JPH0714997A - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子

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JPH0714997A
JPH0714997A JP5147645A JP14764593A JPH0714997A JP H0714997 A JPH0714997 A JP H0714997A JP 5147645 A JP5147645 A JP 5147645A JP 14764593 A JP14764593 A JP 14764593A JP H0714997 A JPH0714997 A JP H0714997A
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light
lens
micro
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Yoshihiro Taura
義弘 田浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロ集光レンズの対物レンズによるF値
依存、シェーディング等の低減、並びに斜めの入射光で
問題となっていたスミアの発生の低減を図る。 【構成】 シリコン基板1の表面に、イメージエリアを
構成する多数の受光部2が形成され、これら受光部2を
含む全面に平坦化膜3が形成され、更に平坦化膜3上に
おいて、各受光部2に対応した位置にマイクロ集光レン
ズ4が形成されたイメージセンサにおいて、各マイクロ
集光レンズ4上に中間層5を挟んでその上部に第2のレ
ンズ層6を形成し、特に、撮像領域の周辺部に、各マイ
クロ集光レンズに対応して光発散特性を有する凹レンズ
形状の部材(マイクロ凹レンズ)7を一体に形成して構
成する。この場合、マイクロ集光レンズ4、マイクロ凹
レンズ及び中間層の屈折率をそれぞれn1 、n2 及びn
3 としたとき、n1 >n3 ,n2 >n3 ,及びn3 ≧1
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,固体撮像素子に関する
もので、特に、その受光部上にそれぞれマイクロ集光レ
ンズを形成した固体撮像素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、固体撮像素子、例えばCCD固
体撮像素子は、そのCCDにおける信号電荷及び雑音と
像面照度との関係をみた場合、低照度側において、信号
電荷のゆらぎによる雑音(ショット雑音)及び暗時雑音
の影響が大きくなるということが知られている。
【0003】上記ショット雑音を減らすには、受光部の
開口率を大きくすればよいが、最近の微細化傾向に伴
い、上記開口率の増大化には限界がある。そこで現在、
受光部上にマイクロ集光レンズを形成した構造の場合、
光の利用率が上がり、受光部における感度の向上を図る
ことができ、上記ショット雑音の低減化に有効となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、対物レ
ンズ(ビデオレンズ)のF値を小さくする(絞り解放に
近づける)際に、入射光線の、上記対物レンズ中心を通
る法線からの角度が大きくなるので、CCD固体撮像素
子の受光部に効率よく入射光が集光されず、感度が低下
するという問題がある。これは、マイクロ集光レンズが
平行光線の入射に対して最適な集光となるように設計さ
れているためである。
【0005】また、上記対物レンズ中心を通る法線から
の角度が大きい入射光がV(垂直)転送電極下に進入す
ることにより、画面に白い縦筋が現れるスミア現象が発
生するという問題もある。
【0006】さらに、上記対物レンズの射出瞳距離が短
いと、やはり入射光の角度が大きくなり、そのために周
辺部のセンサに集光されず、シェーディングを生じると
いった問題もある。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みて提案されたも
のであり、その目的とするところは、マイクロ集光レン
ズの対物レンズによるF値依存、シェーディング等を低
減することができ、しかも斜めの入射光で問題となって
いたスミアの発生も低減することができる固体撮像素子
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、多数の受光部
2が配列されて構成された撮像領域の各受光部2上に、
それぞれマイクロ集光レンズ4が形成された固体撮像素
子において、マイクロ集光レンズ4上に、中間層5を介
して上部層6を形成し、この上部層6中、少なくとも周
辺部の上面に、入射光Lを鉛直方向に屈折させる屈折部
材を一体に形成して構成する。
【0009】この場合、上記屈折部材としては、各マイ
クロ集光レンズ4に対応して形成されたマイクロ発散レ
ンズ7とすることができ、あるいは各マイクロ集光レン
ズ4に対応して形成され、かつ撮像領域の中央部に向か
って下方に傾斜するテーパ面11とすることができる。
【0010】また、マイクロ集光レンズ4、上部層6及
び中間層5の屈折率をそれぞれn1、n2 、n3 とした
とき、n1 >n3 、n2 >n3 及びn3 ≧1の関係にす
ることが好ましい。
【0011】
【作用】本発明に係る固体撮像素子においては、撮像領
域の周辺部において、斜め入射される光Lが、まず、上
部層6の屈折部材にて鉛直方向に屈折される。即ち、撮
像領域の中央部側内方に向かって屈折される。これによ
って、撮像領域の周辺部において、上部層6に対して斜
め入射された光Lは、マイクロ集光レンズ4側に導かれ
ることになる。その結果、撮像領域の中央部及び周辺部
全体にかけて、受光部2に効率よく入射光Lが集光され
るようになり、撮像領域全体に入射する光Lを有効利用
することができ、感度の向上を図ることが可能となる。
【0012】特に、上記マイクロ集光レンズ4、上部層
6及び中間層5の屈折率をそれぞれn1 ,n2 及びn3
としたとき、n1 >n3 ,n2 >n3 ,及びn3 ≧1の
関係にすることにより、上部層6と中間層5との界面に
おいて、上部層6と中間層5との屈折率の違いから、わ
ずかに撮像領域の周辺部側外方に向かって屈折されるこ
とになる。
【0013】これによって、上部層6の屈折部材による
光屈折をわずかに修正し、上部層6に対して斜め入射さ
れた光Lが下層のマイクロ集光レンズ4に向かって誘導
されることと等価になり、この中間層5を透過した光L
は、マイクロ集光レンズ4によって受光部2側に効率よ
く集光されることになる。
【0014】従って、この場合、撮像領域全体に入射す
る光Lを受光部へ有効に集光させることができ、更に感
度の向上を図ることが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係る固体撮像素子を、ビデオ
カメラ用のイメージセンサに適用したいくつかの実施例
を図1〜図10を参照しながら説明する。
【0016】まず、第1実施例に係るイメージセンサ
は、図1に示すように、矢印Yの方向が中心部となる撮
像領域の周辺部において、シリコン基板1の表面に、イ
メージエリアを構成する多数の受光部2が形成され、こ
れら受光部2を含む全面に平坦化膜3が形成され、そし
て、この平坦化膜3上において、各々の上記受光部2に
対応した位置にマイクロ集光レンズ4が形成されてい
る。
【0017】更に、この第1実施例においては、各々の
集光レンズ4上に中間層5を挟んでその上部に第2のレ
ンズ層6が形成され、特に、撮像領域の周辺部(この図
においては、右側周辺部を示す)に、各マイクロ集光レ
ンズに対応して光発散特性を有する凹レンズ形状の部材
(以下、単にマイクロ凹レンズと記す)7が一体に形成
されて構成されている。なお、この図1において、8は
転送電極及び遮光膜の形成による段差を模式的に示すも
のである。
【0018】上記第2のレンズ層6は、図1に示すよう
に、上記撮像領域の中心部においては、上記マイクロ凹
レンズ7は形成せず、平坦な面となっている。
【0019】上記マイクロ凹レンズ7は、中間層5の屈
折率n3 よりも高い屈折率n2 を有する材料、例えば光
学材料であるPMMA(メタクリル樹脂)等の樹脂を用
いて作製される。このマイクロ凹レンズ7は、いわゆる
ウェットエッチング等の等方性エッチングを用いて容易
に作製可能である。マイクロ集光レンズ4についても、
中間層5の屈折率n3 よりも高い屈折率n1 を有する材
料を用いている。また、中間層5は、屈折率が低いもの
であればよいので、例えば屈折率が1である空気層とし
てもよい。
【0020】すなわち、第1実施例に係るイメージセン
サの上記マイクロ集光レンズ4の屈折率n1 、中間層5
の屈折率n3 及びマイクロ凹レンズ7の屈折率n2 の関
係を式を用いて表せば、n1 >n3 ,n2 >n3 ,及び
3 ≧1となる。中間層5の材料として、マイクロ集光
レンズ4の材料及びマイクロ凹レンズ7の材料の屈折率
の値に近い値を有する材料を用いると、入射光が受光部
2に良好に集光されないおそれがあるため、上記関係式
を満足する材料を選定することが望ましい。
【0021】次に、上記撮像領域に入射する入射光の光
路について説明する。一般に、図2に示すように、光学
部品である凹レンズ21に平行光線を入射すると、焦点
を結ばずに発散するが、この凹レンズ21に、収束する
光線Lを入射すると、平行に近い光線が得られる。
【0022】上記第1実施例においては、この凹レンズ
21の特性を利用して、撮像領域の周辺部における第2
のレンズ層の上部にマイクロ凹レンズ7を一体に形成す
る。これによって、ビデオレンズからの角度の大きい斜
め入射光は、上記マイクロ凹レンズ7で角度の小さい光
線に修正され、下層のマイクロ集光レンズ4に入射され
ることになる。
【0023】ここで、第1実施例の上記第2のレンズ層
6及び中間層5を形成せずに、従来のイメージセンサと
同様の構成を有するイメージセンサについて、その入射
光の光路を主体にして説明すると、まず、撮像領域の中
心部においては、図3に示すように、マイクロ集光レン
ズ4にほぼ垂直に入射する光Lは、このマイクロ集光レ
ンズ4の表面にて屈折する。すなわち、Z軸方向に沿っ
て(すなわち入射角≒0で)入射した上記光Lは、マイ
クロ集光レンズ4の表面において受光部2側に屈折し、
受光部2に効率よく入射することになる。
【0024】このように、入射される光の角度(入射
角)が小さいときは、マイクロ集光レンズ4は、平行光
線が受光部2に効率よく集光されるように設計されてい
るために問題はないが、上記入射角は、撮像領域の周辺
部においては比較的大きな値となるので、図4(図中、
矢印Yは撮像領域の中心部側を示す方向である)に示す
ように、効率よく受光部に集光させることができず、Z
軸に対して斜めに入射した光Lは、マイクロ集光レンズ
4の表面で屈折することになるが、その屈折率が小さ
く、そのため入射光が受光部2から外れてしまう場合が
ある。
【0025】そこで、上記第1実施例においては、図5
に示すように、マイクロ集光レンズ上に、発散特性を有
するマイクロ凹レンズ7を設けて構成する。この図5
は、上記図1に示したイメージセンサの撮像領域の周辺
部(図中、矢印Yは撮像領域の中心部側を示す方向であ
る)について示す図である。ここでは比較のために、第
2のレンズ層(マイクロ凹レンズ7)及び中間層がない
場合の光Lの光路を破線で示している。
【0026】上記マイクロ凹レンズ7に入射した光L
は、まず、マイクロ凹レンズ7の特性によって屈折す
る。すなわち、Z軸方向に対して斜め入射した光Lは、
マイクロ凹レンズ7の表面にて、Z軸方向に対して撮像
領域の中心部側内方に屈折する。
【0027】さらに、マイクロ凹レンズ7を通過した光
Lは、このマイクロ凹レンズ7の屈折率n2 よりも小さ
い屈折率n3 (1≦n3 <n2 )を有する中間層5に入
射し、この屈折率の差によって、Z軸方向に対して撮像
領域の周辺部側外方にわずかに屈折する。この屈折によ
って、光Lはマイクロ集光レンズ4側に導かれることに
なる。
【0028】そして、上記中間層5を通過した光Lは、
マイクロ集光レンズ4の表面にて、Z軸方向に対して撮
像領域の中央部側内方に屈折し、下層の平坦化膜3の表
面にて幾分屈折して、最終的にシリコン基板1上に形成
された受光部2に入射することになる。
【0029】上述のように、上記第1実施例によれば、
受光部2上に形成されたマイクロ集光レンズ4の上部
に、中間層5を挟んで第2のレンズ層を形成し、特に、
撮像領域の周辺部に対応する部分に発散特性を有するマ
イクロ凹レンズ7を形成したので、以下に示す効果が生
じる。
【0030】即ち、図5に示すように、撮像領域の周辺
部に斜め入射した光Lは、マイクロ凹レンズ7による撮
像領域の中央部側内方への屈折作用及び中間層5による
マイクロ集光レンズ4方向への屈折作用によって、マイ
クロ集光レンズ4の表面に達する際に、破線で示す入射
光Lと比較して、一様に矢印Yの方向にシフトすること
になる。つまり、上記斜め入射光Lは、第2のレンズ層
6におけるマイクロ凹レンズ7にて鉛直方向に屈折さ
れ、撮像領域の中央部側内方に向かうことになる。
【0031】この第2のレンズ層6を通過した光Lは、
次の第2のレンズ層6と中間層5との界面において、第
2のレンズ層6と中間層5との屈折率の違いから、わず
かに撮像領域の周辺部側外方に向かって屈折されること
になる。
【0032】これによって、第2のレンズ層6の上記マ
イクロ凹レンズ7による光屈折をわずかに修正し、第2
のレンズ層6に対して斜め入射された光Lが、下層のマ
イクロ集光レンズ4に向かって導かれることと等価にな
り、この中間層5を透過した光Lは、マイクロ集光レン
ズ4によって受光部2側に集光されることになる。
【0033】このように、上記第1実施例に係るイメー
ジセンサにおいては、特に、撮像領域の周辺部におい
て、第2のレンズ層6に一体に形成されたマイクロ凹レ
ンズ7及びその下層の中間層5によって、斜め入射光L
のマイクロ集光レンズ4による受光部2への集光が調整
され、効率よく受光部2に集光させることが可能とな
る。
【0034】また、この第1実施例においては、第2の
レンズ層6に対して、撮像領域の全体に一様にマイクロ
凹レンズ7を形成することはせず、撮像領域の周辺部の
み対応した領域にマイクロ凹レンズ7を形成するように
し、撮像領域の中央部に対応する領域は、平坦な面とし
たので、撮像領域の中央部において入射光Lの受光部2
に対する集光効率が低下するということがなく、撮像領
域の全体の集光効率を一様にすることが可能となり、更
に感度の向上を図ることができる。
【0035】次に、上記第1実施例のいくつかの変形例
を図6〜図8を参照しながら説明する。なお、図1と対
応するものについては同符号を記す。
【0036】まず、第1の変形例を図6に示す。この第
1の変形例は、上記第1実施例とほぼ同様の構成を有す
るが、マイクロ集光レンズ4の頂点Pからマイクロ凹レ
ンズ7までの距離を、撮像領域の周辺部と中心部とで各
々S,Tとしたとき、S<Tの関係になるように中間層
6が形成されている点と、撮像領域の中央部に対応する
領域にも、周辺部に対応する領域に形成されたマイクロ
凹レンズ7と同じ形状のマイクロ凹レンズ7が形成され
ている点で異なる。この第1の変形例においても、上記
第1実施例と同様に、撮像領域の中央部及び周辺部全体
にかけて、受光部2に効率よく入射光Lを集光させるこ
とができ、その結果、撮像領域全体に入射する光Lを有
効利用することができ、感度の向上を図ることが可能と
なる。
【0037】次に、第2の変形例を図7に示す。この第
2の変形例は、上記第1実施例とほぼ同様の構成を有す
るが、第2のレンズ層6の全面に、マイクロ凹レンズ7
が形成されている点と、撮像領域の中心部から周辺部へ
向かうにつれて、マイクロ凹レンズ7の曲率半径が小さ
くなっている点で異なる。この第2の変形例において
も、上記第1実施例と同様に、撮像領域の中央部及び周
辺部全体にかけて、受光部2に効率よく入射光Lを集光
させることができ、その結果、撮像領域全体に入射する
光Lを有効利用することができ、感度の向上を図ること
が可能となる。
【0038】次に、第3の変形例を図8に示す。この第
3の変形例は、第2の変形例とほぼ同様の構成を有する
が、マイクロ凹レンズ7の中心を通る線mとマイクロ集
光レンズ4の中心を通る線nとの距離dが、撮像領域の
中心部から周辺部へ向かう程、大きくなっている点で異
なる。なお、撮像領域の中央部においては、上記距離d
はほぼ零に設定されている。この第3の変形例において
も、上記第1実施例と同様に、撮像領域の中央部及び周
辺部全体にかけて、受光部2に効率よく入射光Lを集光
させることができ、その結果、撮像領域全体に入射する
光Lを有効利用することができ、感度の向上を図ること
が可能となる。
【0039】次に、第2実施例に係るイメージセンサに
ついて図9及び図10を参照しながら説明する。なお、
図1と対応するものについては同符号を記す。
【0040】この第2実施例に係るイメージセンサは、
図9に示すように、上記第1実施例とほぼ同様の構成を
有するが、第2のレンズ層6中、撮像領域の周辺部に対
応する領域に、撮像領域の中央部に向かって下方に傾斜
するテーパ面11が形成されている点で異なる。各テー
パ面11の傾斜角θは、周辺部側外方へ向かうにつれて
増大するように設定されている。
【0041】次に、この第2実施例に係るイメージセン
サの撮像領域に入射する入射光Lの光路について図10
を参照しながら説明する。この図10は、撮像領域の右
側周辺部(図中、矢印Yは撮像領域の中心部を示す方向
である)について示す図である。ここでは比較のため
に、第2のレンズ層6(テーパ面11)及び中間層5が
ない場合の光Lの光路を破線で示している。
【0042】上記第2のレンズ層6に入射した光Lは、
まず、テーパ面11によって屈折する。すなわち、Z軸
方向に対して斜め入射した光Lは、テーパ面11の表面
にて、Z軸方向に対して撮像領域の中心部側内方に屈折
する。
【0043】第2のレンズ層6を通過した光Lは、第2
のレンズ層6の屈折率n2 よりも小さい屈折率n3 (1
≦n3 <n2 )を有する中間層5に入射し、この屈折率
の差によって、Z軸方向に対して撮像領域の周辺部側外
方にわずかに屈折する。この屈折によって、光Lはマイ
クロ集光レンズ4側に導かれることになる。
【0044】そして、上記中間層5に入射した光Lは、
マイクロ集光レンズ4の表面にて、Z軸方向に対して撮
像領域の中央部側内方に屈折し、下層の平坦化膜3の表
面にて幾分屈折して、最終的にシリコン基板1上に形成
された受光部2に入射することになる。
【0045】このように、上記第2実施例に係るイメー
ジセンサにおいては、上記第1実施例に係るイメージセ
ンサと同様に、撮像領域の周辺部において、第2のレン
ズ層6に一体に形成されたテーパ面11及びその下層の
中間層5によって、斜め入射光Lのマイクロ集光レンズ
4による受光部2への集光が調整され、効率よく受光部
2に集光させることが可能となる。これにより、感度の
向上を図ることができる。
【0046】また、この第2実施例においては、上記撮
像領域の中心部に対応するテーパ面の傾斜角を零、つま
り平坦面にしたので、撮像領域の全体の集光効率を一様
にすることが可能となり、更に感度の向上を図ることが
できる。
【0047】なお、この第2実施例においても、上記撮
像領域に対する全体の集光効率を一様にするために、第
1実施例の各種変形例と同様の構成とすることもでき
る。すなわち、撮像領域の中心部の中間層5の厚さを薄
くすること(第1の変形例に対応)や、撮像領域の周辺
部へ向かう程、マイクロ集光レンズ4の中心位置とテー
パ面11の中心位置とをずらす(第3の変形例に対応)
等である。
【0048】上記第1実施例及び各種変形例並びに第2
実施例においては、主にイメージセンサの撮像領域の中
心部と右側周辺部の構成を主体にして説明したが、もち
ろん撮像領域の左側周辺部についても同様な構成をとる
ことができる。
【0049】
【発明の効果】本発明に係る固体撮像素子によれば、多
数の受光部が配列されて構成された撮像領域の各受光部
上に、それぞれマイクロ集光レンズが形成された固体撮
像素子において、上記マイクロ集光レンズ上に、中間層
を介して上部層を形成し、上記上部層中、少なくとも周
辺部の上面に、入射光を鉛直方向に屈折させる屈折部材
を一体に形成するようにしたので、撮像領域全体に入射
する光を有効利用することができ、対物レンズによるF
値依存、シェーディング等を低減させることが可能とな
る。しかも、斜め入射光に起因するスミアを低減させる
ことも可能となる。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像素子を、ビデオカメラ用
のイメージセンサに適用した第1実施例(以下、単に第
1実施例に係るイメージセンサと記す)の要部、特に撮
像領域の中央部と右側周辺部を示す構成図である。
【図2】光学部品の凹レンズの発散特性を示す原理図で
ある。
【図3】従来のイメージセンサと同様の構成を有するイ
メージセンサについて、その撮像領域の中央部における
入射光の光路を説明するために参考に用いる構成図であ
る。
【図4】従来のイメージセンサと同様の構成を有するイ
メージセンサについて、その撮像領域の周辺部における
入射光の光路を説明するために参考に用いる構成図であ
る。
【図5】第1実施例に係るイメージセンサにおける撮像
領域の周辺部を入射光路と共に拡大して示す構成図であ
る。
【図6】第1実施例に係るイメージセンサの第1の変形
例を示す構成図である。
【図7】第1実施例に係るイメージセンサの第2の変形
例を示す構成図である。
【図8】第1実施例に係るイメージセンサの第2の変形
例を示す構成図である。
【図9】本発明に係る固体撮像素子を、ビデオカメラ用
のイメージセンサに適用した第2実施例(以下、単に第
2実施例に係るイメージセンサと記す)の要部、特に撮
像領域の中央部と右側周辺部を示す構成図である。
【図10】第2実施例に係るイメージセンサにおける撮
像領域の周辺部を入射光路と共に拡大して示す構成図で
ある。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 受光部 3 平坦膜 4 マイクロ集光レンズ 5 中間層 6 第2のレンズ層 7 マイクロ凹レンズ 11 テーパ面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の受光部が配列されて構成された撮
    像領域の各受光部上に、それぞれマイクロ集光レンズが
    形成された固体撮像素子において、 上記マイクロ集光レンズ上に、中間層を介して上部層が
    形成され、 上記上部層中、少なくとも周辺部の上面に、入射光を鉛
    直方向に屈折させる屈折部材が一体に形成されているこ
    とを特徴とする固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 上記屈折部材は、上記各マイクロ集光レ
    ンズに対応して形成されたマイクロ発散レンズであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 【請求項3】 上記屈折部材は、各マイクロ集光レンズ
    に対応して形成され、かつ上記撮像領域の中央部に向か
    って下方に傾斜するテーパ面を有することを特徴とする
    請求項1記載の固体撮像素子。
  4. 【請求項4】 上記マイクロ集光レンズ、上記上部層及
    び上記中間層の屈折率をそれぞれn1 、n2 、n3 とし
    たとき、n1 >n3 、n2 >n3 及びn3 ≧1の関係を
    有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の固体
    撮像素子。
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Cited By (7)

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