JPH07151604A - 光放射測定器 - Google Patents
光放射測定器Info
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- JPH07151604A JPH07151604A JP5298811A JP29881193A JPH07151604A JP H07151604 A JPH07151604 A JP H07151604A JP 5298811 A JP5298811 A JP 5298811A JP 29881193 A JP29881193 A JP 29881193A JP H07151604 A JPH07151604 A JP H07151604A
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Landscapes
- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
- Radiation Pyrometers (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 植物工場の例のように人工光源のもとで植物
栽培を行う場合に、使用する光源の植物生育の効率を定
量的に評価できる光放射測定器を提供する。 【構成】 光合成のPAR領域B,G,Rならびに逆光
形態形成の波長域FRの測定を100nmの波長範囲で
行い、植物の生育に関与する400nmから700nm
の波長域の光放射において、PAR放射以外に600n
m〜700nm/700nm〜800nmの光量子の数
の比を測定することにより、植物の生育の特性を予測す
ることができるようにした。
栽培を行う場合に、使用する光源の植物生育の効率を定
量的に評価できる光放射測定器を提供する。 【構成】 光合成のPAR領域B,G,Rならびに逆光
形態形成の波長域FRの測定を100nmの波長範囲で
行い、植物の生育に関与する400nmから700nm
の波長域の光放射において、PAR放射以外に600n
m〜700nm/700nm〜800nmの光量子の数
の比を測定することにより、植物の生育の特性を予測す
ることができるようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】一般に植物の生育に関与する光形
態形成作用と光合成作用を測定するための光放射測定器
に関する。
態形成作用と光合成作用を測定するための光放射測定器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例としてはこのような方法は行われ
ていない。一般には、植物の生育は植物を構成している
葉緑素の光合成特性に合った作用関数で測定していた
が、最近の生物学、植物学の理論では植物の特性に関係
なく光量子が光合成に直接関与しているとの考えに立っ
ている。また植物の光形態形成に関与する波長域の光量
子については生育に直接関与しないとの理由で考慮され
ていなかつた。この光形態形成作用を評価する場合にそ
の波長幅についても特定の波長幅が決定されておらず、
5nm、10nm、100nmなどいくつかの範囲が論
議されており、どの作用波長範囲が光形態形成の作用に
適合しているかが定まっていない。
ていない。一般には、植物の生育は植物を構成している
葉緑素の光合成特性に合った作用関数で測定していた
が、最近の生物学、植物学の理論では植物の特性に関係
なく光量子が光合成に直接関与しているとの考えに立っ
ている。また植物の光形態形成に関与する波長域の光量
子については生育に直接関与しないとの理由で考慮され
ていなかつた。この光形態形成作用を評価する場合にそ
の波長幅についても特定の波長幅が決定されておらず、
5nm、10nm、100nmなどいくつかの範囲が論
議されており、どの作用波長範囲が光形態形成の作用に
適合しているかが定まっていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近の一般的な状況と
して、農業の工業化、工業的手段による農業生産などと
言われる研究や開発が進められており、これらを実現化
するための施設として植物工場と呼ばれるものが建設さ
れつつある。これらの施設では、環境を植物の生育に適
した条件で最適に制御した条件のもとで生育させる。温
度、湿度、炭酸ガス濃度、肥料、光エネルギーなどすべ
てを所定の条件下にコントロールする。当然光環境につ
いても変動の大きな自然光を使用せず人工光を使用す
る。この場合使用する人工光の植物の生育効果があらか
じめ予測・計測できることが、効果的な光源の開発、選
定に有効であることは言うまでもない。
して、農業の工業化、工業的手段による農業生産などと
言われる研究や開発が進められており、これらを実現化
するための施設として植物工場と呼ばれるものが建設さ
れつつある。これらの施設では、環境を植物の生育に適
した条件で最適に制御した条件のもとで生育させる。温
度、湿度、炭酸ガス濃度、肥料、光エネルギーなどすべ
てを所定の条件下にコントロールする。当然光環境につ
いても変動の大きな自然光を使用せず人工光を使用す
る。この場合使用する人工光の植物の生育効果があらか
じめ予測・計測できることが、効果的な光源の開発、選
定に有効であることは言うまでもない。
【0004】植物の生育では、光合成による化学物質の
生成と生命維持に必要なため消費するエネルギーの差が
植物体に蓄積される。この光合成に有効な光放射は40
0nmから700nmの波長域に含まれる光量子による
とされている。
生成と生命維持に必要なため消費するエネルギーの差が
植物体に蓄積される。この光合成に有効な光放射は40
0nmから700nmの波長域に含まれる光量子による
とされている。
【0005】したがって植物生育の面からみた人工光の
条件としては、一定の電気エネルギーから光合成の有効
波長域(PAR放射: Photosyntheticaly Active Radi
ation )に光放射が変換される効率の高いことは当然で
ある。このため人工光の放射の波長別光量子の数に合っ
た感度をもつ測定器が必要である。
条件としては、一定の電気エネルギーから光合成の有効
波長域(PAR放射: Photosyntheticaly Active Radi
ation )に光放射が変換される効率の高いことは当然で
ある。このため人工光の放射の波長別光量子の数に合っ
た感度をもつ測定器が必要である。
【0006】最近の研究結果によればこの光量子に比例
する光合成感度とは別に、植物の光形態形成ならびに逆
光形態形成に該当する作用関数で評価した適切な光放射
を付加せしめると、光量子に比例した植物の生育以上に
効果が現われることがわかった。
する光合成感度とは別に、植物の光形態形成ならびに逆
光形態形成に該当する作用関数で評価した適切な光放射
を付加せしめると、光量子に比例した植物の生育以上に
効果が現われることがわかった。
【0007】本発明は、かかる植物の生育に有効な光放
射の定量的把握を可能にするためのもので、光合成の主
力である光量子と、光量子の受光効率を向上させる逆光
形態形成の特性を加味して両者の比を測定し、植物の生
育を左右する光量子の値と光形態形成を評価するのに役
立つ光放射測定器を提供することを目的とする。
射の定量的把握を可能にするためのもので、光合成の主
力である光量子と、光量子の受光効率を向上させる逆光
形態形成の特性を加味して両者の比を測定し、植物の生
育を左右する光量子の値と光形態形成を評価するのに役
立つ光放射測定器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の光放射測定器は、植物の光合成ならびに光
形態形成に関与する400nmから700nmの波長領
域において、植物の光形態形成に関与する600nmか
ら700nmの100nmの波長域の光量子数に比例し
た分光感度をもつ受光素子と、植物の逆光形態形成に関
与する700nmから800nmの100nmの波長域
の放射の光量子数に比例した分光感度を持つ受光素子と
で構成された受光部を備え、この受光部の2つの波長領
域の光量子数の比を測定することにより植物生育光源の
評価をできるようにしたものである。
に、本発明の光放射測定器は、植物の光合成ならびに光
形態形成に関与する400nmから700nmの波長領
域において、植物の光形態形成に関与する600nmか
ら700nmの100nmの波長域の光量子数に比例し
た分光感度をもつ受光素子と、植物の逆光形態形成に関
与する700nmから800nmの100nmの波長域
の放射の光量子数に比例した分光感度を持つ受光素子と
で構成された受光部を備え、この受光部の2つの波長領
域の光量子数の比を測定することにより植物生育光源の
評価をできるようにしたものである。
【0009】また、本発明の光放射測定器は、植物の光
合成ならびに光形態形成に関与する波長400nmから
700nmの波長領域と、逆光形態形成に関与する70
0nmから800nmまでの波長領域において、B:4
00nmから500nm、G:500nmから600n
m、R:600nmから700nm、FR:700nm
から800nmの波長域の光量子数に比例した分光感度
をもつ少なくとも4個の受光素子で構成した受光部を備
え、この受光部で測定された各波長域の光量子の数をも
とに、B/(B+G+R),G/(B+G+R),R/
(B+G+R)、R/FRの光量子比を測定することに
より植物生育光源の評価をできるようにしたものであ
る。
合成ならびに光形態形成に関与する波長400nmから
700nmの波長領域と、逆光形態形成に関与する70
0nmから800nmまでの波長領域において、B:4
00nmから500nm、G:500nmから600n
m、R:600nmから700nm、FR:700nm
から800nmの波長域の光量子数に比例した分光感度
をもつ少なくとも4個の受光素子で構成した受光部を備
え、この受光部で測定された各波長域の光量子の数をも
とに、B/(B+G+R),G/(B+G+R),R/
(B+G+R)、R/FRの光量子比を測定することに
より植物生育光源の評価をできるようにしたものであ
る。
【0010】
【作用】植物の生育には光合成の作用と光形態形成の作
用が複雑に交絡している。図2に植物の光に対する各種
の作用関数を示す。この中で光形態形成の分光感度はD
で示す光形態形成と、この作用を打ち消すEで示すのは
逆光形態形成の作用から成り立っている。
用が複雑に交絡している。図2に植物の光に対する各種
の作用関数を示す。この中で光形態形成の分光感度はD
で示す光形態形成と、この作用を打ち消すEで示すのは
逆光形態形成の作用から成り立っている。
【0011】光形態形成作用は茎の長さ、葉の形と厚
み、花芽の発生、などに関与しており、逆光形態形成は
これらの形態形成の作用を打ち消す作用を持つ。したが
って自然光を利用した場合のように、光源の分光分布が
ほぼ一様で光形態形成と逆形態形成の作用が拮抗するよ
うになっていれば両者はバランスのとれた形に成長す
る。しかし一般の蛍光ランプのように可視放射を中心に
発光している場合、光形態形成と逆光形態形成の作用が
自然光のときに比べ大きく異なる。この場合、適切な量
の光放射を補強し、光形態形成の領域の光放射強度に対
し光逆形態形成の光放射強度が適切に大きければ植物の
成長も順調にすすむ。
み、花芽の発生、などに関与しており、逆光形態形成は
これらの形態形成の作用を打ち消す作用を持つ。したが
って自然光を利用した場合のように、光源の分光分布が
ほぼ一様で光形態形成と逆形態形成の作用が拮抗するよ
うになっていれば両者はバランスのとれた形に成長す
る。しかし一般の蛍光ランプのように可視放射を中心に
発光している場合、光形態形成と逆光形態形成の作用が
自然光のときに比べ大きく異なる。この場合、適切な量
の光放射を補強し、光形態形成の領域の光放射強度に対
し光逆形態形成の光放射強度が適切に大きければ植物の
成長も順調にすすむ。
【0012】したがって植物の生育効果を厳密に計測す
るためには、図1に示す光放射(光合成)の特性をもつ
測定器で測定するのと同時に、本発明の主眼である光形
態形成の波長域Rにおける光量子の数と同じく逆光形態
形成の波長域FRにおける光量子の数を測定することが
重要である。
るためには、図1に示す光放射(光合成)の特性をもつ
測定器で測定するのと同時に、本発明の主眼である光形
態形成の波長域Rにおける光量子の数と同じく逆光形態
形成の波長域FRにおける光量子の数を測定することが
重要である。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の一実施例の光放射測定器の受光素
子の分光感度の特性図であり、図2は光の植物に対する
各種の作用関数を示す分光特性図である。図2におい
て、ほぼ400nmから700nmの波長領域は光合成
ならびに光形態形成に関与し、ほぼ700nmから80
0nmの波長領域は逆光形態形成に関与し、この中で光
形態形成の分光感度はDで示す光形態形成と、この作用
を打ち消すEで示す逆光形態形成の作用から成り立って
いる。
する。図1は本発明の一実施例の光放射測定器の受光素
子の分光感度の特性図であり、図2は光の植物に対する
各種の作用関数を示す分光特性図である。図2におい
て、ほぼ400nmから700nmの波長領域は光合成
ならびに光形態形成に関与し、ほぼ700nmから80
0nmの波長領域は逆光形態形成に関与し、この中で光
形態形成の分光感度はDで示す光形態形成と、この作用
を打ち消すEで示す逆光形態形成の作用から成り立って
いる。
【0014】図1において、植物の光合成ならびに光形
態形成に関与する波長400nmから700nmの波長
領域と逆光形態形成に関与する700nmから800n
mの波長領域において、光合成については、B,G,R
波長域における光量子の数の測定を、400nmから5
00nm、500nmから600nm、600nmから
700nmの100nmの波長間隔の波長領域で行い、
FRの逆光形態形成については、FR波長域における光
量子の数の測定を700nmから800nmの100n
mの波長間隔の波長領域で行う。このため光放射測定器
の受光素子としては、シリコン素子などのPAR放射領
域にほぼ平坦な分光感度を持つ素子を用い、シャープカ
ットフィルタまたは干渉フィルタなどの光学フィルタと
組み合わせることにより実現する。複数個の受光素子で
構成するときは、一列に並べて配設してもよいし、方形
に配設するのも当然変わらない。
態形成に関与する波長400nmから700nmの波長
領域と逆光形態形成に関与する700nmから800n
mの波長領域において、光合成については、B,G,R
波長域における光量子の数の測定を、400nmから5
00nm、500nmから600nm、600nmから
700nmの100nmの波長間隔の波長領域で行い、
FRの逆光形態形成については、FR波長域における光
量子の数の測定を700nmから800nmの100n
mの波長間隔の波長領域で行う。このため光放射測定器
の受光素子としては、シリコン素子などのPAR放射領
域にほぼ平坦な分光感度を持つ素子を用い、シャープカ
ットフィルタまたは干渉フィルタなどの光学フィルタと
組み合わせることにより実現する。複数個の受光素子で
構成するときは、一列に並べて配設してもよいし、方形
に配設するのも当然変わらない。
【0015】図3は4個の受光素子で構成した光放射測
定器の配設状態の一例を示す図である。図3(a)は
B,G,R,FR用の4個の受光素子1が方形に配設さ
れたところを示し、受光器として使用する場合は、図3
(b)の断面図に示すように、受光素子1の前面に乳白
色のガラスまたはプラスチック2を設置し、入射光に対
して入射角の余弦則に合致させること、入射光のむらの
解消に有効なようにすることは一般的である。また、こ
の乳白色のガラスまたはプラスチック2と受光素子1の
間には分光感度調整用フィルタ3が設置される。4は保
持ケースである。これらの受光素子1は図1に示すよう
な分光感度を持っている。
定器の配設状態の一例を示す図である。図3(a)は
B,G,R,FR用の4個の受光素子1が方形に配設さ
れたところを示し、受光器として使用する場合は、図3
(b)の断面図に示すように、受光素子1の前面に乳白
色のガラスまたはプラスチック2を設置し、入射光に対
して入射角の余弦則に合致させること、入射光のむらの
解消に有効なようにすることは一般的である。また、こ
の乳白色のガラスまたはプラスチック2と受光素子1の
間には分光感度調整用フィルタ3が設置される。4は保
持ケースである。これらの受光素子1は図1に示すよう
な分光感度を持っている。
【0016】植物の生育に関与する光合成作用および光
形態形成作用の評価は、400nmから500nmのB
波長領域、500nmから600nmのG波長領域、6
00nmから700nmのR波長領域、700nmから
800nmのFR領域の100nmの各波長間隔で光量
子の数を測定し、これらからB/(B+G+R),G/
(B+G+R),R/(B+G+R),R/FRの光量
子比を測定することによって行われる。
形態形成作用の評価は、400nmから500nmのB
波長領域、500nmから600nmのG波長領域、6
00nmから700nmのR波長領域、700nmから
800nmのFR領域の100nmの各波長間隔で光量
子の数を測定し、これらからB/(B+G+R),G/
(B+G+R),R/(B+G+R),R/FRの光量
子比を測定することによって行われる。
【0017】次に、この光放射測定器において、植物の
光形態形成に関与する600nmから700nmの10
0nmの波長域の光量子数に比例した分光感度を持つ受
光素子と、植物の逆光形態形成に関与する700nmか
ら800nmの100nmの波長域の光量子数に比例し
た分光感度を持つ受光素子で構成された受光部を用い、
この2つの波長領域の光量子数の比を測定した実例につ
いて説明する。このときの効果の一例を(表1)に示
す。この表に示すのは、植物生育に直接関与する光量子
束密度(PPFD〔μmol・m-2・sec-1〕)を一
定にした光条件のもとで、光源の種類を3種、太陽光の
特性に近似した条件であるR/FRの比が1に近い、た
とえば白色光蛍光ランプよりなる光源Cと、人工光源で
R/FRの比が異なる、たとえば3波長域発光型蛍光ラ
ンプより光源A、およびこの3波長域発光型蛍光ランプ
に遠赤色ランプを付加した光源Bを使用して“ヒマワ
リ”を栽培対象植とした場合の生育の結果である。
光形態形成に関与する600nmから700nmの10
0nmの波長域の光量子数に比例した分光感度を持つ受
光素子と、植物の逆光形態形成に関与する700nmか
ら800nmの100nmの波長域の光量子数に比例し
た分光感度を持つ受光素子で構成された受光部を用い、
この2つの波長領域の光量子数の比を測定した実例につ
いて説明する。このときの効果の一例を(表1)に示
す。この表に示すのは、植物生育に直接関与する光量子
束密度(PPFD〔μmol・m-2・sec-1〕)を一
定にした光条件のもとで、光源の種類を3種、太陽光の
特性に近似した条件であるR/FRの比が1に近い、た
とえば白色光蛍光ランプよりなる光源Cと、人工光源で
R/FRの比が異なる、たとえば3波長域発光型蛍光ラ
ンプより光源A、およびこの3波長域発光型蛍光ランプ
に遠赤色ランプを付加した光源Bを使用して“ヒマワ
リ”を栽培対象植とした場合の生育の結果である。
【0018】
【表1】
【0019】このとき、(表1)から、(1) R/FR:
655nm〜665nm/725〜735nmのように
10nmの波長間隔で測定し評価した場合と、(2) R/
FR:600nm〜700nm/700〜800nmの
ように100nmの波長間隔で測定し評価した場合と、
を比較してみると、植物の成長は明らかに100nmの
波長幅で測定し評価する方が実験に合致していることが
わかる。さらに詳しく説明すると、次の通りである。
655nm〜665nm/725〜735nmのように
10nmの波長間隔で測定し評価した場合と、(2) R/
FR:600nm〜700nm/700〜800nmの
ように100nmの波長間隔で測定し評価した場合と、
を比較してみると、植物の成長は明らかに100nmの
波長幅で測定し評価する方が実験に合致していることが
わかる。さらに詳しく説明すると、次の通りである。
【0020】図4にこの実験に使用したA、B、Cの3
種類の分光分布の異なる光源を示す。(表1)は、これ
らの光源からの光量子束密度を170とほぼ一定にし、
植物の栽培方式がほぼ標準化しているヒマワリを対象と
して、R/FRの比が一定の値の範囲になるよう維持し
て栽培した場合、図1に示す光形態形成と逆光形態形成
の波長域の光量子の強度を600nm〜700nm/7
00nm〜800nmのように100nmの範囲にとっ
た場合と、655nm〜665nm/725nm〜73
5nmように10nmの波長域の光量子強度が一定にな
るよう維持しながら栽培実験を行なった結果を示す。対
象植物としてヒマワリの生体重、茎乾物重、茎長とも光
源Bと光源Cによる成長の効果は栽培日数とともに近似
して光源Aによる成長より大きくなる。この表から見ら
れるように100nmの波長間隔で評価した方が10n
mの波長間隔で評価するよりも植物の生育により適合し
ていることがわかる。
種類の分光分布の異なる光源を示す。(表1)は、これ
らの光源からの光量子束密度を170とほぼ一定にし、
植物の栽培方式がほぼ標準化しているヒマワリを対象と
して、R/FRの比が一定の値の範囲になるよう維持し
て栽培した場合、図1に示す光形態形成と逆光形態形成
の波長域の光量子の強度を600nm〜700nm/7
00nm〜800nmのように100nmの範囲にとっ
た場合と、655nm〜665nm/725nm〜73
5nmように10nmの波長域の光量子強度が一定にな
るよう維持しながら栽培実験を行なった結果を示す。対
象植物としてヒマワリの生体重、茎乾物重、茎長とも光
源Bと光源Cによる成長の効果は栽培日数とともに近似
して光源Aによる成長より大きくなる。この表から見ら
れるように100nmの波長間隔で評価した方が10n
mの波長間隔で評価するよりも植物の生育により適合し
ていることがわかる。
【0021】次に、植物の生育に関与する光放射の分光
構成における作用について、図5Radishの根塊の
生育を例に説明する。植物の生育はPAR領域の光量子
の量が大きい場合は、光放射のB,G,Rの構成比率に
大きく影響を受けずに大きくなるが、光放射照度の低い
場合の植物の生育は、のようなBの比率の高い放射よ
りも、のようなRの比率の高い放射の光量子が多い方
が植物の生育に効果的であることがわかる。また、PA
R領域の光量子の量が中間的な場合は、のようにB,
G,Rの光量子がほぼ均衡にしているのが効果が高い。
また、光放射のPAR照度が高い場合には、B,G,R
の3つの受光素子の出力の和でPAR領域の光量子の密
度を測定し、この値が一定値以下の場合はRの領域の光
量子が多い方が植物の生育に効果的である。この場合で
も、R/FRの比を適切に設定することが植物の生育に
有効であることは言うまでもない。
構成における作用について、図5Radishの根塊の
生育を例に説明する。植物の生育はPAR領域の光量子
の量が大きい場合は、光放射のB,G,Rの構成比率に
大きく影響を受けずに大きくなるが、光放射照度の低い
場合の植物の生育は、のようなBの比率の高い放射よ
りも、のようなRの比率の高い放射の光量子が多い方
が植物の生育に効果的であることがわかる。また、PA
R領域の光量子の量が中間的な場合は、のようにB,
G,Rの光量子がほぼ均衡にしているのが効果が高い。
また、光放射のPAR照度が高い場合には、B,G,R
の3つの受光素子の出力の和でPAR領域の光量子の密
度を測定し、この値が一定値以下の場合はRの領域の光
量子が多い方が植物の生育に効果的である。この場合で
も、R/FRの比を適切に設定することが植物の生育に
有効であることは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、植物の生
育に関与する400nmから700nmの波長域の光放
射において、PAR放射以外に600nm〜700nm
/700nm〜800nmの光量子の数の比を測定する
ことにより、植物の生育の特性を予測することができ
る。
育に関与する400nmから700nmの波長域の光放
射において、PAR放射以外に600nm〜700nm
/700nm〜800nmの光量子の数の比を測定する
ことにより、植物の生育の特性を予測することができ
る。
【図1】本発明の一実施例の光放射測定器の受光素子の
分光感度の特性図で、PAR放射の測定を100nmの
波長間隔で行うことを示す。
分光感度の特性図で、PAR放射の測定を100nmの
波長間隔で行うことを示す。
【図2】光の植物に対する各種の作用関数を示す分光特
性図である。
性図である。
【図3】4つの素子で構成した光放射測定器の配設状態
の例を示す平面図および断面図である。
の例を示す平面図および断面図である。
【図4】分光分布ならびにR/FRの異なるA、B、C
の3種類の光源の分光分布を示す特性図である。
の3種類の光源の分光分布を示す特性図である。
【図5】植物生育と光放射照度B,G,Rの構成比率の
関連を解明する実験結果を説明する図である。
関連を解明する実験結果を説明する図である。
B 光放射の波長400nmから500nmの波長域 G 光放射の波長500nmから600nmの波長域 R 光放射の波長400nmから500nmの波長域 FR 光放射の波長400nmから500nmの波長
域 1 受光素子 2 受光乳白板 3 分光感度調整用フィルタ 4 保持ケース
域 1 受光素子 2 受光乳白板 3 分光感度調整用フィルタ 4 保持ケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 克介 奈良県奈良市柳町29
Claims (2)
- 【請求項1】 植物の光合成ならびに光形態形成に関与
する400nmから700nmの波長領域において、植
物の光形態形成に関与する600nmから700nmの
100nmの波長域の光量子数に比例した分光感度をも
つ受光素子と、植物の逆光形態形成に関与する700n
mから800nmの100nmの波長域の放射の光量子
数に比例した分光感度を持つ受光素子とで構成された受
光部を備え、この受光部の2つの波長領域の光量子数の
比を測定することにより植物生育光源の評価を可能にす
ることを特微とすると光放射測定器。 - 【請求項2】 植物の光合成ならびに光形態形成に関与
する波長400nmから700nmの波長領域と、逆光
形態形成に関与する700nmから800nmまでの波
長領域において、B:400nmから500nm、G:
500nmから600nm、R:600nmから700
nm、FR:700nmから800nmの波長域の光量
子数に比例した分光感度をもつ少なくとも4個の受光素
子で構成された受光部を備え、この受光部で測定された
各波長域の光量子の数をもとに、B/(B+G+R),
G/(B+G+R),R/(B+G+R)、R/FRの
光量子比を測定することにより植物生育光源の評価を可
能にすることを特徴とする光放射測定器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5298811A JPH07151604A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 光放射測定器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5298811A JPH07151604A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 光放射測定器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07151604A true JPH07151604A (ja) | 1995-06-16 |
Family
ID=17864533
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5298811A Pending JPH07151604A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 光放射測定器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07151604A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009236914A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Samsung Electronics Co Ltd | 距離測定センサ及びそれを備えた立体カラーイメージセンサ |
KR101250745B1 (ko) * | 2010-11-19 | 2013-04-04 | 박춘덕 | 광합성 유효 광량 측정기 |
-
1993
- 1993-11-30 JP JP5298811A patent/JPH07151604A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009236914A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Samsung Electronics Co Ltd | 距離測定センサ及びそれを備えた立体カラーイメージセンサ |
KR101250745B1 (ko) * | 2010-11-19 | 2013-04-04 | 박춘덕 | 광합성 유효 광량 측정기 |
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