JPH07150228A - ガスジェット冷却方法 - Google Patents

ガスジェット冷却方法

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JPH07150228A
JPH07150228A JP5299293A JP29929393A JPH07150228A JP H07150228 A JPH07150228 A JP H07150228A JP 5299293 A JP5299293 A JP 5299293A JP 29929393 A JP29929393 A JP 29929393A JP H07150228 A JPH07150228 A JP H07150228A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
nozzles
case
nozzle
cooled
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5299293A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunori Morita
光宣 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の冷却システムを構築する場合に、予め
ノズルの必要性を判定して最も効率的で無駄のない冷却
を行なうことができ、設備面でも非常に有利なガスジェ
ット冷却方法を提供することを目的とする。 【構成】 連続的に走行する被冷却体に沿って冷却ゾー
ンを設け、該冷却ゾーンにて被冷却体の表面に噴出円孔
を介して冷却媒体を吹き付けガスジェット冷却するに際
し、まず目標とする冷却能を得るべくガス吐出速度を決
める。次に、この吐出速度における円孔のみの場合と該
円孔にノズルを取り付けた場合の、それぞれの被冷却体
の衝突面における速度ベクトル、乱流エネルギー及び全
エネルギーの3種のガス流れ特性値を予め計算又は実測
により求める。この得られた特性値に基づいて当該冷却
ゾーンでのノズルの必要性を判定し、ノズル要否を決定
して冷却ゾーンの構成を決め、冷却を行うことよりなる
ガスジェット冷却方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼板等のガスジェット
冷却方法、特に高速ガスジェットに際し事前にノズルの
必要性を判定することができるガスジェット冷却方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、薄鋼板を連続的に熱処理する場
合に、冷却手段として鋼板の表面に直接冷却媒体(N2
ガスなど)を吹き付ける高速ガスジェット設備を配置す
ることが知られている。このガスジェット設備は、ゾー
ン冷却と称せられるもので、一定長のライン方向に延び
て配設した冷却ボックスの鋼板対向面に、多数の噴出円
孔(丸孔)を穿設し、これに長さ50〜200mmのノズ
ルを取り付け、該ノズルから冷却ガスを噴射させる形式
が一般的であった。
【0003】通常、円孔にノズルを設けることは高速ガ
スジェットにおいて、流れの直進性、整流性確保のため
必要とされていた。しかし、一般に用いられるガスジェ
ット冷却においては、ノズルは1mクーリングゾーンで
100mmピッチに千鳥状に配列されており、1m幅用で
両側に約200個必要であり、10mの冷却長では約2
000個のノズルを設置した冷却ゾーンとなり、膨大な
数となることから、その設備的な面及び手間は大変なも
のとなる。
【0004】なお、従来のガスジェット冷却操業の考え
方としては、50 m/secを超える高速ガスジェットにお
いては直進性、整流性確保の面からノズルが必須とさ
れ、30 m/sec程度の低速ガスジェットに際してはノズ
ルは不要で円孔のみから冷却ガスを吹き付ければ良いと
認識されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らは上記のガスジェット冷却について種々実験・研究
を繰り返した結果、従来の認識とは逆に高速域のガスジ
ェットではかえってノズルは不要であり、膨大な数のノ
ズルを大幅に節約することができることを見いだし、本
発明を完成したものである。
【0006】即ち、本発明の目的とするところは、所望
の冷却システムを構築する場合に、予めノズルの必要性
を判定して最も効率的で無駄のない冷却を行なうことが
でき、設備面でも非常に有利なガスジェット冷却方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の冷却方法は、連続的に走行する被冷却体に沿
って冷却ゾーンを設け、該冷却ゾーンにて被冷却体の表
面に噴出円孔を介して冷却媒体を吹き付けガスジェット
冷却するに際し、まず目標とする冷却能を得るべくガス
吐出速度を決め、次いで、この吐出速度における円孔の
みの場合と該円孔にノズルを取り付けた場合の、それぞ
れの被冷却体の衝突面における速度ベクトル、乱流エネ
ルギー及び全エネルギーの3種のガス流れ特性値を予め
計算又は実測により求め、得られた特性値に基づいて当
該冷却ゾーンでのノズルの必要性を判定し、ノズル要否
を決定して冷却を行うことを特徴とする。
【0008】
【作用】ガス噴出円孔でのある吐出速度におけるガス速
度ベクトル、乱流エネルギー及び全エネルギーの3種の
ガス流れ特性値の少なくとも1点が、設定範囲(予め冷
却すべき対象物を目標とする温度まで冷却するために必
要とされる冷却能が得られる範囲)に入っていない時に
は、その冷却ゾーンではノズルを取り付けて冷却を行
い、いずれの特性値も設定範囲内にあるとき(即ち、ノ
ズルを設けた場合と特性値に差がない時)には、その冷
却ゾーンではノズルは不要で円孔からのガスジェットで
十分であると判断する。
【0009】以下本発明を詳細に説明する。前述のよう
に、従来の高速ガスジェット冷却においては、円孔にノ
ズル部を装着してガスを噴射することが常識とされてい
たが、流れの特性値から、ノズル部を設けても有効な機
能を発揮しない条件があることを知見した。
【0010】即ち、本発明では流れの特性値として、速
度ベクトル、乱流エネルギー及び全エネルギーの3種を
採用する。これらの特性値はいずれも冷却能力、つまり
熱伝達に対して大きな影響を有するものと考えられるた
め、これらがさほど変動しなければ、冷却能力に大きな
差がないものと判断できる。
【0011】本発明においては、まず、ガスジェット冷
却システムを構成する場合に、想定されるノズル吐出速
度の範囲において、円孔のみの時と円孔にノズルを装着
した時とをわけて、それぞれの速度ベクトル、乱流エネ
ルギー及び全エネルギーを得ることが必要である。この
場合これらの特定値は実測により求めることが可能であ
る。例えば、熱線流速計、レーザードップラー法などを
用いて流れの速度ベクトル、乱流などを計測し、データ
処理を行い実測することができる。
【0012】この実測の場合を具体的に説明すると、熱
線流速計による3次元流れの計測では、速度ベクトルの
各成分の識別、検出は、熱線プローブの方向特性を利用
して、プローブの形を色々工夫したり、複数の熱線セン
サを組み合わせて、それらの出力信号を演算処理するこ
とにより、速度ベクトルの大きさと方向、平均流速値や
標準偏差、乱流強度(乱流エネルギー)、レイノルズ応
力等が求められる。
【0013】また、レーザードップラー法による流れの
計測では、流体中に散乱物体を浮遊させ、その物体が微
粒子で、十分流体運動に追従する場合には、微粒子がト
レーサとして流体の動きを示し、レーザー光源からの光
束を分割してレーザー光を照射すると、2光束からの散
乱光は干渉し、ドップラー信号から、光学系の幾何学的
条件が決まれば、周波数測定により、速度の絶対測定が
でき、これらを演算処理することにより、速度ベクト
ル、乱流エネルギー、レイノルズ応力などが求まる。
【0014】これに対し計算により求める場合を説明す
る。衝突噴流系で鋼板に高速ジェットを吹き付け、3次
元でノズル要否の場合の定常計算を行った。条件設定は
次の通りである。 ・円孔:10mmφ、ノズル:円孔に装着した10mmφで
長さ100mm ・ノズル先端−鋼板間距離:50mm、ノズルピッチ:5
0mm、冷却ゾーン:150mm×115mm×65mm(X×
Y×Z)の範囲 円孔から10m/sec と100m/sec の速度で吐出し、
50mm離れた位置での鋼板への衝突噴流 ノズル先端から10m/sec と100m/sec で吐出し、
50mm離れた位置での鋼板への衝突噴流
【0015】上記の2つのケースにつき計算を行った。
この計算の場合、下記(1)式のナビエ−ストークス式
に平均操作を加え、速度Uを平均成分ui と変動成分u
i ′の和として表わし、ナビエ−ストークス式に代入し
て、時間平均をとると、下記(2)式のレイノルズ式が
得られ、これを解くための乱流のモデル化が行われ、例
えば、k−εモデルと言われる下記(3)式、(4)式
の2方程式モデルで数値解析が可能となる。
【0016】
【数1】
【0017】上述したように速度を変えて行った衝突噴
流において、計算により得られた速度ベクトル、乱流エ
ネルギー及び全エネルギーのノズル有無による差を表1
に示す。また、図1には吐出速度10m/sec 時における
速度ベクトル図を示し、(a)はノズル無しの円孔の場
合、(b)はノズル先端からの吐出状態を示している。
図2は吐出速度100m/sec 時における速度ベクトル図
で、(a)はノズル無しの円孔の場合、(b)はノズル
先端からの吐出状態を示す。さらに、(b)に吐出速度
100m/sec 時における円孔とノズル先端吐出のそれぞ
れの、衝突面における乱流エネルギーコンター図、衝突
面における全エネルギーコンター図も比較した(コンタ
ー図は図示しない)。
【0018】
【表1】
【0019】表1及び図1(a)から、ノズル無しの円
孔の場合、吐き出し口直後から流れの広がり傾向が生じ
ており、流れの直進性は弱いことが分かる。これに対し
図1(b)から、ノズル先端吐出の場合、流れの直進性
及び整流性は良好であることが分かる。また、10m/se
c の速度の時には全エネルギーにおいてもノズル有無に
より差が生じている。従って、吐出速度の比較的遅い1
0m/sec 程度では、ノズルを設けることは流れの直進性
及び整流性にとって有効であると言える。
【0020】一方、吐出速度100m/sec では、図2の
速度ベクトルに示すように、いずれの場合も流れの広が
り、片寄り等の乱れは見受けられず、流れの直進性及び
整流性は確保されている。しかも、この100m/sec の
速度では、乱流エネルギー及び全エネルギーコンター
図、さらには表1の数値から明らかなように、円孔とノ
ズル先端吐出との間に大きな差は見られず、両者は実質
的に変わらない。ただし、円孔の場合、円孔と被冷却体
との距離は重要な要素であり、圧力損失のない距離を維
持することが必要である。
【0021】以上のことから、100m/sec 程度の高速
ガスジェット域では、ノズルを設けることなく、円孔で
十分目標とする流れの特性値を得ることができるため、
全くノズルを配置せず円孔のみで構成した高速ガスジェ
ットシステムを構成することが可能となる。
【0022】なお、本発明の計算値が従来の実験値と良
く相応することを図5に示す。図の実線は従来の代表的
な衝突噴流系の二次元自由噴流の実測値を示し、●印は
本発明の計算結果により得られた主流速度分布と乱流エ
ネルギー速度分布をプロットしたものである。図から分
かるように計算値は実測値に良く相応している。
【0023】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の冷却方法によ
れば、事前に冷却システムを構築する際に、流れの特性
値を得ることにより、使用する冷却ゾーンが円孔のみで
よいか、或いはノズルを取り付けた方か良いか判断でき
るため、設備的に無駄のない効率の良い冷却を実施する
ことが可能となる。従って、従来、無条件で多数のノズ
ルを設置していたことによる手間が場合により省略でき
ることになり、実操業面のメリットは非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】吐出速度10m/sec 時における速度ベクトル図
を示す。
【図2】吐出速度100m/sec 時における速度ベクトル
図を示す。
【図3】本発明の計算値と従来の実験値との符合状況を
示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続的に走行する被冷却体に沿って冷却
    ゾーンを設け、該冷却ゾーンにて被冷却体の表面に噴出
    円孔を介して冷却媒体を吹き付けガスジェット冷却する
    に際し、まず目標とする冷却能を得るべくガス吐出速度
    を決め、次いで、この吐出速度における円孔のみの場合
    と該円孔にノズルを取り付けた場合の、それぞれの被冷
    却体の衝突面における速度ベクトル、乱流エネルギー及
    び全エネルギーの3種のガス流れ特性値を予め計算又は
    実測により求め、得られた特性値に基づいて当該冷却ゾ
    ーンでのノズルの必要性を判定し、ノズル要否を決定し
    て冷却を行うことを特徴とするガスジェット冷却方法。
JP5299293A 1993-11-30 1993-11-30 ガスジェット冷却方法 Withdrawn JPH07150228A (ja)

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JP5299293A JPH07150228A (ja) 1993-11-30 1993-11-30 ガスジェット冷却方法

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JPH07150228A true JPH07150228A (ja) 1995-06-13

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001200319A (ja) * 1999-12-17 2001-07-24 Stein Heurtey 熱処理ラインの急速冷却領域におけるストリップのリンクル形成を低減させる方法及び装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001200319A (ja) * 1999-12-17 2001-07-24 Stein Heurtey 熱処理ラインの急速冷却領域におけるストリップのリンクル形成を低減させる方法及び装置

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A300 Withdrawal of application because of no request for examination

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Effective date: 20010130