JPH07152723A - 対話処理装置 - Google Patents

対話処理装置

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JPH07152723A
JPH07152723A JP30016793A JP30016793A JPH07152723A JP H07152723 A JPH07152723 A JP H07152723A JP 30016793 A JP30016793 A JP 30016793A JP 30016793 A JP30016793 A JP 30016793A JP H07152723 A JPH07152723 A JP H07152723A
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JP
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JP30016793A
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English (en)
Inventor
Masahito Ishizaki
雅人 石崎
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、対話相手と同じ課題を共有し、対
話相手との間で質問及び説明が相互に可能で、対話の進
捗に応じて動的に課題の設定を行うことが可能な対話処
理装置を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の対話処理装置は、対話の進捗状況に
対応する発話の発話内容を規定するタスク規則データベ
ース10と、対話に関する信念に対応する発話の発話形
式と、発話による対話に関する信念の変化を規定する対
話規則データベース20と、対話に関する情報と、対話
に関する信念を記憶する信念データベース30と、対話
の進捗状況に基づき発話内容を決定し、対話に関する信
念に基づいて発話形式を決定し、発話の情報と発話によ
り変化する信念を信念データベースに記憶する発話処理
手段40と、対話相手からの着話から抽出された着話形
式及び着話内容と対話に関する更新された信念を信念デ
ータベース30に記憶する着話処理手段50とから成
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対話相手への発話と該
対話相手からの着話とからなる対話により該対話相手と
協同して課題を解決する対話処理方法に係り、特に、対
話の進捗に伴う対話相手の認識レベルの変化に応じて対
話の目的を設定し、発話の内容と発話の形式を選択する
対話処理装置に関する。
【0002】更に、本発明は、対話の進捗に伴う対話相
手の認識レベルの変化に応じて対話の目的を設定し、発
話の内容と発話の形式を選択して対話処理を実行する対
話処理装置にも関する。
【0003】
【従来の技術】従来より、対話相手が計算機システムに
対して質問を発し、この質問に対し計算機システムが応
答して対話相手の課題解決に寄与する対話者主導型の対
話方法、及び、計算機システムが所定の手順に従って対
話相手に発話を行う計算機システム主導型の対話方法が
CAI(計算機支援教育)の分野、データベース検索の
インタフェース、チケット予約等において知られてい
る。図15は、従来技術による対話情報処理を説明する
図であり、同図の(a)は対話者主導型CAIシステム
を示し、(b)は計算機システム主導型のCAIシステ
ムを示す。前者の方法では、対話相手が課題を保持し、
その課題を解決するよう、予め計算機システムが用意し
ている質疑応答パターンから必要な質問を選択して対話
をすすめる。計算機システムは、対話相手からの質疑を
データベースの検索キーとして利用し、この検索キーに
よるデータベース検索の結果を質疑の応答として出力す
る。一方、後者の方法は、課題を保持するのは計算機シ
ステムであり、この課題の解決のために計算機システム
は、対話相手から特定の情報を得るために所定の項目を
質問し、この質問に対する応答を対話相手から得るか、
或いは、計算機システムは、対話相手に対して所定の項
目の中から特定の情報を伝達する。
【0004】さらに、データベースの質問応答から始ま
った従来の対話研究は、プランニング(及びプラン認
識)という概念を利用することにより、対話の形式化を
進めると共に、説明することができる特徴を増やしてき
たことが、例えば、Webber,B.(1987) により“質問応答
(Question Answering)”,Shapiro,S.C. 等の編集による
Encyclopedia of Artificial Intelligence,814-822,Jo
hn Wiley and Sons,Inc.発行に記述されている。これら
の研究は、静的世界を仮定したプランニング、及び受動
的な主体を前提としている。静的世界を仮定するとは、
単一のプランニング主体のみによって環境が変化するこ
とを意味し、また、受動的な主体とは、相手の目標の達
成を援助することを目標とする主体のことを意味する。
近年、自分で目標を持ち、それを達成するために活動す
る知的な主体(例えばロボット)について関心が寄せら
れている。このような知的な主体を実現するためには、
動的世界における能動的な主体の振舞について研究する
必要がある。動的な世界では、主体は不十分な情報の下
で行動することを強いられる。これはまた、主体の行動
が目標達成には不十分であったり、失敗し得ることを意
味する。能動的であるためには、世界から得られる情報
を、自分の目標の達成にいかに使うかを考える必要があ
る。
【0005】従来のタスク思考型対話の例として、エデ
ィンバラ大学で開発されたマップタスクという対話デー
タベースが周知であり、Anderson,A.H. 等(1991)“HC
RCマップタスク型対話(The HCRC Map Task Corpu
s)”,Language and Speech 34(4),351-366に説明されて
いる。マップタスクにおける課題は、指示者が持つ地図
上に描かれている経路を、被指示者の地図上に描かせる
ことである。指示者の地図と被指示者の地図は、ほとん
ど同じであるが、指示者の地図にある目標物が被指示者
の地図にはない場合や、目標物の名前が違う場合があ
る。マップタスクは、128対話から成り、対話平均タ
ーン数162、ターン平均単語数7.09である。マッ
プタスクを調べてみると、タスクの目標を達成しようと
する主体の発話として、目標達成には情報が不十分で、
後から自分、又は相手からの質問に答えての情報の補完
が行われているもの(漸次化と呼ぶ)と、相手の誤解を
正すために、前に説明した地点から説明をし直すもの
(再説明と呼ぶ)が観察される。以下に、漸次化と再説
明の具体例を示す(対話例は、日本語訳により示し、指
示者を「指」で、被指示者を「被」で略記する)。 〔漸次化〕対話例1において、「指」は、岩山を迂回す
るように指示している。この指示は、どちらから迂回す
るかについて指定していないため、「被」は、この指示
からだけでは経路を描くことができない。「指」は、
「被」からの質問に答える形で自分の発話を精緻化し、
さらに、「被」が間違った経路を描かないように情報を
付加している。 (対話1) 指:岩山を迂回するようにしてください。 被:上からですか下からですか。 指:上からです。でもできるだけその岩山のそばを通っ
てください。 〔再説明〕対話2において、「指」は、「被」の地図に
井戸があるとして、経路を説明している。しかし、
「被」の地図の中には井戸がないことを知り、別の目標
物である湾を利用して経路を説明し直している。 (対話2) 指:南へ下りてください。 被:井戸はありません。 指:では、湾はありますか。 被:はい、あります。 指:それでは、その湾沿いを通って、入り江の所まで行
ってください。 上記の漸次化及び再説明を実現するためには、プランニ
ングの過程を柔軟に制御する必要がある。漸次化では、
プランニング過程を途中で中断し、再説明では、前の過
程に戻ってプランニングをやり直す必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の計算機シ
ステム主導の方法では、対話相手の発話は計算機システ
ムからの指示にしたがう応答に限定され、自発的な課題
設定と対話内容の設定を行えないので、対話相手の状況
に応じた柔軟な対話を構築できない。したがって、対話
相手の目的に合致した対話を行えるとは限らない。更
に、知的CAIの分野における研究は、知識処理を中心
に進展しているが、学習者と計算機システムとの間の対
話処理を実現するための発話の内容及び発話の形式への
言及は殆ど行われていない。
【0007】本発明は、上記の問題点に鑑み、対話相手
と対話処理装置とが同じ課題を共有し、対話相手からの
質問及び説明と、対話処理装置からの質問及び説明を可
能とし、更に、対話相手との対話の進捗に応じて動的に
課題の設定を行うことが可能な対話処理装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理説
明図である。本発明の対話処理装置は、対話の話題と、
対話の進捗状況と、対話相手への応答と、予め計画され
た発話の内容と、対話相手が対話の話題を理解する際の
障害と、対話の話題に関する対話処理装置と対話相手の
知識を格納する信念データベース30と、対話の進捗状
況に対応する発話の発話内容を規定するタスク規則デー
タベース10と、対話の話題に関する対話処理装置及び
対話相手の知識に対応する発話の発話形式と、発話形式
の発話により変化させられる対話の話題に関する対話処
理装置及び対話相手の知識を規定する対話規則データベ
ース20と、信念データベース30の対話の進捗状況に
基づいてタスク規則データベース10より発話の発話内
容を決定し、信念データベース30の対話の話題に関す
る対話処理装置及び対話相手の知識に基づいて対話規則
データベース20より発話の発話形式を決定し、発話に
基づく対話の話題に関する対話処理装置と対話相手の知
識の変化を推定し、信念データベース30を更新する発
話処理手段40と、発話に対する対話相手からの着話の
情報を抽出し、着話に基づく対話の話題に関する対話処
理装置と対話相手の知識の変化を推定し、信念データベ
ース30を更新する着話処理手段50とから成る。
【0009】更に、本発明の対話処理装置の信念データ
ベース30における対話の話題に関する対話処理装置と
対話相手の知識は、対話の話題に関する対話処理装置の
認識と、対話の話題に関する対話相手の認識に対する対
話処理装置の認識と、対話の話題に関する対話処理装置
の認識に対する対話相手の認識に対する対話処理装置の
認識とより成る。
【0010】更に、本発明の対話処理装置の発話処理手
段40の発話は、信念データベース30に対話相手への
応答が設定されている場合、対話相手への応答から成
り、信念データベース30に計画された発話内容が設定
されている場合、計画された発話内容と、信念データベ
ース30に格納される計画された発話内容に関する対話
処理装置の知識と対話相手の知識に対応して対話規則デ
ータベース20より選択された発話形式とから成り、信
念データベース30に対話相手への応答及び該計画され
た発話内容が設定されていない場合、信念データベース
30の対話の進捗状況に基づいてタスク規則データベー
ス10より選択された発話内容と、選択された発話内容
に関する対話処理装置の知識と対話相手の知識に対応し
て対話規則データベース20より選択された発話形式と
から成る。本発明の対話処理装置の発話処理手段40
は、発話内容に含まれる概念、又は発話の計画に前提と
された概念に対話相手の理解の障害となり得る概念が含
まれる場合、信念データベース30の対話相手が対話の
話題を理解する際の障害に概念を格納し、着話処理手段
50は、抽出された着話内容が対話相手からの質問の開
始である場合、信念データベース30に質問に対する対
話相手への応答を格納し、抽出された着話内容が肯定的
な応答の場合、信念データベース30の対話の話題を更
新する。
【0011】
【作用】本発明の対話処理装置は、対話の進捗状況から
発話の内容を決定し、対話に関する対話処理装置及び対
話相手の知識により発話の形式を決定し、対話に関する
対話処理装置及び対話相手の発話前の知識と発話の形式
とを用いて対話に関する対話処理装置及び対話相手の発
話後の知識を推定する。これにより、対話処理装置の知
識と対話相手の知識の変化に応じて対話を進めることが
できるので、動的な世界に適合した対話処理を実現でき
る。
【0012】更に、本発明の対話処理装置によれば、対
話処理装置と対話相手は共に、例えば、情報伝達、疑問
語(いつ、どこ、なぜ等)による疑問、真偽の疑問等を
発話形式としてその中から発話の形式を選択することが
できる。したがって、対話処理装置は、対話相手が設定
した目標の達成を援助するよう対話相手と協同する受動
的な対話処理だけでなく、対話処理装置が設定した目標
を対話相手との対話を積み重ねて達成する能動的な対話
処理の実行が可能である。これにより、受動的のみなら
ず、能動的に機能する課題解決のための対話処理を実現
することができる。
【0013】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の一実施例を
詳細に説明する。図2は本発明の一実施例の対話処理シ
ステムの構成図であり、課題(タスク)を達成するため
に必要な知識を対話相手の知識に応じて規定する規則を
格納するタスク規則データベース10と、対話処理シス
テムと対話相手の知識に応じて発話の形式を規定する規
則を格納する対話規則データベース20と、対話の話題
と、対話の進捗状況と、対話相手への応答と、計画済の
発話内容と、対話相手が対話の話題を理解する際の障害
と、対話に関する対話処理システムの認識及び対話相手
の認識とに対する信念を時系列的に格納する信念データ
ベース30とから成る。更に、本発明の一実施例の対話
処理システムは、同図に示すように、信念データベース
30の内容を利用してタスク規則データベース10及び
対話規則データベース20からタスク規則及び対話規則
を選択し、発話形式及び発話内容からなる発話を決定す
る発話処理部40と、信念データベース30及び対話規
則データベース20を利用して対話相手の着話から対話
相手の信念を推定し、話題の推移を信念データベース3
0に記録する着話処理部50と、実際の発話情報を生成
して対話相手に対して発話情報を伝達し、例えば、ディ
スプレイ装置を含む発話部70と、実際の対話相手の発
話情報を受信して着話として着話処理部50に供給し、
例えば、キーボードとポインティング装置を含む着話部
80と、解決すべき課題が属する領域(ドメイン)の知
識を格納する地図情報データベース90とにより構成さ
れる。
【0014】本発明の一実施例による対話処理システム
は、地図情報データベース90内に保有する地図上の経
路を対話を介して対話相手に理解させることを課題と
し、対話相手と協同してこの課題の解決を図る。以下で
は、本発明の一実施例による対話処理システムは、始
点、終点、経路の形状、経路の方向等により指定される
地図上の経路を対話相手に教示するものとして説明す
る。
【0015】図3は本発明の一実施例によるタスク規則
データベース10の構成を説明するための図である。タ
スク規則データベース10は、経路の情報、すなわち、
始点(始)、形状(形)、方向(方)、始点と終点との
距離(距)、終点(終)に関する相手の知識(信念)の
有無に応じて、伝達できる情報を規定する(タスクプラ
ン)。例えば、 (始、方、形) → (距) (始、方、形) → (終) は、タスクプランの一例であって、「もし、相手がルー
トの始点、方向、形状を知っている場合、伝達できる情
報は、ルートの始点から終点の距離、又は、終点に関す
る情報である」ことを示している。タスクプランは、信
念の対象となる概念及び地図に関する具体的な領域知識
とは別に表現している。これは、即応的規則の問題であ
る規則数の爆発を避けるための、規則の一般化である。
規則の具体化は、実行時に動的に行う。同図において、
例えば、対話の進捗状況が「始点」である場合に、発話
内容として、「経路の(形状)」、「経路の(形状、方
向)」、「経路の(形状、方向、終点)」の3通りの選
択可能なタスク規則が示されている。このように、タス
ク規則データベース10には、解決すべき課題に固有な
対話戦略が対話の進捗状況と発話内容との関係で記述さ
れている。
【0016】図4は本発明の一実施例による対話規則デ
ータベース20の構成を説明するための図である。同図
に示す対話規則データベース20には、発話行為と、発
話の前の信念(前信念)と発話の後の信念(後信念)の
変化の関係の規則(対話プラン)が記述されている。対
話プランは、Carletta,J.(1992) により“タスク思考型
対話におけるリスク−テェイキングとリカバリ(Risk-ta
king and Recovery inTask-Oriented Dialogue)" 、博
士論文、エディンバラ大学、に提案された信念遷移規則
を利用する。ここで、信念は、対話処理システムの考え
(自)と、対話相手がどう考えているかに関する対話処
理システムの考え(自他)と、対話処理システムについ
て対話相手がどう考えているかに関する対話処理システ
ムの考え(自他自)とから成る。信念は、主体、信念の
対象、信念の強さから成り、信念の強さは、「理解」、
「認知」、「不明確」に区別される。対話行為は、主
体、発話行為、対話の状態から成り、発話行為は、開
始、情報伝達、真偽質問、疑問語質問、終了から成り、
対話の状態は、始め、肯定的な返事、否定的な返事、肯
定的なフィードバック、否定的なフィードバックから成
る。例えば、信念遷移規則の一例とその意味は次の通り
である。 前信念 : (認知、理解、不明確) 対話行為: (自分、疑問語質問、始め) 後信念 : (認知、理解、認知) 意味:ある概念に関して、自分は認知し、相手は理解
し、自分が不明確だと相手が信じている時に、自分が疑
問語質問を始めると、その概念に関して自分が認知して
いると相手は信じるようになる。 上記の如く、信念は、「理解」、「認知」、「不明確」
の3種類の状態により表され、「理解」はある概念に対
して正しい情報を持っている状態を示し、「認知」はあ
る概念に対して情報を持っているが、その情報が正しい
かどうかは分からない状態を示し、「不明確」はある概
念に対して情報を持っていない状態を示す。発話行為
は、本発明の一実施例の対話処理システムを表わす「自
分」か、対話相手を表わす「相手」のどちらの行為であ
るかを示す主体と、発話形式(「情報伝達」、「疑問語
質問」、「真偽質問」等)を示す行為と、行為の「始
め」か、行為に対する「肯定的応答」か、行為に対する
「否定的応答」かを示す状態とにより表される。例え
ば、図4に示す対話規則1の前信念の状態は、ある概念
に対して、対話処理システムは「理解」し、対話相手が
どう考えているかは「不明確」で、対話処理システムが
どう考えているかに対する対話相手の考えは「不明確」
であり、この前信念の状態の場合、主体が「自分」で、
行為が「情報伝達」で、行為の状態が「始め」である発
話の選択が可能であり、この発話行為により、信念の状
態は、対話処理システムは「理解」し、対話相手がどう
考えているかは「不明確」で、対話処理システムがどう
考えているかに対する対話相手の考えは「理解」されて
いる後信念の状態に変化することを表わしている。尚、
対話プランも、上述のタスクプランと同様に、信念の対
象となる概念及び地図に関する具体的な領域知識とは別
に表現している。これは、即応的規則の問題である規則
数の爆発を避けるための、規則の一般化である。規則の
具体化は、実行時に動的に行う。
【0017】図5は本発明の一実施例による信念データ
ベース30の構成を説明するための図である。信念デー
タベース30は、時刻、対話の話題、対話の進捗状況、
対話相手への応答、計画済の発話内容、対話相手の理解
の障害、信念の7つの項目から成るデータを時系列的に
格納している。同図の行方向は格納されるデータ項目の
列を表わし、列方向は時系列的な順序を表わしている。
対話の話題(目標とも呼び得る)は、対話相手に理解さ
せるべき地図上の経路であり、同図では「経路(p8,
p10)」、即ち、始点を「p8」、終点を「p10」
とする経路である。対話の進捗状況は、例えば、始点p
8が対話相手に理解されている場合、「始点」が格納さ
れる。対話相手への応答は、対話相手からの着話に対し
て行う応答(例えば、対話相手の質問に対する返答)で
あり、次の発話に利用される。同図では、対話相手への
応答は得られていないので「なし」が格納される。計画
済の発話内容には、対話相手に対する発話が決定された
時、その決定された発話の内容が格納されるが、同図で
は未だ発話内容が決定されていないので「なし」が格納
される。対話相手の理解の障害は、計画された発話内
容、又は、発話内容の前提にその時点で対話相手が理解
しているかどうかが分からない概念が含まれている可能
性がある場合、その概念が格納される。同図において
は、「なし」が格納されている。信念には、図4におい
て説明したように、ある概念に対する対話処理システム
の考え(自)と、対話相手がどう考えているかに関する
対話処理システムの考え(自他)と、対話処理システム
について対話相手がどう考えているかに関する対話処理
システムの考え(自他自)とが格納される。同図におい
ては、地図上の概念である「岩山」、「城」、「池」に
対する(自)、(自他)、(自他自)夫々の信念の状態
が格納される。
【0018】図6は本発明の一実施例による対話処理シ
ステムの動作概要を説明する図である。本発明の一実施
例の対話処理システムは、最初に発話処理を行ない(ス
テップ80)、次に着話処理を行ない(ステップ9
0)、対話相手からの着話情報中に次の発話を必要とす
る応答が含まれる場合、ステップ80に戻り、対話相手
からの着話情報中に次の発話を必要とする応答が含まれ
ない場合、処理を終了する(ステップ95)。
【0019】図7は、本発明の一実施例による発話処理
部40の動作フローチャートである。発話処理部40
は、信念データベース30に対話相手への応答が設定さ
れている(発話内容と発話形式が共に決まっている)場
合、ステップ140に進み(ステップ100)、対話相
手への応答が設定されない場合、信念データベース30
に計画済の発話内容が設定されている場合にはステップ
130に進む(ステップ110)。
【0020】信念データベース30には、対話相手への
応答も、計画済の発話内容も設定されていないので、発
話処理部40は、信念データベース30の対話の進捗状
況に対応するタスク規則をタスク規則データベース10
より選択して、発話内容を決定し(ステップ120)、
決定された発話内容に関する対話処理システムの認識及
び対話相手の認識に対する信念に対応する前信念を対話
規則データベース20より選択して、発話形式を決定す
る(ステップ130)。
【0021】発話処理部40は、決定された発話内容及
び発話形式にしたがって発話部70を介して対話相手に
発話し(ステップ140)、発話に対応する新しいデー
タを信念データベース30に追加し、更に、対話規則デ
ータベース20から発話により変化する対話処理システ
ムの認識及び対話相手の認識に対する信念(後信念)を
獲得して、信念データベース30の信念データを更新す
る(ステップ150)。
【0022】更に、発話処理部40は、発話の内容に含
まれる概念、又は発話を計画する際に前提とした概念の
中に、対話相手の理解の障害となる可能性のある概念が
含まれない場合、ステップ180に進み(ステップ16
0)、対話相手の理解の障害となる可能性のある概念が
含まれる場合、この概念を信念データベース30の対話
相手の理解の障害データに記録する(ステップ17
0)。
【0023】次に、発話処理部40は、着話処理部50
の着話処理を呼出し(ステップ180)、着話処理終了
後、対話相手からの応答が有ればステップ100に戻
り、対話相手からの応答が無い場合、処理を終了する
(ステップ190)。
【0024】図8は、本発明の一実施例による着話処理
部50の動作フローチャートである。着話処理部50
は、着話、すなわち、対話相手の発話から情報を抽出す
る。着話処理部50は、着話の発話形式が質問形式では
ない場合、ステップ240に進み(ステップ200)、
着話の発話形式が質問形式の場合、着話の発話状態が
「始め」の場合、ステップ270に進む(ステップ21
0)。
【0025】着話処理部50は、着話の内容が「肯定的
応答」でない場合、すなわち、「否定的応答」等の場
合、ステップ280に進み(ステップ220)、着話の
内容が「肯定的応答」の場合には、話題を更新して、更
新した話題を信念データベース30に設定する(ステッ
プ230)。
【0026】着話処理部50は、着話の発話形式が質問
形式では無い場合、着話の発話状態が「始め」であれ
ば、ステップ270に進む(ステップ240)。着話処
理部50は、着話の発話状態が「始め」ではなく、更
に、「肯定的応答」でない場合、ステップ280に進み
(ステップ250)、着話の発話状態が「肯定的応答」
の場合、話題を更新して、更新した話題を信念データベ
ース30に設定する(ステップ260)。
【0027】着話処理部50のステップ270では、着
話の発話形式が質問形式で、発話状態が「始め」の場
合、対話相手の質問に対する応答データが信念データベ
ース30中に存在するかどうかを検索し、応答データが
存在する時、信念データベース30の対話相手への応答
の発話形式を「肯定的応答」に設定し、発話内容に「着
話の内容」を設定し、応答データが存在しない時、信念
データベース30の対話相手への応答の発話形式に「否
定的応答」を設定し、発話内容に「着話の内容」を設定
する。更に、着話処理部50は、着話の発話形式が質問
形式ではなく、発話状態が「始め」の場合、着話の内容
が信念データベース30に記録されている内容と矛盾す
る時、信念データベース30の対話相手への応答の発話
形式に「疑問語質問」を設定し、発話内容に「矛盾する
内容」を設定し、着話の内容が信念データベース30に
記録されている内容と矛盾しない時、信念データベース
30の対話相手への応答の発話形式に「肯定的応答」を
設定し、発話内容に「着話の内容」を設定する(ステッ
プ270)。
【0028】最後に、着話処理部50は、信念データベ
ース30の中から、着話内容に関する信念を取り出し、
この取り出された信念と着話の発話形式の組合せに対応
する対話規則を対話規則データベース20から選択し、
その選択された対話規則の後信念により、着話後の対話
相手の信念を推定して、推定された信念を信念データベ
ース30に記録する。
【0029】図9は本発明の一実施例による地図と対話
の第1のパターンを説明するための図であり、同図の
(a)は、本発明の一実施例の対話処理システムの地図
を示し、(b)は、対話処理システムの対話相手の地図
を示す。これにより、対話処理システムは、地図上の目
標物として「城」、「池」、「岩山」を理解している
が、対話相手は、地図上の目標物として「城」と「岩
山」しか理解していないことが示されている。同図の
(a)の矢印で示された実線は、対話相手に理解させる
べき経路を表わす。同図の(c)は対話処理システムと
対話相手との間の対話を示し、対話処理システムの発話
(1)、(3)、(3’)と、対話相手からの着話
(2)が示されている。
【0030】図10は本発明の一実施例の地図情報デー
タベース90の第1のパターンを説明するための図であ
る。同図の地図情報データベース90は、図9に示した
地図に対応している。経路上の点には、「p8」、「p
9」等の名前が付されている。経路上の点間の関係に示
す「形状(経路(p8,p9),迂回,池)」は、始点
p8から終点p9までの経路の形状は、池を迂回する形
状であることを表わす。また、経路上の点間の関係に示
される「方向(経路(p8,p9),下から)」は、始
点p8から終点p9までの経路の方向は、下からの方向
であることを表わす。更に、経路上の点と地図上の目標
物との関係に記述されている「右(p8,城)」は、点
p8の右に城があることを表わし、地図の目標物間の関
係に記載されている「間(岩山,城,池)」は、岩山と
城の間に池があることを表している。
【0031】図11は図9に示す対話の進展とともに変
化する本発明の一実施例の信念データベース30の第1
のパターンを説明する図である。同図の信念データベー
ス30は、図5に示す構成と同様に、時刻、対話の話
題、対話の進捗状況、対話相手への応答、計画済の発話
内容、対話相手の理解の障害、信念の7つの項目から成
るデータを時系列的に格納している。同図の時刻x1に
格納されたデータは初期状態を示し、対話の話題、すな
わち、目標とする経路の始点と終点は、p8とp10で
あり、始点についての説明は既に行われていて、対話相
手への応答はなく、計画済の発話内容もなく、対話相手
の理解の障害もなく、岩山と城に関しては、対話処理シ
ステムと対話相手の両方が理解していて、池に関しては
対話相手は理解していない状態である。
【0032】ここで、対話処理システムは、図7に示す
発話処理部40の動作フローチャートにしたがって発話
処理を開始する。対話相手への応答及び計画済の発話内
容は設定されていないので、対話の進捗状況が「始点」
である場合のタスク規則をタスク規則データベース10
から選択する。例えば、図3に示すタスク規則データベ
ース10の場合、対話の進捗状況が「始点」の場合に対
応するタスク規則としてタスク規則1、2、3の3通り
を選択可能である。このように複数のタスク規則の適用
が可能な場合には、前提の少ないタスク規則を優先して
適用し、又は、前提の多いタスク規則を優先して適用す
る等の基準にしたがって、タスク規則を選択することが
できる。本発明の一実施例では、タスク規則1を選択す
る。これにより、発話内容が「形状」に決定される。
【0033】次に、発話の形式を決定するために、発話
内容で決定された「形状」に関する対話相手の理解を現
在の信念データベース30中の信念から参照すると、
「形状」に関しての対話相手の考えについては何もわか
っていないので、対話規則データベース20の対話規則
1を適用する。これにより、発話形式は、「情報伝達」
に決定される。
【0034】対話処理システムの発話処理部40は、こ
こで、地図情報データベース90を参照して、例えば、
岩山を迂回すれば良い旨の判断を行ない、これを発話部
80に送り、発話部80により、例えば、「岩山を迂回
するようにしてください。」のように具体的な発話内容
として発話する。この発話により、対話相手が理解して
いない「池」が対話相手の理解の障害となる可能性があ
るので、対話相手が理解している「岩山」と「城」とに
より、「池」について記述している地図情報データベー
ス90内のデータ「間(岩山、城、池)」を対話相手の
理解の障害とし、発話内容とこの対話相手の理解の障害
とを信念データベース30の時刻x2のデータに書き込
む。対話相手は、この発話の内容及び形式については、
対話処理システムが理解していると考えるようになるの
で、発話後の信念は、時刻x2のデータの信念のように
変化する。
【0035】ここで、着話部80により対話相手の発話
「上からですか下からですか。」を着話し、この着話の
発話形式「(相手、疑問語質問、始め)」と、発話内容
「方向」を着話処理部50に送る。着話処理部50にお
いて、この着話の情報を抽出すると、この質問の形式
は、対話規則データベース20の対話規則3に相当する
ので、着話後の対話相手の信念を、対話規則3の後信念
により推定することができる。そこで、この質問の発話
形式と、発話内容と、着話後に推定される信念とを時刻
x3のデータとして、信念データベース90に設定す
る。次に、この質問に対する回答を地図情報データベー
ス90内で見つけることができるので、質問に対する応
答の発話内容を「方向(経路(p8,p10),上か
ら」とし、発話形式を「(自分、疑問語質問、肯定的応
答)」として、信念データベース90の時刻x4のデー
タに設定する。
【0036】着話処理部50の処理の終了後、再び、発
話処理部40の処理に戻り、既に設定済の対話相手への
応答に基づいて、「上からです。」の発話を計画すると
共に、時刻x3において、対話相手の理解の障害が発生
しているので、その障害を回避するための発話の内容
を、例えば、「形状(経路(p8,p10),迂回、
池)、間(岩山、城、池)」とし、発話の形式を「(自
分、情報伝達、始め)」として、「でもできるだけ岩山
のそばを通ってください。」という発話を生成する。発
話時点では、対話相手の考えは不明確であるので、信念
(自他)が「不明確」となる信念が信念データベース3
0の時刻x5のデータに設定される。
【0037】図12は本発明の一実施例による地図と対
話の第2のパターンを説明するための図であり、同図の
(a)は、本発明の一実施例の対話処理システムの地図
を示し、(b)は、対話処理システムの対話相手の地図
を示す。これにより、対話処理システムは、地図上の目
標物として湾と井戸を理解しているが、対話相手は、地
図上の目標物として湾しか理解していないことが示され
ている。同図の(a)に矢印で示された実線は対話相手
に理解させるべき経路である。同図の(c)は対話処理
システムと対話相手との間の対話を示し、対話処理シス
テムの発話(1)、(3)、(5)と対話相手からの着
話(2)、(4)を示す。
【0038】図13は本発明の一実施例の地図情報デー
タベース90の第2のパターンを説明するための図であ
る。同図の地図情報データベース90は、図12に示し
た地図に対応している。経路上の点には、「p1」、
「p2」等の名前が付されている。経路上の点間の関係
に示す「形状(経路(p1,p2),直線」は、始点p
1から終点p2までの経路の形状は、直線であることを
表わし、「方向(経路(p1,p2),南」は、始点p
1から終点p2までの経路の方向は、南方向であること
を表わす。更に、経路上の点と地図上の目標物との関係
に記述されている、例えば、「右(p2,井戸)」は、
点p2の右に井戸があることを表わしている。地図の目
標物間の関係に記載されている「右(井戸,湾の入
江)」は、井戸の右に湾の入江があることを表してい
る。
【0039】図14は図12に示す対話の進展とともに
変化する本発明の一実施例の信念データベース30の第
2のパターンを説明する図である。同図の信念データベ
ース30は、図5に示す構成と同様に、時刻、対話の話
題、対話の進捗状況、対話相手への応答、計画済の発話
内容、対話相手の理解の障害、信念の7つの項目から成
るデータを時系列的に格納している。同図の時刻y1
は、初期状態を示し、目標とする経路の始点はp1で、
終点はp2であることが示されている。経路の始点につ
いては説明済であり、井戸については、対話相手が理解
しているかどうかは不明確である。対話相手への応答、
計画済の発話内容、対話相手の理解の障害は無い。
【0040】ここで、対話処理システムは、図7に示す
発話処理部40の動作フローチャートにしたがって発話
処理を開始する。対話相手への応答及び計画済の発話内
容は設定されていないので、対話の進捗状況が「始点」
である場合のタスク規則をタスク規則データベース10
から選択する。本発明の一実施例の第2のパターンで
は、タスク規則3を選択する。これにより、「形状、方
向、終点」が発話内容として選択され、具体的には、
「形状(経路(p1,p2),直線),方向(経路(p
1,p2),南),終点(経路(p1,p2),井
戸)」とする。発話の形式は、この発話内容に関して対
話相手は理解していないので、対話規則データベース2
0の対話規則1を利用して「(自分、情報伝達、始
め)」とする。この発話内容を発話部70を介して、例
えば、「南へ下りてください。井戸の所へ。」として発
話する。この発話による信念の変化を対話規則1に基づ
いて推定し、この推定された信念と発話内容を信念デー
タベース30の時刻y2のデータに設定する。
【0041】次に、対話相手の発話「井戸はありませ
ん。」を着話部80を介して着話し、対話相手の発話の
発話形式「(相手、情報伝達、否定的応答)」と、発話
内容「井戸」を着話処理部50に送る。着話処理部50
において着話情報の抽出を行い、対話規則データベース
20の対話規則2の後信念により対話相手の信念を推定
し、この推定された信念を信念データベース30の時刻
y3のデータに設定する。ここで、質問形式以外の形式
の発話に対して否定的応答が得られたので、新しい目標
物の設定を行う。本発明の一実施例の第2のパターンで
は、目標物を「井戸」から「湾」に変更する。かかる目
標物の変更は、例えば、着話処理部50から発話処理部
40の処理を呼び出して行うこともできる。
【0042】発話処理部40の処理に再び戻って、地図
情報データベース90を参照し、先の発話とは別の説明
として、例えば、発話形式を「(自分、情報伝達、始
め)」とし、発話内容を「形状(経路(p1,p2),
湾沿い)、終点(経路(p1,p2),湾の入江)、
湾」とする。ここで、この発話内容を直接発話する前
に、前提となる湾についての理解を確認するために、発
話形式を「(自分、真偽質問、始め)」、発話内容を
「湾」として、発話部70を介して、「では、湾はあり
ますか。」を発話する。この発話に対する対話相手の信
念は、対話規則データベース20の対話規則5の後信念
により「不明確」であり、この信念の状態を信念データ
ベース30の時刻y4のデータに設定する。
【0043】次に、再び着話部80により、対話相手の
発話「はい、あります。」から発話形式「(相手、真偽
質問、肯定的応答)」と、発話内容「湾」が得られる。
着話処理部50において、対話規則データベース20の
対話規則6を適用することにより、「湾」については、
対話処理システムも対話相手も理解していることが推定
されるので、これを信念データベース30の時刻y5の
データに設定する。
【0044】最後に、発話処理部40に戻り、既に計画
済の発話、すなわち、発話形式が「(自分、情報伝達、
始め)」であり、発話内容が「形状(経路(p1,p
2),湾沿い)、終点(経路(p1,p2),湾の入
江)、湾」である発話を発話部70を介して「それで
は、その湾沿いを通って、入江の所まで行ってくださ
い。」として発話する。この発話内容の中には対話相手
が理解していない情報は含まれないと推定できるので、
すべての信念が「理解」された信念の状態を信念データ
ベース30の時刻y6のデータに設定する。
【0045】尚、本発明の一実施例の対話処理システム
では、発話部70はディスプレイ装置を含み、着話部8
0はキーボードとポインティング装置とを含む構成とし
ているが、発話部70と着話部80の構成は本発明の一
実施例に限定されることはなく、発話部70はスピーカ
ーを含み、着話部80はマイクロフォンを含む、例えば
加入者電話機のような構成により音声データを対話処理
装置の入出力に利用することも可能である。更に、本発
明の一実施例による対話処理装置の対話相手は、人であ
っても良く、別の対話処理装置であっても良い。
【0046】
【発明の効果】上記の本発明の対話処理装置によれば、
対話相手の目標の達成を援助することを目的とする受動
的な働きのみならず、目標をもって能動的に機能する知
的な主体、例えばロボットを構成することが可能であ
る。更に、本発明によれば、かかる能動的で知的な主体
は、対話相手も同様に能動的で知的な主体であるような
動的世界においても、知的な主体の目標及び対話相手の
目標を対話相手と協同して達成することができるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の一実施例による対話処理システムの構
成図である。
【図3】本発明の一実施例によるタスク規則データベー
スの説明図である。
【図4】本発明の一実施例による対話規則データベース
の説明図である。
【図5】本発明の一実施例による信念データベースの説
明図である。
【図6】本発明の一実施例による対話処理システムの動
作の概要を示す図である。
【図7】本発明の一実施例による発話処理部の動作フロ
ーチャートである。
【図8】本発明の一実施例による着話処理部の動作フロ
ーチャートである。
【図9】本発明の一実施例による地図と対話の説明図
(第1のパターン)である。
【図10】本発明の一実施例による地図情報データベー
スの説明図(第1のパターン)である。
【図11】本発明の一実施例による信念データベースの
更新の説明図(第1のパターン)である。
【図12】本発明の一実施例による地図と対話の説明図
(第2のパターン)である。
【図13】本発明の一実施例による地図情報データベー
スの説明図(第2のパターン)である。
【図14】本発明の一実施例による信念データベースの
更新の説明図(第2のパターン)である。
【図15】従来技術による対話情報処理の説明図であ
る。
【符号の説明】
10 タスク規則データベース 20 対話規則データベース 30 信念データベース 40 発話処理手段 50 着話処理手段 70 発話部 80 着話部 90 地図情報データベース 100 CAIシステム 110 データベース 120 データベース検索部 130 課題解決処理部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対話相手への発話と該対話相手からの着
    話とよりなる対話により該対話相手と協同して課題を解
    決する対話処理装置であって、 該対話の話題と、該対話の進捗状況と、該対話相手への
    応答と、予め計画された該発話の内容と、該対話相手が
    該対話の話題を理解する際の障害と、該対話の話題に関
    する該対話処理装置と該対話相手の知識を格納する信念
    データベースと、 該対話の進捗状況に対応する該発話の発話内容を規定す
    るタスク規則データベースと、 該対話の話題に関する該対話処理装置及び該対話相手の
    知識に対応する該発話の発話形式と、該発話形式の発話
    により変化させられる該対話の話題に関する該対話処理
    装置及び該対話相手の知識を規定する対話規則データベ
    ースと、 該信念データベースの該対話の進捗状況に基づいて該タ
    スク規則データベースより該発話の発話内容を決定し、
    該信念データベースの該対話の話題に関する該対話処理
    装置及び該対話相手の知識に基づいて該対話規則データ
    ベースより該発話の発話形式を決定し、該発話に基づく
    該対話の話題に関する該対話処理装置と該対話相手の知
    識の変化を推定し、該信念データベースを更新する発話
    処理手段と、 該発話に対する該対話相手からの該着話の情報を抽出
    し、該着話に基づく該対話の話題に関する該対話処理装
    置と該対話相手の知識の変化を推定し、該信念データベ
    ースを更新する着話処理手段とから成る対話処理装置。
  2. 【請求項2】 前記信念データベースの前記対話の話題
    に関する前記対話処理装置と前記対話相手の知識は、該
    対話の話題に関する該対話処理装置の認識と、該対話の
    話題に関する該対話相手の認識に対する該対話処理装置
    の認識と、該対話の話題に関する該対話処理装置の認識
    に対する該対話相手の認識に対する該対話処理装置の認
    識とより成ることを特徴とする請求項1記載の対話処理
    装置。
  3. 【請求項3】 前記発話処理手段の発話は、前記信念デ
    ータベースに前記対話相手への応答が設定されている場
    合、該対話相手への応答から成り、 該信念データベースに前記計画された発話内容が設定さ
    れている場合、該計画された発話内容と、該信念データ
    ベースに格納される該計画された発話内容に関する該対
    話処理装置の知識と該対話相手の知識に対応して前記対
    話規則データベースより選択された発話形式とから成
    り、 該信念データベースに該対話相手への応答及び該計画さ
    れた発話内容が設定されていない場合、該信念データベ
    ースの該対話の進捗状況に基づいて前記タスク規則デー
    タベースより選択された発話内容と、該選択された発話
    内容に関する該対話処理装置の知識と該対話相手の知識
    に対応して該対話規則データベースより選択された発話
    形式とから成り、 該発話処理手段は、該発話内容に含まれる概念、又は該
    発話の計画に前提とされた概念に該対話相手の理解の障
    害となり得る概念が含まれる場合、該信念データベース
    の該対話相手が該対話の話題を理解する際の障害に該概
    念を格納し、 前記着話処理手段は、前記抽出された着話内容が該対話
    相手からの質問の開始である場合、前記信念データベー
    スに該質問に対する該対話相手への応答を格納し、 該抽出された着話内容が肯定的な応答の場合、該信念デ
    ータベースの前記対話の話題を更新することを特徴とす
    る請求項2記載の対話処理装置。
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