JPH07151843A - 同期ピンガの同期整合装置 - Google Patents

同期ピンガの同期整合装置

Info

Publication number
JPH07151843A
JPH07151843A JP29969093A JP29969093A JPH07151843A JP H07151843 A JPH07151843 A JP H07151843A JP 29969093 A JP29969093 A JP 29969093A JP 29969093 A JP29969093 A JP 29969093A JP H07151843 A JPH07151843 A JP H07151843A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
synchronization
pinger
signal
coil
delay time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29969093A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Takahashi
秀幸 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP29969093A priority Critical patent/JPH07151843A/ja
Publication of JPH07151843A publication Critical patent/JPH07151843A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 同期ピンガの同期整合を水中でも行なうこと
ができ、且つ外部装置と同期信号接続用のコネクタを必
要としない同期ピンガの同期整合装置。 【構成】 磁束が自由に貫通することができる材料によ
り製作された同期ピンガ筺体9と、同期ピンガ筺体9の
外部に巻かれた送信コイル6と、前記同期ピンガ筺体9
の内部に設けられ前記送信コイル6と電磁結合をする受
信コイル11と、船上の同期信号発生手段1,2が出力
する同期信号に基づき前記送信コイル6に同期用励磁電
流を流し、前記受信コイル11に誘起される誘起電流を
検出し、該検出信号に基づき前記同期ピンガ筺体9の内
部に設けられた同期用時計14の基準時刻を合わせる同
期整合手段12,13とを備えたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音響測位装置の音源と
して使用する同期ピンガの同期整合装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、音響測位法としては、測位対象物
に音源を取付け、この音源の距離及び方位を測定して位
置を求める方法があるが、また、あらかじめ水底の基準
点に設置され、船上の基準時計と同期整合された時刻を
基準時刻として、一定周期毎に水中に音波を発射する同
期ピンガを用いて位置を求める方法もある。この同期ピ
ンガを用いる音響測位法の公知文献としては、例えば、
海洋音響研究会編集発行、「海洋音響−基礎と応用
−」、(1984年)、P.204〜214がある。
【0003】図5は従来の同期ピンガを用いた音響測位
装置の概念図である。同図において、30は水底に設置
された同期ピンガ、40は船舶から水中につり下げられ
た受波器、50は船舶であり、船舶50内には、受信器
51、検波回路52、カウンタ53及び基準時計54が
搭載されている。同期ピンガ30は、内部に同期用時計
を含んでおり、この同期用時計は、水中に設置される前
に、あらかじめ船舶50に搭載された基準時計54と時
刻合せ(これを同期整合という)が行なわれる。そして
この同期整合の行なわれた時刻を基準時刻とした一定周
期T毎に所定周波数の音波を水中に発射するように構成
されている。
【0004】図6は図5の装置の動作を説明するための
波形図である。図6を参照し図5の動作を説明する。船
上の基準時計54と同期ピンガ30内の同期用時計とが
それぞれ出力する同期信号の繰返し周期Tは、例えば2
〜32秒の範囲内で、音波の水中伝播距離と水中伝播速
度V(約1500メートル/秒)を考慮して、その伝播
所要時間よりも大きくなるようにあらかじめ設定される
(図6の(a),(c)を参照)。同期ピンガ30は、
この内部の同期用時計の出力信号に基づき所定パルス幅
p (例えば10m sec)のバースト音波(送信周
波数は例えば10kHz)を水中に発射する(図6の
(d)参照)。
【0005】この同期ピンガ30がバースト音波を発射
する時刻と同一時刻に、船上の基準時計54は、その出
力信号を計数開始信号としてカウンタ53に供給し、カ
ウンタ53はこの時点から入力されるクロック信号の計
数を開始する。同期ピンガ30から発射されたバースト
音波は水中を伝播して受波器40により受波される。そ
して受波器40はこの受波した音響信号を電気信号に変
換して受信器51に供給し、受信器51は入力信号を所
定信号レベルまで増幅した受信器出力信号を検波回路5
2に供給する(図6の(e)参照)。検波回路52は入
力される受信器出力信号を検波し、この検波信号を計数
停止信号としてカウンタ53へ供給する(図6の(f)
参照)。
【0006】ここでカウンタ53は前記計数開始信号が
入力してから計数停止信号が入力するまでの時間に入力
されるクロック信号の数を計数することになるが、この
計数時間は、前記同期ピンガ30から送信された音波が
受波器40まで伝播するのに要した時間(同期ピンガ3
0と受波器40との間の距離をLとし、音波の水中伝播
速度をVとすると、その積であるL×V)にほぼ等し
い。従ってクロック信号の周波数を適当に選択しておけ
ば、カウンタ53の計数値は同期ピンガ30と受波器4
0との間の距離Lとして得ることができる。なお、受波
器40が同期ピンガ30からの音波を受波して、さらに
受信器51及び検波回路52を介して計数停止信号が出
力されるまでの間に若干の信号遅延時間がある場合に
は、この遅延時間による計測誤差は、一般に測位演算工
程で補正されることが多い。次に、同期ピンガ30を水
中に設置する前に、船上において、基準時計54と同期
ピンガ30内の同期用時計とを電気的に接続して、強制
的に時刻合せを行なう従来の同期整合装置を以下に説明
する。
【0007】図3は従来の同期ピンガの同期整合装置の
ブロック図である。同図において、1は船上の原同期発
生回路、2は駆動回路、7は接続ケーブル、8Aは接続
ケーブル7側に装着されたコネクタ(例えば雄側)、8
Bは同期ピンガ筺体10側に取付けられたコネクタ(例
えば雌側)であり、コネクタ8Aと8Bは同期ピンガの
同期整合を行なうときのみ接続され、同期整合の終了後
は非接続とされる。10は従来の同期ピンガ筺体であ
り、耐圧及び防水構造になっているが、特に磁気に対す
る考慮はなされていない。13は整形回路、14は同期
用時計、15はコントロール回路、16は発振回路、1
7はゲート回路、18は電力増幅器、19は送波器であ
る。
【0008】なお、前記13〜18の各機器は、耐圧及
び防水構造の同期ピンガ筺体10内にそれぞれ設置され
ている。またコネクタ8Aと8Bが非接続にされると、
同期ピンガが水中に設置される前に、同期ピンカ筺体1
0側に取付けられたコネクタ8Bの部分は図示されない
耐圧及び防水構造のカバーによりふさがれ、同期ピンガ
筺体10は密閉される。
【0009】図4は図3の装置の動作を説明するための
波形図であり、図4を参照し図3の動作を説明する。ま
ず同期整合を行なう前に、接続ケーブル7側のコネクタ
8Aと同期ピンガ筺体10側のコネクタ8Bとを接続
し、接続ケーブル7を介した信号伝達を可能にする。図
3の原同期発生回路1は、発振周波数がきわめて高精度
の原発振器と分周回路とを含む。そして原発振器からの
発振信号が分周回路で分周されて一定周期Tの原同期信
号(パルス状信号)として駆動回路2へ供給される(図
4の(a)参照)。
【0010】駆動回路2は入力されたパルス状の原同期
信号を増幅し、その出力信号を接続ケーブル7及びコネ
クタ8A,8Bを介して整形回路13へ送出する。整形
回路13は波形が鈍っている入力信号を原同期信号と同
一の急峻な波形となるように波形整形をして同期用時計
14へ供給する(図4の(b)参照)。
【0011】同期用時計14は時計用カウンタで構成さ
れており、整形回路13から供給される入力信号により
この時計用カウンタをリセットして、基準時刻の同期整
合を行なう。そしてその後、高精度のクロック信号を入
力して時間の計数を行ない、一定同期T毎に送信時刻信
号を発生する(図4の(c)参照)。同期用時計14の
同期整合が終ると、コネクタ8Aと8Bとを非接続とし
て、同期ピンガ筺体10側に取付けられたコネクタ8B
の部分は図示されない耐圧及び防水構造のカバーにより
ふさがれる。このようにコネクタ8Bに浸水や水圧破壊
が生じないような処置をした後に、同期ピンガ筺体10
は水中に設置される。
【0012】同期用時計14は前記同期整合の行なわれ
た基準時刻から一定周期T毎に送信時刻信号を発生し、
コントロール回路15へ供給すると、コントロール回路
15はこの入力された送信時刻信号に基づき、所定パル
ス幅tp (例えば10m sec)の送信パルスを生成
し、この送信パルス信号をゲート回路17へ供給する
(図4の(d)参照)。発振回路16は所定の送信周波
数(例えば10kHz)の信号を発振し、この発振信号
を送信搬送波としてゲート回路17へ供給する。ゲート
回路17は前記送信搬送波を送信パルス信号によりゲー
トしたパルス変調波を生成し、電力増幅器18へ供給す
る。
【0013】電力増幅器18は入力されるパルス変調波
を電力増幅して送波器19を駆動する。送波器19は入
力される電気信号を音響信号に変換し、バースト音波を
水中に送出する(図4の(e)参照)。このようにし
て、同期ピンガは、原同期発生回路1の出力する原同期
信号と同期整合のとれた時刻を基準時刻とした一定周期
毎にバースト音波を送信することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな同期ピンガの同期整合装置では、外部の基準時計と
同期整合を行なうのに、同期ピンガに取付けられたコネ
クタを介して外部機器との電気的接続を要するため、水
中では接続ケーブルを同期ピンガのコネクタに接続する
ことができないという欠点があった。この欠点のため、
一旦水中に設置した同期ピンガを、水中で同期整合を行
なうことは不可能であり、どうしても同期整合を要する
場合には、同期ピンガの水中設置を外して、一旦船上に
引上げ、コネクタのカバーを外して同期整合を行なった
後に、再びコネクタにカバーを取付け、水中に設置する
という作業を行なう必要があり、この同期整合の作業に
多くの時間がかかるという問題があった。また同期ピン
ガを大深海等に設置する場合に、前記コネクタは、この
水深圧力に耐え且つ浸水等による故障が生じないような
構造とするため高価となり、結局同期ピンガ全体として
の価格が高くなるという問題もあった。
【0015】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたもので、同期ピンガの同期整合を水中でも行な
うことができ、且つ外部装置と同期信号接続用のコネク
タを必要としない同期ピンガの同期整合装置を得ること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
同期ピンガの同期整合装置は、音響測位装置の音源とし
て使用する同期ピンガの同期整合を行なう装置におい
て、磁束が自由に貫通することができる材料により製作
された同期ピンガ筐体と、該同期ピンガ筐体の外部に巻
かれた送信コイルと、前記同期ピンガ筐体の内部に設け
られ前記送信コイルと電磁結合をする受信コイルと、船
上の同期信号発生手段が出力する同期信号に基づき前記
送信コイルに同期用励磁電流を流し、前記送信コイルと
電磁結合をする受信コイルに誘起される誘起電流を検出
し、該検出信号に基づき前記同期ピンガ筐体の内部に設
けられた時計の基準時刻を合わせる同期整合手段とを備
えたものである。
【0017】本発明の請求項2に係る同期ピンガの同期
整合装置は、前記請求項1に係る同期ピンガ筺体の外部
に巻かれる送信コイルを、前記同期ピンガ筐体と着脱自
在で且つ防水の構造とするものである。
【0018】本発明の請求項3に係る同期ピンガの同期
整合装置は、前記請求項1または請求項2に係る同期ピ
ンガの同期整合装置において、船上の同期信号発生手段
が出力する同期信号が前記送信コイル及び受信コイルを
介して同期ピンガ筐体の内部に設けられた時計を同期整
合するまでに要した信号遅延時間、または該同期整合に
要した信号遅延時間に同期ピンガ内における音波送波前
の信号遅延時間及び船上における音波受波後の信号遅延
時間を加算した和の信号遅延時間を補償する遅延時間補
償手段を備えたものである。
【0019】
【作用】本請求項1に係る発明においては、音響測位装
置の音源として使用する同期ピンガの同期整合を行なう
装置において、同期ピンガの筺体は磁束が自由に貫通す
ることができる材料により製作される。送信コイルは前
記同期ピンガ筐体の外部に巻かれ、受信コイルは前記同
期ピンガ筺体の内部に設けられ前記送信コイルと電磁結
合をする。同期整合手段は、船上の同期信号発生手段が
出力する同期信号に基づき前記送信コイルに同期用励磁
電流を流し、前記送信コイルと電磁結合をする受信コイ
ルに誘起される誘起電流を検出し、該検出信号に基づき
前記同期ピンガ筐体の内部に設けられた時計の基準時刻
を合わせる。
【0020】本請求項2に係る発明においては、前記請
求項1に係る同期ピンガ筺体の外部に巻かれる送信コイ
ルを、前記同期ピンガ筺体と着脱自在で且つ防水の構造
とすることにより、水中において同期ピンガの同期整合
を行ない、その後送信コイルを取外して同期ピンガを水
中に設置することができる。
【0021】本請求項3に係る発明においては、前記請
求項1または請求項2に係る発明において、遅延時間補
償手段は、船上の同期信号発生手段が出力する同期信号
が前記送信コイル及び受信コイルを介して同期ピンガ筐
体の内部に設けられた時計を同期整合するまでに要した
信号遅延時間、または該同期整合に要した信号遅延時間
に同期ピンガ内における音波送波前の信号遅延時間及び
船上における音波受波後の信号遅延時間を加算した和の
信号遅延時間を補償する。
【0022】
【実施例】図1は本発明の同期ピンガの同期整合装置の
一実施例を示すブロック図であり、同図の1,2及び1
3〜19は図3と同一のものである。図1において、3
は防水接続ケーブル、4は原同期発生回路1からの入力
信号を設定された時間だけ遅延させて出力する遅延回路
であり、この遅延時間の設定は遅延時間設定スイッチ5
により行なわれる。
【0023】遅延時間設定スイッチ5の設定方法として
は、下記の2通りの場合があり詳細は後述する。 (a)同期整合時に船上からの同期信号の伝達に要した
信号遅延時間を設定する方法(第1の設定方法)。 (b)同期整合後の運転時に生じる同期ピンガ内におけ
る音波送波前の信号遅延時間及び船上における音波受波
後の信号遅延時間を、前記同期整合に要した信号遅延時
間に加算した和の信号遅延時間を設定する方法(第2の
設定方法)。
【0024】6は同期ピンガ筺体9の外部に巻かれた送
信コイルであり、この送信コイル6は前記同期ピンガ筺
体9と着脱自在で且つ防水の構造となっている。一般に
同期ピンガの筺体9は、例えば直径が12cm程度の円
筒形状をしているので、例えば送信コイル6をプラスチ
ック又はゴム等のリング状部材の内部に封入し、このリ
ング状部材の内径を同期ピンガ筺体9の外径よりやや大
きくしておけば、同期ピンガと着脱自在で且つ防水の構
造の送信コイル6を得ることができる。
【0025】送信コイル6は防水接続ケーブル3を介し
て駆動回路2と接続されており、同期ピンガの同期整合
を行なうときに、同期ピンガ筺体9に取付けられ、駆動
回路2により駆動される。そして同期整合の終了後、送
信コイル6は同期ピンガ筺体9から取外される。
【0026】9は本発明の同期ピンガ筺体であり、この
筺体の従来品との相違点は、磁束が同期ピンガ筺体9内
を自由に貫通できる材料で製作されていることである。
一般に磁気の影響を受けないか又は受けにくい材料に
は、磁束がその内部を自由に貫通できるものが多い。こ
れは同期ピンガ筺体9内を磁束が自由に貫通し、送信コ
イル6に発生する磁束変化を受信コイル11が容易に検
出できるようにするためである。
【0027】従ってこの同期ピンカ筺体9は、磁束が自
由に貫通でき、且つ水中の圧力に耐えられるような素
材、例えば耐食アルミやチタン等により製作されてい
る。よって磁気を遮断する鉄やニッケル等の素材は本発
明の同期ピンガ筺体9には使用できない。また同期ピン
ガ筺体9の外側には、この筐体内の受信コイル11と電
磁結合をするための所定位置に、送信コイル6を取付け
て一時固定するのに便利な取付部材や固定部材(図示省
略)を設けておくことが望ましい。
【0028】11は前記送信コイル6と電磁結合する受
信コイルであり、前記送信コイル6が同期ピンガ筺体9
に取付けられ駆動されたときに発生する磁束変化を、同
期ピンガ筺体9内で検出するものである。12は前記受
信コイル11で検出された検出電流を所定の信号レベル
まで増幅するための受信回路である。
【0029】図2は図1の装置の動作を説明するための
波形図であり、図2を参照し図1の動作を説明する。原
同期発生回路1は図3で説明したように、発振周波数が
きわめて高精度の原発振器と分周回路を含む。この原発
振器は例えば、水晶発振器、ルビジウム発振器、セシウ
ム発振器等で構成され、その発振周波数はきわめて安定
している。分周回路はこの原発振器からの発振信号を分
周して一定周期T(例えば2〜32秒)毎にパルス状の
原同期信号を駆動回路2へ供給する(図2の(a)参
照)。
【0030】駆動回路2は入力されるパルス状の原同期
信号を増幅し、この増幅出力により防水接続ケーブル3
を介して送信コイル6を駆動し、励振電流を流す。この
パルス状励振電流により送信コイル6の巻線の中心軸方
向(図1の矢印で示す方向)に、同期ピンガ筺体9を貫
通して急速に磁束の発生及び消滅という磁束変化が発生
する。
【0031】この送信コイル6に発生された磁束変化
は、同期ピンガ筺体9内の受信コイル11の巻線内を貫
通するから、電磁感応により受信コイル11には誘起電
流が発生する。この受信コイル11に発生した誘起電流
は受信回路12により所定の信号レベルまで増幅され、
この増幅出力が整形回路13へ供給される(図2の
(c)参照)。整形回路13は波形が鈍っている入力信
号を原同期信号と同一の急峻な波形となるように波形整
形をして同期用時計14へ供給する(図2の(d)参
照)。
【0032】同期用時計14は時計用カウンタで構成さ
れており、整形回路13から供給される入力信号により
この時計用カウンタをリセットして、基準時刻の同期整
合を行なう。そしてその後、高精度のクロック信号を入
力して時間の計数を行ない、一定周期T毎に送信時刻信
号を発生する(図2の(e)参照)。同期用時計14の
基準時刻の同期整合が行なわれていて、一定周期T毎に
送信時刻信号が発生された後の動作は、図3で説明した
動作と全く同一であるので、重複した説明は省略する
(図2の(f),(g)参照)。
【0033】次に遅延時間設定スイッチ5の設定方法に
ついて説明する。 (a)前記第1の設定方法における、同期整合時に同期
信号の伝達に要した信号遅延時間とは、船上の原同期発
生回路1から出力される原同期信号が、駆動回路2、防
水接続ケーブル3、送信コイル6、受信コイル11、受
信回路12及び整形回路13を通って同期用時計14に
入力され、この同期用時計14の同期整合が行なわれる
までの信号伝達に要した信号遅延時間Td であり、あら
かじめこの信号遅延時間Td を測定しておき、この測定
した時間Td と等しい時間に、遅延時間測定スイッチ5
の設定値を設定する。
【0034】前記(a)の方法により遅延時間設定スイ
ッチ5を設定すると、その結果として、遅延回路4が出
力する遅延された原同期信号(船上同期信号)の発生時
刻と、同期ピンガ筺体9内の同期用時計14が出力する
送信時刻信号の発生時刻とが同一時刻となるように調整
される。
【0035】同期整合が終了後の運転状態において、厳
密に考えると、同期用時計14が送信時刻信号を出力し
てから、コントロール回路15、ゲート回路17及び電
力増幅器18を介して送波器19が音波の送波を開始す
るまでの間に送波前の信号遅延時間Ta が存在し、また
図5の受波器40が水中音波を受波してから、受信器5
1及び検波回路52を介して計数停止信号が出力される
までの間にも受波後の信号遅延時間Tb が存在する。そ
してこの2つの信号遅延時間Ta ,Tb は一般に一定時
間とみなせるので、この信号遅延時間Ta ,Tb に基づ
く測定誤差は、測位演算工程(ソフトウェア処理)で補
正をすることができる。
【0036】(b)本発明においては、ハードウェアと
しての遅延回路4を設けたので、遅延時間設定スイッチ
5の第2の設定方法として、前記同期整合時に生じる信
号遅延時間Td に、上記2つの信号遅延時間Ta 及びT
b を加算して、その和の信号遅延時間(Ta +Tb +T
d )を設定することもできる。この(b)の方法により
遅延時間設定スイッチ5を設定すると、その結果とし
て、送波器19が音波を送波してから受波器40がこの
音波を受波するまでの時間と、カウンタ53に計数開始
信号が入力されてから計数停止信号が入力されるまでの
時間が精度良く一致する。また測位演算工程における運
転時の測定誤差の補正は不要となる。
【0037】遅延回路4は、遅延時間設定スイッチ5に
よって設定される前記第1または第2の設定値に応じ
て、原同期信号を遅延時間td または(ta +tb +t
d )だけ遅延した船上同期信号を図5のカウンタ53へ
計数開始信号として供給する(図2の(b)参照)。こ
のように同期整合時及び運転時における信号遅延時間の
補正をきめ細かく行なうことにより精度のよい測位結果
が得られる。
【0038】本発明の同期ピンガの同期整合装置は、上
記のように構成されてケーブル接続用のコネクタを使用
しないので、従来のように同期整合後に、接続ケーブル
を取外した筺体側に取付けられたコネクタ部分を耐圧及
び防水構造のカバーでふさぐ必要がない。また同期ピン
ガを船上に引上げなくとも、水中においても同期整合を
行ない、その後送信コイルを取外して水中に設置するこ
とができる。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、音響測位
装置の音源として使用する同期ピンガの同期整合を行な
う装置において、同期ピンガの筺体は磁束が自由に貫通
することができる材料により製作され、この同期ピンガ
筺体の外部に巻かれた送信コイルと、同期ピンガ筺体の
内部に設けられ前記送信コイルと電磁結合をする受信コ
イルとを用いて同期整合を行なうようにしたので、従来
のように同期整合後に、接続ケーブルを取外した筺体側
のコネクタ取付部分を耐圧及び防水構造のカバーでふさ
ぐ必要がなく、同期整合の作業時間が短縮されると共
に、従来のコネクタ取付部分からの浸水等による故障が
なくなる。
【0040】また本発明によれば、前記同期ピンガ筺体
の外部に巻かれる送信コイルを、前記同期ピンガ筺体と
着脱自在で且つ防水の構造とすることにより、同期ピン
ガの同期整合は必ずしも船上でなくても、水中において
も可能となり、同期整合の作業能率が大幅に向上した。
【0041】また本発明によれば、遅延時間補償手段を
用いて船上の同期信号発生手段が出力する同期信号が前
記送信コイル及び受信コイルを介して同期ピンガ筐体の
内部に設けられた時計を同期整合するまでに要した信号
遅延時間、または該同期整合に要した信号遅延時間に同
期ピンガ内における音波送波前の信号遅延時間及び船上
における音波受波後の信号遅延時間を加算した和の信号
遅延時間を補償するようにしたので、同期整合の精度が
向上すると共に、同期整合時における信号遅延時間の調
整と運転時における信号遅延時間の調整が同時に達成さ
れ、測位演算工程におけるソフト処理の負担が軽減され
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の同期ピンガの同期整合装置の一実施例
を示すブロック図である。
【図2】図1の装置の動作を説明するための波形図であ
る。
【図3】従来の同期ピンガの同期整合装置のブロック図
である。
【図4】図3の装置の動作を説明するための波形図であ
る。
【図5】従来の同期ピンガを用いた音響測位装置の概念
図である。
【図6】図5の装置の動作を説明するための波形図であ
る。
【符号の説明】
1 原同期発生回路 2 駆動回路 3 防水接続ケーブル 4 遅延回路 5 遅延時間設定スイッチ 6 送信コイル 9 同期ピンガ筺体 11 受信コイル 12 受信回路 13 整形回路 14 同期用時計 15 コントロール回路 16 発振回路 17 ゲート回路 18 電力増幅器 19 送波器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響測位装置の音源として使用する同期
    ピンガの同期整合を行なう装置において、 磁束が自由に貫通することができる材料により製作され
    た同期ピンガ筐体と、該同期ピンガ筐体の外部に巻かれ
    た送信コイルと、前記同期ピンガ筐体の内部に設けられ
    前記送信コイルと電磁結合をする受信コイルと、船上の
    同期信号発生手段が出力する同期信号に基づき前記送信
    コイルに同期用励磁電流を流し、前記送信コイルと電磁
    結合をする受信コイルに誘起される誘起電流を検出し、
    該検出信号に基づき前記同期ピンガ筐体の内部に設けら
    れた時計の基準時刻を合わせる同期整合手段とを備えた
    ことを特徴とする同期ピンガの同期整合装置。
  2. 【請求項2】 前記同期ピンガ筐体の外部に巻かれる送
    信コイルを、前記同期ピンガ筐体と着脱自在で且つ防水
    の構造とすることを特徴とする請求項1記載の同期ピン
    ガの同期整合装置。
  3. 【請求項3】 前記船上の同期信号発生手段が出力する
    同期信号が前記送信コイル及び受信コイルを介して同期
    ピンガ筐体の内部に設けられた時計を同期整合するまで
    に要した信号遅延時間、または該同期整合に要した信号
    遅延時間に同期ピンガ内における音波送波前の信号遅延
    時間及び船上における音波受波後の信号遅延時間を加算
    した和の信号遅延時間を補償する遅延時間補償手段を備
    えた請求項1または請求項2記載の同期ピンガの同期整
    合装置。
JP29969093A 1993-11-30 1993-11-30 同期ピンガの同期整合装置 Pending JPH07151843A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29969093A JPH07151843A (ja) 1993-11-30 1993-11-30 同期ピンガの同期整合装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29969093A JPH07151843A (ja) 1993-11-30 1993-11-30 同期ピンガの同期整合装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07151843A true JPH07151843A (ja) 1995-06-16

Family

ID=17875791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29969093A Pending JPH07151843A (ja) 1993-11-30 1993-11-30 同期ピンガの同期整合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07151843A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021021591A (ja) * 2019-07-25 2021-02-18 株式会社渋谷潜水工業 水中探査装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021021591A (ja) * 2019-07-25 2021-02-18 株式会社渋谷潜水工業 水中探査装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3090498B1 (en) Method and apparatus for synchronizing clocks underwater using light and sound
EP0264991A1 (en) Ultrasonic flow meter
JP2859514B2 (ja) ドップラーシフト補正パルス式漁網深度計
AU2003293648A1 (en) Multistatic method and device for radar measuring a close distance
US6545946B1 (en) Method and apparatus for eliminating substantially false echoes produced by electrical noise induced into high gain receiver circuits
JPH07151843A (ja) 同期ピンガの同期整合装置
SE9703429D0 (sv) Förfarande för elektromagnetisk sondering av borrhål jämte en sändar- och en mottagaranordning för förfarandets förverkligande
JPH11118961A (ja) 刻時補正システム
GB1551742A (en) Circuits for defining pulse occurrence times in wave forms of predetermined frequency
JP3436731B2 (ja) 超音波音速測定方法及び装置
US6422081B1 (en) Ultrasonic sound velocity measuring method and its apparatus
JPS62153782A (ja) 超音波距離測定装置
SU693305A1 (ru) Скважинный звуколокатор
JPS5997069A (ja) 超音波式車高測定装置
JP2801997B2 (ja) 潮流測定方法
JPH06109873A (ja) 時計装置および水中設置用地震計
ES336518A1 (es) Aparato de medicion digital de la distancia entre dos pues-tos en un medio determinado por medio de impulsos ultrasono-ros.
SU987549A1 (ru) Устройство дл контрол аппаратуры акустического каротажа
JPS59218973A (ja) 車載用障害物検知装置
GB2171521A (en) Device for measuring thicknesses by means of ultrasound
SU1239670A1 (ru) Аппаратура дл акустического каротажа на отраженных волнах
JPH11183580A (ja) 水中位置測定装置
SU915041A1 (ru) Аппаратура акустического каротажа 1
JPH06269495A (ja) 気泡検出器
SU949593A1 (ru) Устройство дл обследовани обсадных колонн скважин