JPH07148308A - ピンボールゲーム器械のボールトラフ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピンボールゲーム器械のより簡単で且つより
低廉な予め組み立てたボールトラフを提供すること。 【構成】 ボールトラフ２は、単一体としてプレーフィ
ールド１０の下側に直接、取り付けられた単一の構造体
である。該ボールトラフ２は、プレーフィールド１０の
下側に取り付けられ、排出穴６とシュータレーン８との
間を伸長する、略Ｕ字形の通路４から成る。この通路の
底面１８は、水平線に関して傾斜させてあり、排出穴６
に入るボールは、重力によってシュータレーン８の方向
に転動する。作動させたとき、ソレノイドプランジャ２
８は、シュータレーン８に隣接する位置にあるボール３
４を蹴って、プレーフィールド１０の穴３８を通って上
方に動かし、シュータレーン１０に入れる。その各スイ
ッチが列中４９にボール３４が存在するか否かを検出し
得るように一連の光スイッチが通路４上に取り付けられ
且つ配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、全体として、ピンボー
ルゲーム器械、特に、かかるピンボールゲーム器械のボ
ールトラフ（ＢＡＬＬ ＴＲＯＵＧＨ）の改良に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】ピンボールゲーム器械は、典型的に、標
的、傾斜路、バンパー等のような複数のプレー機能部分
を支持する傾斜したプレーフィールドから成っている。
プレーヤが制御するフリッパがプレーフィールドの底部
付近に枢動可能に取り付けられている。プレーヤは、そ
のフリッパを操作して、ボールを選択したプレー機能部
分に当てることにより、ピンボールゲーム器械のプレー
及び得点を制御する。

【０００３】このピンボールゲーム器械のプレーを開始
するためには、典型的に、プレーヤは、ばね負荷式のプ
ランジャを操作して、ボールをシュータレーンに沿って
上方に送り、プレーフィールド上に進める。ボールが排
出穴を通ってプレーフィールドから排出される迄、プレ
ーが続けられる。典型的なピンボールゲーム器械におい
て、排出穴は、フリッパの後方に形成されており、この
ため、プレーヤがボールの発射ミスをしたとき、ボール
は、フリッパの間を転動して、排出穴に入り、プレーフ
ィールドから出て、そのボールによるプレーが終わる。
理解され得るように、プレーヤは、通常、一ゲーム当た
り、３、４又は５つのボールが与えられる。このため、
１つのボールがプレーフィールドから排出されると、別
のボールがシュータレーン内に装填される。

【０００４】プレーヤには見えないが、プレーフィール
ドには、ボールトラフが設けられている。このボールト
ラフは、排出穴からシュータレーンに伸長しており、ボ
ールを排出穴から回収し、シュータレーンに供給する機
構である。

【０００５】従来技術のボールトラフは、ゲーム器械の
製造中にプレーフィールド上に組み立てることを要する
多数部品から成る組立体である。図１乃至図３を参照す
ると、この組立体は、プレーフィールド３に形成した切
欠き１から成り、基部材５がこの切欠き１内に固定され
ている。基部材５は、ボールがその上に乗り上げる一対
のレール９ａ、９ｂを形成する中央穴７を備えている。
基部材５は、ボールが入口端１１から出口端１３まで自
由に転動しないようにその中間に頂点（図３に最も良く
図示）を有する傾斜路として形成されている。

【０００６】略Ｖ字形のレール１５がプレーフィールド
３の頂部に固着されており、該レールは、ボールトラフ
の一側部レールを形成し、また、同様にプレーフィール
ド３の頂部に固着された直線状レール１７がボールトラ
フに対する反対側のレールを形成する。

【０００７】入口端１１には、第一の機械式（板）スイ
ッチ１９が配置されており、このスイッチ１９は、ボー
ルがボールトラフに入ったことを示す信号をゲーム器械
のマイクロプロセッサに提供する。スイッチ１９と出口
端１３との間には、４つの追加の機械式スイッチ２１、
２３、２５、２７が設けられており、これらのスイッチ
の各々は、ボールが基部材５の上に列状に並んでいるか
否かを検出し得るように配置されている。

【０００８】ピン２９にてプレーフィールドに枢動可能
に取り付けられたキッカーアーム２７から成るソレノイ
ドキッカー機構２５が入口端１１に隣接してプレーフィ
ールドに取り付けられている。ソレノイド３１は、その
プランジャ３３がキッカーアーム２７に接続されている
ため、ソレノイド３１を作動させると、キッカーアーム
２７は、レール１５の穴を通じて枢動し、入口端１１の
上に配置されたボールを基部材５に形成された頂点の上
方でボール列まで蹴る。ばね３７は、キッカーアーム２
７を最初の位置に戻す。

【０００９】図３を参照すると、第二のキッカー機構３
９が出口端１３に隣接してプレーフィールドの下側に取
り付けられている。キッカー機構３９は、プレーフィー
ルドの下側に固定された支持体４３に枢動可能に取り付
けらたキッカーアーム４１から成る。ソレノイド４５
は、そのプランジャ４７がアーム４１に接続されてお
り、ソレノイド４５を作動させると、キッカーアーム４
１は、切欠き１を通って伸長し、出口端１３上に配置さ
れたボールをプレーフィールド上まで蹴る。傾斜した偏
向板４９がレール１７に固定され、蹴られたボールをプ
レーフィールド上に案内する。

【００１０】ピンボールゲーム器械のマイクロプロセッ
サは、ボールが排出穴からプランジャに隣接するシュー
タレーンまでボールトラフ内を動く動作を追跡する、ス
イッチ２１、２３、２５、２７からの信号に基づいて２
つのキッカー機構を制御する。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】上記の説明から明らか
であるように、従来技術のボールトラフは、ゲーム器械
の製造中にプレーフィールドに組み立てることを要する
多数の構成要素から成る。多数の構成要素、特に、２つ
のソレノイドを使用することは、高価な構造となり、組
立て及びメンテンスが困難で且つ時間のかかることにな
る。

【００１２】このため、ピンボールゲーム器械のより簡
単で且つより低廉な予め組み立てたボールトラフの開発
が望まれている。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明のボールトラフ
は、プレーフィールドの下側に単一部品として直接取り
付けられる単一の構造体である。このボールトラフは、
プレーフィールドの下側に取り付けられ、排出穴とシュ
ータレーンとの間を伸長する、略Ｕ字形の通路から成
る。このＵ字形通路の底面は、水平線に対して角度が付
けられており、このため、排出穴に入るボールは、重力
によってシュータレーンに向けて転動する。単一のソレ
ノイドがシュータレーンに隣接してこの通路の下方に取
り付けられている。このソレノイドプランジャは、作動
されたとき、シュータレーンに最も近い位置にあるボー
ルを蹴って（トラフ内に複数のボールが存在すると仮定
して）、プレーフィールドの穴を通ってシュータレーン
内に入れる。一連の光スイッチが通路上に取り付けら
れ、又、各スイッチが特定の位置にてトラフ内にボール
が存在するか否かを検出し、何個のボールが存在するか
を識別し得るように配置されている。

【００１４】

【実施例】本発明のボールトラフ（図４乃至図６）は、
全体として、参照符号２で示してあり、プレーフィール
ドの下側に迅速且つ容易に取り付けることの出来る完全
な単一の組立体である。具体的には、該ボールトラフ２
は、排出穴６とシュータレーン８との間の距離を略伸長
する細長の略Ｕ字形の通路４から成る。この通路４の側
部１４、１６は、プレーフィールド１０から垂直に伸長
し、底部１８と一体に形成され且つ該底部１８を支持す
る。横方向に伸長するフランジ１４ａ、１６ａが側部１
４、１６からそれぞれ伸長し、適当な締結具によってプ
レーフィールド１０の下側に固定されている。図４に最
も良く図示するように、底部１８は、水平線に関して傾
斜させてあり、このため、排出穴６から入口端２０の上
に落下するボールは、重力によって出口端２２に向けて
転動する。図５に最も良く図示するように、底部１８に
は、Ｖ字形の溝３２が形成されている。該溝３２は、ボ
ールを通路４の中心に位置させ、又、以下に説明するよ
うに、ソレノイドプランジャが第一のボール３４に接触
することを許容する。

【００１５】支持板２４は、出口端２２に隣接して、通
路４に固定されている。支持板２４は、垂線に関して鋭
角な角度で配置され、その上にソレノイド２６を支持
し、そのプランジャ２８が支持板２４に対して平行に伸
長する。ソレノイド２４が作動されると、プランジャ２
８は、図４に破線で示すように、Ｖ字形の溝３２を通っ
て通路４内に伸長する。プランジャ２８は、トラフ内の
第一のボール３４を蹴って、通路４の外に出す。ソレノ
イド２６を不作動にすると、圧縮ばね３０がプランジャ
２８を実線で示す退却位置に戻す。

【００１６】プレーフィールド１０に形成された穴３８
を通って伸長するボールガイド３６がボール３４の真上
に配置されている。このボールガイド３６は、支持板２
４と略同一の角度で伸長しており、このため、プランジ
ャ２８により打撃されたボールは、ボールガイド３６を
通ってプレーフィールド１０の上方の位置まで移動す
る。

【００１７】その内側に弾性的なプラグ４２が取り付け
られたバンパー４０は、ガイド３６の頂部の上方に配置
されている。該バンパー４０は、プラグ４２に当たるボ
ールがシュータレーン８内に略水平に偏向されるような
角度で形成されている。フランジ４４は、ガイド３６の
出口に形成され、僅かに後方に角度が付けられている。
ボールは、プラグ４２から偏向された後は、典型的に正
面のシュータレーン８内に配置されたプランジャに向け
てフランジ４４により案内される。

【００１８】６つの離間した穴４６、４８がそれぞれ通
路４の側部１４、１６の各々に形成されており、これら
の穴は、穴４６が穴４８と整合するように配置されてい
る。回路板５０が側部１４上に配置され、６つの光エミ
ッタ（発光素子）５２を支持し、これらの発光素子の各
々は、穴４６の１つと整合されている。同様に、側部１
６は、その各々が穴４８の１つと整合された６つの光レ
セプタ（受光素子）５４を有する回路板６０を支持して
いる。

【００１９】理解され得るように、これらの各対の発光
素子及び受光素子は、１つの光スイッチを形成する。こ
れらの光スイッチは、通路４に沿って離間されており、
各スイッチは、ボール列４９内にボールが存在するか否
かを検出する。光スイッチからの信号は、ゲーム器械の
マイクロプロセッサに入力され、ソレノイド２６の作動
及びシュータ８へのボールの供給を制御する。また、こ
れらのスイッチは、一又は複数のボールが、プレーフィ
ールド上から消えたか又は掛かっているか否かの判断を
可能にする。

【００２０】側部１４の穴５５内（図４）に配置された
光エミッタ（発光素子）、及びその反対側１６の対応す
る穴（図示せず）内に配置された光レセプタ（受光素
子）から成る更に別の光スイッチは、上述の発光素子５
２及び受光素子５４と同一の方法で配置されている。こ
の別の光スイッチは、ソレノイド２６の真上に配置され
たボールを検出する穴４６、４８内に配置された前述の
光スイッチの上方に配置されている。別の光スイッチは
ソレノイド２６の上方に配置されたボール上にボールが
積み重なっていることを検出するために装備されてい
る。この「積み重ねた」ボールの配置状態が生ずるの
は、典型的に、第一のボール３４がトラフから適正に突
き出されず、ボールガイド３６内に落下して、第一のボ
ール位置に転動していたボールの頂部に着座するときで
ある。光スイッチがボールが積み重なっていることを検
出すると、マイクロプロセッサは、ソレノイド２６を自
動的に再作動させ、その積み重なったボールが突き出さ
れるようにする。

【００２１】作動時、本発明のボールトラフは、少なく
ともプレーヤのプレーを終了させるのに必要なボールの
数にて、ゲーム器械のプレーを開始する。例えば、プレ
ーヤがスタート釦を押して、ゲームのプレーを開始すれ
ば、通路４内に位置する第一のボール３４は、ソレノイ
ド２６によってシュータレーン８内に突き出される。ボ
ール３４が通路４から突き出されたとき、その残りのボ
ールは、重力によって通路４の出口端２２まで転動し、
このため、ゲームの開始時に通路内にある第二のボール
は、このときは、ソレノイド２６の上方の位置にあるこ
とが理解されよう。ゲームのプレーヤは、その第一のボ
ールが排出穴６を通ってプレーフィールドから出て、通
路４内に入るまで、第一のボールによるゲームのプレー
を続ける。通路４に入るボールは、重力によって、ボー
ル列の最後のボールの位置に転動する。この過程は、プ
レーヤのプレーに利用可能な全てのボールがプレーされ
るまで、反復される。

【００２２】操作を制御するため、光スイッチが列中に
ボールが存在するか否かを検出し、そのボールの状況を
示す信号をゲーム器械のマイクロプロセッサに提供す
る。このゲーム器械のマイクロプロセッサは、スイッチ
により提供された情報を使用し、プレーしたボールの
数、消えたボール、又は積み重なってボールの有無、余
分なボールが存在するか否か、及びゲーム器械のプログ
ラムで設定したその他のことを判断する。

【００２３】本発明は、図面に関してある程度、詳細に
説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、装
置の詳細及び構造に多数の変更を加え得るものであるこ
とが理解されよう。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来技術のボールトラフの平面図である。

【図２】従来技術のボールトラフの底面図である。

【図３】従来技術のボールトラフの図１の線３−３に沿
った図である。

【図４】本発明のボールトラフの側面図である。

【図５】本発明のボールトラフの平面図である。

【図６】本発明のボールトラフの端面図である。

【符号の説明】

２ ボールトラフ ４ Ｕ字形通路 ６ 排出穴 ８ シュータレ
ーン １０ プレーフィールド １４、１６ 側
部 １４ａ、１６ａ フランジ １８ 底部 ２０ 入口端 ２２ 出口端 ２４ 支持板 ２６ ソレノイ
ド ２８ プランジャ ３０ 圧縮ばね ３２ Ｖ字形溝 ３４ 第一のボ
ール ３６ ボールガイド ３８ 穴 ４０ バンパー ４２ プラグ ４４ フランジ ４６、４８ 穴 ４９ ボール列 ５０ 回路板 ５２ 発光素子（光エミッタ） ５４ 受光素子
（光レセプタ） ５５ 穴

フロントページの続き (72)発明者 カール・ビアジ アメリカ合衆国イリノイ州60555，ウォレ ンヴィル，サウス 094 ティンバー・ド ライヴ ３

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 転動するボールを支持する傾斜したプレ
   ーフィールドと、複数のプレー機能部分と、プレー中に
   ボールを送るシュータレーンと、ボールがプレーフィー
   ルドから出るのを許容する排出穴と、ボールトラフとを
   有する、ピンボールゲーム器械の組み合わせ体の該ボー
   ルトラフにおいて、 ａ）排出穴に隣接する第一の端部、シュータレーンに隣
   接する第二の端部を有する、プレーフィールドに固定さ
   れた通路であって、その上で一列のボールを支持し且つ
   ボールが重力によって第一の端部から第二の端部まで転
   動し得るように配置された面を有する通路と、 ｂ）ボールの１つを通路外にプレーフィールド上に蹴る
   べく、前記第二の端部寄りに取り付けられたキッカー手
   段と、 ｃ）蹴ったボールを前記通路からシュータレーンに案内
   する手段と、 ｄ）前記通路内に前記ボールが存在するか否かを検出す
   る手段であって、その通路の長さに沿って配置された複
   数のスイッチを備え、該複数のスイッチの各々が、列中
   の前記ボールの１つを検出するように配置された検出手
   段と、を備えることを特徴とするピンボールゲーム器械
   のボールトラフ。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のピンボールゲーム器械
   のボールトラフにして、前記ボールトラフの面が、前記
   通路内の中心に前記ボールを位置させる手段を備えるこ
   とを特徴とするピンボールゲーム器械のボールトラフ。
3. 【請求項３】 請求項２に記載のピンボールゲーム器械
   のボールトラフにして、ボールを前記通路内の中心に位
   置させる前記手段が、前記通路の長さに沿って形成され
   た溝を備えることを特徴とするピンボールゲーム器械の
   ボールトラフ。
4. 【請求項４】 請求項１に記載のピンボールゲーム器械
   のボールトラフにして、前記通路が、前記プレーフィー
   ルドの下側に固定されることを特徴とするピンボールゲ
   ーム器械のボールトラフ。
5. 【請求項５】 請求項１に記載のピンボールゲーム器械
   のボールトラフにして、前記キッカー手段が、往復運動
   するプランジャを有するソレノイドを備え、前記ソレノ
   イドが前記通路に取り付けられ、プランジャが前記通路
   に形成された穴を通って伸長し、前記第二の端部に配置
   されたボールに接触することを特徴とするピンボールゲ
   ーム器械のボールトラフ。
6. 【請求項６】 請求項１に記載のピンボールゲーム器械
   のボールトラフにして、前記案内手段が、前記プレーフ
   ィールドを通って伸長することを特徴とするピンボール
   ゲーム器械のボールトラフ。
7. 【請求項７】 請求項１に記載のピンボールゲーム器械
   のボールトラフにして、前記キッカー手段が、前記通路
   の下方に取り付けられたソレノイドであり、前記ソレノ
   イドが、該ソレノイドを作動させたとき、外方に突出し
   て、ボールを打撃し、これにより、前記ボールを前記通
   路外に駆動するプランジャを備え、該プランジャが、該
   プランジャによって打撃された後にボールの最初の経路
   と一直線となるように配置されることを特徴とするピン
   ボールゲーム器械のボールトラフ。
8. 【請求項８】 請求項１に記載のピンボールゲーム器械
   のボールトラフにして、前記キッカー手段の発射ミスを
   検出し、ボールを突き出すため、前記キッカー手段を自
   動的に再発射させる手段を更に備えることを特徴とする
   ピンボールゲーム器械のボールトラフ。
9. 【請求項９】 請求項８に記載のピンボールゲーム器械
   のボールトラフにして、発射ミスを検出する前記手段
   が、列中の第一のボールの頂部にボールが存在するか否
   かを検出するボールセンサを備えることを特徴とするピ
   ンボールゲーム器械のボールトラフ。