物の充填に際しては排出筒を、こ の収納物に収納するだけで、直ちに充填作業を行うことができるし、内容物の排 出に際しては、クレーン等で吊り上げられたコンテナーバッグの側方から排出筒 を収納部から引出すだけで内容物が落下排出されるので従来のものにくらべると 、排出作業が簡単であること、すなわち従来のものは外蓋絞りロープをほどいて 外蓋を開き、次いで排出筒を本体から引出し垂下して、最後に排出筒縛りテープ をほどくことによって内容物が落下排出されるが、この考案のものにあっては、 排出筒を収納部から引出せば内容物が落下排出されるという排出作業が簡単にな った許りでなく、この排出作業を行うため、従来のものにあっては、持ち上げら れたコンテナーバッグの下に入り込んで排出作業を行わなければならず、コンテ ナーバッグの高さによっては作業が難しく、またいずれの場合でもコンテナーバ ッグの下に入り込むという危険な作業とならざるを得なかったが、この考案のも のは、コンテナーバッグの側方から作業が行い得るため、作業は容易でありまた 安全なものとなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施の一例を示すコンテナーバッグ
の縦断側面図。

【図２】従来のコンテナーバッグの縦断側面図。

【図３】従来のコンテナーバッグの底部の要部の背面
図。

【符号の説明】

１ コンテナーバッグの本体 ２ 吊り手 ３ 底部 ４ 排出筒 ５ 収納部 ６ 受板 ７ 排出筒止着ロープ ８ ロープ ９ 排出引出しロープ １０，１０′ マジックテープ １１ 排出筒縛りテープ １２ 外蓋 １３ ガイド １４ 外蓋絞りロープ

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体（１）の上部に吊り手（２）を有
   し、底部（３）に内容物の排出筒（４）を備え、かつ底
   部（３）の下側には排出筒（４）の収納部（５）を設け
   たことを特徴とするフレキシブルコンテナーバッグ。
2. 【請求項２】 排出筒（４）は柔軟な材料からなってい
   ることを特徴とする請求項１記載のフレキシブルコンテ
   ナーバッグ。
3. 【請求項３】 排出筒（４）は円筒形であることを特徴
   とする請求項１記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
4. 【請求項４】 排出筒（４）は角筒形であることを特徴
   とする請求項１記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
5. 【請求項５】 排出筒（４）には引出しロープ（９）を
   設けたことを特徴とする請求項１記載のフレキシブルコ
   ンテナーバッグ。
6. 【請求項６】 収納部（５）は底部（３）の下側に受板
   （６）を垂下して設けてなり排出筒（４）は底部（３）
   の下面と受板（６）との間に挿入されて収納されること
   を特徴とする請求項１記載のフレキシブルコンテナーバ
   ッグ。